JPH0755952A - 熱線センサ - Google Patents

熱線センサ

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Publication number
JPH0755952A
JPH0755952A JP16197693A JP16197693A JPH0755952A JP H0755952 A JPH0755952 A JP H0755952A JP 16197693 A JP16197693 A JP 16197693A JP 16197693 A JP16197693 A JP 16197693A JP H0755952 A JPH0755952 A JP H0755952A
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JP
Japan
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data
value
average value
signal
noise
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Application number
JP16197693A
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English (en)
Inventor
Houei Sugiyama
朋英 杉山
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Atsumi Electric Co Ltd
Original Assignee
Atsumi Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱線センサにおいてノイズにより誤報が発生
するのを回避する。 【構成】 平均値演算部24は連続する4個のデータの
平均値を求める。この平均化処理によりホワイトノイズ
は除去される。この平均値データは絶対値化部25で絶
対値化され、コンパレータ26で閾値格納部28に格納
されている閾値VTHで比較される。そしてコンパレータ
26は、連続する4個の平均値データが全て閾値VTH
越えている場合に限り、アラーム信号SALを出力する。
もう一方の信号系ではA/D変換部30でデジタル化さ
れたデータは絶対値化部31で絶対値化され、平均値演
算部32により所定の数の有効なデータの平均値が求め
られる。この平均値はノイズの平均レベルを現すもので
あり、この平均値に基づいて閾値格納部28に書き込ま
れている閾値が更新される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱線センサに係り、特
にノイズによって誤報が生じることを回避することがで
きる熱線センサを提供することを目的とするものであ
る。
【0002】
【従来の技術】焦電素子により人体が放射する遠赤外線
を検知することによって侵入者検知を行う熱線センサは
警報システムにおいて広く用いられており、概略図5に
示すような構成を備えている。
【0003】図5において、受光手段1は、焦電素子
2、充放電用の抵抗3、FET4、負荷抵抗5等で構成
されている。受光光学系(図5には図示せず)により警
戒ゾーンからの遠赤外線を受光すると、焦電素子2に蓄
積される電荷量に変化が生じるが、このとき焦電素子1
の電荷は抵抗3を介して充放電し、その結果、抵抗3の
両端に電圧が発生する。この電圧はFET4を介して負
荷抵抗5に出力される。これが受光手段1の出力電圧で
ある。なおここで、FET4はインピーダンス変換をお
こなっているものである。
【0004】受光手段1の出力電圧は、図6に示すよう
に、ある一定の直流バイアス電圧VBAに焦電素子1の電
荷量の変化によって生じた交流信号が重畳されたもので
あるが、この出力電圧は増幅器6により増幅され、更に
絶対値回路7によって図7に示すように直流バイアス電
圧VBAを基準として絶対値化されてコンパレータ8に入
力される。コンパレータ8は、入力信号のレベルを予め
定められた閾値VTHと比較し、入力信号のレベルが閾値
THを越えている場合にはパルスを出力する。
【0005】このコンパレータ8の出力パルスはそのま
ま侵入者を示す警報信号として用いることも可能ではあ
るが、通常は、小動物によって警報信号が出力されるこ
と等を防止することを目的として、コンパレータ8の出
力パルスをカウントする手段を設け、最初の出力パルス
から所定時間内に所定数以上のパルスが出力された場合
にのみ警報信号を出力するようになされている。即ち、
