JPH0747521A - ネット状補強材入り押出成形体の製造方法およびその装置 - Google Patents

ネット状補強材入り押出成形体の製造方法およびその装置

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JPH0747521A
JPH0747521A JP5196518A JP19651893A JPH0747521A JP H0747521 A JPH0747521 A JP H0747521A JP 5196518 A JP5196518 A JP 5196518A JP 19651893 A JP19651893 A JP 19651893A JP H0747521 A JPH0747521 A JP H0747521A
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JP
Japan
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net
raw material
shaped reinforcing
mold
molding space
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Withdrawn
Application number
JP5196518A
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English (en)
Inventor
Takashi Nakamura
隆 中村
Yasuhiro Akita
靖博 秋田
Tadashi Isoyama
正 磯山
Kozo Toyama
幸三 遠山
Tatsuo Suenaga
龍夫 末永
Hiroaki Nakagawa
裕章 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Kajima Corp
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 押出成形体の内部に1枚あるいは複数枚のネ
ット状補強体を挿入する場合であっても、金型成形部内
の原料の流速分布を均一にでき、当該金型成形部により
形成される押出成形体内の所定の位置に、円滑に、確実
に、しかも連続的にネット状補強体を挿入できるように
することを目的とする。 【構成】 原料供給手段によって原料を圧送し、金型成
形部の成形空間部内に供給する前に、ガイド部材の開口
端からネット状補強体の先端部を金型成形部の成形空間
部内に突出させた状態にセットする方法。金型成形部の
成形空間部内面に次第に原料通路が狭められたテーパ面
部を形成し、ガイド部材の外面にテーパ面と形成し、原
料の流れがネット状補強体の表裏両面に向かうようにし
たもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セメント組成物をはじ
めとする窯業系素材および可塑性合成樹脂などにネット
状補強材を埋設して押出成形するネット状補強材入り押
出成形体の製造方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の外壁用建材は、高品質なものを多
量生産するため、生産性の高い押出成形法により生産さ
れている。この押出成形は、セメント組成物をはじめと
する窯業系素材や可塑性樹脂などの流動性に乏しい素材
を金型成形部に圧入して押出し、所定形状の押出成形体
を形成するものであり、比較的容易に押出成形体を形成
することができる。
【0003】ところが、外壁用建材の素材であるセメン
ト等の組成物は、一般に圧縮力に対しては極めて高強度
であるのに比べ、引っ張りや曲げに対してはそれほど強
くなく、曲げ力が働く部材として用いるのは必ずしも好
ましい材料ではない。例えば、強風や突風に晒され、風
圧による曲げ力を受ける高層建築物の最上部の外壁材な
どに用いるのはあまり適していない。このため、最近、
建材の内部に補強材を挿入することにより、引っ張りや
曲げに対してより強い建材とする方法や装置が開発され
ている。例えば、図8に示されるように、一台の押出機
1から送り出された原料を、一旦2つの経路3に分離
し、金型成形部5内に金型成形部の両側部より原料を送
り込むことにより、原料の押出圧力や流速等の押出特性
を均一に保つようにしたものもある。このようにして押
出状態を均一にすることにより、ネット状補強体7の挿
入位置等を安定した状態に保っている(本件出願人にか
かる特願平2−249216号参照)。なお、図中の符
号「8」はガイド部材である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の方法及び装置は、ネット状補強体の側面より原料
