JPH076416A - 情報処理装置 - Google Patents

情報処理装置

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JPH076416A
JPH076416A JP5172096A JP17209693A JPH076416A JP H076416 A JPH076416 A JP H076416A JP 5172096 A JP5172096 A JP 5172096A JP 17209693 A JP17209693 A JP 17209693A JP H076416 A JPH076416 A JP H076416A
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JP
Japan
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probe
recording
recording medium
information processing
processing apparatus
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Withdrawn
Application number
JP5172096A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Takeda
俊彦 武田
Hiroshi Matsuda
宏 松田
Yuuko Morikawa
有子 森川
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録媒体へのアクセスを精度良く高速で行い
得る、走査型トンネル顕微鏡の技術を応用した情報処理
装置を提供する。 【構成】 記録媒体6の記録面7の面内方向に磁気勾配
を有する磁場を形成するための磁石1,2と、プローブ
10を固定したカンチレバー15上に設けられた磁場を
検知するための磁気センサー9と、磁気センサー9から
の信号に基づきプローブ10の位置を記録面7の面内方
向に制御する駆動機構17を具備する情報処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型トンネル顕微鏡
の原理を用いて情報の記録及び再生をする情報処理装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、導体の表面原子の電子構造を直接
観察できる走査型トンネル顕微鏡(以後、「STM」と
称す)が開発された。STMは真空中、大気中、液体中
でも動作でき、単結晶,非結晶を問わず実空間で高い分
解能の測定ができるので広範囲な応用が期待されてい
る。
【0003】かかるSTM技術は、プローブと導電性物
質間に電圧を印加してプローブを導電性物質表面に1n
m程度の距離に近接させるとプローブにトンネル電流が
流れることを利用している。この電流は両者の距離変化
に非常に敏感であるため、これを一定に保つようにプロ
ーブを走査することにより、導電性物質表面の実空間構
造を描くことができると同時に、電子構造に関する情報
をも読みとることができる。この際の面内方向の分解能
は0.1nm程度である。
【0004】従って、STMの原理を応用すれば原子、
分子オーダーでの高密度記録再生を行うことができる。
この際の記録再生方法として様々な方法が提案されてい
る。例えば、記録層として電圧電流のスイッチング特性
に対しメモリ効果を持つ材料、例えばπ電子系有機化合
物やカルコゲン化合物類の薄膜層を用いて、記録再生を
STMを用いて行う方法等が提案されている(例えば、
特開昭63−161552号公報、特開昭63−161
553号公報参照)。この方法では、記録再生に用いら
れるプローブを記録媒体上の所望の位置に正確に動かす
必要がある。
【0005】この場合の位置制御は、おおまかには次の
とおりである。記録サイズが原子オーダーなので、まず
プローブを記録媒体上の所望の記録部位上に圧電素子、
ステッピングモーター等により10mmから1μmの範
囲で記録媒体の記録面に平行な方向に移動(以下、「粗
動」と呼ぶ)させ、更に別の駆動機構、例えば圧電素子
等により、プローブを1μmから0.1nmの原子オー
ダーの範囲で移動(以下、「微動」と呼ぶ)させる。前
記粗動、微動の両方の位置制御は、記録媒体上に設置し
