JPH0760552A - ワイヤ放電加工装置 - Google Patents

ワイヤ放電加工装置

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JPH0760552A
JPH0760552A JP21599993A JP21599993A JPH0760552A JP H0760552 A JPH0760552 A JP H0760552A JP 21599993 A JP21599993 A JP 21599993A JP 21599993 A JP21599993 A JP 21599993A JP H0760552 A JPH0760552 A JP H0760552A
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bobbin
electric discharge
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Toru Kawada
徹 川田
Shiyoushin Sai
小新 崔
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価なエンコーダを使用して安定なワイヤ電
極の張力制御を行う。 【構成】 ワイヤ電極の走行速度の設定値に応じた巻取
ボビン28のワイヤ巻取り径が初期値のときの巻取ボビ
ン回転速度に相当する第1パルスを出力する基準パルス
幅演算回路5と、第1パルスと巻取中の巻取ボビン回転
速度を検出する第2パルスとから各パルス幅の比を演算
して出力するパルス幅比較回路16と、ワイヤ巻取り径
が初期値のときの巻取ボビン28にワイヤ電極を巻き取
る張力の設定値とパルス幅比較回路16の出力値とを掛
け算した値を出力する掛算回路17と、その出力に応じ
て巻取張力を一定とするよう巻取モータ27を駆動する
モータ駆動回路12と、から構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はワイヤ電極の張力を制御
するワイヤ放電加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤ放電加工装置は、供給ボビンから
供給されるワイヤ電極とワークとの間隙に電圧を印加
し、その間隙に発生する放電によりワークを加工する。
放電加工後のワイヤ電極は牽引モータで牽引され、その
後、通常はそのまま垂れ流されるが、近年、放電加工後
のワイヤ電極は巻取ボビンで巻き取られるようになっ
た。これにより使用済のワイヤ電極の回収に伴う時間と
労力が軽減され生産性も向上した。このようなワイヤ放
電加工装置は、供給ボビンから供給され、巻取ボビンで
巻き取られるまでのワイヤ電極の張力を制御する、すな
わちワイヤ電極を所定速度で走行させ、かつ走行中の供
給ボビンおよび巻取ボビンの各ワイヤ巻付け径の変化に
応じてワイヤ電極が弛んだり張り過ぎたりしないように
ほぼ一定の張力でワイヤ電極を巻き取る必要がある。こ
のため従来技術によるワイヤ放電加工装置は、巻取ボビ
ンを駆動する巻取モータにトルクモータを使用し、巻取
ボビンのワイヤ巻取り径に応じて巻取モータに印加する
電圧を制御し、ひいてはワイヤ電極の張力を一定に制御
していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来技術
によるワイヤ放電加工装置は、ワイヤ電極が巻き取られ
て巻取ボビンのワイヤ巻取り径が大きくなると巻取ボビ
ンの慣性モーメントが大きくなり、巻取ボビンを駆動す
る巻取モータを一時停止すると巻取ボビンの慣性でワイ
ヤ電極が弛み、その後に巻取モータを再起動すると巻取
モータは負荷が軽くなったことにより急回転しワイヤ電
極を切断してしまうという問題がある。
【0004】しかるに、従来技術によるワイヤ放電加工
装置には特開昭56−126534号公報で開示された
装置がある。この装置は、ワイヤ電極を巻き取る巻取ボ
ビンの回転速度およびワイヤ電極の走行速度をデジタル
量として検出する検出装置と、それらのデジタル量から
ワイヤ電極を巻き取った巻取ボビンのワイヤ巻取半径を
算出するデジタル演算装置と、デジタル演算装置の演算
