JPH0757738B2 - 4−イソブチルスチレンの製造方法 - Google Patents

4−イソブチルスチレンの製造方法

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JPH0757738B2
JPH0757738B2 JP62110177A JP11017787A JPH0757738B2 JP H0757738 B2 JPH0757738 B2 JP H0757738B2 JP 62110177 A JP62110177 A JP 62110177A JP 11017787 A JP11017787 A JP 11017787A JP H0757738 B2 JPH0757738 B2 JP H0757738B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、4−イソブチルスチレンの製造方法に関する
ものである。更に詳しくは、新規化合物1,2−ジ(4−
イソブチルフェニル)エチレンとエチレンとから、解
熱、鎮痛、消炎効果を有する医薬品として有用なα−
(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸(商品名:イ
ブプロフェン)を効率的に製造するための中間体である
4−イソブチルスチレンを製造する方法に関するもので
ある。
[従来技術とその問題点] α−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸は、解
熱、鎮痛、消炎効果に優れ、更に副作用が少ないため優
れた医薬品である。このために、従来から種々の方法で
合成することが提案されている。そのひとつとして、4
−イソブチルスチレンからヒドロホルミル化反応あるい
はレッペ反応などにより製造する方法が提案されてい
る。これらの具体的な例としては、例えば、英国特許第
1565235号及び特開昭第52-97930号等が提案されてい
る。
この4−イソブチルスチレンを使用する方法は、4−イ
ソブチルスチレンが単純で安定な物質であり、更にヒド
ロホルミル化反応やレッペ反応などの高価な試薬を使用
しない反応を利用してα−(4−イソブチルフェニル)
プロピオン酸が製造できるため経済的に優れた方法であ
る。
しかしながら、従来の4−イソブチルスチレンの製法
は、何れも上記文献に記載されているように、グリニア
試薬のごとき高価で不安定な試薬を使用するか、あるい
はp−イソブチルアセトフェノンなどの高価な出発原料
を使用している。従って、4−イソブチルスチレンの安
価な製造法が望まれていた。
また一般的にアルキルスチレンを製造する方法として、
1,1−ジアリールエタンを接触分解して製造する方法が
従来から提案されており、例えば、 Industrial and Engineering Chemistry, Vol.46,No.4,652(1954) Journal of Chemical and Engineering Data, Vol.9,No.1,104(1964) I&EC Product Research and Development,Vol.3,No.
1,16(1964) 等の文献では、アルキルスチレンとして、メチルスチレ
ン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピル
スチレン、t−ブチルスチレンを製造する目的で、1,1
−ジトリルエタン、1,1−ジキシリルエタン等の1,1−ジ
アリールエタンを分解する方法について記述されてい
る。分解によるアルキルスチレンの製造の工業化への努
力が続けられてきている。
しかしこの分解方法を利用して1,1−ジイソブチルフェ
ニルエタンを分解すると、目的とする4−イソブチルス
チレンの生産と同時に、理論上等モルのイソブチルベン
ゼンが副生してくることは避けられない。従って、この
副生してくるイソブチルベンゼンを回収して再び分解原
料に変換する必要があった。
この分解方法に対して、アメリカ特許第3965206号、ア
メリカ特許第4419526号、アメリカ特許第4419527号、ア