た位置に関する基準(以下、「基準目盛り」と呼ぶ)を
検出することにより行われる。例えば記録媒体表面に形
成した凹凸を基準目盛りとして利用することが提案され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来、プローブと記録
媒体を移動させる圧電素子として変位量が大きくとれる
PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)が多く用いられてい
る。PZTは微小変位に対しては電圧−変位特性が線形
であり、プローブ等を精度良く位置制御する事ができ
る。しかしながら変位量が大きくなるとPZTの電圧−
変位特性が非線形となりプローブ等を精度良く位置制御
することが困難となるといった問題点がある。
【0007】一方、記録媒体表面の任意の点を指定する
ためには、少なくとも互いに独立な2つの基準目盛りが
必要である。例えば記録媒体の形状が円形の場合、記録
面の任意の点を指定する為には、図2に示すように、円
の中心からの距離rに関する基準座標と角θに関する基
準座標が必要である。
【0008】このような基準目盛りを記録媒体表面に形
成すると、情報の書き込みの可能な領域の総面積は基準
目盛りの占有する面積分だけ減少してしまい、記録媒体
の記憶容量を抑制するといった問題点があった。
【0009】本発明は上記従来技術の欠点に鑑みなされ
たものであって、STM技術を応用した情報処理装置に
おいて、記録媒体に形成する基準目盛りを減少させても
プローブ等の位置制御の精度を低下させることのない位
置決め機構を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
すべく成された本発明は、第1に、記録媒体と該記録媒
体に対向して設けられたプローブとの間に電圧を印加す
ることにより情報の記録を行い得る情報処理装置におい
て、前記記録媒体の記録面の面内方向に磁気勾配を有す
る磁場を形成する手段と、該磁場を検知する手段と、該
磁場検知手段からの信号に基づき前記面内方向に対する
前記プローブの位置を制御する手段を具備することを特
徴とする情報処理装置であり、
【0011】第2に、前記磁場形成手段が、永久磁石及
び/又は電磁石からなることを特徴とする上記本発明第
1の情報処理装置であり、
【0012】第3に、前記磁場検知手段が、ホール素子
であることを特徴とする上記本発明第1又は第2の情報
処理装置であり、
【0013】第4に、前記記録媒体の記録面が円形であ
ることを特徴とする上記本発明第1〜第3いずれかの情
報処理装置であり、
【0014】第5に、前記記録媒体が、前記円形記録面
の中心を通る該記録面の法線を回転軸として回転するこ
とを特徴とする上記本発明第4の情報処理装置であり、
【0015】第6に、前記磁場の磁気勾配が前記回転軸
に対称に形成されていることを特徴とする上記本発明第
5の情報処理装置であり、
【0016】第7に、前記プローブの位置制御手段が、
該プローブを前記円形記録面の半径方向に走査すること
を特徴とする上記本発明第4〜第6いずれかの情報処理
装置であり、
【0017】第8に、前記磁場検知手段と前記プローブ
が同一の支持体上に固定されていることを特徴とする上
記本発明第1〜第7いずれかの情報処理装置であり、
【0018】第9に、前記支持体がカンチレバーであ
り、前記プローブが該カンチレバーの自由端に固定され
ていることを特徴とする上記本発明第8の情報処理装置
であり、
【0019】第10に、上記本発明第1〜第9の情報処
理装置において、前記記録媒体と前記プローブとの間に
パルス電圧を印加することにより前記記録媒体表面に選
択的な変化を生じさせて情報の記録を行い、該情報の再
生を、前記記録媒体に選択的な変化を生じさせない電圧
を前記記録媒体と前記プローブとの間に印加した際に該
プローブに流れる電流を電流検知手段により検知するこ
とにより行うことを特徴とする情報処理装置であり、
【0020】第11に、前記プローブに流れる電流が、
トンネル電流であることを特徴とする上記本発明第10
の情報処理装置であり、
【0021】第12に、上記本発明第9の情報処理装置
において、前記記録媒体と前記プローブとの間にパルス
電圧を印加することにより前記記録媒体表面に選択的な
変化を生じさせて情報の記録を行い、該情報の再生を前
記カンチレバーにレーザー光を照射する手段と、該レー
ザー光の前記カンチレバーからの反射光を検知する手段
