JPH0762671B2 - 音響レンズ - Google Patents

音響レンズ

Info

Publication number
JPH0762671B2
JPH0762671B2 JP62140045A JP14004587A JPH0762671B2 JP H0762671 B2 JPH0762671 B2 JP H0762671B2 JP 62140045 A JP62140045 A JP 62140045A JP 14004587 A JP14004587 A JP 14004587A JP H0762671 B2 JPH0762671 B2 JP H0762671B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acoustic
lens
acoustic lens
piezoelectric element
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62140045A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63113352A (ja
Inventor
斉 舘岡
文雄 内野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optic Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optic Co Ltd filed Critical Olympus Optic Co Ltd
Priority to JP62140045A priority Critical patent/JPH0762671B2/ja
Publication of JPS63113352A publication Critical patent/JPS63113352A/ja
Publication of JPH0762671B2 publication Critical patent/JPH0762671B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は超音波伝播媒体の一方の端面に電気−音響圧電
素子を設け、他方の端面にレンズ部を設けた音響レンズ
に関するものである。このような音響レンズは超音波顕
微鏡において用いられている。
〔従来の技術〕
超音波を利用した計測は、ソナー、探傷器、魚群探知器
などにおいて古くからおこなわており、また医学分野で
は超音波診断装置が広く用いられるようになってきた。
最近に到り超音波の特徴である透過性および試料の弾性
的性質により超音波が変調を受けることを利用して弾性
的な試料像を高解像度な画像として得ることができる超
音波顕微鏡が開発され、普及されつつある。超音波顕微
鏡で使用される超音波の周波数は通常数百MHz程度であ
るが、最近ではGHzオーダのものも開発されている。例
えば音響レンズと試料との間に介在する媒質が水の場
合、1GHzの周波数では1μmμの分解能が得られ、光学
的顕微鏡とほぼ同等であり、媒質として液体ヘリウムや
液体窒素を用いるとさらに高い分解能が得られる可能性
がある。
第23図は音響レンズを主体とした超音波顕微鏡全体の構
成を示すものである。音響レンズ1は、サファイヤ、石
英等の音の伝播速度の高い超音波伝播媒体2と、その一
方の端面に電気−音響変換素子として設けた圧電素子3
と、他方の端面に形成された球面レンズ部4とを具えて
いる。高周波パルス発生器5で発生された高周波パルス
はサーキュレータ6を経て圧電素子3に供給され、ここ
から平面超音波が発生される。この超音波は超音波伝播
媒体2内に伝播し、球面レンズ部4において球面波に収
束される。音響レンズ1と試料9との間には水のような
液体状媒質10が介在し、球面波はこの液体状媒質10を経
て試料9に微小スポットとして投射される。例えば反射
型の超音波顕微鏡においては試料9で反射される超音波
は球面レンズ部4で集められ、圧電素子3に入射されて
電気信号に変換される。この電気信号をサーキュレータ
6を介して信号処理回路7に供給し、ここで適当に処理
した後モニタ8上に試料に依存した信号を表示する。し
たがって、音響レンズを試料と相対的に機械走査するこ
とにより弾性に基づく試料像を表示することができる。
反射型超音波顕微鏡においては、超音波ビームの焦点を
試料表面と一致させることによって試料表面の超音波に
対する反射率の相違に基づくコントラストを有する超音
波像が得られるとともに試料を音響レンズ側にさらに接
近させることによって試料へ投射される球面波、すなわ
ち音響レンズより出る音波の試料への入射角は音波ビー
ムの開き角の範囲内において0゜から連続的に変化して
おり、反射波が試料から受ける変調の度合は試料を構成
する物質によって異なるため反射波は物質特有の位相変
化を伴って音響レンズに戻るので、Y−Y二次元走査を
行って画像を得ると試料を構成する物質特有のコントラ
ストを有する像が得られる。また、音響レンズをZ方向
に一次元走査し、Z方向の距離と音響レンズより得られ
る出力をプロットするとV(Z)曲線と呼ばれる物質特
有の曲線が得られる。いずれも超音波顕微鏡として重要
な機能となっている。例えば試料表面での超音波像に基
づいて試料上の欠陥等を検出することができ、試料表面
を焦点位置よりも音響レンズ側に接近させたときに得ら
れる超音波像からは試料表面の結晶構造、特に結晶粒界
を検出することができ、V(Z)曲線からは試料を構成
する物質を特定することができる。
上述した超音波顕微鏡に用いられる音響レンズについて
は従来より種々研究されている。例えば1975年5月に米
国Stanford UniversityのW.W.Hansen Laboratories of
Physics,Microwave Laboratoryから発行された、R.A.・
Lemons著の「ACOUSTIC MICROSCOPY BY MECHANICAL SCAN
NING」(第1文献と言う),1978年6月6日に発行され
た「ELECTRONICS LETTERS」Vol.14,No.12,においてR.D.
