JPH0756179B2 - エレベータ式の立体駐車装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、収容ラックと、フォーク装置を搭載するエ
レベータとを備えるエレベータ式の立体駐車装置に関す
る。

従来技術 複数の自動車収容スペースを多段積みに構成する収容ラ
ックと、パレットを介して自動車を垂直搬送するエレベ
ータとを組み合わせるエレベータ式の立体駐車装置が知
られている（特開昭49−126080号公報）。

このものは、ゴンドラ式の立体駐車装置と異なり、駐車
台数規模に拘らず、エレベータによって自動車を１台ず
つ垂直搬送するから、駐車台数によって所要設備が極端
に大形化するおそれがなく、大規模システムを構築する
ことが容易であるという大きな利点がある。

発明が解決しようとする課題 かかる従来技術によるときは、自動車の方向転換手段が
収容ラックに組み込まれていないために、前進方向に入
庫した自動車は、後退方向に出庫させなければならず、
自動車の入出庫動作が煩雑である上、不慣れな運転者
は、接触事故等を起し易いという問題があった。また、
方向転換用のターンテーブルを出入口の前方に設けると
しても、ターンテーブルを設置するために余分の土地が
必要であり、土地の利用度を低下させる上、収容ラック
からターンテーブルに至る間において、自動車の後退運
転を強いられることに変りがない。

発明の目的 そこで、この発明の目的は、かかる従来技術の実情に鑑
み、収容ラックの地上階にリフタ付きの旋回装置を配設
することによって、入出庫の際に必要な自動車の運転操
作を大幅に簡単化し、安全性を高めることができるエレ
ベータ式の立体駐車装置を提供することにある。

発明の構成 かかる目的を達成するためのこの発明の構成は、複数の
自動車収容スペースを多段積みに構成する収容ラック
と、収容ラックに組み込み、パレットを介して自動車を
垂直搬送するエレベータと、収容ラックの地上階におい
てエレベータの直下のピット内に配設する旋回装置とを
備えてなり、エレベータは、自動車収容スペースに向け
て伸縮可能なフォーク装置と、フォーク装置に併設する
プラットホームとを搭載する一方、旋回装置は、パンタ
グラフ式のリフタと、リフタ上に搭載する旋回ベースと
を備え、エレベータがピット内にまで下降するとき、フ
ォーク装置を介してエレベータに積載するパレットを水
平旋回させ、エレベータに平行な搬送位置と、エレベー
タに直交し、両端部がピットの両側の床面に接地する入
出庫位置との間にパレットを方向転換することをその要
旨とする。

作用 かかる発明の構成によるときは、旋回装置は、フォーク
装置を介してエレベータに積載するパレットを水平旋回
させることにより、パレット上に積載する自動車を搬送
位置と入出庫位置との間に方向転換することができ、し
たがって、自動車は、前進方向に入庫させ、同方向に出
庫させることが可能である。

なお、パレットは、入出庫位置において、その両端部が
ピットの両側の床面に接地するから、自動車をパレット
上に進入させ、パレット上から退出させるとき、不用意
に傾いたりするおそれがない。また、プラットホーム
は、エレベータ上の自動車に対して運転者が乗降すると
き、安全な足場として利用することができる。

比較例 以下、図面を以って比較例を説明する。なお、以下の比
較例は、実施例の前提となるものである。

エレベータ式の立体駐車装置は、自動車収容スペース1
1、11…を多段積みに構成する収容ラック10と、その中
央に立設するエレベータ20とからなる（第１図）。

収容ラック10は、柱10a、10a…によって支持する構造物
であって、最上階に機械室12を設け、途中階に複数の自
動車収容スペース11、11…を相対向して多段に設け、地
上階には、エレベータ20の両側に自動車収容スペース11
とホームポジション15とが形成されている。

機械室12の下部にはフレーム12aが設けてあり、フレー
ム12a上には、エレベータ20の駆動装置24、24が設置さ
れている（第１図、第４図）。各自動車収容スペース11
の下部には、両側の柱10a、10a…から一対の収容棚13、
13が突設されており（第３図）、収容棚13、13の間口幅
Ａは、自動車Ｃを積載するパレット14の長手方向の長さ
Ｂより小さく、エレベータ20に搭載する一対のフォーク
装置30、30の最大幅Ｄより大きくとってある。

