JPH0757040B2 - スピーカーユニツト - Google Patents
スピーカーユニツトInfo
- Publication number
- JPH0757040B2 JPH0757040B2 JP63010487A JP1048788A JPH0757040B2 JP H0757040 B2 JPH0757040 B2 JP H0757040B2 JP 63010487 A JP63010487 A JP 63010487A JP 1048788 A JP1048788 A JP 1048788A JP H0757040 B2 JPH0757040 B2 JP H0757040B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- frame
- vibration
- speaker unit
- less
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Audible-Bandwidth Dynamoelectric Transducers Other Than Pickups (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は，音響装置におけるスピーカーユニツトに関
するものである。
するものである。
従来，この種のスピーカーユニツトとして，第２図に示
すものが知られている。図において，符号（１）はポー
ルピースであり，該ポールピースには接着材（４）によ
ってマグネツト（２）が固定されている。（３）は前記
ポールピース（１）と一定の間隔をもつて同じく接着材
（４）により前記マグネツト（２）に固定されたプレー
トである。（５）はフレームであり，前記のポールピー
ス（１），マグネツト（２）およびプレート（３）によ
り構成された磁気回路に固定されている。（6a）はボイ
スコイル，（6b）は振動板，（6c）はダストキヤツプで
あり，これらのボイスコイル（6a），振動板（6b）及び
ダストキヤツプ（6c）により振動系が構成されている。
この振動系のうち，ボイスコイル（6a）は支持部材（7
a）によつて前記磁気回路の界磁部の中心位置に配置さ
れ，振動板（6b）の中心部に保持されている。この振動
板（6b）はその外周部がフレーム（５）の外周部（5a）
に支持部材（7b）を介して取付けられている。
すものが知られている。図において，符号（１）はポー
ルピースであり，該ポールピースには接着材（４）によ
ってマグネツト（２）が固定されている。（３）は前記
ポールピース（１）と一定の間隔をもつて同じく接着材
（４）により前記マグネツト（２）に固定されたプレー
トである。（５）はフレームであり，前記のポールピー
ス（１），マグネツト（２）およびプレート（３）によ
り構成された磁気回路に固定されている。（6a）はボイ
スコイル，（6b）は振動板，（6c）はダストキヤツプで
あり，これらのボイスコイル（6a），振動板（6b）及び
ダストキヤツプ（6c）により振動系が構成されている。
この振動系のうち，ボイスコイル（6a）は支持部材（7
a）によつて前記磁気回路の界磁部の中心位置に配置さ
れ，振動板（6b）の中心部に保持されている。この振動
板（6b）はその外周部がフレーム（５）の外周部（5a）
に支持部材（7b）を介して取付けられている。
次に，動作について説明する。入力信号により界磁部に
位置するボイスコイル（6a）に駆動力が発生し，該駆動
力が前記振動系に伝播し，振動板（6b）及びダストキヤ
ツプ（6c）が振動され，この振動によりこれらの振動板
（6b）およびダストキヤツプ（6c）から音が放射され
る。ボイスコイル（6a）に駆動力が発生するということ
は，その駆動力の反力として，磁気回路も逆方向に力を
受けることになる。磁気回路が受けた力はフレーム
（５）を伝わり，該フレーム外周部（5a）から音として
放射される。通常フレーム（５）の材料として，アルミ
ダイカストや鉄板等の比較的剛性の高い，内部損失の少
ない金属が用いられるため，振動系からの音放射より早
い時間内に音放射されることになる。
位置するボイスコイル（6a）に駆動力が発生し，該駆動
