JPH07110969A - 面合わせ方法,位置制御機構および該機構を有する情報処理装置 - Google Patents

面合わせ方法,位置制御機構および該機構を有する情報処理装置

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JPH07110969A
JPH07110969A JP25717193A JP25717193A JPH07110969A JP H07110969 A JPH07110969 A JP H07110969A JP 25717193 A JP25717193 A JP 25717193A JP 25717193 A JP25717193 A JP 25717193A JP H07110969 A JPH07110969 A JP H07110969A
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electrode
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JP25717193A
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Masahiro Tagawa
昌宏 多川
Toshihiko Miyazaki
俊彦 宮▲崎▼
Akira Kuroda
亮 黒田
Toshimitsu Kawase
俊光 川瀬
Shunichi Shito
俊一 紫藤
Kunihiro Sakai
邦裕 酒井
Takahiro Oguchi
高弘 小口
Akihiko Yamano
明彦 山野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 面合わせ方法を、高速走査時においても走査
面と記録媒体の表面とを精密に平行にすることができる
ようにする。 【構成】 分波器41を用いて、トンネル電流を示す信
号を、任意の周波数領域を含む複数の周波数帯に分割す
る。分割した複数の周波数帯の中から、記録媒体1の傾
きに由来する周波数(XY方向微動・粗動機構22の可
動部の固有振動数)を選択し、選択した周波数の振幅が
できるだけゼロになるように、第2のチルト機構21を
用いて記録媒体1の傾きを微補正する。具体的には、第
2のチルト機構21を構成している圧電素子に所定の電
圧を印加することにより、記録媒体1の傾きを微補正す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、面合わせ方法に関し、
特に、走査型プローブ顕微鏡の原理を用いたまたは走査
型プローブ顕微鏡を応用した複数のプローブ電極を有す
る情報処理装置に好適な面合わせ方法に関する。
【0002】また、本発明は、位置制御機構および該機
構を有する情報処理装置に関し、特に、探針と記録媒体
とを接近させることによって生じる物理現象を利用した
情報処理装置に好適な位置制御機構に関する。
【0003】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
A.本発明の面合わせ方法について 〔従来の技術〕近年、情報化社会の発展につれて、大容
量メモリ化技術の開発が進められており、走査型トンネ
ル顕微鏡の原理を用いたまたは走査型トンネル顕微鏡を
応用した記録再生装置が提案されてきている(たとえ
ば、特開昭61−80636号公報)。
【0004】G. Binnig らによって開発された走査型ト
ンネル顕微鏡(G. Binnig et al.,Helvetica Physica A
cta, 55, 726, 1982 )は、金属の探針(プローブ電
極)と試料(導電性の物質)との間に電圧を加えた状態
で探針を試料の表面から1nm程度の距離まで近づける
とトンネル電流が流れることを利用して、試料の表面状
態を観察するものである。トンネル電流は探針と試料と
の間の距離の変化に敏感であるため、トンネル電流を一
定に保つように探針を走査したときの試料の表面に対し
て垂直方向の探針の移動量を測定するか、もしくは、探
針と試料との間の距離を一定に保ちながら探針を走査し
たときのトンネル電流の変化を測定することにより、試
料の表面の状態を知ることができる。試料の面内方向の
分解能は0.1nm程度であるため、走査型トンネル顕
微鏡の原理を用いれば、原子オーダ(サブナノメート
ル)での高密度な記録再生を行うことができる(たとえ
ば、特開昭63−204531号公報,特開昭63−1
61552号公報,特開昭63−161553号公
報)。
【0005】一方、走査型トンネル顕微鏡技術の発展に
より、トンネル電流に限定されない、探針と試料との間
の距離に依存する他の種々の相互作用を検出しながら、
探針を試料の表面に対して走査させることによって、試
料の表面状態を測定する技術(走査型プローブ顕微鏡技
術)が次々と提案されてきている。たとえば、探針と試
料との間の相互作用として原子間力を利用する走査型原
子間力顕微鏡,探針と試料との間の相互作用として磁力
を利用する走査型磁力顕微鏡,探針と試料との間の相互
作用としてイオン電導を利用する走査型イオン電導顕微
鏡,探針と試料との間の相互作用として音響を利用する
走査型音響顕微鏡,探針と試料との間の相互作用として
エバネッセント光を利用する走査型エバネッセント光顕
微鏡などである。このような走査型プローブ顕微鏡の原
理を利用する場合においても、走査型トンネル顕微鏡の
原理を利用する場合と同様に、高密度な記録再生が可能
となる。
【0006】〔発明が解決しようとする課題〕しかしな
がら、上述した走査型プローブ顕微鏡の原理を用いたま
たは走査型プローブ顕微鏡を応用した記録再生装置で
は、情報の記録および再生に複数のプローブ電極を用い
る場合には、複数のプローブ電極のプローブ先端で構成
される面(以下、「プローブ先端面」と称する。)と記
録媒体の表面と走査面との合計3つの面の面合わせ(記
録媒体の傾き補正)が必要となる。ここで、走査面と
は、複数のプローブ電極と記録媒体との相対移動により
生じる走査面をいう。
【0007】走査面と記録媒体の表面との面合わせは、
プローブ電極と記録媒体とを相対移動させ、その際にプ
ローブ電極から検出させる記録媒体の傾きに起因する信
号成分(プローブ電極のZ方向変位量またはトンネル電
流変化量)の振幅をゼロもしくは最小値になるように、
チルト機構を用いて記録媒体の傾きを補正することによ
り、行える。しかし、この面合わせ方法は、低速走査時
もしくは走査を行う前の準備として、好適に用いられる
が、大容量の情報の記録再生時における高速走査時で
は、以下に示す問題がある。
【0008】高速走査時には、記録媒体の微動機構の可
動部を高速に駆動するため、記録媒体の微動機構の可動
部に微小な振動や面ぶれなどが生じてくる。そのため、
低速走査時に行った平行面とのずれが生じ、新たな面合
わせを行わなければならなくなる。しかし、前述したプ
ローブ電極のフィードバック信号を用いた面合わせで
は、プローブ電極のフィードバック制御の動作周波数帯
域幅の制限から、十分な面合わせができない。
【0009】本発明の第1の目的は、高速走査時におい
ても走査面と記録媒体の表面とを精密に平行にすること
ができる面合わせ方法を提供することにある。
【0010】B.本発明の位置制御機構および該機構を
有する情報処理装置について 〔従来の技術〕近年、メモリ材料の用途は、コンピュー
タおよびその関連機器やビデオディスクおよびディジタ
ルオーディオディスクなどのエレクトロニクス産業の中
核をなすものであり、メモリ材料の開発も極めて活発に
進められている。メモリ材料に要求される性能は用途に
よって異なるが、記録再生の応答速度が早いことが必要
不可欠である。従来までは、半導体や磁性体を素材とし
た半導体メモリや磁気メモリが主であったが、近年のレ
ーザー技術の進展に伴い、有機色素やフォトポリマーな
どの有機薄膜を用いた光メモリによる安価で高密度な記
録媒体が登場してきた。
【0011】一方、最近、導体の表面原子の電子構造を
直接観察できる走査型トンネル顕微鏡(STM)が開発
され(G. Binnig et al., Phys. Rev. Lett, 49, 57, 1
982)、単結晶および非晶質を問わずに、実空間像の高
い分解能の測定ができるようになり、しかも、試料に電
流による損傷を与えずに低電力で観測できる利点も有
し、さらに、大気中でも動作し、種々の材料に対して用
いることができるため、広範囲な応用が期待されてい
る。
【0012】走査型トンネル顕微鏡は、金属の探針(プ
ローブ電極)と導電性の物質との間に電圧を加えた状態
で、両者を1nm程度の距離まで近づけると、トンネル
電流が流れることを利用している。このトンネル電流
は、両者の距離変化に指数関数的に応答するため、非常
に敏感である。トンネル電流を一定に保つように探針を
走査することにより、実空間の全電子雲に関する種々の
情報をも読み取ることができる。この際、面内方向の分
解能は0.1nm程度である。
【0013】したがって、走査型トンネル顕微鏡の原理
を応用すれば、十分に原子オーダー(サブ・ナノメート
ル)での高密度記録再生を行うことが可能である。たと
えば、特開昭61−80536号公報に開示されている
情報処理装置では、電子ビームなどによって媒体の表面
に吸着した原子粒子を取り除くことにより書き込みを行
い、走査型トンネル顕微鏡によりこのデータを再生して
いる。また、記録層として電圧電流のスイッチング特性
に対してメモリ効果をもつ材料(たとえば、共役π電子
系をもつ有機化合物やカルコゲン化合物類の薄膜層)を