からなるカンチレバー変形検知手段を用いて行うことを
特徴とする情報処理装置である。
【0022】本発明によれば、記録媒体の記録面面内方
向に形成した磁気勾配を一方の基準目盛りとして用いる
ことで、記録媒体自身に形成しなければならない基準目
盛りを一軸方向のみにすることができる。
【0023】以下、本発明の構成例を示し、磁気勾配を
基準目盛りとして用いた位置制御の原理を説明する。
【0024】図1は本発明の情報処理装置の概略構成例
を示したものであり、図中1,2は互いに合同な円錐台
形の磁石である。該磁石1,2の円錐台の上面3,4は
対向しており、かつ磁石1,2の幾何学的な回転軸は同
一直線5上にある。また、磁石1,2の面3,4はそれ
ぞれN極,S極がくるようになっている。
【0025】6は円盤状の記録媒体であり、面3,4の
中間の間隙に位置している。7は円形の記録面であり、
該円形記録面の中心8は直線5上にある。また記録面7
の法線は直線5と平行である。
【0026】磁石1,2が面3,4の間に形成する磁場
は、直線5に関して軸対称な磁気勾配を有しており、磁
場の大きさは直線5から離れるにつれ小さくなり、記録
面7上における点8からの距離rと磁場の大きさBの関
係を模式的に示すと図3(a)の様になる。このように
磁場の大きさBは距離rに依存し、記録面7上における
等磁位曲線は図3(b)に示されるように点8を中心と
する円となる。
【0027】つまり、記録面7は点8に関して点対称な
非一様な磁場下に存在しているので、記録面7上の任意
の点Aにおける磁場の大きさBAと点Aと点8間の距離
Aは一対一の関係にある。
【0028】この磁場の性質を用いることにより、磁石
1,2が形成する磁気勾配を円形の記録面7上の半径r
方向に関する基準目盛りとして利用することができる。
【0029】例えば予め半径rと磁場の大きさBの関係
を調べておくことにより、記録面7上で点8を中心とす
る任意の半径rAの円周上の点を探し出す事は、磁場検
知手段であるところの磁気センサー9により半径rA
位置に対応した磁場の大きさがBAの点を検出すること
により可能である。一方、記録面7上で磁場の大きさが
Aの領域を磁気センサー9によりなぞれば、磁気セン
サー9が描く軌跡は磁場の大きさがBAに対応した点8
を中心とする半径rAの円となる。
【0030】従って、磁気センサー9と記録再生用のプ
ローブ10との相対的な位置関係を予め記憶しており、
磁気センサー9の記録面7の面内における半径r方向の
位置を検知することで、自動的にプローブ10の記録面
7の面内における半径方向の位置を知る事ができる。
【0031】このように本発明の好ましい態様によれ
ば、記録再生用のプローブの位置決めを行う際、記録媒
体表面近傍の空間に形成した記録面面内方向の磁気勾配
を基準目盛りとして用いることにより、記録媒体自身に
設ける基準目盛りの記録面内で占有する割合を減少させ
ることができ、結果として記録面上における記録可能な
領域の面積の割合を増加でき、大容量の情報処理装置が
実現される。
【0032】なお本発明における上記磁気勾配を形成す
る手段は、記録面面内方向に磁気勾配を形成することが
できれば、磁石の形状、配置、個数及び種類に特に制限
はない。
【0033】次に、図1を用いて、先に述べた以外の本
発明の情報処理装置の構成要素について説明する。
【0034】記録媒体6はメモリ機能を有する記録層1
1、電極12、基板13により構成されており、記録媒
体駆動機構14により、直線5を回転軸として回転運動
させることができる。
【0035】プローブ10は記録面7に対向している。
15はプローブ10を支持するカンチレバー、16はカ
ンチレバー15を支持する構造体である。17は構造体
16に取り付けられた駆動機構であり、プローブ10を
記録面7の半径方向に走査させることができる。
【0036】磁気センサー9はカンチレバー15に固定
されており、記録面上の磁場を計測しプローブ10の位
置を検出する。
【0037】本装置による記録再生時には、まず電極1
2とプローブ10との間にトンネル電流が流れる程度の
電圧を電圧印加回路18により加えた状態で、そのトン
ネル電流を電流電圧変換回路19で検出してその値が一
定になるようにカンチレバー駆動回路23によりプロー
ブ10を駆動し、記録層11とプローブ10との間の距
離制御を行う。
【0038】そして情報の記録時には、記録媒体6とプ
ローブ10とを相対的に走査し、記録面7の所望の位置