結果に応じて巻取モータや電磁ブレーキによるトルク発
生装置の電流を制御するトルク制御装置とを備え、前記
ワイヤ巻取半径の差によって生じるワイヤ電極の張力の
差を補正制御する装置である。この装置は巻取ボビンの
回転速度を検出するため巻取ボビンを駆動する巻取モー
タの駆動軸にエンコーダを設け、かつワイヤ電極の走行
速度を検出するためワイヤ電極を牽引する牽引モータの
駆動軸にエンコーダを設けており、これらのエンコーダ
を計数して回転速度と走行速度をデジタル量として捉
え、捉えたデジタル量から巻取ボビンのワイヤ巻取半径
を算出するが、このエンコーダの計数の分解能はワイヤ
電極の走行速度により大きく変化する。特に低速のとき
は分解能が低く、それゆえ巻取ボビンのワイヤ巻取半径
の算出値は不安定となり、したがってワイヤ電極の張力
制御も不安定となるという問題がある。これを安定させ
るために高分解能のエンコーダを使用すれば高価なもの
となり、エンコーダの代わりにタコジェネレータを用い
ればリップル電圧のため低速でさらに不安定となること
は言うまでもない。またこの装置は巻取ボビンのワイヤ
巻取半径を算出する回路を別途設ける必要があり制御回
路が高価となるという問題がある。
【0005】したがって本発明の目的は、上述の問題点
のない、すなわち安価なエンコーダを使用しても低速か
ら高速まで安定なワイヤ電極の張力制御ができ、かつ巻
取ボビンのワイヤ巻取半径を算出する高価な制御回路を
設ける必要のないワイヤ放電加工装置を提供することに
ある。本発明の他の目的は、ワイヤ電極が巻き取られて
巻取ボビンのワイヤ巻取り径が大きくなってもその大き
くなった巻取ボビンの慣性モーメントによりワイヤ電極
が切断されることのないワイヤ放電加工装置を提供する
ことにある。本発明のその他の目的は、巻取ボビンに巻
き取られるワイヤ電極の巻き取り完了を検出し、オペレ
ータに知らせることにより、一人のオペレータで複数の
放電加工機を運転可能としたり、その検出信号を生産管
理用コンピュータに入力して生産管理に適用したりする
ことのできるワイヤ放電加工装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】図1は本発明のワイヤ放
電加工装置の基本構成図である。前記目的を達成する本
発明のワイヤ放電加工装置は、供給ボビンから供給され
るワイヤ電極を用いてワークを放電加工し、放電加工後
のワイヤ電極を牽引モータで牽引し、巻取モータで巻取
ボビンに巻き取るワイヤ放電加工装置において、ワイヤ
電極の走行速度に応じた周波数を有した基準となる第1
パルスを出力し、巻取ボビンのワイヤ巻取り径によって
変化する刻々の巻取ボビンの回転速度に比例する周波数
を有した第2パルスを出力し、出力された第1パルスと
第2パルスとのパルス幅の比を演算し、パルス幅の比が
1のときの巻取ボビンにワイヤ電極を巻取る基準となる
張力とパルス幅の比との積の値に応じて巻取りモータを
駆動し、ワイヤ電極の張力を所定値に維持するように構
成し、それにてワイヤ電極の張力を所定値に維持するよ
うに制御する。
【0007】本発明のワイヤ放電加工装置は、供給ボビ
ンから供給されるワイヤ電極を用いてワークを放電加工
し、放電加工後のワイヤ電極を牽引モータ24で牽引
し、巻取モータ27で巻取ボビン28に巻き取るワイヤ
放電加工装置において、ワイヤ電極の走行速度の設定値
に応じた巻取ボビン28のワイヤ巻取り径が初期値のと
きの巻取ボビン28の回転速度に比例する周波数の第1
出力パルスを出力する基準パルス幅演算回路5と、基準
パルス幅演算回路5の第1出力パルスと巻取ボビン28
のワイヤ巻取り径によって変化する刻々の巻取ボビン2
8の回転速度に比例する周波数の第2出力パルスとを比
較し、第1出力パルスと第2出力パルスとの各パルス幅
の比を演算し出力するパルス幅比較回路16と、巻取ボ
ビン28のワイヤ巻取り径が初期値のときの巻取ボビン
28にワイヤ電極を巻き取る張力の設定値とパルス幅比
較回路16の出力値とを掛け算した値を出力する掛算回
路17と、掛算回路17の出力に応じて巻取モータ27
を駆動するモータ駆動回路12と、を備え、ワイヤ電極
の張力を所定値に維持するように構成する。
【0008】本発明のワイヤ放電加工装置は、ワイヤ電