メリカ特許第4439627号、アメリカ特許第4439628号、ア
メリカ特許第4440967号公報などではスチルベンとエチ
レンとの不均化によってスチレンを製造する方法が開示
されている。しかしながら、4−イソブチルスチレンに
ついては具体的に記載がない。
本発明の方法は、文献未記載の新規化合物である1,2−
ジ(4−イソブチルフェニル)エチレンを利用すること
により、初めて4−イソブチルスチレンの効率的、経済
的な製造を可能ならしめたものである。
[問題を解決するための手段] 即ち本発明は、下記式(I)で表される1,2−ジ(4−
イソブチルフェニル)エチレンとエチレンとを、レニウ
ム、タングステン及びバナジウムから選ばれる金属を含
む不均化触媒に接触させることを特徴とする4−イソブ
チルスチレンの製造方法 に関するものであり、医薬品として有用なα−(4−イ
ソブチルフェニル)プロピオン酸の効率的、経済的製造
を可能ならしめる方法を提供するものである。
本発明の方法で利用する1,2−ジ(4−イソブチルフェ
ニル)エチレンは、具体的には次の方法によって製造す
ることができる。
即ち、イソブチルベンゼンを、濃硫酸中で過ヨウ素酸カ
リウムを用いて、下記式(II)で表されるジ(p−イソ
ブチルフェニル)ヨードニウム塩に変換し、パラジウム
触媒の存在下、エチレンと反応させることにより1,2−
ジ(4−イソブチルフェニル)エチレンとすることがで
きる。
(式中X-は反応に不活性な対イオンを表す) 上記のジ(p−イソブチルフェニル)ヨードニウム塩の
ハロゲン塩は、特開昭第53-101331号、特公昭57-53767
号、英国特許第1114950号などに記載された方法、及び
J.Amer.Chem.Soc.,Vol.81,342(1959)に記載された方
法により製造することが出来る。すなわち、無水酢酸中
でイソブチルベンゼンと過ヨウ素酸カリウムとを攪はん
混合し、次に無水酢酸と濃硫酸の混合物を滴下し、その
後飽和の塩化アンモニウム水溶液を加えて沈殿を析出さ
せ、ろ過、再結晶をすれば、ジ(p−イソブチルフェニ
ル)ヨードニウム塩の塩酸塩が得られる。反応の概要を
式で表すと下のようになる。
(ここでRはアリール基を示す) 上記式中のCl-の対イオンは、例えばハロゲン化金属陰
イオンなど任意の陰イオンと相互にイオン交換すること
ができるが、より好適な対イオンは、塩素イオン、臭素
イオンなどのハロゲンイオンである。
ジ(p−イソブチルフェニル)ヨードニウム塩と反応さ
せるもう一方の物質は、エチレンである。この反応は、
溶媒の中で、パラジウムなどの遷移金属を触媒とし、例
えば酢酸カリウムのような塩基物質の存在下でエチレン
ガスを導入反応させることにより達成できる。反応を式
で説明すると下ようになる。
(ここでRはアリール基を示す) 塩基の使用量は、反応するジ(p−イソブチルフェニ
ル)ヨードニウム塩の対イオンから生成する酸を中和さ
せる量であれば良い。従って、その使用量が化学量論量
以下のときは、目的とする1,2−ジ(4−イソブチルフ
ェニル)エチレンの収率が低下するに過ぎない。よって
その量は適宜に選択できる。用いることのできる塩基
は、使用する溶媒に溶解するものであれば任意の塩基を
使用することができる。具体的には、トリエチルアミ
ン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジメチル
アニリン、ジエチルアニリンなどの第三級アルキルアミ
ン、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、ギ酸ナトリウムな
どの低級脂肪酸のアルカリ金属塩、ナトリウム、カリウ
ムなどのアルカリ金属の炭酸塩又は重炭酸塩などがあ
る。
エチレンとの反応に使用する触媒は、周期律表中第VIII
族元素の遷移金属触媒であり、たとえば、パラジウム、
ロジウム、ルテニウム、白金、イリジウム、オスミウム
などであって、特にパラジウム系触媒が好ましい。これ
らの遷移金属触媒は種々の形態で触媒として用いること
ができる。即ち、その酸化数や錯体のいかんにかかわら
ず使用することが出来る。パラジウムを例にとると、ア
