JPH0746221A - ディジタル復調装置 - Google Patents

ディジタル復調装置

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JPH0746221A
JPH0746221A JP5190512A JP19051293A JPH0746221A JP H0746221 A JPH0746221 A JP H0746221A JP 5190512 A JP5190512 A JP 5190512A JP 19051293 A JP19051293 A JP 19051293A JP H0746221 A JPH0746221 A JP H0746221A
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JP
Japan
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signal
circuit
input
fourier transform
orthogonal frequency
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JP5190512A
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Yasunari Ikeda
康成 池田
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Original Assignee
Sony Corp
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 直交周波数多重信号を復調する回路規模の小
さなディジタル復調装置を提供することを目的とする。 【構成】 DFT回路121は、例えばディジタルシグ
ナルプロセッサ(DSP)等から構成される2N、12
04入力の離散的フーリエ変換回路であって、シリアル
/パラレル変換回路119から入力されるディジタル信
号を離散的フ−リエ変換して復調する。ここで、離散的
フ−リエ変換回路121の入力の内、実数部入力(R
e)には直交周波数多重信号が入力され、虚数部入力
(Im)には固定値、例えば0が常に入力される。パラ
レル/シリアル変換回路122、123は、DFT回路
121から入力された変換結果をシリアル形式の信号に
変換し、バッファメモリ124、125は、入力された
変換結果についてガードインターバルの除去等の処理を
行い、さらに、この変換結果の内の有意な部分のみを選
択してIチャネル信号およびQチャネル信号として出力
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直交周波数変調信号を受
信して復調するディジタル復調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル形式の信号を伝送する場合、単
一周波数の搬送波信号をディジタル信号に基づいて位相
変調および振幅変調する方法が一般的に用いられてい
る。このような変調方式としては、位相のみを変化させ
る位相変調(PSK)が、また、位相と振幅の両方を変
化させる直交変調(QAM)がよく用いられる。上述の
各変調方式のように、従来は単一周波数の搬送波信号を
伝送帯域におさまる程度の占有帯域幅を有するように変
調していた。一方、最近では新たな変調方式として、直
交周波数多重方式(OFDM)と呼ばれる変調方式が提
案されている。
【0003】この直交周波数多重方式は、伝送帯域内に
複数の直交する搬送波信号を発生させ、伝送帯域を分割
し、それぞれの搬送波信号をディジタル信号により位相
変調(PSK)や直交変調(QAM)する変調方式であ
る。複数の搬送波信号により伝送帯域を分割するので1
つの搬送波信号当たりの帯域は狭くなるので、1つの搬
送波信号当たりの変調速度は遅くなる。しかし伝送帯域
が同一である場合、複数の搬送波信号をそれぞれ変調し
た結果得られる総合的な伝送速度は従来の変調と変わら
ない。この方式では多数の搬送波信号が並列に伝送され
るので、シンボル当たりの速度は遅くなるため、いわゆ
るマルチパス妨害の存在する伝送路では、シンボルの時
間長に対する相対的なマルチパス妨害波の遅延時間を小
さくすることが可能である。従って、この方式はマルチ
パス妨害の影響を受けにくく、この特徴により地上波に
よるデジタル信号の伝送に対して特に注目されている。
【0004】ここで、直交多重周波数多重方式の信号処