WEGLEINおよびR.G.WILSONによって発表された「CHARACT
ERISTIC MATERIAL SIGNATURES BY ACOUSTIC MICROSCOP
E」(第2文献と云う),1978年10月に発行された「JOUR
NAL OF THE APPLIED PHYSICS」、Vol.49,No.10,pp5130
〜5139にABDALLAH ATALARによって発表された「An angu
lar−spectrum approach to contrast in reflection a
coustic microscopy」(第3文献と言う),1979年5月2
4日に発行された「ELECTRONICS LETTERS」,VOL.15,No.1
1にABDULLAH ATALARによって発表された「MODULATION T
RANSFER FUNCTION FOR THE ACOUSTIC MICROSCOPE」(第
4文献と云う),1979年10月11日に発行された「ELECTRO
NICSLETTERS」,Vol.15,No.21にW.PARMONおよびH.L.BERT
ONによって発表された「RAY INTERPRETATION OF THE MA
TERIAL SIGNATURE IN THE ACOUSTIC MICROSCOPE」(第
5文献と云う),特開昭58−44343号公報(第6文献と
云う),特公昭59−50937号公報,特開昭60−149963号
公報,実開昭57−120250号公報等にも音響レンズについ
て述べられている。
例えば上述した第1の文献には、第24図に示すようにサ
ファイア(Al2O3)より成るロッド状の超音波伝播媒体1
1の上端面にAu電極12を蒸着し、その上にZnOより成る圧
電材料膜13を被着し、さらにその上にAl電極14を蒸着
し、下端面に球面レンズ部15を形成した音響レンズが示
されている。ここで上部のAl電極14の寸法が電気−音響
圧電素子の寸法を規定している。1GHz用の音響レンズと
して超音波伝播媒体11の長さl、球面レンズ部15の曲率
半径、即ちレンズ半径r、開口角θ、開口径D、焦点距
離dに対してそれぞれl=2.00mm、r=0.135mm、θmax
=50゜、D=0.207mm、d=0.156mmとした音響レンズが
提案されている。この音響レンズのd/Dで定義されるF/
ナンバーは0.75である。この音響レンズの設計に当たっ
ては、球面レンズ部15の開口の外側に投射される音響エ
ネルギーは無駄になるだけでなく、音響レンズを透過す
る音響エネルギーと干渉して妨害を生ずるので、このよ
うな音響エネルギーが最少となるようにAl電極14の寸
法、すなわち電気−音響圧電素子の寸法を調整すること
と、またその寸法は音響レンズの損傷を防ぐためにでき
るだけ広い面積に亘って音響エネルギーを拡げることが
考慮されている。このような要求を満足させるために、
Al電極14の直径を球面レンズ部15の開口にほぼ等しくす
るとともに超音波伝播媒体11の長さを、レンズ開口が丁
度フレネル焦点位置に一致するかそれよりもやや長くな
るように選択することを推奨している。ここでフレネル
焦点距離l0は波長をλ,Al電極14の半径、すなわち電気
−音響圧電素子の半径をρとするとき、l0=ρ0 2
で与えられるものである。この場合、このフレネル焦点
位置において超音波ビームの直径は電気−音響圧電素子
の直径にほぼ等しくなる。このように、従来の音響レン
ズは、一様な振幅が得られるように電気−音響圧電素子
の直径を球面レンズ部の開口径にほぼ等しくするととも
に、超音波伝播媒体の長さをフレネル焦点距離に等しく
設定しており、これが従来の音響レンズ設計の基本とな
っている。同様に上述した全ての文献に記載されている
音響レンズにおいてもこのような設計思想に基づいて製
作されている。
上述した第6の文献には、上述した第1の文献に示され
た音響レンズにおいては、減衰を考慮すると音響レンズ
と試料の距離が小さくなり、レンズ部の半径も小さくな
るが、音響レンズの開口を小さくすると、電気−音響圧
電素子の直径も小さくなり、実際上製作が困難であるこ
となどの問題点を解決するために超音波伝播媒体の長さ
をフレネル焦点距離の奇数分の1、特に1/3とし、球面
レンズ部の開口も電気−音響圧電素子の直径の奇数分の
1特に1/3とすることが記載されている。この従来の音
響レンズも、レンズ部において、振幅が一様な音響エネ
ルギーを得るという設計思想において上述した設計思想
に基づくものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述したように、従来の音響レンズの設計に当たって
は、球面レンズ部において、最も単純な分布において最
適な音響エネルギーを得ることを一義的に考え、それ以
外の位置における音場を無視して、特に位相を考慮せず
に音響レンズの設計を行ってきた。しかしながら、この
ように他の位置での音場を無視した設計では種々の目的
に最適な音響レンズを得ることや、種々の要求に適合す
る音響レンズを設計することはできなかった。そのた
め、従来はレンズ開口と電気−音響圧電素子をほぼ合わ
せ、フレネル位置で音響レンズを製作しているのが実情
であった。すなわち、上述した設計思想に基づいて周波
数、レンズ半径、開口角等のパラメータを決定し、これ
に基づいて上記の考え方で音響レンズを試作し、これを
実際に超音波顕微鏡に充填して性能を調べ、所望の要求
を満たすかどうかを判断している。一般にこのようにし