用いて、記録および再生を走査型トンネル顕微鏡で行う
方法が提案されている(特開昭63−161552号公
報および特開昭63−161553号公報)。この方法
によれば、記録のビットサイズを10nmとすれば、1
Tbit/cmもの大容量の記録再生が可能である。
【0014】プローブ電極の制御機構としては、カンチ
レバータイプのもの(特開昭62−281138号公
報)があり、シリコン基板上にSiO2 からなる長さ1
00μm,幅10〜20μm,厚さ0.5μm程度の大
きさのカンチレバー型の機構を複数個作り込むことが可
能となっており、同一の基板上に書込み読出し回路も集
積化されている。
【0015】しかしながら、複数のプローブ電極を有す
るマルチプローブアレイヘッドを用いて記録媒体にアク
セスする場合、プローブヘッド基板と記録媒体基板とを
平行に配置することが必要である。これら両基板の距離
は、通常、1〜3μmに設定される。さらに、そのばら
つき量は、±0.5μm以下であることが要求される。
たとえば一例として、長さ300μmのカンチレバー上
にプローブ電極を形成し、そのカンチレバーを静電力あ
るいは圧電力などによって基板の垂直方向に変位させる
場合、その最大変位量は3〜10μmである。そして、
すべてのプローブ電極の先端が同一平面上に並び、それ
ぞれが等しいプローブ電極・基板間距離を維持するため
には、プローブヘッド基板と記録媒体基板との距離がカ
ンチレバーの可動範囲内にあり、かつ、それぞれのカン
チレバーの製造上から生ずる反りのばらつきを補償でき
る距離に、配置しなければならない。
【0016】この配置制御の位置検出方法としては、S
TM探針や静電容量電極を用いたものなどが考えられ
る。
【0017】STM探針を用いた位置検出方法は、ST
M探針をプローブヘッド基板上あるいは記録媒体基板上
に設け、それによって両基板を近づけることによって生
ずるトンネル効果によるトンネル電流を測定することに
よって、両基板間距離を推定する。また、静電容量電極
を用いた位置検出方法は、プローブヘッド基板上に設け
られた電極面とそれと対向した記録媒体基板上に設けら
れた電極面とによってできる静電容量を検出することに
より、それら基板の距離を測定する方法である。
【0018】〔発明が解決しようとする課題〕しかしな
がら、上述したSTM探針を用いた位置検出方法および
静電容量電極を用いた位置検出方法には、以下に示す問
題がある。
【0019】STM探針を用いた位置検出方法では、ト
ンネル電流を用いて距離測定をしているので、非常に精
度が高い反面、トンネル電流が測定される距離がせいぜ
い数nm程度であるため、この距離より大きな距離の面
間隔制御は困難である。
【0020】また、静電容量電極を用いた位置検出方法
では、トンネル電流によるものと異なり、数10〜数1
00μmの距離から信号を感知することができ、ある程
度遠い距離でも間隔制御や傾き補正制御が可能である
が、各々の面の状態や環境などによって絶対的な位置精
度がでない。たとえば、電極基板表面の付着物や吸着物
などは両電極間容量に影響を与える。したがって、容量
によって間隔制御や傾き補正制御などを行う際に、各ロ
ットによってまたは実施環境の違いによって検出容量に
ばらつきを生じることがあるため、動作中に両基板が接
触や衝突を起こすことが多い。
【0021】本発明の第2の目的は、プローブヘッド基
板と記録媒体基板とが近接したときにも高精度を得るこ
とができ、かつ、位置検出の幅が大きい位置制御機構お
よび該機構を有する情報処理装置を提供することにあ
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の面合わせ方法
は、情報を記録するための記録媒体と、該記録媒体に対
向して設けられた、該記録媒体へ所定の電圧を印加する
ための複数のプローブ電極と、該複数のプローブ電極の
傾きを補正するための第1のチルト機構を有する第1の
面合わせ手段と、前記記録媒体の傾きを補正するための
第2のチルト機構を有する第2の面合わせ手段と、前記
記録媒体と前記複数のプローブ電極とを相対的に移動さ
せるための相対移動手段とを含み、前記複数のプローブ
電極と前記記録媒体との間の距離に依存する相互作用を
検出しながら該複数のプローブ電極を該記録媒体に対し
て相対的に走査させる情報処理装置に用いられる、前記
複数のプローブ電極と前記記録媒体との相対移動により
生じる走査面と前記記録媒体の表面との面合わせを行う
ための面合わせ方法において、前記相対移動手段により
前記記録媒体を前記複数のプローブ電極に対して低速で
走査するときには、前記相互作用を検出して得られる該
記録媒体の表面状態または記録情報に対応する信号に応
じて、前記第1のチルト機構および前記第2のチルト機
構の少なくとも一つを用いて、前記走査面と前記記録媒
体の表面との粗い面合わせを行い、前記相対移動手段に
より前記記録媒体を前記複数のプローブ電極に対して高
速で走査するときには、前記相互作用を検出して得られ
る前記相対移動手段のn次の固有振動数(n=0,1,
2……)に対応する信号成分の振幅をゼロまたは最小値
とするように、前記第1のチルト機構および前記第2の
チルト機構の少なくとも一つを用いて、前記走査面と前
記記録媒体の表面との精密な面合わを行うことを特徴と
する。
【0023】ここで、前記記録媒体の表面状態または記
録情報に対応する信号の信号成分のうち、前記相対移動
手段の走査周波数に対応する信号成分の振幅をゼロもし
くは最小値になるように、前記走査面と前記記録媒体の
表面との粗い面合わせを行ってもよい。
【0024】本発明の位置制御機構は、第1の基板と、
該第1の基板上に配置された第1の平板電極と、前記第
1の基板と互いに対向して設けられた第2の基板と、該
第2の基板上に配置された第2の平板電極と、前記第1
の平板電極と前記第2の平板電極との間に所定の交流電
圧を印加する交流電源とを含み、前記第1の平板電極と
前記第2の平板電極によって形成される静電容量の値の
変化から該第1の平板電極と該第2の平板電極との間の
電位差の変化を計測して、前記第1の基板と前記第2の
基板との間の距離を制御する位置制御機構であって、前
記第1の平板電極の表面に突設された、電気的に接地さ
れた微小凸部をさらに含み、該微小凸部の一部が前記第
2の平板電極の一部と電気的に接触することによって該
第1の平板電極と該第2の平板電極との間の電圧降下が
生じる距離に、前記第1の基板と前記第2の基板との間
の距離を合わせることを特徴とする。
【0025】ここで、前記微小凸部の一部が前記第2の
平板電極の一部と電気的に接触することによって生じる
該第1の平板電極と該第2の平板電極との間の電圧降下
から、前記第1の基板と前記第2の基板との間の距離を
決定し、該決定した距離に応じて前記第1の平板電極と
前記第2の平板電極との間の電位差を補正する補正手段
をさらに含んでもよい。
【0026】本発明の情報処理装置は、探針と、該探針
と互いに対向して設けられた記録媒体と、前記探針と前
記記録媒体とを近接させて、該探針と該記録媒体とを相
対的に走査する走査機構と、該走査機構による走査時に
前記探針によって前記記録媒体の微小領域に対して物理
的変化を起こさせて、該微小領域に情報を記録させる記
録手段と、前記走査機構による走査時に前記探針と前記
記録媒体との間に生じる相互作用から得られる微小信号
を検出する検出手段と、該検出手段の出力信号から、前
記記録媒体に記録された情報を再生する再生手段とを含
む情報処理装置において、前記探針が複数個配置された
基板と、該基板と前記記録媒体との間の距離を制御する
本発明の位置制御機構とをさらに含むことを特徴とす
る。
【0027】
【作用】本発明の面合わせ方法では、走査面と記録媒体
の表面との面合わせは、低速走査時には、記録媒体の表
面状態または記録情報に対応する信号に応じて粗く行わ
れ、また、高速走査時には、相対移動機構の寄生振動に
対応する信号成分から精密に行われる。これにより、高
速走査時での複数のプローブ電極と記録媒体との接触を
防止することができる。さらに詳しくは、上記した低速
走査時での面合わせと高速走査時での面合わせとを併用
することにより、高速走査時での複数のプローブ電極と
記録媒体との間の距離をサブミクロンの精度をもって制
御することができる。
【0028】本発明の位置制御機構は、微小凸部の一部
が第2の平板電極の一部と電気的に接触することによっ
て生じる第1の平板電極と第2の平板電極との間の電圧
降下を検出することにより、静電容量検出における第1
の基板と第2の基板との間の絶対距離を高精度に測定す
ることができる。また、微小凸部と第2の平板電極との
間隔を基準間隔として、第1の平板電極と第2の平板電
極との間の電位差を補正できるため、静電容量検出によ
る検出系でありながら、高精度な間隔制御を行うことが
できる。
【0029】本発明の情報処理装置は、本発明の位置制
御機構を具備することにより、情報の記録媒体への記録
および記録情報の記録媒体からの再生を精度よく行うこ
とができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。
【0031】A.本発明の面合わせ方法について 図1は、本発明の面合わせ方法の第1の実施例が実現可
能な記録再生装置の構成を示す概略構成図である。
【0032】記録再生装置10は、マイクロメカニクス
技術により作成された複数のプローブ電極11と、複数
のプローブ電極11を第1のチルト機構13にセットす
るためのプローブ電極アタッチメント12と、複数のプ
ローブ電極11の傾きを補正するための第1のチルト機
構13と、複数のプローブ電極11を図示Z軸方向に微
