JPH074971Y2

JPH074971Y2 - 車輌用のフロント硝子用モールディング

Info

Publication number: JPH074971Y2
Application number: JP1988033329U
Authority: JP
Inventors: 勝久加藤; 直久宮川
Original assignee: トキワケミカル工業株式会社
Priority date: 1988-03-14
Filing date: 1988-03-14
Publication date: 1995-02-08
Anticipated expiration: 2003-03-14
Also published as: JPH01144109U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は自動車等の各種車輌のフロント部分の車体パ
ネルと硝子パネルとの間に介在装着するモールデイング
に関し、その主たる目的とする所は、硝子パネルの嵌入
部と雨水受部とを設けた一種類の主モールデイングを使
用して左右の側部モール部と上部の上部モール部の両方
の役目を有効に果たすための車輌用のフロントガラス用
モールデイングに関するものである。

（従来の技術）従来この種のモールデイングは、フロントの左右側部モ
ール部には、硝子パネルの嵌合する凹溝と、その凹溝の
上部に雨水が運行中に飛散して運転席に浸入するのを防
止するための排水用の雨水受部を設けたものが使用され
ている。然し、この上下二段の溝付きのモールデイング
は、同じフロント硝子の上部モール部分には使用できな
いため、別個の断面形状を有するモールデイングとコー
ナー継手部材とを以て連接する構成となつている。そし
て、これ等のフロントのモールデイングは、左右のモー
ル部と上部のモール部及びコーナー継手の三種類の部品
によつて構成される構造となつている。従つて、この種
のフロント硝子に装着されているモールデイングは、コ
ーナー継手によつて外観が不体裁となると共に、継手部
分が破損しやすい欠点がある。

（考案が解決しようとする問題点）しかるに、この様な車輌等のフロント硝子用のモールデ
イングにおいては、硝子パネルの左右の側部モール部と
上部の上部モール部とが別個の断面形状で成形されたモ
ールデイングを一種類の主モールデイングによつて簡単
確実に硝子パネルを取着できれば大変に便利で作業性が
良好となるばかりか、非常に綺麗に仕上げることがで
き、且つコーナー継手を不要とすることによつて、体裁
の大変に優れた強靱的なモールデイングを得ようとする
ものである。この考案は、上記の要望に応えるために提
案するものである。

（問題点を解決するための手段）この考案のモールデイングは、上述の問題点を全て解決
するために、長手方向の主モールデイング（２）と長手
方向の棒状の副モールデイング（３）とによつて構成す
る。この主モールデイング（２）には、モール頭部
（５）と挿着脚部（６）とを有し、この挿着脚部（６）
の片側には、上部に雨水排水部（８）と下部に硝子嵌入
部（10）を形成する。この該雨水排水部（８）の内底部
に嵌合凹部（11）を形成し、フロント硝子パネル（17）
の左右側部モール部（21）（21）では、該雨水排水部
（８）に設けた該嵌合凹部（11）に副モールデイング
（３）の後端に設けた挿嵌突部（13）を嵌着する。ま
た、フロント硝子パネル（17）の上部モール部（22）で
は、該挿着脚部（６）の下部を切断部（19）より取り除
き、該雨水排水部（８）に硝子パネル（17）の上部縁部
を挿着せしめることによつて、上記目的の達成を計つて
いる。

（作用）この考案は、上記の如く構成され、今このモールデイン
グの使用法を説明すると、第１図に示す如く車輌（25）
の車体パネル（20）とフロント硝子パネル（17）との間
にモールデイングを接着剤（18）を以て接着するもので
あるが、装着に際しては、予め硝子パネル（17）の左右
側部及び上部の外周にモールデイングを嵌合した状態で
車体パネル（20）に嵌装するものである。この時に、こ
の考案のモールデイングは、第４図に示す如く、硝子パ
ネル（17）の左右側部モール部（21）（21）では、硝子
パネル（17）の左右端縁を雨水排水部（８）に嵌着した
副モールデイング（３）の下面と挿着脚部（６）の下部
に設けた下部支持部（９）との間に挿着する。次に、コ
ーナーモール部分から上部の上部モール部（22）では、
第５図に示す如く、挿着脚部（６）の下方を切断線（1
9）で削除した状態で該硝子パネル（17）の上端縁をモ
ール頭部（５）と上部支持部（７）との間に挿着した状
態で車体パネル（20）に接着剤（18）によつて固定張着
するものである。

（実施例）次に、この考案の実施例を図面について説明すると、自
動車等の車輌（25）の車体パネル（20）と硝子パネル
（17）との間に介在される硝子用モールデイングは、合
成樹脂を以て長手帯状の主モールデイング（２）と硝子
パネル（17）押さえと雨水排水部とを兼用する副モール
デイング（３）とによつて押し出し成型されている。前
記主モールデイング（２）には、第２図に示す如く長手
方向の上部で表面に露出するモール頭部（５）と隙間に
挿着する挿着脚部（６）を一体的に形成してある。前記
挿着脚部（16）の片側には、上部に上部支持部（７）を
設けて、上部モール部（22）では硝子パネル（17）の上
端縁を挿入する役目を果たす雨水排水部（８）を形成す
ると共に、その下方に下部支持部（９）を屈曲形成して
硝子パネル（17）の端部を嵌める硝子嵌入部（10）を形
成せしめてある。前記雨水排水部（８）の内底部には、
所定位置に嵌合凹部（11）（11）を形成してある。ま
た、該挿着脚部（６）の反対側の側壁には、一条又は数
条の保持条片（16）（16）を突設形成してある。

