JPH0741080Y2 - 分電盤の分岐回路しや断器用絶縁取付台の固定装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は分電盤の分岐回路しや断器用の絶縁取付台を
基板に固定する装置に関する。

〔従来の技術〕 第３図は従来の分電盤の回路しや断装置の斜視図であ
り、図において、（１）は基板、（２）は主回路しや断
器、（３）は主回路しや断器（２）の出力側端子に接続
された接続導体、（４）は接続導体（３）に接続されつ
基板（１）に対して固定されたブスバーであり、図示の
構造では、一端をねじ（５）により接続導体（３）に固
定し、他端を端部支持ブロツク（６）にねじ（７）で固
定することにより基板（１）から浮いた状態で基板
（１）に対して固定されている。（８）はねじ（９）に
よりブスバー（４）に固定され、分岐回路しや断器（図
示せず）に接続される端子（801）を有する分岐導体で
ある。（10）は分岐回路しや断器を取付けるための絶縁
取付台であつて、分岐導体（８）を収納する溝（101）
を有する。（102）は絶縁取付台（10）から突出して一
体的に形成された突出部で、この突出部（102）を基板
（１）にねじ（11）によりねじ止めすることにより絶縁
取付台（10）を基板（１）に固定している。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来の絶縁取付台（10）は以上のように固定され、突出
部（102）を絶縁取付台（10）から突出させる必要があ
るため、この突出部（102）がしばしば破損するばかり
でなく、突出部（102）を基板（１）にねじ止めしなけ
ればならず作業性が悪い等の問題点があつた。

この考案は従来のもののかかる問題点を解決するために
なされたもので、従来のものの突出部を必要とせずかつ
固定の作業性の良い分電盤の分岐回路しや断器用絶縁取
付台の固定装置を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案に係る固定装置は、分岐導体収納溝内に突起を
設け、分岐導体に前記突起と嵌合する凹所を設け、前記
分岐導体を前記分岐導体収納溝に嵌挿することにより、
前記分岐導体によって絶縁取付台を基板上に保持すると
共に前記分岐導体の長手方向に対して直角方向に固定
し、かつ前記分岐導体収納溝内の突起を前記分岐導体に
形成した凹所に嵌合させることにより前記絶縁取付台を
前記分岐導体の長手方向に固定するようにしたものであ
る。

〔作用〕

分岐導体を分岐導体収納溝に嵌挿することにより、絶縁
取付台は分岐導体自身によって基板上に上下に動かない
ように保持されると共に分岐導体の長手方向に対して直
角方向に移動しないように保持され、また分岐導体収納
溝内の突起を分岐導体に形成した凹所に嵌合させること
により絶縁取付台は分岐導体の長手方向に移動しないよ
うに保持される。

〔実施例〕

第１図はこの考案の一実施例の分解斜視図であつて、絶
縁取付台（10）の一部分を示している。図において、
（103）は分岐導体収納溝（101）の側壁（104）に一体
的に設けた半円柱状の突起、（802）は分岐導体（８）
に設けた凹所で、分岐導体（８）をブスバー（４）に固
定した時に前記突起（103）と嵌合する位置に設けられ
ている。分岐導体（８）の溝（101）内に収納される部
分の幅（Ｗ）は前記溝（101）の幅にほぼ等しくしてあ
る。図中の一点鎖線は実線で示した分岐導体（８）を所
定位置に固定した状態を示し、その一端は基板（１）に
対して固定されたブスバー（４）にねじ（９）によつて
固定される。そして分岐導体収納溝（101）内では突起
（103）が分岐導体（８）の凹所（802）に嵌合される。

このように分岐導体（８）が固定されると、分岐導体
（８）はそれ自身によつて絶縁取付台（10）を上下に動
かないように基板（１）上に保持する。また、分岐導体
（８）の凹所（802）が分岐導体収納溝（101）内の突起
（103）と嵌合することにより絶縁取付台（10）は分岐
導体（８）の長手方向に固定される。更に、分岐導体
（８）の前記溝（101）に収納される部分の幅（Ｗ）が
溝（101）の幅とほぼ等しいことにより、絶縁取付台（1
0）は分岐導体（８）に対して直角方向、即ちブスバー
（４）の長手方向に動かないように係止される。従っ
て、絶縁取付台（10）に突出部（102）を一体的に形成
する必要なく、そしてかかる突出部（102）を基板
（１）にねじ止めする必要なく、絶縁取付台（10）を基
板（１）に固定することができる。

この考案の他の実施例が第２図に示されている。この実
施例では突起（103）を分岐導体収納溝（101）の底部に
柱状のものとして設け、分岐導体（８）の凹所（802）
を前記の柱状の突起（103）をぴつたりと挿通させる開
口として形成したものであり、突起（103）を前記開口
に挿通させることにより、絶縁取付台（10）が分岐導体
（８）の長手方向およびこれに対して直角方向に動くの
を防止している。

なお、前記実施例ではブスバー（４）は基板（１）から
浮いた状態で基板（１）に対して固定されているが、基
板（１）に密着して固定されていても良い。また、突起
（103）は溝（101）の反対側の側壁に設けて対応する凹
所を分岐導体（８）の反対側の縁部に形成しても良い。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、従来のものにおけ
る突出部を必要とせず従つてその破損の問題がなくな
り、しかもかかる突出部のねじ止め作業が不要となるた
め、絶縁取付台の取付作業性が改善される効果が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す分解斜視図、第２図
はこの考案の他の実施例の一部分の平面図、第３図は従
来の分電盤の回路しや断器装置の斜視図である。 図において、（１）は基板、（２）は主回路しや断器、
（４）はブスバー、（８）は分岐導体、（802）は分岐
導体に形成された凹所、（10）は絶縁取付台、（101）
は分岐導体収納溝、（103）は突起、（Ｗ）は分岐導体
の溝に収納される部分の幅である。 なお、図中同一符号は同一または相当部を示す。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】主回路しや断器に接続されかつ基板に対し
   て固定されたブスバーとこのブスバーに固定される分岐
   導体とを介して前記主回路しや断器に接続される分電盤
   の分岐回路しや断器用の絶縁取付台であって前記分岐導
   体を収納する分岐導体収納溝を有するものを前記基板に
   固定する装置において、前記分岐導体溝内に突起を設
   け、前記分岐導体に前記突起と嵌合する凹所を設け、前
   記分岐導体を前記分岐導体収納溝に嵌挿することによ
   り、前記分岐導体によって前記絶縁取付台を前記基板上
   に保持すると共に前記分岐導体の長手方向に対して直角
   方向に固定し、かつ前記分岐導体収納溝内の突起を前記
   分岐導体に形成した凹所に嵌合させることにより前記絶
   縁取付台を前記分岐導体の長手方向に固定するようにし
   たことを特徴とする分電盤の分岐回路しや断器用絶縁取
   付台の固定装置。
2. 【請求項２】突起を分岐導体収納溝の側壁に一体的に形
   成した実用新案登録請求の範囲第１項記載の固定装置。
3. 【請求項３】分岐導体の分岐導体収納溝内に収納される
   部分の幅を前記分岐導体収納溝の幅とほぼ同じにした実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の固定装置。
4. 【請求項４】突起を分岐導体収納溝の底部に柱状のもの
   として設け、分岐導体の凹所を前記の柱状の突起を挿通
   する開口として形成した実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の固定装置。