JPH0739525B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JPH0739525B2
JPH0739525B2 JP12368892A JP12368892A JPH0739525B2 JP H0739525 B2 JPH0739525 B2 JP H0739525B2 JP 12368892 A JP12368892 A JP 12368892A JP 12368892 A JP12368892 A JP 12368892A JP H0739525 B2 JPH0739525 B2 JP H0739525B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、改良された性質を有す
る新規な硬化性組成物に関するものである。更に詳しく
は、主鎖が実質的にビニル系重合体からなり、加水分解
性基と結合した珪素基を1分子中に少なくとも1個以上
有し、更に共重合成分として炭素数が10以上の長鎖ア
ルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル(メタク
リル酸エステル又はアクリル酸エステル)を含有する、
分子量が500〜100,000のシリル基含有ビニル
系樹脂と、つや消し剤を含有してなる硬化性組成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】本発明者
らは、末端あるいは側鎖に加水分解性基を有するシリル
基を含有するビニル系樹脂がビニル系樹脂の特徴である
高光沢、耐候性、耐変色性等の優れた特徴だけでなく、
加水分解性シリル基による無機物に対する密着性の向
上、さらに水分特に大気中に水分による常温架橋で緻密
な網状構造を形成し、耐溶剤性、耐水性、耐熱性、高い
硬度、耐候性の優れた樹脂となることを見出し、先に特
許出願をおこなっている(特開昭54−86395)。
【0003】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、さらにシ
リル基含有ビニル系樹脂の検討を進め、シリル基含有ビ
ニル系樹脂に、共重合成分として炭素数が10以上の長
鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを共
重合することにより大巾に物性が向上することを見出し
た。
【0004】即ち、長鎖アルキル基を有する(メタ)ア
クリル酸エステルを共重合することにより、もたらされ
る物性の向上の1つは、耐摩耗性の向上である。
【0005】先に特許出願したシリル基含有ビニル系樹
脂は、触媒の存在する状態でも、又存在しない状態で
も、常温、低温、又は高温短時間加熱で架橋、硬化し緻
密な網状構造を形成するため、他の市販樹脂に比べ、耐
摩耗性、耐擦傷性において優れているが、更に長鎖アル
キル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを共重合し
て得られた樹脂につや消し剤を加えることにより、塗装
面のつや消し効果に加えて、密着性の改善、耐摩耗性、
耐擦傷性が飛躍的に向上することが見い出された。
【0006】さきに特許出願した発明によるシリル基含
有ビニル系樹脂は、加水分解性シリル基を含有してお
り、通常用いられているシランカップリング剤の配合に
みられる様に無機物に対する密着性は優れているが、有
機物に対する密着性は不充分であった。しかし、長鎖ア
ルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを共重合
して得られた樹脂につや消し剤を加えることにより無機
物に対するさらなる密着性の向上、及び有機物に対する
密着性の向上が見い出された。このことから、無機物表
面に対する塗料、コーティング、接着用としてはもちろ
ん、有機物表面(木材、紙、プラスチック、有機塗料へ
の上塗り等)への応用の面で大きく改良された。
【0007】本発明におけるシリル基含有ビニル系樹脂
の製造は、種々の方法で可能であるが以下に示す、
(A)炭素−炭素二重結合を有するビニル系樹脂とヒド
ロシランとによるヒドロシリル化反応、及び(B)ビニ