動および粗動させるためのZ方向微動・粗動機構14と
を含む。
【0033】また、記録再生装置10は、記録媒体1の
傾きを補正するための第2のチルト機構21と、記録媒
体1を図示X軸およびY軸方向に微動および粗動させる
ためのXY方向微動・粗動機構22とをさらに含む。こ
こで、記録媒体1は、マイカ基板11 と、厚さ1000
ÅのAuをマイカ基板11 上にエピタキシャル成長させ
て形成された下地電極12 と、下地電極12 上に積層さ
れた有機記録層13 とからなる。なお、有機記録層13
は、スクアリリウム−ビス−6−オクチルアズレンのL
B膜(6層)からなる。
【0034】さらに、記録再生装置10は、インターフ
ェース31と、制御回路32と、書込み読出し回路33
と、バイアス回路34と、トンネル電流検出器35と、
位置検出回路36と、位置決め回路37と、サーボ回路
38と、Z方向駆動回路39と、XY方向駆動回路40
と、分波器41と、チルト機構駆動回路42とをさらに
含む。
【0035】ここで、インターフェース31は、書込み
読出し情報IWRの入出力,ステータスの出力,制御信号
の入力およびアドレス信号の出力を行うためのものであ
る。制御回路32は、インターフェース31と互いに接
続されており、記録再生装置10の各ブロック間の相互
作用の集中制御を行うためのものである。書込み読出し
回路33は、インターフェース31と互いに接続されて
おり、制御回路32からの指示により書込み読出し情報
WRの書き込みおよび読み出しを行うためのものであ
る。バイアス回路34は、書込み読出し回路33からの
指令により複数のプローブ電極11と記録媒体1との間
に書込み用パルス電圧および読出し用電圧を印加するた
めのものである。トンネル電流検出器35は、記録時お
よび再生時に複数のプローブ電極11と記録媒体1との
間に流れる電流を検出するためのものである。位置検出
回路36は、複数のプローブ電極11および記録媒体1
の位置を検出するためのものである。位置決め回路37
は、制御回路32の指示によりトンネル電流検出器35
および位置検出回路36からの信号を基にして複数のプ
ローブ電極11および記録媒体1の位置を決定するため
のものである。サーボ回路38は、位置決め回路37か
らのサーボ信号を基にして複数のプローブ電極11およ
び記録媒体1の位置をサーボするためのものである。Z
方向駆動回路39は、サーボ回路38からの信号に従っ
てZ方向微動・粗動機構14を駆動するためのものであ
る。XY方向駆動回路40は、サーボ回路38からの信
号に従ってXY方向微動・粗動機構22を駆動するため
のものである。分波器41は、記録媒体1の表面の凹凸
や電子状態の変化に基づく高さ成分と記録媒体1の表面
の傾きによってもたらされる成分とに位置検出回路36
で得られた信号を分離するためのものである。チルト機
構駆動回路42は、第1のチルト機構13および第2の
チルト機構21をそれぞれ駆動して、分波器41からの
信号成分の振幅をゼロもしくはできるかぎり小さな値に
なるように調整するためのものである。
【0036】なお、図1では、制御回路32と書込み読
込み回路33とバイアス回路34とトンネル電流検出器
35とはそれぞれ一つずつしか記載されていないが、実
際には、複数のプローブ電極11のプローブ電極の数だ
け設けられる。
【0037】次に、複数のプローブ電極11の構成につ
いて、図2乃至図4をそれぞれ参照して説明する。
【0038】複数のプローブ電極11は、公知のマイク
ロメカニクス技術を用いてマルチプローブ基板105 の表
面に形成されたものである。複数のプローブ電極11の
各プローブ電極100 は、図2に示すように、片持ばり11
0 と、片持ばり110 の先端に設けられたプローブ120
と、引出し電極121 (図3参照)とからなる。
【0039】ここで、片持ばり110 は、図3に示すよう
に、2枚の上電極111,114と、1枚の中電極112 と、2
枚の下電極113,115と、上電極111,114と中電極112 と
の間に形成された第1の圧電体薄膜116 と、中電極112
と下電極113,115との間に形成された第2の圧電体薄膜
117 とからなる。上電極111,114および下電極113,115
はそれぞれ、片持ばり110 の幅方向に2分割されて並べ
られており、中電極112 は、分割されずに一面に設けら
れている。また、上電極111,114と第1の圧電体薄膜11
6 と中電極112 と第2の圧電体薄膜117 と下電極113,1
15とは、第1および第2の圧電体薄膜116,117の伸縮の
バランスによって片持ばり110 が図示X軸およびZ軸方
向に変位するように、層状に配置されている。なお、下
電極113の図2図示左端部分は、マルチプローブ基板105
上に形成されている。プローブ120 は、トンネル電流
を検出するとともに、記録媒体1に対して書込み用パル
ス電圧および読出し用電圧を印加するためのものであ
る。また、引出し電極121 は、図3に示すように、第1
の圧電体薄膜116 の図示上面の2枚の上電極111,114の
間に設けられており、その端部上面に、プローブ120 が
設けられている。
【0040】複数のプローブ電極11は、図4に示すよ
うに、プローブ電極100 を図示X軸方向に10本ずつお
よび図示Y軸方向に20本ずつの合計200本だけ二次
元的に配置した構成になっている。ここで、各プローブ
電極100 は、プローブ先端がばらつきもなくきれいに並
んだ状態でマルチプローブ基板105 の表面に形成されて
いる。また、各プローブ電極100 には、プローブ120 か
らトンネル電流を検出するための電流検出用配線や書込
み用パルス電圧および読出し用電圧を有機記録層13
印加するための電圧印加用配線がなされている。なお、
電流検出用配線は各トンネル電流検出器35に接続され
ており、電圧印加用配線は各バイアス回路34に接続さ
れている。
【0041】次に、本発明の面合わせ方法の基本原理に
ついて説明する。まず、複数のプローブ電極11により
得られる相対移動機構のたとえばn次の固有振動数(n
=0,1……)に対応する信号成分の振幅がゼロもしく
は最小値になるように、第1および第2のチルト機構1
3,21によって走査面と記録媒体1の表面との面合わ
せを行う場合について、探針(プローブ電極)が1つの
場合の走査型トンネル顕微鏡を例にとって、図5乃至図
7をそれぞれ参照して説明する。
【0042】図5に示すように、XY方向微動機構210
上に試料(記録媒体)201 が載置され、試料201 と互い
に対向して、試料201 の表面を観察するための探針(プ
ローブ電極)211 が配置されている場合について考え
る。なお、図5には示していないが、探針211 と試料20
1 との間には、バイアス回路およびトンネル電流検出器
がそれぞれ接続されているとする。
【0043】図6は、試料201 の表面と探針211 の先端
とを拡大した図である。なお、説明を簡単にするため
に、試料201 はXY方向微動機構210 によって図示左右
一軸方向にのみ駆動されるものとする。ここでは、探針
211 は静止しており、試料201の表面は、図示右側が低
くなるように傾いている。
【0044】図7は、XY方向微動機構210 に印加され
ている試料駆動信号SD とそのときに探針211 で検出さ
れているトンネル電流IT の一例を示したグラフであ
る。試料駆動信号SD を図7に示すような三角波とし
て、XY方向微動機構210 を高速に図6図示左右方向に
往復走査した場合について考える。このとき、低速でX
Y方向微動機構210 を駆動した場合には発生しない、可
動部の固有振動数に対応した寄生振動が、試料駆動信号
D の折り返し部分(三角波の頂点)で発生するように
なる。
【0045】走査面と記録媒体201 の表面とが平行な場
合には問題ないが、走査面と記録媒体201 の表面とが少
しでも傾いている場合には、その寄生振動は、検出され
るトンネル電流IT にカップリングするようになる。な
ぜならば、図6に示されているように、試料201 を図示
右から左へそして右へと移動させるとき、試料駆動信号
D は図示左から右に走査させているにもかかわらず、
点Aと探針211 の先端とは図示左右方向に生じる寄生振
動によって接近したり離れたりするからである。その結
果、試料201 の表面と走査面とが平行になっている場合
には一定であるトンネル電流IT に、トンネル電流IT
の流れるパスが変わるため、図7に示すように、試料駆
動信号SD の折り返し部分で振動が発生するようにな
る。この振動の周期は可動部の固有振動数に対応してお
り、その振幅はXY方向微動機構210 の減衰値の大小に
対応している。
【0046】トンネル電流IT の振動は試料201 の表面
と走査面との微小な傾きに敏感であるので(トンネル電
流IT の感度が非常によいことに起因する。)、この信
号成分の振幅をゼロもしくは最小にすることにより、試
料201 の表面と走査面との精密な面合わせを行うことが
できる。
【0047】次に、図1に示した記録再生装置10にお
ける面合わせ方法について、詳細に説明する。
【0048】記録再生装置10は、複数のプローブ電極
11を図示X軸およびY軸方向について固定するととも
に、記録媒体1を図示X軸およびY軸方向に微動する構
成になっている。このような記録再生装置10を用いて
記録媒体1の表面状態を観察(再生動作)する場合に
は、(a)各プローブ電極で検出されるトンネル電流が
一定になるように各プローブ電極の高さを制御し、各プ
ローブ電極の高さ変化量を測定する方法(以下、「電流
一定モード」と称する。)と、(b)各プローブ電極の