で電極12とプローブ10との間に所定の電圧を電圧印
加回路18により印加して記録層11に記録ビットを形
成する。記録ビットは記録層11に形成された導電率の
変化、あるいは記録層11の形態変化を挙げることがで
きるが、特に制限はない。
【0039】また情報の再生時には、前記方法により記
録層11とプローブ10との間の距離を一定にしてプロ
ーブ10を記録面7上で走査する。その際、プローブ1
0が記録ビット上を走査する場合とそれ以外の領域を走
査する場合とでは電流電圧変換回路19が検出するトン
ネル電流は変化するので記録ビットが検出できる。即ち
記録ビットの再生をすることができる。
【0040】なお、記録媒体6とプローブ10の相対的
な走査は、記録面7の面内における半径方向に関して
は、駆動回路21を介して送られる磁気センサー9から
の信号に基づき駆動機構17を駆動して行い、半径方向
と直角な方向に関しては、例えば点8を中心として放射
線状に記録媒体に形成した基準目盛りや、点8を始点と
して渦巻状に記録媒体に形成した基準目盛りをプローブ
10で検知し、この検知信号に基づく駆動回路20から
の信号により記録媒体駆動機構14を駆動して行う。ま
た、本装置はコンピュータ22により中央制御される。
【0041】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する。
【0042】実施例1 本実施例は図1に示したような本発明の情報処理装置を
構成したものである。
【0043】本実施例では磁石1,2としてSm−Co
型の永久磁石を用いた。磁石1,2は互いに合同な円錐
台形である。該磁石1,2の上面3,4は対向してお
り、該面3,4はそれぞれN極,S極がくるようにし
た。また磁石1,2の幾何学的な回転軸は同一直線5上
にある。
【0044】次に磁石1,2の面3,4の間隙に設けら
れている記録媒体駆動機構14に記録媒体6を固定し
た。該駆動機構14は直線5を回転軸として回転できる
ようになっている。また記録媒体6の円形記録面7の中
心8が直線5を通り、かつ記録面7の法線が直線5に平
行になるように記録媒体駆動機構14上に固定した。
【0045】なお本実施例で用いた基板13は円形石英
ガラス基板、電極12は基板13上に真空蒸着法により
作成した厚さ1000ÅのAuである。また記録層11
としてスクアリリウム−ビス−6−オクチルアズレン
(SOAZ)を用い、ラングミュアープロジェット(L
B)法によりSOAZの単分子膜を2層電極12上に積
層して作成した(特開昭63−161552号公報参
照)。
【0046】前記磁石1,2が面3,4の間隙に形成す
る磁場は、直線5に関して軸対称な磁気勾配を形成して
おり、磁場の大きさは直線5から離れるにつれ小さくな
る。
【0047】従って記録面7上では、等磁位曲線は記録
面7の点8を中心とする円となり、磁場の大きさは点8
から離れるにつれ小さくなる。つまり、記録面7は非一
様な磁場下に存在しているので、平面7上の任意の点A
における磁場の大きさBAと点Aと点8間の距離rAは一
対一の関係にある。本実施例では磁石1,2が形成する
磁気勾配を、円形の記録面7上の半径方向に関する基準
目盛りとして利用した。
【0048】プローブ10はカンチレバー15の自由端
に固定されている。またプローブ10は記録面7に対向
している。カンチレバー15は構造体16に固定されて
いる。またカンチレバー15の長軸方向は円形の記録層
の半径方向と直交している。17は構造体16に取付け
られた駆動機構であり、プローブ10を記録面7の半径
方向に走査させることができる。
【0049】磁気センサー9はホール素子から構成され
ており、カンチレバー15のプローブ10が固定されて
いる面の裏側に固定されている。また磁気センサー9は
プローブ10の位置における磁場を計測する。
【0050】以下前記磁気勾配を用いて記録再生用プロ
ーブ10の、記録面7の半径方向に関する位置決めの方
法について説明する。
【0051】本実施例では予め点8からの距離rと磁場
の大きさBの関係をリファレンスとしてコンピュータ2
2に記憶しておく。
【0052】プローブ10を記録面7上で点8から任意
の距離rAの円周上にアクセスする場合、次の様な位置
制御を行った。
【0053】まず距離rAの位置に於ける磁場の大きさ
Aをコンピュータ22より読み出す。次に磁気センサ
ー9が計測する磁場の大きさと前記BAとの差が0にな