を圧入するので、ネット状補強体は、高圧の原料に押さ
れる虞があり、例えば繊維を編んだもののように剛性の
低い材料ではフラットな状態で原料内に埋設されず、押
出成形体完成時に全体に渡って延在するように配置され
ない虞がある。このため、ネット状補強体は相当強度を
有するものでなければ埋設できない虞もある。
【0005】また、従来の装置は、原料の流量を制御す
る位置とネット状補強体を挿入する位置とが比較的離れ
ているので、2つの経路を通ってきた原料がネット状補
強体と合体するとき両原料流速が均等にならない虞があ
り、ネット状補強体がフラットに原料中に埋設されない
虞もある。
【0006】現在は、建材を軽量化するために、建材の
幅方向に1列あるいは2列以上の中空部を形成すること
が一般的に行われている。このように内部に中空部が設
けられた建材を成形する場合には、原料が流動する部分
の厚みが小さくなるので、原料の流速の変化率は大きく
なり、それに伴って流速等の制御が困難になるという不
具合もある。そして中空部近傍の建材の肉厚は、当然薄
いので、ネット状補強体を境とする剥離などが生じる可
能性も大きく、補強体の挿入位置の許容誤差範囲は、極
めて小さくなる。
【0007】以上のような問題点に鑑みてなされた本発
明は、押出成形体の内部に1枚あるいは複数枚のネット
状補強体を挿入する場合であっても、金型成形部内の原
料の流速分布を均一にでき、当該金型成形部により形成
される押出成形体内の所定の位置に、円滑に、確実に、
しかも連続的にネット状補強体を挿入できるようにする
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明方法は、原料供給手段から連続的に圧送された
流動性のある原料を所定の形状に成形する金型成形部の
成形空間部入口より導入するとともに、この金型成形部
の成形空間部内に複数枚のネット状補強材も供給し、前
記原料中にネット状補強材が埋設された押出成形体を前
記金型成形部の成形空間部出口から排出するようにした
ネット状補強材入り押出成形体の製造方法において、前
記原料供給手段によって前記原料を押圧する前に、前記
金型成形部の成形空間部入口に設けられたネット状補強
体を外部から金型成形部内にガイドするガイド部材の開
口部から、前記ネット状補強体の先端部を前記金型成形
部の成形空間部内に突出させた状態にセッティングする
初期設定工程と、前記ガイド部材の開口部から突出され
た前記ネット状補強体の表裏両面に対し前記補強体の表
面側原料と前記ネット状補強体の裏面側原料とをほぼ等
しい流速で供給し、これら原料によりネット状補強体を
挟圧しつつガイド部材より引き出しつつ流れるようにし
たネット状補強体内包工程と、このネット状補強体内包
工程終了後直ちに、前記金型成形部の成形空間部内で、
前記原料内部に引き出された前記ネット状補強体と当該
ネット状補強体を包囲する前記原料とを所定形状に成形
し原料中にネット状補強材が埋設された押出成形体とす
る成形工程と、を有することを特徴とするネット状補強
材入り押出成形体の製造方法である。
【0009】上記目的を達成するための本発明装置は、
流動体である押出成形体の原料を所定の形状に成形する
金型成形部と、当該金型成形部に接続された接続管から
当該金型成形部の成形空間部内に前記原料を流量制御手
段により流量制御しつつ連続的に圧送する原料供給手段
と、前記金型成形部の成形空間部内に取り付けられ、前
記押出成形体を高強度化する複数枚のネット状補強体を
それぞれ独立して外部から前記金型成形部の成形空間部
内にガイドする複数個のガイド部材とを有し、前記金型
成形部の成形空間部出口からネット状補強材が埋設され
た押出成形体を排出するネット状補強材入り押出成形体
の製造装置において、前記金型成形部は、成形空間部内
面に、入口から原料の流れ方向所定の範囲に形成された
次第に原料通路が狭められたテーパ面部と、テーパ面部
に連設された平坦部とが形成され、当該テーパ面部が形
成された部分に対応する成形空間部内には、前記ネット
状補強体を平らにして通過させる間隙部と、当該間隙部
の先端の開口部に向けて外面が先細り状に形成されたテ
ーパ面とを有する複数個のガイド部材が平行に配置さ
れ、前記原料供給手段は、前記各接続管内を複数に分割
し、この分割された通路ごとに流量制御手段を設けたこ
とを特徴とするネット状補強材入り押出成形体の製造装
置である。
【0010】前記原料供給手段は、前記金型成形部の成
形空間部内に当該成形空間部から流出する原料の流量を
制御する第2流量制御手段を設けることが好ましい。さ
らに好ましくは、前記ガイド部材から前記各接続管内に
伸延された分配プレートを有し、当該分配プレートによ
り分割された通路ごとに流量制御手段を設けるようにす
