JPH0835956A - 超音波探触子 - Google Patents

超音波探触子

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Publication number
JPH0835956A
JPH0835956A JP6169298A JP16929894A JPH0835956A JP H0835956 A JPH0835956 A JP H0835956A JP 6169298 A JP6169298 A JP 6169298A JP 16929894 A JP16929894 A JP 16929894A JP H0835956 A JPH0835956 A JP H0835956A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
acoustic lens
ultrasonic
piezoelectric element
wave
Prior art date
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Pending
Application number
JP6169298A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Nishimori
博幸 西森
Shoji Yamaguchi
祥司 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP6169298A priority Critical patent/JPH0835956A/ja
Publication of JPH0835956A publication Critical patent/JPH0835956A/ja
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  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高解像度の超音波探触子用音響レンズに関
し、音響レンズの機械的強度を損なうことなく効果的な
側面反射波によるエコー雑音対策を備えた音響レンズの
提供を目的とする。 【構成】 上面に圧電素子3を密着し、下面にテーパ領
域7と凹面レンズ6を備えた音響レンズ5の円柱状側面
に、上面からテーパ領域に達する全面に、深さが超音波
波長程度の、のこぎり歯状の凹面レンズ溝8を形成す
る。のこぎり歯状の凹面レンズ溝8は、その歯に沿う方
向が、音響レンズの長軸と平行になるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に超音波顕微鏡に利
用される高解像度の超音波探触子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、超音波技術と画像信号処理技術の
発展に伴って、超音波計測法が広く普及してきた。超音
波は、波長が自由に換えられる、取扱が容易、固体や液
体中での減衰が電磁波より著しく少ないなどの特徴があ
るため、固体状、液体状試料の探傷に広く応用されてい
る。
【0003】特に、超音波顕微鏡は光学顕微鏡や電子顕
微鏡で測定出来ない物質の弾性的性質を調べることが出
来、また異物質界面が弾性的性質の差として明瞭に検知
できるので、走査機能や電気回路と組み合わせて高い分
解能を有する固体試料の二次元画像を得ることが出来
る。
【0004】超音波顕微鏡では、センサーとしての超音
波探触子の特性が非常に重要である。超音波探触子は、
圧電素子と音響レンズとから構成されている。上部電極
/圧電素子/下部電極から成る超音波素子は音響レンズ
の上端面に密着配置されている。一点集束型探触子の場
合、音響レンズは円柱形超音波伝搬媒体で形成される。
その下端にはテーパ領域が設けられ、テーパ領域の中央
部には、音響レンズ中心軸のまわりに球面形状をした凹
面レンズが設けられ、前記圧電素子から輻射された平面
波が凹レンズ面で屈折し焦点に向け超音波ビームを集束
しながら放射する機能を有する。この時、被写体試料に
向けて放射される超音波ビームの媒体として、凹面レン
ズと試料表面間に液状カプラントが充填される。
【0005】超音波顕微鏡の分解能は超音波の波長程度
であるため、分解能を高める目的で、として1〜10G
Hzの高周波領域が用いられる。たとえば、1GHzで
水をカプラントとして用いると、分解能が約1μmとな
る。曲率半径が40μmサファイア凹面から3GHzで
60℃の水カプラントを介してに超音波ビームを放射し
た場合の分解能は約0.5μmとなる。このように高い
周波数の超音波を送受信するために、超音波探触子の圧
電素子は薄膜形状で、音響レンズ中心軸に垂直な平面上
に密着配置されている。下面電極と音響レンズ上端面の
密着性を高めるために、下部電極への導線接続は、下部
電極を上面電極側まで延ばして上面電極側で行うなどの
工夫がされている。
【0006】解像度を左右する他の重要な因子に雑音が
ある。特に、エコー雑音とよばれる音響レンズ側面から
反射する散乱波が信号波のS/N比を低下させる。図
2、図3を用いてこの現象の説明を行う。図2は、超音
波探触子と試料の相対位置および音響レンズ内における
超音波ビームの反射の様子を示す縦断面図である。円筒
状の音響レンズ20の上端面に上部電極17/圧電素子
18/下部電極19から成る超音波素子が密着配置され
ている。音響レンズ20の下端部には、テーパ領域およ
び凹面レンズが設けられている。圧電素子18と音響レ
ンズ20が超音波探触子16の主要構成部である。凹面
レンズと試料22の間には、液状カプラント21が充填
されている。通常、上部電極17の直径と凹面レンズ口
径は、ほぼ一致するよう設計されいる。
【0007】さて、今音響レンズ20の凹面レンズ焦点
が試料22の表面にあう位置にレンズ/試料間距離を選
び、圧電素子を駆動して超音波発振を行う。図2に示し
たように、通常上部電極17は下部電極19の直径より
小さく設計されており、上、下部電極間にパルス電圧を
印加すると、超音波は上部電極17の直下領域の圧電素
子部位においてのみ励振される。したがって、音響レン
ズ20からの超音波受信/信号電圧への変換も当該部位
においてのみ生ずる。
【0008】圧電素子で励振された超音波(平面波)
は、音響レンズ20を下方へ伝搬し、凹面レンズ界面か
ら液状カプラント21内へ放射される。図2の音響レン
ズ20内の直線、矢印は超音波の進行方向を示す。上部
電極17直下の圧電素子18領域で励振、輻射される超
音波のうち、凹面レンズ上において、輻射エネルギーが
もっとも高いのは輻射角度ゼロ、すなわちレンズ中心軸
に沿って輻射される超音波である。この超音波は、圧電
素子から最短距離を伝搬して凹面レンズに達し、一部は
界面で反射されて元の径路を戻り、一部は液体カプラン
ト21内に放射され、試料22表面でさらにその一部が
吸収され、残りは反射されて元の経路を辿って圧電素子
へ戻る。試料22表面で反射されて戻った波が受信信号
波である。
【0009】圧電素子から輻射された超音波で、前記し
た最短距離を進まない波は、凹面レンズで一部が反射さ
れると図示したように反射波の進路がレンズ中心軸から
ずれる。図2では簡単のために圧電素子から輻射角度ゼ
ロで輻射される波のみを示しているが、実際にはある輻
