JPH07453A - 衣類及びその衣類のためのプリーツ状の調節可能なストラップ部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 着用者に衣類を確実に保持するストラップ部
材を提供する。 【構成】 本ストラップ部材は両端部において衣類に取
り付けることができる。ストラップ部材は弾性領域とプ
リーツ領域とを有しており、各々ストラップ端部の間に
位置している。プリーツ領域は少なくとも一つのＺ状折
り曲げ部を有しており、この折り曲げ部は剥離可能な結
合材で維持されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は取り付けシステムを有す
る衣類の分野に関する。より詳細には、本発明は、衣類
を着用者の股領域に維持するための取り付けシステムの
改良に関する。

【０００２】本発明は、股領域に着用される広範囲の衣
類に用いるものである。このような衣類には、使い捨て
吸収性物品、下着、浴用衣類、運動用サポーター、人工
装具、あるいは、他の個人用または健康用看護用衣類な
どが含まれる。このうち、使い捨て吸収性物品に関して
言えば、これらの物品には、失禁用衣類、使い捨ておむ
つ、ブリーフ、訓練用パンツなどがある。尿や他の体液
を吸収し、保持するための使い捨て物品は一般に単体で
あり、予め所定の形状をなし、あるいは、予め折り曲げ
られており、さらに、液体透過性身体側ライナーと、液
体非透過性バックシートと、これらライナーとバックシ
ートとの間に配置された吸収性材料とを備えている。ま
た、これらの物品には、該物品を着用者の体に取り付け
るための何らかの取り付けシステムが設けられているこ
とが一般的である。

【０００３】

【従来の技術】使い捨て吸収性物品に用いられている取
り付けシステムの種類は様々である。ある取り付けシス
テムでは、前後の腰部部分がファスナーで相互に直接に
取り付けられている。他の取り付けシステムでは、前後
の腰部部分がストラップすなわちベルトを介して接続さ
れている。例えば、Ｂｏｌｉｃｋの米国特許第４，３１
５，５０８号が開示している衣類吊り下げシステムは、
ボタンまたは他の係止手段を有する二つの弾性ストラッ
プを備えている。Ｐｉｇｎｅｕｌ他の米国特許第４，６
１７，０２２号に記載された衣類は、フック・ループ型
ファスナーで該衣類に取り付けることができる着脱自在
のベルトを有している。

【０００４】尿その他の体液を効果的に吸収し、かつ、
保持するためには、使い捨て吸収性物品は着用者の体に
適切にフィットしなければならない。コスト上の制限か
ら、衣類製造業者は多数の大きさの吸収性物品を製造し
ない。その代わりに、衣類製造強者は調節可能な吸収性
物品を製造してきた。現在の使い捨て吸収性物品におい
ては、前後の腰部部分を相互に向かい合わすことができ
る範囲を適当に取ることによって、調節可能であるよう
になっている。例えば、Ｇｉｌｌｅｓの米国特許第４，
７２８，３２６号に開示されているおむつは端部にフッ
ク部材を有するストラップを備えている。このフック部
材は、おむつの後方腰部部分全体に広がっているループ
部材と接合する。同様に、Ｓｏｒｅｎｓｅｎ他の米国特
許第４，８０１，２９８号は、おむつの前方部分に広が
るループストリップを有するフック・ループ式ファスナ
ーを用いている。また、Ｂｏｌｉｃｋの米国特許第４，
３１５，５０８号は、一連のボタン穴の何れかに取り付
けられるボタンを有する弾性ストラップを開示してい
る。Ｂｒｉｎｋの米国特許第２，５１６，９５１号、Ｂ
ｒａｎｄｌの米国特許第２，５６４，０９４号、Ｏｓｔ
ｒｏｖｓｋｙ他の米国特許第２，５６６，１３９号も参
照されたい。

【０００５】前述の形式の調節可能な衣類には顕著な欠
点がある。衣類を着用者に応じて調節するためには、ス
トラップを衣類に対して取り付けている位置を変えなけ
ればならない。例えば、ストラップをコーナーから離れ
た位置あるいは衣類の長手方向端部から離れた位置に取
り付ける必要がある。しかしながら、そのような位置に
ストラップを取り付けることは着用者に対する衣類の適
正な向きまたは位置を変えてしまうことがある。これは
使い捨て吸収性物品において特に顕著である。フィット
の悪い衣類や調節が適切でない衣類は漏れの原因となる
からである。

【０００６】

【発明の概要】前述したような従来の製品の欠点や問題
点に対処するため、衣類を着用者に取り付けるために用
いる新しいストラップ部材を開発した。本発明に係るス
トラップ部材は第一ストラップ端部と、その反対側の第
二ストラップ端部とを有する。これらの第一及び第二ス
トラップ端部の各々に隣接して、ストラップ部材を衣類
に取り付けることができる。さらに、本ストラップ部材
は第一ストラップ端部と第二ストラップ端部との間に位
置する弾性領域と、第一ストラップ端部と第二ストラッ
プ端部との間に位置するプリーツ領域とを有する。プリ
ーツ領域は取り外し可能な結合体で維持されている第一
のＺ状折り曲げ部を有している。このような構成の本発
明により、衣類を着用者に適切に方向付ける調節可能な
ストラップ部材が提供される。衣類のコーナー及び長手
方向側部から離れた位置においてストラップ部材を衣類
に取り付ける必要なく、調節が可能である。

【０００７】本発明の一実施態様においては、プリーツ
領域は第二のＺ状折り曲げ部を有しており、第一と第二
のＺ状折り曲げ部は異なるギャザー長さを有している。
取り外し可能な結合体の長さは、その結合体が通常の使
用時にストラップ部材に作用する応力に耐えられるよう
に選択される。結合体の強度は、ストラップ部材を長く
することが必要になった場合には、着用者が容易に結合
体を破けることができる程度に十分に弱いものになって
いる。着用者は、Ｚ状折り曲げ部の何れかの側をつか
み、それを引っ張って取り外し可能な結合体を破くこと
によって、ストラップ部材の長さを長くすることができ
る。