理には離散的フーリエ変換および離散的逆フーリエ変換
を高速に行う必要がある。しかし、最近の半導体技術の
進歩により、従来困難であったハードウェア的な処理に
よる離散的フ−リエ変換や離散的逆フ−リエ変換を実行
可能な半導体素子が供給されるようなってきており、従
って、このような素子を用いて簡単に直交周波数多重方
式の変調を行う、あるいは、この変調方式により変調さ
れた信号を復調することができる。このような半導体技
術の進歩もこの直交周波数多重方式が注目されている理
由の一つである。
【0005】以下、一般的な直交周波数多重方式につい
て説明する。直交周波数多重方式の特徴は、伝送チャン
ネル(伝送帯域)を分割した所定の帯域幅ごとに直交す
る搬送波信号を発生し、変調後の信号がそれぞれの帯域
幅に納まる程度の低いデータ速度のディジタル信号で各
搬送波信号のそれぞれをディジタル信号で変調するので
はなく、全ての搬送波信号の変調を離散的逆フ−リエ変
換(IDFT)により一括して行う点にある。
【0006】以下、図3を参照して直交周波数多重変調
を行う変調装置の構成を説明する。図3は、従来の直交
周波数多重変調装置80の構成を示す図である。直交周
波数多重変調装置80は、シリアル/パラレル変換回路
803、804、離散的逆フ−リエ変換回路(IDF
T)805、パラレル/シリアル変換回路(P/S)8
06、806、バッファメモリ(BM)808、80
9、D/A変換回路(D/A)810、811、ロ−パ
スフィルタ(LPF)812、813、乗算回路81
4、815、局部発振器816、90゜移相回路(H)
817、加算回路818、バンドパスフィルタ(BP
F)819、RFコンバ−タ820、および、送信アン
テナ821から構成される。また、Iチャネル信号80
1およびQチャネル信号802は、それぞれ伝送される
べき直交周波数多重変調されるべきディジタル信号であ
り、送信信号822は、直交周波数多重変調装置80に
よる処理により生成され、送信アンテナ821から送出
される電波信号である。
【0007】以下、直交周波数多重変調装置80の動作
を説明する。Iチャネル信号801およびQチャネル信
号802は、直交周波数多重信号の伝送フォーマットに
おいて、受信側においてクロック信号およびDFT時間
窓信号の同期確立のために使用される無信号のシンボル
(同期シンボル)が挿入された伝送データである。Iチ
ャネル信号801およびQチャネル信号802は、それ
ぞれシリアル/パラレル変換回路803、804に入力
される。シリアル/パラレル変換回路803、804
は、Iチャネル信号801およびQチャネル信号802
をシリアル/パラレル変換してこれらの並列デ−タを生
成し、離散的逆フ−リエ変換回路805に入力する。離
散的逆フ−リエ変換回路805は、並列形式のIチャネ
ル信号801およびQチャネル信号802を離散的逆フ
−リエ変換(IDFT)して時間領域の信号に変換す
る。
【0008】離散的逆フ−リエ変換回路805において
得られた2つの並列形式の時間領域の信号はそれぞれ、
パラレル/シリアル変換回路806、807で時間的に
より直列の信号に変換され、さらにバッファメモリ80
8、809により、いわゆるガ−ドインターバルが付加
され、D/A変換回路810、811に入力される。ガ
ードインターバルが付加されたこれらの信号は、D/A
変換回路810、811によりアナログ形式の信号に変
換され、ロ−パスフィルタ812、813に入力され
る。アナログ形式の信号に変換されたこれらの信号は、
ロ−パスフィルタ812、813によりフィルタリング
されて折り返し信号成分が除去され、乗算回路814、
815に入力される。
【0009】折り返し信号成分が除去されたこれらの信
号は、乗算回路814、815により、それぞれ局部発
振器816から出力される搬送波信号、および、この搬
送波信号が90°移相回路817により90°移相され
た搬送波信号と乗算される。乗算回路814、815に
より変調されたそれぞれの搬送波信号は加算回路818
により加算され、合成される。加算回路818により合
成された信号は、バンドパスフィルタ819により所定
の帯域幅に制限され、RFコンバ−タ820に入力され
る。加算回路818により帯域制限された信号は、RF
コンバ−タ820により所望の周波数に周波数変換さ
れ、送信アンテナ821より送信信号822として出力
される。なお上述したように、Iチャネル信号801お
よびQチャネル信号802に同期シンボルに対応する無
信号部分が予め挿入されているため、直交周波数多重変
調装置80から送出される直交周波数多重変調装置80
