JPH0759518B2 - 自己由来のワクチン - Google Patents

自己由来のワクチン

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JPH0759518B2
JPH0759518B2 JP60017692A JP1769285A JPH0759518B2 JP H0759518 B2 JPH0759518 B2 JP H0759518B2 JP 60017692 A JP60017692 A JP 60017692A JP 1769285 A JP1769285 A JP 1769285A JP H0759518 B2 JPH0759518 B2 JP H0759518B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は自己由来腫瘍抗原により活性に免疫された癌患
者のB−細胞から得られたハイブリドーマまたは変換B
−細胞株によりモノクローナル抗体を産生させるための
自己由来のワクチンに関する。これらのモノクローナル
抗体はヒト癌の診断と治療の両方に使用できる。
ここで自己由来とは、患者自身の腫瘍に由来することを
意味する。
最近の癌治療法、特に放射線療法および化学療法は癌細
胞が正常細胞よりもこれらの治療法に比較的感受性であ
るという理由にもとづく。しかし、正常組織に対する重
大な毒性があるのでこれらの療法には限界がある。一方
抗体分子はそれらの抗原に対して非常にすぐれた反応性
を示す。したがつて研究者は癌細胞に特異的な抗体を
“癌治療法にとつての長い間探し求めてきた魔法の小銃
弾”として単離するために研究してきた。(Science,19
82,216:283) 抗体は通常骨髄で産生され血流で運ばれるB細胞リンパ
球によつて合成される蛋白分子である。
体内に入るいかなる抗原、すなわち簡単な有機化合物な
いし複雑な蛋白質までのいかなる外来分子に対してもそ
の特定の化学構造を認識しそれに付加する抗体が産生さ
れる。特定の抗体が結合できる抗原上の特有の化学構造
は抗原決定基またはエチポードと称される。B細胞と称
される体内のB−細胞リンパ球、リンパ球または白血球
は遺伝学的に異なる細胞であつて、各々は異なる決定基
と反応する抗体を産生する。抗体産生を促進する抗原は
その表面にいくつかの決定基を有することができる、抗
原と会うと、その表面上にその抗原の上の決定基と反応
する抗体を有するB細胞が複製する。このクローナル増
殖によりその抗体を血流に分泌する多くの娘細胞が生じ
る。
抗原を認識し結合する際に抗体が特異性を有するので、
抗体を単一の決定基と反応し且つその決定基を有する抗
原または組織のみに結合する量産生するのが望ましい。
B細胞は不滅細胞とのハイブリダイゼーシヨンあるいは
ウイルスまたは腫瘍DNAのいずれかで形質転換されるこ
とによつて変換されていなければ連続培養で生育しな
い。KohlerおよびMilstein(Nature,1975,256:495)は
ハイブリツド細胞が、リンパ球と培養して生育する骨髄
腫細胞との体細胞融合によつてつくることができ、単一
の決定基に特異的な抗体を産生することを示した。これ
らのハイブリツドは“ハイブリドーマ細胞”と称され
る。ハイブリドーマ細胞は特定の抗体を産生するように
活性化されたリンパ球と骨髄腫細胞とを融合することに
よつて製造される。培養する場合、ハイブリドーマは特
定の抗原の上の単一の決定基と反応する抗体を産生す
る。そのような抗体は“モノクローナル抗体”と称され
る。
モノクローナル抗体はすでに培養される前または培養後
に自発的に形質転換されたB−リンパ球細胞株によつて
産生されることもできる。これらの細胞はハイブリドー
マ細胞と異なつて正常ヒト倍数(46)の染色体を有す
る。モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマと変
換B細胞株の両方を単離できる。簡単のために、以下両
方の細胞タイプをモノクローナル抗体産生細胞と称す
る。
モノクローナル抗体は他の免疫グロブリンを含まない細
胞培養物を産生するモノクローナル抗体によつて純粋な
形で合成される。そのような細胞培養物によつて、特定
の抗原上の1つの決定基と反応する抗体を実質的に限定
されない量産生できる。
特定の癌細胞と反応する抗体が入手できれば種々の治療
方法及び診断方法に使用できると確信されてきた。その
ような抗体は該抗体と反応する特定の腫瘍細胞の決定基
において付加することによつて該細胞を不活性化または
殺すことができた。別法として、これらの抗体はエフエ
クターリンパ球がマクロフアージの表面を結合してこれ
らを腫瘍抗原と反応するキラー細胞に変換する。
モノクローナル抗体は化学療法剤、トキシンおよび放射
性同位元素の特異性を増大し、かくしてこれらの毒性を
低下させながらその効果を増大せしめる。モノクローナ
ル抗体はトキシン、放射性核種または化学療法剤と結合
でき、この結合した抗体は簡単には抗体を誘導系として
薬剤を弾頭として有する誘導ミサイルと見なせる。さら
に、放射性核種または金属トレーサーと結合した抗体は
プロトン放射(PET)および核磁気共鳴(NMR)に使用で
きるので生体内診断および転移の位置を特定するための
画像を与えることができる。これらの抗体はまた癌の診
断および/または予後診断試験法として血中の腫瘍抗原
の存在を検出するのにも使える。また、モノクローナル
抗体は標定ワクチンに有効量使用して腫瘍抗原を単離す
るのにも使用できる。
動物腫瘍と結合した抗原の存在は前世紀に文献に示され
ているがヒト癌の抗原特性は主としてモノクローナル抗
体についての最近の研究により確立された。しかし、本
発明が開発されるまでは実際にはほとんどの癌抗原は分
子的には不明で、ヒト癌に結合している抗原性決定基、
すなわちB細胞腫瘍の免疫グロブリンイデイオタイプの
1つのみが特に腫瘍特異性であつて、腫瘍細胞の上に高
度にしばしば生じ、正常組織には有意の程度には生じな
いものであると記載されている(Oldham and Smalleg,
J,Biol.Response Modifiers,1983;Stratte et al,J.Bio
l.Response Modifiers,Volume 1,1982)。
従来技術 ヒト癌と反応するモノクローナル抗体を得るための過去
の試みによれば、B細胞に関して2つの経路がある:1)
B細胞はヒト腫瘍に対して免疫されたマウスの脾臓から
取り出された。米国特許第4,172,124号;および2)ヒ
トB細胞は腫瘍を放出している癌患者の末梢血またはリ
ンパ節より取り出された。しかし両方とも満足のいく結
果が得られなかつた。
ヒト腫瘍に対して免疫されたマウスはあまりに広い反応
性を有する。すなわち、生成したマウスモノクローナル
抗体の大部分は正常組織ならびに腫瘍組織に存在するヒ
ト抗原と反応する。腫瘍細胞とのみ反応する抗体を生産
された種々の抗体から選択するのが非常に困難である。
たとえば、ヒトの小細胞肺癌で免疫されたマウスから得
られた20,000個のハイブリドーマを腫瘍細胞との反応性
についてスクリーニングした。(Science,1982,216,28
3)。この研究班によつて観察された非常に低い頻度
(<0.4%)とは反対に、本発明によれば、腫瘍細胞と
特異的に反応するモノクローナル抗体を産生する免疫化
された結腸癌患者から得られたハイブリドーマの16%に
達する。さらに、マウスB細胞から得られたモノクロー
ナル抗体は癌療法における適用に対して効力が限定され
ている。繰返し投与後、該抗体はヒト免疫系を刺激して
臨床においてマウスモノクローナル抗体の活性を中和す
ることが示されていた“抗マウス”抗体を産生する。我
々のヒトモノクローナル抗体を使用すればこれらの困難
性を回避できる。
ヒトとマウスのモノクローナル抗体とのもう1つの見掛
け上の明白な相違は、それらの標識のパターンである。
マウス抗体についてのこれまでの研究により、しばしば
腫瘍部位内の細胞の不均一標識があることがわかつた。
この反応性のパターンは腫瘍細胞の抗原不均一性につい
て抗原不均一性については何人かの著者によつて示され
ている。(Hand et al)Cancer Researh,43:728−735,1
985)。反対に、本発明者らによつて開発されたヒトモ
ノクローナル抗体は該抗体が反応した腫瘍に対する反応
性に関して均一であつた。マウスモノクローナル抗体の
不均一染色については、推定腫瘍関連抗原よりむしろ腫
瘍細胞上に豊富に存在する相または細胞サイクル特異的
分別抗原(phase−or cell−cycle−specific differen