て製作した音響レンズは必ずしも満足すべきものではな
いので、1つまたは2つ以上のパラメータを変えて新た
な音響レンズを製作し、同様に試験する。このような試
行錯誤を繰り返しながら所望の性能を有する音響レンズ
を得るようにしているので、きわめて面倒であり、時間
のかかるものであった。また、所望の性能を有する音響
レンズが得られないという事態が生ずることもあった。
特に、V(Z)曲線を得るための音響レンズにおいては
音場の位相が非常に重要となり、球面レンズ部の開口部
において位相が揃ってしかも振幅が大きいことが要求さ
れるが、このような条件を満足する音響レンズを得るこ
とはきわめて困難である。その理由は、従来の設計思想
では、位相を揃えるためにはレンズ開口を小さくする必
要があるが、そうするとパワーが少なくてってしまうた
めであり、どの程度までの位相差なら許容できるのかな
どについての研究は為されていなかったためである。
本発明の目的は上述した欠点を除去するため、電気−音
響圧電素子から送波される音響エネルギーがレンズ部で
集束され、試料により変調反射され、レンズ部で受波さ
れ、圧電素子で電気信号に変換される過程での音場の振
幅および位相の変化を静的に解析し、所定の目的に適合
するレンズ部を音場のどの位置に、また如何なる開口で
配設することが有効であるかを究明し、種種の目的に沿
った最適の音響レンズを提供しようとするものである。
本発明はさらに音響レンズの一般的設計指標を与えるた
めに、圧電素子の寸法とレンズ開口とを正規化させ、試
料による変調を受けた反射波を圧電素子において有効な
パワーおよび/または有効な位相で受波し、試料表面で
の反射波の振幅および/または位相変化に基づくコント
ラストを得るのに好適な音響レンズを提供しようとする
ものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の音響レンズレンズは、超音波伝播媒体の一方の
端面に電気−音響圧電素子を設け、他方の端面にレンズ
部を設けた音響レンズにおいて、電気−音響圧電素子の
半径をa、超音波伝播軸方向に見た電気−音響圧電素子
からレンズ部までの距離をl、レンズ部の開口の半径を
w、超音波の波長をλとし、 とするとき、Z−W座標系の第1象限内で、点(1,1)
の近傍を除いた領域内であって、超音波伝播媒体中にお
いて所望のパワーおよび/または位相を有する音場が得
られるような値にZおよびWを設定したものである。
本発明の音響レンズにおいては、W軸と、直線W=Z
と、直線W=−5Z+3とで囲まれる領域と、点Z=1,W
=1の近傍の領域とを除いた部分にZおよびWの値を設
定するのが好適であり、このような音響レンズによれ
ば、特に大きなパワーが得られる。
また、本発明の好適な実施例においては、前記Zおよび
Wを設定すべき領域を、直線W=−5Z+3.5、W=Z、
W=−1/9Z+1およびW=−4Z+10.5およびZ軸によっ
て囲まれる領域とする。このような領域内にZ,Wを設定
すると、従来の音響レンズよりもパワーの大きな音響レ
ンズが得られる。
さらに、本発明の好適な実施例では前記Z及びWを設定
すべき領域を、直線W=−6Z+3と、W=−2/1.7Z+2
およびW=1/2Z+0.2で表わされる折線と、Z軸とで囲
まれる領域とする。
このような範囲の中でZ,Wを設定すると、V(Z)曲線
のVmaxとVminとの差が従来の音響レンズよりも大きなも
のが得られる。
したがって、上記の2つの好適な実施例の範囲の重なる
範囲内でZ,Wを選択すると、パワー用としても位相用と
しても優れた音響レンズが得られることになる。
さらに本発明によれば、Z−W座標系の第1象限内であ
って、レンズ部における位相差が50゜よりも小さくなる
領域内にZおよびWの値を設定するのが好適であり、こ
のような音響レンズは特にV(Z)曲線を求めるのに好
適である。
〔作 用〕
従来は音場において、極く限られた部分に、しかも位相
を考慮せずにレンズ部を配設することで音響レンズを設
計していたが、例えばV(Z)曲線を求める場合、振幅
より位相が重要となるため、本発明においては音場をよ
り広く対象とし、試料から反射され圧電素子に戻される
音場、つまり圧電素子に入射する音波の位相および振幅
を考慮に入れて音響レンズを設計する。
本発明を説明するために、先ず音場分布を説明する。電
気−音響圧電素子から出力される音響エネルギーの超音
波伝播媒体中での音場u(x)を求めるため、円形平面
ピストン音源による音場を求める。本発明の基礎となる
音場に光学における回折を扱ったLommelの近似法を応用
する。第1図は音響レンズの基本的構成を示すものであ
り、aは超音波伝播媒体21の一方の端面に設けた電気−
音響圧電素子22の半径、lは電気−音響圧電素子22から
の距離、xは電気−音響圧電素子22の中心を通る中心軸
線Oからこれに垂直な方向に測った距離とし、λを使用
する超音波の波長として とそれぞれ正規化した量を定義すると音圧Pは次のよう
に与えられる。
P=ρcω0li(wt-kz)・(u1+iu2) ……(1) ここに、 である。さらに、ρは音響レンズと試料との間の媒質の
密度、Cはこの媒質中での音速、 である。
本発明においては、上述したように半径aの電気−音響
圧電素子の生ずる音場において、後述するようにレンズ
開口ωなるレンズ部を前記Zの距離に配設する場合、 と正規化し、レンズ開口の影響を計算した。
このように正規化したパラメータWおよびZを用いて上
述した従来の音響レンズを検討すると、第1の文献はW
