JPH0743765B2 - 放射線画像処理方法および装置 - Google Patents

放射線画像処理方法および装置

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JPH0743765B2
JPH0743765B2 JP62265011A JP26501187A JPH0743765B2 JP H0743765 B2 JPH0743765 B2 JP H0743765B2 JP 62265011 A JP62265011 A JP 62265011A JP 26501187 A JP26501187 A JP 26501187A JP H0743765 B2 JPH0743765 B2 JP H0743765B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、放射線画像信号の周波数処理に関し、特に被
写体へ照射する放射線量の低減に起因した再生画像の粒
状性の劣化を抑制する周波数処理を行なう放射線画像処
理方法、およびこの方法を実施する装置に関するもので
ある。
(従来の技術) ある種の蛍光体に放射線(X線、α線、β線、γ線、電
子線、紫外線等)を照射すると、この放射線エネルギー
の一部が蛍光体中に蓄積され、この蛍光体に可視光等の
励起光を照射すると、蓄積されたエネルギーに応じて蛍
光体が輝尽発光を示すことが知られており、このような
性質を示す蛍光体は蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)と呼
ばれる。
この蓄積性蛍光体を利用して、人体等の被写体に放射線
を照射して撮影し、この被写体の放射線画像情報を一旦
蓄積性蛍光体のシートに記録し、この蓄積性蛍光体シー
トをレーザ光等の励起光で2次元的に走査して輝尽発光
光を生ぜしめ、得られた輝尽発光光を光検出器により光
電的に読み取って画像信号を得、の画像信号に基づき写
真感光材料等の記録材料、CRT等の表示装置に被写体の
放射線画像を可視像として出力させる放射線画像情報記
録再生システムが本出願人によりすでに提案されてい
る。(特開昭55−12429号、同56−11395号など。) このシステムは、従来の銀塩写真を用いる放射線写真シ
ステムと比較して極めて広い放射線露出域にわたって画
像を記録しうるという実用的な利点を有している。すな
わち、蓄積性蛍光体においては、放射線露光量に対して
蓄積後に励起によって輝尽発光する発光光の光量が極め
て広い範囲にわたって比例することが認められており、
従って種々の撮影条件により放射線露光量がかなり大幅
に変動しても、蓄積性蛍光体シートより放射される輝尽
発光光の光量を読取ゲインを適当な値に設定して光電変
換手段により読み取って電気信号に変換し、この電気信
号を用いて写真感光材料等の記録材料、CRT等の表示装
置に放射線画像を可視像として出力させることによっ
て、放射線露光量の変動に影響されない放射線画像を得
ることができる。
(発明が解決しようとする問題点) 上記放射線画像情報記録再生システムを人体の診断に用
いると、従来のX線撮影診断システムと比べ人体の被曝
線量を大幅に低減させることができる。
しかしながら、撮影時に被写体に照射する放射線量を低
減させるほど放射線の量子雑音等の放射線画像に与える
影響が大きくなり画像の粒状性が劣化し、粗くざらつい
た印象の再生画像となってしまっていた。
この粒状性を改良する方法のうち装置上の工夫として
は、蓄積性蛍光体シートを厚くするまたはこのシートに
使用する蓄積性蛍光体の粒子を大粒化する等により撮影
時にぼけた画像を蓄積記録する、走査する励起光の径を
大きくして読取時に画像をぼかして読み取る、読み取っ
たアナログの画像信号をアナログフィルターに入力して
ぼかす等が考えられる。粒状性を向上させるとともにシ
ャープネス等の他の画質性能の劣化を極力押えるには微
妙な制御が必要であるにもかかわらず上記方法では、そ