tiation antigens)をネズミが免疫的に認識する結果で
あると一応説明される。マウスをヒト腫瘍細胞で免疫す
る場合、実質的な抗原の競合があつて、より豊富でより
支配的な組織型の分別抗原が、宿主による免疫応答性に
ついて、比較的少数の腫瘍関連抗原と都合よく競合する
ことが予測できる。
このようにして、ヒトの自己免疫化によつてマウスにお
いて通常免疫抗原性の乏しい抗原群に対する抗体を誘い
出す。このことはヒトとマウスが異なる腫瘍抗原に反応
する可能性を示唆している。この仮説に従えば、発明者
等が産生した36のヒトモノクローナル抗体はいずれも癌
芽性抗原(carcinoembryonic antigen)(CEA)、すな
わちヒト腫瘍細胞に対して製造されたネズミモノクロー
ナル抗体によつてしばしば認められる抗原と反応しない
ように見える。
ヒトモノクローナル抗体を開発する過去の試みの大部分
は腫瘍を持つ患者からの末梢血あるいはリンパ節から抽
出したB−細胞を使用して来た。抗原性腫瘍の存在によ
つて腫瘍を持つ個体にその腫瘍に対する免疫応答をさせ
て免疫B細胞を特異的に産生させることが確信された。
このようにして、B細胞は癌患者の腫瘍排出リンパ節ま
たは末梢血に見出される循環するリンパ球から採取され
た。しかし、本発明の前は、腫瘍と反応するモノクロー
ナル抗体を創製するのに成功した例はほとんどなかつ
た。
ヒト腫瘍抗原と反応するモノクローナル抗体を創製する
についての問題は主として特異的に免疫されたB細胞源
を見出すことが不可能であるということである(Scienc
e,1982,216:283)。ヒトの場合、癌細胞の最初の中心
は、病気の証拠として臨床的に触診できるようになる前
にヒトの寿命の1〜10%という長い間生育する傾向があ
る。この時までに、患者は彼等の腫瘍に対して免疫学的
に減感作されているか、おそらく免疫学的に耐性が出来
ている。本発明以前、腫瘍細胞と反応性のヒトモノクロ
ーナル抗体は再現性を以つて得ることはできなかつた。
さらに、癌患者から得られた少数のヒトモノクローナル
抗体のうち、非常にわずかなものだけが細胞内の決定基
というよりむしろ腫瘍細胞の表面に見出される決定基と
反応するにすぎなかつた(R.J.Coteら、PNAS,1983,80:2
026)。本発明は表面抗原と反応性である、すなわち腫
瘍を画像化し治療するに必要な活性を有するモノクロー
ナル抗体を開発し得たものである。
発明が解決しようとする問題点 本発明のもう1つの目的は、特定タイプの癌の患者を治
療するのに有効であるモノクローナル抗体を産生させる
ワクチンを得ることである。
本発明者等は、特異的ワクチン製造において自身の腫瘍
からの細胞で免疫された患者からの末梢血B細胞を使用
することによつてモノクローナル抗体を得る新規且つよ
り効率のよい方法を開発した。活性な特異的免疫療法を
達成するために患者は自己由来腫瘍細胞、すなわち、患
者自身の腫瘍からの細胞で免疫された。この方法は腫瘍
細胞は腫瘍と反応する抗原を発現するという発明者等の
理論にもとづいている。
動物モデルについての研究により、正常の成人の組織に
見られない抗原が腫瘍にはしばしば見られ、これらの腫
瘍細胞の免疫原性は正常宿主と腫瘍担持宿主の両方にお
いて発現でき、増強されることさえあり得るということ
が支持された。これらの実験結果により、ヒト新生物に
おける活性な特異的免疫療法の合理性が正当化された。
腫瘍細胞に対する目的とする免疫応答を行つているヒト
は特に活性化B細胞の良好な源と見られた。患者自身の
腫瘍に対して活性に免疫化された患者の末梢血は臨床的
試験においてそのような活性化B−細胞の豊富な源であ
ることがわかつた。
臨床的研究において特定の癌を持つ患者を皮膚試験、す
なわち遅延皮膚過敏症(DCH)によつて治療する際に目
的とする免疫応答が生じることが示された。免疫化され
た患者は彼等の結腸直腸癌に対する遅延皮膚過敏症を示
した。さらに、免疫された患者のB細胞から発生したモ
ノクローナル抗体は他の患者の組織学上のタイプが同一
の腫瘍と反応した。これらの結果、患者の体液性免疫反
応、すなわち抗体産生は一般に結腸直腸癌に対して生
じ、免疫された患者自身の腫瘍に特有のものではないこ
とを示している。この一般的な応答は特に標定ワクチン
の開発に重要である。
治療も高度に有利であることがわかつた。最初の患者を
免疫して42ケ月後に外科手術の予後に関して患者に目的
とする有意な改善があり、生存データが良好なものとな
つた。治療を受けた20人の患者のうち3人だけが再発し
たが死んだ者はいなかつた。比較のために示すと、対照
群の20人の患者のうち9人が再発し、4人が死んだ。
腫瘍細胞抗原に特異的な反応性を有する抗原、特に大部
分のケースにおけるような細胞表面抗原を産生するB細
胞の発生は、免疫化研究が開始された時はせいぜい理論
上有利な結果であるとされた。免疫化療法はヒト免疫化
方法の基礎となる動物について研究の間観察され測定さ
れたのみで腫瘍特異的抗体の生産についてはしらべられ
なかつた。
患者の状態の改善を伴なう一般的免疫応答は、腫瘍細胞
抗原の存在下にマクロフアージおよびT細胞が活性化し
該腫瘍細胞を殺す細胞応答については活性がない。抗体
応答はほとんどの場合免疫化により生じることが予測で
きようが、抗体応答と細胞の反応の経時的予測はほとん
どの場合困難であろう。さらに、患者が自己由来腫瘍細
胞で免疫されているという事実及び患者自身の腫瘍によ
り抗体産生がほとんどあるいは何ら生じないという本発
明以前の研究者の経験からすれば、腫瘍特異的抗体を産
生するB細胞が免疫化後に発生するという本発明者等の
発見は予期せざる有利な結果である。
いくつかの細胞性及び体液性免疫応答は互いに独立して
生じ得る。たとえば、論証できる細胞性免疫の不存在下
に体液性応答を生ぜしめることができる。反対に、有効
な細胞性免疫、特に遅延皮膚過敏症(DCH)は、最小限
の抗体反応にもかかわらず生じる。したがつて、活性な
免疫療法に陽性の反応を示す患者がB細胞産生腫瘍特異
性抗体、特に細胞表面抗原のすぐれた源であつたという
ことは驚くべきことである。
本発明の目的は、個々の患者に適した新しい免疫原を特
別に調製する必要のない一般大衆の特異的癌を検出し治
療するのに使用する標定ワクチンを製造することであ
る。標定ワクチンがない場合、患者自身の腫瘍組織から
個々の患者のために製造されたワクチンのみが治療に使
用でき、大きな団体において限定された規模で既知の癌
のみを治療できるにすぎない。アメリカ合衆国において
毎年発見される約139,000症例の結腸直腸癌を治療する
ために各々のワクチンを製造することは不可能であつ
た。
本発明は活性な特異的免疫化のための好適なワクチンお
よびその製造方法からなる。亜性腫瘍は酵素製剤によつ
て消化される。得られた細胞を処理して必要な細胞生存
活性を有する非腫瘍形成性腫瘍細胞調製物を得、これを
ワクチンとして該腫瘍が得られた患者に注射する。末梢
血B細胞は予め決められた間隔後に接種された患者から
得られ、骨髄腫細胞との融合によつてモノクローナル抗
体産生細胞を調製するのに使用され、その後融合細胞は
免疫グロブリンの合成についてスクリーニングされる。
免疫グロブリンを合成する細胞は、亜性腫瘍の特性を有
する抗原と反応する抗体の産生について試験される。選
択された細胞を培養して患者がかかつている特定タイプ
の腫瘍と反応するモノクローナル抗体を産生させる。
培養して生育したマウスの骨髄腫細胞を使用して本発明
の開発過程でハイブリドーマをつくつた。しかし、自分
自身の抗体を産生しない生育し易いヒト骨髄腫細胞株を
開発する際の問題が解決したので、ヒト骨髄腫は本発明
のハイブリドーマをつくるのに好適であろう。
問題を解決するための手段 本発明の要点は次のとおりである。
1)活性な特異的免疫化のための好都合なワクチンの規
準: 腫瘍細胞はすべて組織から酵素によつて解離され、凍結
保存され非腫瘍形成性を保持するためX線照射してお
く。
アジユバンド,すなわち腫瘍細胞調製の免疫原性を誘発
させることができる免疫転調剤。
成分および投与 アジユバンド対腫瘍細胞の比、腫瘍細胞の至適量および
ワクチン注射の手順を含む。
患者 ワクチン注射後最初の21日間はワクチン注射部位にリン
パ液を送るその区域のリンパ節が存在しなくてはならな
い。
2)患者から免疫化B細胞をとり出すための方法及び時
期。
3)ハイブリドーマおよび形質転換リンパ球の製造方法
及びモノクローナル抗体の製造方法。
本発明者等は種々の酵素製剤を使用して固形ヒト亜性腫
瘍を分解した。腫瘍分解物は組織1g当り腫瘍細胞量、回
収された細胞のタイプ、細胞の生存率、細胞の大きさお
よび安定性について測定された。成功したワクチンの規
