JPH0749407A - 赤外用フレネルレンズ - Google Patents
赤外用フレネルレンズInfo
- Publication number
- JPH0749407A JPH0749407A JP10369894A JP10369894A JPH0749407A JP H0749407 A JPH0749407 A JP H0749407A JP 10369894 A JP10369894 A JP 10369894A JP 10369894 A JP10369894 A JP 10369894A JP H0749407 A JPH0749407 A JP H0749407A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lens
- fresnel lens
- light
- refractive index
- incident light
- Prior art date
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- Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 集光特性のよい赤外用フレネルレンズを提供
すること。 【構成】 入射光の波長に依存し、レンズの位相変調量
に応じた凹凸部2がレンズ表面に形成された回折型のフ
レネルレンズであって、凹凸部2は、屈折率が3以上
で、かつ、Si結晶1もしくはSiを含む材料から構成
されている。
すること。 【構成】 入射光の波長に依存し、レンズの位相変調量
に応じた凹凸部2がレンズ表面に形成された回折型のフ
レネルレンズであって、凹凸部2は、屈折率が3以上
で、かつ、Si結晶1もしくはSiを含む材料から構成
されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、赤外光用の集光特性が
よく、作製容易な赤外用フレネルレンズに関するもので
ある。
よく、作製容易な赤外用フレネルレンズに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の屈折型フレネルレンズに加え、近
年、小型軽量で再現性がよく、収差が小さい回折型フレ
ネルレンズが注目されている。この回折型フレネルレン
ズは、例えば電子ビーム描画等の微細加工によって製造
を行うため、フレネルマイクロレンズまたはマイクロフ
レネルレンズとも呼ばれている。
年、小型軽量で再現性がよく、収差が小さい回折型フレ
ネルレンズが注目されている。この回折型フレネルレン
ズは、例えば電子ビーム描画等の微細加工によって製造
を行うため、フレネルマイクロレンズまたはマイクロフ
レネルレンズとも呼ばれている。
【0003】従来の回折型フレネルレンズは、屈折型フ
レネルレンズ同様ガラスやアクリル樹脂等屈折率nが
1.5前後のもので作られていたため、レンズの位相変
調量に対応した溝の深さは、最大集光効率を得ようとし
た場合、入射光の波長の1/(n−1)倍つまり2倍の
値にする必要がある。例えば、可視光のHe−Neレー
ザの0.6328μmを入射光とする場合、溝の深さは
1.3μmであるが、これが近赤外の波長が1.5μm
用のものになるとフレネルレンズの溝の深さは3μmと
する必要がある。
レネルレンズ同様ガラスやアクリル樹脂等屈折率nが
1.5前後のもので作られていたため、レンズの位相変
調量に対応した溝の深さは、最大集光効率を得ようとし
た場合、入射光の波長の1/(n−1)倍つまり2倍の
値にする必要がある。例えば、可視光のHe−Neレー
ザの0.6328μmを入射光とする場合、溝の深さは
1.3μmであるが、これが近赤外の波長が1.5μm
用のものになるとフレネルレンズの溝の深さは3μmと
する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
のように、屈折率が1.5前後の物質で近赤外用の回折
型フレネルレンズを作ると、溝の深さが深いため正確な
レンズ形状を実現するのは難しく、つまりは集光特性の
よい赤外用フレネルマイクロレンズが得られにくいとい
う問題点を有していた。
のように、屈折率が1.5前後の物質で近赤外用の回折
型フレネルレンズを作ると、溝の深さが深いため正確な
レンズ形状を実現するのは難しく、つまりは集光特性の
よい赤外用フレネルマイクロレンズが得られにくいとい
う問題点を有していた。
【0005】本発明は、上記問題点を解決するもので、
集光特性のよい赤外用フレネルレンズを提供することを
目的とする。
集光特性のよい赤外用フレネルレンズを提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、入射光の波長に依存し、レンズの位相変調
量に応じた凹凸部は、屈折率が3以上で、かつ、Siも
しくはSiを含む材料で構成したものである。
成するため、入射光の波長に依存し、レンズの位相変調
量に応じた凹凸部は、屈折率が3以上で、かつ、Siも
しくはSiを含む材料で構成したものである。
【0007】
【作用】本発明は上記した構成により、構成物質の屈折
率が高いためフレネルレンズの溝の深さを浅くでき、作
製容易, 高効率な赤外用フレネルレンズを実現するもの
である。
率が高いためフレネルレンズの溝の深さを浅くでき、作
製容易, 高効率な赤外用フレネルレンズを実現するもの
である。
【0008】
【実施例】以下本発明の実施例について、図面を参照し
ながら説明する。図1(a),(b)はそれぞれ本発明の一実
施例における回折型の赤外用フレネルレンズ(以下フレ
ネルレンズと称す)を示す断面図, 平面図である。
ながら説明する。図1(a),(b)はそれぞれ本発明の一実
施例における回折型の赤外用フレネルレンズ(以下フレ
ネルレンズと称す)を示す断面図, 平面図である。
【0009】図1において、1はSi結晶であり、表面
に断面が鋸歯状のレンズの位相変調量に応じた凹凸部2
が施してある。鋸歯状の凹凸部2の溝の深さtは、レン
ズの集光効率が最大になるために、レンズを構成してい
る物質の屈折率n、及び入射光の波長λを用いて、t=