ホームポジション15には、床面16を設ける一方（第２
図）、ホームポジション15の一短辺側に出入口Ｅを設
け、出入口Ｅの前方には、自動車Ｃを旋回させるターン
テーブル18が設置されている。なお、床面16には、収容
棚13、13と同様な開口幅のピット16bを設け、ピット16b
の両側には、パレット14を落とし込むようにして支承す
る凹部16a、16aが形成されている。そこで、パレット14
は、ホームポジション15において、その両端部を凹部16
a、16aに落し込むことにより、上面と床面16との間に段
差が生じないように定置させることができる。

エレベータ20は、２組の駆動装置24、24と、昇降フレー
ム21と、昇降フレーム21を昇降自在に吊下するチェーン
22、22、23、23と、昇降フレーム21を両側からガイドす
るガイドポスト25、25とを備えている（第１図、第４
図）。

駆動装置24、24は、収容ラック10の最上階のフレーム12
a上に設置されており、各駆動装置24は、モータ24a、カ
ップリング24b、減速機24cからなる。減速機24cの両側
面には、出力軸24d、24dが両軸形に突出しており、各出
力軸24には、チェーンスプロケット（以下、単にスプロ
ケットという）24eが固定されている。

昇降フレーム21は、フォーク装置30、30を搭載する下枠
21aと、下枠21aの両端に立設するスタンド21b、21bとか
らなる。各スタンド21bは、その上部にスプロケット21
c、21cが取り付けてあり、ガイドポスト25と対向する側
面には、昇降フレーム21がガイドポスト25、25に沿って
揺れを生じることなく昇降するように、図示しないガイ
ドローラが付設されている。ただし、ガイドローラは、
ガイドポスト25を上部と下部との２点で挟持するよう
に、スタンド21bの上下に設けるものとする。ガイドポ
スト25、25は、昇降フレーム21を挟むようにして立設さ
れており、各ガイドポスト25の上端は、フレーム12aに
連結されている。

チェーン22、22は、第４図の左側の駆動装置24の両側面
のスプロケット24e、24eに対して係合され、２本１組と
なっている（同図の実線）。チェーン23、23は、第４図
の右側の駆動装置24のスプロケット24e、24eに対し、２
本１組となって係合されている（同図の破線）。

第４図の左側の駆動装置24に対応するチェーン22、22に
着目すると、各チェーン22は、フレーム12aの左端部に
固定する終端ストッパ22bから、バランスウェイト22hを
吊下する可動スプロケット22g、フレーム12aに軸着する
固定スプロケット22dを経て、減速機24cの一方のスプロ
ケット24eを介し、固定スプロケット22eに至る。ただ
し、終端ストッパ22b、可動スプロケット22g、固定スプ
ロケット22d、22eは、それぞれ、２本のチェーン22、22
の各々に対応して２個ずつ設けられているものとし、パ
ランスウェイト22hは、２個の可動スプロケット22g、22
gに共通に設けるものとする。

固定スプロケット22e、22eを経たチェーン22、22の一方
は、固定スプロケット22eの直下に位置する左側のスタ
ンド21b上のスプロケット21cを経て、フレーム12aの左
方に設けるテンショナ22cに至る。また、他方は、フレ
ーム12aの下部を横行して右側のスタンド21b上のガイド
スプロケット22f、右側のスタンド21b上のスプロケット
21cを経て、フレーム12aの右方に設ける別のテンショナ
22cに至る。

第４図の右側の駆動装置24に対応するチェーン23、23に
ついても全く同様であって、チェーン22、22に対する各
部材に対応して、終端ストッパ23b、23b、可動スプロケ
ット23g、23g、バランスウェイト23h、固定スプロケッ
ト23d、23d、23e、23e、ガイドスプロケット23fがそれ
ぞれ配設されている。

このようにして、２組の駆動装置24、24は、２本１組ず
つ計４本のチェーン22、22、23、23を介して昇降フレー
ム21を吊下しており、各駆動装置24の駆動力は、昇降フ
レーム21の左右両側のスタンド21b、21bに対し、平衡し
て伝達されるようになっている。ただし、チェーン22、
23の終端を係止する各テンショナ22cは、ピン22jを介
し、フレーム12aに対して揺動自在に装着されており、
図示しないリミットスイッチによりチェーン22、23の張
力不平衡を検知することができる。また、駆動装置24、
24は、互いに電気的に同期運転するものとする。

昇降フレーム21の下枠21aには、一対のフォーク装置3
0、30が搭載されている。

各フォーク装置30は、互いに長手方向に相対移動可能な
１段フォーク31、２段フォーク32、３段フォーク33を組
み合わせてなる（第５図、第６図）。１段フォーク31、
２段フォーク32、３段フォーク33は、それぞれ略溝形断
面の構造体であり、この順に重なり合うようにして組み
立てられている。すなわち、２段フォーク32の両側面に
は、それぞれ溝32a、32bが形成されており、各溝32a、3
2bには、１段フォーク31のローラ31a、31a…、３段フォ
ーク33のローラ33a、33a…が転動自在に係合されてい
る。