【０００８】さらに、本発明は衣類シェルと一対のスト
ラップ部材とを有する衣類に関する。衣類シェルは第一
端部と、反対側の第二端部と、これら両端部の間を延び
る長手方向側部とを有している。さらに、衣類シェル
は、第一端部に隣接する第一腰部部分と、第二端部に隣
接する第二腰部部分と、第一及び第二腰部部分の間の股
領域とを有している。衣類シェルには、身体側ライナー
と、吸収性コアと、身体側ライナーに取り付けられ、か
つ、吸収性コアとの間に挟まれているバックシートとを
有している。第一及び第二腰部部分には、ループ材料か
らなる少なくとも一つの取り付け用パッドが設けられて
いる。各ストラップ部材は第一ストラップ端部とその反
対側の第二ストラップ端部とを有している。原長に対し
て少なくとも約１２５％伸長することができる材料から
なる弾性領域は第一ストラップ端部と第二ストラップ端
部との間に位置している。各ストラップ部材のプリーツ
領域は弾性領域に当接しており、かつ、第一ストラップ
端部と第二ストラップ端部との間に位置している。プリ
ーツ領域は、取り外し可能な結合体によって維持されて
いる第一及び第二のＺ状折り曲げ部を有している。さら
に、ストラップ部材は第一ストラップ端部及び第二スト
ラップ端部に各々隣接して取り付けられている第一及び
第二のフックパッチを備えている。第一及び第二のフッ
クパッチは少なくとも一つの取り付け用パッドに取り外
し可能に係合し得る。この構成により、調節可能であ
り、着用者に対して適切に方向付けられる衣類が提供さ
れる。着用者に合わせて衣類の大きさを調節する場合に
は、ストラップ部材が衣類シェルに取り付けられている
位置は変える必要はない。

【０００９】本発明の多くの特徴及び利点は以下の説明
から明らかになる。以下の説明においては本発明の好適
な実施例を示した図面を参照する。ただし、これらの実
施例は本発明の全範囲を表すものではない。本発明の全
範囲の解釈は特許請求の範囲を参照して行わなければな
らない。

【００１０】

【実施例】図１及び図２には、本発明に係る使い捨て吸
収性衣類２０が成人用失禁製品として示されている。本
発明は他の形式の衣類、例えば、他の使い捨て吸収性物
品、下着、浴用スーツ、運動用サポーター、人工装具、
他の個人用または健康用看護製品にも用いることができ
る。

【００１１】使い捨て吸収性衣類２０は取り付けシステ
ムとともに用いられるように形成されている衣類シェル
２２を有している。図１及び図２に示すように、衣類シ
ェル２２は、ほぼ液体非透過性のバックシート２４と、
ほぼ液体透過性の身体側ライナー２５と、バックシート
２４と身体側ライナー２５との間に挟まれている吸収性
コア２６（図２参照）とを有している。バックシート２
４と身体側ライナー２５は、それらの周囲がマージンを
形成し得るように、吸収性コア２６よりも長く、かつ幅
が広いことが好ましい。また、マージンは超音波結合、
接着剤または他の適当な手段を用いてシーリングしてお
くことができる。吸収性コア２６は、超音波結合、接着
剤または他の適当な手段を用いて、バックシート２４及
び／又は身体側ライナー２５に取り付けておくことがで
きる。衣類２０は、さらに、***物の捕獲、分散及び貯
蔵を援助するための他の部材を備えていてもよい。例え
ば、衣類２０は、Ｍｅｙｅｒ他の米国特許第４，７９
８，６０３号に記載されているような運搬層を備えてい
てもよい。この米国特許は本明細書と一致する限りにお
いて本明細書に引用するものとし、本明細書の一部をな
すものとする。

【００１２】図示した衣類シェル２２はほぼ矩形形状を
なし、第一端部または前端２８と、反対側の第二端部ま
たは後端２９と、前端２８と後端２９との間を延びてい
る長手軸方向側部３０とを備えている。両端部２８，２
９と長手軸方向側部３０との交点には衣類シェル２２の
コーナーが形成されている。さらに、衣類シェル２２
は、前端２８に隣接する第一腰部部分または前方腰部部
分３３と、後端２９に隣接する第二腰部部分または後方
腰部部分３４とを有している。前方腰部部分３３と後方
腰部部分３４との間には股領域３６が位置している。衣
類シェル２２が着用者２取り付けられたとき、前方腰部
部分３３は着用者の股領域の前方に位置する衣類の一部
となり、後方腰部部分３４は着用者の股領域の後方に位
置する衣類の一部となる。衣類シェル２２は長さが約１
０〜約３４インチ（２５〜８６ｃｍ）、幅が約２〜約２
２インチ（５〜５６ｃｍ）の矩形形状とすることができ
る。当然のことながら、衣類シェル２２は選択的にＴ字
型形状、Ｉ字型形状、砂時計型形状または不規則形状と
することもできる。

【００１３】衣類シェル２２は弾性ストランドまたは弾
性リボン３８（図２参照）を備えている。この弾性スト
ランド３８は衣類２０の各側部マージンに沿って長手軸
方向を向いており、伸長した状態でバックシート２４ま
たは身体側ライナー２５あるいはその双方に取り付けら
れている。弾性ストランド３８は股領域３６に位置して
おり、前方腰部３３及び後方腰部３４に向かって、ある
いは、両腰部３３，３４の内部まで延びている。弾性ス
トランド３８は衣類シェル２２を着用者の身体に対して
保持すること、あるいは、着用者の脚の周囲にシーリン
グを形成することを促進する。

【００１４】本実施例における取り付けシステムは一対
のストラップ部材４０と、一対の第一または前方取り付
けパッド４２と、一対の第二または後方取り付けパッド
４４とを有している。前方及び後方取り付けパッド４
２，４４はフック・ループ式ファスナーシステムのルー
プ要素を形成するものであり、同一形状とすることがで
き、同一のループ材料で形成することができる。ここで
「ループ材料」という語は、ベース部分と、このベース
部分の少なくとも一つの面から上方に延びる複数のルー
プ部材とを備える生地を意味するものとする。ループ材
料は凸状のループ構造を有するようにつくられた材料か
らなっている。凸状ループ構造はけば立て及び熱硬化に
よって安定化されており、個々のループがベース生地か
ら直立するようになっている。ループ材料は、アクリ
ル、ナイロンまたはポリエステルなどの適当な材料から
形成することができ、また、ラップニット法、ステッチ
結合法またはニードルパンチ法などの方法により形成す
ることができる。取り付けパッド４２，４４は不織ルー
プがその上に形成されている適当な材料とすることもで
きる。