=1,Z=1またはZ>1(ただし1の近傍)とすべきこ
とを意味しており、他の文献に示された音響レンズでも
この基本設計思想に基づいているためW=1,Z=1か1
よりも僅かに大きく設定されている。本発明者等はこの
ようにZ=1,W=1の近傍以外にも音響レンズとして良
好な特性を有するものが得られることを見出して本発明
を為したものである。
上述した(1)式を計算し、振幅および位相を求めて3
次元表示すると、振幅は第2図Aに示すようになり、位
相は第2図Bに示すようになる。これらのグラフからZ
<1では振幅および位相が乱れており、Z=1において
最大の音圧が得られることがわかる。音場の状態をより
詳細に検討するためにX=0.2,0.4,0.8,1.0,1.2,1.4に
おける振幅と位相を第3図AおよびBに示す。また、位
相が重要な要素となるため、Z=1,1.5,2,2.5,3,3.5,4,
4.5,5,5.5,6,6.5における位相の変化を第4図A〜Lに
示す。これらのグラフにおいてはX=0における位相を
0゜に正規化している。上述した第2図A,Bおよび第3
図並びに第4図に示すグラフから明らかなようにZが大
きい程位相は揃ってくるが振幅は小さくなってくること
がわかる。
本発明者等は先ず初期の段階でレンズ開口直後における
音のパワーを求めるために電気−音響圧電素子から或る
距離Zにおける開口半径w内の全ての音圧を加算した値
(u)を先ず計算し、次に20log(u)として求めた。
上述したように の正規化を行い、W=0.2,0.4,0.6,0.8,1.0,1.2,1.4に
おける音の強さ、すなわちパワーと距離Zとの関係を第
5図に示す。ここで縦軸はパワーを示し、Wが大きい程
パワーが大きいことを示している。しかし、上述したよ
うにWが大きくなるにつれて位相差が大きくなる。V
(Z)曲線を求めるに際しては音場の位相が重要とな
り、音響レンズの条件としてはレンズ部の開口において
位相が揃っており、しかもパワーが大きいものが必要で
ある。このことをさらに検討するために種々の位相差に
おけるWとZの関係およびパワーとZの関係を求めた。
第6図Aは位相差5゜におけるWとZとの関係を示し、
第6図BはパワーとWとの関係を示す。位相差5゜にお
いて最大のパワーを示すZ(Z=1.25)を第6図Bから
求め、次にこのZにより第6図AからW(W=0.39)を
求めることにより最大のパワーを示すWおよびZを求め
ることができる。同様の手法により位相差10゜,15゜,20
゜,25゜,30゜,40゜,60゜について最大パワーを示すWお
よびZとを求めて得た結果を次表1に示す。
上表1における最大パワーは上述したように20log
(u)であるため、値が大きい程パワーがあることを示
している。例えば位相差5゜と10゜で10゜の方が29.6−
26.7=2.9dBだけ大きいことを意味している。しかしな
がら、このようにwをa=w以外すなわちZ=1以外の
部分で設計した音響レンズの計算上の特性と実際の音響
レンズの実測された特性では値およびその傾向が一致し
ないことが判明した。
一方、発明者等は上記の文献3に記載された計算手段を
基に、W,Zを1以外の広い場合に対し、実際のレンズを
理論値に十分近付ける手法を見出した。すなわち、文献
3は従来の設計思想に基づき、W=1,Z=1またはそれ
よりもやや大きい値にして製作された音響レンズでの評
価を示すだけものものであり、一般的な音響レンズの設
計指標を与えるものではない。そこで本発明者等はWの
正規化の基でさらに展開をしてZ,W(1,1)以外の広い範
囲に亘って実用的な音響レンズの可能性を追求した。
第7図は本発明者等が行った理論計算を説明するための
線図であり、H0〜H3の4つの平面での音場を検討するも
のである。H0は半径aの圧電素子31の平面、H1およびH2
はそれぞれ後側焦点面および前側焦点面であり、H3は前
側焦点面H2よりも距離zの位置にある平面であり、ここ
で試料からの反射が行われるものである。レンズ部32の
開口半径はw、平面H0とH1との間の距離をd、レンズ部
32の、試料への入射波に対する瞳関数をP1,試料からの
反射波に対する瞳関数をP2とし各平面における入射波お
よび反射波の音場u1 +,u2 +,u3 +,u1 -,u2 -,u3 -を計算し
た。圧電素子31から出力され、平面H1に到達する音波を
u1 +とする。今、音響レンズを十分に薄いものとする
と、音響レンズは入射した平面波を球面波に変換する作
用を持つ音波の位相変換素子と考えられ、前側焦点面H2
における音場u2 +は、 と置くことができる。ここにk0は液体媒質中での波長を
λとすると2π/λ0,fは焦点距離であり、Reをレン
ズ部32の曲率半径、を水における音速と音響レンズの
超音波伝播媒体における音速との比とするとき、f=Re
/(1−c)で与えられる。
平面H2からH3への伝播はangular−spectrumを用いると
簡単に計算することができる。u2 +(x,y)をフーリエ変
換すると、 u2 +(kx,ky)=F〔u2 +(x,y)〕となり、 u3 +(kx,ky)は、 u3 +(kx,ky)=u2 +(kx,ky)exp〔ikz′z〕……(3) ここでk′=kz+αとすると(3)式は u3 +(kx,ky)=u2 +(kx,kyと書ける。ここにαは減衰定数である。
ここで、 と置けるので、 が得られる。したがって、試料面である平面H3から反射
された音波は、 u3 -(kx,ky)=u3 +(kx,ky)R(kx/k0,ky/k0) ……(5) で表わすことができる。ここにRは反射関数を示す。次