ル系化合物と重合性二重結合を有するシリル化合物との
共重合による方法、が工業的に有効な方法である。以下
に詳細説明する。
【0008】(A)本発明におけるシリル基含有ビニル
系樹脂は、ヒドロシラン化合物と(メタ)アクリル酸エ
ステルを共重合成分として含有する炭素−炭素二重結合
を有するビニル系樹脂とをVIII族遷移金属の触媒下
で反応させることにより容易に製造される。
【0009】本発明において使用されるヒドロシラン化
合物は次の一般式を有するものである。
【0010】
【化1】 (式中、Rは炭素数1〜10までのアルキル基、アリ
ール基、アラルキル基より選ばれる1価の炭化水素基、
Xはハロゲン、アルコキシ、アシロキシ、アミノキシ、
フェノキシ、チオアルコキシ、アミノ基より選ばれる
基、nは1から3までの整数である。)。
【0011】この一般式に含まれるヒドロシラン化合物
を具体的に例示すると、メチルジクロルシラン、トリク
ロルシラン、フェニルジクロルシランの如きハロゲン化
シラン類;メチルジエトキシシラン、メチルジメトキシ
シラン、フェニルジメトキシシラン、トリメトキシシラ
ン、トリエトキシシランの如きアルコキシシラン類;メ
チルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシシラ
ン、トリアセトキシシランの如きアシロキシシラン類;
メチルジアミノキシシラン、トリアミノキシシラン、メ
チルジアミノシラン、トリアミノシラン等の各種シラン
類が挙げられる。用いるヒドロシラン化合物の量は、ビ
ニル系樹脂中に含まれる炭素−炭素二重結合に対し、任
意量の使用が可能であるが、0.5〜2倍モルの使用が
好ましい。これ以上のシラン量の使用を妨げるものでは
ないが、未反応のヒドロシランとして回収されるだけで
ある。
【0012】本発明においては、ヒドロシラン化合物を
炭素−炭素二重結合に反応させる段階で遷移金属錯体の
触媒を必要とする。遷移金属錯体触媒としては、白金、
ロジウム、コバルト、パラジウムおよびニッケルから選
ばれたVIII族遷移金属錯体化合物が有効に使用され
る。このヒドロシリル化反応は50〜130℃の任意の
温度で達成され、反応時間は1〜10時間程度である。
【0013】更に、本発明ではヒドロシラン化合物とし
て安価な基礎原料で高反応性のハロゲン化シラン類が容
易に使用できる。ハロゲン化シラン類を用いて得られる
シリル基含有ビニル系樹脂は、空気中にばく露すると塩
化水素を発生しながら常温で速やかに硬化するが、塩化
水素による刺激臭や腐食に問題があり限定された用途に
しか実用上使用できないので、更に続いてハロゲン官能
基を他の加水分解性官能基に変換することが望ましい。
加水分解性官能基としては、アルコキシ基、アシロキシ
基、アミノキシ基、フェノキシ基、チオアルコキシ基、
アミノ基等が挙げられる。
【0014】ハロゲン官能基を、これら加水分解性官能
基に変換する方法としては、メタノール、エタノー
ル、2−メトキシエタノール、sec−ブタノール、t
ert−ブタノールおよびフェノールの如きアルコール
類及びフェノール類、アルコール類およびフェノール
類のアルカリ金属塩、オルトギ酸メチル、オルトギ酸
エチルの如きオルトギ酸アルキル類などをハロゲン官能
基と反応させる方法が具体的に挙げられる。
【0015】アシロキシ基に変換する方法としては、
酢酸、プロピオン酸、安息香酸の如きカルボン酸類、
カルボン酸類のアルカリ金属塩などをハロゲン官能基と
反応させる方法が具体的に挙げられる。
【0016】アミノキシ基に変換する方法としては、
N,N−ジメチルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチ
ルヒドロキシルアミン、N,N−メチルフェニルヒドロ
キシルアミンおよびN−ヒドロキシピロリジンの如きヒ
ドロキシルアミン類、ヒドロキシルアミン類のアルカ
リ金属塩などをハロゲン官能基と反応させる方法が具体
的に挙げられる。
【0017】アミノ基に変換する方法としては、N,
N−ジメチルアミン、N,N−メチルフェニルアミンお
よびピロリジンの如き1級および2級アミン類、1級
および2級アミン類のアルカリ金属塩などをハロゲン官