により生成された直交周波数多重信号には所定のシンボ
ルごとに同期シンボルが存在する。
【0010】以下、図4を参照して、直交周波数多重方
式により変調された信号を受信、復調する従来の直交周
波数多重復調装置85の構成および動作を説明する。図
4は、従来の直交周波数多重復調装置85の構成を示す
図である。直交周波数多重復調装置85は、受信アンテ
ナ851は、チュ−ナ(Tu)852、乗算回路85
3、854、局部発振器855、90゜移相回路85
6、ロ−パスフィルタ857、858、A/D変換回路
861、862、シリアル/パラレル変換回路859、
860、離散的フ−リエ変換回路(DFT)863、パ
ラレル/シリアル変換回路864、865、バッファメ
モリ866、867、搬送波信号再生回路868、およ
び、クロック再生回路(BTR)869から構成され
る。
【0011】また、図4において、RF入力信号850
は、例えば直交周波数多重変調装置80により生成さ
れ、伝送すべきデータの他に同期シンボルが挿入されて
送出された直交周波数多重信号(送信信号822)であ
り、Iチャネル信号871およびQチャネル信号872
は、直交周波数多重復調装置85が直交周波数多重復調
装置850を復調した結果として得られるディジタル形
式の信号である。
【0012】以下、直交周波数多重復調装置85の動作
を説明する。RF信号入力850は受信アンテナ851
で捕捉され、チュ−ナ852に入力される。チュ−ナ8
52ではRF入力信号850を周波数変換して中間周波
数帯の信号とし、増幅して乗算回路853、854に入
力する。乗算回路853、854には、それぞれ局部発
振器855の出力信号、および、局部発振器855の出
力信号が90゜移相回路856により90°移相された
信号が入力されており、これらの信号とチュ−ナ852
の出力信号とを乗算し、チュ−ナ852から出力される
中間周波数帯の信号を基底帯域信号に変換する。これら
の基底帯域信号は、ローパスフィルタ857、858に
より、それぞれ不要の高調波成分が除去され、A/D変
換回路859、860に入力される。
【0013】不要な高調波成分が除去された基底帯域信
号は、それぞれA/D変換回路859、860によりデ
ィジタル形式の信号に変換され、さらにそれぞれシリア
ル/パラレル変換回路861、862により並列(パラ
レル)形式の信号に変換され、離散的フ−リエ変換回路
863に入力される。ディジタル形式の信号に変換され
たこれらの信号は、離散的フ−リエ変換回路863によ
り離散的フーリエ変換(DFT)され、さらにパラレル
/シリアル変換回路864、865により直列(シリア
ル)形式の信号に変換され、バッファメモリ866、8
67に入力される。
【0014】シリアル形式の信号に変換されたこれらの
信号は、バッファメモリ866、867により、変調時
に付加されたガ−ドインタバルの除去等の処理を受け、
ディジタル形式のIチャネル信号871およびQチャネ
ル信号872として出力される。局部発振器855は、
パラレル/シリアル変換回路864、865によるDF
T処理後の信号に基づいて、搬送波再生回路868の、
例えばコスタスル−プによる制御を受けて搬送波信号を
再生する。クロック再生回路869は、ローパスフィル
タ857、858の出力信号に基づいてクロック信号C
KおよびDFT時間窓信号を生成する。これらのクロッ
ク信号CKは、離散的フ−リエ変換回路863等におけ
る信号処理の動作を規定する。また、離散的フ−リエ変
換回路863は、DFT時間窓信号に基づいて、離散的
フ−リエ変換の対象とする受信信号を切り取る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来の回路は、まず受
信した直交周波数多重信号を、直交する再生搬送波信
号、いわゆるcos信号およびsin信号で2つの基底
帯域信号に変換し、さらにこれらの基底帯域信号を2系
統の回路において同様な処理を行って復調する。従っ
て、2つの基底帯域信号に対して同様な処理を行う回路
を2系統有する必要があり、回路規模が大きくなってし
まうという問題がある。本発明は上述した従来技術の問
題点に鑑みてなされたものであり、回路規模の小さな直
交周波数多重信号を復調するディジタル復調装置を提供
することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】以上述べた目的を達成す
るために本発明のディジタル復調装置は、少なくとも2
種類の所定の関係を有する入力信号を処理する手段であ
