JPH074138U - デファレンシャル装置 - Google Patents

デファレンシャル装置

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JPH074138U
JPH074138U JP032396U JP3239693U JPH074138U JP H074138 U JPH074138 U JP H074138U JP 032396 U JP032396 U JP 032396U JP 3239693 U JP3239693 U JP 3239693U JP H074138 U JPH074138 U JP H074138U
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JP
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oil
differential
friction clutch
differential case
oil pump
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Pending
Application number
JP032396U
Other languages
English (en)
Inventor
作雄 栗原
Original Assignee
栃木富士産業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 差動制限用摩擦クラッチの潤滑を充分に行
う。 【構成】 この考案のデファレンシャル装置1は、オイ
ル溜まりを有するケーシング内に配置されたデフケース
3と、デフケース内に配置されピニオンギヤ37の自転
によりオイルポンプ87となるプラネタリーギヤ式の差
動機構29と、ピニオンキャリヤ43に設けられ前記オ
イルポンプのオイルを差動制限用の摩擦クラッチ51に
導く吐出孔95と、デフケース3にそれぞれ設けられオ
イル溜まりのオイルをオイルポンプに導く流入孔101
及び摩擦クラッチからのオイルを外部に排出する排出口
103とを備えている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、車両のデファレンシャル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開昭63−195449号公報に図5のようにデファレンシャル装置201 が記載されている。これは、差動機構203とその差動制限用の多板クラッチ2 05を備え、多板クラッチ205はデフケース207内に配置されている。又、 図6は、この従来例と同様に多板クラッチで差動制限を行うデファレンシャル装 置209を示している。これは、電磁多板式のパイロットクラッチ211が締結 されるとカム213に差動機構215の差動トルクが掛り、そのカムスラスト力 により多板式のメインクラッチ217が締結されて差動を制限するように構成さ れている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
例えば図6の従来例では、デフケース219を収納するデフキャリヤにはオイ ル溜まり221が設けられ、デフケース219にはこのオイルをメインクラッチ 217に導くための開口223が形成される。メインクラッチ217の摺動部に オイルを供給するにはオイルレベル225がアウタープレート227の内側の縁 より高くなければならないが、いずれにしてもオイルがメインクラッチ217に 供給されるのはデフケース219が静止している時だけであり、デフケース21 9が回転すると遠心力によりオイルは開口223から外部へ逃げてしまう。従っ て、最もオイルが必要な差動回転時に潤滑が不十分となる。このように、デフケ ース207,219の内部に収納されているクラッチ205,217の潤滑は困 難であり、耐久性が悪い。しかし、潤滑用のオイルポンプなどを組込むとデファ レンシャル装置は構造が複雑で重く大型になりコスト高になる。
【0004】 そこで、この考案は、このような大型重量化や構造の複雑化などを伴わずに差 動制限用摩擦クラッチの潤滑を充分に行えるデファレンシャル装置の提供を目的 とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この考案のデファレンシャル装置は、オイル溜まりを有するケーシング内に配 置されたデフケースと、このデフケース側にインターナルギヤが設けられたプラ ネタリーギヤ式の差動機構と、このインターナルギヤとサンギヤとピニオンキャ リヤとでポンプ室が形成されピニオンギヤの差動回転により作動するオイルポン プと、デフケース内に配置された差動制限用の摩擦クラッチと、デフケースに設 けられ前記オイル溜まりのオイルをオイルポンプに導くオイル流入孔と、ピニオ ンキャリヤに設けられオイルポンプの吐出オイルを摩擦クラッチに導く吐出孔と 、デフケースに設けられ摩擦クラッチを潤滑したオイルを外部に排出するオイル 排出孔とを備えたことを特徴とする。
【0006】
【作用】
差動機構の差動回転に伴ってピニオンギヤが自転するとオイルポンプが作動し 、ケーシングのオイル溜まり、デフケースのオイル流入孔、オイルポンプ、ピニ オンキャリヤの吐出孔、摩擦クラッチ、デフケースのオイル排出孔、オイル溜ま りの順にオイルが循環し摩擦クラッチが潤滑される。
【0007】 このように、オイルが必要な差動回転時にオイルが供給され、効果的に潤滑さ れるから摩擦クラッチの耐久性は大幅に改善される。更に、オイルポンプのポン プ仕事だけ差動制限力が強化されると共に、摩擦クラッチの差動制限力の負担が 軽減され、耐久性が更に向上する。又、プラネタリーギヤ式の差動機構をオイル ポンプに構成したから、大型重量化やコスト高などを伴わない。
【0008】
【実施例】
図1ないし図4により一実施例の説明をする。この実施例のデファレンシャル 装置は4輪駆動車のセンターデフ1として用いられている。以下、左右の方向は 図1と図4での左右の方向であ、符号を附していない部材等は図示されていない 。
【0009】 図1のように、デフケース3の内部にはハブ5,7が配置されている。ハブ5 は一端をベアリング9を介してデフケース3のボス部11に支承され、他の一端 を軸支部13を介してハブ7に支承されている。又、ハブ7には後輪側の出力軸 15がスプライン連結され、出力軸15の一端はベアリング17を介してハブ5 の内周に支承され、他の一端はベアリング19を介してデフケース3のボス部2 1に支承されている。ハブ5はスプライン23により前輪側への伝達軸に連結さ れ、出力軸15はギヤ部25により後輪側伝達軸のギヤ部と噛合っている。デフ ケース3はトランスファーケース(ケーシング)内に配置されており、トランス ファーケースには図2のようにオイルレベル27のオイル溜まりが形成されてい る。