高さを一定に固定し、走査時のトンネル電流の変化量を
測定する方法(以下、「高さ一定モード」と称する。)
とがある。
【0049】本実施例の面合わせ方法は、粗い面合わせ
手段として、電流一定モードを使用したものである。
【0050】Z方向微動・粗動機構14を用いて、トン
ネル電流が検出できる距離まで、複数のプローブ電極1
1の特定のプローブ電極を記録媒体1に接近させる。こ
のとき、記録媒体1と当該プローブ電極との間には、1
Vの電圧がバイアス回路34によって印加されていると
ともに、トンネル電流が10nAになるように、フィー
ドバック制御が行われている。なお、この特定のプロー
ブ電極は複数のプローブ電極11のうちの任意のプロー
ブ電極でよく、複数のプローブ電極11を記録媒体1に
接近させる際に最初にトンネル電流が検出されたプロー
ブ電極でもよく、意図的に一番最初にトンネル電流が検
出されるように記録媒体1方向に変位させたプローブ電
極でもよい。
【0051】特定のプローブ電極をトンネル領域に引き
込んだ状態で、記録媒体1を一軸方向(たとえば、図示
X軸方向)に往復走査する場合を考えると、XY方向微
動・粗動機構22に供給される走査機構駆動信号Sは、
図8に示すように、三角波とされる。このとき、記録媒
体1の表面と走査面とが傾いている場合のプローブ電極
の高さ変化量(プローブ電極Z方向変位DZ )は、図8
に実線で示すものとなる。すなわち、記録媒体1の傾き
に由来する信号成分の周波数は、走査機構駆動信号Sの
周波数に同期している。ただし、記録媒体1の傾きの方
向によっては、同図に破線で示すように、位相が180
°ずれることもある。
【0052】分波器41で、プローブ電極Z方向変位D
Z を示す信号を、任意の周波数領域を含む複数の周波数
帯に分割する。分割した複数の周波数帯の中から、記録
媒体1の傾きに由来する周波数(走査機構駆動信号Sの
周波数)を選択し、選択した周波数の振幅ができるだけ
ゼロになるように、第2のチルト機構21を用いて記録
媒体1の傾きを補正する。具体的には、第2のチルト機
構21を構成している圧電素子に所定の電圧を印加する
ことにより、記録媒体1の傾きを補正する。
【0053】最初の走査は、情報処理領域の大きさに合
わせて適当な範囲で行えばよい。一実験結果では、2μ
mの距離で行った場合に、10nm程度の記録媒体1の
傾きが生じており、第2のチルト機構21を構成してい
る圧電素子に10Vの電圧を印加することにより、記録
媒体1の傾きを補正することができた。なお、記録媒体
1の傾き補正のための走査および第2のチルト機構21
へのフィードバックは、必要に応じて数回行ってもよ
い。
【0054】以上の操作を他の方向(たとえば、図示Y
軸方向)に関しても行えば、記録媒体1の表面と走査面
とは平行になる。
【0055】これにより、走査面と記録媒体1の表面と
の粗い面合わせを行うことができる。しかし、実際に
は、この他に、記録媒体1の表面とプローブ先端面との
面合わせも行わなければならない。記録媒体1の表面
(または走査面)とプローブ先端面との面合わせは、走
査面と記録媒体1の表面との面合わせに用いなかったプ
ローブ電極を、面合わせに用いたプローブ電極が検出し
ているトンネル電流値と同じになるように、記録媒体1
の方向に変位させればよい。これにより、3つの面(す
なわち、プローブ先端面,走査面および記録媒体1の表
面)の粗い面合わせが完了する。
【0056】低速走査時においてはこの程度の面合わせ
でもよいが、前述した理由で高速走査時(たとえば、6
00Hz)には、さらに精密な面合わせを行わなければ
ならない。
【0057】次に、高速走査時の面合わせ方法につい
て、図9を参照して説明する。
【0058】記録媒体1が、図1図示X軸方向に、所定
の走査周波数(たとえば、600Hz)で走査される
と、前述したように、XY方向微動・粗動機構22の可
動部の固有振動数に対応した寄生振動が発生する。この
振動により、図9に示すように、プローブ電極の検出す
るトンネル電流IT がXY方向微動・粗動機構22の走
査機構駆動信号Sに同期して振動する。たとえば、走査
機構駆動信号Sとして600Hzの三角波を用いた場合
には、トンネル電流IT には、最大振幅1mA(トンネ
ル電流)の寄生振動による振動が、1200Hz間隔で
生じる。
【0059】分波器41を用いて、トンネル電流IT
示す信号を、任意の周波数領域を含む複数の周波数帯に
分割する。分割した複数の周波数帯の中から、記録媒体
1の傾きに由来する周波数(XY方向微動・粗動機構2
2の可動部の固有振動数)を選択し、選択した周波数の
振幅ができるだけゼロになるように、第2のチルト機構
21を用いて記録媒体1の傾きを微補正する。具体的に
は、第2のチルト機構21を構成している圧電素子に所
定の電圧を印加することにより、記録媒体1の傾きを微
補正する。
【0060】一実験結果では、XY方向微動・粗動機構
22の図示X軸方向の固有振動数は5.6kHzであ
り、記録媒体1の傾きに由来する周波数として5.6k
Hzを用いて記録媒体1の傾き補正を行ったところ、第
2のチルト機構21を構成する圧電素子に100mVを
印加することにより、記録媒体1の傾きを微補正するこ
とができた。なお、高速走査時の記録媒体1の傾き補正
のための第2のチルト機構21へのフィードバックは、
必要に応じて数回行ってもよい。
【0061】以上の操作を図1図示Y軸方向に関しても
行えば、高速走査時の記録媒体1の表面と走査面とは平
行になる。
【0062】なお、記録媒体1の表面の状態に対応する
信号(情報の再生信号)を任意の周波数に分波し、分波
した信号成分の振幅を調べることが必要であるが、この
ような操作には、ロックインアンプを利用してもよい。
すなわち、分波器41はロックインアンプであってもよ
い。ロックインアンプにおいては、入力信号(ここで
は、記録媒体1の表面状態に対応する信号)中の任意の
周波数の信号成分の振幅を調べることができるほか、参
照信号を入力し、参照信号の周波数をもつ入力成分の振
幅を調べることができる。したがって、参照信号として
プローブ電極の走査信号または固有振動数を用いれば、
より簡単に記録媒体1の傾きの程度を知ることができ
る。
【0063】本実施例の面合わせ方法により、従来、高
速走査時に発生する相対移動機構の振動などによる面ず
れをより容易に合わせることができ、高速走査時のプロ
ーブ先端と記録媒体1との間の距離をサブミクロンの精
度で制御することが可能になる。
【0064】以上、走査型トンネル顕微鏡を応用した記
録再生装置を例として本発明の面合わせ方法の第1の実
施例について述べたが、本実施例の面合わせ方法は、単
に各点でのトンネル電流を測定する場合だけではなく、
各点でのバイアス電圧に対するトンネル電流の変化率を
測定する走査型トンネル分光法(STS)を利用する記
録再生装置に対しても有効であるのは言うまでもない。
また、探針および試料との間の駆動機構が走査型トンネ
ル顕微鏡と同様である、以下に示す他の走査型プローブ
顕微鏡などを利用した記録再生装置についても応用可能
である。
【0065】(a)探針と試料との間に働く原子間力を
測定し、その大きさを一定にするようにフィードバック
をかけて試料の表面の構造を得る走査型原子間力顕微鏡
(AFM) (b)走査型原子間力顕微鏡(AFM)における探針を
FeやNiなどの強磁性体またはこれらを他の材料で作
製した探針上にコーティングしたものに替えて試料上の
局所的な磁力を測定する走査型磁力顕微鏡(MFM) (c)マイクロピペット電極を探針として用い電解質溶
液中の試料表面構造をイオン伝導度の変化から測定する
走査型イオンコンダクタンス顕微鏡(SICM) (d)探針を超音波振動させて試料の表面で反射して探
針に戻ってくる超音波の振幅や位相の変化を利用するか
あるいは超音波振動する探針と試料の表面とに働く原子
間力の強さに応じて試料内に発生する音響波を測定して
試料の表面構造を測定する走査型音響顕微鏡(STUM
またはSTAM) (e)光の波長より小さい直径のピンホールを有する光
学探針を用い、外部光源で試料を照射したときに試料の
表面に生じるエバネッセント光を上記光学探針で検出し
て試料の表面構造を知る走査型近接場光学顕微鏡(NS
OM)。
【0066】次に、粗い面合わせ方法として高さ一定モ
ードを使用した、本発明の面合わせ方法の第2の実施例
について、図1に示した記録再生装置10の場合を例と
して説明する。
【0067】Z方向微動・粗動機構14を用いて、複数
のプローブ電極11の特定のプローブ電極をトンネル電
流IT が検出できるまで記録媒体1に接近させる。この
とき、バイアス回路34により、記録媒体1と当該プロ
ーブ電極との間に1Vの電圧を印加するとともに、トン
ネル電流IT が10nAになるように、フィードバック
制御を行う。なお、特定のプローブ電極は、複数のプロ
ーブ電極11のうちの任意のプローブ電極でよい。すな
わち、複数のプローブ電極11を記録媒体1に接近させ
る際に最初にトンネル電流IT が検出されたプローブ電
極でもよく、意図的に一番最初にトンネル電流IT が検
出されるように記録媒体1の方向に変位させたプローブ
電極でもよい。
【0068】特定のプローブ電極をトンネル領域に引き
込んだ状態で、記録媒体1を一軸方向(たとえば、図示
X軸方向)に往復走査する。高さ一定モードを使用した
場合には、記録媒体1の傾きがある程度大きいと、プロ
ーブ電極が記録媒体1から離れ過ぎて、もはやトンネル
電流IT を検出することが不可能になるか、もしくは、
プローブ電極が記録媒体1に接触するかのどちらかであ
る。通常、このような事態を避けるために、たとえ高さ