れぞれ、シートの品種を増やさなければならずまたシー
トの品種を増やしても制御できる自由度が限定されてし
まう、機構が複雑となる割には制御できる自由度が極め
て低い、時系列な画像信号の流れの方向(主走査の方
向)しか制御できない等の問題点を有する。また、この
粒状性を画像処理により改良させる方法としては、FFT
(Fast Fourier Transform)を用いて周波数処理をす
る、ディジタル的に、各走査点についてこの走査点の周
囲の画像信号の平均値を求めることによりぼかす方法等
が考えられる。FFTを用いる方法は制御できる自由度は
極めて大きいが、大容量の画像信号に適用するには処理
速度が遅すぎる、またこれを高速化するには大きなコス
トアップを伴う等の問題点を有する。上記ディジタル的
にぼかす方法は処理時間は早いが微妙な制御はできず、
通常ぼかし過ぎとなってしまうという問題点を有する。
本発明は、上記問題点に鑑み、放射線画像の粒状性を改
良させるとともに他の画質性能の劣化を最小限に押さえ
ることができ、しかも装置を複雑化することなく、演算
時間も十分許容できる範囲内にある放射線画像処理方
法、およびこの方法を実施することのできる装置を提供
することを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明の放射線画像処理方法は、放射線画像情報が蓄積
記録されている蓄積性蛍光体を励起光により走査し、こ
の励起光による各走査点から発せられる輝尽発光光を光
電的に読み取ってオリジナル画像信号を得た後、記録媒
体に放射線画像を可視像として再生するにあたり、 各走査点に対応して周囲の所定範囲内のオリジナル画像
信号またはこのオリジナル画像信号に中間処理を施した
画像信号を平均化することにより求めた1個または上記
所定範囲を変えて求めた複数個のボケマスク信号をS
us.k(k=1,2,…,n;nはボケマスク信号の個数を示す整
数)、オリジナル画像信号またはオリジナル画像信号に
中間処理を施した画像信号をSb1,Sb2、上記1個または
複数個のボケマスク信号にそれぞれ対応する1個または
複数個の減衰係数をβ(k=1,2,…,n)、演算処理後
の画像信号をS′としたときに、 減衰係数β(k=1,2,…,n)のうち少なくとも1個の
減衰係数β(lは1〜n内の整数)が 0<β<1(但しβ≠1) の範囲内にある定数であり、この減衰係数βを用い
て、 の式にしたがって演算を行ない、 減衰係数βに対応するボケマスク信号Sus.lが有する
空間周波数成分より高い空間周波数成分を減衰させるこ
とを特徴とするものである。
また、上記放射線画像処理方法を実施するための本発明
の放射線画像処理装置は、放射線画像情報が蓄積記録さ
れている蓄積性蛍光体を励起光により走査し、この励起
光による各走査点から発せられる輝尽発光光を光電的に
読み取ってオリジナル画像信号を得た後、このオリジナ
ル画像信号を演算部で処理し、処理後の画像信号に基づ
いて記録媒体に放射線画像を可視像として再生する放射
線画像記録再生システムにおける放射線画像処理装置に
おいて、 前記演算部が、各走査点に対応して周囲の所定範囲内の
オリジナル画像信号またはこのオリジナル画像信号に中
間処理を施した画像信号を平均化することにより求めた
1個または前記所定範囲を変えて求めた複数個のボケマ
スク信号をSus.k(k=1,2,…,n;n)はボケマスク信号
の個数を示す整数)、前記オリジナル画像信号またはこ
のオリジナル画像信号に中間処理を施した画像信号をS
b1,Sb2、前記1個または複数個のボケマスク信号にそれ
ぞれ対応する1個または複数個の減衰係数をβ(k=
1,2,…,n)、演算処理後の画像信号をS′としたとき
に、 前記減衰係数β(k=1,2,…,n)のうち少なくとも1
個の減衰係数β(lは1〜n内の整数)が 0<β<1(但しβ≠1) の範囲内にある定数であり、この減衰係数βを用い
て、 の式にしたがって演算を行なうことを特徴とするもので
ある。