力が前記振動系に伝播し，振動板（6b）及びダストキヤ
ツプ（6c）が振動され，この振動によりこれらの振動板
（6b）およびダストキヤツプ（6c）から音が放射され
る。ボイスコイル（6a）に駆動力が発生するということ
は，その駆動力の反力として，磁気回路も逆方向に力を
受けることになる。磁気回路が受けた力はフレーム
（５）を伝わり，該フレーム外周部（5a）から音として
放射される。通常フレーム（５）の材料として，アルミ
ダイカストや鉄板等の比較的剛性の高い，内部損失の少
ない金属が用いられるため，振動系からの音放射より早
い時間内に音放射されることになる。
従って，設計する上で機械的強度を考慮しながら，フレ
ーム（５）の不要輻射を抑えるべく，フレーム（５）の
外周部（5a）の面積を小さくしたり，損失の大きい材料
を張りつけたりする工夫を施す必要がある。更に駆動力
の反力は磁気回路に不必要な振動を与えたり，また振動
系（６）の大きな背圧によって磁気回路を振動させ共振
を起こさせてしまうことになる。音放射は振動板（6b）
のみで，他の部分は振動しないことが理想と考えれば，
フレーム（５）は高剛性で内部損失の大きい材料又は構
造を必要とする。
ーム（５）の不要輻射を抑えるべく，フレーム（５）の
外周部（5a）の面積を小さくしたり，損失の大きい材料
を張りつけたりする工夫を施す必要がある。更に駆動力
の反力は磁気回路に不必要な振動を与えたり，また振動
系（６）の大きな背圧によって磁気回路を振動させ共振
を起こさせてしまうことになる。音放射は振動板（6b）
のみで，他の部分は振動しないことが理想と考えれば，
フレーム（５）は高剛性で内部損失の大きい材料又は構
造を必要とする。
従来をスピーカーユニツトは以上のように構成されてい
るので，フレーム（５）は高剛性かつ内部損失の大きい
材料又は構造を必要とする。フレーム（５）の不要材料
を抑えるには，前記したように，フレームの外周部面積
を小さくすることが考えられるが，この場合には機会的
強度が問題になるという欠点があり，また前記のように
損失の大きい材料を貼付けたり塗布したりすることも考
えられるが，この場合には，後加工が必要である等作業
性の悪化を招くとい課題があった。内部損失が少ない場
合は，常時磁気回路の不必要な振動を抑えるということ
が困難であり，このため共振や長く尾を引く減衰特性に
より，入力に対する応答性を鈍らせ，音質劣化を招き，
忠実な音声を再生する上で問題となるという課題があつ
た。
るので，フレーム（５）は高剛性かつ内部損失の大きい
材料又は構造を必要とする。フレーム（５）の不要材料
を抑えるには，前記したように，フレームの外周部面積
を小さくすることが考えられるが，この場合には機会的
強度が問題になるという欠点があり，また前記のように
損失の大きい材料を貼付けたり塗布したりすることも考
えられるが，この場合には，後加工が必要である等作業
性の悪化を招くとい課題があった。内部損失が少ない場
合は，常時磁気回路の不必要な振動を抑えるということ
が困難であり，このため共振や長く尾を引く減衰特性に
より，入力に対する応答性を鈍らせ，音質劣化を招き，
忠実な音声を再生する上で問題となるという課題があつ
た。
この発明は上記のような従来のものの課題を解決するた
めになされたもので，高剛性かつ内部損失の大きいフレ
ームを得て，音質劣化がなく作業性も従来と変わらず，
しかも安価で忠実なる音声の再生ができるスピーカーユ
ニツトを提供することを目的としている。
めになされたもので，高剛性かつ内部損失の大きいフレ
ームを得て，音質劣化がなく作業性も従来と変わらず，
しかも安価で忠実なる音声の再生ができるスピーカーユ
ニツトを提供することを目的としている。
この第１の発明に係る磁気回路又は振動系の少なくとも
何れか一つを保持するフレームを有するスピーカーユニ
ットにおいて、前記フレームを構成する材料として、重
量百分率で、Siが８〜20重量％と、Fe、Zr、Ｖ、及びTi
からなる群から選ばれた少なくとも１種の元素、または
複数種の元素の合計を0.05〜0.8重量％、及び希土類元
素を0.05〜２重量％と、Na、Srの何れかまたは合計で0.