ただし、ローラ31a、31a…、33a、33a…は、それぞれ、
１段フォーク31、３段フォーク33の両側面において、両
端部に各１個、中央部に２個が配設されている。そこ
で、１段フォーク31は、２段フォーク32に対し、少なく
とも片側２個ずつ、計４個のローラ31a、31a…を介して
係合し、同様に、３段フォーク33は、２段フォーク32に
対し、少なくとも４個のローラ33a、33a…を介して係合
するようになっている。また、２段フォーク32の両端部
には、スプロケット36a、37aが配設されており、１段フ
ォーク31、３段フォーク33に設ける止着点36c、37c、36
b、37bとの間には、スプロケット36a、37aを介し、２本
のチェーン36、37が互いに交差する形に掛け渡されてい
る。

１段フォーク31の下面には、図示しないモータによって
駆動される歯車34、34a、34b、34bが装着されており、
歯車34b、34bは、２段フォーク32の下面に固着するラッ
ク35に噛合している。図示しないモータによって歯車34
を駆動すると、１段フォーク31に対して２段フォーク32
が前進し、これによって２本のチェーン36、37の一方が
緊張し、他方が弛緩するので、２段フォーク32に対して
３段フォーク33も前進し、フォーク装置30の全長が伸長
するようになっている。同様に、歯車34を逆転駆動すれ
ば、フォーク装置30は、その全長を短縮し、さらに逆方
向に伸長させることができる。ただし、歯車34は、フォ
ーク装置30、30に対して各１個が設けられており、図示
しない連結軸によって連結され、フォーク装置30、30
は、共通のモータにより同時に伸長し、短縮させること
ができるものとする。

かかる構成の立体駐車装置に自動車Ｃを搬入するに当っ
ては、まず、ホームポジション15から近い１個の自動車
収容スペース11を除き、自動車収容スペース11、11…の
各収容棚13、13の上面に各１枚のパレット14を配置する
とともに、パレット14をホームポジション15の床面16の
凹部16a、16aに落し込んで定置しておく。また、エレベ
ータ20は、その昇降フレーム21を最下位において待機さ
せる。

最初の自動車Ｃを搬入するときは、自動車Ｃを立体駐車
装置の出入口Ｅから入庫させ、ホームポジション15にあ
るパレット14上に積載した後、エレベータ20のフォーク
装置30、30をパレット14の下方に伸長し（第１図の二点
鎖線）、つづいて、エレベータ20を上昇して自動車Ｃを
パレット14とともにフォーク装置30、30上に移載する。
次いで、フォーク装置30、30を短縮して自動車Ｃをエレ
ベータ20の中央に位置させ、パレット14が収容されてい
ない自動車収容スペース11にまでエレベータ20を上昇
し、フォーク装置30、30の上面が収容棚13、13の上面よ
り高い位置になるようにしてエレベータ20を停止する。
自動車収容スペース11の内部に向けてフォーク装置30、
30を伸長して（同図の実線）、エレベータ20を下降し、
自動車Ｃをパレット14とともに収容棚13、13上に移載し
た後、フォーク装置30、30を短縮すれば、自動車Ｃは、
パレット14に積載された状態で自動車収容スペース11内
に収容することができる。

ここで、自動車Ｃを収容しようとする自動車収容スペー
ス11が、エレベータ20を挟んでホームポジション15と対
向する地上階にあるときは、パレット14を介して自動車
Ｃを積載したフォーク装置30、30を、ホームポジション
15から、ホームポジション15と反対側の自動車収容スペ
ース11の内部に向けて伸長すればよく、エレベータ20を
上昇させる必要はない。

最初の自動車Ｃの収容が完了したら、次の自動車Ｃの搬
入に備え、ホームポジション15からなるべく近い他の自
動車収容スペース11に配置されている空のパレット14を
ホームポジション15に搬送する。すなわち、エレベータ
20が当該自動車収容スペース11にまで昇降させ、フォー
ク装置30、30の上面が収容棚13、13の下面より低い位置
になるようにしてエレベータ20を停止した後、フォーク
装置30、30を伸長し、そのままエレベータ20を上昇して
パレット14をフォーク装置30、30上に移載する。次ぎ
に、フォーク装置30、30を短縮してパレット14をエレベ
ータ20の中央に位置させ、エレベータ20をホームポジシ
ョン15に下降させる。