(作用) 本発明の放射線画像処理方法は、前述したように減衰係
数β(k=1,2,…,n)のうち少なくともひとつの減衰
係数βが 0<β<1(β≠1) の範囲内にある定数であり、 の式にしたがって演算を行なうようにしたものである。
上記(1)を変形すると、 となる。
この(2)式の第2項β(Sb2−Sus.l)に着目する
と、この項のかっこ内Sb2−Sus.lにより、たとえばオ
リジナル画像信号であるSb2からボケマスク信号Sus.l
を引き算することにより、Sb2からボケマスク信号S
us.lが有している低い空間周波数成分が引き算される。
このSb2−Sus.lに0<β<1(β≠1)の減衰係
数βをかけ算したβ(Sb2−Sus.l)をさらにたと
えばオリジナル画像信号であるSb1から引き算すること
により、Sb1の信号からSb2−Sus.lの有する高い空間周
波数成分を減衰させることができる。この高い空間周波
数成分を画像の粒状雑音と一致させ、かつ減衰係数β
を0<β<1(β≠1)の適切な値に定めることに
より、画像の粒状雑音を減衰させるとともに、シャープ
ネス等他の画質性能の劣化を最小限にとどめることがで
きる。またこの演算方法を実施するための放射線画像処
理装置は、前述した特開昭55−12429号、同56−11395号
等において本出願人が提案した放射線画像情報記録再生
システムにおける放射線画像処理装置と比べ、装置を時
に複雑化することなく上記放射線画像処理方法を実施す
るための装置を実現することができ、また演算時間も十
分許容できる範囲内とすることができる。上記画像信号
Sb1,Sb2としては、光電的に読み取ったオリジナル画像
信号を双方に用いてもよく、オリジナル画像信号に中間
的な画像処理を施し、この画像処理を施した信号を一方
または双方に用いてもよい。
次に上記(2)式の第3項、第4項について説明する。
粒状雑音はかなり広範囲な空間周波数成分を有してい
る。したがって上記(2)式第1項および第2項の組み
合わせで十分に粒状雑音を押えることができない場合
は、第2項とは空間周波数帯を変えて、第2項と同様の
演算を第3項または第4項で行なうことができるように
したものである。また、第3項、第4項で減衰係数β
(m≠l)をβ<0とし、たとえば特開昭55−163472
号において本出願人が提案した、特定の空間周波数成分
を強調する演算を組み合わせてもよい。
ここで、上記画像処理方法を、本出願人が上記特開昭55
−163472号等において提案した、 非鋭鮮マスク信号をSus、オリジナル画像信号をSorg,強
調係数をβ、処理後の信号をS′としたときに、 S′=Sorg+β(Sorg−Sus) ……(3) の式にしたがって特定の空間周波数成分を強調する演算
を行なう場合との基本的な差異について説明する。
本発明についての最も単純な式は、上記(2)式の第1
項と第2項のみ、すなわち S′=Sb1−β(Sb2−Sus.l) ……(4) である。
この式(4)は前述したように、粒状雑音が有する空間
周波数成分を積極的に減衰させることを示している。
ところが粒子雑音が有する空間周波数は同時にシャープ
ネス等他の画質性能に影響する空間周波数と重なってい
ることが上記特開昭55−163472号の発明者らによって明
らかとなっており、このため粒子雑音が有する空間周波
数を積極的に減衰させると他の画質性能も回復不可能な
程度に劣化することが十分想像でき、したがって従来は
粒子雑音が有する空間周波数成分を積極的に減衰させず
に、粒状性能への寄与率よりシャープネス等他の画質性
能への寄与率が比較的大きな空間周波数成分を強調する
ことにより画質の改善を図っていたものである。
本発明者らは、粒状雑音の性質をさらに詳細に検討した
結果、減衰させるべき空間周波数と、この空間周波数を
減衰させる程度を微妙に選択して粒状雑音が有する空間
周波数成分を積極的に押えることにより、粒状雑音を目
立たなくし、かつシャープネス等他の画質性能を劣化を
最小限に押え得ることを見出したのである。しかも上記