【0010】 デフケース3にはダブルピニオンのプラネタリーギヤ式差動機構29が配置さ れている。インターナルギヤ31はデフケース3に形成され、サンギヤ33はハ ブ5に形成されている。外側と内側のピニオンギヤ35,37は、図2のように ベアリング39を介してピニオンシャフト41に支承されており、ピニオンシャ フト41はピニオンキャリヤ43,45に両端を支持されている。ピニオンギヤ 43の内周側には摺動部材46が配設されているピニオンキャリヤ45はハブ7 と一体に形成されており、各ピニオンキャリヤ43,45はピニオンキャリヤ4 5の連結部47を介し溶接で一体にされている。
【0011】 エンジンからの駆動力はデフケース3(インターナルギヤ31)に入力し、ピ ニオンギヤ35,37からサンギヤ33(ハブ5)とピニオンキャリヤ45(ハ ブ7)とに分配され、前輪側と後輪側に伝達される。又、前後輪間に駆動抵抗差 が生じるとピニオンギヤ35,37の自転と公転とにより、エンジンの駆動力は 前後各側へ差動分配される。
【0012】 ピニオンキャリヤ43の円筒部49とハブ5との間には多板式のメインクラッ チ51(摩擦クラッチ)が配置されている。アウタープレート53は円筒部49 と噛合い、インナープレート55はハブ5と噛合っている。ピニオンキャリヤ4 3とメインクラッチ51との間にはシム57が配置されている。
【0013】 ハブ7の外周にはカムリング59が配置され、カムリング59とピニオンキャ リヤ45との間にはボールカム61が設けられている。デフケース3の側壁63 とカムリング59との間にはボールカム61のスラスト反力を受けるベアリング 65とワッャ67とが配置されている。
【0014】 カムリング59とデフケース3との間には多板式のパイロットクラッチ69が 配置されており、カムリング59にはアーマチャ71がスプライン連結されてい る。又、デフケース3のボス部21にはベアリング73,75を介してリング状 の電磁石77が支承され、トランスファケース側に固定されている。側壁63に は電磁石77の磁力の短絡を防いでアーマチャ71へ導くために、ステンレス鋼 のリング79が配置されている。
【0015】 電磁石77がアーマチャ71を吸引しパイロットクラッチ69が締結されると 、差動機構29の差動トルクがボールカム61に掛り、そのカムスラスト力によ りピニオンキャリヤ43,45を介しメインクラッチ51が押圧されて締結する 。各クラッチ51,69の連結力により差動が制限される。この差動制限力の大 部分はメインクラッチ51が負担する。差動制限力を充分に大きくすると前後輪 間の差動がロックされ車両の直進安定性が向上し、適度に緩めて差動を許容する と円滑で安定した旋回が行えると共に、タイトコーナーブレーキング現象が防止 される。パイロットクラッチ69を開放するとボールカム61のカムスラスト力 が消失してメインクラッチ51が開放され、差動はフリーになる。
【0016】 車両が旋回するとき、通常の速度以下では、前輪側の旋回半径が後輪側より大 きいから、図2のようにデフケース3の回転速度(矢印81)よりサンギヤ33 の回転速度(矢印83)の方が大きくなり、その回転差によりピニオンギヤ37 は矢印85の方向に回転する。
【0017】 差動機構29はオイルポンプ87を構成している。そのポンプ室89は、図2 のように、インターナルギヤ31とサンギヤ33とピニオンキャリヤ43,45 と連結部47とにより形成されており、吸入孔91はピニオンキャリヤ45とデ フケース3との間に形成されている。キャリヤ43とハブ5との間に配設された 摺動部材によってポンプ室89はより密に保たれている。又、図3のようにピニ オンキャリヤ43には周方向等距離にポンプ室89の空間93と連通する4箇の 吐出孔95が形成されており、シム57には一点鎖線で描かれたように各吐出孔 95のオイルの逆流を防ぐリードバルブ97が4箇形成されている。又、メイン クラッチ51のインナープレート55の径方向内側にはインナープレート55の 切欠きによりオイルポケット99が設けられている。更に、デフケース3には吸 入孔91と連通するオイルの流入孔101及びメインクラッチ51の径方向外側 にオイルの排出孔103とが設けられている。
【0018】 車両が旋回し、上記のようにピニオンギヤ35,37が矢印85の方向に回転 すると、図1のようにオイルポンプ87はオイル溜まりのオイル矢印105のよ うに流入孔101から吸入孔91を介して吸込み、矢印107のように空間93 から吐出孔95を介して吐出し、図4の矢印109のようにリードバルブ97を 押し上げてオイルポケット99に供給する。オイルポケット99に供給されたオ イルはデフケース3の回転による遠心力によって各プレート53,55の摺動面 を潤滑した後矢印111のように排出孔103からデフケース3の外部に排出さ れて、オイル溜まりに戻る。
【0019】 こうして、センターデフ1が構成されている。
【0020】 センターデフ1は、上記のようにオイル溜まりのオイルをオイルポンプに87 からメインクラッチ51に供給するオイルの循環路を形成したからメインクラッ チ51の潤滑が充分に行われる。特に、このオイルポンプ87はメインクラッチ 51の潤滑が必要な差動回転時に差動するから、メインクラッチ51の潤滑は極 めて効果的に行われ、メインクラッチ51の耐久性を大幅に向上させる。又、差 動機構29でオイルポンプ87を構成したから、装置の大型化、重量化や構造の 複雑化、コスト高を伴わない。その上、オイルポンプ87のポンプ仕事により差 動制限力が強化され、それだけメインクラッチ51の負担が軽減されて耐久性が 更に向上する。
【0021】 なお、この考案では上記実施例と異って、オイルポケット99のオイルを遠心 力でメインクラッチ51に供給するように構成せずに、オイルポンプの油圧をメ インクラッチに直接与えるように構成してもよい。又、この考案のデファレンシ ャル装置は前後輪の車軸上に配置してもよい。
【0022】
【考案の効果】
この考案のデファレンシャル装置は、プラネタリーギヤ式の差動機構でオイル ポンプを構成し、オイル溜まりのオイルをこのオイルポンプを介して差動制限用 の摩擦クラッチに供給する循環路を設けた。従って、充分な潤滑に加えて、オイ ルポンプの仕事により差動制限時の負担が軽減されて摩擦クラッチの耐久性が大 幅に向上すると共に、装置の大型化や複雑化を伴わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】吐出孔とリードバルブの形状を示す図面であ
る。
【図4】リードバルブの開放状態を示す断面図である。
【図5】従来例の断面図である。
【図6】他の従来例の断面図である。
【符号の説明】
1 センターデフ(デファレンシャル装置) 3 デフケース 29 差動機構 31 インターナルギヤ 33 サンギヤ 35,37 ピニオンギヤ 43,45 ピニオンキャリヤ 51 メインクラッチ(摩擦クラッチ) 87 オイルポンプ 89 ポンプ室 95 吐出孔 101 流入孔 103 排出孔

