JPH0739427B2 - モノアルコキシシラン化合物の製造方法 - Google Patents

モノアルコキシシラン化合物の製造方法

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JPH0739427B2
JPH0739427B2 JP8239787A JP8239787A JPH0739427B2 JP H0739427 B2 JPH0739427 B2 JP H0739427B2 JP 8239787 A JP8239787 A JP 8239787A JP 8239787 A JP8239787 A JP 8239787A JP H0739427 B2 JPH0739427 B2 JP H0739427B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はモノアルコキシシラン化合物の製造方法、特に
はジアルコキシシラン化合物とグリニヤール試薬との反
応によって各種シロキサンポリマーの末端基用として有
用とされるモノアルコキシシラン化合物を製造する方法
に関するものである。
(従来の技術) モノアルコキシシラン化合物の製造はジメチルクロロシ
ラン〔(CH3)2HSiCl〕を分子鎖末端にオレフィン基を有
する化合物と付加反応させたのち、アルコールと脱塩酸
反応させる方法(次式) で行われているが、これにはジメチルクロロシランが高
価であり、この付加反応は速度が遅く、収率もわるいと
いう不利があることから得られるモノアルコキシシラン
化合物が非常に高価なものになるという欠点がある。
また、このモノアルコキシシラン化合物の製造について
はジクロロシラン化合物をグリニヤール試薬と反応させ
たのち、アルコールを用いて脱塩酸反応させる方法(次
式) も知られているが、これにはこのグリニヤール反応の収
率がわるいし、この反応は上記したグリニヤール反応生
成物がさらにグリニヤール試薬と次式のように反応して 二置換体副生物が生成され、この二置換体の生成量がジ
クロロシラン化合物1モルにグリニヤール試薬1モルを
滴下し反応させた場合には原料:一置換体:二置換体=
1:2.5:1となるので目的とする一置換体のみを選択的に
得るのがむづかしいという不利もある。
(発明の構成) 本発明はこのような不利を解決したモノアルコキシシラ
ン化合物の製造方法に関するもので、これは式 (こゝにAは水素原子、ハロゲン原子、ビニル基、パー
フルオロアルキル基、ニトリル基、N,N−ジアルキルア
ミノ基、鎖状または環状のオキシアルキル基およびそれ
らを置換基としてもつP−クロロフェニル基、置換フェ
ニレン基から選択される原子または基、R1はアルキル
基、nは0〜20の整数、ただしn=0の場合上記Aは水
素原子、ビニル基、パーフルオロアルキル基およびそれ
らを置換基としてもつ置換フェニレン基およびP−クロ
ロフェニル基。)で示されるジアルコキシシラン化合物
に、有機溶媒中で式R2MgX(こゝにR2は一価炭化水素
基、Xはハロゲン原子)で示されるグリニヤール試薬を
滴下反応させて、式 (こゝにA、R1、R2、nは前記に同じ)で示されるモノ
アルコキシシラン化合物を得ることを特徴とするもので
ある。
すなわち、本発明者は従来法における不利を解決するこ
とのできるモノアルコキシシラン化合物の製造方法につ
いて種々検討したところ、上記した式で示されるジアル
コキシシラン化合物を始発材とし、これにグリニヤール
試薬を反応させるとジクロロシラン化合物のグリニヤー
ル反応にみられるような二置換体副生物は殆ど生成され
ず、したがって高い選択率でしかも高収率で、さらには
脱塩酸することなしで目的とするモノアルコキシシラン
化合物を得ることができることを見出し、こゝに使用す
るジアルコキシシラン化合物の種類、反応条件などにつ
いての研究を進めて本発明を完成させた。
本発明の方法で使用される始発剤としてのジアルコキシ
シラン化合物は式 で示され、Aは水素原子、塩素、フッ素、臭素などのハ
ロゲン原子、ビニル基、パーフルオロアルキル基、ニト
リル基、N,N−ジアルキルアミノ基、鎖状または環状の
オキシアルキル基およびそれらを置換基としてもつ置換
フェニレン基、R1はメチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基などのアルキル基、nは0〜20の整数であるも
ので、n=0の場合上記Aは水素原子、ビニル基、パー
フルオロアルキル基およびそれらを置換基としてもつ置
換フェニレン基およびP−クロロフェニル基とされる