極を走行開始して放電加工を開始する前に、巻取ボビン
28に巻き取られた弛んだワイヤ電極の巻取張力を張ら
せるようにモータ駆動回路12に指令する始動回路1
4、15と、巻取張力が弛んでいる間のみこれらの始動
回路14、15をモータ駆動回路12に接続するスイッ
チ回路19と、をさらに備える。本発明のワイヤ放電加
工装置は、巻取ボビン28が所定量のワイヤ電極を巻き
取り完了したことを検出する巻取完了検出回路18をさ
らに備える。
【0009】
【作用】本発明のワイヤ放電加工装置は、ワイヤ電極の
走行速度の設定値に応じた巻取ボビン28のワイヤ巻取
り径が初期値のときの巻取ボビン回転速度に相当する第
1出力パルスを基準パルス幅演算回路5から出力し、第
1出力パルスと巻取中の巻取ボビン回転速度を検出する
第2出力パルスとから各パルス幅の比を演算してパルス
幅比較回路16から巻取ボビンのワイヤ巻取り径の初期
値と走行中のワイヤ巻取り径との比を算出し、ワイヤ巻
取り径が初期値のときの巻取ボビン28にワイヤ電極を
巻き取る張力の設定値とパルス幅比較回路16で演算し
た比とを掛算回路17で掛け算し、その出力に応じて巻
取張力を一定とするようモータ駆動回路12により巻取
モータ27を駆動制御するよう構成し、エンコーダのパ
ルス幅に基づいて演算処理するようにしたので分解能の
低いエンコーダを使用しても安定したワイヤ電極の張力
制御ができる。
【0010】
【実施例】図1は本発明による実施例のワイヤ放電加工
装置の基本構成図である。本図において左方の一点鎖線
で囲まれた部分は、供給ボビンから送られたワイヤ電極
(以下単にワイヤという)でワークを放電加工し(以上
図示せず)、放電加工後のワイヤを牽引モータ24で牽
引し、巻取ボビン28へ巻き取る様を示す。実施例のワ
イヤ放電加工装置のワイヤのテンション制御部は本図に
おいて左方の一点鎖線で囲まれた部分を除く部分で構成
される。なお本図を含み本図以降の図中において、同一
参照番号を付した物は同一物を示すものとする。
【0011】以下に本発明のワイヤ放電加工装置におけ
るワイヤのテンション制御部の構成と作用について詳細
に説明する。図1において、主制御部100は放電加工
機全体の制御を行い、かつD/A変換器1へワイヤの走
行速度の設定信号を送信し、かつD/A変換器10へ使
用する巻取ボビン28のワイヤ巻取り径の初期値に応じ
たワイヤの張力の設定信号を送信する。D/A変換器1
へ送信されたワイヤの走行速度の設定値はデジタル値で
入力され、D/A変換器1はそのデジタル値をアナログ
値に変換して積分器2に出力する。積分器2はそのアナ
ログ値をコンデンサCで積分しワイヤの走行速度の設定
信号の急激な変化を吸収し、モータ駆動回路3および電
圧を周波数に変換するV/F変換器からなる基準パルス
幅演算回路5へ出力する。
【0012】モータ駆動回路3は、ワイヤの走行速度の
設定信号に応じた積分器2の出力を受け、および牽引モ
ータ24の軸に連結されたタコジェネレータ26による
牽引モータ24の速度フィードバックの出力信号をアン
プ4を介して受け、牽引モータ24をPWM(パルス幅
変調)方式により速度制御する。
【0013】基準パルス幅演算回路5は、V/F変換器
からなり、ワイヤの走行速度の設定値としての出力を積
分器2から受け、その出力値と巻取ボビンのワイヤ巻取
り径の初期値とから巻取ボビン28の初期の回転速度を
算出し、巻取ボビン28を駆動する巻取モータ27に連
結されるエンコーダ29が発生するパルスに換算した周
波数のパルスを後述するパルス幅比較回路16から出力
する。このパルスの周波数N(p/s)の算出式を以下に記
す。 N=v/2πr×Ep ×K…(1) ここで、v(m/s)はワイヤの走行速度、2πr
(m)は巻取ボビンの初期のワイヤ巻取り円周長、Ep
(p) は巻取モータ部のエンコーダの1回転に発生するパ
ルス数、そしてKは減速ギアのギア比である。この式か
ら巻取ボビン28のワイヤ巻取り半径の初期値rが与え
られれば、上述のパルスの周波数Nが求まる。
【0014】一方、D/A変換器10へ送信された使用
する巻取ボビン28のワイヤ巻取り径が初期値の時にワ
イヤを巻取ボビン28に巻き取る張力の設定値はデジタ
ル値で入力され、D/A変換器10は、そのデジタル値