準は活性な特異的療法について表1に示されている。
腫瘍組織はモノクローナル抗体をつくるべき特定の固形
癌にかかつている患者から得られた。腫瘍組織は患者か
ら外科的に切除され、いかなる非腫瘍組織からも分離さ
れ、小さな切片にされた。腫瘍組織は直径2〜3mmの断
片にするのがよい。腫瘍断片を次いで酵素溶液中でイン
キユベートすることによつて自由な個々の腫瘍細胞に分
解させた。
分解後、自由になつた細胞を集め、数をしらべ、細胞の
生存率を測定した。トリパンブルー排除試験は細胞の生
存を測定するのに適当な方法であると見られた。腫瘍細
胞を次いで凍結保存し液体窒素中で貯蔵した。
注射用ワクチンは、凍結保存された細胞を急速に解凍
し、細胞を希釈し、HBSSで洗い、懸濁し、計数し、生存
率を測定することによつて調製された。
生存腫瘍細胞を照射して非腫瘍形成性にした。本発明者
等は総量20,000ラドを4020ラド/分で照射すると非腫瘍
形成性であるが生存している細胞を得られることを見出
した。HBSS中の細胞懸濁液の容量を調節して試験管に10
7個の生細胞が残るようにした。細胞を遠心分離し、上
清を除去し、107個のBCG生細胞を0.1mlの容量として加
えた。ハンクの平衡塩溶液(Hank's Balanced Salt Sol
ution)(HBSS)を加えて最終容量0.2mlとした。第三の
ワクチンはBCGを省略して簡単につくつた。
患者の免疫化 抗体を産生させようとする特定の固形癌にかかつている
患者を腫瘍細胞ワクチンを皮内接種することによつて免
疫された。BCGを107個の生存腫瘍細胞と混合したものを
最初の2回のワクチン注射に使用し、107個の腫瘍細胞
のみを第三回目のワクチン注射に使用した。各ワクチン
注射を1週間間隔で行うのが、患者の末梢血リンパ球に
よる抗体産生を誘発するのに好都合の方法であることが
わかつた。
免疫化B細胞の収集 各ワクチン注射後1週間して免疫された患者から静脈血
を集めた。末梢血リンパ球(PBL)をハイブリドーマ産
生に使用するために集めた血液から分離した。
該血液からのリンパ球の分離は2つの異なる方法によつ
て達成された。第一の方法はカルシウムとマグネシウム
を含まないHBSSで希釈し、リンパ球分離培地上に積層し
遠心分離し、細胞を界面でとり出すことからなつてい
た。これらの細胞をHBSSで希釈しペレツト化した。次い
でこれらのリンパ球を血清を含まないヘペス(Hepes)
−緩衝化ダルベツコのMEM(Dulbecco's MEM)(DMEM)
に再懸濁し、計数し、生存細胞を検定した(GIBCO Biol
ogics,Grand Island,New York)。
B細胞の富んだ末梢血リンパ球(PBLs)を回収するのに
使用されたもう1つの方法は処理された羊赤血球を2−
アミノエチルイソチオウロニウムブロミド臭化水素塩
(AET)でロゼツト化することによりT−リンパ球を取
り出すことからなつていた。処理された赤血球を末梢血
液リンパ球と混合し、遠心分離によりペレツト化し、該
ペレツトを氷上でインキユベートした。再懸濁し、リン
パ球分離培地(LSM Litton Bionetics)上に積層し、ロ
ゼツト化細胞を遠心分離後、T細胞を放出したPBLを界
面で集め、洗浄し、ペレツト化した。B細胞に富んだPB
Lを計数し生存細胞を測定した後ハイブリドーマの形成
に使用した。
抗腫瘍モノクローナル抗体の産生のためのヒトハイブリ
ドーマの調製 末梢血リンパ球(PBL)と培養された骨髄腫細胞をいつ
しよに混合し、ペレツト化し、血清を含まない培地中に
再懸濁した。ポリエチレングリコール(PEG)を加え、
細胞をペレツト化し、HT培地(20%ウシ胎児血清、ヒポ
キサンチンおよびチミジンを含むDMEM)で再懸濁し、ミ
クロ滴板の各くぼみに入れた。24時間後、HAT培地(ア
ミノプリテリン含有HT培地)を各くぼみに加え、培地の
半分を3日毎にとり換えた。HAT培地中で14日間培養し
た後、細胞をさらに2週間HT培養で用倍した。この後、
細胞を20%のウシ胎児血清を含むDMEM培地上で生育させ
た。
これらのハイブリドーマを標準的酵素免疫検定法を使用
してヒト免疫グロブリンの合成についてあらかじめスク
リーニングした。充分量のヒト免疫グロブリンを合成す
るハイブリドーマを各組織について試験した。特定の組
織の試料をハイブリドーマ上清液とインキユベートし
た。特定の腫瘍組織との反応性を示した上清は各くぼみ
のハイブリドーマ細胞(これらから特定の上記上清が取
り出された)が腫瘍と反応する抗体を産生した。もし同
じ上清がさらにスクリーニングした後に正常組織の試料
との反応を示さない場合は、その特定のくぼみのハイブ
リドーマは腫瘍と反応するとみなされた。これらの腫瘍
と反応する上清はさらに癌芽性抗原(CEA)に対して試
験してそれらの限定された範囲の反応性を確認した。
腫瘍特異抗体を産生したハイブリドーマ細胞の他に形質
転換ヒトB細胞(二倍体細胞)も腫瘍と反応する抗体を
産生したこれらの方法によつて製造した。形質転換B細
胞は腫瘍と反応する抗体産生ハイブリドーマと同一の方
法で検出された。くぼみの上清を試験したところ、腫瘍
組織との反応は陽性で、正常組織との反応とハイブリド
ーマまたは形質転換B細胞との反応は陰性のものがあつ
た。これら2つのタイプの細胞は、形質転換B細胞が46
ヒト染色体を有するがハイブリドーマはもつと多くの染
色体を有し、かならずしもヒトタイプではないというこ
とで区別された。
B細胞が上記過程で形質転換されるメカニズムは正確に
は決定されていない。
本発明を添付図面にもとづいてより具体的に説明する。
第1A図 ハイブリドーマに典型的な生育特性を有する細胞の染色
体顕微鏡写真(1600倍)である。LiCo21B27をコルセミ
ド(0.05μg/ml)と2時間インキユベートし、高張(0.
075M)KClで3分間処理した。細胞をメタノールと酢酸
(3:1)の混合物で固定し顕微鏡スライド上に滴下し、
風乾し、ギムザ染色した。ヒトとマウスの両方の染色体
が存在する。
第1B図 房状モノクローナル抗体(LiCo18−15)産生細胞株の位
相差顕微鏡写真(270倍)である。細胞の凝集と異形に
注目すべきである。
第1C図 第1D図に示した細胞株のG帯の染色体の顕微鏡写真(13
60倍)である。マウスの染色体が存在しないことに注
目。これらの細胞はコルセミド(0.01μg/ml)とともに
一晩インキユベートした。染色体顕微鏡写真は上述のよ
うに作成した。未染色スライドは10日間置いた。染色体
をトリプシン(0.19%,30秒室温)で処理し、エタノー
ルで脱水し、ギムザ染色した。
第1D図 結腸癌のホルマリン固定(10%)パラフイン埋込み切片
をLiCo16−88(4μg/ml IgM)と反応させたものの顕微
鏡写真(380倍)である。表面様標識と細胞質標識の両
方が見られる。脱パラフイン化切片をリン酸塩緩衝液を
加えた生理塩水(PBS)(pH7.3)(0.75MのL−リジン
と1%牛血清アルブミンを含む)でブロツクにし、次い
でLiCo16−88とともに4℃で一晩インキユベートした。
PBSで洗つた後、切片をヒト免疫グロブリン(IgG+IgA
+IgM)に対するアフイニテイークロマトグラフイーで
精製したペルオキシダーゼ標識山羊抗体とともに60分間
37℃でインキユベートし、洗いジアミノベンジジン(0.
5mg/ml)とともに0.1%H2O2を含有するPBS(pH7.6)中
で15分間室温で反応させた。ヘマトキシリンで向流染色
後、切片を脱水し、透明にし、パーマウント(permoun
t)を種層した。
第1E図 第1D図におけるような結腸腫瘍を正常ヒトIgM(4μg/m
l)と反応させたものの顕微鏡写真である(380倍)。染
色は何ら観察されなかつた。
第1F図 LiCo16−88で染色された結腸腫瘍の凍結切片の顕微鏡写
真(640倍)である。腫瘍細胞の縁が強く標識されてい
るのに注目(矢印)。この切片を風乾し−3℃で貯蔵し
た。この切片をPBS中PLPで4℃で20分間後固定し、ヒト
μ鎖と反応するペルオキシダーゼ標識山羊抗体を使用し
た以外は第1D図について述べたように処理した。
第1G図 第1F図で示される結腸腫瘍の凍結切片を正常ヒト免疫グ
ロブリンと反応させたものの顕微鏡写真(640倍)であ
る。腫瘍細胞が標識されていないことが示されている。
第1H図 風乾された未固定SW1463細胞を遠心分離したものをLiCo
16−88(4μg/ml)で染色したものの顕微鏡写真(280
倍)である。結腸腫瘍細胞株をエチレンジアミン四酢酸
(EDTA)(0.02%)で回収し、洗い、1%牛血清アルブ
ミンを含有する培地中で懸濁した。細胞(2×104個/0.