って、直交周波数多重信号、および、所定の固有値を該
入力信号として時間領域から周波数領域に変換して復調
信号とする復調手段を有することを特徴とする。また好
適には、前記時間領域から周波数領域への変換は、フー
リエ変換であることを特徴とする。また好適には、前記
復調手段の前記入力信号は、フーリエ変換の入力の実数
部、および、フーリエ変換の入力の虚数部の2種類であ
って、該復調手段は、該直交周波数多重信号を該入力信
号の実数部、または、虚数部のいずれか一方とし、前記
固定値を該入力信号の他方としてフーリエ変換すること
を特徴とする。また好適には、前記復調手段は、前記復
調信号の内、所定の有意な部分のみを選択する選択手段
をさらに有することを特徴とする。
【0017】
【作用】受信した直交周波数多重信号を単一の再生搬送
波信号で基底帯域の信号に変換し、この基底帯域信号を
離散的フ−リエ変換回路の虚数入力、または、実数入力
のいずれかに入力し、その他の入力には固定値を入力し
て離散的フーリエ変換を行って復調を行う。また、離散
的フーリエ変換の結果の内、有意なもののみを選択して
復調出力とする。
【0018】
【実施例】実施例の説明に先立ち、直交周波数多重(O
FDM)信号を数式を用いて説明する。直交周波数多重
信号は、一般の64QAM等の多値変調が単一の搬送波
信号を振幅変調および位相変調して所定の帯域内で情報
の伝送を行うのに対し、複数の搬送波信号をそれぞれ、
単一の搬送波信号を使用した変調方式に比べて低い情報
速度(ビットレート)で変調して所定の帯域内で情報の
伝送を行う変調方式である。直交周波数多重信号の搬送
波信号数がNであって、各搬送波信号についてQAM変
調した場合、直交周波数多重信号のm番目のシンボルf
m (t)は、次式で表される。
【0019】
【数1】
【0020】式1において、Δφmnは、後述するガード
インターバルによるシンボルの位相回転を補正する項で
あり、次式で表される。
【0021】
【数2】
【0022】式1、および、式2より、直交周波数多重
信号は次式で定式化される。
【0023】
【数3】
【0024】以下、直交周波数多重信号の電力スペクト
ラムを定式化する。式1で表された第m番目のシンボル
の時間幅T’の第m番目のシンボルfm (t)のフーリ
エ積分は次式のように表される。
【0025】
【数4】
【0026】式4より、この区間におけるエネルギース
ペクトラムは、次式で表される通りとなる。
【0027】
【数5】
【0028】式5第2項において、
【0029】
【数6】
【0030】は、第m番目と第k番目の搬送波信号の変
調波の相関関数であり、情報に相関がないことを仮定す
ると、式6は0となる。従って、式3は次式のように変
形される。
【0031】
【数7】
【0032】以下、直交周波数多重方式におけるSSB
信号の発生について説明する。信号g(t)のヒルベル
ト(Hilbert)変換をg’(t)と表すと、上側
波信号(USB)Su (t)と下側波信号(USB)S
l (t)はそれぞれ以下の式で表される。
【0033】
【数8】
【0034】
【数9】
【0035】ここで、ヒルベルト変換はg’(t)は、
次式で定義される。
【0036】
【数10】
【0037】すなわち、ヒルベルト変換は、インパルス
応答関数h(t)が次式のようになるフィルタに信号を
入力した場合の出力信号である。
【0038】
【数11】
【0039】インパルス応答関数h(t)のフーリエ変
換をH(ω)とすると、次式が得られる。
【0040】
【数12】
【0041】このようなフィルタは通常ヒルベルトフィ
ルタと呼ばれる。次に、図1に示すような正側の周波数
領域にのみスペクトラムが存在する信号f(t)のフー
リエ変換F(ω)を考える。図1は、信号スペクトラム
を説明する図である。図1において、(A)は正側周波
数領域のみにスペクトラムが存在する信号F(ω)、
(B)は(A)に示したF(ω)を分解した際の偶関数
信号Fe (ω)、(C)は(A)に示したF(ω)を分
解した際の奇関数Fo (ω)を示す。このフーリエ変換
F(ω)は、図1(B)および(C)に示す2つの関数
に分解できる。すなわち、フーリエ変換F(ω)は、次
式で表される。
【0042】
【数13】
【0043】また、図1に示した偶関数Fe (ω)、お
よび、奇関数Fo (ω)は、以下の式で定義される。
【0044】
【数14】
【0045】
【数15】
【0046】また、図1に示した偶関数Fe (ω)、お
よび、奇関数Fo (ω)の間には、以下の式で示される
関係が成立する。
【0047】
【数16】