ることである。
【0011】
【作用】本発明方法では、原料供給手段によって原料を
圧送し、金型成形部の成形空間部内に供給する前に、ガ
イド部材の開口端からネット状補強体の先端部を金型成
形部の成形空間部内に突出させた状態にセットすると、
原料供給手段から連続的に圧送された原料自体によりネ
ット状補強材は金型成形部の成形空間部内に引き込まれ
る。このネット状補強体の引き出し時期は、原料の供給
と同期するので、剛性の低いネット状補強体であっても
常に安定した状態で連続的に確実に挿入できる。
【0012】また、金型成形部の成形空間部内に設置さ
れたガイド部材内の間隙部を通って金型成形部の成形空
間部内に案内されるネット状補強体は、金型成形部によ
り原料が所定の形状に形成される直前に原料内に挿入さ
れる。したがって、流動性の乏しい原料であっても、ネ
ット状補強体が原料内に進入するにあたり、これを阻止
する大きな力が加わることはなく、ガイド部材の間隙部
に原料が流入することもない。
【0013】成形空間部内に突出されたネット状補強材
に対しては、その表裏両面に対し原料がほぼ等しい流速
で供給されるので、ネット状補強材の引き出しが円滑に
行われ、押出成形体内の所定の位置に確実にかつ連続的
にネット状補強体を挿入することができ、また剛性の低
い材料のネット状補強材でも偏平な状態で原料中に埋設
され、押出成形体完成時にはネット状補強材が全体に渡
って延在するように配置される。
【0014】また、本発明装置では、金型成形部の内面
に、成形空間部入口から原料の流れ方向所定の範囲に、
次第に原料通路を狭めるようにテーパ面部を形成したの
で、原料はテーパ面部に沿うように流れてネット状補強
体を表裏両面から加圧するようになり、ネット状補強体
との合体性が向上する。
【0015】さらに、各接続管内を複数に分割し、この
分割された通路ごとに流量制御手段を設けると、押出し
成形体の内部に複数のネット状補強体を挿入する場合で
あっても、圧送原料は、複数の層に別れて金型成形部内
に供給される。これら各層の原料は、それぞれに対応す
る流量制御手段によりそれぞれ流量や流速を調節される
ので、各層の原料の流量または流速は一致し、金型成形
部内の原料の流速分布も均一化し、ネット状補強体を円
滑に引き出し、押出成形体を形成したとき、その内部の
所定の位置に確実にネット状補強体を挿入することがで
きる。この挿入は連続的に行うことができ生産性も向上
する。
【0016】特に、成形空間部から流出する原料の流量
を制御する第2流量制御手段を成形空間部内に設ける
と、原料の流れがさらに均一化され、さらにガイド部材
と一体的に分配プレートを設けると、各分割通路内の原
料の流れがスムーズになり、原料の流れ制御が容易とな
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1はセメント建材を製造する装置を示す概念
図、図2は本発明にかかる製造装置の一実施例を示す平
面図、図3は同側面図、図4は同製造装置の要部を示す
水平断面図、図5は図4の5−5線に沿う矢視図、図6
同製造装置の要部を示す一部破断斜視図、図7は押出成
形体の一部破断斜視図である。
【0018】まず、セメント建材Wを製造する装置の全
体を概説すれば、図1に示されるように、セメント、硅
砂、繊維、薬剤等を混練し、原料であるモルタルを生成
するミキサー11を有している。このミキサー11で
は、前記組成物を混練することによりモルタルが生成さ
れる。モルタルは、ミキサー11のモルタル排出口13
より排出され、当該排出口13に連結された第1コンベ
ヤ15により搬送されるようになっている。第1コンベ
ヤ15の先端には押出機17の原料供給口19が設置さ
れ、押出機17には本発明にかかる製造装置が連設され
ている。この製造装置により成形されたセメント建材W
は金型成形部23の出口Oより排出される。金型成形部
23の出口Oには、搬送コンベヤ57が設置されてお
り、トレー59上に搬送され、適当な長さに切断された
後に、一次養生を行うオートクレーブ61に搬送され
る。一次養生が終了すると、次のオートクレーブ63に
搬送されて二次養生される。このようにして乾燥し、十
分な強度にした後、切断加工され製品セメント建材Wと
なる。
【0019】本発明にかかる製造装置は、原料供給手段
Gから連続的に圧送された流動性のある原料であるモル
タルを所定の形状に成形する金型成形部23の入口に導
入するとともに複数枚のネット状補強材も供給し、モル
タル中にネット状補強材が埋設された、図7に示される
ような、2枚のネット状補強体29,29が挿入され、
2段の中空部31を有するセメント建材Wを製造するも
のである。
【0020】この原料供給手段Gは、図2,3に示すよ