に平面H2に到達する音波u2 -は、 となる。次にu1 -(x,y)を求めるため入射の場合と同様
に、先ずu2 -(kx,ky)の逆フーリエ変換を行ってu
2 -(x,y)を求める。すなわち、 u2 -(x,y)=F-1〔u2 -(kx,ky)〕 ……(7) 平面H1のu1 -(x,y)は(2)式と同様にして となる。さらに平面H0での音場u0 -は、 u0 -(kx,ky)=u1 -(kx,ky)exp〔ikzd〕 ……(9) で与えられる。ここでたたみ込みの定理により(9)式
は、 となる。ここで圧電素子に生ずる電圧は、圧電素子自身
の応答による重み関数S(x,y)とu0 -(x,y)との積の
積分である。ここでS(x,y)は圧電素子に単位電圧を
加えたときに出力される音場であり、 S(x,y)=u0 +(x,y)と置ける。
したがって、出力電圧V(Z)は、 となる。ここでR(x/f,y/f)=R(k1/k0),u1 +(x,
y)=u1 +(r),P(x,y)=P(r) r=(x2+y2と置くと、V(z)は、 となる。
さらに、レンズ部における反射防止膜、球面収差に基づ
いて瞳関数P1,P2を考慮し、種々のWおよびZの値につ
いてV(z)の値を理論計算した。このようにして求め
たV(z)曲線の一例を第8図に示す。このデータは試
料として溶融石英を用いたものであり、音響レンズとし
てレンズ長l=6.7mm、圧電素子の直径2a=0.766mm、レ
ンズ部の曲率半径RA=0.5mm、レンズ部開口角SL=60゜
とし、周波数は200MHzとした。
さらに種々のWおよびZの値のもとでV(z)のピーク
値Vmaxと、ピークと隣接する谷との間の差Vmax−Vmin
を求めて得られた結果を第9図および第10図にそれぞれ
示す。これらのグラフから明らかなように、従来の音響
レンズの領域であるW=1,Z=1の近傍以外にも音響レ
ンズとして優れた特性を有するものが得られ、特にW<
1,Z<1の領域においてパワーVmaxが大きく、しかもV
max−Vminも大きな音響レンズが得られることがわか
る。また、これらのグラフからわかるようにZ=1/5,W
=0およびZ=1/3,W=0を中心として半渦状の部分が
2個所現われているとともにZ=1,W=0を中心として
半渦状の部分が現われているが、Z=1/5,W=0やZ=1
/3,W=0を中心とする半渦状部分はZおよびWの値が極
く僅か変化してもゲインが大きく変化しているので、製
作誤差があると所望の特性が得られない可能性がある。
これらのグラフにおいて破線で示す部分は不安定であ
り、良好な特性が得られない場合がある。これらの点を
総合的に判断するとVmaxを示すグラフでは直線W=Z,W
=−5Z+3とW軸とで囲まれる斜線で示す領域は余り良
好な特性を有する音響レンズは得られない。またVmax
Vminを示すグラフでは位相差が重要となるが、位相差が
50゜を越えるとVmax−Vminの値は小さくなり、良好なV
(z)曲線が得られなくなるので、位相差を50゜以下と
するのが好適である。
さらに、第9図において直線W=−5Z+3.5,W=Z,W=1/
9Z+1およびW=−4Z+10.5およびZ軸で囲まれた領域
内にZ,Wの値を設定すると、Z=1,W=1の近傍としてい
た従来の音響レンズよりも大きなパワーが得られること
がわかる。
また、上述した第6文献には、目的とするところは異な
るがZ=1/5,W=1/5およびZ=1/3,W=1/3に選定するこ
とが記載されているが、これらの点の近傍の領域は上述
した好適な領域からは外れている。
さらに、第10図において、直線W=−6Z+3と、直線W
=−2/1.7Z+2およびW=1/2Z+0.2で表わされる折線
と、Z軸とで囲まれる領域内でZ,Wを選択すると、従来
の音響レンズよりも大きなVmax−Vminを有する音響レン
ズが得られ、特にV(Z)曲線を得るための音響レンズ
として好適である。
さらに、V(Z)曲線用の音響レンズとしては、点Z=
0.5,W=1の近傍で特異的に良好な特性を有するものが
得られることがわかる。
第9図および第10図はレンズ部の開口角SIを60゜とした
が、第11図、第12図および第13図に示すようにレンズ部
開口角SIを45゜,50゜,75゜としたときのVmaxの現われ方
は第9図に示すSI=60゜の場合と同じ傾向を示した。ま
た、第14図のグラフはレンズ部開口角SIを45゜,50゜,55
゜,60゜,65゜,70゜,75゜と変化させたときに、−5dB,−
10dBおよび−15dBのVmaxが得られる領域がどのように変
化するのかを表わすもので、これにより開口角SIが大き
くなる程、同じVmaxが得られるZおよびWの値が拡がる
ことがわかる。
換言すれば、例えば−5dBのVMAXが得られる音響レンズ
を設計しようとする場合、同じZの値を選択したときは
レンズ部開口角SIを大きくして行くと、Wの値をより大
きくして行けばよい。
第15図、第16図および第17図はそれぞれレンズ開口角SI
を45゜,50゜および75゜としたときのVmax−Vminの変化
を示すものであるが、傾向としては第10図に示したもの
と同じであることがわかる。また、第18図は、レンズ開
口角SIを45゜,50゜,55゜,60゜,65゜,70゜および75゜と
変えたときに6dBおよび12dBのVmax−Vminが得られるZ,W
の範囲を重ねて示すものであり、開口角SIを大きくする
につれてZ,Wの領域が拡がることがわかる。