1重量％以下を含み、残部がアルミニウム及び不純物か
らなり、第２相粒子の平均粒径が10μｍ以下である防振
性アルミニウム合金をもちいたものである。
何れか一つを保持するフレームを有するスピーカーユニ
ットにおいて、前記フレームを構成する材料として、重
量百分率で、Siが８〜20重量％と、Fe、Zr、Ｖ、及びTi
からなる群から選ばれた少なくとも１種の元素、または
複数種の元素の合計を0.05〜0.8重量％、及び希土類元
素を0.05〜２重量％と、Na、Srの何れかまたは合計で0.
1重量％以下を含み、残部がアルミニウム及び不純物か
らなり、第２相粒子の平均粒径が10μｍ以下である防振
性アルミニウム合金をもちいたものである。
また、第２の発明に係る磁気回路又は振動系の少なくと
も何れか一つを保持するフレームを有するスピーカーユ
ニットにおいて、前記フレームを構成する材料として、
重量百分率で、Niが４〜10重量％と、Fe、Zr、Ｖ、及び
Tiからなる群から選ばれた少なくとも１種の元素、また
は複数種の元素の合計を0.05〜0.8重量％、及び希土類
元素を0.05〜２重量％とを含み、残部がアルミニウム及
び不純物からなり、第２相粒子の平均粒径が10μｍ以下
である防振性アルミニウム合金をもちいたものである。
も何れか一つを保持するフレームを有するスピーカーユ
ニットにおいて、前記フレームを構成する材料として、
重量百分率で、Niが４〜10重量％と、Fe、Zr、Ｖ、及び
Tiからなる群から選ばれた少なくとも１種の元素、また
は複数種の元素の合計を0.05〜0.8重量％、及び希土類
元素を0.05〜２重量％とを含み、残部がアルミニウム及
び不純物からなり、第２相粒子の平均粒径が10μｍ以下
である防振性アルミニウム合金をもちいたものである。
また、第３の発明に係るスピーカユニットのフレームに
もちいる防振性アルミニウム合金の構成材料として、さ
らにSnを0.005〜0.1重量％加えたものである。
もちいる防振性アルミニウム合金の構成材料として、さ
らにSnを0.005〜0.1重量％加えたものである。
この第１及び第２の発明に係るフレームを構成する防振
性アルミニウム合金の構成材料において、上記の構成の
ように、Alの中にSi又はNiを添加すると、マトリクスで
あるAl中にSi又はNi粒子が析出し、共晶結晶を形成す
る。そして、第２相であるSi又はNi粒子の界面が振動を
吸収し、減衰能を向上させる。そのため、フレームが振
動を吸収して減衰を増大させ、不要輻射を抑える。
性アルミニウム合金の構成材料において、上記の構成の
ように、Alの中にSi又はNiを添加すると、マトリクスで
あるAl中にSi又はNi粒子が析出し、共晶結晶を形成す
る。そして、第２相であるSi又はNi粒子の界面が振動を
吸収し、減衰能を向上させる。そのため、フレームが振
動を吸収して減衰を増大させ、不要輻射を抑える。
また、Fe、Zr、Ｖ、Ti及び希土類元素を含有させること
により、前記共晶結晶を微細化し、減衰能をより向上さ
せる。
により、前記共晶結晶を微細化し、減衰能をより向上さ
せる。
またさらに、上記第１の発明に係る構成にNa、Srの何れ
かまたは両者を加えることによりSi粒子を微粒化させ
る。
かまたは両者を加えることによりSi粒子を微粒化させ
る。
さらに、第３の発明に係るフレームを構成する防振性ア
ルミニウム合金を構成材料において、上記第１及び第２
の発明に係るフレームを構成する防振性アルミニウム合
金に、さらにSnを0.005〜0.1重量％加えることにより、
粒界の粘性を増大させることで、スピーカーユニットの
比弾性率、内部損失を向上させる。
ルミニウム合金を構成材料において、上記第１及び第２
の発明に係るフレームを構成する防振性アルミニウム合
金に、さらにSnを0.005〜0.1重量％加えることにより、
粒界の粘性を増大させることで、スピーカーユニットの
比弾性率、内部損失を向上させる。
以下，この発明の実施例を図について説明する。第１図
において，符号（８）は，防振性アルミニウム合金（Al
−Ni系又はAl−Si系）で形成したフレームで，（8a）は
その外周部である。その他，前記第２図の従来例のもの
と同一の符号は，同一又は相当部分を示す。
において，符号（８）は，防振性アルミニウム合金（Al