射角をもって輻射される波もあり、これら波の凹面レン
ズでの反射波もレンズ中心軸からずれて音響レンズ20
の側面で再反射される波となる。
【0010】図3は、音響レンズ20内から圧電素子に
戻って電気信号に変換されたパルスのパターンとそのソ
ースを示している。図で「レンズエコー」は最短距離で
凹面レンズで反射されて戻った波を、また「試料エコ
ー」が前記信号波を指す。その間に分布する「散乱波」
は、前記音響レンズ20の側面での反射波を指す。これ
ら散乱波、すなわち多重反射波は、エコー雑音であって
信号波近傍に現れる成分は信号波と干渉を起こし、信号
波のS/N比を低下させる。その結果、超音波顕微鏡の
解像度が低下するという問題点がある。
【0011】この問題点を解決する方法として、たとえ
ば特開昭62−130351号広報には、音響レンズの
円筒状側面に圧電素子の超音波励振領域直下(励振領域
と凹面レンズ口径を結ぶ輻射角ゼロの超音波輻射領域)
を除く音響レンズ深奥部に達する程度に深く溝を周回状
に切り込み、この溝内に音響レンズとほぼ等しい音響イ
ンピーダンスをもつ超音波吸収材を埋没した超音波探触
子用音響レンズが開示されている。
【0012】この技術を用いれば、音響レンズ側面への
入射する反射波は超音波吸収材によってそのエネルギー
の大半を失い、再反射波は急激に減衰するため図4で示
したような散乱波は著しく抑制することができる。溝部
に埋没した超音波吸収材の音響インピーダンスが音響レ
ンズとほぼ等しいため、音響レンズと超音波吸収材との
界面で入射してきた超音波が散乱されることなく、効果
的に超音波吸収材に入射してエネルギーを失うのであ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来技術によ
れば、吸収材効果によって凹面レンズで反射された後音
響レンズ側面で再反射される超音波のエネルギーを相当
減衰させることができる。しかし、音響レンズ側面に加
工される周回分布溝は、凹面レンズで口径を除く領域迄
深く切り込まれる。前記したように、超音波顕微鏡の分
解能を向上させるため数GHzの高周波超音波を用いる
と、凹面レンズ口径は100μm以下となる。しかる
に、音響レンズはサファイアや石英など高硬度脆性材で
構成されるので、一般に形状加工が困難であり、前記の
ように深い溝を周回的に形成すると、音響レンズの機械
的強度が著しく低下する。
【0014】また、吸収材は音響インピーダンスを音響
レンズとほぼ等しくしているとは云え、両者の界面に入
射する超音波は垂直入射することがなく、界面での反射
成分は避けることができない。したがって、高いS/N
比を得るために充分な側面反射波抑制効果が必ずしも得
られるとは限らない。本発明の目的は、音響レンズの機
械的強度を損うことなく効果の高い側面反射波の雑音対
策を備えた音響レンズを提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明では、円柱形状部を持つ音響レンズと、このレ
ンズの中心軸に垂直な平面をなす上端面に形成された圧
電素子と、音響レンズの下端面に設けた、テーパ領域と
前記中心軸まわりに球面形状をした凹面レンズと、を有
する超音波探触子において、音響レンズは、その円柱状
側面の前記上端面から前記テーパ領域までの全面に、深
さが前記圧電素子で励振される波長程度ののこぎり歯状
の切欠き溝を、各円筒断面で円形のこぎり歯状になるよ
うに形成したことを特徴とする超音波探触子を開示す
る。
【0016】
【作用】本発明ののこぎり歯状切欠き溝は、深さが超音
波の波長程度(100μm程)であるため加工が容易な
上に音響レンズの機械的強度を損なう危険性は小さい。
更に、のこぎり歯状の形状で且つその歯に沿う方向が音
響レンズの長軸に沿う方向であるため、凹レンズからの
ノイズ反射波は乱反射に近い反射となり、圧電素子への
入射量も少なくなり、ノイズ除去の機能を持つ。
【0017】
【実施例】以下本発明を、実施例に基づいてより詳しく
述べる。図1(イ)、(ロ)は、実施例による音響レン
ズを用いた超音波探触子構造を示す。図1(イ)は上面
図であり、図1(ロ)は図1(イ)のA−A′断面図で
ある。なお、図では簡単のために上、下部電極用導線の
記載は省いてある。図において1は超音波探触子、2は
上部電極、3は圧電素子、4は下部電極、5は円柱状音
響レンズ、6は凹面レンズ、7はテーパ領域、8はのこ
ぎり歯状切欠き溝である。
【0018】音響レンズ5はサファイアや石英を加工し
たもので、下端にはのテーパ領域7と超音波を点状に絞
って焦点位置に放射する凹面レンズ6が設けられてい
る。のこぎり歯状レンズ溝8は、音響レンズ5の円柱状
側面において、各円柱断面で、深さd(超音波の1〜数
波長程度の深さ)ののこぎり歯形状の凹凸溝が音響レン
ズ5の上端面からテーパ領域まで設けられたものであ
る。溝の深さdは、超音波の波長(1〜数波長)による
が、100μm程度とすればよい。このような溝加工
は、音響レンズ5の機械的強度を損うことなく、比較的
容易に研削で行うことができる。
【0019】本実施例によれば、凹レンズ6の中心軸以
外からの反射波Qは、図1(イ)、(ロ)に示す。のこ
ぎり歯の凹部ピーク位置P1と凸部ピーク位置P3とテー
パ部P2とで異なった反射の様相を呈す。 (1)、凹部ピーク位置P1、凹部ピーク位置P3…凹レ
ンズ6の反射波Qの入射角で定まる反射角方向へと反射
する。この反射方向には圧電素子3がありノイズ成分と
なるが、凹部ピーク位置P1、P3の占める面積は全体の
反射面に占める割合は少ないため、少ないノイズ成分で
あって無視できる程小さい。またP1とP3では反射波の
路程が異なり溝の深さの設定によって位相をずらし打ち
消せば更に反射波の音圧を下げることが不可能である。 (2)、のこぎり歯のテーパ部P2…凹レンズ面からの
ノイズ反射波Qの中で95%以上のエネルギーを持つ反
射部分である。このテーパ部にあっては互いに対向する
テーパ部を折り返しながら反射してゆく。この路程は大
となり、且つ反射方向を圧電素子3からずらす方向にす
ることで、圧電素子3へのノイズ反射成分は少なくな
る。本実施例によれば、A−A′平面内で音響レンズ5
の側面の反射が散乱され、超音波圧電素子3への散乱波
の入力量は少なくなる。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、音響
レンズの機械的強度を損なうことなく、比較的簡単な加
工によって音響レンズの側面反射波に起因するエコー雑
音を効果的に抑制することができる。その結果、試料か
らの反射信号のS/N比を向上させることが出来、超音
波探査像の解像度向上に資することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波探触子の実施例図である。
【図2】従来例による超音波探触子と側面反射波の軌跡
を示す図である。
【図3】従来例の超音波探触子の出力パターンを示す図
である。
【符号の説明】
1 圧電素子 2、17 上部電極 3、18 圧電素子 4、19 下部電極 5、20 音響レンズ 6 凹面レンズ 7 テーパ領域 8 円筒状切欠き溝 9、21 液状カプラント 10 被検試料 16 超音波探触子 22 試料 d 溝の深さ DL 音響レンズ P、Q、O 凹面レンズ反射点 M 凹面レンズ焦点