【００１５】好適な実施例においては、取り付けパッド
４２，４４はポリエステルヤーンの二つのバーラップニ
ット構造を２１〜４１コース／インチ（８〜１６／ｃ
ｍ）及び２６〜４６ウェイル／インチ（１０〜１８／ｃ
ｍ）の範囲で有している。特に、このポリエステルヤー
ンのうち約１５〜３５％は、約１〜３０個のフィラメン
トを有し、かつ、約１５〜３０デニールの範囲のヤーン
デニールを有するヤーンからつくることができる。さら
に、ポリエステルヤーンのうち約６５〜８５％は、約１
〜３０個のフィラメントを有し、かつ、約２０〜５５デ
ニールの範囲のヤーンデニールを有するヤーンからつく
ることができる。また、ループはループ高さが約２〜約
２．５ｍｍになるように形成することができる。キャリ
パーは約０．０１０〜約０．０４０インチ（０．２５〜
１ｍｍ）の範囲とすることができ、基本重量は約１．０
〜約３．０オンス／平方ヤード（３４〜１０２グラム／
平方メートル）の範囲することができる。取り付けパッ
ド４２，４４に適することがわかった材料の一つはＧｕ
ｉｌｆｏｒｄ Ｍｉｌｌｓが市販しているＮｏ．１９９
０２という製品である。

【００１６】前方取り付けパッド４２は前方腰部部分３
３に位置しており、身体側ライナー２５から離れたバッ
クシート２４の表面に取り付けられる。パッド４２は相
互に隔置されており、さらに、好ましくは、前端２８及
び長手軸方向側部３０から少なくとも約０．２５インチ
（６．５ｍｍ）離れていることが好ましい。これに対応
して、後方取り付けパッド４４は後方腰部部分３４に位
置しており、身体側ライナー２５から離れたバックシー
ト２４の表面に取り付けられている。後方取り付けパッ
ド４４は相互に隔置され、さらに、好ましくは、必ずし
も必要ではないが、衣類シェル２２の第二端部２９及び
長手軸方向側部３０の双方から少なくとも約０．２５イ
ンチ（６．５ｍｍ）離れている。

【００１７】取り付けパッド４２，４４の形状はどのよ
うな形状にすることもできる。例えば、正方形、矩形
状、不規則形状、楕円形、円形などである。取り付けパ
ッド４２，４４の大きさは視覚と触覚とによって容易に
認識できるのに十分な大きさである。好ましくは、各取
り付けパッドの大きさは少なくとも１インチ×１インチ
（２５ｍｍ×２５ｍｍ）であり、表面積が少なくとも約
６．２５平方ｃｍである。例えば、約１．２５インチ×
３．３８インチ（３×９ｃｍ）の矩形状のパッドが前方
腰部部分３３には好ましく、約１．５インチ×２インチ
（４×５ｃｍ）の矩形状のパッドが後方腰部部分３４に
は好ましい。

【００１８】取り付けパッド４２，４４は、ループ材料
のループがバックシート２４から外側に延びるようにし
て、超音波結合法、接着剤その他の適当な手段で取り付
けられる。取り付けパッドは衣類２０の長手方向軸また
は横方向軸に合わせて取り付けるようにすることができ
る。あるいは、取り付けパッドは、複数の接着ライン
（図示せず）を用いて、衣類２０の長手方向軸に対して
角度をなして取り付けるようにすることもできる。

【００１９】前方腰部部分３３に２個、後方腰部部分３
４に２個の計４個の取り付けパッド４２，４４を用いる
代わりに、１個のみの取り付けパッド（図示せず）でも
って取り付けシステムを構成することも可能である。こ
の場合には、その取り付けパッドは前方腰部部分と後方
腰部部分の双方の少なくとも一部を覆うように形成され
る。このような単一の取り付けパッドはループ材料から
形成され、バックシート２４に取り付けることもできる
し、あるいは、バックシート２４と一体的に形成するこ
ともできる。あるいは、取り付けシステムは一対の取り
付けパッド（図示せず）で構成することも可能である。
一つは前方腰部部分３３を横方向に延び、他の一つは後
方腰部部分３４を横方向に延びる。

【００２０】図３及び図４をも参照すると、各ストラッ
プ部材４０は第一ストラップ端部４６と、その反対側の
第二ストラップ端部４７とを有している。ストラップ部
材４０の長さすなわち長手方向寸法はストラップ端部４
６，４７の間を延びている。第一ストラップ端部４６と
第二ストラップ端部４７の間には各ストラップ部材４０
の弾性領域４８が設けられている。弾性領域４８は、原
長に対して少なくとも約１．２５倍、好ましくは、少な
くとも約２．５倍伸長することができ、その後は原長に
実質的に復帰するような材料からなっている。各ストラ
ップ部材４０のプリーツ領域５０は弾性領域４８と接し
ており、かつ、第一ストラップ端部４６と第二ストラッ
プ端部４７との間に位置している。プリーツ領域５０は
第一Ｚ状折り曲げ部５１と第二Ｚ状折り曲げ部５２とを
有している。第一Ｚ状折り曲げ部５１及び第二Ｚ状折り
曲げ部５２は、図３及び図４に示すように、外すことが
できる結合材５５，５７によって維持されている。各ス
トラップ部材４０は各ストラップ端部４６，４７に取り
付けられた、あるいは、各ストラップ端部４６，４７に
隣接してフックパッチ５６を備えている。

【００２１】プリーツ領域５０は、軟らかく、蒸気を透
過させ、かつ、本質的に非弾性的な材料から形成するこ
とが好ましい。このプリーツ材料は幅が約０．５〜約３
インチ（１．２７〜７．６２ｃｍ）、全長が約４〜約１
８インチ（１０．１６〜４５．７２ｃｍ）の矩形形状と
することができるが、他の形状にすることも可能であ
る。このプリーツ材料の長さ及び第一Ｚ状折り曲げ部５
１、第二Ｚ状折り曲げ部５２の大きさは、ストラップ部
材４０に対する適用の形式や着用者の大きさの範囲によ
って変わってくる。

【００２２】プリーツ材料は全長と有効長さとを有す
る。全長とはプリーツ材料が折り曲げられる前の長さで
ある。逆に、有効長さとはプリーツ材料が折り曲げられ
た後にできたプリーツ領域５０の長さである。第一Ｚ状
折り曲げ部５１と第二Ｚ状折り曲げ部５２の各々はギャ
ザー長さを有する。後に明確になるように、第一Ｚ状折
り曲げ部５１と第二Ｚ状折り曲げ部５２のギャザー長さ
の和はプリーツ材料の全長と有効長さとの差を表してい
る。