ルミナや活性炭に担持されたパラジウム、塩化パラジウ
ムなどのハロゲン化パラジウム、酸化パラジウム、酢酸
パラジウムなどの低級脂肪酸のパラジウム塩などの2価
のパラジウム、その他ビス(ジベンジリデンアセトン)
パラジウムなどの錯体も使用できる。ロジウムではカル
ボニル錯体なども使用できる。
使用する溶媒は、ジ(p−イソブチルフェニル)ヨウド
ニウム塩を少しでも溶解させ、かつ反応に関与しない有
機溶媒ならば何れの溶媒も使用できる。例えば、メタノ
ール、エタノールなどの低級アルコール、アセトン、メ
チルエチルケトンなどのケトン、ジメトキシエタン、ジ
オキサンなどのエーテルのほかに、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、テトラヒ
ドロフランなど種々の極性溶媒が適宜選択できる。な
お、使用する塩基が溶媒ともなり得るときには特に溶媒
を用いる必要はない。
反応時間は、通常0.5時間から10時間程度で充分であ
る。
反応終了後、充分水洗し、反応液を冷却すれば目的の1,
2−ジ(4−イソブチルフェニル)エチレンの結晶が析
出する。析出した結晶をろ過し、メタノールから再結晶
すれば、1,2−ジ(4−イソブチルフェニル)エチレン
が得られる。
上記のジ(p−イソブチルフェニル)ヨードニウム塩を
用いる方法は、パラ位の化合物の選択性がよいので好ま
しい方法である。
このようにして得られた1,2−ジ(4−イソブチルフェ
ニル)エチレンとエチレンとを、レニウム、モリブデ
ン、タングステン等の金属を含む触媒からなる不均化触
媒の存在下で反応させることにより4−イソブチルスチ
レンを容易に得ることが出来る。なお、本発明の不均化
反応においてはtrans体、cis体何れの1,2−ジ(4−イ
ソブチルフェニル)エチレンも使用できる。この不均化
反応は、メタセシスとも呼ばれる。
かかる不均化触媒は、レニウム、モリブデン、タングス
テンなどの金属酸化物、金属硫化物あるいはこれらの混
合物からなる触媒である。これらは単独でも使用できる
が、助触媒あるいは第三添加成分として、ロジウム、バ
ナジウム、アルミナ、チタン、マンガン、ニオブ、イリ
ジウム、テルル、アルカリ金属等の金属あるいはこれら
の酸化物、硫化物との混合物、更に、アルキルアルミニ
ウムのようなアルミニウムや錫などの金属の有機金属
や、水素、一酸化炭素、アンモニア等を用いることもあ
る。
これらの触媒は適宜の酸化物担体に担持して用いること
ができる。たとえば、シリカ、アルミナ、シリカ−アル
ミナ等のほか、TiO2、ThO2、MgO2、ZrO2、TaO2、Nb
2O5、SnO2、更にAl、Mg、Ca、Zr、Taなどの金属の燐酸
塩などの担体が用いられる。
具体的な不均化の主触媒としては、WO3、MoO3、Re2O7
どのほかReO3、MoO2、MoS3、WS2、Re2S7などが例示され
る。
不均化触媒は、公知の方法で調製される。例えば酸化物
担体に、金属塩水溶液を含浸させた後焼成して調製され
る。前記金属のカルボニル錯体、アルキル錯体等を酸化
物担体に適宜の方法で固定化後、焼成してなる触媒も使
用できる。
反応形態は特に制限はなく、液相、気相いずれの形態で
も構わない。反応温度は触媒に強く依存する。例えば、
酸化レニウム等の低温で高活性を示す触媒を用いれば、
0〜100℃で充分であり、その他の活性の低い触媒では3
00〜600℃で使用できる。低温で不均化させれば、異性
化、重合等の副反応が起こり難いために高選択性を示す
ことに加えて、経済性をも考慮すれば、高活性な不均化
触媒、たとえばRe系触媒を用い、100℃以下の低温で液
相反応させる方が好ましい。なお、反応圧力は1〜100k
g/cm2まで適用できるが、通常は1〜10kg/cm2で充分で
ある。
また、ヘリウム、窒素あるいは他の不活性ガスや不均化
反応に不活性なベンゼン、ヘキサン等の炭化水素が共存
しても、反応にはなんら支障はない。
不均化反応終了後、例えば蒸留などの適宜の分離手段で
分離することにより目的物である4−イソブチルスチレ
ンが得られる。
[発明の効果] 本発明の方法により、医薬品であるα−(4−イソブチ