1ml)を低温遠心分離器中でガラススライド上でペレツ
ト化し、−30℃で保存した。細胞をモノクローナル抗体
と1時間室温で、次いで一晩4℃でインキユベートし、
洗い、次いで上述の如く処理した。
第2図 結腸直腸腫瘍のパラフイン切片中の抗原分布を示す図で
ある。影の区域は15個の腫瘍の10人のヒトモノクローナ
ル抗体による陽性の間接免疫ペルオキシダーゼ染色を示
す。
第3図 2つのモノクローナル抗体がほとんどの結腸直腸腫瘍の
反応することを示す図である。15個の結腸直腸腫瘍のパ
ラフイン切片の2つのモノクローナル抗体と9人の患者
からの解離した腫瘍の風乾した細胞遠心調製物の反応性
を比較した。影の区域は陽性の間接的免疫ペルオキシダ
ーゼ染色を示す。
第4図 すべての対照及び免疫された患者を部位及び病理学的段
階によつて活性な特異的免疫療法臨床試験において追跡
した結果を示すグラフである。
第5A図 すべての患者にヒト結腸直腸癌が存在しない状態を示す
グラフである。
第5B図 すべての患者の生存状態を示すグラフである。
第6A図 陽性の局所リンパ節を有する患者の病気にかかつていな
い状態を示すグラフである。(Astler−Coller C)。
第6B図 陽性の局所リンパ節を有する患者の生存状態を示すグラ
フである。(Astler−Coller C)。
実施例I:ワクチンの製造 A.患者の選択 結腸または直腸の癌を外科的に切除した患者を活性−特
異的免疫療法の無作為試験のために選択した。無作為化
は病理的段階に従つて層化する事によりなし、臨床的基
準に合致したすべての患者から癌を得た。研究の候補者
は以前に癌にかかつていず、以前に化学療法または放射
線療法を受けたことがなく、外来患者治療のプロトコー
ルに従う適当な健康状態の直腸結腸の癌患者である。試
験に好適の患者は腫瘍が腸壁を通して拡がつている(As
tler−Coller B2)患者、リンパ節が陽性(段階C1,C2)
の患者および転移性疾病(段階D)の患者である。これ
らの分類の中で、患者を無作為に処置および非処置の群
へいれるため選択した。無作為化カードはコンピユータ
ーが発行し、続いて手術後に各々の範囲から採取する。
B.腫瘍の獲得 腸標本を外科的切除で得た後直ちに病院病理部門へ移し
無菌条件下切開する。腫瘍組織を切り出し、ml当り50μ
gのゲンタイマイシンを含有するハンクの平衡塩溶液
(HBSS)がはいつた無菌チユーブ内に置き、直ちに氷に
乗せて操作工程および凍結のため実験室へ運搬する。
C.固形腫瘍および結腸粘膜の解離 層流ドラフト内で無菌技術を用い、Petersら(Cancer P
esearch,39:1353−1360,1979)の組織解離法を使用し
た。腫瘍組織を遠心チユーブ内でHBSSおよびゲンタマイ
シンにより3度洗浄し、氷上のペトリ皿へ移す。小刀に
よる離断で異質の組織を除去し、腫瘍は直径約2から3m
mの断片に切りきざむ。組織断片を前もつて37℃に暖め
た20−40mlの0.14%(200単位/ml)コラゲナーゼタイプ
I(Sigma C−0130)および0.1%(500Kunitz単位/ml)
デオキシリボヌクレアーゼタイプ(Sigma D−0876)(D
NAase 1,Sigma D−0876)の溶液がはいつた75mlフラス
コに置く。フラスコを水中に沈めうる磁気攪拌機の付い
た37℃の水浴に置き、タンブリングは起こすが泡立てな
い速度で回転させる。30分間インキユベートした後、遊
離した細胞は3層の無菌培地−湿式ナイロンメツシユ
(166t:Martin Suppiy Co.,Baltimore,Maryland)を通
して50mlの遠心チユーブにデカントする。細胞は冷凍遠
心分離機で10分間1200rpm(250×g)で遠心分離する。
上澄み液を除き、細胞は5−10mlのDNAase(0.1%HBSS
中)に再懸濁し、37℃に5−10分間保つ。チユーブをHB
SSで満たし、遠心分離により洗浄し、15mlのHBSSに再懸
濁して氷上に保つ。この過程を十分な細胞を得るまで繰
り返す(通常腫瘍細胞に対して3回)。異つた消化物か
らの細胞をプール、計算し、細胞生存率はトリパンブル
ー排除試験により査定する。細胞は冷凍保存の前に遠心
分離して最終的な洗浄を行う。
D.冷凍保存 最適の冷凍保存が第一の関心事である。ワクチン製造の
ため、解離腫瘍細胞はHBSS中5−8×107/mlに調整し、
15%ジメチルスルホキシド(DMSO)および4%ヒト血清
アルブミン(HSA)を含有する等量の冷した凍結培地
(2×)に加える。2から4×107細胞/mlの最終懸濁液
を1.2mlのNunc凍結バイアルに入れる。DCH細胞試験の為
の方法はHSAを用いない事を除いて同一である。凍結の
為の調整の両方の場合とも、氷上のNuncバイアルは、速
度制御下での凍結の為モル700調節器およびモデル500温
度記録計を付けたCryo−Medモデル990生物フリーザーに
移す。モニターバイアルを含む個々のバイアルの温度が
凍結過程の始めに一様であるように注意を払う。バイア
ルを−1℃/minの制御速度で−80℃の最終温度まで冷却
する。バイアルを液体窒素に移し、液体窒素保存する。
E.臨床プロトコール 適当な病理学上の段階の腫瘍の患者を自己の腫瘍細胞−
BCGワクチンを受けるかまたはより以上の療法を受けな
いかどうかを無作為に決定する。段階Dの患者はすべて
5−フルオロウラシル化学療法を受け、腹膜反転の下に
病変(直腸癌)を持つすべての患者は免疫療法が完了し
た2週間後に5040ラドの腰部X線照射を受ける。麻酔お
よび手術により誘導された免疫抑制の回復に十分な時間
である腫瘍切除4−5週間後にワクチンを開始する。切
除3−4週間後に、対照および処置患者の両者の皮膚を
その自己腫瘍細胞の段階量同様に標準既往性抗体で試験
する。使用した既往性抗体は:おたふくかぜ皮膚試験抗
原USP,Eli Lilly,Indianapolis,Indiana;アプリソール,
PPD(ツベルクリン精製タンパク質誘導体)、parke Dav
is,Detroit,Michigan;白癬菌、1:30希釈、Center Labor
atories,Port Washington,New York;および1:100希釈、
鵞口瘡カンジタ、Center Laboratories,Port Washrngto
n,New York,であり、各々の0.1mlを前腕の皮膚内に入
れ、24および48時間後の紅班および硬変を試験した。
処置プロトコールに選択された患者は1週間毎3回の皮
下ワクチン注射(最初の2回のワクチンは107の照射自
己腫瘍細胞および107BCGから成り、最後は107の腫瘍細
胞のみである)を受ける。University of Illinois Med
ical Center,Chicago,IllinoisのRay Cripen博士から供
給された新しく凍結したTice BCGは−70℃で保存する。
第1のワクチンは鼠径部のしわの下約10cmの左前方の大
腿にうち、第2は右大腿の匹敵する所に、第3番目は右
デルタ状部分である。
F.ワクチンの製造 第1および第2のワクチン注射の日にバイアルを37℃水
浴中で急速に浴解させ、腫瘍細胞をHBSSで15mlに徐々に
希釈し、1200rpmの遠心分離により1度洗浄し、15mlのH
BSSに再懸濁する。細胞計数および生存率決定はトリパ
ンブルー排除試験を用いて行つた。生存率は70から90%
の範囲であり、平均は80%であつた。細胞を1200rpmの
遠心分離により1度洗浄し、15mlのHBSSに再懸濁する。
腫瘍細胞の懸濁液を氷上におき4020ラド/分で総計20,0
00ラド照射する。細胞懸濁液はチユーブ中生存腫瘍細胞
が107残るように(チユーブおよびシリンジ内の細胞損
失があつてもよいように、および約20%のリンパ様細胞
の誤認識の可能性のため1.3×107の生存能力のある細胞
が含まれる)量を調整する。細胞を遠心分離し、上澄み
液を除去し、0.1mlの量の107BCGを添加する。最終容量
が0.2mlになるような十分量のHBSSを添加する。第3の
ワクチンはBCGを除いて同様に製造する。
ワクチン懸濁液は20ゲージ針を通して0.1mlのツベルク
リンシリンジに吸い上げる。皮下注射の為に20ゲージ針
を27ゲージ針に置き換え、シリンジは病院への移送の為
氷上に置く。
各々ワクチン接種後注射位置での紅斑および硬変、熱、
リンパ節症または他の有害な反応など患者をよく観察す
る。第1の2つのワクチン部位が2−3週間後潰瘍化す
るが、10〜12週間以内に必ず癒着する。
G.免疫法の結果 標準既往性抗原の反応性 すべての患者は最初少くとも1つの標準既往性抗原に反
応性を持つている。29のうち2つがカンジダに対して反
応的であり、29のうち26がおたふくかぜに対して反応的
であり、29のうち16がPPDに対して反応的であり、29の
うち3つが白癬菌に対して反応した。2人の免疫した患
者がPPD陽性に変換したのを除くとフオローアツプ期間
に反応性の有意な変化はなかつた。
H.腫瘍細胞に対する遅延皮膚感覚過敏(DCH) 24人の免疫したおよび11人の非免疫対照患者における10
6自己腫瘍細胞に対する遅延皮膚感覚過敏反応を表2に
示した。48時間での硬変測定で5mm以上のものを陽性と
した。免疫法に前だつては、106腫瘍細胞に対して24患
者のうち4人(17%)が陽性DCHを示した。これは非免
疫対照群において試験した11患者のうち1人(9%)と
有意な差ではない。免疫療法の1クール後有意に(p<
0.01)最初から陽性の応答者のすべておよび陰性応答者
の12名が非常なDCH反応性を持つた(67%が陽性になつ
た)。これらの患者の7人を1年後試験したら3人は陽
性応答を保持していた。16人の免疫した患者のうちただ
3人が6週後105個の腫瘍細胞に対して陽性DCH応答を示
したが、104の細胞に応答した者はいなかつた。
参考例I:ヒトモノクローナル抗体のためのハイブリドー
マの産生 A.患者からの免疫されたB−細胞の採取およびプロセツ
シング 第1の免疫接種して一週間後の第2の免疫接種時、およ
び第2の免疫接種一週間後の第3の免疫接種時に患者か
ら採血する。17単位/mlの最終濃度の防腐剤を含まない
ヘパリン(O′Neill,Jones and Feldman,St.Louis,Mis
souri)の存在下無菌的に静脈血を採取する。血液は室
温に保ち、採取後2時間以内に迅速に実験室に移送す
る。
カルシウムおよびマグネシウムを含まないHBSSで1:2に
希釈した血液(4ml)を3mlのリンパ球分離培地(LSM,Li
tton Bionetics)上に層積し、15mlの遠心分離チユーブ
で400×gにて30分間遠心分離する。相間いの細胞を除
去し、3回その容量のHBSSで希釈しペレツト化する(10
00rpm,10分間)。末梢血液リンパ球(PBL)を10mlの無
血清ヘペス緩衝化ダルベツコMEM(DMEM)に再懸濁し、
計数し、生存率を決定する。
免疫したB細胞を回収する為別の方法もまた用いた。AE
T−処理ヒツジ赤血球によるロゼツト化によりT−リン
パ球を除去するヒツジ赤血球〔アルシーバー(Alsever'
s)溶液中〕は3回平衡塩溶液(BSS)で洗浄し、充填細
胞容量の4倍の0.14M AET(Sigma)と37℃で20分間イン
キユベートする。処理細胞をHBSSで3回洗浄し、10%懸
濁液に再懸濁する。処理赤血球をLSM上に層積し、2500r
pmで遠心分離し、ペレツトを集める。HBSSで3回洗浄
後、非希釈ウシ胎児血清中にヒツジ赤血球を10%懸濁液
として再懸濁し2週間以内に使用する。PBL(8000万細
胞まで)を1mlのAET−処理のヒツジ赤血球と混合し、4
℃にて1000rpm,10分間でペレツト化する。ペレツトを氷
上で45分間インキユベートし、広い口径のピペツトで穏
かに再懸濁し、3mlのLSMに層積する。ロゼツト化した細
胞は室温で400×g40分間にて遠心分離する。相間のT細
胞が枯渇したPBLを集め、同量のHBSSで3回洗浄し、ペ
レツト化する。計数および生存率決定後、B細胞濃縮PB
Lをハイブリドーマ発生に使用する。
B.ヒトハイブリドーマの発生 マウスミエローマ細胞(NS−1)を8−アザグアニン
(20μg/ml)の存在下成長せしめる。融合3日前に、細
胞をペレツト化し、8−アザグアニンを含まない培地中
で継代培養する。融合前日に再び細胞を継代培養して細
胞を対数増殖期に保つ。ミエローマ細胞を1度無血清培
地で洗浄し、計数し、生存率を決定する。PBLおよびミ
エローマ細胞を3:1の比で混合し、1000rpm,10分間で一
緒のペレツトとなす。すべての上澄み液を除去し、細胞
のペレツトを100μ未満の無血清培地に再懸濁する。
前もつて37℃に暖めた1mlのポリエチレングリコール(5
0%w/v)を細胞ペレツトにチユーブを定常的にかき混ぜ
ながら1分以上かけて滴下する。前の2倍の容量の前も
つて暖めた無血清培地を1分以上かけて50mlのチユーブ
を満たすまで添加する。800rpm,15分間細胞をペレツト
化する。細胞をHT培地(20%ウシ胎児血清、ヒポキサン
チン13.6μg/mlおよびチミジン3.9μg/mlを含むDMEM)
中に2.5×106細胞/ml(融合前の計数値)の濃度で穏や
かに再懸濁し、各々のマイクロタイターウエル(ミクロ
滴板のくぼみ)に100μを加える。24時間後、100μ
のHAT培地(0.18μg/mlのアミノプテリンを含有するHT
培地)を各々のウエルに添加する。3日毎に培地の半分
を新鮮なHAT培地に置き換える。14日間HAT培地で維持し
た後、更に2週間HT培地で維持し、その後20%ウシ胎児
血清を含有するDMEM培地で成長せしめる。
さらに、PBLとミエローマ細胞の共培養を行い、形質転
換した二倍体B細胞を発生せしめた。PBLおよびミエロ
ーマ細胞を混合し(3:1の比で)800rpmでペレツト化
し、前に記載したごとく、HAT培地で選択した。
C.ハイブリドーマのスクリーニング ハイブリドーマは最初定量し、ヒト免疫グロブリン(Ig
A,IgGおよびIgM)の合成のため捕捉酵素−結合免疫測定
法(ELISA)によりアイソタイプ化される。10−300μg/
mlの範囲の感度を持つ標準Bio−EnzaBead法を利用す
る。ハイブリドーマ上澄み液を1:30に希釈し、0.9−9
μg/mlの有効範囲となす。抗体のアイソタイプ(IgA,Ig
GおよびIgM)決定後組織上の間接免疫ペルオキシダーゼ
によりヒト免疫グロブリンを1μg/mlと等しいかそれ以
上の濃度で合成するハイブリドーマだけを試験する。
ポリカーボナート被覆金属ビーズ(Bio−Enza BeadTM,L
itton Bionetics)をヒト免疫グロブリン(IgG+IgA+I
gM)に対するヤギ抗体と4℃で一夜インキユベートし、
非特異的結合を防ぐため2.5%BSAでブロツク(室量で30
分間)する。ビーズを風乾し、4℃で保存する。免疫グ
ロブリンの検出のためのELISAは以下のごとく実施す
る。培養プレートの96ウエルからの上澄み液を希釈し、
抗体−捕捉ビーズと37℃で1時間インキユベートし、洗
浄後、ヒト免疫グロブリン(IgG+IgA+IgM)に対する
ペルオキシダーゼ標識親和性−精製ヤギ抗体と37℃で1
時間インキユベートする。ビーズを洗浄後、2,2′−ア
ジノ−ジ〔3−エメチル−ベンゾチアゾリン−6−スル
ホン酸〕とインキユベート(室温で10分間)し、405nm
における吸光度を決定する。免疫グロブリンの濃度はヒ
トガンマグロブリンの標準曲線(30−1000μg/ml)の直
線部分から数学的に内挿する。>1μg/mlを含む上澄み
液はこのELISAを用い、ヒトγ,αおよびμ鎖に対する
ペルオキシダーゼ標識ヤギ抗体でアイソタイプ化する。
続く定量検定はモノクローナル抗体アイソタイプに適し
た免疫グロブリン標品を使用した。ヤギ抗マウスIgG+I
gM(H+L)およびペルオキシダーザ−共役ヤギ抗マウ
スIgG+IgM(H+L)で被覆したBio−EnzaBeadでマウ
ス免疫グロブリンを検定した。別の実験においては、上
澄み液を抗ヒトIgビーズおよびペルオキシダーゼ−共役
ヤギ抗マウスIgG+IgM(H+L)とインキユベートし
た。
−30℃に保存した正常および腫瘍組織の凍結切片PLP
(0.5%p−ホルムアルデヒド、0.075M L−リジン、0.0
1M過ヨード酸ナトリウム)中4℃で20分間後固定する。
切片を洗浄する。10%ホルマリン固定組織のパラフイン
切片は使用する直前に脱パラフインする。凍結およびパ
ラフイン切片は0.075M L−リジンを含む1%ウシ血清ア
ルブミンのPBS溶液と室温で20分間インキユベートす
る。この切片をハイブリドーマ上澄み液と4℃で一夜イ
ンキユベートする。PBSで3回洗浄後、切片を適当な抗
ヒトペルオキシダーゼ標識試薬と37℃で60分間インキユ
ベートし、洗浄後0.1%過酸化水素を含有するジアミノ