をアナログ値に変換してアンプ11を介して掛算回路1
7に入力する。掛算回路17は、アンプ11の出力およ
び後述するパルス幅比較回路16の出力を受け、これら
を掛け算してモータ駆動回路12へ出力する。なお、掛
算回路17の詳細説明については後述する。
【0015】モータ駆動回路12は、巻取ボビン28の
ワイヤ巻取り径が初期値のときのワイヤ張力の設定信号
に応じた掛算回路17の出力を受け、および巻取モータ
27の電流フィードバックの出力信号をアンプ13を介
して受け、トルクモータである巻取モータ27をPWM
方式によりトルク制御する。なお本実施例ではモータ駆
動回路3および12にはPWM方式の制御装置を使用し
たが、本発明は特にPWM方式に限定されるものではな
く他の制御装置を使用してもよい。
【0016】また、巻取ボビン28を駆動する巻取モー
タ27の軸に連結されたエンコーダ29からは巻取ボビ
ン28の回転速度に比例した周波数のパルスがF/V変
換器14に入力され、F/V変換器14はこの入力パル
スの周波数をアナログ値に変換してアンプ15へ出力す
る。F/V変換器14とアンプ15でなす始動回路の出
力はSCRからなるスイッチ回路19を経てモータ駆動
回路12へフィードバックされる。また、アンプ15は
主制御部100へ巻取ボビン28の回転速度の信号を出
力する。このスイッチ回路19は放電加工機により放電
加工の生産を開始する直前に巻取ボビン28を回転させ
放電加工終了時に弛んだワイヤの張力を張らせるために
使用する回路であり、主制御部100は放電加工機の運
転回路からスイッチ回路19をオンする指令をスイッチ
回路19へ送り、かつアンプ15からの信号を受けて巻
取ボビン28が回転後停止したことを捕らえて即座にス
イッチ回路19をオフする指令をスイッチ回路19へ送
る。スイッチ回路19の出力はアンプ15の出力をその
ままモータ駆動回路12へフィードバックする。そのフ
ィードバックは巻取ボビン28が回転し弛んだワイヤの
張力が適度に張られるまで行われる。また、モータ駆動
回路12はこのフィードバックに基づいて最高速度が調
整され、これにより巻取ボビンの暴走を防止している。
【0017】パルス幅比較回路16は、巻取ボビン28
のワイヤ巻取り径が初期値のときにエンコーダ29が発
生する周波数のパルス出力を基準パルス幅演算回路5か
ら受け、かつエンコーダ29からワイヤの走行速度に比
例する、すなわち巻取ボビン28の回転速度に比例する
周波数のパルス出力を受け、これらのパルスの各パルス
幅を比較し、これらのパルス幅の変化率から巻取ボビン
28のワイヤ巻取り径の変化率を演算し、その演算結果
を掛算回路17および巻取完了検出回路18に出力す
る。この巻取ボビン28の径の変化率の演算式を以下に
記す。 T =r ×P…(2) T’=r’×P…(3) ここで、(2)式において巻取ボビンのワイヤ巻取り径
が初期値のときのT(Kg・m)は巻取モータに要求さ
れるトルク、r(m)は巻取ボビンのワイヤ巻取半径、
そしてP(Kg)は巻取ボビンにおけるワイヤの張力で
あり、(3)式においてワイヤが巻き取られた巻取ボビ
ンのT’(Kg・m)は巻取モータに要求されるトル
ク、r’(m)はワイヤが巻き取られた巻取ボビンのワ
イヤ巻取半径、そしてP(Kg)は巻取ボビンにおける
ワイヤの張力であり、Pは一定である。式(2)と式
(3)からワイヤが巻き取られた巻取ボビンを駆動する
巻取モータに要求されるトルクは、巻取ボビンのワイヤ
巻取り径が初期値のときの巻取モータに要求されるトル
クT(Kg・m)と巻取ボビンのワイヤ巻取半径の比の
関係で表されることが判る。すなわち、次式で表せる。 T’=T×(r’/r)…(4)
【0018】それゆえ前述の掛算回路17は、アンプ1
1の出力から巻取ボビン28のワイヤ巻取り径が初期値
のときのワイヤ張力の設定値とパルス幅比較回路16の
出力から得られる巻取ボビン28のワイヤ巻取半径の比
(変化率)の値とを掛け算してモータ駆動回路12へ出
力する。この変化率の値は巻取ボビン28のワイヤ巻取
り径が初期値のとき1であり、巻取ボビン28がワイヤ
を巻き取るに従って1より大となる。すなわち、巻取ボ
ビン28のワイヤ巻取り径が大となるに連れてトルクT
は増大する。