フォーク装置30、30の上面がホームポジション15の床面
16の上面より高い位置になるようにしてエレベータ20を
停止した後、フォーク装置30、30をホームポジション15
内に伸長してエレベータ20を最下位に下降すれば、空の
パレット14をホームポジション15に置くことができる。

つづいて、自動車Ｃを搬入するときは、以上の手順を繰
り返せばよい。最終的にすべての自動車収容スペース1
1、11…に自動車Ｃが収容されれば、もはやホームポジ
ション15に置くべき空のパレット14が存在しないから、
そのときのエレベータ20は、任意の高さに待機してよ
い。

立体駐車装置に収容されている自動車Ｃを出庫する場
合、ホームポジション15にパレット14があるときは、ま
ず、それを元の自動車収容スペース11に返還する。この
ときのパレット14の返還手順は、自動車Ｃの搬入手順と
全く同様である。また、自動車Ｃの搬出は、空のパレッ
ト14をホームポジション15に搬送するときと同じ手順に
よればよく、自動車収容スペース11に収容されている自
動車Ｃをパレット14とともにホームポジション15に搬送
し、その後、自動車Ｃを後退方向に運転して立体駐車装
置の出入口Ｅから退出させればよい。

引き続いて他の自動車Ｃを搬出するときは、上記の手順
を繰り返せば足り、また、別の自動車Ｃを搬入するとき
は、ホームポジション15にあるパレット14をそのまま使
用して、前述の搬入手順によればよい。

なお、立体駐車装置の出入口Ｅの前方には、ターンテー
ブル18を設けてあるので、退出後の自動車Ｃは、ターン
テーブル18上に停止して方向転換をすることができる。

実施例 比較例の収容ラック10の地上階には、リフタ41付きの旋
回装置40を設けることができる（第７図ないし第９
図）。

ここでは、収容ラック10の地上階は、その全体がホーム
ポジション17となっており、エレベータ20に平行な一辺
の中央に出入口Ｇを設けてある（第７図）。また、ホー
ムポジション17の床面17aの中央には、旋回装置40を配
設するピット17bが形成されており（第８図）、床面17a
には、エレベータ20の下枠21a、21aと直交してパレット
14を定置することができるように、ピット17bの両側に
凹部17c、17cが形成されている。

旋回装置40は、パンタグラフ式のリフタ41と、リフタ41
の天板41a上に搭載する回転機構42、旋回ベース42aとか
らなっている（第９図）。回転機構42は、図示しない駆
動モータにより、リフタ41の天板41aに対し、パレット1
4を支承する旋回ベース42aを回転させる歯車機構を内蔵
しているものとする。一方、リフタ41の天板41aには、
ガイドローラ41d、41d…を設け、旋回ベース42aを介し
てパレット14を旋回させる際に、パレット14の安定性を
確保するようになっている（第８図）。

一方、エレベータ20は、その最下位において、昇降フレ
ーム21の下枠21a、21aが旋回装置40を挟むようにしてピ
ット17b内にまで下降することができる。また、リフタ4
1は、旋回ベース42a上のパレット14を最下位にあるエレ
ベータ20のフォーク装置30、30より高く上昇させ、回転
機構42は、その位置においてパレット14を水平旋回させ
ることができる（第９図の実線と二点鎖線）。すなわ
ち、旋回装置40は、フォーク装置30、30を介してエレベ
ータ20に積載するパレット14を水平旋回させ、エレベー
タ20に平行な搬送位置（第９図の二点鎖線）と、エレベ
ータ20に直交し、両端部がピット17bの両側の床面17aの
凹部17c、17cに接地する入出庫位置（第９図の実線、第
７図、第８図）との間にパレット14を方向転換すること
ができる。なお、エレベータ20には、フォーク装置30、
30と平行にプラットホーム21d、21dが併設されている
（第７図）。

かかる構成においては、エレベータ20の昇降フレーム21
を最下位に下降させた上、昇降フレーム21と直交して床
面17aの凹部17c、17cに両端部を支承させるようにして
パレット14を入出庫位置に置くと、このときのパレット
14は出入口Ｇに向っており、出入口Ｇから入庫する自動
車Ｃは、パレット14上に円滑に進入させることができ
る。また、自動車Ｃをパレット14上に駐車させた運転者
は、プラットホーム21d上に降車することができる。そ
こで、リフタ41によってパレット14を上昇させ、回転機
構42、旋回ベース42aによって90度回転し、パレット14
を昇降フレーム21に平行な搬送位置に向けた後、リフタ
41を下降させると、パレット14は、自動車Ｃを積載した
状態で、フォーク装置30、30を介してエレベータ20上に
積載することができる。したがって、つづいてエレベー
タ20を上昇させ、自動車Ｃを所定の自動車収容スペース
11に搬入すればよい。