λ/(n−1)と設定する必要がある。近赤外で透明な
Siの屈折率は、n=3.5であり、本実施例では、入
射光としてλ=1.55μmの半導体レーザ光を用いた
ので溝の深さをt=0.62μmとした。従来例のよう
にガラスやアクリル, 電子ビームレジスト等の屈折率が
1.5前後のもので作製したフレネルレンズの場合、溝
の深さtはλ=1.55μmに対してt=3.1μmと
する必要があったから、本実施例のフレネルレンズによ
り、溝の深さtが従来例の1/5程度で、薄いフレネル
レンズが実現できたと言える。その結果、凹凸部の垂直
部分で生じる不要な多重反射光が大幅に少なくなり、こ
の多重反射光に起因した回折効率の低下を防止して、集
光特性に優れた回折形フレネルレンズを容易に実現でき
る。
に断面が鋸歯状のレンズの位相変調量に応じた凹凸部2
が施してある。鋸歯状の凹凸部2の溝の深さtは、レン
ズの集光効率が最大になるために、レンズを構成してい
る物質の屈折率n、及び入射光の波長λを用いて、t=
λ/(n−1)と設定する必要がある。近赤外で透明な
Siの屈折率は、n=3.5であり、本実施例では、入
射光としてλ=1.55μmの半導体レーザ光を用いた
ので溝の深さをt=0.62μmとした。従来例のよう
にガラスやアクリル, 電子ビームレジスト等の屈折率が
1.5前後のもので作製したフレネルレンズの場合、溝
の深さtはλ=1.55μmに対してt=3.1μmと
する必要があったから、本実施例のフレネルレンズによ
り、溝の深さtが従来例の1/5程度で、薄いフレネル
レンズが実現できたと言える。その結果、凹凸部の垂直
部分で生じる不要な多重反射光が大幅に少なくなり、こ
の多重反射光に起因した回折効率の低下を防止して、集
光特性に優れた回折形フレネルレンズを容易に実現でき
る。
【0010】また、入射光の反射を減少させるために、
少なくともレンズの入射側または反射側のどちらか一方
の面に無反射コーティングを行うと集光効率がさらに良
くなる。
少なくともレンズの入射側または反射側のどちらか一方
の面に無反射コーティングを行うと集光効率がさらに良
くなる。
【0011】次に、図2を用いて作製工程を説明する。
まず図2(a)のSi結晶1上に図2(b)のように電子ビー
ムレジスト3をコーティングし、電子ビームリソグラフ
ィにより、図2(c)のようにレンズのパターンを作製し
た。次に、イオンビームエッチングを行い、図2(d)の
ように電子ビームレジスト3の形をSi結晶1に転写し
て凹凸部2を形成した。この時電子ビームレジスト3の
コーティング厚さを制御し溝の深さtが最適になるよう
にした。
まず図2(a)のSi結晶1上に図2(b)のように電子ビー
ムレジスト3をコーティングし、電子ビームリソグラフ
ィにより、図2(c)のようにレンズのパターンを作製し
た。次に、イオンビームエッチングを行い、図2(d)の
ように電子ビームレジスト3の形をSi結晶1に転写し
て凹凸部2を形成した。この時電子ビームレジスト3の
コーティング厚さを制御し溝の深さtが最適になるよう
にした。
【0012】なお、レンズとして作用するのは、Si結
晶1表面の凹凸のある部分であるので、この部分がSi
でありさえすれば良く、凹凸のない部分は他の物質でも
よい。
晶1表面の凹凸のある部分であるので、この部分がSi
でありさえすれば良く、凹凸のない部分は他の物質でも
よい。
【0013】以上のように本実施例によれば、溝の深さ
が従来例に比べて約1/5まで薄くなったことにより、
だれのない正確な凹凸形状が実現でき、溝の深さが薄く
なったことと、正確な凹凸形状が実現できたことによ
り、その結果集光特性のよい回折形フレネルレンズが実
現でき、またイオンビームエッチングでパターンの転写
をする時間も短くなり作製が容易である。
が従来例に比べて約1/5まで薄くなったことにより、
だれのない正確な凹凸形状が実現でき、溝の深さが薄く
なったことと、正確な凹凸形状が実現できたことによ
り、その結果集光特性のよい回折形フレネルレンズが実
現でき、またイオンビームエッチングでパターンの転写
をする時間も短くなり作製が容易である。
【0014】以上の説明はSiを用いた回折形のフレネ
ルレンズについて行ったが、屈折率が3以上の物質であ
ればよく、Siを含み、屈折率が3以上の材料から構成
された回折形のフレネルレンズについても同様の効果が
得られる。
ルレンズについて行ったが、屈折率が3以上の物質であ
ればよく、Siを含み、屈折率が3以上の材料から構成
された回折形のフレネルレンズについても同様の効果が
得られる。
【0015】尚、Siの透過波長領域は、1.2μm〜
16μmであり、しかもSiはこの領域で屈折率が3以
上である。従って、入射光が結晶の透過波長領域ならど
の波長でも、同様の効果が得られる。
16μmであり、しかもSiはこの領域で屈折率が3以
上である。従って、入射光が結晶の透過波長領域ならど
の波長でも、同様の効果が得られる。
【0016】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、高屈折率
な物質、例えばSiでフレネルレンズの凹凸部を構成す
ることにより、溝の深さが浅くて、かつ正確なレンズ形
状を実現でき、その結果集光特性のよい回折型の赤外用
フレネルレンズを容易に実現できる。
な物質、例えばSiでフレネルレンズの凹凸部を構成す
ることにより、溝の深さが浅くて、かつ正確なレンズ形
状を実現でき、その結果集光特性のよい回折型の赤外用
フレネルレンズを容易に実現できる。
【図1】(a)は本発明の一実施例における赤外用フレネ
ルレンズの断面図 (b)は本発明の一実施例における赤外用フレネルレンズ
の平面図
ルレンズの断面図 (b)は本発明の一実施例における赤外用フレネルレンズ
の平面図
【図2】(a)〜(d)は本発明の一実施例の赤外用フレネル
レンズの作製工程図
レンズの作製工程図
1 Si結晶 2 凹凸部
Claims (3)
- 【請求項1】入射光の波長に依存し、レンズの位相変調
量に応じた凹凸部がレンズ表面に形成された回折型のフ
レネルレンズであって、前記凹凸部は、屈折率が3以上
