JPH0763907A - レーザ用反射鏡 - Google Patents

レーザ用反射鏡

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JPH0763907A
JPH0763907A JP21131893A JP21131893A JPH0763907A JP H0763907 A JPH0763907 A JP H0763907A JP 21131893 A JP21131893 A JP 21131893A JP 21131893 A JP21131893 A JP 21131893A JP H0763907 A JPH0763907 A JP H0763907A
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JP
Japan
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refractive index
laser
light
reflecting mirror
high refractive
Prior art date
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Pending
Application number
JP21131893A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Umemoto
信一 梅本
Keiji Yamada
圭二 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高出力レーザに使用するレーザ用反射鏡の光に
対する耐久性を高め、吸収、散乱等のロスを低減し、経
済性の向上を行う。 【構成】基板1表面に、高屈折率物質2と低屈折率物質
3を交互に積層し、多層膜を形成する。光の入射側にあ
たる多層膜の最上層側の高屈折率物質には、光に対する
耐久性のある高屈折率物質4を用いる。これにより、光
の強度の強い最上層側の光に対する耐久性を高め、更
に、光強度の弱い下層側については、低出力用反射鏡と
同じ高屈折率物質2を用いることにより、多層膜の膜層
数を削減し、吸収、散乱を抑制すると共に、経済性に優
れたレーザ用反射鏡の作成を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスレーザ、固体レー
ザ用反射鏡に関して、特に反射鏡のコーティング物質の
膜構成に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ガスレーザ、固体レーザの高出力
化に伴い、主要部品であるレーザ用反射鏡について、透
過率などの高額特性が経時的に変化するという問題が顕
著になってきていた。光学特性の経時的な変化はレーザ
装置の出力特性に影響を与えるため、高出力の光に対し
て経時的な光学特性の変化の少ない反射鏡が要求される
様になってきた。
【0003】従来より、レーザ用反射鏡は、ガラスなど
に基板表面の屈折率の異なる2種類の透明な物質を交互
に蒸着することにより製造されていた。材料や膜厚を変
えることにより反射鏡の光学特性を変更することが可能
なため数多くの反射鏡が提案されている。
【0004】図5に一般的な反射鏡の例を示す。基板1
の表面に高屈折率物質2と低屈折率物質3を交互に積層
する。レーザの発振波長に対して、各層の膜厚を光の波
長の1/4になる様に構成するものが基本となる反射鏡
の構成である。
【0005】更に、膜厚に変調を加えることにより、多
層膜の光学的な特性を変更することが可能である。例え
ば、特開平2−295181号公報に示す半導体レーザ
励起固体レーザ素子では、高屈折率物質として酸化チタ
ン(TiO2 )、酸化タンタル(Ta2 5 )、酸化ジ
ルコニウム(ZrO2 )、酸化ハフニウム(HfO2
を使用し、低屈折率物質として、フッ化マグネシウム
(MgF2 )、酸化ケイ素(SiO2 )、酸化アルミニ
ウム(Al2 3 )を使用し、図6の通りレーザの発振
波長に対して、多層膜の中心部位の高屈折率物質の光学
膜厚が1/4であり、中心部位より基板側並びに表面側
に位置する各層の光学膜厚を1/4より厚くすることに
より、半導体レーザの発振波長付近に於ける反射率の変
動を少なくすることを特徴としている。この場合は高,
低屈折率物質は各々一種類でこれの繰返しとなってい
る。
【0006】また、多層膜の機械的強度または、熱的強
度を強めるため、多層膜の中に機械的強度または熱的強
度に優れた物質を保護膜として使用することが提案され
ている。特開昭62−96901号公報、特開昭63−
180902号公報が例として挙げられる。前者は多層
膜中に機械的強度に優れたダイヤモンド状のカーボン薄
膜を使用し、後者は熱的強度に優れた酸化ジルコニウム
を含有する硫化亜鉛を使用している。
【0007】これに対して、光に対する耐久性を向上さ
せる方法としては高屈折率物質に、酸化ハフニウム、酸
化ジルコニウム、酸化タンタルのうち、いずれか1種類
を選択し、酸化ケイ素などの低屈折率物質と交互に積層
し、多層膜反射鏡を作成していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のレーザ用反射鏡
においては、高屈折率物質に酸化チタンのみを使用した
場合、低屈折率物質との屈折率の差が大きくなり、少な
い層数で高い反射率が得られる利点がある半面、光に対
する耐久性が無く、高出力のレーザにおいては劣化が発
生する問題があった。