ルフェニル)プロピオン酸の製造のための中間体である
4−イソブチルスチレンが、効率的かつ経済的に製造さ
れる。また本発明の方法によれば、イソブチル基は異性
化や分解などの好ましくない副反応を受けることなく4
−イソブチルスチレンが製造され得る。
以下実施例で更に詳細に説明する。
「参考実験例1」 ジ(p−イソブチルフェニル)ヨードニウム塩の製造 過ヨウ素酸カリウム107g、イソブチルベンゼン134g、無
水酢酸400mlの混合物を、冷却管付の三口フラスコに入
れ、5〜10℃の温度で攪はんしておく。この混合物に、
無水酢酸204gと濃硫酸196gとの混合物を、2時間かけて
徐々に滴下した。反応温度は5〜10℃を保持した。反応
溶液は室温に戻した後、更に16時間攪はんした。
この反応溶液を600mlの氷水に投入し、次に臭化カリウ
ム100gの飽和水溶液を加えることにより、ヨードニウム
塩の結晶を析出させた。この結晶は減圧ろ過により水と
分離し、更に水洗した後、再び減圧ろ別した。これを、
真空下50℃で乾燥し、167gのジ(4−イソブチルフェニ
ル)ヨードニウムブロミドを得た(融点:180〜182
℃)。
「参考実験例2」 ジ(p−イソブチルフェニル)ヨードニウム塩とエチレ
ンとの反応 参考実験例1で得られたジ(4−イソブチルフェニル)
ヨードニウムブロミド94.6g、トリ−n−ブチルアミン3
7g、酢酸パラジウム2gとメタノール500mlの混合物を、
還流冷却機及び攪拌機付の1のフラスコに入れ、エチ
レンガスを100ml/minの流量で吹き込みながら、50℃で1
6時間攪はんした。
反応終了後、反応液からメタノールを減圧留去した。こ
の溶液に1の水を加えた後、トルエンで抽出した。ト
ルエン層は硫酸マグネシウムで乾燥し、更にろ別した
後、トルエンは減圧で留去した。メタノールを再結晶溶
媒として、この残液から再結晶することにより、融点10
6℃〜108℃の結晶25gを得た。
この結晶は純度98.0%であり、IR分析、NMR分析によ
り、4−ジイソブチルスチルベン「1,2−ジ(4−イソ
ブチルフェニル)エチレン」であることを確認した。
元素分析(C22H28として) C:90.45%(calcd:90.35%) H: 9.55%(calcd: 9.65%) IR(KBr法、cm-1) 810、 850、 970、 1370、1390、1470、 1610、1910、2970、 3030。
NMR(1H‐NMR、δ) 0.9 2重線(12H) 1.8〜2.0 多重線( 2H) 2.5 2重線( 4H) 7.0 1重線( 2H) 7.0〜7.5 多重線( 8H) 「実施例1」 レニウム触媒による不均化 七酸化レニウム26.3gの水溶液にγ−アルミナ100gを一
昼夜含浸させ、120℃で乾固後に焼成した。焼成は空気
中600℃で5時間行なった。反応管中に充填物であるα
−アルミナとともに触媒20mlを充填した。活性化は、反
応に先立って窒素気流中で加熱する方法によった。圧力
1kg/cm2、590℃で2時間処理した。
室温まで冷却した後、1,2−ジ(4−イソブチルフェニ
ル)エチレンとベンゼンを1:3の割合で混合したものと
エチレンとを反応管に張り込んだ。1,2−ジ(4−イソ
ブチルフェニル)エチレンとエチレンのモル比は1:1.2
とし、SVは6とした。30℃で3時間反応した後、反応液
をガスクロマトグラフィーで分析したところ、1,2−ジ
(4−イソブチルフェニル)エチレンの転化率60%で4
−イソブチルスチレンが得られた。
「実施例2」 タングステン触媒による不均化 5gパラタングステン酸アンモニウムを200mlの水に溶解
し、これに100gのシリカゲル投入し、よく混ぜ合わせた
後、120℃で乾固後に焼成した。焼成は空気中600℃で5
時間行なった。反応管中に充填物であるα−アルミナと
ともに触媒20mlを充填した。活性化は、反応に先立って
窒素気流中で加熱する方法によった。圧力1kg/cm2、590
℃で2時間処理した。
反応は400℃の温度で行ない、1,2−ジ(4−イソブチル
フェニル)エチレンとエチレンのモル比1:1.2で、GHSV