一般にレンズ部の開口角を大きくすると、大きなパワー
が得られるが、同時に作動距離が短くなるので、通常は
75゜以下とする。また、開口角はRayleigh角以上でなけ
ればならないので、通常45゜以上とする。したがって、
レンズ部開口角は45゜〜75゜の範囲内に選択することに
なり、この範囲では、第9図および第10図に示した特性
とほぼ同じ特性が得られることが確認された。
〔実施例〕
上述したように本発明においては音場を考慮してZおよ
びWの値を決定するが、次に実際の音響レンズを設計す
る手法について説明する。
音響レンズの各部の寸法を第19図に示すように設定す
る。すなわち、電気−音響圧電素子22の半径をa、超音
波伝播媒体21の全長をl、レンズ部23の深さをd、曲率
半径をRA,開口角をSI、開口半径をwとする。また焦点
距離をfとし、C=媒質での音速/媒体での音速とす
る。
第20図は音響レンズ設計の手法のフローチャートを示す
ものであり、最初に使用周波数、WおよびZの値を決定
する。
次に使用周波数におけるレンズ半径RAを決定するが、レ
ンズ半径の最大値は媒質での損失により決定され、例え
ば100MHzにおけるレンズ半径は2mm、2.5mm,3mmとし、20
0MHzでは0.5mm,0.75mm,1.00mm,1.25mm,1.5mm,400MHzで
は0.25mm,0.5mmとすることができる。
次にレンズの開口角SIを決定し、続いてこの開口角とレ
ンズ半径RAより開口半径wをw=RA×sin(SI)より求
める。
上述したように であるので、Wと上述したようにして決定したwから電
気−音響圧電素子22の半径、すなわち電極半径 を求める。
さらに であるので、Zとaよりレンズ長lをl=l′+f・c
+dから求める。
次に得られたレンズ長さlにおいて試料からの反射波が
音響レンズ内部からの多重反射波の間に電気−音響圧電
素子に入射するか否かを判定する。この判定条件として
は、分解能により規定される最少パルス繰り返し時間お
よび試料からの反射時間と多重反射の出力時間などを考
慮して決定する。以下、これについて詳述する。
ビーム収束や分解能や収差を無視した場合の理論的分解
能は0.7λで与えられる。したがって、例えば2mmの幅の
視野をテレビモニタ上に表示する場合2000μm/0.7λμ
mのサンプリング回数が必要となる。一般に視野の幅を
Lsとし、λを波長とするとき、サンプリング回数Nは、 N=Ls/0.7λ で与えられる。ここで送信パルスの送信期間をTsとする
と、 Ts=(1/f×1/2)×0.8(sec) であり、視野の両側を10%ずつオーバースキャンさせる
とすると、1回のサンプリング時間は、 T1=Ts/N(sec) で与えられる。また、T1は電気−音響圧電素子と試料と
の間を超音波が往復する時間T2と等しくしなければなら
ないので、 となる。ここにVsは超音波伝播媒体中での音速,Vwは音
響レンズと試料との間に介在する媒質中での音速であ
る。上記の式より となる。ここでCは安全率であり、一般には2とする。
(12)式はT1とT2の時間が等しい場合であってT1は最大
許容のサンプリング時間であるから、(12)式は超音波
伝播媒体の軸線長さ、すなわちレンズ長Lの最大値を与
えるものである。
次の条件として、音響レンズ内の多重反射波と試料から
の反射波とが重ならないことが必要である。第21図はこ
れらの反射波の時間関係を示すものである。ここでレン
ズ長Lは、レンズ内多重反射信号の間に試料からの反射
信号が入るように選定しなければならない。T1,T2,T3
送信信号パルスの送信期間Tsにより決定され、Ts=T1
T2=T3となる。今、送信信号に、例えばN波入っている
とすると、 となる。ここにFは送信パルス周波数である。本発明者
は、V(z)曲線の解析により信号の必要な移動距離は
前方に40λ,後方に20λだけ必要であることを確めたの
で、 T4=40λ/Vw ……(14) となる。ここでλ=Vw/Fであるから、 T4=40/F ……(15) となり、同様に、 T5=20/F ……(16) となる。そこで適正なレンズ長の条件としてのTFおよび
TBは、 となる。
上述したレンズ長の検討において不適合と判定される場
合には第20図のフローチャートに示すように再びレンズ
開口角SIを決定し直した後同様の操作を行なう。また、
判定結果が適正されるとレンズ半径、開口角、レンズ深
さ、電気−音響圧電素子の径、レンズ長を出力し、再び
同じW,Zの値の下でレンズ半径RA,開口角SIの決定を行な
い、上述したところと同様の操作により別の一組の設計
値を出力する。このようにして1組のW,Zの値に対して
複数組の設計値が得られるが、これらの中から適切なも
のを選択して最終的な設計値を得ることができる。この
最終的な選択は音場の位相差、パワーなどを考慮して行
なっている。
最後にレンズ径Aを決定するが、電気−音響圧電素子の
あらゆる位置から反射される音波のレイトレーシングに
よりレンズ内部で反射された音波が電気−音響圧電素子
に戻って来る確率を求め、この確率が最小となるように
レンズ径Aを決定する。
上述した手法によって出力された複数組の設計値の例を
次表2に示す。ここでは100MHz,200MHz,420MHzの周波数
で用いるものとする。
上述したように、本発明の設計思想によれば、所望の特
性を有する音響レンズを容易かつ確実に設計することが
できるが、その実施例の一部を次表3に示す。これらの
実施例では周波数を400MHzとし、レンズ部の半径RAを0.