自動車Ｃを出庫するときは、エレベータ20をホームポジ
ション17に下降させるに先き立ち、あらかじめリフタ41
を上昇させておく。エレベータ20が、パレット14を介し
て自動車Ｃを積載し、ピット17b内にまで下降すると、
回転機構42の旋回ベース42aがフォーク装置30、30より
高く突出しているから、パレット14は、フォーク装置3
0、30上から旋回ベース42a上に自動的に移載される。そ
こで、回転機構42、旋回ベース42aを介してパレット14
を90度旋回して入出庫位置とし、パレット14上の自動車
Ｃを出入口Ｇに向かわせた後、リフタ41を下降すれば、
パレット14は、床面17aの凹部17c、17cによって両端部
を安定に支承することができる。そこで、自動車Ｃを前
進方向に発進し、出入口Ｇから退出させればよい。

以上のように、この実施例によれば、リフタ41付きの旋
回装置40を収容ラック10の地上階に設けることにより、
ターンテーブル18を外部に設ける必要がなく、狭隘な土
地に建設する場合に特に適する他、出庫の際に自動車Ｃ
を後退方向に運転する必要が全くないので、安全上極め
て有利である。

なお、この実施例のパレット14は、自動車Ｃの車間距離
ＭとホイールベースL1、L2とを考慮し、自動車Ｃのタイ
ヤＴ、Ｔ…を案内して、それを安定に保持するために、
溝14a、14a、凹部14b、14b…が上面に形成されている
（第８図、第９図）。

発明の効果 以上説明したように、この発明によれば、収容ラック
と、収容ラックに組み込むエレベータと、リフタ付きの
旋回装置とを設けることによって、旋回装置は、エレベ
ータのフォーク装置上に積載するパレットを水平旋回
し、自動車の方向転換をすることができるから、自動車
の入出庫に際し、自動車を後退方向に運転する必要が全
くなく、自動車の運転操作を簡単にし、安全性を向上さ
せることができるという優れた効果がある。

加えて、収容ラックの外部に大きなターンテーブルを配
置する必要がなく、狭い土地であっても、それを一層有
効に利用することができる上、パンタグラフ式のリフタ
は、パレットを水平姿勢に保って昇降させることがで
き、入出庫位置のパレットは、両端部がピットの両側の
床面に接地し、自動車の進入、退出に際して不用意に傾
くおそれがないから、全体として極めて安全性の高いシ
ステムを構築することができるという優れた効果もあ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第６図は比較例を示し、第１図は正面組立
説明図、第２図は第１図のＰ−Ｐ線矢視相当図、第３図
は第２図のＱ−Ｑ線矢視相当図、第４図はエレベータの
要部組立説明図、第５図はフォーク装置の分解説明図、
第６図はフォーク装置の横断面説明図である。 第７図ないし第９図は実施例を示し、第７図はホームポ
ジションの平面図、第８図は第７図のＲ−Ｒ線矢視相当
図、第９図は第７図のＳ−Ｓ線矢視相当図である。 Ｃ……自動車 10……収容ラック 11……自動車収容スペース 14……パレット 17a……床面 17b……ピット 20……エレベータ 21d……プラットホーム 30……フォーク装置 40……旋回装置 41……リフタ 42a……旋回ベース

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の自動車収容スペースを多段積みに構
   成する収容ラックと、該収容ラックに組み込み、パレッ
   トを介して自動車を垂直搬送するエレベータと、前記収
   容ラックの地上階において前記エレベータの直下のピッ
   ト内に配設する旋回装置とを備えてなり、前記エレベー
   タは、前記自動車収容スペースに向けて伸縮可能なフォ
   ーク装置と、該フォーク装置に併設するプラットホーム
   とを搭載する一方、前記旋回装置は、パンタグラフ式の
   リフタと、該リフタ上に搭載する旋回ベースとを備え、
   前記エレベータが前記ピット内にまで下降するとき、前
   記フォーク装置を介して前記エレベータに積載するパレ
   ットを水平旋回させ、前記エレベータに平行な搬送位置
   と、前記エレベータに直交し、両端部が前記ピットの両
   側の床面に接地する入出庫位置との間にパレットを方向
   転換することを特徴とするエレベータ式の立体駐車装
   置。