遠赤外線は人間だけが放射するものではなく、猫やネズ
ミ等の小動物も放射するが、通常人間が一つのゾーンを
横切ると2〜3個のパルスが出力されるが、小動物の場
合は1個のパルスが出力される場合が多い。これは、人
間と小動物の大きさの違いによって焦電素子の受けるエ
ネルギー変化量が異なるからである。そこで、ある一定
時間内の出力パルス数をカウントして、所定の数に達し
ない場合は小動物として警報信号を出さないようにする
のであり、これにより小動物による誤報を防止すること
ができる。この機能は通常パルスカウント機能と称され
ている。
【0006】なお、絶対値回路7を設ける理由は、図7
に示すようにコンパレータ8の閾値を一つにするためで
あって、絶対値回路7を設けない場合にはコンパレータ
8には図6のVTH1 ,VTH2 で示すように直流バイアス
電圧VBAを中心とした二つの閾値が必要となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、受光手
段1の出力信号は図6あるいは図7に示すような綺麗な
ものではなく、図8に示すように多くのノイズを含むの
が通常であり、これらのノイズによって侵入者がないの
にも拘らず警報信号が出力される場合があった。なお、
図8において、9は本来の信号、即ち侵入者や小動物を
検知した場合の信号であり、10はホワイトノイズ、1
1は外乱性のノイズを示す。
【0008】ノイズとしては、まず、FET4等の回路
素子から発生するノイズがあるが、これは殆どの場合ホ
ワイトノイズである。特に、焦電素子2は周囲の温度が
急激に変化した場合にはホワイトノイズの発生量が多く
なるという性質があることが知られている。そして、こ
のようなホワイトノイズが増幅器6で増幅されることに
よって、そのピークがコンパレータ8の閾値を越えてし
まうことがあることが確認されている。
【0009】また、焦電素子2は遠赤外線に反応するも
のであるから、周辺に熱の変化があればそれに反応する
ことになる。従ってエアコンによって室内の温度が急に
変化した場合、あるいは日の出や雲が途切れた場合等の
ように太陽によって急激に室内の温度が上昇するとき等
にも受光手段1からの出力信号は大きなものとなり、誤
報が生じる場合がある。即ち、侵入者がないもに拘らず
警報信号が出力されてしまう場合があるのである。この
ような原因により発生するノイズは周囲の環境の変化に
よって発生するので、外乱性のノイズといえるものであ
る。
【0010】このようにノイズには種々のものがあり、
しかもこれらのノイズは複合することがあるので、その
場合には誤報が生じる可能性はより高いものとなる。
【0011】このようなノイズによる誤報を回避する一
つの方法としては、コンパレータ8の閾値のレベルを高
くすることが考えられる。実際、コンパレータ8の閾値
レベルはホワイトノイズのレベルの10倍程度になされ
ており、これによってホワイトノイズによる誤報を回避
するようにしているのが通常であるが、外乱性のノイズ
はホワイトノイズより大きくなる場合が多いので、外乱
性のノイズに対してはコンパレータ8の閾値を高くする
ことで対応することは困難である。
【0012】勿論、コンパレータ8の閾値を外乱性ノイ
ズのレベルより高くすることは可能ではあるが、その場
合には侵入者検知を行い難くなるので、失報の可能性が
高くなる。即ち、侵入者があったとしても警報信号が出
力されない可能性が高くなることになる。
【0013】ノイズによる誤報を回避するもう一つの方
法として、上述したパルスカウント機能を用いる場合
に、カウントするパルス数を多く設定することが考えら
れる。つまり、カウントすべきパルス数を多くすれば、
その時間内に消滅するノイズであれば当該ノイズによる
誤報を回避することができる。しかし、カウントすべき
パルス数を多くすることは、侵入者の検知をより困難に
することに他ならないので、失報の可能性が高くなるも
のである。
【0014】本発明は、上記の課題を解決するものであ
って、コンパレータの閾値を高くすることなく、且つパ
ルスカウントのカウント数も増やすことなく、ノイズに
よる誤報を良好に回避することができる熱線センサを提
供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の熱線センサは、焦電素子を含む受
光手段と、前記受光手段の出力信号を所定の周期でサン
プリングし、サンプリング毎に連続する第1の所定の数
のサンプル値の平均値を求め、その平均値が所定回数連
続して閾値を越えた場合にアラーム信号を発生する信号
処理手段とを備えることを特徴とする。
【0016】また、請求項2記載の熱線センサは、請求