うに、モルタルを高圧で送り出すことができるオーガと
呼ばれる圧送装置21と、この圧送装置21に接続され
た2方向に分岐して延びる第1および第2接続管25,
27と、各接続管25,27内を複数の通路Tu ,Tc
,Td (図5,6参照)に分割する分配プレート49
と、この分割された通路Tu ,Tc ,Td ごとに設けら
れた流量制御手段R1 とからなっている。
【0021】前記接続管25,27は、母菅24より分
岐され、図2および図3に示すように、3次元的に湾曲
されているが、各接続管25,27は、共に同一の管長
と管径を有し、圧送装置21より送り出だされたモルタ
ルを金型成形部23の成形空間部23C内で再び合流す
るように金型成形部23の側部に連結されている。各接
続管25,27の金型成形部23側部に連結される部分
は、内部が図6に示すように、分配プレート49,49
により3つに分割され、分割された各通路Tu,Tc ,Td
ごとに第1流量制御手段R1 が設けられている。
【0022】分配プレート49,49は、後述のガイド
部材35と一体的に形成され、その後端は各接続管2
5,27内にまで伸延されている。このようにすれば、
圧送装置21より送られ各接続管25,27、を通って
流下してきたモルタルは、円滑に成形空間部23C内に
供給することができる。この結果、モルタルは、分配プ
レート49,49により3つの層に分離されて、金型成
形部23の成形空間部23C内に流入することになる。
【0023】第1流量制御手段R1 は、分割された各通
路Tu ,Tc ,Td から金型成形部23の成形空間部2
3C内に流入するモルタルの流速を制御するものであ
り、3つの通路Tu ,Tc ,Td 毎に独立して調節され
る流速調節弁51u ,51c ,51d と、流体圧供給手
段(図示せず)とからなり、各流体圧供給手段を作動す
ることにより流速調節弁51u ,51c ,51d が作動
し、各通路Tu ,Tc ,Td の流通断面を調節するよう
になっている。なお、符号「52c 」は、流体圧供給手
段を金型成形部23に取り付けるねじである。
【0024】本実施例の金型成形部23は、図4に示す
ように、内面には、成形空間部23Cの入口Iから次第
に原料通路が狭められるように、モルタルの流れ方向所
定の範囲に形成されたテーパ面部23aと、テーパ面部
23aに連設された平坦部23bとが形成されている。
当該テーパ面部23aが形成された部分に対応する成形
空間部23C内には、ネット状補強体29を所定の位置
に正確に案内する2つのガイド部材35,35が相互に
平行に配置されている(図5参照)。各ガイド部材35
の内部には、収容される1枚のネット状補強体29をフ
ラットにして通過させる間隙部37が形成されている。
各ガイド部材35の外面は、間隙部37の先端の開口部
39に向けて先細り状にテーパ面37aとされている。
【0025】これにより入口Iから流入したモルタルの
流れは、テーパ面部23aとガイド部材35の先細り状
にテーパ面37aとによりガイドされてネット状補強体
29の表裏両面に向かうことになる。なお、開口部39
は、ネット状補強体29の送り出しが可能な範囲で極力
狭くされて成形空間部23C内に突出しているが、この
結果、流動性の乏しいモルタル内にもネット状補強体2
9を簡単に埋設することができ、モルタルは開口部39
から内部に入り込まないようになる。また、ガイド部材
35の先端部39には、支持ボルト41が取り付けら
れ、金型成形部23に支持されている。
【0026】このように成形空間部23Cのテーパ面部
23aとガイド部材35の外面に形成されたテーパ面3
7aとを形成すると、ネット状補強体29の表裏に当た
るモルタルとネット状補強体29とが確実に合体するこ
とになる。しかも、前述したように、第1流量制御手段
R1 により各通路Tu ,Tc ,Td を流れるモルタルの
流速が同じになるように制御されると、ネット状補強体
29がモルタルによってガイド部材35から確実に引き
出され、平坦な安定した状態でモルタルと合体すること
になる。
【0027】図2,3に示されるように、金型成形部2
3の後端部には、ネット状補強体29が金型成形部23
内に送り込まれる時に不必要に捩じれたり、ずれたりし
ないようにするために、保持部材43を取り付けること
が好ましい。この保持部材43は、本発明では特に限定
されるものではないが、例えば、ある程度の摩擦抵抗を
もって回転する抵抗ローラ等で良い。
【0028】前記ガイド部材35には、図4〜6に示さ
れるように、セメント建材Wの内部に中空部31を形成
するための中子45が取り付けられている。この中子4
5は、モルタルの流動方向に延び、基端がガイド部材3
5に取り付けられており、その先端部は金型成形部23
の出口Oに達している。
【0029】さらに、本実施例では、セメント建材Wの