一定モードであっても、検出されたトンネル電流IT
値が一定の範囲内になるように、サーボ回路38にフィ
ードバックされていて、プローブ電極の高さはゆっくり
と変化させている場合が多い。
【0069】この場合においても、図10に示すよう
に、XY方向微動・粗動機構22の走査機構駆動信号S
に同期した記録媒体1の傾きに由来する信号成分が、ト
ンネル電流IT に検出される。このプローブ電極のトン
ネル電流IT の変位信号を、分波器41を用いて、任意
の周波数領域を含む複数の周波数帯に分割する。その中
から記録媒体1の傾きに由来する周波数(走査機構駆動
信号Sの周波数)を選択し、選択した周波数の振幅がで
きるだけゼロになるように、第2のチルト機構21を用
いて記録媒体1の傾きを補正する。具体的には、第2の
チルト機構21を構成している圧電素子に所定の電圧を
印加することにより、記録媒体1の傾きを補正する。
【0070】最初の走査は、情報処理領域の大きさに合
わせて適当な範囲で行えばよい。一実験結果では、2μ
mの距離で行った場合、10nm程度の記録媒体1の傾
きが生じており、第2のチルト機構21を構成している
圧電素子に10Vの電圧を印加することにより、記録媒
体1の傾きを補正することができた。なお、記録媒体1
の傾き補正のための走査および第2のチルト機構21へ
のフィードバックは、必要に応じて、数回行ってもよ
い。
【0071】以上の操作を他の方向(たとえば、図1図
示Y軸方向)に関しても行えば、記録媒体1の表面と走
査面とは平行になる。
【0072】これにより、走査面と記録媒体1の表面と
の粗い面合わせを行うことができたが、実際には、この
他に、記録媒体1の表面(または走査面)とプローブ先
端面との面合わせも行わなければならない。記録媒体1
の表面(または走査面)とプローブ先端面との面合わせ
は、走査面と記録媒体1の表面との面合わせに用いなか
ったプローブ電極を、面合わせに用いたプローブ電極が
検出しているトンネル電流IT の値と同じになるよう
に、記録媒体1の方向に変位させればよい。
【0073】これにより、3つの面(すなわち、プロー
ブ先端面,走査面および記録媒体1の表面)の粗い面合
わせが完了する。低速走査時においてはこの程度の面合
わせでもよいが、前述した理由で、高速走査時(たとえ
ば、600Hz)には、さらに精密な面合わせを行わな
ければならない。
【0074】次に、高速走査時の面合わせについて、詳
細に説明する。
【0075】図1図示X軸方向に所定の走査周波数(た
とえば、600Hz)で走査すると、前述したように、
XY方向微動・粗動機構22の可動部の固有振動数に対
応した寄生振動が発生する。この振動により、図9に示
したように、プローブ電極の検出するトンネル電流IT
がXY方向微動・粗動機構22の走査機構駆動信号Sに
同期して振動する。一実験結果によれば、走査機構駆動
信号Sとして、600Hzの三角波を用いた場合に、ト
ンネル電流IT に、最大振幅1mAの寄生振動による振
動が1200Hz間隔で生じた。
【0076】分波器41を用いて、任意の周波数領域を
含む複数の周波数帯に、このプローブ電極が検出したト
ンネル電流IT を示す信号を分割する。その中から、記
録媒体1の傾きに由来する周波数(XY方向微動・粗動
機構22の可動部の固有振動数)を選択し、選択した周
波数の振幅ができるだけゼロになるように、第2のチル
ト機構21を用いて記録媒体1の傾きを微補正する。具
体的には、第2のチルト機構21を構成している圧電素
子に所定の電圧を印加することにより、記録媒体1の傾
きを微補正した。一実験結果によれば、XY方向微動・
粗動機構22の図示X軸方向の固有振動数が5.6kH
zである場合に、記録媒体1の傾きに由来する周波数と
して5.6kHzを用いて、記録媒体1の傾き補正を行
ったところ、第2のチルト機構21を構成する圧電素子
に100mVを印加することにより、記録媒体1の傾き
を微補正することができた。なお、高速走査時の記録媒
体の傾き補正のための第2のチルト機構21へのフィー
ドバックは、必要に応じて、数回行ってもよい。
【0077】以上の操作を図1図示Y軸方向に関しても
行えば、高速走査時の記録媒体1の表面と走査面とは平
行になる。
【0078】なお、記録媒体1の表面の状態に対応する
信号(情報の再生信号)を任意の周波数に分波し、分波
した信号成分の振幅を調べることが必要であるが、この
ような操作には、ロックインアンプを利用してもよい。
すなわち、分波器41はロックインアンプであってもよ
い。ロックインアンプにおいては、入力信号(ここで
は、記録媒体1の表面状態に対応する信号)中の任意の
周波数の信号成分の振幅を調べることができるほか、参
照信号を入力し、参照信号の周波数をもつ入力成分の振
幅を調べることができる。したがって、参照信号として
プローブ電極の走査信号または固有振動数を用いれば、
より簡単に記録媒体1の傾きの程度を知ることができ
る。
【0079】本実施例の面合わせ方法により、従来、高
速走査時に発生する相対移動機構の振動などによる面ず
れをより容易に合わせることができ、高速走査時のプロ
ーブ先端と記録媒体1との間の距離をサブミクロンの精
度で制御することが可能になる。
【0080】以上、走査型トンネル顕微鏡を応用した記
録再生装置を例として本発明の面合わせ方法の第2の実
施例について述べたが、本実施例の面合わせ方法は、以
下に示す他の走査型プローブ顕微鏡などを利用した記録
再生装置についても応用可能である。
【0081】(a)走査型トンネル分光法(STS) (b)走査型原子間力顕微鏡(AFM) (c)走査型磁力顕微鏡(MFM) (d)走査型イオンコンダクタンス顕微鏡(SICM) (e)走査型音響顕微鏡(STUMまたはSTAM) (f)走査型近接場光学顕微鏡(NSOM)。
【0082】B.本発明の位置制御機構および該機構を
有する情報処理装置について 図11は、本発明の位置制御機構の一実施例の働きを説
明するための図である。
【0083】位置制御機構1000は、交流電源1110と、バ
イアス抵抗1111と、上部電極1112と、下部電極1113と、
微小凸部1114と、読出し抵抗1115と、位置検出回路1116
と、位置制御回路1117と、駆動機構1118と、上基板1119
と、下基板1120とを含む。
【0084】ここで、交流電源1110は、所定の交流電圧
(バイアス電圧)をバイアス抵抗1111を介して上部電極
1112に印加するためのものである。上部電極1112は、上
基板1119の図示下側に設けられており、上基板1119の図
示上側に設けられている駆動機構1118により図示上下方
向に移動される。下部電極1113は、下基板1120の図示上
側に、3分割されて設けられている。3分割された下部
電極1113のうち図示右および左の下部電極1113はそれぞ
れ、読出し抵抗1115を介して電気的に接地されており、
残りの図示中央の下部電極1113は、電気的に接地されて
いる。また、微小凸部1114は、図示中央の下部電極1113
の図示上側に設けられている。下部電極1113と読出し抵
抗1115との接続点は、位置検出回路1116と接続されてい
る。位置制御回路1117には、位置検出回路1116の出力信
号が入力されており、また、駆動機構1118には、位置制
御回路1117の出力信号が入力されている。
【0085】上部電極1112と下部電極1113との間に形成
される静電容量の値(以下、「静電容量C」と称す
る。)は、両電極間の距離dを用いて、以下に示す
(1)式によって規定される。
【0086】C=ε・S/d (1) ε:空気の誘電率 S:電極面積 したがって、静電容量Cと距離dとは、一対一に対応す
る。
【0087】静電容量Cが小さいときは、読出し抵抗11
15には電流が流れないが、静電容量Cが大きくなるに従
って、読出し抵抗1115に電流が流れ、位置検出回路1116
の入力端子に電位が生じる。位置検出回路1116では、同
期検波などによって、電位が高精度に測定され、その測
定値から上部電極1112と下部電極1113との間の距離dが
見積もられる。見積もられた距離dは、位置検出回路11
16から位置制御回路1117に送られる。位置制御回路1117
では、基準値などに合わせて距離dを制御するために、
補正量が算出される。算出された補正量が位置制御回路
1117から駆動機構1118に与えられることにより、上部電
極1112と下部電極1113との間の距離dが変えられる。こ
れによって、上部電極1112と下部電極1113との間の距離
dが一定値に制御される。なお、かかる系による距離検
出範囲は数100μmから数μmであり、比較的遠距離
から感度がある。
【0088】しかしながら、上述した静電容量Cの変化
による距離dの検出は、周囲の環境(たとえば、光,温
度,雰囲気あるいは電極表面の状態(吸着や汚れな
ど))によってその感度が大きく変化する場合が多いた
め、かかる系のみの構成では、距離の正確な値を決定す
ることが難しい。そこで、位置制御機構1000では、高さ
が既知の微小凸部1114を設けることによって、絶対距離
の基準を作ることを行っている。すなわち、上部電極11
12と下部電極1113との間の距離dが微小凸部1114の高さ
に近づくことによって、微小凸部1114の先端と上部電極
1112とが電気的に接触する。この電気的接触時の接触抵
抗がバイアス抵抗1111と同程度の大きさである場合に
は、上部電極1112の電位が降下する。その結果、位置検
出回路1116の入力端子に生じる電位(以下、「検出電圧
値」と称する。)も降下するため、検出電圧値の降下を
測定することによって、高精度の位置決めが可能とな