ベンチジンのPBS溶液(0.5mg/ml,pH7.6)と室温で15分
間インキユベートする。切片をPBSで洗浄し、ヘマトキ
シリンで染色し、脱水して永久に検鏡板に固定する。
これらの方法は検出される反応性のある抗体の最も広い
組織のスペクトルを得る事を可能にする(即ち、表面ま
たは細胞質の抗原に対して)。
広い反応性を持つ抗体を単離するため、上澄み液を一群
の腫瘍切片に対してスクリーニングした。モノクローナ
ル抗体を産生している細胞株を限外希釈法によりクロー
ン化する。10人の患者から得た末梢血液リンパ球と22回
の融合を行い、免疫接種前の患者からのリンパ球と2回
の融合を行つた。最適の結果は第2の免疫接種して1週
間後に採取したリンパ球から得た(表8)。第2の免疫
接種後に単離した免疫グロブリン産生クローンの頻度は
第1の免疫接種後のそれのほぼ2倍であつた。組織−陽
性モノクローナル抗体36個のうち7個が凍結切片と反応
したがパラフイン封埋組織とは反応しない。この発明は
広範囲スクリーニング過程の必要性を強調する。3分の
2以上のクローンがIgMを産生したが、多分リンパ球源
(末梢血液)のせいであろう。
3分の1の細胞株はハイブリドーマに典型的な形態を持
ち、分散細胞として成長する。6つの代表的なハイブリ
ツドの核型分析は、それらがヒト−マウスヘテロ−ハイ
ブリドーマである事を示している(第1A図)。反対にモ
ノクローナル抗体合成細胞株の多数(36のうち24)は外
観は非定型である(第1B図)。これらの細胞は主として
形が不規則であり、大きな集合体で成長する。これらの
群−形成細胞は10人の結腸患者の7人からのPBLで実施
した7つの融合で単離された。それ故、されらは非常に
通常の事と思われる。4人の患者からの5つの融合を代
表する6つの細胞株の核型分析を行つたところ46の染色
体を含む事が見い出された。染色体のG−バンド染色法
からそれらがヒト起源である事が確認される(第1C
図)。それ故、細胞形態学の基準に基づくとモノクロー
ナル抗体−合成細胞株はハイブリドーマではなくむしろ
形質転換したヒトB細胞(2倍体細胞)である事は明ら
かである。この自発的な形質転換の機構は未知である
が、免疫接種過程に関連するのだろう。
分泌免疫グロブリンのアイソタイプのこれらの細胞型と
組織染色の型には明らかな差異は存在しない。両方の細
胞型により分泌される免疫グロブリンの量(1−60μg/
ml)は本質的に同じようであり、ヒト細胞のほとんどは
5−20μg/mlを産生する。期待されるごとく、二倍体細
胞は免疫グロブリン産生に関してはより安定であるよう
である。これらの細胞は抗体産生のための有限の寿命の
徴候さえなく9ケ月まで連続培養で成長した。実際、い
くつかの二倍体株では長期間培養の間に抗体産生の増加
が観察された。細胞継代の間に抗体を産生しなくなるク
ローンはハイブリドーマに典型的な成長の性質を持つて
いる。しかしながらほとんどのハイブリツドは有益な量
の抗体を産生するのが可能な十分な安定性を持つてい
る。例えば、ヒト−マウスヘテロハイブリドーマ7a2は
最近クローン化した5×106細胞の種ストツクから抗体
産生を減少させる事なく20代以上継代培養された。従つ
て理論的には細胞は7×1013細胞に増加できる。このハ
イブリツドは抗体を約30μg/ml/106細胞を産生するの
で、7×1013の細胞は2kg以上の抗体を産生する事がで
きそうである。
D.モノクローナル抗体の産生 ヒトモノクローナル抗体産生細胞を、10%ウシ胎児血
清、3mM L−グルタミンおよび5μg/mlのゲンタマイシ
ンを供給したRPMI1640培地(Sigma Chemical Co.,St.Lo
uis,Missouri)中で成長せしめる。ある場合には培地に
さらに25%D−グルコース(最終濃度0.25%)を供給す
る。細胞は37℃(35−38℃)、7.5%CO2を含んだ空気の
湿らせた雰囲気下におく。培地から細胞をペレツト化に
より除き(例えば500rpm,15分間の遠心分離により)、
高度に代謝させ消費された培地から抗体を採取する。
参考例II:正常および腫瘍組織へのモノクローナル抗体
の反応性 抗体のほとんどは実質的に減少した正常結膜粘膜への結
合性を示す。パラフイン切片に反応性のある抗体もまた
正常胸、肺、胆嚢および肝臓への反応性を試験したが陰
性であつた。
10のヒトモノクローナル抗体(MCA)の15人の患者から
の結腸直腸腺癌の組織学上の切片に対する反応性のパタ
ーンを第2図に示した。試験した抗体の反応性のマトリ
ツクスは、試験した腫瘍標本の47から80%に個々の抗体
が反応している事を示している。15の腫瘍のすべてに反
応したモノクローナル抗体はなかつた。個々の患者から
の組織切片においては、反応性の範囲は10すべての抗体
に反応する組織から1または2の抗体にしか反応しない
組織まで変化した。モノクローナル抗体の反応性の決定
のため使用したすべての組織標本は最初の融合のための
B細胞の10人の供与者と異なる患者から得た。
試験した腫瘍の病理学的段階と、試験したモノクローナ
ル抗体の群の反応性のパーセントを比較すると、最も広
い反応性の腫瘍は中程度からよく分化した腺癌であり;
ほとんど分化していない腺癌は一般に非反応的である事
が観察された。抗体は転移した癌と典型的に反応する。
モノクローナル抗体LiCo16−88は、正常結腸粘膜内へか
くれたまたは非常に引っこんだ結腸直腸癌のパラフイン
封埋切片中に保存された抗原と反応する。細胞質標識に
加えると、腫瘍細胞は表面様染色を示す(第1D図)。こ
の結合は特異的でありモノクローナル抗体に濃度および
アイソタイプを合わせた正常ヒト免疫グロブリンでは染
色されない事で示される。さらに注目される事はこの抗
体は原発性腫瘍および転移癌の両者に反応する事が観察
された事である。
抗体LiCo16−88は凍結切片と反応する。第1図に示した
ごとく、LiCo16−88により腫瘍細胞の周縁に強い染色が
観察されるが、正常ヒト免疫グロブリン(第1F図)では
観察されない。
ネズミに比較してモノクローナル抗体の主な利点はイン
ビボでの診断(イメージング)および治療である。従前
の研究者により、癌を羅患した患者から単離されたヒト
モノクローナル抗体の1%未満が細胞表面抗原と反応す
ると報告されている(Coteら、Proc,Nat.Acad.Sci.,80:
2026−2030,1983)。これらの発見は癌患者は腫瘍細胞
表面抗原に対して耐性である事を示唆している。従つ
て、免疫した患者から単離された組織−陽性抗体の半分
が続いて腫瘍細胞の表面に結合する事が見い出された事
は重要である(表3,4および8)。第1G図に示したごと
く、モノクローナル抗体16−88はSW−1463細胞の表面と
反応する。いくつかの細胞が染色されていないのは抗原
の発現がクローンまたは細胞周期により異る為だと思わ
れる。それ故感作B細胞の源として免疫した患者を使う
本発明の最も重要な利点は、産生された細胞表面抗原と
特に高い頻度で反応する抗体である。本発明により産生
される抗体は癌の診断および処置に最も強い能力を持
つ。
HT−29およびSW−1463細胞からタンパク質(PBSおよび
3.0M KCl)および脂質(クロロホルム−メタノール)抽
出物を調整する。13の抗体がこれらの抽出物に反応する
事が観察された。最も驚くべき発見はすべての抗体がタ
ンパク質抽出物と反応した事であり、抽出物をタンパク
分解酵素で処理すると著しく結合が減少した。これらの
結果は結腸腫瘍の糖脂質抗原に対してしばしば向かうネ
ズミモノクローナル抗体で得られる結果と著しく対照的
である(Morganら、Hybridoma,3:3,233ページ、1984;お
よびLindholmら、Int.Arch.Allergy Appl.Immuno.,71:1
78−181,1983)。
タンパク質抽出物の調製およびネズミを免疫するための
免疫吸着レクチンの使用を含む技術が結腸腫瘍から誘導
されるタンパク質抗原に対するモノクローナル抗体を製
造するのに必要である。従つて、ヒトの自己免疫接種は
通常はネズミに対して免疫原性であまりない一群の抗原
に対し抗体を引き出す。ヒトおよびネズミが異つた腫瘍
関連抗原に応答する事が可能である。この仮説によれば
試験した28のモノクローナル抗体は、精製したCEA、結
腸腫瘍細胞に対して作製されたネズミモノクローナル抗
体によりしばしばみられる抗原とは反応しない事が見い