減衰を行なうための減衰係数βの最適値は、放射線画
像の種類等により異なるが、0<β<1の範囲内にこ
の最適値が存在していることが多いことから本願発明に
至ったものである。
(実 施 例) 以下、添付図面を参照して本発明の実施例について説明
する。
第2図は、本発明の放射線画像処理方法を使用した放射
線画像処理装置の一例を示す斜視図である。
被写体の放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体
シート1はモータ2により駆動されるエンドレスベルト
等のシート搬送手段3により、矢印Y方向に搬送(副走
査)される。一方、レーザ光源4から発せられた励起光
5はモータ13により駆動され矢印方向に高速回転する回
転多面鏡6によって反射偏向され、fθレンズ等の集束
レンズ7を通過した後、ミラー8により光路を変えて前
記シート1に入射し前記副走査の方向(矢印Y方向)と
略垂直な矢印X方向に主走査する。この励起光5が照射
されたシート1の箇所からは、蓄積記録されている放射
線画像情報に応じた光量の輝尽発光光9が発散され、こ
の輝尽発光光9は集光体10によって集光され、光検出器
としてのフォトマルチプライヤー(光電子増倍管)11に
よって光電的に検出される。上記集光体10はアクリル板
等の導光性材料を成形して作られたものであり、直線状
をなす入射端面10aが蓄積性蛍光体シート1上の主走査
線に沿って延びるように配され、円環状に形成された出
射端面10bに上記フォトマルチプライヤー11の受光面が
結合されている。上記入射端面10aから集光体10内に入
射した輝尽発光光9は、該集光体10の内部を全反射を繰
り返して進み、出射端面10bから出射してフォトマルチ
プライヤー11に受光され、前記放射線画像情報を担持す
る輝尽発光光9の光量がフォトマルチプライヤー11によ
って検出される。
フォトマルチプライヤー11から出力されたアナログ出力
信号Sは増幅器16によって増幅され、A/D変換器17にお
いて所定の収録スケールファクターでディジタル化され
る。
このようにして得られたディジタル化されたオリジナル
画像信号Sorgが演算部18に入力され、演算部18では、各
走査点に対応して周囲の所定範囲内の画像信号を平均化
することによりボケマスク信号Sus.k(k=1,2,…,n;n
は上記所定範囲を変えて求めたボケマスク信号の個数)
が求められ、演算部18に入力されたオリジナル画像信号
Sorgまたはこのオリジナル画像信号Sorgに中間処理を施
した信号をSb1,Sb2および上記ボケマスク信号S
us.k(k=1,2,…n)にそれぞれ対応してあらかじめ用
意されていた減衰係数β(k=1,2,…,n)を用いて、 の式に従って演算処理後の画像信号S′が求められる。
上記(5)式に示す演算処理のうち最も単純な演算処理
は、1個のボケマスク信号Sus.l、減衰係数β(0<
β<1(β≠1))を用いて、 S′=Sb1−β(Sb2−Sus.l) ……(6) の式に従った演算処理である。この演算処理は、ボケマ
スク信号Sus.lが有する空間周波数成分より高い空間周
波数成分を減衰させることを意味しており、減衰させる
空間周波数成分と減衰の程度を適切に選択することによ
り、見かけ上画像の粒上性能を向上させるとともに、シ
ャープネス等他の画質性能の劣化を最小限に押えること
ができる。
演算部18で上記演算の施された画像信号S′はメモリ19
に記憶され、必要に応じて画像表示装置20にこの画像信
号に基づく放射線画像が再生表示される。
第3A図〜第3C図は、各々第2図に示した演算部18のそれ
ぞれ異なる構成例を示したブロック図である。
第3A図の構成例では、オリジナル画像信号Sorgが図の左
側から記憶手段21に入力され、一時記憶される。記憶手
段21に一時記憶されたオリジナル画像信号Sorgが後述す
る減算手段24に直接入力されるとともに第1のボケマス
ク信号計算手段22a等のn個のボケマスク信号計算手段2