【0019】最後に、巻取完了検出回路18は、巻取ボ
ビン28のワイヤ巻取半径の変化率が最大のとき、すな
わち巻取ボビン28が最大ワイヤ巻取半径となったとき
の前記変化率とワイヤ放電加工機運転中の巻取ボビン2
8のワイヤ巻取半径における前記変化率とを比較して検
出し、主制御部100へ巻取ボビン28へのワイヤの巻
き取りが完了したことを知らせる信号を送信する。
【0020】図2はワイヤ放電加工機におけるワイヤの
テンション制御の説明図である。本図は、供給ボビン2
0からワイヤを送出モータ21で送り出し、送り出され
たワイヤを張力検出プーリ22を経由して放電加工部2
3へ送り図示しないワークを放電加工し、放電加工後の
ワイヤを牽引モータ24の駆動によりワイヤ走行プーリ
25で牽引し、巻取モータ27で巻取ボビン28へ巻き
取る様を示す。図示しないが、張力検出プーリ22の支
持部には、張力検出プーリ22上を通過するワイヤが張
力検出プーリ22の軸を曲げようとする際のひずみを検
出するひずみゲージ(図示せず)からなるテンションピ
ックアップが取り付けられ、ワイヤの張力を検出する。
送出モータ21のモータ駆動回路は、このテンションピ
ックアップのフィードバック出力により、送り出される
ワイヤの張力が一定となるように制御される。タコジェ
ネレータ26は牽引モータ24の速度フィードバックに
使用され、エンコーダ29は主として巻取ボビン28の
ワイヤ巻き取り径を測定するために使用される。
【0021】なお、径の大きい供給ボビン20を使用す
る場合は、供給ボビン20の慣性モーメントが大きくな
るので電磁ブレーキが供給ボビン20の把持軸に連結さ
れ暴走を防ぐために使用される。供給ボビン20の慣性
モーメントが大きいときは、本発明により送出モータ2
1または電磁ブレーキ等を前述と同様に制御することに
より、巻き取り側のワイヤ張力だけでなく、送り出し側
のワイヤ張力の制御を行うことにより、供給ボビンから
巻取ボビンまで安定した張力制御のできる放電加工装置
が提供できる。
【0022】図3は本発明のワイヤ放電加工装置の適用
例を示す図である。参照番号20から28までは、図2
と同様であるので説明は省略する。回転テーブル31は
その上に載置された放電加工装置全体をDCモータ32
の駆動によりC軸回りに回転できる。ワイヤ放電加工は
加工液の入った加工槽33の内部に注入された加工液中
で行われる。送出ボビン20から供給されたワイヤは、
張力検出プーリ22を経由して送り出され下部ガイド3
5および上部ガイド36で案内され、ワイヤ走行プーリ
25を経由して牽引される。パンチ等の被加工物34は
ワイヤとの間に印加される電圧により放電加工される。
なお、被加工物34は放電加工装置と分離したワーク取
付台37に固定され、ワーク取付台37は本図の紙面に
垂直なY軸の方向と、該Y軸に対し共に直交するX軸及
びZ軸の方向とに位置決めでき、この位置決めによりパ
ンチのような加工精度を要求されるワークが放電加工さ
れる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のワイヤ放
電加工装置によれば、巻取ボビンの回転速度に比例する
周波数のパルスを出力するエンコーダのパルス幅を測定
し、巻取ボビンのワイヤ巻取り半径の初期値とワイヤが
巻き取られた巻取ボビンのワイヤ巻取半径との変化率を
算出して巻取モータのトルクを制御することにより、安
価なエンコーダを使用しても低速から高速まで安定なワ
イヤ電極の張力制御ができ、かつ巻取ボビンのワイヤ巻
取半径を算出する高価な制御回路を設ける必要のないワ
イヤ放電加工装置を提供することができる。
【0024】また、本発明のワイヤ放電加工装置によれ
ば、ワイヤ電極を走行開始して放電加工を開始する前
に、巻取モータを駆動してワイヤの張力を張る工程を設
けることにより、ワイヤ電極が巻き取られて巻取ボビン
のワイヤ巻取り径が大きくなってもその大きくなった巻
取ボビンの慣性モーメントにより暴走してワイヤ電極が
切断されるという問題のないワイヤ放電加工装置を提供
することができる。
【0025】さらに、本発明のワイヤ放電加工装置によ
れば、巻取ボビンに巻き取られるワイヤ電極が所定量に
なったことを検出するので、メンテナンスに利用でき
る。また、一人のオペレータで複数のワイヤ放電加工機