るまで磁気センサー9を駆動機構17によって記録面7
の半径方向に走査する。前記磁場の大きさの差が0にな
る位置が点8から距離rAの記録面7上の点である。こ
のように磁気センサー9を所望の磁場の大きさの位置に
アクセスすることにより、プローブ10を所望の位置に
アクセスできる。
【0054】逆に磁気センサー9により磁場を計測し、
リファレンスと比較する事により、プローブ10が記録
面7上で点8からどの程度半径方向に離れた位置にいる
か知る事ができる。
【0055】このようにして記録媒体6の近傍の空間に
形成した磁気勾配を、記録面7の半径方向に関する基準
目盛りとして用いることができた。
【0056】なお本実施例ではプローブ10、カンチレ
バー15、カンチレバー支持構造体16、磁気センサー
9は既知のマイクロメカニクス技術により作成した(例
えば、K. E. Petersen, Proc.
IEEE、 70、420(1982)参照)。カンチ
レバー16は圧電バイモルフ型のカンチレバーである。
該カンチレバーはカンチレバー駆動回路23からの電圧
により、記録面7に対して垂直な方向に変形できる構成
になっており、該カンチレバー16の動きに連動させて
プローブ10を変位させることができる。
【0057】次に本装置を用いた記録再生動作について
説明する。
【0058】本装置で記録層11への情報の記録を以下
の方法により行った。まず、プローブ10を記録面7上
の所望の位置にアクセスした後、電圧印加回路18でプ
ローブ10に+1.5Vの電圧を印加した状態で該プロ
ーブ10に流れる電流ITを電流電圧変換回路19で検
出し、該電流値ITが10-8[A]≧IT≧10
-10[A]になるようにカンチレバー15を用いて該プ
ローブ10と記録層11の表面間の距離を調整した。続
いて、該距離を保持した状態で、プローブ10を+側、
電極12を−側にして図4に示すような電圧を電圧印加
回路18によりプローブ10と電極12の間に印加す
る。該電圧印加後、プローブ10に対向した記録層11
の微小領域の導電率は増大しかつその状態は保持され
る。以上の動作により記録ビットを書き込んだ。また記
録情報に基づいた記録ビット列は、前記駆動機構14及
び17によりプローブ10を記録層11上で移動させつ
つ、前記書き込み動作を行って形成した。
【0059】また記録された情報の再生は以下の方法に
より行った。+1.5Vの電圧を印加されたプローブ1
0を前記方法により記録層11からの距離を一定に維持
しながら該記録層11上を走査する。記録ビット部はそ
れ以外の領域と比較して導電率が高いので、記録ビット
部上を該プローブ10が走査すると、該プローブ10に
流れる電流は記録ビット部以外をプローブ10が走査し
た場合と比較して大きくなる。この電流値の変化を電流
電圧変換回路19で検出することにより情報の再生を行
った。
【0060】本実施例では、記録媒体6近傍の空間に形
成した磁気勾配を円形の記録面7の半径方向に関する基
準目盛りとして用いる事により、記録媒体6自体に形成
する基準目盛りの量を減少する事ができ、情報記録可能
な面積を30%増加させることができた。また本実施例
では半径方向への位置決め精度を0.1μm、アクセス
速度を10ms以下にすることができた。
【0061】特に半径方向に関する大きな変位(粗動)
に関して、従来よりもプローブを精度良く位置制御する
ことができ、同時に高速アクセスが可能となった。
【0062】加えて、記録媒体6自体に形成しなければ
ならない基準目盛りの量を減少する事ができたことで、
記録媒体製造時間の短縮ができた。
【0063】実施例2 本実施例では磁石1,2として電磁石(図5参照)を用
いて磁気勾配を形成した。具体的には、実施例1で用い
た永久磁石と合同な鉄心24にコイル25を巻いて電磁
石を構成した。これ以外の装置の構成及び記録再生原理
は実施例1と同じである。
【0064】実施例1と同様に、記録媒体6近傍の空間
に形成した磁気勾配を円形の記録層11の半径方向に関
する基準目盛りとして用いる事により、記録媒体6自体
に形成する基準目盛りの量を減少する事ができ、情報記
録可能な面積を30%増加させることができた。
【0065】また実施例1と同様に、半径方向に関する
大きな変位量に対しても、プローブを精度良く位置制御
することができ、高速アクセスが可能であった。
【0066】更に、記録媒体6自体に形成しなければな
らない基準目盛りの量を減少する事ができたことで、記