2a,22b,…,22nに並列に入力される。これらのボケマス
ク信号計算手段22a,22b,…,22nでは、それぞれ各走査点
に対応して周囲のN1×N1個,N2×N2個,…,Nn×Nn個の走
査点の画像信号を平均化してボケマスク信号Sus.1,S
us.2,…,Sus.nが求められる。これらのボケマスク信号
us.1,Sus.2,…,Sus.nはそれぞれ第1の減衰項計算手
段23a等のn個の減衰項計算手段23a,23b,…,23nに入力
され、それぞれ減衰項β(Sorg−Sus.1),β(S
org−Sus.2),…,β(Sorg−Sus.n)が計算され
る。これらの減衰項およびオリジナル画像信号Sorgが減
算手段24に入力されて、 が計算され、演算処理後の画像信号S′が求められる。
第3B図は、第3A図とは異なる演算部18の構成例を示した
ブロック図である。第3A図と同一の部分については第3A
図と同一の番号を付し、説明は省略する。
この構成例におけるボケマスク信号計算手段22′では、
まず各走査点を中心として3×3個の走査点の平均値を
求め、さらにこの平均値の平均値を求めることにより9
×9個、15×15個等の走査点の平均値を求めるようにし
て、各減衰項計算手段23a,23b,…,23nに対応したボケマ
スク信号を計算し、各減衰項計算手段23a,23b,…,23nに
送るようにしたものである。こうすることによりボケマ
スク信号を効率よく計算することができる。
第3C図は、第2図に示す演算部18の、さらに異なる構成
例を示したブロック図である。
オリジナル画像信号Sorgが一旦記憶手段21″に記憶され
た後、ボケマスク信号計算手段22″に送られる。ボケマ
スク信号計算手段22″ではオリジナル画像信号Sorgに基
づいて減衰係数βに対応するボケマスク信号Sus.l
計算される。このボケマスク信号Sus.lが減衰項計算手
段23″に送られ、減衰項計算手段23″ではβ(Sorg
us.l)が計算され、減算手段24″に送られる。減算手
段24″では、オリジナル画像信号Sorgに中間処理を施し
た画像信号S1=Sorg−β(Sorg−Sus.l)が計算され
る。
この計算結果の画像信号S1が、記憶手段21″に戻され、
記憶手段21″に記憶されていたオリジナル画像信号Sorg
のかわりに記憶される。この画像信号S1がボケマスク信
号計算手段22″に送られ、今度は画像信号S1に基づいて
減衰係数βに対応するボケマスク信号Sus.2が計算さ
れ、このボケマスク信号Sus.2が減衰項計算手段23″に
送られ、β(S1−Sus.2)の計算がなされる。この計
算結果が減算手段24″に送られ、画像信号S1にさらに第
2の中間処理を施した画像信号S2=S1−β(S1−S
us.2)が計算される。
以上のループをn回繰り返すことにより、最終的な演算
処理が施された信号S′が、 S′=Sn-1−β(Sn-1−Sus.n) ……(7) として求まる。
このように、中間処理を施した画像信号S1,S2,…,Sn-1
を用いてボケマスク信号Sus.1,Sus.2,…,Sus.nの計算
および(7)式に代表される計算を行なうことによって
もシャープネス等の画質性能の劣化を最小限に押えなが
ら粒状雑音を有効的に減衰させることができる。
上式(7)は、前述した第5式と比較すると、画像信号
Sb1,Sb2として同一の画像信号Sn-1を用いているが、た
とえば第3C図に示す減衰項計算手段23″にもオリジナル
画像信号Sorgを直接入力して記憶しておき、この減衰項
計算手段23″における計算では中間処理後の画像信号
S1,S2,…,Sn-1を使用せず、常にオリジナル画像信号S
orgを使用して、 β(Sorg−Sus.1) β(Sorg−Sus.2) ………………………… 等の計算を行ない、最終的に S′=Sn-1−β(Sorg−Sus.n) ……(8) の計算を行なう時、画像信号Sb1,Sb2が異なっていても
よい。
第1図は、本発明の照射線画像処理方法を用いてn=2