が、これにはジメチルジメトキシシラン、クロロプロピ
ルメチルジメトキシシラン、β−シアノエチルメチルジ
エトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、オク
タデシルメチルジメトキシシラン、3,3,3−トリフルオ
ロプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ジメチル−
γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリ
シドキシプロピルメチルジメトキシシラン、p−クロロ
フェニルメチルジメトキシシランなどが例示されるが、
これらはいずれも工業的に生産されているものとすれば
よい。
また、本発明の方法で使用されるグリニヤール試薬は式
R2MgXで示され、R2はメチル基、エチル基などのアルキ
ル基、ビニル基、アリル基などのアルケニル基、フェニ
ル基、トリル基などのアリール基から選択される一価炭
化水素基、Xは塩素、臭素などのハロゲン原子である従
来公知のものとすればよく、これにはメチルマグネシウ
ムクロライド、エチルマグネシウムブロマイド、フェニ
ルマグネシウムブロマイドなどが例示される。
なお、このジアルコキシシラン化合物とグリニヤール試
薬との反応は有機溶媒中で行われるが、この有機溶媒と
してはジエチルエーテル、テトラハイドロフランなどの
エーテル系溶剤、ヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの
炭化水素系溶媒など例示され、これらはその2種以上の
混合溶媒として使用してもよい。
本発明の方法は上記したジアルコキシシラン化合物を前
記の有機溶媒と混合したのち、こゝにグリニヤール試薬
を滴下して反応させればよいが、この反応は10〜150
℃、好ましくは20〜100℃の温度範囲で行なうことがよ
い。しかし、この反応系に酸素が存在すると反応段階で
グリニヤール試薬が酸素と反応してモノアルコキシシラ
ン化合物の収率が低下するので、これは窒素、アルゴン
など不活性ガス雰囲気下で行なうことがよい。
このジアルコキシシラン化合物とグリニヤール試薬との
反応は次式 で進行するが、この式(1)、(2)における反応速度
係数をk1、k2とするとこれらの間にはK1>k2の関係があ
ってk2にくらべてk1が圧倒的に大きく、逐次反応で得ら
れる二置換体の量は非常に少ないので、一置換体として
のモノアルコキシシラン化合物を選択的に得ることがで
き、例えばジアルコキシシラン化合物1モルに対してグ
リニヤール試薬を1モル滴下すると原料:一置換体:二
置換体=1.0:98.0:1.0というおどろくべき高収率でモノ
アルコキシシランを得ることができるのであるが、この
ジアルコキシシラン化合物とグリニヤール試薬とのモル
比を1以上とすると二置換体の生成比率が増加し、1以
下とすると反応生成物中における原料の比率が高くなる
ので、このモル比は0.8〜1.3モルの範囲とすることがよ
い。
なお、この方法で得られたモノアルコキシシラン化合
物、例えばγ−クロロプロピルジメチルメトキシシラン
はオルガノポリシロキサンの末端基用として有用とされ
るが、この末端基はさらにγ−メルカプトプロピル基、
N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピル基などに変
換することができるので各種オルガノポリシロキサンの
製造に使用され得るものであるが、このものはまた単分
子膜を必要とする表面処理剤としても有用とされる。
つぎに本発明の実施例をあげる。
実施例1 γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン182.5g(1
モル)にヘキサン300mlを添加して40℃に加温し、攪拌
しながらこゝに金属マグネシウム24.3g(1モル)とテ
トラハイドロフラン300mlとの混合物中にメチルクロラ
イド60.6g(1.2モル)を吹き込んで調製したメチルマグ
ネシウムクロライド−テトラハイドロフラン溶液1モル
を窒素ガス雰囲気下で滴下して反応させ、滴下終了後も
内温を50℃に昇温して1時間攪拌を続け、得られた反応
液を過し、液を濃縮、減圧蒸留したところ、沸点が
169.5℃/751mmHgであるγ−クロロプロピルジメチルメ
トキシシラン153.2g(収率92%)が得られたが、この反
応液の反応組成は原料:γ−クロロプロピルジメチルメ
トキシシラン:γ−クロロメチルトリメチルシラン=1.