録媒体製造時間の短縮ができた。
【0067】実施例3 図6に本実施例に関する情報処理装置の概略構成図を示
す。本実施例では情報の記録を実施例1と同様にSTM
の原理で行い、記録された情報の再生をAFMの原理で
行う装置を構成した。
【0068】本実施例では、記録層11として金よりな
る電極12の表層を用いた。また、プローブ10の記録
面7の法線方向に対する変位を計測する為に、公知の光
てこ法を用いた。そのためにカンチレバー15の上面に
半導体レーザー26よりレーザー光を照射し、カンチレ
バー15より反射したレーザー光を2分割フォトダイオ
ード27で受光できるようにした。これ以外の構成は実
施例1における情報処理装置の構成と同じである。
【0069】本実施例では、記録層への情報の書き込み
を以下の方法により行った。プローブ10と金よりなる
記録層11との間に電圧印加回路18を用いてパルス幅
数μsec、波高数ボルトの電圧を印加して、記録層表
面上に直径10nm、高さ2nmの凸部を形成した。こ
れが記録ビットとなる。
【0070】AFM技術によるビットの再生は以下の方
法により行った。記録層11とプローブ10との間に原
子間力が作用する程度までプローブ10を記録層11に
近接させ、前記プローブ10に働く原子間力が一定にな
るようにフィードバックをかけながらプローブ10と記
録層11とを相対的に走査すると、記録層11表面の凹
凸に応じてプローブ10が上下する。このプローブ10
の上下動に連動したカンチレバー10の動きを光てこの
原理で検出する。この方法により凸状に形成された記録
ビットを検出する。
【0071】実施例1と同様に、記録媒体6近傍の空間
に形成した磁気勾配を円形記録層11の半径方向に関す
る基準目盛りとして用いる事により、記録媒体6自体に
形成する基準目盛りの量を減少する事ができ、情報記録
可能な面積を30%増加させることができた。
【0072】また実施例1と同様に、半径方向に関する
大きな変位量に対しても、プローブを精度良く位置制御
することができ、高速アクセスが可能であった。
【0073】更に、記録媒体6自体に形成しなければな
らない基準目盛りの量を減少する事ができたことで、記
録媒体製造時間の短縮ができた。
【0074】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば以下
の効果を奏する。
【0075】(1)記録媒体上の任意の点を指定する為
に必要な互いに独立な2つの基準目盛りの一方を、記録
媒体近傍の空間に形成する事ができる。これにより、記
録媒体自体に形成しなければならない基準目盛りの面積
が記録面内で占有する割合を減少させる事ができ、大容
量化が可能となった。
【0076】(2)記録面の半径方向に関する大きな変
位量に対しても、プローブを精度良く位置制御すること
ができ、高速アクセスが可能となった。
【0077】(3)記録媒体自体に形成しなければなら
ない基準目盛りの量を減少する事ができたので、記録媒
体製造工程で、基準目盛り形成工程の割合を減少させる
事ができ、製造時間の短縮及び製造コストの低減が実現
できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報処理装置の一構成例を示す概略図
である。
【図2】円形記録面に対する基準座標のとり方を示す図
である。
【図3】本発明に係る磁気勾配を説明するための図であ
る。
【図4】記録時に用いたパルス電圧波形図である。
【図5】実施例2で用いた電磁石の略図である。
【図6】実施例3にて示す本発明の情報処理装置の概略
構成図である。
【符号の説明】
1,2 磁石 3,4 磁極面 5 回転軸 6 記録媒体 7 記録面 8 記録面中心 9 磁気センサー 10 プローブ 11 記録層 12 電極 13 基板 14 前記媒体駆動機構 15 カンチレバー(支持体) 16 構造体 17 構造体駆動機構 18 電圧印加回路 19 電流電圧変換回路 20 記録媒体駆動機構の駆動回路 21 構造体駆動機構の駆動回路 22 コンピュータ 23 カンチレバー駆動回路 24 鉄心 25 コイル 26 半導体レーザー 27 フォトダイオード

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体と該記録媒体に対向して設けら
    れたプローブとの間に電圧を印加することにより情報の
    記録を行い得る情報処理装置において、前記記録媒体の