【0048】ここで、偶関数Fe (ω)および奇関数F
o (ω)の逆フーリエ変換を求め、それぞれを関数fe
(t)、および、関数fo (t)とすると、これらは以
下の式で表される。
【0049】
【数17】
【0050】
【数18】
【0051】ただし、式17、18において、R(ω)
およびX(ω)はそれぞれF(ω)の実数部および虚数
部であり、フーリエ変換F(ω)との間に次式の関係が
成立する。
【0052】
【数19】
【0053】従って、関数fe (t)は実関数であり、
関数fo (t)は虚関数であることがわかる。
【0054】式18において、sgnωの逆フーリエ変
換を考える。
【0055】
【数20】
【0056】すなわち、以下の式が成立する。
【0057】
【数21】
【0058】
【数22】
【0059】
【数23】
【0060】従って、式16、および式21〜23より
重畳積分定理を用いて、以下の式を得る。
【0061】
【数24】
【0062】
【数25】
【0063】式24、25より、関数fe (t)と関数
o (t)は互いにヒルベルト変換の関係にあることが
わかる。
【0064】また、式17、18より、関数fe (t)
は実関数、関数fo (t)は虚関数であるから、直交周
波数信号をSSB化するためには、以下の処理を行えば
よいことがわかる。まず、正側(負側)周波数成分のみ
しか存在せず、負側(正側)の周波数成分が0である関
数F(ω)を仮定する。次に、関数F(ω)を逆フーリ
エ積分することにより、時間関数fe (t)+jf
o (t)を得る。次に、上側波SSB信号をS
u (t)、下側波SSB信号をSl (t)とおいて、次
式の演算を行ってSSB信号を得る。
【0065】以下、本発明の実施例を説明する。まず、
本発明のディジタル復調装置の原理を説明する。本発明
のディジタル復調装置に入力される、直交周波数多重信
号は実時間関数である。従って、直交周波数多重信号の
スペクトラムは、搬送波信号の上側および下側の帯域に
おいて振幅は偶対称となり、位相は奇対称になる。
【0066】ここで、実時間関数である直交周波数多重
信号を離散的フーリエ変換回路(DFT回路)を、この
変換回路の実数部入力に入力して離散的フーリエ変換
(DFT)を行うことにより、搬送波信号の上側および
下側の帯域において振幅は偶対称となり、位相は奇対称
である信号を得ることができる。このDFT結果の内、
搬送波信号の上側および下側の信号(正負の周波数)の
一方が分かれば送信デ−タを出力できるので、DFT出
力の前半分あるいは後半分のうちの有意義な周波数成分
のみ取り出して復調出力とすることができる。またこの
直交周波数多重信号をDFT回路の虚数部入力に入力す
ると、DFT回路の実数部出力は正負の周波数で偶対称
となり、虚部出力が前述の場合と異なり正負の周波数で
さらに180゜の位相差が発生する。しかしこの場合
も、DFT出力の前半分あるいは後半分の内の有意義な
周波数成分のみ取り出して復調出力とすることができ
る。
【0067】本発明のディジタル復調装置は、例えば直
交周波数多重方式により変調されたディジタル画像デー
タを復調するために使用されるものである。図2は、本
発明の直交周波数多重復調装置18の構成を示す図であ
る。図2において、受信アンテナ101は、例えば従来
の技術として示した直交周波数多重変調装置80により
直交周波数多重され、電波信号として送出された受信信
号を捕捉する。チューナ102は、受信アンテナ101
により捕捉された受信信号を所定の中間周波数帯に変換
し、増幅して復調装置に入力する。乗算回路111は、
それぞれチューナ102から入力された中間周波数帯域
の受信信号と、局部発振器(LO)113の出力信号と
を乗算してローパスフィルター(LFP)115に入力
する。ローパスフィルター115は、乗算回路111の
出力信号の内、所定の高域遮断周波数以下の成分を通過
させ、不要な周波数成分を取り除き、アナログ/ディジ
タル変換回路(A/D)117に入力する。
【0068】アナログ/ディジタル変換回路117は、
それぞれローパスフィルター115から入力されるアナ
ログ形式の信号をディジタル形式の信号に変換する。シ
リアル/パラレル変換回路(S/P)119は、アナロ
グ/ディジタル変換回路117から入力される直列(シ
リアル)形式のディジタル信号を並列(パラレル)形式
の信号に変換してDFT回路121の実数部入力(R
e)に入力する。DFT回路121は、例えばディジタ
ルシグナルプロセッサ(DSP)等から構成される2
N、1204入力の離散的フーリエ変換回路であって、