形状によっては、前述の第1流量制御手段R1 のみで
は、金型成形部23の成形空間部23Cから流出するモ
ルタルが全体に渡り均一な流速とならない虞もあること
から、金型成形部23の成形空間部23C内に第2流量
制御手段R2 を設けている。この第2流量制御手段R2
も第1流量制御手段R1 と同様で、モルタルの流速を調
節する流速調節弁55…と、これら流速調節弁55…の
弁開度を調節する流体圧供給手段とを有し、この流体圧
供給手段により流通断面を調節するようになっている。
符号「56」は、ねじである。
【0030】次に、本実施例によるセメント建材Wの製
造方法を説明する。初期設定工程 まず、原料供給手段Gによってモルタルを圧送する前
に、ネット状補強体29をガイド部材35内に挿入し、
ネット状補強体29の先端部を、ガイド部材35の先端
開口部39より金型成形部23内に突出するようにセッ
トする。
【0031】ネット状補強体内包工程 ネット状補強体29の設置が完了すると、ミキサー11
を作動し、混練された流動性のあるモルタルを押出機1
7に供給する。そして、押出機17および圧送装置21
の運転を開始し、モルタルを接続管25,27内に供給
する。接続管25,27内は、ガイド部材37から一体
的に伸延された分配プレート49により3つに分割され
ているので、モルタルはこの分割された通路Tu ,Tc
,Tdごとに分流される。この分割された各通路Tu ,
Tc ,Td には第1流量制御手段R1 が設けられている
ので、モルタルは各通路Tu ,Tc ,Td ごとに流量が
等しくされ、複数の層に別れて金型成形部23の成形空
間部23Cの入口Iより内部へ連続的に内に供給され
る。
【0032】入口Iから流入したモルタルの流れは、テ
ーパ面部23aとガイド部材35の先細り状にテーパ面
37aとによりネット状補強体29の表裏両面に向かう
ように変向され、ネット状補強体29の表裏両面から加
圧するようになるので、必然的にモルタルとネット状補
強体29とが確実に合体することになる。
【0033】しかも、前述のように、第1流量制御手段
R1 によりモルタルの流速が同じになるように制御され
ると、ネット状補強体29がモルタル自体によってガイ
ド部材35から確実に引き出され、平坦な安定した状態
でモルタルと合体することになる。つまり、ネット状補
強体29の引き出し時期とモルタルの供給時期とは、い
わば同期することになり、ネット状補強体29とモルタ
ルとは、常に同期的に作動し、安定した状態でネット状
補強体29の引き出しが連続的にかつ円滑に行なわれ
る。したがって、複数のネット状補強体29を挿入する
場合であっても、各層のモルタルの流量または流速は一
致し、ネット状補強体29がガイド部材35の開口部3
9から円滑に引き出されることになる。
【0034】しかも、比較的変形しやすい剛性の低い材
料、例えば炭素−炭素複合材料からなるネット状補強材
29であっても、高圧のモルタルにより変形や捩じれな
どが生じることなく、偏平な状態でモルタル中に埋設さ
れることになる。また、セメント建材Wが完成した時
も、ネット状補強材29が全体に渡って延在した状態の
セメント建材Wを得ることができ、品質の良い製品を高
い生産性の元で製造できることになる。
【0035】なお、ガイド部材35の開口部39は、ネ
ット状補強体29の送り出しが可能な範囲で極力狭くさ
れかつ成形空間部23C内に突出されているので、流動
性の乏しいモルタル内にもネット状補強体29が簡単に
入り込み、モルタルはガイド部材35の開口部39内に
は入り込まない。
【0036】成形工程 ネット状補強体の内包工程終了後、直ちに、金型成形部
23内でネット状補強体29を有するとモルタルを所定
形状に成形する。ネット状補強体29がモルタル内に埋
設された状態で、金型成形部23内を圧送されると、モ
ルタルは金型成形部23内の中子45により空間部が形
成され、外形は金型成形部23の出口形状である矩形状
となり、セメント建材Wは、内部に中空部31を有する
断面矩形のものとなる。なお、壁面角部の建材を形成す
る場合には、金型成形部23の出口形状を断面L字状と
したり、場合に因ってはU字状等にすることができる。
なお、ガイド部材35の先端開口部39は狭く、流動性
のあるモルタルを使用する場合でも、この開口部39か
らガイド部材35の間隙部37内へモルタルが浸入する
ことはない。また、ネット状補強体29は、間隙部37
から金型成形部23内に引きずられて出る際に、間隙部
37をクリーニングする効果を有しているので、間隙部
37がモルタル等が詰まることもない。
【0037】上述したものは、本発明の一実施例であ
り、本発明は、特許請求の範囲に記載の要旨を逸脱する
ことなく、種々変更することができる。例えば、前記実