能基と反応させる方法が具体的に挙げられる。
【0018】チオアルコキシ基に変換する方法として
は、エチルメルカプタン、チオフェノールの如きチオ
アルコールおよびチオフェノール類、チオアルコール
およびチオフェノール類のアルカリ金属塩などをハロゲ
ン官能基と反応させる方法が具体的に挙げられる。
【0019】ヒドロシリル化反応によりビニル系樹脂に
導入されるシリル基に関し、ハロゲン官能基の場合のみ
他の加水分解性置換基に変換するのではなく、他のアル
コキシ基、アシロキシ基等の場合も必要に応じてアミノ
基、アミノキシ基等の加水分解性官能基に変換すること
ができる。
【0020】このようにヒドロシリル化反応により直接
導入されるシリル基上の加水分解性官能基を他の加水分
解性官能基に変換する温度は50〜150℃が適当であ
る。又、これらの交換反応は溶剤を使用しても、しなく
ても達成しうるが、使用する場合はエーテル類、炭化水
素類、酢酸エステル類の如き不活性な溶剤が適当であ
る。
【0021】本発明に使用されるビニル系樹脂として
は、炭素数が10以上の長鎖アルキル基を有する(メ
タ)アクリル酸エステルを必須成分として含有する以
外、特に限定はなく、アクリル酸メチル、メタクリル酸
メチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル等のア
クリル酸、メタクリル酸エステル;アクリルアミド、メ
タクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−
メチロールメタクリルアミド等のアミド基、グリシジル
アクリレート、グリシジルメタクリレート等のエポキシ
基、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミ
ノエチルメタクリレート、アミノエチルビニルエーテル
等のアミノ基を含む単量体;その他のアクリロニトリ
ル、イミノールメタクリレート、スチレン、α−メチル
スチレン、アルキルビニルエーテル、塩化ビニル、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、エチレン等から選ばれる
共重合体を主成分とする樹脂が適当である。
【0022】これらビニル化合物の単独あるいは共重合
体の製造時に、一部アクリル酸アリルやメタクリル酸ア
リル、ジアリルフタレート等をラジカル共重合させるこ
とにより、ビニル系樹脂中にヒドロシリル化反応のため
の炭素−炭素二重結合の導入が可能である。このために
必要なモノマーの使用量は、目的とする樹脂中のシリル
基の数に応じて任意に定めることができるが、通常シリ
ル基1個当りの分子量が300〜4,000になるよう
に設定するのがよい。更に、分子量を500〜100,
000程度のシリル基含有ビニル系樹脂を得るには、α
−ドデシルメルカプタンやt−ドデシルメルカプタンの
如き連鎖移動剤を必要に応じて加えればよい。これらビ
ニル系化合物の重合の際は溶剤を使用しても、しなくて
もよいが、使用する場合は、エーテル類、炭化水素類、
酢酸エステル類の如き非反応性の溶剤の使用が好まし
い。
【0023】本発明で使用する炭素数が10以上の長鎖
アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルは、特
に限定はなく、溶解性、重合性、塗膜の外観、要求性能
等から選択することができるが、通常炭素数10〜30
の長鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル
が望ましい。具体的に例示すれば以下のものが挙げられ
る。
【0024】メタクリル酸エステルとしては、メタクリ
ル酸ラウリル:CH=C(CH)COOC12
25、メタクリル酸トリデシル:CH=C(CH
COOC1327、メタクリル酸セチル:CH=C
(CH)COOC1632、メタクリル酸ステアリ
ル:CH=C(CH)COOC1837、CH
=C(CH)COOC2245、またアルキル基が
2種以上の混合物も使用可能であり、例えばアルキル基
の炭素数が12と13の混合物であるメタクリル酸アル
キルエステル(三菱レイヨン(株)製アクリエステルS