る。なお、電気的接触とは、2つの電位の異なる導電体
が近接することによって電流が流れる状態を指し、それ
がトンネル効果によるものでも物理的接触によるもので
もよい。
【0089】図12に、バイアス電圧の電圧値を5V,
バイアス電圧の周波数を10kHz,バイアス抵抗1111
の抵抗値を100MΩ,読出し抵抗1115の抵抗値を10
0MΩおよび微小凸部1114の高さを1μmとしたときの
検出電圧値の一例を示す。なお、図12の横軸は、上部
電極1112と微小凸部1114の先端との距離を示す(対数目
盛り)。この図より、上部電極1112と微小凸部1114の先
端との距離が2nmよりも小さくなると、微小凸部1114
と上部電極1112との間にトンネル現象が生じ、両者の間
に電流が流れる結果、上部電極1112と下部電極1113との
間の印加電圧の降下が始まり、検出電圧値の降下が起こ
ることがわかる。
【0090】そこで、たとえば、検出電圧値が降下し始
める位置に距離制御することにより、微小凸部1114の先
端と上部電極1112との間の距離を2nmに高精度で制御
することが可能である。このとき、上基板1119と下基板
1120との間の距離は、微小凸部1114の高さ1μmを加算
して、1.002μmとなる。また、2nm以上の距離
での出力信号は、静電容量Cのみの測定によるものと考
えられるが、図12より、前記距離が10nm付近以下
の場合の静電容量Cによる位置検出信号はほとんど変化
していないことがわかる。このときの静電容量Cのみに
よる位置合わせ精度は、検出感度および雑音成分を考慮
してもせいぜい数0.1μm以下程度であった。
【0091】図13は、本発明の位置制御機構の一実施
例を示す概略構成図である。
【0092】位置制御機構2000は、マルチプローブヘッ
ド基板2010と、マルチプローブヘッド基板支持台2020
と、3本の支持棒2030(2本の支持棒2030のみ図示)
と、3個のピエゾ素子2040(図14参照)と、3個のD
Cサーボモータ2050(2個のDCサーボモータ2050のみ
図示)と、引張りバネ2060と、Z方向駆動機構2070と、
支持台2080と、記録媒体基板2100と、記録媒体基板支持
台2110と、XY走査駆動機構2120とを含む。
【0093】マルチプローブヘッド基板2010には、詳し
くは後述するが、半導体プロセスによって製作されたバ
イモルフカンチレバーを有する複数個のプローブユニッ
トと3個の位置検出用の電極2011(図14参照)とが配
置されている。マルチプローブヘッド基板2010は、マル
チプローブヘッド基板支持台2020に固定されている。マ
ルチプローブヘッド基板支持台2020は、3本の支持棒20
30によって支えられている。支持棒2030による支持点
は、マルチプローブヘッド基板2010上の傾き補正に用い
られる電極2011に対応する場所にあり、この3点の支持
点におけるマルチプローブヘッド基板2010の支持と引張
りバネ2060による引張り力とによって、マルチプローブ
ヘッド基板2010の傾き補正およびマルチプローブヘッド
基板2010と記録媒体基板2100との接近動作が行われる。
【0094】3本の支持棒2030はそれぞれ、積層型圧電
体で構成されたピエゾ素子2040に固定されている。3個
のピエゾ素子2040はそれぞれ、DCサーボモータ2050に
よって支持されている。3個のDCサーボモータ2050
は、Z方向駆動制御機構2070に固定されている。マルチ
プローブヘッド基板2010と記録媒体基板2100との接近動
作は、3個のピエゾ素子2040と3個のDCサーボモータ
2050によって行われる。これら駆動機構の制御は、Z方
向駆動制御機構2070によって行われる。駆動精度は、D
Cサーボモータ2050で0.1〜1μm、ピエゾ素子2040
で0.1nmである。これらの機構全体は、支持台2080
に固定されている。図14は、これらの機構の位置関係
をマルチプローブヘッド基板2010の方向から見た図であ
る。
【0095】記録媒体基板2100は、マルチプローブヘッ
ド基板2010と互いに対向して設けられている。記録媒体
基板2100上には、3個の傾き補正用の検出電極2101が、
マルチプローブヘッド基板2010上の電極2011に対向する
部分に配置されている。また、記録媒体基板2100上に
は、記録媒体用の電極および記録媒体も配置されてい
る。記録媒体基板2100は、記録媒体基板支持台2110に固
定されている。記録媒体基板支持台2110は、XY走査駆
動機構2120によってX方向およびY方向に走査制御され
る。なお、これらの機構は、支持台2080上に固定されて
いる。
【0096】次に、マルチプローブヘッド基板2010と記
録媒体基板2100の詳細について、図15(A),(B)
および図16をそれぞれ参照して説明する。
【0097】マルチプローブヘッド基板2010には、図1
5(A)に示すように、9個のプローブ20121〜20129
3行×3列の格子状に配置されているとともに、3個の
傾き補正用の電極2011が、図示***,図示左下および
図示右下にそれぞれ1個ずつ配置されている。記録媒体
基板2100には、図15(B)に示すように、3個の傾き
補正用の検出電極2101が、マルチプローブヘッド基板20
10上の電極2011に対応する場所(すなわち、図示上中
央,図示左下および図示右下)にそれぞれ1個ずつ配置
されている。また、記録媒体基板2100の図示中央部はプ
ローブ20121〜20129による記録領域であり、この部分に
記録媒体2102が配置されている。記録媒体2102は、Au
電極上に積層されたスクアリリウム−ビス−6−オクチ
ルアズレン(SOAZ)からなる2層のラングミュアー
ブロッジェット膜(LB膜)からなる(特開昭63−1
61552号公報および特開昭63−161553号公
報)。
【0098】図16(A),(B)はそれぞれ、記録媒
体基板2100上の傾き補正用の検出電極2101の詳細を示す
図である。
【0099】傾き補正用の検出電極2101は、図示右中央
端から中央にかけて切欠き部が設けられた第1の電極21
011 と、第1の電極21011 に設けられた切欠き部と相似
形の形状を有するとともに該切欠き部に挿入された第2
の電極21012 とからなる。なお、第2の電極21012 の前
記切欠き部に挿入される側の端には微小凸部21013 が設
けられており、第2の電極21012 は、第1の電極21011
の中央に設けられた切欠き部のほぼ中央に微小凸部2101
3 が位置するように、前記切欠き部に挿入されている。
なお、微小凸部21013 は、たとえば特開平4−2631
42号公報に開示されているような方法によって、半導
体プロセスを用いて作製することが可能である。
【0100】次に、記録再生のためのプローブ制御の信
号の流れおよび記録再生信号の流れの概略について、図
17および図18をそれぞれ参照して説明する。
【0101】図17に示す位置制御機構3000は、所定の
バイアス電圧が読出しバイアス印加回路3020から電極基
板3010に印加された状態で、Z方向位置制御回路3030に
よって移動される探針3040と記録媒体3001または電極基
板3010との間の距離が所定の距離以下になったときに、
電極基板3010と探針3040との間または電極基板3010上の
記録媒体3001と探針3040との間にトンネル電流が検出さ
れるように構成されている。
【0102】検出されたトンネル電流は電流電圧変換器
3060によって電圧信号に変換されたのち、Z方向位置制
御回路3030およびA/D変換器3070にそれぞれ送られ
る。Z方向位置制御回路3030では、検出されたトンネル
電流の値から電極基板3010と探針3040との間の距離また
は記録媒体3001と探針3040との間の距離が一定になるよ
うに、探針3040の位置制御を行う位置制御信号が作成さ
れる。一方、A/D変換器3070には、アンチエリアシン
グ用のフィルタ(不図示)が備えられており、A/D変
換されたトンネル電流データはビットデータ抽出回路30
80へ送られて、ビット信号(”0”および”1”の信
号)に分離される。具体的には、たとえば、記録媒体30
01の導電率の変化した部分(図17の斜線部分)を”
1”、変化していない部分を”0”とするなどである。
一方、所定の電圧値の書込みパルス電圧が探針3040と電
極基板3010との間に書込みパルス印加回路3100から印加
されることにより、データの記録が行われる。
【0103】記録媒体面内の操作は、ステージ3110によ
って行われる。走査制御信号SC が外部からステージ動
作制御回路3120に入力されると、走査制御信号SC が示
す指示によって、X方向走査信号SX およびY方向走査
信号SY がステージ動作制御回路3120で作成される。X
方向走査信号SX およびY方向走査信号SY は、第1の
アンプ3130および第2のアンプ3140でそれぞれ増幅され
たのち、ステージ3110に取り付けられた圧電素子などの
アクチュエータに印加される。これにより、ステージ31
10は走査制御される。
【0104】なお、図17には、一つのトンネル電流検
出系のみが示されているが、実際に使用する場合には、
データの転送速度を考慮して、複数のプローブセットに
よって行われるようになっている。
【0105】Z方向位置制御には、図18に示すよう
に、半導体プロセスにより作製された圧電体を用いたバ
イモルフカンチレバー3310を用いており、その動作はZ
方向位置制御回路3350によって制御される。トンネル電
流信号はトンネル電流検出回路3360によって電流電圧変
換されたのち、デジタルの電圧値としてデータバス3370