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイル溜まりを有するケーシング内に配
    置されたデフケースと、このデフケース側にインターナ
    ルギヤが設けられたプラネタリーギヤ式の差動機構と、
    このインターナルギヤとサンギヤとピニオンキャリヤと
    でポンプ室が形成されピニオンギヤの差動回転により作
    動するオイルポンプと、デフケース内に配置された差動
    制限用の摩擦クラッチと、デフケースに設けられ前記オ
    イル溜まりのオイルをオイルポンプに導くオイル流入孔
    と、ピニオンキャリヤに設けられオイルポンプの吐出オ
    イルを摩擦クラッチに導く吐出孔と、デフケースに設け
    られ摩擦クラッチを潤滑したオイルを外部に排出するオ
    イル排出孔とを備えたことを特徴とするデファレンシャ
    ル装置。
JP032396U 1993-06-16 1993-06-16 デファレンシャル装置 Pending JPH074138U (ja)

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JP032396U JPH074138U (ja) 1993-06-16 1993-06-16 デファレンシャル装置

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JP032396U JPH074138U (ja) 1993-06-16 1993-06-16 デファレンシャル装置

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JPH074138U true JPH074138U (ja) 1995-01-20

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JP032396U Pending JPH074138U (ja) 1993-06-16 1993-06-16 デファレンシャル装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001108076A (ja) * 1999-10-08 2001-04-20 Toyota Motor Corp 車両用遊星歯車装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001108076A (ja) * 1999-10-08 2001-04-20 Toyota Motor Corp 車両用遊星歯車装置
JP4677650B2 (ja) * 1999-10-08 2011-04-27 トヨタ自動車株式会社 車両用遊星歯車装置

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