出される(koprowskら、Somat,Cell Genet.,5:957−97
2,1979,およびMorganら、前記文献)。ヒトモノクロー
ナル抗体の3つがクロロホルム−メタノール処理による
抽出物に抗原を認識したのは興味ある事である。これら
の抗原はこの処理により変性しないタンパク質を表わす
かもしくは通常のエピトープ(即ち、炭化水素部分)を
糖タンパク質と共有する糖脂質があるかどうかである。
8つ結腸癌細胞株の細胞表面抗原に対するヒトモノクロ
ーナル抗体の反応性 風乾した細胞遠心標本として調製した1つのパネルの8
つのヒト結腸癌細胞株に対する腫瘍細胞表面抗原との36
のヒトモノクローナル抗体の反応性を評価した。36のう
ち13の抗体が少くとも2つのヒト結腸癌細胞株の表面に
発現した抗原を認識した(第1H図、表3)。13すべての
表面−反応性抗体はIgMとアイソタイプ化された。これ
らのモノクローナル抗体はヘテロハイブリドーマおよび
二倍体B細胞株の両方から産生される。
アクチンのごとき構造細胞質抗原に対するネズミ抗体を
用いる実験により、適切に調製した前もつて細胞膜を透
過させてない風乾細胞遠心細胞標本では細胞質構造が検
出できない事を確認した。ほとんどの抗体のための細胞
遠心調製細胞上に認められた抗原の表面局在化は生きて
いる細胞の間接免疫螢光により確認した。
モノクローナル抗体の反応性と抗体含有細胞上澄み液の
免疫グロブリン濃度に相関が観察された。すべての細胞
の上澄み液を希釈および一定免疫グロブリン濃度に調整
する事なく試験した。大部分はかなりの活性を示し、13
抗体は2つまたはそれ以上の細胞株と反応した;例外は
12−42および12−53であり、IgGアイソタイプの抗体が
強くただ1つの細胞株と反応した。細胞株の中の同起源
の抗原の発現にいくらかの変化があつた:LS−174tは17
のモノクローナル抗体に結合し;SW−1463およびHT−29
は12および10の抗体と各々結合し;および7a2および16
−52はすべての8つの細胞株と反応した。他にモノクロ
ーナル結合のパターンは多数の認識特異性を示した。
解離結腸癌腫瘍細胞の細胞表面抗原に対するヒトモノク
ローナル抗体の反応性 9人の患者からの酵素的解離結腸腫瘍細胞の風乾細胞遠
心調製試料での検定で結腸細胞株で観察された細胞表面
反応性を確認した(表4)。17のモノクローナル抗体が
少くとも2つの腫瘍細胞調製試料と反応した。細胞株の
データと腫瘍細胞データ間にいくらかの相違がある;16
−86は8細胞株中4つと反応するが、腫瘍細胞調製試料
のただ1つとしか陽性の結果を与えない、および16−10
5および12−53は各々8つの結腸細胞株のうち0および
8つのうち1つと反応するが腫瘍細胞調製試料では3つ
またはそれ以上と反応する。細胞株との反応性の検定で
みられたごとく、腫瘍細胞による抗原発現の存在および
程度を反映する抗体結合のパターンは多くの異つた特異
性を示す事がこれらのモノクローナル抗体により認めら
れた。
対になつた結腸腫瘍および正常粘膜のパラフイン切片に
対するヒトモノクローナル抗体の反応性 パラフイン切片に反応性のある25のヒトモノクローナル
抗体の特異性を5人の患者からの対になつた結腸腫瘍お
よび自己正常結腸粘膜の切片に対し間接的な免疫組織学
的に試験した(表5)。25のうち11(44%)は試験した
5人の患者の正常結腸粘膜とは検出できる反応性を示さ
なかつたが11すべて腫瘍標本と反応した。25のうち14の
抗体は(腫瘍標本と反応する)また正常結腸粘膜とも反
応する。これらの場合定量的には正常結腸標本との反応
性は腫瘍標本に比べて低い。個々の抗体は試験した正常
結腸粘膜標本の1つから4つと反応した。これら交差反
応性抗体の14のうち5つは5人患者のうち1人の正常結
腸粘膜とのみ反応した。8番の患者の正常結腸粘膜は患
者腫瘍と反応した23の抗体のうち13と反応した。この患
者からの正常結腸粘膜が腫瘍に近いか遠いかどうかは分
かつていない。もし8番の患者をこの分析から除外する
と試験した24の抗体のうちただ9つだけが5人の患者か
らの1−3の正常結腸粘膜対試料と反応した。試験した
全ての対の結腸直腸腫瘍および正常結腸粘膜標本全体で
は約30%の正常結腸粘膜と交差反応を示す事が観察され
たが、しかし量的な反応性は対の腫瘍標本に対して観察
されたよりも有意に低い。さらに低い水準ではあるが検
出できる正常細胞の反応性の存在は癌性として示されな
い正常状態からの逸脱に伴う認識決定因子の寄与による
ものであろう。
ビオチン標識抗体の直接結合による対のヒト結腸腫瘍お
よび粘膜細胞細胞遠心調製試料に対するヒトモノクロー
ナル抗体の反応性 腫瘍細胞対正常細胞に対する抗体の特異性は細胞遠心調
製試料および凍結切片における間接的な染色法では評価
するのが困難である。
ペルオキシダーゼ標識抗ヒトIg抗体をヒト抗体の検出お
よびすべてのヒト組織に存在する外来性ヒト免疫グロブ
リン認識のために使用する。正常組織は対応する腫瘍組
織よりも多量の外来性免疫グロブリンを含有し、その結
果バツクグラウンドは腫瘍組織より正常組織の方が高
い。抗体の直接標識でこの問題は克服されモノクローナ
ル抗体で過剰の不適当なヒト免疫グロブリンを封入する
事を可能にし、間接技術に伴う他の問題である非特異的
免疫グロブリン結合を阻止する。
5つの表面反応性ヒト抗体を培養培地から精製し、ビオ
チンで標識する。5つは前の検定でよく反応したものお
よび相対的に高水準のヒト免疫グロブリンを産生するも
のから選択する。表6は7人の患者から得た結腸腫瘍お
よび隣接する粘膜細胞の風乾細胞遠心調製試料における
5つのビオチン−標識抗体による直接検定の結果を示し
ている。5つの抗体のすべては腫瘍細胞と反応し、間接
検定で観察された反応性が確認された。正常粘膜細胞の
反応性は弱いかまたは検出されなかつた。
結腸腫瘍および正常結腸粘膜の凍結組織切片に対するビ
オチン−標識モノクローナル抗体の直接結合 腫瘍対正常細胞に対する特異性に関しての5つのビオチ
ン−標識抗体のさらなる直接的特徴付けを結腸腫瘍およ
び隣接する正常結腸粘膜の凍結組織切片にて確立した
(表7)。5つの結腸腫瘍のうち少くとも2つと強く反
応し、4つのつり合つた正常結腸粘膜切片のどれとも反
応しない事実により示されるごとく4つの抗体の絶対的
特異性が観察された。19b2は5つの腫瘍切片の内4つと
強く反応し、4つの正常結腸粘膜切片の内1つと弱い反
応を示した。19b2はまた正常結膜細胞遠心細胞調製試料
(表6)および正常結腸粘膜パラフイン切片(表5)と
多少反応した。
正常胸、胃、腎臓、肝臓、筋肉および皮膚の凍結組織切
片(表7)は正常胃組織に低水準の結合を示す19b2抗体
を除いてビオチン−標識ヒト抗体により染色されない事
を示した。結合組織の全体のバツクグラウンド染色が観
察された。このバツクグラウンド染色は非特異的であ
り、ビオチン−標識モノクローナル抗体を使用した他の
研究者によつても観察されている。
CEA、赤血球および白血球に対するモノクローナル抗体
の反応性 モノクローナル抗体の腫瘍との反応性をさらに確立する
ため、種々の技術によりCEA、ヒト赤血球抗原およびヒ
トリンパ球抗原に対する反応性を試験した。これらの抗
原およびこれらの抗体間の反応性の確証は見い出されな
かつた。抗−CEA活性は2のCEA調整試料に対するELISA
により評価された。ヒト結腸腫瘍パラフイン切片上のヒ
トモノクローナル抗体の染色パターンはマウス抗−CEA
抗体で観察されたものと異つている。36のヒト抗体すべ
てが抗−CEA抗体で典型的に観察される内腔の染色パタ
ーンを与えなかつた。ヒト赤血球抗原に対する反応性は
間接的免疫螢光法および血球凝集により主要なものすべ
ておよびほとんどの主要ではない血液群系を代表する赤
血球群に対して測定した。反応性は観察されなかつた。
ヒトリンパ球のELISA、細胞毒性検定および間接的免疫
ペルオキシダーゼ染色はどの抗体によつてもヒトリンパ
球抗原が認識されなかつた証拠を示している。
結腸直腸癌に対するヒトモノクローナル抗体の機能 特異性はこれらの腫瘍−反応性モノクローナル抗体の有
用性の決定において主要に考慮する点である。試験した
腫瘍標本のあるパーセントでのいくつかのモノクローナ
ル抗体の反応性の欠除は他の因子が考えられる。これら
のデータを基礎にすると単一のモノクローナル抗体が治
療または診断への応用を理想的にするすべての因子を伴
つているとは考えにくい。免疫した癌患者を使用する戦