次に、副モールデイング（３）は、長手方向に成形さ
れ、その長手方向の正面に雨水誘導用の排水凹部（12）
を形成すると共に、底部に平面状の平坦面（14）を形成
してある。この平坦面（14）の後端に下向きに突出した
上部支持部（７）に係合する係合部（15）を形成せしめ
てある。また、該副モールデイング（３）の長手方向の
背面には、前記嵌合凹部（11）（11）に嵌合する各種形
状の挿嵌部（13）（13）を形成せしめてある。符号（1
9）は、第２図、第４図に示す、挿着脚部（６）の下方
を切除する切断線を示し、この切断線（12）の切除した
状態で上部モール部（22）とコーナーモール部分（23）
とを形成し、第５図に示す如く硝子パネル（17）を装着
せしめるものである。符号（18）は、車体パネル（20）
と硝子パネル（17）との間に挿着するモールデイングと
の三者を一体に接着する接着剤を示すものである。

なお、挿着脚部（６）の下方の切断線（19）による削除
は予め成形によつて削除する場合も当然に実施できるも
のである。

（考案の効果）以上の如く、この考案のフロントの硝子用モールデイン
グによると、主モールデイングとこれに嵌着する副モー
ルデイングとの二種類を以て左右の雨水受部付きの側部
モール部と、上方の雨水受部のない上部モール部とを簡
単確実に構成して硝子パネルを張着できる効果と、従来
のモールデイングの様にコーナー継手部材を使用する必
要がなく、表面が大変に綺麗で外観の仕上がりが良好な
効果がある。そして、挿着脚部の一方の片側には、上部
に雨水排水部と下部に硝子嵌入部を形成したので、フロ
ント硝子パネルの上部モール部では、硝子パネルの上部
外周縁を安定的に受止挿嵌できる効果がある。また、フ
ロントの硝子パネルの左右側部モール部では、該雨水排
水部に副モールデイングを嵌着するだけで、雨水排水部
の深さを適宜に調整することが可能であると共に、副モ
ールデイングの下面で硝子パネルの端縁上面を強固に圧
持する効果がある。また、該雨水排水部の内底部に設け
た嵌合凹部によつては、副モールデイングの後端が強固
に挿着できる効果がある。

更に、該挿着脚部の下部を切断部より削除したことによ
つては、モールデイングのコーナーモール部分から上部
モール部の屈曲が極めて容易に曲げられると共に、コー
ナー部分が大変に綺麗に仕上がり従来に見られない優れ
た効果がある。また、この考案によれば、従来のモール
デイングの様に、左右の側部モール部と上方の上部モー
ル部及びコーナー継手部との三種類の部品を製造する必
要がなく、モールデイングの全体を構成する主モールデ
イングと、硝子パネルを押圧挾持する役目と雨水を排水
する深さ調整用の役目を果たす長手棒状体の副モールデ
イングとの両者を以て硝子パネルを敏速確実で強靱的に
張設できる効果と、モールデイングの張着作業が容易で
安価に提供できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を装着した車輌の斜面図、第２図は主
モールデイングの斜面図、第３図は副モールデイングの
斜面図、第４図は第１図のＡ−Ａ線縦断側面図、第５図
は第１図Ｂ−Ｂ線の縦断側面図、第６図は副モールデイ
ングの他の実施例を示す斜面図、第７図は第６図の副モ
ールデイングを使用した他の実施例の断面図である。
（２）は主モールデイング、（３）は副モールデイン
グ、（５）はモール頭部、（６）は挿着脚部、（７）は
上部支持部、（８）は雨水排水部、（９）は下部支持
部、（10）は硝子嵌入部、（11）は嵌合凹部、（12）は
排水凹部、（13）は挿嵌部、（14）は平坦面、（15）は
係合部、（19）は切断線、（20）は車体パネル、（21）
は左右側部モール部、（22）は上部モール部、（25）は
車輌である。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】長手方向に形成される主モールデイング
（２）と硝子パネル（17）押さえと雨水排水部（８）と
を兼用する副モールデイング（３）とから構成され、主
モールディング（２）には、長手方向の上部にモール頭
部（５）と下部に挿着脚部（６）を一体に形成し、該挿
着脚部（６）の長手方向の片側には、上部支持部（７）
を設けて雨水排水部（８）を形成すると共に、下端に下
部支持部（９）を屈曲して硝子嵌入部（10）を形成し、
該雨水排水部（８）の内底部には、所定位置に嵌合凹部
（11）（11）を形成し、副モールディング（３）には、
長手方向の表面側に雨水誘導用の排水凹部（12）を形成
すると共に、底部に平面状の平坦面（14）と係合部（1
5）を形成し、且つ副モールディング（３）の長手方向
の背面には、嵌合凹部（11）（11）に嵌合する各種形状
の挿嵌部（13）（13）を形成し、フロント硝子パネル
（17）の左右側部モール部（21）（21）では、該雨水排
水部（８）に設けた嵌合凹部（11）（11）に該副モール
ディング（３）の挿嵌部（13）（13）を嵌合し、フロン
ト硝子パネル（17）の上部モール部（22）では、該雨水
排水部（８）に硝子パネル（17）の上部縁部を挿入し、
且つ該挿着脚（６）の下方を切断線（19）より切除した
ことを特徴とする車輌用のフロント硝子用モールディン
グ。