シリアル/パラレル変換回路119から入力されるディ
ジタル信号を時間領域から周波数領域に変換(離散的フ
−リエ変換(DFT))してパラレル/シリアル変換回
路(P/S)122、123に入力する。DFT回路1
21において行われる変換は、次式で示される。
【0069】
【数26】
【0070】離散的フ−リエ変換回路121の入力の
内、実数部入力(Re)にはシリアル/パラレル変換回
路119の出力信号が入力され、虚数部入力(Im)に
は固定値、例えば0が常に入力される。ここで、離散的
フ−リエ変換回路121への入力と、離散的フ−リエ変
換回路121の変換出力との関係を説明する。離散的フ
−リエ変換回路121の実数入力に受信されたデータが
入力され、虚数入力に数値0が入力された場合、離散的
フ−リエ変換回路121の出力は、出力信号の時間的な
中心に対して偶対称となる。反対に、離散的フ−リエ変
換回路121の虚数入力に受信されたデータが入力さ
れ、実数入力に数値0が入力された場合、離散的フ−リ
エ変換回路121の出力は、出力信号の時間的な中心に
対して奇対称となる。すなわち、上記いずれの場合にお
いても離散的フ−リエ変換回路121の出力信号は出力
信号の前半および後半に同一の情報が含まれることにな
り、前半または後半のみを選択して出力することによ
り、直交周波数多重信号を復調可能である。
【0071】パラレル/シリアル変換回路122、12
3は、それぞれ離散的フ−リエ変換回路121の変換結
果の内、実数部および虚数部が入力され、DFT回路1
21から入力されたパラレル形式のディジタル信号をシ
リアル形式の信号に変換し、バッファメモリ(BM)1
24、125、および、同期回路(SYNC)181に
入力する。
【0072】バッファメモリ124、125は、それぞ
れパラレル/シリアル変換回路122、123から入力
される変換結果についてガードインターバルの除去等の
処理を行い、さらに、この変換結果の内の有意な部分の
みを選択してIチャネル信号およびQチャネル信号とし
て出力する。搬送波信号再生回路(SYNC)181
は、例えばコスタスループ回路等により構成され、パラ
レル/シリアル変換回路122、123の出力信号に基
づいて局部発振器113を制御して所定の周波数の局部
周波数信号を発生させ、また、クロック発生回路182
を制御して所定の周波数の搬送波信号を再生させる。局
部発振器113は、例えば電圧制御発信回路(VCO)
であり、同期回路181の制御により所定の周波数の局
部信号を発生する。局部発振器182は、例えば電圧制
御発信回路(VCO)であり、同期回路181の制御に
より所定の周波数の搬送波信号を発生する。
【0073】以下、直交周波数多重復調装置18の動作
を説明する。チューナ102は、例えば第1の実施例に
示した直交周波数多重変調装置10により生成され、受
信アンテナ101により捕捉された受信信号を増幅し、
所定の中間周波数帯の信号に変換して乗算回路111に
入力する。乗算回路111は、チューナ102からの入
力信号と局部発振器113により生成された搬送波信号
と乗算され、基底帯域信号に変換されてローパスフィル
ター115に入力される。これらの基底帯域信号は、ロ
ーパスフィルター115、116により帯域制限され、
さらに、アナログ/ディジタル変換回路117、118
によりディジタル形式の信号に変換される。アナログ/
ディジタル変換回路117、118の出力信号は、それ
ぞれシリアル/パラレル変換回路119、120により
パラレル形式の信号に変換され、DFT回路121の実
数部入力、および、虚数部入力に入力され、離散的フー
リエ変換される。離散的フーリエ変換の結果はパラレル
/シリアル変換回路122、123によりシリアル形式
の信号に変換され、さらに呼出信号発生回路131によ
り速度変換され、ガードインターバルが除去され、さら
に離散的フ−リエ変換回路121による変換結果の前半
分または後半分の内の有意な部分が選択されて復調出力
データとして出力される。
【0074】図2に示した本発明の直交周波数多重復調
装置18においては、離散的フ−リエ変換回路121の
実数部入力に直交周波数変調信号を入力し、虚数部入力
に固定値を入力するように構成したが、この構成とは逆
に、離散的フ−リエ変換回路121の実数部入力に固定
値を入力し、虚数部入力に直交周波数多重信号を入力す
るように構成しても同等の結果を得ることができる。以
上述べた実施例の他、上述の変形例のように、本発明の
ディジタル復調装置は種々の構成をとることができる。