【００２３】第一Ｚ状折り曲げ部５１と第二Ｚ状折り曲
げ部５２の各々は、プリーツ材料を二つの折り曲げライ
ンに沿って折り曲げ、折り曲げ部を剥離可能な結合材５
５，５７で接着することによりつくられる。各折り曲げ
ラインは相互に隔置されており、ストラップ部材４０の
長手方向軸に垂直である。例えば、第一Ｚ状折り曲げ部
５１は、ストラップ部材４０の長手方向軸に垂直で、領
域６１，６２（図４参照）にある折り曲げラインに沿っ
てプリーツ材料を折り曲げることによりつくられる。Ｚ
状折り曲げ部のギャザー長さは折り曲げライン間の距離
のほぼ２倍に等しく、このため、第一Ｚ状折り曲げ部５
１のギャザー長さは領域６１，６２の間の距離の２倍に
等しい。従って、プリーツ領域５０の有効長さはプリー
ツ材料の全長から第一Ｚ状折り曲げ部５１のギャザー長
さと第二Ｚ状折り曲げ部５２のギャザー長さとを引いた
長さである。

【００２４】例えば、プリーツ材料の全長は１５インチ
（３８．１ｃｍ）とし、プリーツ材料は二つのＺ状折り
曲げ部を有するようにすることができる。第一Ｚ状折り
曲げ部５１は２インチ（５．０８ｃｍ）離れた二つの折
り曲げラインに沿って折り曲げられ、約４インチ（１
０．１６ｃｍ）のギャザー長さを有しており、第二Ｚ状
折り曲げ部５２は１．２５インチ（３．１８ｃｍ）離れ
た二つの折り曲げラインに沿って折り曲げられ、約２．
５インチ（６．３５ｃｍ）のギャザー長さを有してい
る。プリーツ領域５０の有効長さは約８．５インチ（２
１．５９ｃｍ）である。

【００２５】図３及び図４に示すように、剥離可能な結
合材５５，５７はプリーツ材料をそれ自体に結合させ、
ストラップ部材４０の有効長さを形成している。このた
め、剥離可能な結合材５５，５７は折り曲げラインの少
なくとも一つの近くに位置していることが必要である。
必ずしも必要ではないが、剥離可能な結合材５５，５７
は双方の折り曲げラインの近くに位置し、折り曲げ部の
断面がＺ形状（図４参照）を呈することが好ましい。図
示の第一Ｚ状折り曲げ部５１及び第二Ｚ状折り曲げ部５
２の各々は点状結合材またはドット状結合材５５，５７
によって取り外し可能に維持されている。剥離可能な結
合材には他のパターン、例えば、ライン状、エリア状、
スワール状などを用いることもできる。

【００２６】剥離可能な結合材５５，５７の強度は、結
合材が衣類２０の通常の使用時にストラップ部材４０に
作用する応力に耐えられるように選択することが必要で
ある。さらに、結合材５５，５７の強度は、ストラップ
部材４０をもっと長くして衣類２０のフィットを良くす
るときに、衣類の着用者がその結合材を破断することが
できる程度に十分に弱いものであることも必要である。
結合材５５，５７の強度は以下の方法により測定するこ
とができる。すなわち、（１）第一Ｚ状折り曲げ部５１
または第二Ｚ状折り曲げ部５２の一方の片面上のストラ
ップ部材の一部を固定表面に取り付ける、（２）第一Ｚ
状折り曲げ部５１または第二Ｚ状折り曲げ部５２の他方
の片面上のストラップ部材の部分に重りをつける、
（３）その重りが固定表面から吊り下がるようにその重
りを静かに配置させる。図示した形式の成人用吸収接着
衣類２０にストラップ部材４０を用いるには、剥離可能
な結合材５５，５７は約３ポンド（１３６１グラム）以
下の重量が作用したときの力によってはそのままの状態
でいること、すなわち、破断しないことが必要であり、
さらに、約２４ポンド（１０８８６グラム）以上の重量
が作用したときの力によっては破れて開くこと、すなわ
ち、破断することが必要である。より好ましくは、剥離
可能な結合材５５，５７は約１４ポンド（６３５０グラ
ム）以下の力ではそのままの状態であり、約１８ポンド
（８１６５グラム）以上の力では破れることが必要であ
る。

【００２７】使用時には、剥離可能な結合材５５，５７
は、第一Ｚ状折り曲げ部５１または第二Ｚ状折り曲げ部
５２の両側でストラップ部材４０をつかみ、引っ張る
か、あるいは、切断等によって結合材を分離することに
より、破断させることができる。あるいは、着用者は自
らの体重を結合材に作用させて結合材を破断させること
もできる。剥離可能な結合材５５，５７としては、接着
性結合材、密着性結合材、超音波結合材、熱結合材、ス
ナップ、リベット、ステープル、縫取りスティッチ、フ
ック・ループなどの機械的結合材、あるいは、前述の要
求に適合するような他の適当な結合材を用いることがで
きる。一方のＺ状折り曲げ部の結合材は他方のＺ状折り
曲げ部よりも小さな力で破断するように選択することが
できる。このようにしておけば、ストラップ部材４０の
全長にわたって力が作用しても、そのときには一つのＺ
状折り曲げ部だけが破断する。

【００２８】プリーツ領域５０のプリーツ材料はその一
端においてフックパッチ５６に取り付けられており、他
端において弾性領域４８の弾性材料に取り付けられてい
る。同様に、弾性材料はその一端においてプリーツ材料
に取り付けられており、他端においてフックパッチ５６
に取り付けられている。プリーツ材料と弾性材料の取り
付け、および、それらへのフックパッチの取り付けは超
音波結合法、接着剤、熱結合法、スティッチその他の適
当な手段により行うことができる。

【００２９】フックパッチ５６は片面フック材料からな
っており、フック・ループ取り付けシステムのフック要
素を構成している。フックパッチ５６は色々な形状とす
ることができ、例えば、約０．８７５インチ×約１．１
２５インチ（２．２ｃｍ×２．９ｃｍ）の矩形形状とす
ることができる。図３に示すように、各フックパッチ５
６は、丸く、フックが設けられていない自由端６５を有
するようにすることができる。自由端６５は、フックパ
ッチ５６をつかみ、ループ材料から取り外すのに便利な
表面を形成する。図１、図３及び図４に示すように、フ
ックパッチ５６は該フックパッチ５６がプリーツ材料及
び弾性材料の端部を超えて延びるように配置することが
できる。このようにした場合には、フックパッチ５６の
各端部が第一ストラップ端部４６と第二ストラップ端部
４７とを形成することになる。あるいは、フックパッチ
５６はストラップ部材４０と全面的に接触するように配
置することもできる。この場合には、プリーツ材料と弾
性材料の端部が第一ストラップ端部４６と第二ストラッ
プ端部４７とを形成することになる。