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円柱形状部を持つ音響レンズと、このレ
    ンズの中心軸に垂直な平面をなす上端面に形成された圧
    電素子と、音響レンズの下端面に設けた、テーパ領域と
    前記中心軸まわりに球面形状をした凹面レンズと、を有
    する超音波探触子において、音響レンズは、その円柱状
    側面の前記上端面から前記テーパ領域までの全面に、深
    さが前記圧電素子で励振される波長程度ののこぎり歯状
    の切欠きまたは切溝を、各円柱断面で円形のこぎり歯状
    になるように形成したことを特徴とする超音波探触子。
JP6169298A 1994-07-21 1994-07-21 超音波探触子 Pending JPH0835956A (ja)

Priority Applications (1)

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JP6169298A JPH0835956A (ja) 1994-07-21 1994-07-21 超音波探触子

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JP6169298A JPH0835956A (ja) 1994-07-21 1994-07-21 超音波探触子

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ID=15883933

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JP6169298A Pending JPH0835956A (ja) 1994-07-21 1994-07-21 超音波探触子

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JP (1) JPH0835956A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006322789A (ja) * 2005-05-18 2006-11-30 Jtekt Corp 超音波探触子
JP2020098167A (ja) * 2018-12-19 2020-06-25 日本製鉄株式会社 超音波探傷センサ

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006322789A (ja) * 2005-05-18 2006-11-30 Jtekt Corp 超音波探触子
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