施例では、原料としてモルタルを使用したがこれのみに
限定されるものではなく、種々の流動性材料を使用する
ことができる。また、各接続管内を分割する数は、原料
中に埋設するネット状補強体の枚数により適宜変更で
き、この分割通路に設けられた流量制御手段の数も変更
できる。さらに、金型成形部内に設けられた流量制御手
段は製品によっては必ずしもなくても良い。加えて、ガ
イド部材から各接続管内に伸延された分配プレートも、
必ずしもガイド部材と一体に形成する必要もない。
【0038】
【発明の効果】以上の本発明方法によると、ガイド部材
の開口端からネット状補強体の先端部を金型成形部内に
突出させた状態にセットした後に、原料を圧送するの
で、原料自体によりネット状補強材は金型成形部内に引
き込まれる。ネット状補強体の引き出しは、原料の供給
と同期するので、常に、安定した状態で連続的に、しか
も確実に挿入できる。また、ガイド部材が金型成形部内
に設置されており、このガイド部材内に形成される間隙
部を通って金型成形部内に案内されるネット状補強体
は、金型成形部により成形体の原料が所定の形状に形成
される直前に原料内に挿入されるので、流動性の乏しい
原料でも確実にネット状補強体を埋設できる。本発明装
置によると、金型成形部の内面に、入口側から次第に原
料通路が狭められたテーパ面部と外面が先細り状にテー
パ面とされたガイド部材が配置されているので、原料が
ネット状補強体を表裏両面から加圧するように流れ、ネ
ット状補強体との合体性が向上する。また、各接続管内
を複数に分割した通路ごとに流量制御手段を設けている
ので、押出し成形体の内部に複数のネット状補強体を挿
入する場合であっても、圧送原料は、それぞれに対応す
る流量制御手段によりそれぞれ流量や流速を調節されて
複数の層に別れて金型成形部内に供給されるので、各層
の原料は、流量または流速は一致し、金型成形部内の原
料の流速分布を均一に制御でき、ネット状補強体を円滑
に引き出すことになり、押出成形体を形成したとき、そ
の内部の所定の位置に確実にネット状補強体を挿入する
ことができる。この挿入は連続的に行うことができ、こ
の結果種々の大きさの押出成形体を形成できるのみでな
く、生産性も向上する。また、成形空間部内に成形空間
部から流出する原料の流量を制御する第2流量制御手段
を設けると、原料の流れが一層均一化され、さらにガイ
ド部材と一体的に分配プレートを設けると、各分割通路
内の原料の流れがスムーズになり、原料の流れ制御が容
易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 セメント建材を製造する装置を示す概念図で
ある。
【図2】 本発明にかかる製造装置の一実施例を示す平
面図である。
【図3】 同側面図である。
【図4】 同製造装置の要部を示す水平半断面図であ
る。
【図5】 図4の5−5線に沿う断面図である。
【図6】 同製造装置の要部を示す一部破断斜視図であ
る。
【図7】 押出成形体の一部破断斜視図である。
【図8】 従来の押出成形装置を示す断面図である。
【符号の説明】
23…金型成形部、 23a…テーパ面部、 23b…
平坦部、23C…成形空間部、 29…ネット状補強
材、35…ガイド部材、37…間隙部、 37a…
テーパ面、 39…ガイド部材の開口部、49…分
配プレート、 G…原料供給手段、 I…成形空間
部入口、O…成形空間部出口、 R1 …第1流量制御手
段、R2 …第2流量制御手段、Tu,Tc,Td …通路、
W…セメント建材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 磯山 正 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 遠山 幸三 東京都調布市飛田給二丁目19番1号 鹿島 建設株式会社技術研究所内 (72)発明者 末永 龍夫 東京都調布市飛田給二丁目19番1号 鹿島 建設株式会社技術研究所内 (72)発明者 中川 裕章 東京都調布市飛田給二丁目19番1号 鹿島 建設株式会社技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料供給手段(G) から連続的に圧送され
    た流動性のある原料を所定の形状に成形する金型成形部
    (23)の成形空間部入口(I) より導入するとともに、この
    金型成形部(23)の成形空間部(23C) 内に複数枚のネット
    状補強材(29)も供給し、前記原料中にネット状補強材(2
    9)が埋設された押出成形体を前記金型成形部(23)の成形
    空間部出口(O) から排出するようにしたネット状補強材
    入り押出成形体の製造方法において、 前記原料供給手段(G) によって前記原料を押圧する前