【００３０】フック材料として適当なものは、ナイロ
ン、ポリプロピレンまたは他の適当な材料をモールドま
たは押し出し加工したものである。望ましいレベルの堅
さを有するフック材料は、約７０，０００〜１２０，０
００ポンド／平方インチ（４．８３×１０⁸ 〜８．２７
×１０⁸ ｎｔ／平方メートル）の弾性係数と約Ｄ−４０
〜Ｄ−８０（例えば、Ｄ−６１）の範囲のショア硬度と
を有するポリマー材料から得ることができる。フックパ
ッチ５６は方向性のないフックを有していることが望ま
しく、さらに、フックの機械方向はストラップ部材４０
の長手方向軸と一致し、フックはストラップ部材４０の
第一ストラップ端部４６または第二ストラップ端部４７
の方を向いていることが望ましい。フックパッチ５６の
片側フック材料として適当なものの一つはＶｅｌｃｏ
Ｉｎｄｕｓｔｒｉｅｓ Ｂ．Ｖ．が市販しているもの
で、Ｎｏ．２２の方向性のないフックパターンを有する
ＨＴＨ−７０８として市販されている。

【００３１】フックの形状、密度、ポリマー組成は、フ
ックパッチ５６と取り付けパッド４２，４４との間で望
ましい剥離力及び剪断力に対する抵抗値を有するように
選択される。本技術分野において通常の知識を有する者
であれば、例えば、より活動的なフック材料は、平均フ
ック高さがより大きく、方向性をもって整列したフック
の割合がより大きく、あるいは、フック形状がより活動
的であるような材料からつくることができることを理解
し得るであろう。一例として、フック部材の密度は１平
方インチ当たり５０個（１平方ｃｍ当たり８個）のフッ
クよりも大きく、より詳細には、１平方インチ当たり約
４４０〜約１０４０個（１平方ｃｍ当たり６８〜１６１
個）のフックとすることができる。例えば、１平方イン
チ当たり約７４０個（１平方ｃｍ当たり１１５個）のフ
ックとすることができる。列密度は幅１インチ（直線距
離）当たりの列は約２０〜約６０（１直線ｃｍ当たり８
〜２４）の範囲とすることができる。例えば、幅１イン
チ（直線距離）当たり約４０列（１直線ｃｍ当たり１６
列）とすることができる。フック部材は、フック形状、
きのこ型、弓矢型あるいは他の所望の形状とすることが
できる。

【００３２】使用に際しては、衣類シェル２２は着用者
の体に位置決めされ、取り付けシステムを用いてその位
置に取り付けられる。第一または前方腰部部分３３は着
用者の前方に向かって位置し、第二または後方腰部部分
３４は着用者の臀部に向かって位置し、股領域３６は体
液を受ける位置に配置される。次いで、着用者は各スト
ラップ部材４０のフックパッチ５６の一つを後方取り付
けパッド４４の一つに係合させる。ストラップ部材４０
を伸長または収縮させて所望の引張状態にした後、着用
者は各ストラップ部材４０の両側のフックパッチ５６
を、それに対応する前方取り付けパッド４２の何れか一
方に係合させる。着用者は、取り付けパッド４２，４４
に近いストラップ部材４０の一部分を引張することによ
り、あるいは、フックパッチ５６を自由端６５その他の
部分で引張することにより、フック・ループ間の係合を
剥がし、ストラップ部材４０を取り外すことができる。
あるいは、当然のことながら、ストラップ部材４０は他
の形式のファスナーを用いて衣類シェル２２に取り付け
ることもできる。他の形式のファスナーとは、例えば、
第一ストラップ端部４６と第二ストラップ端部４７とに
取り付けられたボタンと、前方腰部部分３３と後方腰部
部分３４とに設けられたボタン穴（図示せず）である。

【００３３】着用者は、取り付けパッド４２，４４のフ
ックパッチ５６の位置を変えることによって、ストラッ
プ部材４０の張力を適正に調節することができる。ただ
し、ストラップ部材４０が着用者にとって小さすぎる場
合、あるいは、取り付けパッド４２，４４上のフックパ
ッチ５６の位置の調整によっては張力が小さくならない
場合には、着用者はＺ状折り曲げ部５１，５２の一方を
引っ張ることによってストラップ部材４０の有効長さを
長くすることができる。それでもストラップ部材４０が
まだ小さい場合には、着用者は他方のＺ状折り曲げ部を
引っ張ることによってストラップ部材４０の有効長さを
長くすることができる。

【００３４】第一Ｚ状折り曲げ部５１と第二ストラップ
端部は異なるギャザー長さを有していることが好まし
い。このようにすることによって、着用者は３種類の異
なる長さのストラップ部材４０を選択することができ
る。例えば、第一Ｚ状折り曲げ部５１のギャザー長さが
第二ストラップ端部のギャザー長さよりも短い場合に
は、着用者は第一Ｚ状折り曲げ部５１だけを引っ張れば
ストラップ部材４０の長さを第一の量だけ長くすること
ができる。あるいは、もっと長くしたい場合には、着用
者は第二ストラップ端部だけを引っ張りさえすれば、ス
トラップ部材４０の長さをより長くすることができる。
さらには、着用者は第一Ｚ状折り曲げ部５１と第二スト
ラップ端部の双方を引っ張ればストラップ部材４０の長
さをもっと長くすることもできる。

【００３５】着用者は、衣類２０のフィットを最適にす
るため、広範囲の有効ストラップ長さから選択すること
ができる。弾性領域４８の弾性材料によって、どのよう
な長さを選択したとしても、ストラップ部材４０はさら
に伸長可能であり、着用者に対して衣類２０をしっかり
と保持する。経済的な観点から言えば、必要な弾性材料
の量が比較的少なくてすむことから、ストラップ部材４
０は特に有効である。さらに、製造及び包装の観点から
言っても、一つのストラップ部材で多数の着用者に適応
できることからストラップ部材４０は有効である。

【００３６】前述の衣類２０の各構成要素は様々な材料
を用いてつくることができる。例えば、バックシート２
４は薄い、ほぼ液体非透過性のプラスティックフィルム
のウェブまたはシートからつくることができる。例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルクロラ
イドまたは同様の材料である。バックシート２４は透明
または不透明であってもよく、また、エンボス状または
マット状の表面を有していてもよい。バックシート２４
の好適な材料の一つは、みかけ上の厚さが約０．００１
インチであり、系統立ったマット状エンボスパターンを
有し、両面がコロナ処理されたポリエチレンフィルムで
ある。あるいは、バックシート２４は、適切に形成さ
れ、ほぼ液体非透過性であるように形成された不織繊維
性ウェブからつくることもできる。