を運転可能としたり、その検出信号を生産管理用コンピ
ュータに入力して生産管理に適用したりすることのでき
るワイヤ放電加工装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例のワイヤ放電加工装置の基
本構成図である。
【図2】ワイヤ放電加工装置におけるワイヤのテンショ
ン制御の説明図である。
【図3】本発明のワイヤ放電加工装置の適用例を示す図
である。
【符号の説明】
1、10…D/A変換器 2…積分器 3、12…モータ駆動回路 4、11、13、15…アンプ 5…基準パルス幅演算回路 14…F/V変換器 16…パルス幅比較回路 17…掛算回路 18…巻取完了検出回路 19…スイッチ回路 20…供給ボビン 21…送出モータ 24…牽引モータ 26…タコジェネレータ 27…巻取モータ 28…巻取ボビン 29…エンコーダ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給ボビンから供給されるワイヤ電極を
    用いてワークを放電加工し、放電加工後の前記ワイヤ電
    極を牽引モータで牽引し、巻取モータで巻取ボビンに巻
    き取るワイヤ放電加工装置において、 前記ワイヤ電極の走行速度に応じた周波数を有した基準
    となる第1パルスを出力し、 前記巻取ボビンのワイヤ巻取り径によって変化する刻々
    の前記巻取ボビンの回転速度に比例する周波数を有した
    第2パルスを出力し、 出力された前記第1パルスと前記第2パルスとのパルス
    幅の比を演算し、 前記パルス幅の比が1のときの前記巻取ボビンに前記ワ
    イヤ電極を巻取る基準となる張力と前記パルス幅の比と
    の積の値に応じて前記巻取りモータを駆動し、前記ワイ
    ヤ電極の張力を所定値に維持するようにしたことを特徴
    とするワイヤ放電加工装置。
  2. 【請求項2】 供給ボビンから供給されるワイヤ電極を
    用いてワークを放電加工し、放電加工後の前記ワイヤ電
    極を牽引モータ(24)で牽引し、巻取モータ(27)
    で巻取ボビン(28)に巻き取るワイヤ放電加工装置に
    おいて、 前記ワイヤ電極の走行速度の設定値に応じた前記巻取ボ
    ビン(28)のワイヤ巻取り径が初期値のときの前記巻
    取ボビン(28)の回転速度に比例する周波数の第1出
    力パルスを出力する基準パルス幅演算回路(5)と、 前記基準パルス幅演算回路(5)の前記第1出力パルス
    と前記巻取ボビン(28)のワイヤ巻取り径によって変
    化する刻々の前記巻取ボビン(28)の回転速度に比例
    する周波数の第2出力パルスとを比較し、前記第1出力
    パルスと前記第2出力パルスとの各パルス幅の比を演算
    し出力するパルス幅比較回路(16)と、 前記巻取ボビン(28)のワイヤ巻取り径が初期値のと
    きの前記巻取ボビン(28)に前記ワイヤ電極を巻き取
    る張力の設定値と前記パルス幅比較回路(16)の出力
    値とを掛け算した値を出力する掛算回路(17)と、 前記掛算回路(17)の出力に応じて前記巻取モータ
    (27)を駆動するモータ駆動回路(12)と、 を備え前記ワイヤ電極の張力を所定値に維持するように
    したことを特徴とするワイヤ放電加工装置。
  3. 【請求項3】 前記ワイヤ電極を走行開始して放電加工
    を開始する前に、前記巻取ボビン(28)に巻き取られ
    た弛んだ前記ワイヤ電極の巻取張力を張らせるように前
    記モータ駆動回路(12)に指令する始動回路(14、
    15)と、 前記巻取張力が弛んでいる間のみ前記始動回路(14、
    15)を前記モータ駆動回路(12)に接続するスイッ
    チ回路(19)と、をさらに備えた請求項2に記載のワ
    イヤ放電加工装置。
  4. 【請求項4】 前記巻取ボビン(28)が所定量の前記
    ワイヤ電極を巻き取り完了したことを検出する巻取完了
    検出回路(18)をさらに備えた請求項2に記載のワイ
    ヤ放電加工装置。
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