L)、アルキル基の炭素数が9〜11の混合物として入
手可能なメタクリル酸アルキルエステル等が挙げられ
る。
【0025】アクリル酸エステルとしては、同様に、ア
クリル酸トリデシル:(CH=CHCOOC13
27)、アクリル酸ステアリル:(CH=CHCOO
1837)、アルキル基の炭素数が12と13のア
クリル酸アルキルエステル混合物等が挙げられる。
【0026】長鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル
酸エステルの含量は、シリル基含有ビニル系樹脂中に1
〜95重量%の範囲内で、用途、要求物性に応じて選択
することが可能であり、好ましくは5〜50重量%がよ
い。
【0027】(B)本発明の他の方法は、式
【化2】 (式中、Rは炭素数1〜10までのアルキル基、アリ
ール基、アラルキル基より選ばれる1価の炭化水素基、
は重合性二重結合を有する有機残基、Xはハロゲ
ン、アルコキシ、アシロキシ、アミノキシ、フェノキ
シ、チオアルコキシ、アミノ基より選ばれる基、nは
1,2,3の整数である。)で示されるシラン化合物と
各種ビニル系化合物及び長鎖アルキル基を有する(メ
タ)アクリル酸エステルをラジカル重合することにより
製造される。
【0028】本発明に使用されるシラン化合物として
は、例えば、
【化3】
【化4】 等が挙げられる。
【0029】これらのシラン化合物は種々の方法により
合成されるが、例えばアセチレン、アリルアクリレー
ト、アリルメタクリレート、ジアリルフタレートとメチ
ルジメトキシシラン、メチルジクロルシランとをVII
I族遷移金属の触媒下で反応させることにより製造する
ことができる。
【0030】シラン化合物の量は、通常シリル基1個当
りの分子量が300〜4,000になるように設定する
のがよい。
【0031】本発明に使用されるビニル系化合物として
は、前記A法でビニル系樹脂合成時に用いられる化合物
を使用することが可能であるが、A法に記載された以外
に2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−
ヒドロキシビニルエーテル等の水酸基を含むビニル系化
合物も可能である。
【0032】これらビニル系化合物とシラン化合物の共
重合体の合成は、通常の溶液重合法でおこなわれる。ビ
ニル系化合物、シラン化合物、ラジカル開始剤、また、
分子量500〜100,000のシリル基含有共重合体
を得るために必要に応じてn−ドデシルメルカプタン、
t−ドデシルメルカプタンの如き連鎖移動剤を加え50
〜150℃で反応させる。溶剤は、使用しても、しなく
てもよいが、使用する場合はエーテル類、炭化水素類、
酢酸エステル類の如き非反応性の溶剤の使用が好まし
い。この様にして得られたシリル基含有ビニル系樹脂
は、A法と同様の方法で加水分解性基を変換することが
可能である。
【0033】本発明におけるシリル基含有ビニル樹脂
は、大気中にばく露されると常温で網状組織を形成し硬
化する。この場合の硬化速度は大気温度、相対湿度およ
び加水分解性基の種類により変化するので、使用にあた
っては特に加水分解性基の種類を充分考慮する必要があ
る。
【0034】本発明におけるシリル基含有ビニル系樹脂
を硬化させるにあたっては、硬化条件により硬化剤を使
用してもしなくても良いが、常温硬化、高硬度等の物
性、作業性を満足させるために硬化触媒を使用するのが
実用的である。
【0035】本発明は、使用する硬化触媒により限定さ
れるものではないが、硬化触媒の例を挙げれば、有機ス
ズ化合物、酸性リン酸エステル、酸性リン酸エステルと
アミンの反応物、飽和または不飽和の多価カルボン酸ま
たはその酸無水物、有機チタネート化合物等がある。通
常これら硬化触媒の添加量は、該樹脂に対して20重量
%以下で使用するのが好ましい。
【0036】本発明に用いるつや消し剤の種類は特に限
定されるものではなく、一般に使用されているつや消し
剤を用いることが可能であるが、具体例を挙げれば、シ
リカ系つや消し剤、ポリエチレンワックス系つや消し
剤、ポリカーボネート系つや消し剤、ポリプロピレンワ
ックス系つや消し剤等が挙げられる。つや消し剤はシリ
ル基含有ビニル系樹脂固型分100重量部に対して0.