【００３７】身体側ライナー２５は液体を通過させるこ
とができるソフトで可撓性の多孔性シートからつくるこ
とができる。例えば、身体側ライナー２５は、耐湿性テ
ィシュー紙の不織ウェブまたはシート、合成ポリマーフ
ィラメント（例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、
ポリエステルなど）からなるスパンボンド、メルトブロ
ウンまたはボンドカードウェブ、あるいは、レーヨンま
たはコットンなどの天然ポリマーフィラメントのウェブ
からつくることができる。身体側ライナー２５は、尿そ
の他の体液などの液体を容易に通過させることができる
ような大きさの微小孔を有している。身体側ライナー２
５は、身体側ライナー２５を貫通するスリットや孔など
で選択的にエンボス加工されたり、あるいは、パーフォ
レーションが設けられる。あるいは、液体の通過を容易
にするため、ウェブまたはシートは界面活性剤で処理し
てもよい。身体側ライナー２５の好適な材料の一つは、
０．７オンス／平方ヤードの基本重量を有する湿潤可能
なスパンボンドポリプロピレンである。この材料はＡｐ
ｐｅｌ他の米国特許第４，３４０，５６３号及び第４，
４０５，２９７号に記載されている方法及び装置により
作ることができる。これらの米国特許は本明細書におい
て引用し、本明細書の記述の一部をなすものとする。

【００３８】吸収性コア２６はセルロース繊維（例え
ば、木パルプフラッフ）空中形成バットであることが好
ましい。木パルプフラッフの好適な例の一つは、Ｋｉｍ
ｂｅｒｌｙ−Ｃｌａｒｋ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎが市
販している商品名「ＣＲ２０５４」であり、これは、軟
木繊維を含む漂白した、高吸収性スルフェイト木パルプ
である。あるいは、吸収性コア２６はセルロース繊維と
合成ポリマー繊維との混合物からなるコフォーム材料か
らつくることもできる。例えば、コフォーム材料は、セ
ルロース木繊維と、ポリエチレンやポリプロピレン繊維
などのメルトブロウンポリオレフィン繊維との乾式堆積
混合物からつくることができる。

【００３９】吸収性コア２６にはその吸収性能を高める
ための組成物、例えば、有効量の有機性または無機性の
高吸収性材料を含めることができる。例えば、吸収性コ
ア２６には０〜９５重量％の高吸収性材料を含めること
ができる。適当な無機性高吸収性材料としては、例え
ば、吸収性クレーやシリカゲルなどがある。有機性高吸
収性材料には、合成ヒドロゲルポリマーなどの合成材料
の他に、ペクチン、ガーガム、ピートモスなどの天然材
料も含まれる。このようなヒドロゲルポリマーとして
は、例えば、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリ
ル酸のアルカリ金属塩、ポリアクリルアミド、ポリビニ
ルアルコール、エチレンマレインアニドライドコポリマ
ー、ポリビニルエーテル、ヒドルキシプロピルセルロー
ス、ポリビニルモルホリン、ビニルスルホン酸のポリマ
ー及びコポリマー、ポリアクリレート、ポリアクリルア
ミド、ポリビニルピリジンなどがある。他の適当なポリ
マー材料としては、ヒドロ化したアクリロニトリル重合
スターチ、アクリル酸重合スターチ、イソブチレンマレ
インアニドライドコポリマー、または、これらの混合物
などがある。ヒドロゲルポリマーは該ポリマーを含む材
料をほぼ非水溶性にする程度に十分に架橋化されている
ことが好ましい。架橋化は、例えば、放射化、あるい
は、共有結合、イオン結合、ファンデルワールス結合ま
たは水素結合により行うことができる。適当な材料はＤ
ｏｗ Ｃｈｅｍｉｃａｌ Ｃｏｍｐａｎｙ，Ｃｅｌａｎ
ｅｓｅ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ，Ａｌｌｉｅｄ−Ｃｏ
ｌｌｏｉｄなどが市販している。一般的には、高吸収性
材料はその重量の少なくとも約１５倍の水を吸収するこ
とができるが、約２５倍の重量の水を吸収できることが
好ましい。

【００４０】高吸収性材料は、種々の技術を用いて、吸
収性コア２６の内部に分散させ、あるいは、組み入れる
ことができる。例えば、高吸収性材料は吸収性コアを形
成する繊維中にほぼ均一に分散させることができる。ま
た、高吸収性材料を吸収性コア繊維中に不均一に分散さ
せ、高吸収性材料の濃度が大きく、または、少なくなる
ように連続勾配を形成することもできる。例えば、バッ
クシート２４から内側に濃度が移行していくようにする
ことができる。あるいは、高吸収性材料は吸収性コア２
６の繊維材料とは別の個々の層から形成することもで
き、あるいは、吸収性コア２６と一体の層から形成する
こともできる。

【００４１】吸収性コア２６には、ティシューラップ層
を含ませ、繊維コアの一体性の維持に寄与させることも
できる。このティシューラップは、一般的には、クレー
プした詰め物または高耐湿性のティシューなどの親水性
のセルロース材料からつくられる。

【００４２】弾性ストランド３８は、Ｉ．Ｅ．Ｄｕ Ｐ
ｏｎｔ ｄｅ Ｎｅｍｏｕｒｓ ａｎｄ Ｃｏｍｐａｎ
ｙが「ＬＹＣＲＡ」の名称で市販している乾燥スパン合
体複数フィラメントエラストマースレッドでつくること
ができる。あるいは、脚部弾性部材３３は、おむつ製造
技術において用いられる他の一般的な弾性体、例えば、
薄い天然ラバーのリボンなどからつくることができる。
長手方向側部部分には、バックシート２４と身体側ライ
ナー２５との間においてホットメルトエラストマー接着
剤を押し出すことによって、弾性機能を与えることがで
きる。他の適当な弾性付与手段はＭｅｓｅｋの米国特許
第４，９３８，７５４号及びＭｅｓｅｋ他の米国特許第
４，３８８，０７５号に記載されている。