は60とした。反応後で3時間反応して反応液をガスクロ
マトグラフィーで分析したところ、1,2−ジ(4−イソ
ブチルフェニル)エチレンの転化率40%で4−イソブチ
ルスチレンが得られた。
「実施例3」 その他の触媒による不均化 モリブデン酸アンモニウムを活性アルミナに含浸させ、
120℃で乾固後に焼成した。MoO3とAl2O3とからなる触媒
であり、Mo/Alの原子比は1/25であった。焼成は空気中6
00℃で5時間行なった。反応管中に充填物であるα−ア
ルミナとともに触媒20mlを充填した。活性化は、反応に
先立って窒素気流中で加熱する方法によった。圧力1kg/
cm2、590℃で2時間処理した。
この触媒を用い、実施例1と同様な反応を行ない、1,2
−ジ(4−イソブチルフェニル)エチレンの転化率30%
で4−イソブチルスチレンが得られた。
「実施例4」 実施例(2)の触媒と反応装置を用いて、気相で1,2−
ジ(4−イソブチルフェニル)エチレンとエチレンの不
均化反応を行った。反応は400℃の温度で行ない、1,2−
ジ(4−イソブチルフェニル)エチレンとエチレンのモ
ル比1:1.2でGHSVは60とした。反応後で3時間反応して
反応液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、1,
2−ジ(4−イソブチルフェニル)エチレンの転化率30
%で4−イソブチルスチレンが得られた。
「参考実験例3」 4−イソブチルスチレンからα−(4−イソブチルフェ
ニル)プロピオンアルデヒドの製造 参考実験例1で得られた4−イソブチルスチレン30g、
ロジウムヒドリドカルボニルトリストリフェニルホスフ
ィン0.3gを、容量500mlの攪はん機付き耐圧容器に入
れ、温度60℃に保ち、水素と一酸化炭素との等モル混合
ガスで70kg/cm2に加圧して12時間反応させた。反応終了
後冷却し、残存ガスを放出し、反応物を精密蒸留し、2
から3mmHgにおける留出温度70から76の留分を26g得た。
この留分は純度98.7%であり、IR分析、NMR分析により
標品と比較してα−(4−イソブチルフェニル)プロピ
オンアルデヒドであることを確認した。
このα−(4−イソブチルフェニル)プロピオンアルデ
ヒドを用いて、前述のJ.Org.Chem.に記載の方法で、過
マンガン酸カリウムによる酸化を行い、医薬品であるイ
ブプロフェンに変換することができた。これも標品と比
較し、NMRやIRにより同定した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07B 61/00 300

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I)で表される1,2−ジ(4−イ
    ソブチルフェニル)エチレンとエチレンとを、レニウ
    ム、タングステン及びモリブテンから選ばれる金属を含
    む不均化触媒に接触させることを特徴とする4−イソブ
    チルスチレンの製造方法。
  2. 【請求項2】酸化レニウム系触媒により100℃以下の温
    度で液相で不均化する特許請求の範囲第1項記載の4−
    イソブチルスチレンの製造方法。
  3. 【請求項3】前記式(I)で表される1,2−ジ(4−イ
    ソブチルフェニル)エチレンが塩基を含む溶媒中で、式
    (II)で示されるジ(p−イソブチルフェニル)ヨード
    ニウム塩に遷移金属触媒の存在下、エチレンを反応させ
    ることにより製造される特許請求の範囲第1項記載の4
    −イソブチルスチレンの製造方法。 式中X-は反応に不活性な対イオンを表す。
  4. 【請求項4】前記反応に不活性な対イオンが、ハロゲン
    イオンである特許請求の範囲第3項記載の4−イソブチ
    ルスチレンの製造方法。
JP62110177A 1987-05-06 1987-05-06 4−イソブチルスチレンの製造方法 Expired - Lifetime JPH0757738B2 (ja)

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