(ボケマスク信号および減衰係数が2個)の場合につい
て計算した例を空間周波数領域で示したグラフである。
横軸は空間周波数を示しており、縦軸は直流成分を1と
した相対値を示している。簡単のため、演算処理後の画
像信号S′をフーリエ変換して空間周波数領域で示した
信号も同様にS′で表現した。
グラフAはある放射線画像について粒状雑音を押え、か
つシャープネス等他の画質性能の劣化を最小限に押える
ために最適な空間周波数特性を示した理想的なグラフで
ある。このグラフAに対しグラフA′は、ボケマスク信
号Sus.1,Sus.2としてそれぞれ各走査点の周囲15×15
個,5×5個の走査点の平均値を用い、減衰係数β1
として各々β=0.1,β=0.4を用いて S′=Sorg−β(Sorg−Sus.1) −β(Sorg−Sus.2) ……(9) の演算結果を空間周波数領域で示したグラフであり、グ
ラフAと十分に近似している。
グラフBは、他の放射線画像について最適な空間周波数
特性を示した理想グラフである。このグラフBに対しグ
ラフB′は、ボケマスク信号Sus.1,Sus.2としてそれぞ
れ各走査点の周囲15×15個,3×3個の走査点の平均値を
用い、減衰係数β1として各々β=0.1,β=0.
8を用いて、 S′=Sorg−β(Sorg−Sus.1) −β(Sorg−Sus.2) ……(10) の演算結果を空間周波数領域で示したグラフである。こ
の場合もグラフB′はグラフBに十分に近似している。
このように、被写体の種類、被写体に照射した放射線の
強度等により放射線画像を区分しておき、各放射線画像
に適合するようにボケマスク信号の計算方法および減衰
係数の値を定めておいて前述の方法にしたがって演算処
理を行なうことにより、その放射線画像の粒状雑音を効
果的に減衰させるとともにシャープネス等他の画質性能
の劣化を最小限に押えた再生画像を得ることができる。
(発明の効果) 本発明は、放射線画像情報が蓄積記録されている蓄積性
蛍光体を励起光により走査し、この励起光による各走査
点から発せられる輝尽発光光を光電的に読み取ってオリ
ジナル画像信号を得た後、減衰係数β(k=1,2,…,
n)のうち少なくともひとつの減衰係数βが減衰を行
うための最適値である0<β<1(β≠1)の範囲
内にある定数であり、 の式にしたがって演算を行なうようにしたため、ボケマ
スク信号Sus.lが有している空間周波数成分より高い空
間周波数成分を減衰させることができ、放射線画像の粒
状雑音を有効に減衰させるとともに、他の画質性能の劣
化を最小限に押えることができる。またこの方法を実施
する装置が特に複雑となることはなく、演算時間も十分
許容できる範囲内とすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の放射線画像処理方法を用いて計算し
た例を空間周波数領域で示したグラフ、 第2図は、本発明の放射線画像処理方法を実施した放射
線画像処理装置の一例を示す斜視図、 第3A図〜第3C図は、第2図に示した演算部のそれぞれ異
なる構成例を示したブロック図である。 1……蓄積性蛍光体シート 2,13……モータ、3……シート搬送手段 4……レーザー、6……回転多面鏡 9……輝尽発光光、10……集光体 11……フォトマルチプライヤー 16……増幅器、17……A/D変換器 18……演算部、19……メモリ 20……画像表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9163−4C A61B 6/00 350 N

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射線画像情報が蓄積記録されている蓄積
    性蛍光体を励起光により走査し、この励起光による各走
    査点から発せられる輝尽発光光を光電的に読み取ってオ
    リジナル画像信号を得た後、記録媒体に放射線画像を可
    視像として再生するにあたり、 各走査点に対応して周囲の所定範囲内のオリジナル画像