略により多数のクローンを提供し、その中から特異性と
同じく、反応性の範囲に関してある種の選択が可能であ
る。広範囲なインビトロスクリーニングの特徴に基づ
き、産生されたモノクローナル抗体から最大の量の腫瘍
活性でしかも正常結腸粘膜に対する最小の活性を持つた
だ2つのモノクローナル抗体を選択する事によりどの個
々のモノクローナル抗体よりも高い効力を約束する抗体
のカクテルを提案および開発できる。第3図に示したご
とく、6a3−1および7a2の2つのモノクローナル抗体は
組織切片および解離腫瘍細胞の両方に対する反応性の範
囲が対になつており、また正常結腸粘膜に対する交差反
応性の相対的欠落に基づいて選択され、15の腫瘍標本中
14と反応し、9つの解離腫瘍細胞標本のうちの9つと反
応する抗体カクテルを提供する。この型の他のカクテル
も開発できる;しかしながら、明らかにヒトモノクロー
ナル抗体を治療または診断の目的で利用するためには種
々の分化段階での多数の標本の試験のため大規模なイン
ビトロスクリーニングから選択された広範囲のモノクロ
ーナル抗体を持たねばならない。
癌のインビボ診断および免疫療法のための腫瘍細胞表面
抗体と反応性があるモノクローナル抗体を提供するのに
加え、本発明はヒト癌免疫性に関連した抗原を単離およ
び特徴付けするプローブとして有益であろうモノクロー
ナル抗体を提供する。これらの抗原は最終的に腫瘍ワク
チンとして有用であると証明されよう。さらに、抗体産
生二倍体細胞の発生は腫瘍細胞表面抗原に反応するヒト
モノクローナル抗体の産生に遺伝的な安定性の特性を加
える。
表3はこれらの過程に従つて調製されたモノクローナル
抗体細胞株により産生されるモノクローナル抗体の組織
反応性を示す。
前記の文はある種の腫瘍、ハイブリドーマと反応する新
規モノクローナル抗体の形成とその製造方法を記載して
いる。新規モノクローナル抗体、ハイブリドーマおよび
二倍体細胞を調製する技術が詳細に記載されており、特
に特定の具体例に関し、実施例として包含されている。
本発明による生成物および技術は癌検出および治療の分
野において広範囲の重要性を持つ事を理解されたい。そ
れは広範囲モノクローナル抗体を含有し、各々は腫瘍形
成癌の個々の株に観察される決定因子に特異的であり、
本明細書に記載したごとく、すべてのそのような場合の
抗体発生に使用できる。本明細書に記載した技術の多く
の変法や改良が関連する分野の普通の精通者なら利用で
きるがそのような変法および改良も本発明の範囲内であ
ると企図されている事もさらに理解されたい。
本発明の例示のため提供された具体例は癌種、特によく
分化した結腸直腸腺癌に関している。しかしながら、明
らかに本発明は、肺、乳腺および他の胚子組織の同一の
タイプから発生する領域の悪性腫瘍のごときすべての癌
にも関する。さらにもし必要であれば、本発明を他のタ
イプの癌に応用するのに使用するためこの分野に精通す
る者により記載した本過程を調節する事ができる。
表 1 活性な特異的免疫療法のための好結果のワクチンの基準 アジユバンド (a) BCG(Phipps,Tice,Connaught);凍結乾燥,冷
凍(用量依存性>106(107−108)) (b) .パルヴアム(parvum)(Wellcome Labs)
(用量依存性>7μg(70μg−700μg) 腫瘍細胞 (a) 酵素的解離 (1) カラゲナーゼ タイプI(1.5−2.0U/ml HBS
S) (2) DNAase(450D.U./ml HBSS) (3) 攪拌しながら37℃ (b) 凍結保存 (1) 制御速度での冷凍(−1℃/分)(7.5%DMSO,
5% HSA,HBSS) (2) 生存率 80% (c) X線照射 (1) 12,000−20,000Rで非−腫瘍形成性にする 成分および投与 (a) アジユバンドの腫瘍細胞に対する比−10:1−1:
1(最適) (b) 107腫瘍細胞(最適) (c) 1週間間隔で2−3皮内ワクチン注射、第3の
ワクチン注射は腫瘍細胞のみ含有。
a BCG感染のイソニアジド化学予防法は任意。
BCG−カルメツト−ゲラン菌(Bacillus Calmettc Guer
in) HBSS−ハンク平衡塩溶液 DMSO−ジメチルスルホキシド HSA−ヒト血清アルブミン R−ラド PBS−リン酸塩緩衝塩溶液 EDTA−エチレンジアミン四酢酸
【図面の簡単な説明】
第1A図はハイブリドーマに典型的な生育特性を有する細
胞の染色体顕微鏡写真(1600倍)である。 第1B図は房状モノクローナル抗体(LiCo18−15)産生細
胞株の位相差顕微鏡写真(270倍)である。 第1C図は第1D図に示した細胞株のG帯の染色体の顕微鏡
写真(1360倍)である。 第1D図は結腸癌のホルマリン固定(10%)パラフイン封
埋切片をLiCo16−88(4μg/ml IgM)と反応させたもの
の顕微鏡写真(380倍)である。 第1E図は第1D図におけるような結腸腫瘍を正常ヒトIgM
(4μg/ml)と反応させたものの顕微鏡写真(380倍)
である。 第1F図はLiCo16−88で染色された結腸腫瘍の凍結切片の
顕微鏡写真(640倍)である。矢印は腫瘍細胞の縁が強
く標識されていることを示す。 第1G図は第1F図に示される結腸腫瘍の凍結切片を正常ヒ
ト免疫グロブリンと反応させたものの顕微鏡写真(640
倍)である。 第1H図は風乾された未固定SW1463細胞の凍結切片をLiCo
16−88(4μg/ml)で染色したものの顕微鏡写真(280
倍)である。 第2図 結腸直腸腫瘍のパラフイン切片中の抗原分布を示す図で
ある。影の区域は15個の腫瘍の10人のヒトモノクローナ
ル抗体による陽性の間接免疫ペルオキシダーゼ染色を示
す。 第3図 2つのモノクローナル抗体がほとんどの結腸直腸腫瘍と
反応することを示す図である。15個の結腸直腸腫瘍のパ
ラフイン切片の2つのモノクローナル抗体と9人の患者
からの解離した腫瘍の風乾反応性を比較した。影の区域
は陽性の間接的免疫ペルオキシダーゼ染色を示す。 第4図 すべての対照及び免疫された患者を部位及び病理学的段
階によつて活性な特異的免疫療法臨床試験において追跡
した結果を示すグラフである。 第5A図 すべての患者にヒト結腸直腸癌が存在しない状態を示す
グラフである。 第5B図 すべての患者の生存状態を示すグラフである。 第6A図 陽性の局所リンパ節を有する患者の病気にかかつていな
い状態を示すグラフである。 (Astler−Coller C)。 第6B図 陽性の局所リンパ節を有する患者の生存状態を示すグラ
フである。 (Astler−Coller C)。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/02 C12P 21/08 9161−4B G01N 33/574 E 33/577 B (72)発明者 ハーバート・シー・フーヴアー・ジユニア ー アメリカ合衆国ニユーヨーク州11777,ポ ート・ジエフアーソン,ウオータービユ ー・ドライブ20 (56)参考文献 特開 昭58−201994(JP,A) 特開 昭59−137497(JP,A) 特開 昭59−93844(JP,A) Eur,J.Cancer Clin. Oncol.,17(7),719−730 (1981) Br.J.Cancer,43(5), 696−700(1981) Nature,300,316−317(1982)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】腫瘍治療に有用な自己由来のワクチンであ
    って、自己由来のヒト腫瘍からの解離した生育し得る細
    胞およびアジュバントからなり、該細胞は非腫瘍形成性
    にされていることを特徴とするワクチン。
  2. 【請求項2】一回の投与当たり約107個の細胞を含むこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項の自己由来のワク
    チン。
  3. 【請求項3】アジュバントとしてBCGを含むことを特徴
    とする特許請求の範囲第1項または第2項の自己由来の
    ワクチン。
  4. 【請求項4】一回の投与当たり約107個のBCG細胞を含む
    ことを特徴とする特許請求の範囲第3項の自己由来のワ
    クチン。
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