−Ni系又はAl−Si系）で形成したフレームで，（8a）は
その外周部である。その他，前記第２図の従来例のもの
と同一の符号は，同一又は相当部分を示す。
次に本発明の実施例を４つ示す。
実施例１及び２は,Al−Si系合金，実施例３及び４はAl
−Ni系合金である。
−Ni系合金である。
なお、これら各実施例の成分はいずれも重量百分率で示
してある。
してある。
なお上記各実施例の「MM」とは希土類金属の混合物であ
るミッシュメタルであり、この組成は、La35％,Ce43％,
Nd15％,Pr4％,Sm1％,Y他２％である。
るミッシュメタルであり、この組成は、La35％,Ce43％,
Nd15％,Pr4％,Sm1％,Y他２％である。
防振性アルミニウム合金の減衰能の原因、及び機構は、
第２相粒子とマトリツクスの境界、結晶粒界及びセル粒
界での粘性流動並びに転位・空孔及び積層欠陥時の結晶
中の粒小欠陥による振動エネルギーの吸収が考えられ
る。
第２相粒子とマトリツクスの境界、結晶粒界及びセル粒
界での粘性流動並びに転位・空孔及び積層欠陥時の結晶
中の粒小欠陥による振動エネルギーの吸収が考えられ
る。
減衰能Q-1は，外部から与えられた振動エネルギーを熱
エネルギーに変換する尺度を示し， で表わされる。
エネルギーに変換する尺度を示し， で表わされる。
本発明の実施例（１）（２）で使つたAl−Si系合金は,A
l中にSiを添加すると，マトリツクスであるAl中にSi粒
子が析出し，共晶結晶を形成する。そして第２相である
Si粒子の界面が振動を吸収し，減衰能Q-1を向上させる
ものである。
l中にSiを添加すると，マトリツクスであるAl中にSi粒
子が析出し，共晶結晶を形成する。そして第２相である
Si粒子の界面が振動を吸収し，減衰能Q-1を向上させる
ものである。
また、Fe、Zr、Ｖ、Tiおよび希土類元素あるいはミッシ
ュメタル等の希土類元素の混合物は、上記共晶結晶を微
細化して結晶粒界を増加させる働きが、またNa,Srは,Si
粒子を微細化する働きがある。また前記実施例２のよう
に実施例１に更にSnを含有させると、このSnが結晶粒界
に微細に析出し、粒界の粘性を増大させ，減衰能を向上
させる。
ュメタル等の希土類元素の混合物は、上記共晶結晶を微
細化して結晶粒界を増加させる働きが、またNa,Srは,Si
粒子を微細化する働きがある。また前記実施例２のよう
に実施例１に更にSnを含有させると、このSnが結晶粒界
に微細に析出し、粒界の粘性を増大させ，減衰能を向上
させる。
本発明の実施例（１）（２）における各成分の好ましい
それぞれの範囲（重量百分率）は次の表１の通りであ
り，それより多くても少なくても表１の様な問題を生ず
る。
それぞれの範囲（重量百分率）は次の表１の通りであ
り，それより多くても少なくても表１の様な問題を生ず
る。
また、本発明の実施例（１）（２）のAl−Si系合金にお
いては，その結晶組織について第２相粒子（Si粒子）の
平均粒子径が10μｍ以下であることが必要である。即
ち、第２相粒子の平均粒径を10μｍ以下とすることによ
つて第２相粒子の界面を増大させ，大きい減衰能を得る
ことができる。
いては，その結晶組織について第２相粒子（Si粒子）の
平均粒子径が10μｍ以下であることが必要である。即
ち、第２相粒子の平均粒径を10μｍ以下とすることによ
つて第２相粒子の界面を増大させ，大きい減衰能を得る
ことができる。
さらに上記平均粒子径が７μｍ以下であることがより好
ましく,5μｍ以下であることがさらに好ましい。
ましく,5μｍ以下であることがさらに好ましい。
また，本発明の実施例（３）（４）のAl−Ni系合金は、
AlにNiを添加すると，マトリツクスであるAl中に,Ni粒
子が析出し，共晶組織を形成するものである。
AlにNiを添加すると，マトリツクスであるAl中に,Ni粒
子が析出し，共晶組織を形成するものである。
そして，第２相であるAl3Ni粒子の界面が吸収し，減衰
能Q-1を向上させる。
能Q-1を向上させる。
またFe,Zr,V,Ti及び希土類元素あるいはミッシュメタル
等の希土類元素の混合物は、結晶を微細化して粒界を増
加させ減衰能Q-1を向上させる。さらに前記実施例
（４）のように,Snを含有させると，このSnが結晶粒界