    信号またはこのオリジナル画像信号に中間処理を施した
    画像信号を平均化することにより求めた1個または前記
    所定範囲を変えて求めた複数個のボケマスク信号をS
    us.k(k=1,2,…,n;nはボケマスク信号の個数を示す整
    数)、前記オリジナル画像信号またはこのオリジナル画
    像信号に中間処理を施した画像信号をSb1,Sb2、前記1
    個または複数個のボケマスク信号にそれぞれ対応する1
    個または複数個の減衰係数をβ(k=1,2,…,n)、演
    算処理後の画像信号をS′としたときに、 前記減衰係数β(k=1,2,…,n)のうち少なくとも1
    個の減衰係数β(lは1〜n内の整数)が 0<β<1 の範囲にある定数であり、この減衰係数βを用いて、 の式にしたがって演算を行ない、 前記減衰係数βに対応するボケマスク信号Sus.lが有
    する空間周波数成分より高い空間周波数成分を減衰させ
    ることを特徴とする放射線画像処理方法。
  2. 【請求項2】前記オリジナル画像信号またはこのオリジ
    ナル画像信号に中間処理を施した画像信号Sb1,Sb2が、
    いずれも同一の前記オリジナル画像信号であることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の放射線画像処理方
    法。
  3. 【請求項3】前記オリジナル画像信号またはこのオリジ
    ナル画像信号に中間処理を施した画像信号Sb1,Sb2が、
    いずれも前記オリジナル画像信号に同一の中間処理を施
    すことにより得られた、同一の画像信号であることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の放射線画像処理方
    法。
  4. 【請求項4】前記オリジナル画像信号またはこのオリジ
    ナル画像信号に中間処理を施した画像信号Sb1,Sb2のう
    ちの一方が、前記オリジナル画像信号またはこのオリジ
    ナル画像信号に第1の中間処理を施した画像信号であ
    り、他方が、前記オリジナル画像信号に第2の中間処理
    を施した画像信号であることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の放射線画像処理方法。
  5. 【請求項5】放射線画像情報が蓄積記録されている蓄積
    性蛍光体を励起光により走査し、この励起光による各走
    査点から発せられる輝尽発光光を光電的に読み取ってオ
    リジナル画像信号を得た後、このオリジナル画像信号を
    演算部で処理し、処理後の画像信号に基づいて記録媒体
    に放射線画像を可視像として再生する放射線画像記録再
    生システムにおる放射線画像処理装置において、 前記演算部が、各走査点に対応して周囲の所定範囲内の
    オリジナル画像信号またはこのオリジナル画像信号に中
    間処理を施した画像信号を平均化することにより求めた
    1個または前記所定範囲を変えて求めた複数個のボケマ
    スク信号をSus.k(k=1,2,…,n;nはボケマスク信号の
    個数を示す整数)、前記オリジナル画像信号またはこの
    オリジナル画像信号に中間処理を施した画像信号をSb1,
    Sb2、前記1個または複数個のボケマスク信号にそれぞ
    れ対応する1個または複数個の減衰係数をβ(k=1,
    2,…,n)、演算処理後の画像信号をS′としたときに、 前記減衰係数β(k=1,2,…,n)のうち少なくとも1
    個の減衰係数β(lは1〜n内の整数)が 0<β<1 の範囲にある定数であり、この減衰係数βを用いて、 の式にしたがって演算を行なうものであることを特徴と
    する放射線画像処理装置。
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