項1記載の熱線センサにおいて、前記信号処理手段は、
更に、前記受光手段の出力信号を所定の周期でサンプリ
ングし、第2の所定の数のサンプル値毎に当該サンプル
値の絶対値の平均値を求め、その平均値に基づいて前記
閾値を更新することを特徴とする。
【0017】
【作用及び発明の効果】受光手段からの出力信号は信号
処理手段に入力される。信号処理手段は、入力された信
号を所定の周期でサンプリングし、サンプリングを行う
度毎に連続する第1の所定の数のサンプル値の平均値を
求める。そして、この平均値を閾値と比較し、平均値が
所定回数連続して閾値を越えている場合にはアラーム信
号を発生する。
【0018】以上が請求項1記載の熱線センサの作用で
あるが、このように、この熱線センサにおいては従来の
ように受光手段からの出力信号を直接閾値と比較するの
ではなく、受光手段からの出力信号をサンプリングして
連続する第1の所定の数のサンプル値の平均値を求め、
その平均値と閾値とを比較するのである。
【0019】従って、図8において10で示すようなホ
ワイトノイズは平均値を求めると殆ど零となるので、ホ
ワイトノイズを除去することができ、その結果、従来の
ように閾値のレベルを必要以上に高くすることなく良好
にノイズによる誤報を回避することができる。つまり、
閾値を設定するに際してホワイトノイズを考慮する必要
はなくなるのである。
【0020】なお、アラーム信号は、そのまま侵入者あ
りを示す警報信号として使用することができることは勿
論であるが、上述したようなパルスカウント機能によ
り、所定時間内に所定のアラーム信号が発生された場合
にのみ侵入者ありとして警報信号を出力するようにする
こともできるものである。
【0021】しかし、以上の構成ではホワイトノイズは
除去することができるが、図8において11で示すよう
な外乱性のノイズは除去することができない。なぜな
ら、外乱性のノイズは所定の数のサンプルの平均値を求
めても殆ど零にはならないからである。
【0022】そこで、請求項2記載のように、受光手段
の出力信号を所定の周期でサンプリングし、第2の所定
の数のサンプル値毎に当該サンプル値の絶対値の平均値
を求め、その平均値に基づいて前記閾値を更新するよう
にするのである。
【0023】これによれば、サンプル値の絶対値の平均
値を求めるので、ホワイトノイズがあれば、そのレベル
に応じた値が得られ、同様に図8において11で示すよ
うな外乱性のノイズがあれば、そのレベルに応じた値が
得られることになる。
【0024】つまり、この平均値はノイズレベルを表す
ものであるので、この平均値に基づいて閾値を更新すれ
ば、閾値を適応的にノイズレベルに追随させることがで
きることになり、これによってホワイトノイズや外乱性
のノイズが発生した場合にはそのノイズレベルに応じて
閾値も高くなるので、ノイズによる誤報の発生を未然に
回避することができる。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照しつつ実施例を説明する。
図1は本発明に係る熱線センサの一実施例の構成を示す
図であり、図中、20、21は増幅器、22は信号処理
手段、23はA/D変換部、24は平均値演算部、25
は絶対値化部、26はコンパレータ部、27はカウンタ
部、28は閾値格納部、29はコンパレータ部、30は
A/D変換部、31は絶対値化部、32は平均値演算
部、33は表示制御部、34、35は表示素子、SA
アラーム信号、SK は警報信号を示す。なお、図5に示
す構成と同等な構成要素については同一の符号を付す。
【0026】図1において、受光手段1は図5に示す構
成と同様な構成を備えており、その出力信号は増幅器6
で増幅される。そして、増幅器6の出力信号は二つに分
岐され、一方の信号は増幅器20で増幅されて信号処理
手段22の信号データ用の入力端子AD1 に入力され、
他方の信号は増幅器21で増幅されて信号処理手段22
のノイズデータ用の入力端子AD2 に入力される。
【0027】ここで、増幅器21の増幅率は増幅器20
の増幅率のN倍(但し、N>1)となされている。これ
は次の理由による。信号処理手段22はマイクロプロセ
ッサ及びその周辺回路で構成されるが、その分解能は取
り扱えるビット数により一義的に定まっている。例えば
8ビットのマイクロプロセッサを用いる場合には、その
分解能は電源電圧に対して 1/256 である。
【0028】しかし、後述するように、入力端子AD1
の信号系では受光手段1から出力される信号のうちの人
間等によって生じる本来の信号に基づいて侵入者の検知
を行うのに対して、入力端子AD2 の信号系はノイズの
量を検出しようとするものであり、従って、AD2 の信