【0009】また、高屈折率物質として酸化ハフニウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化タンタルのいずれかのみを
使用した場合、酸化チタンを使用した多層膜反射鏡に比
べて、光に対する耐久性を向上させることが可能である
が、これらの物質は酸化チタンに比べて屈折率が低く、
低屈折率物質との屈折率の差が小さくなるため、同じ特
性を得るためには膜層数が増加するため、製造コストが
増加すると共に、膜厚の増加のため、光の吸収及び、散
乱が増加し、レーザの出力を低下させるなど問題点があ
った。
【0010】
【課題を解決するための手段】レーザ用反射鏡に入射し
た光は、図4に示す様に入射側で入射光の電界強度が強
く、内部にいくに従って減衰してゆく。
【0011】本発明の反射鏡は入射光の電界の強度が強
い入射側について、従来より高出力レーザ用反射鏡に適
している酸化ハフニウム、酸化タンタル、酸化ジルコニ
ウムのうち、いずれかを使用し、入射光の電界の強度が
減衰する透過側については、高屈折率物質として酸化チ
タンなど、屈折率の高い物質を使用することを特徴とし
ている。
【0012】
【実施例】本発明について図面を参照し、説明する。
【0013】図1は本発明によるレーザ用反射鏡の膜構
成を示す概念図である。最表面の層を第1層として、基
板側に向かって、第2層、第3層と数えてゆくものとす
る。基板1の表面上に高屈折率物質2と低屈折率物質3
を交互に積層し、最表面側の数層の高屈折率層には、高
出力レーザ用反射鏡に従来より使用している高屈折率物
質4を積層する。
【0014】図2は本発明の第1実施例のレーザ用反射
鏡の透過率の波長特性を示している。膜層数は9層であ
り、第1層及び第3層には酸化ハフニウムを使用してい
る。それ以外の層については、高屈折率物質として酸化
チタン、低屈折率物質として、酸化ケイ素を使用してい
る。高屈折率物質として酸化ハフニウムのみを使用し
て、膜層数の同じ反射鏡を作成した場合、図7で示す様
に透過率が高くなり、本発明の反射鏡の特性とは異な
る。本発明による反射鏡と同等の特性を得るためには、
膜層数を11層にする必要があり、本発明による反射鏡
より、膜層数は増加する。本発明により膜層数を減少さ
せることが可能となる。
【0015】図3は本発明の第2実施例のレーザ用反射
鏡の波長特性である。基板表面より高屈折率物質(酸化
チタン)2と低屈折率物質(酸化ケイ素)3を交互に1
6層積層し、最上層及び第3層の高屈折率物質として酸
化ハフニウムを積層する。
【0016】第1実施例、第2実施例と同様の効果を、
酸化ハフニウムに代わり、酸化ジルコニウム、酸化タン
タルを使用しても同様の効果が得られる。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、入射光の電界の強度が
強い入射側の高屈折率物質に酸化ハフニウム、酸化ジル
コニウム、酸化タンタルなど従来より高出力レーザ用反
射鏡として使用していた物質を使用し、入射光の電界の
強度が減衰した透過側の高屈折率物質に酸化チタンなど
屈折率の高い物質を使用することにより、従来のレーザ
用反射鏡と比較して光に対する耐久性を向上させること
ができる。また、従来の高出力レーザ用に使用していた
反射鏡と同等の光に対する耐久性が得られると共に、膜
層数を減少させることができる。
【0018】即ち、出力4Wのレーザに於いて、劣化の
発生を1500時間から3000時間に延ばすことが可
能となる。更に、従来の高出力レーザ用反射鏡に比較し
て、膜層数が減少することにより、コーティング作業時
間を従来の7.5時間から3時間に短縮でき、製造コス
トの削減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の膜構成の概念を示す断面図。
【図2】本発明の第1実施例の波長特性図。
【図3】本発明の第2実施例の波長特性図。
【図4】反射鏡内部の電界強度分布図。
【図5】従来の反射鏡の膜構成の概念を示す断面図。
【図6】従来の反射鏡の膜構成の概念を示す断面図。
【図7】従来の反射鏡の波長特性図。
【符号の説明】
1 基板 2 高屈折率物質(酸化チタン) 3 低屈折率物質(酸化ケイ素) 4 高屈折率物質(酸化ハフニウム) 5 固体レーザ媒質 6 高屈折率物質 7 低屈折率物質

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ共振器の光軸上の両端に配置する
    一対のレーザ用反射鏡において、前記レーザ用反射鏡
    は、基板と基板表面上に高屈折率物質と低屈折率物質を
    交互に積層したコーティング膜により構成され、前記高
    屈折率物質の内、コーティング膜表面側高屈折率物質の
    1層または、数層の屈折率については、基板側高屈折率
    物質の屈折率に比較して、屈折率の低い物質で構成する
    ことを特徴とするレーザ用反射鏡。
  2. 【請求項2】 前記コーティング表面側高屈折率物質を
    酸化ハフニウム(HfO2 ),酸化ジルコニウム(Zr
    2 ),酸化タンタル(Ta2 5 )のいずれかで構成
    し、前記基板側高屈折率物質を酸化チタン(TiO2
    で構成することを特徴とする請求項(1)記載のレーザ
    用反射鏡。
JP21131893A 1993-08-26 1993-08-26 レーザ用反射鏡 Pending JPH0763907A (ja)

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Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19961112