    に、前記金型成形部(23)の成形空間部入口(I) に設けら
    れたネット状補強体(29)を外部から金型成形部内にガイ
    ドするガイド部材(35)の開口部(39)から、前記ネット状
    補強体(29)の先端部を前記金型成形部(23)の成形空間部
    (23C) 内に突出させた状態にセッティングする初期設定
    工程と、 前記ガイド部材(35)の開口部(39)から突出された前記ネ
    ット状補強体(29)の表裏両面に対し前記補強体の表面側
    原料と前記ネット状補強体(29)の裏面側原料とをほぼ等
    しい流速で供給し、これら原料によりネット状補強体(2
    9)を挟圧しつつガイド部材(35)より引き出しつつ流れる
    ようにしたネット状補強体内包工程と、 このネット状補強体内包工程終了後直ちに、前記金型成
    形部(23)の成形空間部(23C) 内で、前記原料内部に引き
    出された前記ネット状補強体(29)と当該ネット状補強体
    を包囲する前記原料とを所定形状に成形し原料中にネッ
    ト状補強材(29)が埋設された押出成形体とする成形工程
    と、を有することを特徴とするネット状補強材入り押出
    成形体の製造方法。
  2. 【請求項2】 流動体である押出成形体の原料を所定の
    形状に成形する金型成形部(23)と、当該金型成形部(23)
    に接続された接続管(25,27) から当該金型成形部(23)の
    成形空間部(23C) 内に前記原料を流量制御手段(R1)によ
    り流量制御しつつ連続的に圧送する原料供給手段(G)
    と、前記金型成形部(23)の成形空間部(23C) 内に取り付
    けられ、前記押出成形体を高強度化する複数枚のネット
    状補強体(29)をそれぞれ独立して外部から前記金型成形
    部(23)の成形空間部(23C) 内にガイドする複数個のガイ
    ド部材(35)とを有し、前記金型成形部(23)の成形空間部
    出口(O) からネット状補強材(29)が埋設された押出成形
    体を排出するネット状補強材入り押出成形体の製造装置
    において、 前記金型成形部(23)は、成形空間部内面に、入口(I) か
    ら原料の流れ方向所定の範囲に形成された次第に原料通
    路が狭められたテーパ面部(23a) と、テーパ面部(23a)
    に連設された平坦部(23b) とが形成され、当該テーパ面
    部(23a) が形成された部分に対応する成形空間部(23C)
    内には、前記ネット状補強体(29)を平らにして通過させ
    る間隙部(37)と、当該間隙部(37)の先端の開口部(39)に
    向けて外面が先細り状に形成されたテーパ面(37a) とを
    有する複数個のガイド部材(35)が平行に配置され、 前記原料供給手段(G) は、前記各接続管(25,27) 内を複
    数に分割し、この分割された通路(Tu,Tc,Td)ごとに流量
    制御手段(R1)を設けたことを特徴とするネット状補強材
    入り押出成形体の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記原料供給手段(G) は、前記金型成形
    部(23)の成形空間部(23C) 内に当該成形空間部(23C) か
    ら流出する原料の流量を制御する第2流量制御手段(R2)
    を設けたことを特徴とする請求項2に記載のネット状補
    強材入り押出成形体の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記原料供給手段(G) は、前記ガイド部
    材(35)から前記各接続管(25,27) 内に伸延された分配プ
    レート(49)を有し、当該分配プレート(49)により分割さ
    れた通路(Tu,Tc,Td)ごとに流量制御手段(R1)を設けたこ
    とを特徴とする請求項2または3に記載のネット状補強
    材入り押出成形体の製造装置。
JP5196518A 1993-08-06 1993-08-06 ネット状補強材入り押出成形体の製造方法およびその装置 Withdrawn JPH0747521A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05320009A (ja) * 1991-02-20 1993-12-03 Tosoh Corp 田植前湛水下水田除草用水性懸濁製剤および散布方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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