号系で取り扱う信号のレベルはAD1 の信号系で取り扱
う信号のレベルと比較すると十分小さいものであるの
で、AD2 の信号系においてはAD1 の信号系よりも高
い分解能が必要となる。
【0029】そこで、増幅器21の増幅率を増幅器20
のN倍にすることによって、AD2の信号系の分解能を
AD1 の信号系の分解能と同等なものとするのである。
なお、Nの値は使用するマイクロプロセッサの分解能、
あるいは使用する増幅器の増幅率等を勘案して決定すれ
ばよく、例えば信号処理手段22として8ビットのマイ
クロプロセッサを使用する場合にはN=4程度でよいこ
とが確認されている。
【0030】さて、信号処理手段22は、マイクロプロ
セッサ及びその周辺回路で構成されるものであり、図1
に示すような構成を備える。以下、信号処理手段22の
各部の動作について説明する。
【0031】入力端子AD1 ,AD2 に入力された信号
は、それぞれA/D変換部23、30で所定の周期で同
期的にサンプリングされ、所定のビット数、例えば8ビ
ットのデジタルデータになされる。ここでいう同期的サ
ンプリングは必ずしも同時にサンプリングが行われるこ
とを意味するものではなく、時間的に多少ずれていても
よいものである。但し、その時間的なずれは常に一定で
ある必要があることは当然である。なお、ここではサン
プリングは10msec 毎に行われるものとする。
【0032】平均値演算部24は、A/D変換部23か
らn個目のデータが出力されると、(n−3)個目のデ
ータ、(n−2)個目のデータ、(n−1)個目のデー
タ、及び今回生成されたn個目のデータの4個のデータ
の相加平均値(以下、単に平均値と称す)を求める。そ
して、その10msec 後にA/D変換部23から(n+
1)個目のデータが出力されると、平均値演算部24
は、(n−2)個目のデータ、(n−1)個目のデー
タ、n個目のデータ、及び今回生成された(n+1)個
目のデータの4個のデータの平均値を求める。
【0033】以上のように、平均値演算部24はA/D
変換部23で10msec 毎にデジタルデータが生成される
度毎に上記の処理を繰り返す。
【0034】以上のように、平均値演算部24は10mse
c 毎に平均値のデータを生成するが、この平均値のデー
タは絶対値化部25により絶対値化される。以下、この
絶対値化された平均値データを信号データと称する。
【0035】この処理を図に示したものが図2である。
即ち、A/D変換部23では図2AのS1 ,S2 ,S
3 ,S4 ,S5 ,S6 …で示すように10msec 毎にデジ
タルデータが生成される。そして、平均値演算部24
は、データS4 が生成されると、今回生成されたS4
と、その直前の3つのデータS1 ,S2 ,S3 の平均値
を求め平均値データを生成する。そしてこの平均値デー
タは絶対値化部25によって絶対値化され、図2Bの信
号データD1 となる。同様に平均値演算部24は、デー
タS5 が生成されると、今回生成されたS5 と、その直
前の3つのデータS2,S3 ,S4 の平均値を求め平均
値データを生成する。そしてこの平均値データは絶対値
化部25によって絶対値化され、図2の信号データD2
となる。
【0036】以上述べた平均値化処理及び絶対値化処理
によりホワイトノイズは除去されることは明かである。
いま、例えば容易に理解できるように人間も小動物も警
戒ゾーンを横切らなかった場合を考えると、入力端子A
1 には図3Aに示すように直流バイアス電圧VBAにホ
ワイトノイズの交流信号が重畳された信号が入力される
ことになるが、この信号を上述したようにサンプリング
し、平均値を求めることによって平均化すると略VBA
なることは明かである。従って、この平均値データを絶
対値化すると図3Bに示すようになるものである。
【0037】絶対値化部25からの信号データはコンパ
レータ26に入力される。コンパレータ26は、信号デ
ータと閾値格納部28に格納されている閾値VTHとを比
較し、連続する4個の信号データの値が全て閾値VTH
越えている場合に限ってアラーム信号SALを出力する。
例えば、図2Bにおいて4個の信号データD1 ,D2
3 ,D4 の値が全て閾値VTHを越えている場合には、
コンパレータ26は図2Cに示すように信号データD4
のタイミングにアラーム信号SALを出力する。
【0038】このように4個の信号データが連続して閾
値VTHを越えた場合にのみアラーム信号を出力するよう
にするのは、一般に人間の歩行速度は 0.3m/sec 〜 2
m/sec とされているので、人間が警戒ゾーンを横切る
には少なくとも40msec はかかるものであり、その間は
信号データDは閾値VTHを越えているべきだからであ