5〜20重量部用いられる。
【0037】本発明の組成物は、常温または低温硬化可
能ということから、塗料またはコーティング剤として有
用である。
【0038】その他、エチルシリケート等本発明のシリ
ル基含有ビニル系樹脂と共縮合可能な化合物を添加する
ことにより表面硬度等の物性向上を計ることも可能であ
る。また、現在塗料、コーティング剤として用いられて
いる種々の樹脂とブレンドすることが可能であり、現在
用いられているこれら塗料、コーティング剤の密着性、
耐候性等の物性を向上させることができる。
【0039】本発明におけるシリル基含有ビニル系樹脂
には、種々の充填剤、含量等を混入することが可能であ
る。充填剤、含量としては、各種シリカ類、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化鉄、ガラス
遷移等種々のものが使用可能である。このようにして前
記の用途だけでなく、航空機、建造物、自動車、ガラス
等の被覆組成物、密封組成物及び各種無機物及び有機物
の表面処理剤としても有用である。
【0040】
【実施例】次に本発明を具体的に、実施例をもって説明
する。
【0041】合成例1 90℃に加熱した90gのキシレン中に、スチレン30
g、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン2
6g、メタクリル酸メチル52g、アクリル酸ブチル2
7g、アクリルアミド4g、n−ドデシルメルカプタン
0.7gにアゾビスイソブチロニトリル2gを溶かした
溶液を滴下し、10時間反応させ、分子量15,000
のシリル基含有ビニル系樹脂を得た。
【0042】合成例2 90℃に加熱した90gのキシレン中に、メタクリル酸
ステアリル26g及びスチレン17g、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン26g、メタクリル酸
メチル39g、アクリル酸ブチル27g、アクリルアミ
ド4g、n−ドデシルメルカプタン0.7gにアゾビス
イソブチロニトリル2gを溶かした溶液を滴下し、10
時間反応させて分子量15,000のシリル基含有ビニ
ル系樹脂を得た。
【0043】合成例3〜7 合成例1及び2と同様の方法で表1に示す各種シリル基
含有ビニル系樹脂を合成した。重合温度は90℃で、重
合時間は10時間反応させた。
【0044】合成例8〜13 合成例1及び2と同様の方法で各種長鎖アルキルメタク
リレートを使用して、表2に示す各種シリル基含有ビニ
ル系樹脂を合成した。
【0045】
【表1】
【表2】
【0046】比較例1〜20及び実施例1〜11 合成例1〜13のシリル基含有ビニル系樹脂に、表3、
4に示す硬化触媒及びつや消し剤を加え、キシレンで適
当な塗装粘度に希釈後、#800で研磨した市販のポリ
エステルプリント合板にスプレー塗装をし、テストピー
スを作製した。乾燥条件は室温で1日(耐スリ傷性)ま
たは7日間(耐摩擦性、密着性)とした。
【0047】[耐摩耗性テスト(耐摩耗性)] 消しゴム摩耗試験機の接触部に帆布を固定し、1kg/
cmの加重で1,000回テスト後の塗面の摩耗度、
スリ傷の程度により評価した(○:ほとんど変化なし、
△:少しの傷または摩耗度、×:傷、摩耗の程度がひど
い)。
【0048】[耐摩耗性テスト(耐スリ傷性)] 市販の名刺で軽くこすった後、どの程度、傷がつくかに
より判定(○:ほとんど傷がつかない、×:スリ傷の程
度がひどい)。
【0049】[密着性テスト] ゴバン目セロテープ剥離試験((100/100)を1
0点、(0/100)を0点とする。)により評価し
た。
【0050】
【表3】
【表4】
【0051】
【発明の効果】表3、4に示した様に、本発明の硬化性
組成物は、長鎖アルキルメタクリレートを共重合成分と
して含有させてなるものであり、前記組成物により形成
する塗膜における密着性、耐摩耗性、耐スリ傷性の全て
が著しく向上した。特に耐摩耗性、耐スリ傷性の向上は
顕著である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主鎖が実質的にビニル系重合体からなり、
    加水分解性基と結合した珪素基を1分子中に少なくとも
    1個有し、更に共重合成分として炭素数が10以上の長
    鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを1
    〜95重量%含有する、分子量が500〜100,00
    0のシリル基含有ビニル系樹脂固型分100重量部に対
    して、つや消し剤を0.5〜20重量部配合してなる硬
    化性組成物。
  2. 【請求項2】共重合成分が、炭素数10〜30の長鎖ア
    ルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルである特
    許請求の範囲第1項記載の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】共重合成分として、炭素数10〜30の長
    鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを5
    〜50重量%含有する特許請求の範囲第1項記載の硬化
    性組成物。
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