に微細に析出し、粒界の粘性を増大させ，減衰能Q-1を
向上させることができる。
等の希土類元素の混合物は、結晶を微細化して粒界を増
加させ減衰能Q-1を向上させる。さらに前記実施例
（４）のように,Snを含有させると，このSnが結晶粒界
に微細に析出し、粒界の粘性を増大させ，減衰能Q-1を
向上させることができる。
本発明の実施例（３）（４）における各成分の好ましい
範囲（重量百分率）はそれぞれ次の表２の通りであり，
それより多くても少なくても表２の様な問題を生ずる。
範囲（重量百分率）はそれぞれ次の表２の通りであり，
それより多くても少なくても表２の様な問題を生ずる。
また本発明の実施例（３）（４）のAl−Ni系合金におい
ては，その結晶組織について第２相（Al3Ni粒子）の平
均粒子径が10μｍ以下であることが必要である。即ち、
第２相粒子の平均粒径を10μｍ以下とすることによつて
第２相粒子の界面を増大させ，大きい減衰能を得ること
ができる。
ては，その結晶組織について第２相（Al3Ni粒子）の平
均粒子径が10μｍ以下であることが必要である。即ち、
第２相粒子の平均粒径を10μｍ以下とすることによつて
第２相粒子の界面を増大させ，大きい減衰能を得ること
ができる。
なお上記平均粒子径が７μｍ以下であることがより好ま
しく,5μｍ以下であることがさらに好ましい。
しく,5μｍ以下であることがさらに好ましい。
次に本発明の実施例のAl−Ni系合金,Al−Si系合金とAl
（JIS呼称5052），及びAl−60％Zn合金（商品名：コス
マールＺ）との比較を次の表３に示す。
（JIS呼称5052），及びAl−60％Zn合金（商品名：コス
マールＺ）との比較を次の表３に示す。
表３からも明らかなように，減衰能Q-1は本発明のAl−N
i系合金,Al−Si系合金ともに,Al（LIS呼称5052）と比較
して１桁大きく，又，弾性率は若干劣るが，ほぼ問題な
い範囲であるので，剛性をあまり落とすことなく，スピ
ーカーユニツトの内部損失を従来構成より著しく向上さ
せることができ，フレームの材料としてきわめて良好で
あることがわかる。
i系合金,Al−Si系合金ともに,Al（LIS呼称5052）と比較
して１桁大きく，又，弾性率は若干劣るが，ほぼ問題な
い範囲であるので，剛性をあまり落とすことなく，スピ
ーカーユニツトの内部損失を従来構成より著しく向上さ
せることができ，フレームの材料としてきわめて良好で
あることがわかる。
又，最近ではAl−60％Zn合金（商品名：コスマールＺ）
か注目されているが，本発明のAl−Ni系合金,Al−Si系
合金の方が減衰能が大きくとれ，伝播速度に比例する比
弾性率E/ρ（cm2/sec2）もAl−Ni系合金,Al−Si系合金
の方が大きく，比重が小さいので，軽くて剛性の高いフ
レームを提供できる。
か注目されているが，本発明のAl−Ni系合金,Al−Si系
合金の方が減衰能が大きくとれ，伝播速度に比例する比
弾性率E/ρ（cm2/sec2）もAl−Ni系合金,Al−Si系合金
の方が大きく，比重が小さいので，軽くて剛性の高いフ
レームを提供できる。
また、Al−60％Zn合金（商品名：コスマールＺ）は,Al
（JIS呼称5052），及び本発明のAl−Si系合金,Al−Ni系
合金に比べ耐食性の問題がある。
（JIS呼称5052），及び本発明のAl−Si系合金,Al−Ni系
合金に比べ耐食性の問題がある。
なお、本発明においては，フレームの概念には，補助フ
レームも含まれるものとし，補助フレームにもAl−Ni系
合金,Al−Si系合金を用いることができることはいうま
でもない。
レームも含まれるものとし，補助フレームにもAl−Ni系
合金,Al−Si系合金を用いることができることはいうま
でもない。
以上のように，第１の発明によれば、スピーカーユニッ
トの磁気回路又は振動系の少なくとも何れか一つを保持
するフレームを構成する材料として、重量百分率で、Si
が８〜20重量％と、Fe、Zr、及びTiからなる群から選ば
れた少なくとも１種の元素、または複数種の元素の合計
を0.05〜0.8重量％、及び希土類元素を0.05〜２重量％
と、Na、Srの何れかまたは合計で0.1重量％以下を含
み、残部がアルミニウム及び不純物からなり、かつ上記
の構成により第２相粒子の平均粒径を10μｍ以下とした