【0075】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、実数
部入力と虚数部入力に同時に基底帯域信号を入力するの
ではなく、実数部入力あるいは虚数部入力のうちの一方
に基底帯域信号を入力する。従って、従来の技術として
示したような直交する2系統の基底帯域信号を処理する
回路、いわゆるsin系統とcos系統の回路の内の一
方の回路を省略することが可能である。特に、離散的フ
−リエ変換回路の乗算回路を大幅に減少させることが可
能である。従って、1系統の基底帯域信号の処理を行う
回路により、従来の技術として示したディジタル復調装
置と同等の機能を実現することができ、回路規模を大幅
に小さくできる。よって特に、本発明のディジタル復調
装置は、電波強度がある程度強い場所において使用され
る直交周波数多重信号の復調を行う装置であって、装置
の小型化、および、低価格化が要求される場合に有効で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】信号スペクトラムを説明する図であって、
(A)は正側周波数領域のみにスペクトラムが存在する
信号F(ω)、(B)は(A)に示したF(ω)を分解
した際の偶関数信号Fe (ω)、(C)は(A)に示し
たF(ω)を分解した際の奇関数Fo (ω)を示す。
【図2】本発明の直交周波数多重復調装置の構成を示す
図である。
【図3】従来の直交周波数多重変調装置の構成を示す図
である。
【図4】従来の直交周波数多重復調装置の構成を示す図
である。
【符号の説明】
18・・・直交周波数多重復調装置、101・・・受信
アンテナ、102・・・チューナ、111・・・乗算回
路、113・・・局部発振器、115・・・ローパスフ
ィルター、117・・・アナログ/ディジタル変換回
路、119・・・シリアル/パラレル変換回路、121
・・・離散的フ−リエ変換回路、122,123・・・
パラレル/シリアル変換回路、124,125・・・バ
ッファメモリ、181・・・同期回路、182・・・ク
ロック発生回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2種類の所定の関係を有する入
    力信号を処理する手段であって、直交周波数多重信号、
    および、所定の固有値を該入力信号として時間領域から
    周波数領域に変換して復調信号とする復調手段を有する
    ことを特徴とするディジタル復調装置。
  2. 【請求項2】前記時間領域から周波数領域への変換は、
    フーリエ変換であることを特徴とする請求項1に記載の
    ディジタル復調装置。
  3. 【請求項3】前記復調手段の前記入力信号は、フーリエ
    変換の入力の実数部、および、フーリエ変換の入力の虚
    数部の2種類であって、 該復調手段は、該直交周波数多重信号を該入力信号の実
    数部、または、虚数部のいずれか一方とし、前記固定値
    を該入力信号の他方としてフーリエ変換することを特徴
    とする請求項2に記載のディジタル復調装置。
  4. 【請求項4】前記復調手段は、前記復調信号の内、所定
    の有意な部分のみを選択する選択手段をさらに有するこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のディジ
    タル復調装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999038301A1 (de) * 1998-01-22 1999-07-29 Infineon Technologies Ag Verfahren zur verarbeitung eines signals aus datensymbolen
KR100519273B1 (ko) * 1997-08-30 2005-11-25 엘지전자 주식회사 오에프디엠(ofdm) 수신장치

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100519273B1 (ko) * 1997-08-30 2005-11-25 엘지전자 주식회사 오에프디엠(ofdm) 수신장치
WO1999038301A1 (de) * 1998-01-22 1999-07-29 Infineon Technologies Ag Verfahren zur verarbeitung eines signals aus datensymbolen

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