上に出力され、Z方向位置制御回路3350およびビット情
報抽出回路3380に受け取られる。ビット情報抽出回路33
80では、入力信号の大小などからビット情報が抽出さ
れ、抽出されたビット情報はデータバス3370上に出力さ
れる。一方、データバス3370上に出力されているデータ
が書込みパルス印加回路3400によって受け取られること
により、データの書き込みが行われる。
【0106】なお、図18には、1つのプローブユニッ
トについての制御系のみ示されているが、実際には、こ
れが並列しており、3個のスイッチ3411〜3413を各プロ
ーブについてそれぞれ開け閉めすることによって、一組
の制御系で複数のプローブがマルチプレックス制御され
ている。各スイッチ3411〜3413の制御は、タイミング制
御回路(マルチプレクサ)3420によって行われる。
【0107】次に、実際の傾き補正について、図19を
参照して詳細に説明する。
【0108】図19に示す傾き補正制御系は、全体とし
ては、基本的に、図11に示した構成が電極の数分(す
なわち、3つ分)ある構成になっている。
【0109】3個の読出し抵抗41151〜41153に生じる検
出電圧値はそれぞれ、信号検出回路42011〜42013で検出
電圧値の最大値に対応する直流信号に変換される。3個
の信号検出回路42011〜42013で変換された直流信号はそ
れぞれ、ゲイン設定可能な増幅器42021〜42023で増幅さ
れたのち、位置検出回路4116に入力される。位置検出回
路4116では、3個の増幅器42021〜42023の出力信号か
ら、各位置が算出される。位置検出回路4116の出力信号
は位置制御回路4117に入力される。位置制御回路4117で
は、位置検出回路4116の出力信号が示す各位置を、シー
ケンス制御回路4203により予め設定された設定位置に合
わせるように、各制御量が算出される。位置制御回路41
17で算出された各制御量はそれぞれ、不図示の駆動機構
(図11参照)に出力される。
【0110】いま、たとえば図示左端の微小凸部41141
による電位降下が起こったとすると、対応する位置の駆
動機構が停止するとともに、位置検出回路4116が図12
に示した電圧降下位置を検出し、検出した電圧降下位置
に応じて前段の増幅器42021のゲインを校正して各検出
電極の検出ばらつきを補正する。これにより、微小凸部
41141 の作用しない2nm以上の距離における位置検出
においても、さらに精度の高い位置決めが可能となる。
【0111】また、マルチプローブヘッド基板と記録媒
体基板との傾きを補正して面を合わせる場合にも、この
位置制御機構は有効に働く。各位置検出ユニットが図1
2に示した検出電圧の降下が現れ始める位置に制御され
ることによって、2つの電極間は微小凸部の作製時の高
さ精度に応じた高さに制御されるため、少なくとも0.
1μm以下の精度で、2つの電極間の距離が制御される
とともに、それに応じた精度で、2つの基板の面平行性
が実現される。
【0112】また、各電極における検出感度ばらつきに
左右されなくなるので、2つの基板が接触することな
く、面の傾き補正が可能である。たとえば、各電極自体
の表面性や環境によるばらつきがある場合もさることな
がら、図13に示したマルチプローブヘッド側の電極20
11と記録媒体基板側の検出電極2101とがXY方向に面ず
れを生じている場合にも、各電極から出力される信号は
感度にばらつきを生じる。こうした場合に対しても、微
小凸部によって絶対位置が把握できるとともに、それに
よってゲインを調整し、面間隔制御を高い精度で行うこ
とができる。
【0113】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、次の効果を奏する。
【0114】請求項1乃至請求項12記載の発明(本発
明の面合わせ方法)は、走査面と記録媒体の表面との面
合わせを、低速走査時には、記録媒体の表面状態または
記録情報に対応する信号に応じて粗く行い、また、高速
走査時には、相対移動機構の寄生振動に対応する信号成
分から精密に行うことにより、高速走査時での複数のプ
ローブ電極と記録媒体との間の距離をサブミクロンの精
度をもって制御することができるため、たとえば走査型
プローブ顕微鏡の原理を用いたまたは走査型プローブ顕
微鏡の原理を応用した記録再生装置における情報の記録
時の書込みエラーおよび記録情報の再生時の読出しエラ
ーを改善することができる。また、従来の面合わせ方法
に比べてさらなる高速走査ができるため、情報をより高
速に記録することができるとともに、記録情報をより高
速に再生することができる。
【0115】請求項13および請求項14記載の発明
(本発明の位置制御機構)は、第1の平板電極の表面に
突設された、電気的に接地された微小凸部を含むことに
より、静電容量検出における第1の基板と第2の基板と
の間の絶対距離を高精度に測定できるため、第1の基板
と第2の基板との衝突や接触を回避することができると
ともに、静電容量検出による検出系でありながら、高精
度な間隔制御を行うことができる。
【0116】請求項15記載の発明(本発明の情報処理
装置)は、本発明の位置制御機構を具備することによ
り、情報の記録媒体への記録および記録情報の記録媒体
からの再生を精度よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の面合わせ方法の第1の実施例が実現可
能な記録再生装置の構成を示す概略構成図である。
【図2】図1に示した複数のプローブ電極の構成を説明
するための図である。
【図3】図1に示した複数のプローブ電極の図2図示A
−A線に沿った断面図である。
【図4】図1に示した複数のプローブ電極の平面図であ
る。
【図5】本発明の面合わせ方法の基本原理について説明
するための図である。
【図6】本発明の面合わせ方法の基本原理について説明
するための図である。
【図7】本発明の面合わせ方法の基本原理について説明
するための図である。
【図8】図1に示した記録再生装置における低速走査時
の走査機構駆動信号とプローブ電極Z方向変位との関係
を示すグラフである。
【図9】図1に示した記録再生装置における高速走査時
の走査機構駆動信号とトンネル電流との変化量を示すグ
ラフである。
【図10】粗い面合わせ方法として高さ一定モードを使
用した本発明の面合わせ方法の第2の実施例における低
速走査時の走査機構駆動信号とトンネル電流との変化量
を示すグラフである。
【図11】図11は、本発明の位置制御機構の一実施例
の働きを説明するための図である。
【図12】図11に示した位置制御機構における検出電
圧値の一例を示すグラフである。
【図13】本発明の位置制御機構の一実施例を示す概略
構成図である。
【図14】図13に示した機構の位置関係をマルチプロ
ーブヘッド基板の方向から見た図である。
【図15】図13に示したマルチプローブヘッド基板と
記録媒体基板の詳細を説明するための図であり、(A)
はマルチプローブヘッド基板の詳細を説明するための
図、(B)は記録媒体基板の詳細を説明するための図で
ある。
【図16】図13に示した記録媒体基板上の傾き補正用
の検出電極の詳細を示す図であり、(A)は上面図、
(B)は側面図である。
【図17】記録再生のためのプローブ制御の信号の流れ
および記録再生信号の流れの概略を説明するためのブロ
ック図である。
【図18】プローブを複数本制御する場合の時分割制御
を説明するためのブロック図である。
【図19】面間隔制御動作および面平行性制御動作を説
明するための概略図である。
【符号の説明】
1 記録媒体 11 マイカ基板 12 下地電極 13 有機記録層 10 記録再生装置 11 複数のプローブ電極 12 プローブ電極アタッチメント 13 第1のチルト機構 14 Z方向微動・粗動機構 21 第2のチルト機構 22 XY方向微動・粗動機構 31 インターフェース 32 制御回路 33 書込み読出し回路 34 バイアス回路 35 トンネル電流検出器 36 位置検出回路 37 位置決め回路 38 サーボ回路 39 Z方向駆動回路 40 XY方向駆動回路 41 分波器 42 チルト機構駆動回路 100 プローブ電極 105 マルチプローブ基板 110 片持ばり 111,114 上電極 112 中電極 113,115 下電極 116 第1の圧電体薄膜 117 第2の圧電体薄膜 120 プローブ 121 引出し電極 210 XY方向微動機構 201 試料(記録媒体) 211 探針(プローブ電極) IWR 書込み読出し情報 SD 試料駆動信号 DD プローブ電極Z方向変位 S 走査機構駆動信号 IT トンネル電流 X,Y,Z 軸 1000 位置制御機構 1110,4110 交流電源 1111,41111〜41113 バイアス抵抗 1112,41121〜41123 上部電極 1113,41131〜41133 下部電極 1114,41141〜41143 微小凸部 1115,41151〜41153 読出し抵抗 1116,4116 位置検出回路 1117,4117 位置制御回路 1118 駆動機構 1119 上基板 1120 下基板 2000 位置制御機構 2010 マルチプローブヘッド基板 2011 電極 20121〜20129 プローブ 2020 マルチプローブヘッド基板支持台 2030 支持棒 2040 ピエゾ素子 2050 DCサーボモータ 2060 引張りバネ 2070 Z方向駆動機構 2080 支持台 2100 記録媒体基板 2101 検出電極 21011 第1の電極 21012 第2の電極 21013 微小凸部 2102 記録媒体 2110 記録媒体基板支持台 2120 XY走査駆動機構 