る。そして、瞬間的に高いレベルを示すが、短時間に消
滅するスパイク状ノイズ等が混入した場合にも、このよ
うなノイズによってアラーム信号が発生されるのを回避
することができる。
【0039】コンパレータ26から出力されるアラーム
信号SALはそのまま侵入者ありを示す警報信号SK とし
て使用できるのは当然であるが、図1に示す構成ではア
ラーム信号SALはカウンタ部27に入力されている。こ
のカウンタ部27は上述したパルスカウント機能を実現
するものであり、予め定められている所定時間内に所定
の数のアラーム信号SALを計数した場合にのみ警報信号
K を出力する。所定時間内に何個のアラーム信号を計
数したときに警報信号を出力するかという、そのアラー
ム信号の個数は任意に設定可能となされている。なお、
パルスカウント機能については周知であるので詳細な説
明は省略する。
【0040】以上、AD1 の信号系の処理について説明
したが、次にAD2 の信号系の処理について説明する。
【0041】入力端子AD2 に入力されたアナログ信号
はA/D変換部30でデジタルデータに変換され、絶対
値化部31により絶対値化されて平均値演算部32に入
力される。
【0042】平均値演算部32は、A/D変換部30に
より生成されたデータが有効である場合にはそれを収集
し、図4Aに示すように有効なデータを16個収集する
と、その平均値を求めて図4Bに示すように一つの平均
値データを生成する。平均値演算部32は、一つの平均
値データを生成すると、再び有効なデータを16個収集
し、その平均値を求めて平均値データを生成する処理を
繰り返す。
【0043】そして、平均値演算部32は、図4Cに示
すように、n個目の平均値データを生成すると、(n−
3)個目の平均値データ、(n−2)個目の平均値デー
タ、(n−1)個目の平均値データ、及び今回生成した
n個目の平均値データの4個の平均値データの平均値を
求める処理を繰り返し実行する。これがノイズデータに
なるのであるが、このAD2 の信号系の信号レベルは予
め増幅器21によってAD1 の信号系の信号レベルのM
倍になされているから、平均値演算部32は4個の連続
する平均値データの平均値を求めると、その値を 1/M
倍し、AD1 の信号系の信号レベルに合わせる。これが
最終的に得られるノイズデータNであり、これがホワイ
トノイズや外乱性のノイズ等全てのノイズを含めたノイ
ズレベルに応じた値を有するものであることは明かであ
ろう。つまり、AD2 の信号系はノイズレベルを検出す
るための信号系なのである。
【0044】そして、更に平均値演算部32は、n個目
のノイズデータNn を生成すると、(Nn −Nn-1 )の
演算を行って、その直前に生成した(n−1)個目のノ
イズデータNn-1 からの増減を求め、その(Nn −N
n-1 )の値を閾値格納部28に通知し、これまでの閾値
に(Nn −Nn-1 )の値を加算する処理を繰り返し実行
する。これによって、閾値格納部28に格納されている
閾値はノイズのレベルに応じて適応的に更新されること
になる。そして更新された閾値は次に更新されるまで保
持され、コンパレータ26の閾値として使用される。な
お、閾値格納部28には初期状態においては所定のディ
フォルト値が閾値として書き込まれているのは当然であ
るが、この閾値が上述した処理によって、適応的に更新
されるのである。
【0045】従って、ホワイトノイズが増加したり、あ
るいは外乱性のノイズが発生した場合にはノイズレベル
が上昇するので、これに伴って閾値も上昇することにな
り、その結果ノイズによる誤報の発生を未然に回避する
ことが可能となる。
【0046】ところで、先に、平均値演算部32はA/
D変換部30で生成されたデータの中の有効なデータの
みを収集すると述べたが、これは次のようである。つま
り、A/D変換部23で生成されたデータが閾値格納部
28に書き込まれている閾値VTHを越えるものである場
合には、このデータは人物を検知したものである可能性
が高いから、このデータと同期してA/D変換部30で
生成されたデータはノイズレベルを検出するためのデー
タとしては望ましいものではない。
【0047】そこで、このようなノイズレベルを検出す
るためのデータとしては望ましくないデータは無効とす
る必要があるが、そのために設けられているのがコンパ
レータ29である。
【0048】コンパレータ29はA/D変換部23でデ
ータが生成される度毎にそのデータの値と閾値格納部2
8に書き込まれている閾値VTHを比較し、閾値VTHを越
えている場合には禁止パルスPDEを平均値演算部32に
通知する。
【0049】これに応じて、平均値演算部32は禁止パ