0:98.0:1.0であった。
実施例2 上記した実施例1におけるγ−クロロプロピルメチルジ
メトキシシランをβ−シアノエチルメチルジエトキシシ
ラン187g(1モル)としたほかは実施例1と同様に処理
したところ、沸点が57℃/4mmHgであるβ−シアノエチル
ジメチルエトキシシラン139.7g(収率89%)が得られ
た。
実施例3 3,3,3−トリフルオロプロピルジメトキシシラン202g
(1モル)をトルエン300mlと混合して40℃に加温し、
これに攪拌しながら金属マグネシウム26.7g(1.1モル)
とテトラハイドロフラン300mlとの混合物にフェニルブ
ロマイド172.7g(1.1モル)を滴下して調整したフェニ
ルマグネシウムブロマイド−テトラハイドロフラン溶液
1.1モルを窒素ガス雰囲気下で滴下して反応させ、滴下
終了後も内温を50℃に昇温して1時間攪拌を続け、得ら
れた反応液を過し、液を濃縮、減圧蒸留したとこ
ろ、沸点が110℃/1mmHgである3,3,3−トリフルオロプロ
ピルメチルフェニルメトキシシラン211g(収率85%)が
得られ、この反応液の組成は原料:3,3,3−トリフルオロ
プロピルメチルフェニルメトキシシラン:3,3,3−トリフ
ルオロプロピルメチルジフェニルシラン=0:97:3であっ
た。
実施例4 γ−N,N−ジメチルアミノプロピルメチルジメトキシシ
ラン191g(1.0モル)をベンゼン300mlを混合して40℃に
加温し、これに攪拌しながら金属マグネシウム24.3g
(1モル)とテトラハイドロフラン300mlとの混合物に
ビニルクロライドガス68.8g(1.1モル)を吹き込んで調
製したビニルマグネシウムクロライド−テトラハイドロ
フラン溶液1モルを窒素ガス雰囲気下で滴下して反応さ
せ、滴下終了後も内温を50℃に昇温して1時間攪拌を続
け、得られた反応液を過し、液を濃縮、減圧蒸留し
たところ、沸点が76℃/1mmHgであるγ−N,N−ジメチル
アミノプロピルメチルビニルメトキシシラン155.2g(収
率83%)が得られた。
実施例5 実施例1におけるγ−クロロプロピルメチルジメトキシ
シランをつぎに第1表に示したジアルコキシシラン化合
物としたほかは実施例1と同様に処理したところ、第1
表に示した生成物を得ることができた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 (ここにAは水素原子、ハロゲン原子、ビニル基、パー
    フルオロアルキル基、ニトリル基、N,N−ジアルキルア
    ミノ基、鎖状または環状のオキシアルキル基およびそれ
    らを置換基としてもつ置換フェニレン基から選択される
    原子または基、R1はアルキル基、nは0〜20の整数、た
    だしn=0の場合上記Aは水素原子、ビニル基、パーフ
    ルオロアルキル基およびそれらを置換基としてもつ置換
    フェニレン基およびP−クロロフェニル基。)で示され
    るジアルコキシシラン化合物に、有機溶媒中で式R2MgX
    (ここにR2は一価炭化水素基、Xはハロゲン原子)で示
    されるグリニヤール試薬を滴下反応させて、式 (ここにA、R1、R2、nは前記に同じ)で示されるモノ
    アルコキシシラン化合物を得ることを特徴とするモノア
    ルコキシシラン化合物の製造方法。
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