3000 位置制御機構 3001 記録媒体 3010 電極基板 3020 読出しバイアス印加回路 3030 Z方向位置制御回路 3040 探針 3060 電流電圧変換器 3070 A/D変換器 3080 ビットデータ抽出回路 3100 書込みパルス印加回路 3110 ステージ 3120 ステージ動作制御回路 3130 第1のアンプ 3140 第2のアンプ SC 走査制御信号 SX X方向走査信号 SY Y方向走査信号 3310 バイモルフカンチレバー 3350 Z方向位置制御回路 3360 トンネル電流検出回路 3370 データバス 3380 ビット情報抽出回路 3400 書込みパルス印加回路 3411〜3413 スイッチ 3420 タイミング制御回路(マルチプレクサ) 42011〜42013 信号検出回路 42021〜42023 増幅器 4203 シーケンス制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川瀬 俊光 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 紫藤 俊一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 酒井 邦裕 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小口 高弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山野 明彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報を記録するための記録媒体と、該記
    録媒体に対向して設けられた、該記録媒体へ所定の電圧
    を印加するための複数のプローブ電極と、該複数のプロ
    ーブ電極の傾きを補正するための第1のチルト機構を有
    する第1の面合わせ手段と、前記記録媒体の傾きを補正
    するための第2のチルト機構を有する第2の面合わせ手
    段と、前記記録媒体と前記複数のプローブ電極とを相対
    的に移動させるための相対移動手段とを含み、前記複数
    のプローブ電極と前記記録媒体との間の距離に依存する
    相互作用を検出しながら該複数のプローブ電極を該記録
    媒体に対して相対的に走査させる情報処理装置に用いら
    れる、前記複数のプローブ電極と前記記録媒体との相対
    移動により生じる走査面と前記記録媒体の表面との面合
    わせを行うための面合わせ方法において、 前記相対移動手段により前記記録媒体を前記複数のプロ
    ーブ電極に対して低速で走査するときには、前記相互作
    用を検出して得られる該記録媒体の表面状態または記録
    情報に対応する信号に応じて、前記第1のチルト機構お
    よび前記第2のチルト機構の少なくとも一つを用いて、
    前記走査面と前記記録媒体の表面との粗い面合わせを行
    い、 前記相対移動手段により前記記録媒体を前記複数のプロ
    ーブ電極に対して高速で走査するときには、前記相互作
    用を検出して得られる前記相対移動手段のn次の固有振
    動数(n=0,1,2……)に対応する信号成分の振幅
    をゼロまたは最小値とするように、前記第1のチルト機
    構および前記第2のチルト機構の少なくとも一つを用い
    て、前記走査面と前記記録媒体の表面との精密な面合わ
    を行うことを特徴とする面合わせ方法。
  2. 【請求項2】 前記記録媒体の表面状態または記録情報
    に対応する信号の信号成分のうち、前記相対移動手段の
    走査周波数に対応する信号成分の振幅をゼロもしくは最
    小値になるように、前記走査面と前記記録媒体の表面と
    の粗い面合わせを行うことを特徴とする請求項1記載の
    面合わせ方法。
  3. 【請求項3】 前記第1のチルト機構および前記第2の
    チルト機構がそれぞれ、圧電素子により構成されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の面合わ
    せ方法。
  4. 【請求項4】 前記複数のプローブ電極のうち任意の一
    つのプローブ電極を用いて、前記走査面と前記記録媒体
    の表面との粗い面合わせおよび精密な面合わせを行うこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれかに記載の
    面合わせ方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の面合わせ手段および前記第2
    の面合わせ手段がそれぞれ、前記相対移動手段の走査周
    波数に対応する信号成分の振幅を検出するためのロック
    インアンプを有することを特徴とする請求項2記載の面
    合わせ方法。
  6. 【請求項6】 前記複数のプローブ電極が、バイモルフ
    構造またはユニモルフ構造のカンチレバーと、該カンチ
    レバー上に形成された探針とを有することを特徴とする
    請求項1乃至請求項5いずれかに記載の面合わせ方法。
  7. 【請求項7】 前記複数のプローブ電極と前記記録媒体
    との間の距離に依存する相互作用がトンネル電流である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6いずれかに記載
    の面合わせ方法。
  8. 【請求項8】 前記複数のプローブ電極と前記記録媒体
    との間の距離に依存する相互作用が原子間力であること
    を特徴とする請求項1乃至請求項6いずれかに記載の面
    合わせ方法。
  9. 【請求項9】 前記複数のプローブ電極と前記記録媒体
    との間の距離に依存する相互作用が磁力であることを特
    徴とする請求項1乃至請求項6いずれかに記載の面合わ
    せ方法。
  10. 【請求項10】 前記複数のプローブ電極と前記記録媒
    体との間の距離に依存する相互作用がイオン電導である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6いずれかに記載
    の面合わせ方法。
  11. 【請求項11】 前記複数のプローブ電極と前記記録媒
    体との間の距離に依存する相互作用が音響であることを
    特徴とする請求項1乃至請求項6いずれかに記載の面合
    わせ方法。
  12. 【請求項12】 前記複数のプローブ電極と前記記録媒
    体との間の距離に依存する相互作用がエバネッセント光
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項6いずれか
    に記載の面合わせ方法。
  13. 【請求項13】 第1の基板と、 該第1の基板上に配置された第1の平板電極と、 前記第1の基板と互いに対向して設けられた第2の基板
    と、 該第2の基板上に配置された第2の平板電極と、 前記第1の平板電極と前記第2の平板電極との間に所定
    の交流電圧を印加する交流電源とを含み、 前記第1の平板電極と前記第2の平板電極によって形成
    される静電容量の値の変化から該第1の平板電極と該第
    2の平板電極との間の電位差の変化を計測して、前記第
    1の基板と前記第2の基板との間の距離を制御する位置
    制御機構であって、 前記第1の平板電極の表面に突設された、電気的に接地
    された微小凸部をさらに含み、 該微小凸部の一部が前記第2の平板電極の一部と電気的
    に接触することによって該第1の平板電極と該第2の平
    板電極との間の電圧降下が生じる距離に、前記第1の基
    板と前記第2の基板との間の距離を合わせることを特徴
    とする位置制御機構。
  14. 【請求項14】 前記微小凸部の一部が前記第2の平板
    電極の一部と電気的に接触することによって生じる該第
    1の平板電極と該第2の平板電極との間の電圧降下か
    ら、前記第1の基板と前記第2の基板との間の距離を決
    定し、該決定した距離に応じて前記第1の平板電極と前
    記第2の平板電極との間の電位差を補正する補正手段を
    さらに含むことを特徴とする請求項13記載の位置制御
    機構。
  15. 【請求項15】 探針と、 該探針と互いに対向して設けられた記録媒体と、 前記探針と前記記録媒体とを近接させて、該探針と該記
    録媒体とを相対的に走査する走査機構と、 該走査機構による走査時に前記探針によって前記記録媒
    体の微小領域に対して物理的変化を起こさせて、該微小
    領域に情報を記録させる記録手段と、 前記走査機構による走査時に前記探針と前記記録媒体と
    の間に生じる相互作用から得られる微小信号を検出する
    検出手段と、 該検出手段の出力信号から、前記記録媒体に記録された
    情報を再生する再生手段とを含む情報処理装置におい
    て、 前記探針が複数個配置された基板と、 該基板と前記記録媒体との間の距離を制御する請求項1
    3または請求項14記載の位置制御機構とをさらに含む
    ことを特徴とする情報処理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008070168A (ja) * 2006-09-12 2008-03-27 Ritsumeikan ナノライティング装置における傾き補正装置
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