ルスPDEを受けると、これに同期してA/D変換部30
で生成されたデータを無効とし、収集しない。そして次
の有効なデータを待機し、有効なデータを16個収集す
ると、その平均値を求める処理を行うのである。
【0050】このようにA/D変換部30で生成された
データは全て有効なのではなく、AD1 の信号系のA/
D変換部23で生成されたデータの値が閾値VTH以下で
ある場合に限って、当該パルスと同期したデータが有効
となるのである。従って、図4Bに示す平均値データ及
び図4Cに示すノイズデータNが生成されるタイミング
は一定ではない。
【0051】さて、平均値演算部32は(Nn −N
n-1 )の値を表示制御部33にも通知する。これに対し
て表示制御部33は、(Nn −Nn-1 )の値を予め定め
られた二つの閾値VUL,VLL値と比較する。ここで、閾
値VULは許容できるノイズレベルの上限を示す値であ
り、閾値VLLは、少なくともノイズはこの程度は存在す
るというそのノイズレベルの最小値を示す値である。
【0052】そして、表示制御部33は、(Nn −N
n-1 )の値が閾値VULを越えている場合には、一方の表
示素子、例えば表示素子34を点灯させ、(Nn −N
n-1 )の値が閾値VLLを下回っている場合には、他方の
表示素子、例えば表示素子35を点灯させる。
【0053】従って、ユーザは、表示素子34が点灯し
ている場合にはノイズレベルが異常に高いこと、即ち当
該熱線センサの周囲の環境が悪化していて正常に使用で
きる状態にはないことを知ることができ、表示素子35
が点灯している場合にはノイズレベルが異常に小さいこ
と、即ち当該熱線センサの信号系に断線等の異常が生じ
ている可能性があることを知ることができ、これによっ
て自己診断と環境診断を行うことができる。なお、表示
装置34、35としてはLED等の適宜な表示素子を用
いることができる。
【0054】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく種々
の変形が可能である。例えば、上記実施例では二つの表
示素子を用いたが、一つの表示素子で点滅の周期を変え
るようにしてもよいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の構成を示す図である。
【図2】 図1のAD1 の信号系における処理を説明す
るための図である。
【図3】 図1の絶対値化部25の処理の意味を説明す
るための図である。
【図4】 図1のAD2 の信号系における処理を説明す
るための図である。
【図5】 従来の熱線センサの構成例を示す図である。
【図6】 受光手段1の出力信号波形の例を示す図であ
る。
【図7】 受光出力1の出力信号の絶対値化を説明する
ための図である。
【図8】 従来の熱線センサの問題点を説明するための
図である。
【符号の説明】
20、21…増幅器、22…信号処理手段、23…A/
D変換部、24…平均値演算部、25…絶対値化部、2
6…コンパレータ部、27…カウンタ部、28…閾値格
納部、29…コンパレータ部、30…A/D変換部、3
1…絶対値化部、32…平均値演算部、33…表示制御
部、34、35…表示素子、SA …アラーム信号、SK
…警報信号。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焦電素子を含む受光手段と、 前記受光手段の出力信号を所定の周期でサンプリング
    し、サンプリング毎に連続する第1の所定の数のサンプ
    ル値の平均値を求め、その平均値が所定回数連続して閾
    値を越えた場合にアラーム信号を発生する信号処理手段
    とを備えることを特徴とする熱線センサ。
  2. 【請求項2】前記信号処理手段は、更に、前記受光手段
    の出力信号を所定の周期でサンプリングし、第2の所定
    の数のサンプル値毎に当該サンプル値の絶対値の平均値
    を求め、その平均値に基づいて前記閾値を更新すること
    を特徴とする請求項1記載の熱線センサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002197568A (ja) * 2000-12-27 2002-07-12 Mighty Voice:Kk パーソナルコンピュータを利用したホーム・セキュリティ・システム及びホーム・セキュリティ・プログラムを記録した記録媒体
JP2006350855A (ja) * 2005-06-17 2006-12-28 Yupiteru Ind Co Ltd セキュリティ装置

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