5mmとした。また、レンズ部の開口角SIは一般的試料物
質に対しては60゜近傍が汎用性があるので60゜を中心と
して設計してある。なお、実施例12および13は従来の範
囲と重複するものであるから、参考例として示してあ
る。
また、第20図に示したフローチャートにおいては、最初
にW,Zの値を決定したが、最初に開口角SIを決定し、次
に所望の特性が得られるW,Zの値を決定することもで
き、この場合には所望の音響レンズのデータをより一層
容易に得ることができる。
第22図は上述した実施例の番号をZ,Wのグラフに書入れ
て示したものである。いずれの実施例も大きなパワーV
maxが得られるとともにVmax−Vminも大きな値となって
いるのでパワー用としてもV(z)用としても使用可能
であるが、特に破線Aで囲んだグループは特にV(z)
用として好適なものであり、また破線Bで囲んだグルー
プは特に振幅コントラスト用として好適なものである。
したがって双方のグループに属する音響レンズはいずれ
の用途に用いても優れた性能を発揮するものであること
がわかる。また、破線Cで囲んだ領域は従来の音響レン
ズを示すものである。
上述した実施例では使用周波数を400MHzとしたが、本発
明によれば任意の周波数の音響レンズを提供することが
できる。例えば50MHzの低周波数用の音響レンズの一例
としてZ=0.8,W=0.9とし、電極半径a=4.811mm,レン
ズ長l=86.14mm,レンズ部の開口半径RA=5.0mm,開口角
SI=60゜の音響レンズを挙げることができる。このよう
な低周波数の音響レンズでは音波は試料表面から3mmと
云った深いところまで侵入するので、半導体チップの周
辺に設けられたリード線のボンディング部分の欠陥やセ
ラミック製品の内部欠陥を検査するものとして好適であ
る。
〔発明の効果〕
上述した本発明によれば従来のZ=1,W=1の領域以外
の範囲から選択したZ,Wの値に基づいて設計された種々
の特性を有する新しい音響レンズが得られるようにな
り、各種の用途に対して最適のものを容易に選択するこ
とができるようになった。またV(z)曲線を求める音
響レンズにおいても50゜程度の位相差は許容できること
が確認されたのでよりパワーの大きなものが得られるよ
うになった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本的概念を説明するための音響レン
ズの線図、 第2図AおよびBおよび第3図AおよびBは同じくその
振幅特性および位相特性を示すグラフ、 第4図A〜Lは種々のZの値に対するXと位相との関係
を示すグラフ、 第5図は種々のXの値に対するZと音の強さとの関係を
示すグラフ、 第6図AおよびBは位相差5゜におけるZとXとの関係
およびZとパワーとの関係を示すグラフ、 第7図は本発明の音響レンズの設計思想の理論的展開を
説明するための線図、 第8図は理論的計算により求めたV(z)曲線を示すグ
ラフ、 第9図および第10図は理論的解析により求めた本発明の
音響レンズのVmaxおよびVmax−VminとZ−Wとの関係を
示すグラフ、 第11図〜第18図はレンズ部開口角を種々に変えたときの
VmaxおよびVmax−VminとZ,Wとの関係を示すグラフ、 第19図は本発明の音響レンズの種々のパラメータの記号
を示す線図、 第20図は本発明の音響レンズの設計手順を示すフローチ
ャート、 第21図は多重反射による影響を回避してレンズ長を決定
する手法を説明するための線図、 第22図は本発明の音響レンズの実施例のZおよびWの値
をプロットしたグラフ、 第23図は超音波顕微鏡の一般的構成を示す線図、 第24図は従来の音響レンズを示す線図である。 21……超音波伝播媒体、22……電気−音響圧電素子 23……レンズ部、a……圧電素子半径 l……レンズ長、ω……レンズ部開口半径 RA……レンズ部曲率半径、SI……レンズ部開口角

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波伝播媒体の一方の端面に電気−音響
    圧電素子を設け、他方の端面にレンズ部を設けた音響レ
    ンズにおいて、電気−音響圧電素子の半径をa、超音波
    伝播軸方向に見た電気−音響圧電素子からレンズ部まで
    の距離をl、レンズ部の開口の半径をw、超音波の波長
    をλとし、 とするとき、Z−W座標系の第1象限内で、点(1,1)
    の近傍を除いた領域内であって、超音波伝播媒体中にお
    いて所望のパワーおよび/または位相を有する音場が得
    られるような値にZおよびWを設定したことを特徴とす
    る音響レンズ。
  2. 【請求項2】前記レンズ部を球面形状とした特許請求の
    範囲1記載の音響レンズ。
  3. 【請求項3】前記Z及びWを設定すべきZ−W座標系の
    第1象限内の領域から直線W=Z、直線W=−5Z+3及
    びW軸で囲まれた領域を除いた特許請求の範囲2記載の
    音響レンズ。
  4. 【請求項4】前記Z及びWを設定すべき領域から、点Z
    =1/5,W=1/5及び点Z=1/3,W=1/3の近傍の領域を除い
    た特許請求の範囲3記載の音響レンズ。
  5. 【請求項5】前記Z及びWを設定すべき領域から、点Z
    =1/5,W=0および点Z=1/3,W=0の近傍の2個の半円
    形の領域を除いた特許請求の範囲4記載の音響レンズ。
  6. 【請求項6】前記ZおよびWを設定すべき領域を、直線
    W=−5Z+3.5、W=Z、W=−1/9Z+1およびW=−4
    Z+10.5およびZ軸によって囲まれる領域とした特許請
    求の範囲1記載の音響レンズ。
  7. 【請求項7】前記ZおよびWを設定すべき領域を、直線
    W=−6Z+3と、W=−2/1.7Z+2およびW=1/2Z+0.
    2で表わされるほぼV字状の折線と、Z軸とで囲まれる