防振性アルミニウム合金を用いたことにより、剛性を維
持しながら内部損失の大きいフレームを得ることができ
るので、フレームの不要輻射が抑えられ、入力に対する
応答性を向上させ、音質劣化のない忠実な音声を再生す
ることができる。
トの磁気回路又は振動系の少なくとも何れか一つを保持
するフレームを構成する材料として、重量百分率で、Si
が８〜20重量％と、Fe、Zr、及びTiからなる群から選ば
れた少なくとも１種の元素、または複数種の元素の合計
を0.05〜0.8重量％、及び希土類元素を0.05〜２重量％
と、Na、Srの何れかまたは合計で0.1重量％以下を含
み、残部がアルミニウム及び不純物からなり、かつ上記
の構成により第２相粒子の平均粒径を10μｍ以下とした
防振性アルミニウム合金を用いたことにより、剛性を維
持しながら内部損失の大きいフレームを得ることができ
るので、フレームの不要輻射が抑えられ、入力に対する
応答性を向上させ、音質劣化のない忠実な音声を再生す
ることができる。
また、従来と変わらない良好な作業性を保持しつつフレ
ームの軽量化を図ることができる。
ームの軽量化を図ることができる。
また、第２の発明に係るスピーカーユニットの磁気回路
又は振動系の少なくとも何れか一つを保持するフレーム
を構成する材料として、重量百分率で、Niが４〜10重量
％と、Fe、Zr、Ｖ、及びTiからなる群から選ばれた少な
くとも１種の元素、または複数種の元素の合計を0.05〜
0.8重量％、及び希土類元素を0.05〜２重量％を含み、
残部がアルミニウム及び不純物からなり、かつ上記の構
成により第２相粒子の平均粒径を10μｍ以下とした防振
性アルミニウム合金を用いたことにより、上記第１の発
明と同様の効果を得ることができる。
又は振動系の少なくとも何れか一つを保持するフレーム
を構成する材料として、重量百分率で、Niが４〜10重量
％と、Fe、Zr、Ｖ、及びTiからなる群から選ばれた少な
くとも１種の元素、または複数種の元素の合計を0.05〜
0.8重量％、及び希土類元素を0.05〜２重量％を含み、
残部がアルミニウム及び不純物からなり、かつ上記の構
成により第２相粒子の平均粒径を10μｍ以下とした防振
性アルミニウム合金を用いたことにより、上記第１の発
明と同様の効果を得ることができる。
さらにまた、第３の発明に係る防振性アルミニウム合金
を上記第１及び第２の発明に係る防振性アルミニウム合
金の構成に、さらにSnを0.005〜0.1重量％加えることに
より、粒界の粘性をさらに増大させることで、フレーム
の比弾性率を損なうことなく、内部損失をさらに向上さ
せることができ、上記第１の発明と同様の効果が得られ
る。
を上記第１及び第２の発明に係る防振性アルミニウム合
金の構成に、さらにSnを0.005〜0.1重量％加えることに
より、粒界の粘性をさらに増大させることで、フレーム
の比弾性率を損なうことなく、内部損失をさらに向上さ
せることができ、上記第１の発明と同様の効果が得られ
る。
第１図はこの発明の一実施例を示すスピーカーユニツト
の縦断側面図，第２図は従来のスピーカーユニツトを示
す縦断側面図である。 図中の符号（１）はポールピース，（２）はマグネツ
ト，（３）はプレート，（４）は接着材，（６）は振動
系，（7a）（7b）は支持部材，（８）はフレームであ
る。 なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
の縦断側面図，第２図は従来のスピーカーユニツトを示
す縦断側面図である。 図中の符号（１）はポールピース，（２）はマグネツ
ト，（３）はプレート，（４）は接着材，（６）は振動
系，（7a）（7b）は支持部材，（８）はフレームであ
る。 なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−147825（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−220699（ＪＰ，Ａ) 実開 昭62−143392（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭62−54854（ＪＰ，Ｂ２)
Claims (3)
- 【請求項１】磁気回路又は振動系の少なくとも何れか一