【００４３】弾性領域４８を形成するために用いられる
弾性材料はエラストマーの生地状不織繊維材料、例え
ば、エラストマーストレッチ結合積層ウェブまたはエラ
ストマーメルトブロウンウェブなどから形成することが
できる。本発明においては、弾性材料は、軟らかく、実
質的に蒸気を透過させるエラストマー不織繊維ウェブか
らなる。

【００４４】弾性領域４８を形成するのに適したメルト
ブロウンエラストマー繊維ウェブの例としては、１９８
７年５月５日発行のＴ．Ｗｉｓｎｅｓｋｉ他の米国特許
第４，６６３，２２０号がある。本明細書はこの米国特
許を本明細書と矛盾しない限りにおいて引用し、本明細
書の一部をなすものとする。繊維弾性層に接着された不
織テキスタイル生地の層を少なくとも一つ含む複合生地
の例としては１９８８年１１月１日にＪ．Ｔａｙｌｏｒ
他に発行された米国特許第４，７８１，９６６号があ
る。この米国特許も本明細書と矛盾しない限りにおいて
本明細書において引用し、本明細書の一部をなすものと
する。複合不織生地はストレッチ結合ラミネートと通常
呼ばれている。

【００４５】さらに、本発明においては、弾性領域４８
を形成するために用いられる弾性材料は、一つまたは二
つ以上の不織繊維層に接着された個別のストリップ状の
エラストマー材料からなるエラストマーの伸長可能な複
合ウェブからつくることができる。このような複合ウェ
ブは、例えば、ストリップが選択されたパターンに配置
されており、不織スパンボンド繊維材料の二つの層の間
に挟まれ、接着されているエラストマーメルトブロウン
材料からつくることができる。あるいは、この複合ウェ
ブは、不織繊維層に作動的に取り付けられているか、あ
るいは、二つの不織層の間に作動的に取り付けられてい
るエラストマーストリップを選択したパターン状に配置
したものからつくることもできる。例えば、このエラス
トマーストリップは熱可塑性の溶融押し出し可能な材料
からつくることができる。適当なエラストマー材料の例
としては、ポリエーテル−ポリアミド・ブロックコポリ
マー、ポリウレタン、合成直線状Ａ−Ｂ−Ａ及びＡ−Ｂ
ブロックコポリマー、塩化ラバー／ＥＶＡ（エチレン−
ビニルアセテート）混合物、ＥＰＤＭ（エチレン−プロ
ピレンジエンモノマー）ラバー、ＥＰＭ（エチレン−プ
ロピレンモノマー）ラバー、ＥＰＤＭ／ＥＰＭ／ＥＶＡ
の混合物などである。あるいは、弾性材料は、ギャザー
可能な不織層の間に伸長結合されたエラストマースレッ
ドまたは天然ゴムの薄いリボンからつくることもできる
し、あるいは、Ｓｈｅｌｂｙ Ｅｌａｓｔｉｃｓが市販
しているナイロンフラッフの裏が付いているポリエステ
ル／ラバーの織りまぜ生地からつくることができる。

【００４６】プリーツ領域５０を形成するために用いら
れるプリーツ材料は、折り曲げ、かつ、それ自体に結合
させることができる軟らかい可撓性シートであればどの
ようなものでもよい。プリーツ材料は実質的に蒸気透過
性であり、かつ、本質的に非弾性であることが好まし
い。例えば、プリーツ材料は、ポリプロピレン、ポリエ
チレン、ポリエステルなどの合成ポリマーフィラメント
からなるスパンボンド、メルトブロウンまたは結合カー
ドウェブからつくってもよいし、あるいは、レーヨンや
コットンなどの天然ポリマーフィラメントのウェブから
つくることができる。プリーツ領域５０の適当な材料の
一つは、約２オンス／平方ヤード（６８グラム／平方メ
ートル）の基本重量を有するスパンボンドポリプロピレ
ンである。この材料はＡｐｐｅｌ他の米国特許第４，３
４０，５６３号および同４，４０５，２９７号に記載さ
れている方法及び装置によりつくることができる。本明
細書はこれらの米国特許を引用し、本明細書の一部をな
すものとする。現時点ではコスト上の観点からあまり好
ましくはないが、プリーツ領域５０をそれ自体弾性材料
であるようなプリーツ材料から形成することもできる。
この場合には、弾性領域４８とプリーツ領域５０は一つ
または二つ以上の弾性材料の異なる領域もしくはゾーン
を表すことになる。すなわち、プリーツ領域５０は弾性
材料が折り曲げられ、かつ、それ自体に結合されている
部分からなり、弾性領域４８は弾性材料か折り曲げられ
ていない部分からなることになる。

【００４７】以上の記述は例示的なものである。本発明
の範囲を逸脱することなく、多くの修正や変更が可能で
ある。例えば、一実施例の一部として述べた択一的な、
または、選択的な特徴は他の実施例においても用いるこ
とができる。あるいは、ボタンとボタン穴、スナップ、
フック、テープなどの択一的な特徴を本実施例において
例示したフック・ループ式ファスナーの代わりにするこ
ともできる。さらには、プリーツ領域５０には３個、４
個または５個以上のＺ状折り曲げ部を形成することがで
きる。同様に、本取り付けシステムは、本明細書におい
て述べた使い捨て吸収性衣類以外の衣類に使用すること
もできる。従って、本発明はこれまで述べた特定の実施
例に限定されるべきものではなく、特許請求の範囲によ
ってのみ画定されるべきものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明に係る使い捨て吸収性衣類の一部
分解図を含む斜視図である。

【図２】図１に示した使い捨て吸収性衣類の衣類シェル
の平面図であり、一部に分解図を含む。

【図３】図１に示した使い捨て吸収性衣類のストラップ
部材の平面図である。

【図４】図３に示したストラップ部材の平面図であり、
一部を拡大してある。

【符号の説明】

２０ 使い捨て吸収性衣類 ２２ 衣類シェル ２４ バックシート ２５ 身体側ライナー ２６ 吸収性コア ２８ 前端 ２９ 後端 ３０ 長手軸方向側部 ３３ 前方腰部部分 ３４ 後方腰部部分 ３６ 股領域 ３８ 弾性ストランド ４０ ストラップ部材 ４２ 前方取り付けパッド ４４ 後方取り付けパッド ４６ 第一ストラップ端部 ４７ 第二ストラップ端部 ４８ 弾性領域 ５０ プリーツ領域 ５１ 第一Ｚ状折り曲げ部 ５２ 第二Ｚ状折り曲げ部 ５５ 結合材 ５６ フックパッチ ５７ 結合材 ６５ 自由端