    領域とした特許請求の範囲1記載の音響レンズ。
  8. 【請求項8】前記ZおよびWを設定すべき領域から、直
    線W=−5Z+3.5、W=Z、W=−1/9Z+1およびW=
    −4Z+10.5およびZ軸で囲まれていない領域を除いた特
    許請求の範囲7記載の音響レンズ。
  9. 【請求項9】前記ZおよびWを設定すべき領域から、レ
    ンズ部における音場の位相差が50゜を越えるような領域
    を除いた特許請求の範囲2記載の音響レンズ。
  10. 【請求項10】前記ZおよびWを、点Z=1/2、W=1
    の近傍の領域から選択した特許請求の範囲1記載の音響
    レンズ。
JP62140045A 1986-06-06 1987-06-05 音響レンズ Expired - Lifetime JPH0762671B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62140045A JPH0762671B2 (ja) 1986-06-06 1987-06-05 音響レンズ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61-131511 1986-06-06
JP13151186 1986-06-06
JP62140045A JPH0762671B2 (ja) 1986-06-06 1987-06-05 音響レンズ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63113352A JPS63113352A (ja) 1988-05-18
JPH0762671B2 true JPH0762671B2 (ja) 1995-07-05

Family

ID=26466329

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62140045A Expired - Lifetime JPH0762671B2 (ja) 1986-06-06 1987-06-05 音響レンズ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0762671B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2548446B2 (ja) * 1990-09-28 1996-10-30 松下電器産業株式会社 電話機の送受話器支持装置
ES2755516B2 (es) * 2018-10-22 2021-08-30 Univ Valencia Politecnica Metodo de fabricacion de una lente y dispositivo de ultrasonidos que comprende dicha lente

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63113352A (ja) 1988-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3958559A (en) Ultrasonic transducer
US20070197917A1 (en) Continuous-focus ultrasound lens
JPS589063A (ja) 超音波顕微鏡
JPH0851689A (ja) 超音波変換器
JP2664443B2 (ja) 超音波でサンプルを調査する装置
JPS5944582B2 (ja) 走査型音波顕微鏡
US4321696A (en) Ultrasonic transducer using ultra high frequency
US4779241A (en) Acoustic lens arrangement
JPH03113362A (ja) 円錐状超音波偏向要素
JPH0762671B2 (ja) 音響レンズ
Wilcox et al. Enhanced defect detection and characterisation by signal processing of ultrasonic array data
JP7489345B2 (ja) 超音波検査装置
JPS6036951A (ja) 集束超音波トランスジユ−サ素子
US4881618A (en) Acoustic lens for use in acoustic microscope
LENS Ultrasonic imaging with an acoustic lens
GB1602741A (en) Acoustic test devices
EP0033751B1 (en) Ultrasonic transducer using ultra high frequency
JPS5950936B2 (ja) 超音波顕微鏡の試料保持板
JPH05149931A (ja) 音速・密度測定方法及び装置
Dong et al. Observation of diffraction caustics for ultrasound
JPH0526655A (ja) 膜厚測定方法及び装置
Popovych et al. Procedure of Choosing of Phased-Array Transducers for the Determination of the Sizes and Shapes of Defects
RU34794U1 (ru) Головка для акустического микроскопа
JPH0835956A (ja) 超音波探触子
Nishida et al. An acoustic lens to measure wave velocities with the complex V (z) curve method