    記録面の面内方向に磁気勾配を有する磁場を形成する手
    段と、該磁場を検知する手段と、該磁場検知手段からの
    信号に基づき前記面内方向に対する前記プローブの位置
    を制御する手段を具備することを特徴とする情報処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記磁場形成手段が、永久磁石及び/又
    は電磁石からなることを特徴とする請求項1に記載の情
    報処理装置。
  3. 【請求項3】 前記磁場検知手段が、ホール素子である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記記録媒体の記録面が円形であること
    を特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の情報処理装
    置。
  5. 【請求項5】 前記記録媒体が、前記円形記録面の中心
    を通る該記録面の法線を回転軸として回転することを特
    徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 【請求項6】 前記磁場の磁気勾配が前記回転軸に対称
    に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の情
    報処理装置。
  7. 【請求項7】 前記プローブの位置制御手段が、該プロ
    ーブを前記円形記録面の半径方向に走査することを特徴
    とする請求項4〜6いずれかに記載の情報処理装置。
  8. 【請求項8】 前記磁場検知手段と前記プローブが同一
    の支持体上に固定されていることを特徴とする請求項1
    〜7いずれかに記載の情報処理装置。
  9. 【請求項9】 前記支持体がカンチレバーであり、前記
    プローブが該カンチレバーの自由端に固定されているこ
    とを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
  10. 【請求項10】 前記1〜9いずれかに記載の情報処理
    装置において、前記記録媒体と前記プローブとの間にパ
    ルス電圧を印加することにより前記記録媒体表面に選択
    的な変化を生じさせて情報の記録を行い、該情報の再生
    を、前記記録媒体に選択的な変化を生じさせない電圧を
    前記記録媒体と前記プローブとの間に印加した際に該プ
    ローブに流れる電流を電流検知手段により検知すること
    により行うことを特徴とする情報処理装置。
  11. 【請求項11】 前記プローブに流れる電流が、トンネ
    ル電流であることを特徴とする請求項10に記載の情報
    処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項9に記載の情報処理装置におい
    て、前記記録媒体と前記プローブとの間にパルス電圧を
    印加することにより前記記録媒体表面に選択的な変化を
    生じさせて情報の記録を行い、該情報の再生を前記カン
    チレバーにレーザー光を照射する手段と、該レーザー光
    の前記カンチレバーからの反射光を検知する手段からな
    るカンチレバー変形検知手段を用いて行うことを特徴と
    する情報処理装置。
JP5172096A 1993-06-21 1993-06-21 情報処理装置 Withdrawn JPH076416A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6076256A (en) * 1997-04-18 2000-06-20 Seagate Technology, Inc. Method for manufacturing magneto-optical data storage system

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6076256A (en) * 1997-04-18 2000-06-20 Seagate Technology, Inc. Method for manufacturing magneto-optical data storage system

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