Claims (20)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 衣類を着用者に取り付けるためのストラ
   ップ部材であって、 第一ストラップ端部と、 反対端の第二ストラップ端部と、 前記第一ストラップ端部に隣接して前記ストラップ部材
   を前記衣類に取り付ける第一手段と、 前記第二ストラップ端部に隣接して前記ストラップ部材
   を前記衣類に取り付ける第二手段と、 前記第一ストラップ端部と前記第二ストラップ端部との
   間に位置する弾性領域と、 前記第一ストラップ端部と前記第二ストラップ端部との
   間に位置するプリーツ領域とを備え、該プリーツ領域
   は、剥離可能な結合材で維持されている第一Ｚ状折り曲
   げ部を有しているストラップ部材。
2. 【請求項２】 前記第一及び第二手段はボタンであるこ
   とを特徴とする請求項１に記載のストラップ部材。
3. 【請求項３】 前記第一及び第二手段はフック・ループ
   式ファスナーであることを特徴とする請求項１に記載の
   ストラップ部材。
4. 【請求項４】 前記プリーツ領域は剥離可能な結合材で
   維持されている第二Ｚ状折り曲げ部を有していることを
   特徴とする請求項１に記載のストラップ部材。
5. 【請求項５】 前記第一Ｚ状折り曲げ部と前記第二Ｚ状
   折り曲げ部とは異なるギャザー長さを有していることを
   特徴とする請求項４に記載のストラップ部材。
6. 【請求項６】 前記剥離可能な結合材は約３ポンド以下
   の力では剥がれないことを特徴とする請求項１に記載の
   ストラップ部材。
7. 【請求項７】 前記剥離可能な結合材は約２４ポンド以
   上の力で破断することを特徴とする請求項６に記載のス
   トラップ部材。
8. 【請求項８】 衣類であって、 第一腰部部分と、反対側の第二腰部部分と、これら第一
   腰部部分と第二腰部部分との間にある股領域とを有する
   衣類シェルと、 一対のストラップ部材とを有し、 前記ストラップ部材は、 第一ストラップ端部と、 反対端の第二ストラップ端部と、 前記第一ストラップ端部に隣接して前記ストラップ部材
   を前記衣類シェルの前記第一腰部部分に取り付ける第一
   手段と、 前記第二ストラップ端部に隣接して前記ストラップ部材
   を前記衣類シェルの第二腰部部分に取り付ける第二手段
   と、 前記第一ストラップ端部と前記第二ストラップ端部との
   間に位置する弾性領域と、 前記第一ストラップ端部と前記第二ストラップ端部との
   間に位置するプリーツ領域とを備え、該プリーツ領域
   は、剥離可能な結合材で維持されている第一Ｚ状折り曲
   げ部を有している衣類。
9. 【請求項９】 前記第一及び第二手段はボタンであるこ
   とを特徴とする請求項８に記載の衣類。
10. 【請求項１０】 前記第一及び第二手段はフック・ルー
    プ式ファスナーであることを特徴とする請求項８に記載
    の衣類。
11. 【請求項１１】 前記ストラップ部材の前記プリーツ領
    域は剥離可能な結合材で維持されている第二Ｚ状折り曲
    げ部を有していることを特徴とする請求項８に記載の衣
    類。
12. 【請求項１２】 前記第一Ｚ状折り曲げ部と前記第二Ｚ
    状折り曲げ部とは異なるギャザー長さを有していること
    を特徴とする請求項１１に記載の衣類。
13. 【請求項１３】 前記剥離可能な結合材は約３ポンド以
    下の力では剥がれず、約２４ポンド以上の力で破断する
    ことを特徴とする請求項８に記載の衣類。
14. 【請求項１４】 前記剥離可能な結合材は約１４ポンド
    以下の力では剥がれず、約１８ポンド以上の力で破断す
    ることを特徴とする請求項８に記載の衣類。
15. 【請求項１５】 第一端部と、反対側の第二端部と、こ
    れら両端部の間を延びている長手方向側部と、前記第一
    端部に隣接する第一腰部部分と、前記第二端部に隣接す
    る第二腰部部分と、これら第一腰部部分と第二腰部部分
    との間にある股領域とを有する衣類シェルを備える衣類
    であって、 前記衣類シェルは、 身体側ライナーと、 吸収性コアと、 前記身体側ライナーに取り付けられ、前記身体側ライナ
    ーとの間に吸収性コアを挟んでいるバックシートと、 ループ材料を有し、前記第一腰部部分及び前記第二腰部
    部分に位置する少なくとも一つの取り付けパッドと、 一対のストラップ部材を備えており、 前記ストラップ部材は、 第一ストラップ端部と、 反対端の第二ストラップ端部と、 前記第一ストラップ端部と前記第二ストラップ端部の間
    に位置する弾性領域とを備え、該弾性領域は原長の少な
    くとも約１．２５倍伸長することができる材料からなっ
    ており、 前記弾性領域に当接し、かつ、前記第一ストラップ端部
    と前記第二ストラップ端部との間に位置するプリーツ領
    域を備え、該プリーツ領域は剥離可能な結合材で各々維
    持されている第一Ｚ状折り曲げ部及び第二Ｚ状折り曲げ
    部を有しており、 前記第一ストラップ端部に隣接して取り付けられた第一
    フックパッチを備え、該第一フックパッチは少なくとも
    一つの取り付けパッドと取り外し可能に係合可能であ
    り、 前記第二ストラップ端部に隣接して取り付けられた第二
    フックパッチを備え、該第二フックパッチは少なくとも
    一つの取り付けパッドと取り外し可能に係合可能である
    衣類。
16. 【請求項１６】 前記第一Ｚ状折り曲げ部と前記第二Ｚ
    状折り曲げ部とは異なるギャザー長さを有していること
    を特徴とする請求項１５に記載の衣類。
17. 【請求項１７】 前記剥離可能な結合材は約３ポンド以
    下の力では剥がれず、約２４ポンド以上の力で破断する
    ことを特徴とする請求項１５に記載の衣類。
18. 【請求項１８】 前記剥離可能な結合材は約１４ポンド
    以下の力では剥がれず、約１８ポンド以上の力で破断す
    ることを特徴とする請求項１７に記載の衣類。
19. 【請求項１９】 前記弾性領域はストレット結合された
    積層体からなることを特徴とする請求項１５に記載の衣
    類。
20. 【請求項２０】 前記プリーツ領域は本質的に非弾性の
    スパンボンド材料からあることを特徴とする請求項１５
    に記載の衣類。