つを保持するフレームを有するスピーカーユニットにお
いて、前記フレームを構成する材料として、 重量百分率で、 Siが８〜20重量％と、 Fe、Zr、Ｖ、及びTiからなる群から選ばれた少なくとも
一種の元素、または複数種の元素の合計を0.05〜0.8重
量％、及び希土類元素を0.05〜２重量％と、 Na、Srの何れか、または合計で0.1重量％以下を含み、 残部がアルミニウム及び不純物からなり、 第２相粒子の平均粒径が10μｍ以下である防振性アルミ
ニウム合金を用いたことを特徴とするスピーカーユニッ
ト。 - 【請求項２】磁気回路又は振動系の少なくとも何れか一
つを保持するフレームを有するスピーカーユニットにお
いて、前記フレームを構成する材料として、 重量百分率で、 Niが４〜10重量％と、 Fe、Zr、Ｖ、及びTiからなる群から選ばれた少なくとも
１種の元素、または複数種の元素の合計を0.05〜0.8重
量％、及び希土類元素を0.05〜２重量％とを含み、 残部がアルミニウム及び不純物からなり、 第２相粒子の平均粒径が10μｍ以下である防振性アルミ
ニウム合金を用いたことを特徴とするスピーカーユニッ
ト。 - 【請求項３】上記防振性アルミニウム合金の構成材料と
して、 さらにSnを0.005〜0.1重量％を加えたことを特徴とする
特許請求の範囲第１頁又は第２項記載のスピーカーユニ
ット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63010487A JPH0757040B2 (ja) | 1988-01-20 | 1988-01-20 | スピーカーユニツト |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63010487A JPH0757040B2 (ja) | 1988-01-20 | 1988-01-20 | スピーカーユニツト |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01186098A JPH01186098A (ja) | 1989-07-25 |
| JPH0757040B2 true JPH0757040B2 (ja) | 1995-06-14 |
Family
ID=11751527
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63010487A Expired - Lifetime JPH0757040B2 (ja) | 1988-01-20 | 1988-01-20 | スピーカーユニツト |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0757040B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0576097A (ja) * | 1991-09-11 | 1993-03-26 | Foster Electric Co Ltd | 電気音響変換器 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS54147825A (en) * | 1978-05-12 | 1979-11-19 | Pioneer Electronic Corp | Speaker |
| JPH0687320B2 (ja) * | 1985-09-03 | 1994-11-02 | 松下電器産業株式会社 | 光学記録部材 |
| JPS62143392U (ja) * | 1986-03-06 | 1987-09-10 | ||
| JPS63220699A (ja) * | 1987-03-09 | 1988-09-13 | Onkyo Corp | スピ−カ用フレ−ム |
-
1988
- 1988-01-20 JP JP63010487A patent/JPH0757040B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01186098A (ja) | 1989-07-25 |
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