で、かつ、SiもしくはSiを含む材料から構成された
ことを特徴とする赤外用フレネルレンズ。 - 【請求項2】凹凸部は、前記凹凸部を構成する材料の屈
折率nと入射光の波長λとに対して、λ/(n−1)の
溝の深さを有する鋸歯形状であることを特徴とする請求
項1記載の赤外用フレネルレンズ。 - 【請求項3】少なくとも表面又は裏面に無反射コーティ
ングを施したことを特徴とする請求項1記載の赤外用フ
レネルレンズ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6103698A JP2713550B2 (ja) | 1994-05-18 | 1994-05-18 | 赤外用回折型レンズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6103698A JP2713550B2 (ja) | 1994-05-18 | 1994-05-18 | 赤外用回折型レンズ |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59245078A Division JPH0679081B2 (ja) | 1984-11-20 | 1984-11-20 | 赤外用フレネルレンズ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0749407A true JPH0749407A (ja) | 1995-02-21 |
JP2713550B2 JP2713550B2 (ja) | 1998-02-16 |
Family
ID=14360992
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6103698A Expired - Lifetime JP2713550B2 (ja) | 1994-05-18 | 1994-05-18 | 赤外用回折型レンズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2713550B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6790373B2 (en) * | 2001-04-26 | 2004-09-14 | Oki Electric Industry Co., Ltd. | Microlens, its forming method and optical module |
CN105045015A (zh) * | 2014-04-16 | 2015-11-11 | 株式会社腾龙 | 红外线摄像装置以及摄像装置 |
CN114815007A (zh) * | 2022-03-16 | 2022-07-29 | 中国科学院光电技术研究所 | 一种制作连续浮雕菲涅尔透镜的方法 |
WO2022185716A1 (ja) * | 2021-03-01 | 2022-09-09 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | フレネルレンズ及びセンサシステム |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5124247A (ja) * | 1974-08-22 | 1976-02-27 | Yokogawa Electric Works Ltd | Kotaiikirenzu |
JPS51110347A (ja) * | 1975-02-28 | 1976-09-29 | Hughes Aircraft Co | |
JPS5336250A (en) * | 1976-09-16 | 1978-04-04 | Toshiba Corp | Fresnel lens |
-
1994
- 1994-05-18 JP JP6103698A patent/JP2713550B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5124247A (ja) * | 1974-08-22 | 1976-02-27 | Yokogawa Electric Works Ltd | Kotaiikirenzu |
JPS51110347A (ja) * | 1975-02-28 | 1976-09-29 | Hughes Aircraft Co | |
JPS5336250A (en) * | 1976-09-16 | 1978-04-04 | Toshiba Corp | Fresnel lens |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6790373B2 (en) * | 2001-04-26 | 2004-09-14 | Oki Electric Industry Co., Ltd. | Microlens, its forming method and optical module |
CN105045015A (zh) * | 2014-04-16 | 2015-11-11 | 株式会社腾龙 | 红外线摄像装置以及摄像装置 |
CN105045015B (zh) * | 2014-04-16 | 2018-01-02 | 株式会社腾龙 | 红外线摄像装置以及摄像装置 |
WO2022185716A1 (ja) * | 2021-03-01 | 2022-09-09 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | フレネルレンズ及びセンサシステム |
CN114815007A (zh) * | 2022-03-16 | 2022-07-29 | 中国科学院光电技术研究所 | 一种制作连续浮雕菲涅尔透镜的方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2713550B2 (ja) | 1998-02-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |