JPH0738903B2 - ボタン穴かがりミシン - Google Patents

ボタン穴かがりミシン

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JPH0738903B2
JPH0738903B2 JP59194346A JP19434684A JPH0738903B2 JP H0738903 B2 JPH0738903 B2 JP H0738903B2 JP 59194346 A JP59194346 A JP 59194346A JP 19434684 A JP19434684 A JP 19434684A JP H0738903 B2 JPH0738903 B2 JP H0738903B2
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    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B3/00Sewing apparatus or machines with mechanism for lateral movement of the needle or the work or both for making ornamental pattern seams, for sewing buttonholes, for reinforcing openings, or for fastening articles, e.g. buttons, by sewing
    • D05B3/06Sewing apparatus or machines with mechanism for lateral movement of the needle or the work or both for making ornamental pattern seams, for sewing buttonholes, for reinforcing openings, or for fastening articles, e.g. buttons, by sewing for sewing buttonholes
    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B69/00Driving-gear; Control devices
    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
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    • D05B73/12Slides; Needle plates

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  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野] 本発明は、ボタン穴かがりミシンに関し、特に、小型化
され、かつ操作性が良好で、仕上がつたボタン穴の縫目
かがりが美麗であり縫合せ乱れがないこの種ボタン穴か
がりミシンに係わる。
[発明の技術的背景] 従来から、細長く延びるスリットs(第6a図)の一端に
拡大鳩目孔eが終端し、スリットsの両側にはそれに直
交する平行な縫目a,a′が形成され、この縫目は放射状
縫目bとオフセット縫目c,c′により連結され、鳩目穴
eは、これらの縫目c,c′,bにより包囲されているボタ
ン穴かがりが慣用されている。また、鳩目穴eを形成し
ない場合には縫目a,a′は縫目bと連結され(第6b図)
いわゆる眠りボタン穴ががりに形成される。
これらのボタンかがりを行なうミシンはきわめて長い発
展歴史を有し、下記のように種々の型式のものが開発さ
れ、かつ発表されている。
a−1 日本特許第25276号明細書 2 日本特許第26968号明細書 3 日本特許第36153号明細書 b 日本特許第94060号明細書 c−1 日本特許第118369号明細書 2 日本特許第118405号明細書 3 日本特許第123686号明細書 4 日本特許第135034号明細書 5 特公昭30−1125号明細書 d 特公昭25−536号明細書 e 特公昭28−3541号明細書 f 特公昭47−27462号明細書 g−1 特公昭26−730号明細書 g−2 特公昭26−4886号明細書 3 特公昭27−2893号明細書 4 特公昭30−1126号明細書 5 特公昭30−5834号明細書 [背景技術の問題点] これらのボタン穴かがりミシンは、一般に1/2〜1/4HPの
モータを用いて、これから一方のベルト駆動系によりメ
ス作動および布押え送り機構に、他方のベルト駆動系に
より縫目形成機構に、夫々動力を伝達するもので、極め
て大型(約100Kg)となっており、容易に持ち運びがで
きなかった。大型で重量がかさんでいるということか
ら、大きな消費エネルギーを要し、省エネルギーの観点
上も好ましくなかった。
また、この種のミシンは精密機械に構成されているもの
の、その操作性が劣り、しかもその調整は頗る高度な技
術的専門知識を要するもので主として縫製工場などで設
備費、管理費をまかなうことができる場合にのみ使用さ
れていた。このため、テーラ、洋裁学校などでは用いる
ことができなかった。
さらに、いわゆる先メス(最初にボタン穴を切断してか
ら縫目を形成すること)あるいは後メス(縫目を形成し
てからボタン穴を切断すること)といった縫合条件によ
って、各条件に適合したミシンをそれぞれ設備する必要
があるといった難点がある。
[発明の目的] 本発明は以上の難点を解消するためになされたもので、
その目的とするところは、小型化されて可搬性を有し、
かつ操作性が良好で、仕上がったボタン穴の縫目かがり
が美麗であり縫合せ乱れがないボタン穴かがりミシンを
提供することにある。
[発明の概要] この目的を達成するため、本発明によるボタン穴かがり
ミシンは、布を布クランプ手段と共に保持するベッドを
含むミシン本体と、針を支持する針棒のための上下動機
構および針振り機構を有する針棒駆動機構、ルーパおよ
びスプレッダを駆動するルーパ・スプレッダ機構および
前記針棒、ルーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構を
含み前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置と、
前記上下動機構を駆動する上軸と、前記ルーパ・スプレ
ッダ機構を駆動する下軸と、前記布にボタン穴を形成す
るメス機構と、前記ベットのための早送り機構および縫
目送り機構を有する制御カム機構と、前記上軸に連動し
て前記針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を
駆動する立軸とを有してモータで駆動されるボタン穴か
がりミシンにおいて、該モータのトルクを早送り時には
中間軸に伝達して前記早送り機構を介して前記ベッドを
早送りさせ、縫目送り時には前記上軸、立軸、下軸の1
つに伝達して前記縫目送り機構を介して前記縫目形成装
置により縫目形成を行なうクラッチ手段を設けることに
より前記モータを該ミシン本体に直接装着して可搬性を
持たせたものである。
このミシンは、前記縫目送り機構による縫目送り時には
前記制御カム機構を各縫目送り毎に制動解除し、前記上
下動機構により前記針が前記布に係合している間は制動
を加える間歇ブレーキ手段を設けている。
また、このミシンは、前記早送り機構の中間軸に連動さ
れた駆動部と、前記メス機構を働かす従動部と、前記駆
動部および従動部の接離をする切換機構とを有するモー
ド切換機構を備えている。
前記早送り機構の中間軸に連動され駆動部と、前記メス
機構を働かす従動部と、前記駆動部および従動部の接離
をし、かつ前記制御カム機構からの命令により前記接離
のタイミングをとる切換機構とを有するモード切換機構
を備えている。
前記制御カム機構は円板状の主カムを含み、前記立軸は
主カムの中心を通って延在し、前記早送り機構はその中
間軸から前記主カムの外周を駆動する動力伝達系を有
し、前記縫目送り機構は前記立軸から歩進駆動部を介し
て前記主カムを歩進する動力伝達系を有する。
前記歩進駆動部は、ボタン穴を包囲する縫目の数を全体
に亘って可変できる縫目数調節機構に、その縫目の一部
において縫目数を増減できる縫目数増減部を含んで成
る。
前記主カムは、前記縫目数増減部を制御する縫目数増減
用外周カムを有する。
該縫目形成において、前記縫目数をそれぞれ増減させる
該縫目数増減部と、前記ベッドを横振りさせて鳩目穴か
がりに、横振りさせずに眠り穴かがりに切換える鳩目・
眠り切換機構とは連結手段を介して連動せしめられる。
前記連結手段は、縫目数増減量を調整する調整部を有し
ている。
前記主カムは該縫目形成および早送りの1サイクル終了
時に前記早送り機構の中間軸に連動された駆動部と前記
メス機構を働かす従動部との接離をするモード切換機構
を制御し、かつ前記早送り機構の動力伝達系を遮断する
停止カムを有する。
前記主カムは、前記停止カムにより前記ベッドの停止位
置を含む所定範囲に亘って前記ベッドの送りを停滞させ
る等径カム部分を有する。
前記主カムの前記停止カムに摺接可能で前記モード切換
機構および前記早送りの動力伝達系に連結されたレバー
を有し、前記レバーが前記停止かムに係止されて該モー
ド切換および該早送りの動力伝達の遮断後に、該主カム
の回動に応じて該レバーを該停止カムから離脱する復旧
手段を備えている。
前記早送りと前記縫目送りの少なくとも一方の期間内で
前記制御カム機構から畜積された偏倚駆動力を用いて、
前記早送りと前記縫目送りの切換時にボタン穴長さ調節
機構のボタン穴長を検出に応じて前記クラッチ手段を、
1ピッチ縫目送り以内に駆動するクラッチ駆動装置を備
えている。
また、原動軸と針棒を駆動する上軸とを接離するクラッ
チを用いて前記針棒を定位置停止するにあたり、前記ク
ラッチは、前記原動軸上に摺動可能に結合された切換シ
フタと、前記シフタに係止自在の係止部、前記上軸を駆
動する駆動部および前記係止部に結合されて進退遊子を
径方向外方へ逃がす解放カムと、前記進退遊子を径方向
内方へ移動させる停止カムと、前記係止部および解放カ
ムを前記駆動部に対し所定範囲でのみ回動を許容する回
転制限部と、前記停止部および解放カム並びに前記駆動
部間に設けられたバネと、前記原動軸および前記駆動部
間に設けられた一方向クラッチとを備えている針棒定位
置停止装置が設けられている。
ボタン穴かがりミシンは、1つの形態において、モータ
のトルクを、早送り時には中間軸に伝達して前記早送り
機構を介して前記ベッドを早送りさせ、かつその前また
は後にメスを駆動させ、縫目送り時には前記上軸、立
軸、下軸の1つに伝達して前記縫目送り機構を介して前
記縫目形成装置により縫目形成を行なうクラッチ手段を
備え、前記クラッチ手段は、前記モータからの原動軸上
に摺動自在に結合された切換シフタと、前記切換シフタ
に係止自在に早送り係止部と、前記早送り係止部に結合
されて前記中間軸を駆動する早送り駆動部と、前記シフ
タに係止自在の縫目送り係止部と、前記上軸、立軸、下
軸の1つを駆動する縫目送り駆動部および前記縫目送り
係止部に結合されて進退遊子を径方向外方へ逃がす解放
カムと、前記進退遊子を径方向内方へ移動させる停止カ
ムと、前記縫目送り係止部および解放カムを前記縫目送
り駆動部に対し所定範囲でのみ回動を許容する回転制限
部と、前記縫目送り係止部および解放カム並びに前記縫
目送り駆動部間に設けられたバネと、前記原動軸および
前記縫目送り駆動部間に設けられた一方向クラッチと、
ボタン穴長さ調節機構のボタン穴長の検出に応じて前記
シフタが前記縫目送り係止部から離脱する時点を与えて
前記上軸により駆動する針棒の定位置停止をするタイミ
ング装置と、前記停止カムに設けられ前記針棒停止時に
衝撃を吸収する緩衝装置と、前記モータおよび前記原動
軸間に介在されて前記シフタの切換時の衝撃を吸収する
緩衝装置とを備えている。
前記タイミング装置は、前記縫目送り駆動部に設けられ
た制御カムと、前記制御カムに係合可能なクラッチ制御
腕、前記ボタン穴長さ調節機構のボタン穴長さ検出によ
り作動されるクラッチ制御板と、前記クラッチ制御腕お
よび前記クラッチ制御板間に設けられたバネとから成
る。
ボタン穴かがりミシンは、1つの形態において、前記早
送り機構の中間軸に連動された駆動部と、前記メス機構
を働らかす従動部と、前記駆動部および従動部間に設け
られて両者を接続、切断するクラッチ手段と、前記従動
部に対する相対位置を可変に選択でき、その各位置に対
応して前記メス機構および(または)前記早送り機構の
各作動およびその作動順序の各種モードを択一選択的に
形成しているモード切換ユニットを有し、前記ユニット
の選択された位置に対応する1つのモードに従って前記
クラッチと前記メス機構および(または)前記早送り機
構をそれぞれ作動させるモード切換手段とを備えてい
る。
このミシンは、1つの態様において、前記早送り機構の
中間軸にれ遠された駆動部と、前記メス機構を働かす従
動部と、前記従動部へ結合されたクラッチケーシング
と、前記ケーシング上に所定範囲で回動できるよう装着
されたメス作動回転板と、前記ケーシングおよびメス作
動回転板間に設けられたバネと、前記メス作動回転板か
ら作動アームを介し前記クラッチケーシングを前記従動
部へ接続および切断するクラッチと、前記クラッチを前
記接続の状態に偏倚するバネと、前記メス作動回転板を
作動するメス作動レバーと、モード切換カムと、前記モ
ード切換カムに係合する、突出ピンと、メス作動レバー
を作動する突起と、前記メス作動回転板を前記突起が前
記メス作動レバーから離反している状態に偏倚するバネ
と、前記モード切換カムにより進退する先メスカムと、
前記モード切換カムの前記従動部に対する相対位置を選
択するモード切換ツマミと、前記制御カム機構と前記メ
ス作動レバーとを連結する後メス作動アームとを有す
る。
前記駆動部およびクラッチはそれぞれラチエットおよび
爪から構成され、前記爪は前記クラッチケーシングに枢
着されている。
前記モード切換カムは、先メスモードにおいて、前記メ
ス作動回転板の突出ピンをスタートレバー作動アームに
当接可能とし、かつ前記先メスカムを径方向外方へ前進
せしめ、後メス作動アームを前記メス作動レバーより離
脱させる形状を有し、後メスモードにおいて、前記スタ
ートレバー作動アームを前記メス作動回転板の突出ピン
より離脱せしめると共に、前記スタートレバー作動アー
ムを前記後メス作動アームに当接可能とし、前記後メス
作動アームを前記メス作動レバーに係合可能とし、前記
先メスカムを径方向内方に退行せしめる形状を有する。
前記モード切換カムは、メスのみモードにおいて、前記
メス作動回転板の突出ピンを前記スタートレバー作動ア
ームに当接可能とし、かつ前記先メスカムを径方向内方
へ退行せしめ、前記後メス作動アームを前記メス作動レ
バーから離脱せしめる形状を有している。
前記モード切換カムは、メスなしモードにおいて、前記
メス作動回転板の突出ピンよりスタートレバー作動アー
ムを離脱せしめ、前記後メス作動アームを前記メス作動
レバーより離脱せしめ、前記先メスカムを径方向内方へ
退行させる形状を有している。
該ミシンは、1形態において、前記早送り機構の中間軸
に連動された駆動部と、前記メス機構を働らかす従動部
と、前記駆動部および従動部間に設けられて両者を接
続、切断するクラッチ手段と、前記従動部に対し異った
相対位置をもち、その位置に対応して前記メス機構およ
び(または)前記早送り機構の各作動およびその作動順
序の各種モードの1つを形成しているモード切換ユニッ
トを前記各種モードに応じて交換可能に複数個有し、交
換された前記ユニットの位置に対応するモードに従って
前記クラッチと前記メス機構および(または)前記早送
り機構をそれぞれ作動させるモード切換手段とを備えて
いる。
前記メス機構は、メス軸と、前記メス軸に固定されたメ
スカムと、前記メスカムに係合するカムフロワにより枢
動されるレバーと、前記レバーに枢着されてカウンター
メスおよびメスの一方を着脱自在に装着するアームとを
備え、前記カウンターメスおよびメスの他方を前記カウ
ンターメスおよびメスの一方に噛合可能で着脱自在に取
着し、前記レバーおよび前記アーム間に介在された圧力
調整手段を備えている。
前記メスカムは、前記アームが装着されたカウンターメ
スおよびメスの一方が、他方に対して急に接近する部分
と、漸進的に接近する部分と、布を切断し、かつ前記カ
ウンターメスおよびメスの両者が接触する部分と、緩や
かに離反する部分と、急に離反する部分とに曲面を連続
して形成したディスクカムである。
前記針棒のための上下動機構は、上軸に設けられたクラ
ンクと、前記クランクに枢着された連結リンクと、前記
連結リンクを前記針棒に連結する球状継手とを備えてい
る。
前記ルーパ・スプレッダ機構は、前記下軸に固定された
ルーパカムおよびスプレッダカムと、前記ルーパカムお
よびスプレッダカムにそれぞれ係合するルーパカムフロ
ワおよびスプレッダカムフロワと、前記ルーパおよびス
プレッダを前記ループカムフロワおよびスプレッダカム
フロワにそれぞれ旋回自在に連結する連結ロッドとを備
えている。
本願発明によるミシンは、1つの態様において、前記中
間軸に一方向クラッチを介して設けられた駆動部と、前
記駆動部を切換クラッチを介して前記制御カム機構に伝
達する従動部と、前記駆動部に擦過可能な制御部と、前
記下軸に固定されたブレーキカムと、前記ブレーキカム
に摺接して前記駆動部に前記制動部を押圧するカムフロ
ワとを備え、前記制御カム機構からの命令により、早送
り時に前記切換クラッチを前記駆動部へ接続して前記中
間軸、一方向クラッチ、駆動部、切換クラッチ、従動
部、制御カム機構へ至る早送り伝達系を構成すると共
に、縫目形成時に前記切換クラッチを前記駆動部へ接続
して前記針が前記布に係合している間は前記下軸、ブレ
ーキカム、カムフロワ、制御部、駆動部、切換クラッ
チ、従動部、制御カム機構へ至る間歇ブレーキ系を構成
する。
前記制御カム機構は主カムを含み、前記主カムにより制
御されるカムフロワを有する駆動レバーと、前記駆動レ
バーからクラッチを介して前記ベッドを横振りさせる従
動レバーと、前記クラッチを作動せしめる手動レバーと
を有する鳩目・眠り切換機構を備えている。
前記縫目送り機構は、前記立軸から歩進駆動部を介して
前記主カムを駆動する動力伝達系を有し、前記歩進駆動
部は、ボタン穴を包囲する縫目の一部において前記手動
レバーに連動して縫目数を増減できる縫目数増減部を含
む。
前記制御カム機構は円板状の主カムを含み、前記立軸は
前記主カムの中心を通って延在し、前記縫目送り機構
は、前記立軸に固着された送りカムと、滑動自在に装着
された摺動子を枢支点として前記送りカムにより揺動さ
れる駆動レバーと、前記駆動レバーに枢着されて一方向
クラッチを介して前記主カムを歩進駆動する従動レバー
と、前記摺動子の位置を可変できる調節器とを有してい
る。
前記制御カム機構は円板状の主カムを含み、前記立軸は
前記主カムの中心を通って延在し、前記縫目送り機構
は、前記立軸に固着された送りカムと、滑動自在に装着
された摺動子を枢支点として前記送りカムにより揺動さ
れる駆動レバーと、前記駆動レバーに枢着されて一方向
クラッチを介して前記主カムを歩進駆動する従動レバー
とを備え、前記摺動子は、ボタン穴を包囲する縫目の一
部に用いられる前記主カムの縫目数増減用外周カムに摺
接するカムフロワに結合されている。
前記ベッド上に配設されて前記縫目形成の開始時および
終了時を規制する制御カムを有して位置調節可能な範囲
内で移動可能な移動子と、前記範囲を調整する調整器
と、前記カムに係合可能で前記早送りおよび縫目形成を
切換えるクラッチ機構を作動するカムフロワとを有する
ボタン穴長さ調節機構を備えている。
前記旋回機構は、前記制御カム機構を構成する主カムか
ら制御されるカムフロワにより枢動される旋回軸と、前
記旋回軸より前記針棒およびループ・スプレッダをそれ
ぞれ同期旋回させる平行四節リンクとを有している。
前記カムフロワは、扇形ギヤを介して前記旋回軸に連結
されている。
このミシンは、前記早送りと前記縫目送りの各期間で前
記制御カム機構により前記早送りから前記縫目送りの方
向に、およびその逆の方向に択一的に切換える弾撥力を
それぞれ蓄積する双方向偏倚バネ手段と、前記蓄積され
た何れかの方向の弾撥力をボタン穴長さ調節機構のボタ
ン穴長さ検出に応じて解放して前記クラッチ手段を駆動
し前記早送りおよび前記縫目送りの一方向へ切換えるレ
リーズ手段とを有するクラッチ駆動装置を備えている。
前記クラッチ駆動装置と前記クラッチ手段との間に介在
されて前記クラッチ手段を緊急切換えるための手動クラ
ッチ駆動装置を備えている。
前記針振り機構は、前記立軸により枢動されるアームを
有するベルクランクと、前記クランクにより揺動され前
記針棒に横振り運動を与えると共に、前記旋回機構によ
り該針棒に旋回運動を付与するレバーと、前記クランク
および前記レバーの間に介在されて、前者から後者への
横振り運動を伝達して、後者から前者への旋回運動は伝
達しないカップリングとを備えている。
前記ベルクランクの該アームには、前記レバーへの揺動
量を可変して前記針の針振り幅を調節する針振り幅調節
器が設けられている。
前記ベルクランクには、前記ミシン本体に対する枢支点
を可変して前記針の針落ち位置を調節する針落ち位置調
節器を有している。
前記布クランプ手段は、前記ベッド上に横方向に摺動自
在に設けられ、かつバネ手段により内方に向けて弾撥さ
れている押え板と、前記押え板に枢着されて該押え板と
共に前記布をクランプする押え脚および押え金とから成
り、前記押え板の後端の少なくとも両側部を前記ベッド
に対して前記横方向に摺動自在に嵌合する嵌着連結部
と、前記押え板の前記横方向の開拡量を前記嵌合状態を
保持しつつ調節する調節器を有する。
前記調節器は前記開拡量の調節時に、該調節器を外方に
向けて弾撥する弾撥バネを有する。
前記布クランプ手段は、前記ベッド上に設けられた左右
1対の押え板と、前記押え板に枢着されて該押え板と共
に前記布をクランプするそれぞれ1対の押え脚および押
え金と、一端が前記ベッドに枢着され他端が前記1対の
押え脚にそれぞれ連結されかつバネ手段の弾撥力により
保持される非クランプ状態と前記バネの弾撥力に抗して
クランプ状態を保持する手動レバーにより操作される弾
性押えフレームとを有し、前記手動レバーは弾性バーを
介して前記押えフレームの該枢着部へ連結されている。
前記手動レバーにより該非クランプ状態または該クラン
プ状態が保持されたとき、前記手動レバーに連動して前
記モータのスイッチをそれぞれ開閉するスイッチング手
段を有する。
前記ルーパ・スプレッダ機構は、前記旋回機構により旋
回される該ルーパ・スプレッダ回転台を有し、前記回転
台上の中心以外に設けられた旋回糸案内と前記回転台を
除く所定箇所に設けられた固定糸案内との間に、前記ル
ーパ・スプレッダ回転台の旋回時に両糸案内間の距離が
一定となる糸道手段を備えている。
前記糸道手段は、両糸案内間に架設された複数本のリン
クおよび該リンクの節に設けられた糸案内から成る。
[発明の実施例] 以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照して詳述す
る。
本ミシンは、第1図〜第7a図に示す如く、支台1と、こ
れに固定されたベッド受台2と、受台上に摺動自在に装
架されたベッド3と、受台との間にベッドを摺動自在に
挟んで、受台上に装架されたアーム4とを含む。支台1
およびアーム4はミシン本体を構成している。支台1
は、後方において、支台1から突出するピン9に抜出し
防止を図って固着されたブッシュ8aがベースカバー8に
枢着され、一方、前方において、その底部1aがベースカ
バー8の突起支持部(図示せず)上に当接することによ
り枢動可能にベースカバーに装着されている。
支台1には、概略的に言って、スリットsおよび鳩目穴
eの周囲に縫目かがりをする縫目形成装置10と、これら
のスリットおよび鳩目穴をカットするメス機構80とを含
む。ミシンは、これらの装置および機構に所定の動力を
伝達し、あるいは制御し、その動作の安全を図る各種機
構が設けられている。
これらについて順次説明する。
先ず、縫目形成装置10はミシンのアーム4および支台1
の前方に設けられている。この装置10は、縫針11を担持
する針棒20を上下動し、旋回させ、かつ横振りさせる針
棒駆動機構10aおよびこれと協働するルーパ・スプレッ
ダ機構800並びに針棒とルーパ・スプレツダ部を180゜旋
回させる180゜旋回機構370aにより構成される。
アーム4には上軸22が軸受22aと軸受850aとにより軸承
されている。
アーム4に取付られたユニバーサル軸受21a(第2図、
第10図)には針11を担持する針棒20が揺動自在に軸承さ
れている。針棒20は弾性のプレート21bの中央孔に嵌め
こまれてナット21c、21dにより締付けられている。この
プレート21bはリングカラー21eとホルダ21fによりその
外周端縁が固定されている。こうして、針棒20は横振
り、旋回かつ上下動自在に保持されている。
針棒駆動機構10aのうち、針棒の上下動機構850(第10a
〜c図)について説明する。
上軸22には軸受850aを介して針棒クランク851が設けら
れている。クランク851はピン853を介して自在連結リン
ク852の一端に枢着されている。リンク852の他端852bの
球状空部852aは針棒20の止めネジ856で止着された球状
継手855に止めネジ850bにより連結されている。
いま、上軸22が回転すると、クランク851が回動し、連
結リンク852は円弧857で示す軌跡を描いてその他端852b
はそれに応じて揺動し、球継手855により針棒22を上下
動せしめる。
次に、針棒駆動機構10aのうち、針棒20を横振りさせる
針振り機構30a(第7a図、第24図、第24a−b図)につい
て説明する。
上軸22に連動して針振り機構30aを駆動する立軸27が設
けられている。即ち、上軸22に固着された傘歯車26は、
立軸27に固着された傘歯車28と噛合し、立軸27に固定さ
れた三角カム29(第24図)を回動せしめ、三角カムは二
又30に係合している。二又はアーム4に取付けられた二
又軸31に軸支されている。針振調節ロッド32の一方は二
又にピン33により枢着され、他端はピン34によりピボッ
ト孔35aにて枢支されたベルクランク35のアーム36の長
孔37に枢着されている。ピン34は針落ち調節ツマミ38の
偏心孔39に嵌合され、ツマミはアーム4に回動自在に固
定されている。この固定手段は、ビス40によりツマミの
円弧溝41を介してアーム4に螺着することから成る。長
孔37と前記他端は、カラー37aを介して、止ネジ37bによ
りナット37c、ワッシャ37dにより締付けられる。ベルク
ランク35の動力取出点である孔42はピン43により針振り
ロッド44の一端に連結されている。他端は、針振り上下
スリーブ45の上端にピン46により枢着されている。割リ
ング47はスリーブ45の下方の円周溝48に遊嵌されてい
る。この割リング47を嵌め込んだスリーブ45は針棒回転
台49に摺動自在に装架されている。この回転台49はアー
ム4に固定された受け板50(第18図)が受け溝51aに嵌
合されることにより、回転自在にアーム4に固定されて
いる。回転台49には、針振りレバー50cがそのピボット
孔50aによりピン51を介して枢着されている。前述の割
リング47はピン52によりレバー50cの孔50bに枢着されて
いる。針棒下メタル21gの孔21hはピン53によりレバー50
cに軸支されている。54は針棒20のキー溝55a(第10図)
に突起54aが嵌合して回転台49の回転と針棒を回転させ
るキーである。勿論、キー54は下メタル21gにネジ54bに
より固定されている。
なお、55はロッド44、スリーブ45の回転止めをする部材
である。56は回転台に取着されたキャップである(第18
図)。
このようにして、立軸27によりベルクランク35のアーム
36が枢動されると、レバー50cはクランクにより揺動さ
れ針棒20に横振り運動を与える(詳細は第24b図を参照
して後述する)と共に、前記旋回機構により該針棒に旋
回運動(詳細は後述する)を与える。この場合、クラン
クおよびレバーの間に介在された割リング47およびスリ
ーブ45は、前者から後者への横振り運動は伝達して、後
者から前者への旋回運動は伝達しないカップリングとし
て機能する。ベルクランク35のアーム36に設けられた長
孔37はレバー50cへの揺動量を可変して針11の針振り幅S
1(第6a図)を調節する針振り幅調節器として機能す
る。
また、ベルクランク35に設けられた調節ツマミ38の偏心
孔39はミシン本体に対する枢支点を可変して針11の針落
ち位置、従ってスリットsの幅S0(第6a図)を調節する
針落ち位置調節器として機能する。
次に、縫目形成装置10のうち、ルーパ・スプレッダ機構
800(第11図、第11a図)について説明する。
立軸27の下端に支承された傘歯車60はメタル616cに枢支
された下軸61の中間点における傘歯車62に噛合してい
る。下軸61はルーパタイミング継手61aが介在され、そ
の一端には一体とされたルーパ三角カム63とスプレッダ
偏心カム64が固定されている(第2図、第11図)。ルー
パ三角カム63はカムフロワ65のカム受け溝65aに、スプ
レッダ偏心カム64は、カムフロワ65の案内65bに嵌合さ
れるカムフロワ66のカム受け溝66aに、夫々係合されて
いる。カムフロワ65の取付板67に設けられたルーパ二又
68′はルーパ連結ロッド68のリング溝69に旋回自在に連
結されている。なお、67aは取付板67の抜出し防止部材
である。カムフロワ66のスプレッダ二又69は板67の開口
70から遊出してスプレッダ連結ロッド71のリング溝72に
旋回自在に連結されている。
スプレッダ連結ロッド71の上端にはスプレッダガイドブ
ロック804(第11a図)が取着されている。このブロック
には、下糸天秤805が固定され、かつリンク(図示せ
ず)を介してスプレッダカム板(図示せず)に連結され
ている。
ルーパ連結ロッド68の上端にはルーパガイドブロック80
6が取着されている。このブロックはリンク807を介して
ルーパスプレッダ揺動台808に連結されている。この台
にはルーパ809、スプレッダ810、スプレッダストッパ81
1が取着されている。また、台808にはスプレッダ作動板
810aが組合されている。
ルーパ・スプレッダ機構800は、旋回機構370aにより旋
回される該ルーパ・スプレッダ回転台801を有してい
る。旋回糸案内814が回転台上の中心以外に設けられて
いる。旋回台801を除く所定箇所、即ち支台1に固定さ
れた糸案内台818には固定糸案内812が形成されている。
旋回糸案内814と固定糸案内812との間には、ルーパ・ス
プレッダ回転台801の旋回時に両糸案内間の距離が一定
となる糸道手段が設けられている。この糸道手段として
リンク819の一端は糸案内台818に枢着されて、リンク82
0の一端は回転台801に枢着されて糸案内814を形成して
いる。両リンクの他端は相互に枢着されて糸案内813を
形成している。
ルーパ糸817は、糸立て(図示せず)から引き出され、
糸案内台818の固定糸案内812、糸道手段の中央リンク結
合部の糸案内813、リンク他端における回転台上の旋回
糸案内814、回転台801に取着されたループ糸調子器81
5、スプレッダガイドブロック804に取着けられた下糸天
秤805、回転台801に取着けられた糸取りバネ816、回転
台801の上方軸承部801bに垂直に穿設された糸案内801
a、スプレッダストッパ811、ルーパ809、回転台801の最
上部に設けられた針板821を通って糸止1021g(第16a
図)に留めておく。なお、芯糸(図示せず)は針板821
に設けられた糸孔821aから引出されて前記糸止1021gに
同様に留められる。
次に、縫目形成装置10のうち、針棒20およびルーパ80
9、スプレッダ810を180゜旋回させる旋回機構370a(第
2図、第7a図、第18図)について説明する。
制御カム機構300を構成する主カム301の内側溝カム323
には、カムフロワ358(第18図、第2図)が嵌合して主
カム301により制御される。このカムフロワ38は支台1
の円弧状の長孔1e(第12図)を通って延びるピン362に
回転自在に軸支されている。ピンはボルト部分がナット
361により扇歯車359の一側の取付孔360に固定されてい
る。扇歯車359はその支持孔359aに偏心軸363を嵌合して
支台1の孔1d(第12図、第8図)に設けられた止めネジ
364により支台1に回転自在に支持されている。
カムフロワ358により扇歯車359を介して枢動される針棒
・ルーパスプレッダ旋回軸370(第18図、第2図)はア
ーム4に設けられた上メタル371および支台1に設けら
れた下メタル372により軸支さている。軸370には平歯車
373が止ネジ373aにより止め部370bにおいて、固定され
ている。平歯車373は扇歯車359の歯車部360aと噛合して
いる。偏心軸363を回転調節することにより、両歯車噛
合のバックラッシュは取除くことができる。旋回軸370
の上部および下部には、平行リンクアーム374a、bが止
ネジ374mにより夫々固定されている。
アーム374aのピボット孔374c−dと針棒回転台49のピボ
ット孔49a−bには旋回軸370より針棒を旋回させる平行
四節リンク375a−bが、夫々ピン376a−bおよび337a−
dなどにより枢着される。
一方、平行リンクアーム374bのピボット孔374e−fとル
ーパ・スプレッダ機構800における回転台801に固定され
る平行リンクアーム374gのピボット孔374h−iには旋回
軸370よりルーパ・スプレッダを、針棒回転台49と共に
同期旋回させる平行四節リンク374j−kが段付ネジ378
によりそれぞれ枢着されている。アーム374gはルーパ・
スプレッダ機構800のルーパ回転台801に設けられた下方
軸802にビス803aにより固定されている(第18図、第2
図)。
次に、針糸天秤機構830(第7a図、第25図)について説
明する。
上軸22(第2図)には偏心カム836が固定されている。
ピン840によりアーム4に軸支された針糸天秤841の二又
841aは、偏心カム836に嵌合し、上軸22の回動に応じて
天秤841を振動させる。
針糸846は、糸案内844から針糸調子器843を通り、再び
糸案内844へ、更に、糸案内845、針糸天秤841、再び糸
案内845を経由して針棒20(第5図、第10図)の中心孔2
0aから糸押え20bを通り、針11の針糸穴20dへ至ってい
る。
次に、布にボタン穴を形成するメス機構80(第1〜2
図、第7a図、第15図)について説明する。
メス機構は、メス5と、これに噛合可能なカウンターメ
ス5aとから成る。メス5あるいは5−1の形状は第6a図
または第6b図に示す如く鳩目穴、眠り穴に応じて取換え
られる。メス5は受台2に固定されたメス取付台5cにビ
ス5−2により着脱自在に取着されている。
カウンターメス5aを装着するメスアーム6はピン7によ
り受台2に枢着されている。
アーム6はバネ81により、カウンターメス5aが上昇する
方向へ弾撥されている。
カウンターメス5aは、その溝5a′に締金82の爪83が当節
し、締金82はピン84によりアームの取付部へ枢支しビス
86を回動することにより、アーム6へ固定される。アー
ム6の他端の孔87はレバー88の孔89とピン90により枢着
されている。レバー88とアーム6との間には圧力調整手
段が介在されている。この手段は、レバー88の一端にボ
ルト91が螺着されて、その先端はアームの圧力作用受座
92に座着して構成されているが、ボルト91に代えて受座
92に座着する部分を偏心カムにより形成することもでき
る。レバー88の他端にはニードルベアリングを用いたカ
ムフロワ93がカラー94を介してピン95により軸支されて
いる。カムフロワ93はメスカム軸96(第14図)に固定さ
れたメスカム97に係合してレバー88を枢動する。なお、
上記例では、カウンターメス5aをアーム6へ固定し、メ
ス5をメス取付台5cに固定したが、これを逆に固定して
もよい。
メスカム97は、第15a図に示すように、小径の滞留部A
と、急激に大径となる増径部Bと、急激に小径となる縮
径部Hと、漸進的に径を大きくしてメスが布と係合し、
布を切断するための広角部Eとを有する。増径部Bと広
角部Eの間および縮径部Hと広角部Eとの間には、軽位
部Cおよび移行部D、転移部Gおよび移行部Fが夫々連
続的に介在されている。このようにしてハート形のカム
が図のように形成されている。
このような部分A〜Hを有するカム97の回転角に応じて
メスアーム6のストロークStは第15b図のように表わさ
れる。
次に、動力振替クラッチ機構100(第2図、第4図、第7
a図、第13図、第13a−b図)について詳述する。このク
ラッチは、モータM(第1図)からベルトBを介しては
ずみ車としてのプーリ101に伝えられたトルクを早送り
時には、中間軸102に伝達して早送り機構103を介してベ
ッド3を早送りさせ、かつその前または後にメス機構80
のカウンターメス5aを駆動させ、縫目送り時には、少な
くとも上軸22、立軸27、下敷61の1つに伝達して縫目形
成装置10により縫目形成を行なうのにトルクの伝達切換
をするものである。図示の実施例では、縫目送り時に
は、モータのトルクを上軸22に伝達する場合について説
明するが、立軸27、下軸61の1つに伝達する伝動系を構
成することもできる。
プーリ101はプーリ軸101bにボルト101e(第2図、第9
図)により固定され、上軸22上の軸受101cにより回動自
在に支承されている。プーリ軸101bはメタル101dを介し
て軸受部107へ軸支され、かつキー104aにより入力歯車1
04へ連結されている。
スプライン106を有するクラッチ原動軸105の一方105aは
アーム4の軸受部107(第9図)の孔108へベアリング10
9を介して支承され、他方105bはアーム4に固定された
針棒停止クラッチ台110へベアリング111を介して支承さ
れている(第13図、第13a図)。軸105aにはキー112によ
りクラッチ中間平歯車取付台113が止められている。取
付台113はエラストマーO−リング114、カラー115を介
してビス116によりクラッチ中間平歯車117に固定されて
いる。このようにエラストマーO−リングを設けさせる
ことによりモータおよび原動軸105には後述の切換シフ
タ123の切換時の衝撃を吸収する緩衝装置が介在され
る。切換シフタ123に係止自在の早送り爪係合部118には
メタル119aがビス120により固定されて歯車117とスプラ
イン106との間に介装されている。早送り係止部118はス
ラストベアリング121とウエーブワッシャ122によりスプ
ライン106の片面106aに押圧されている。また、早送り
係止部118の切換爪リングシフタ123に当接する側にはそ
の爪123bに噛合する爪(図示せず)が設けられている。
このようにして、モータMからプーリ101、歯車104、歯
車117を介して原動軸105へ動力が伝達されている。
原動軸105のスプライン106には切換爪リングシフタ123
の内径スプラインが摺動自在に結合している。リングシ
フタ123両側には爪123bが形成されている。
早送り係止部118は中間軸102を駆動する早送り駆動部と
しての早送り平歯車119(第20図)に結合し、早送り水
平軸101iを駆動する。即ち、この水平軸100iはネジ171a
によりフォームスクリュー171(第4図)に固定されて
いる。このスクリュー171はウォームホイール172(第4
図、第14図)と噛合している。ホイー172は駆動ラチェ
ット173にネジ173aにより固定されている(第14図)。
なお、水平軸101iは一対のメタル100jによりアーム4に
支承され、かつスラストベアリング100kにより、ウォー
ム手段171、172によるスラストに対処している。
一方、水平軸101iの一端には早送りウォームスクリュー
174(第20図)がネジ174aにより固定されている。この
スクリューは早送り中間軸102の上端に固定された早送
りウォームホイール175に噛合している。このようにし
て、早送り駆動部が構成されている。
軸105bには後述の縫目送り駆動部としての針棒平歯車12
4が第22図に示す一方向クラッチ305と同様のクラッチ12
5を介して圧入されている。即ち、原動軸105と縫目送り
駆動部との間には一方向クラッチが設けられている。歯
車124には円弧状長溝126が穿設され、かつその外周に側
面制御カム127が突出している。同じく、軸105bにはシ
フタ123に係止自在の針棒爪縫目送り係止部128が軸支さ
れている。縫目送り係止部128の歯車124に近い側には長
溝126に対応するがそれよりも短い突起(図示せず)が
設けられている。これらの突起は長溝126に遊嵌して解
放カム129にビス130により取付けられている。また、縫
目送り係止部128の止め穴132と縫目送り駆動部の歯車12
4のネジ穴134に螺着されたビス133との間にはバネ131が
張設されて縫目送り係止部128を矢印135方向へ弾撥して
いるが、長溝126に遊嵌する縫目送り係止部の突起がそ
の長溝端に当接して静止している。
歯車124には上軸22に固定された針棒中間平歯車136(第
9図、第13図)が噛合している。
縫目送り係止部128は歯車124に結合されて、これと噛合
する歯車136と共に上軸22を駆動する縫目送り駆動部を
構成している。なお、針棒中間部歯車136と歯車124は歯
数比が1対2となっている。即ち、原動軸105と上軸22
の回転比は1対2となっている。
また、針棒停止クラッチ台110の停止カム137(第13図、
第13a−b図)外周は頂点138において進退遊子139を半
径方向内方へ移動させる凹部140を有し、該凹部は次の
頂点へ緩やかな曲線部141をなして連続している。この
凹部140の曲率半径は進退遊子139の半径に実質的に等し
い。前記縫目送り係止部に結合された解放カム129の内
周には進退遊子139を半径方向外方へ逃がす窪み142が前
述の凹部に対応して形成されている。歯車124の解放カ
ム129に近い側には進退遊子139を押える円弧状突起143
が設けられている。前述の長溝126およびこれに遊嵌す
る突起は、前述の縫目送り駆動部および解放カム129を
前記縫目送り駆動部に対し所定範囲でのみ回動を許容す
る回転制限部を構成している。
なお、クラッチ台110即ち、停止カム137は、そのボス11
0aがアーム4(第9図)の孔4aに嵌合され、またアーム
4に設けたエラストマーO−リング144が付された針振
りロッド32が孔110bに嵌合することにより、アーム4に
固定されている。また、クラッチ台110はピン137bとの
間にバネ137aが張設され、エラストマーO−リング144
と共に、針棒停止時の衝撃を吸収する緩衝装置を構成し
ている。
アーム4の孔146(第9図)の止めネジ14aにより固定さ
れた支軸147にはシフタ123のリング溝123aに嵌合する二
又シフタアクチュエータ148が軸支されている。シフタ
アクチュエータ148のボス149には、後述のボタン穴長さ
調節機構974のボタン穴長さ検出により作動されるクラ
ッチ制御板150、前記制御カム127に係合可能なクラッチ
制御腕151が順に軸支され、これをC形軸止リング152が
リング溝153に圧入せしめて抜け防止している。二又シ
フタアクチュエータ148と、止めネジ153により支軸147
の端に固定されるバネ受154との間にはバネ155が介装さ
れて該シフタアクチュエータを針棒爪縫目送り係止部12
8の方に向けて弾撥している。制御板150のピン156と、
制御腕151のブラケット158との間にはバネ157が張設さ
れている(第4図、第13図)。制御板150の先端にはク
ラッチ切換ロッド159がE形止めリング160により連結さ
れている。制御板150には、これがロッド159により図で
見て時計方向へ回動されたとき制御腕151のブラケット1
58に当接してこれと共に同方向へ回動させる当接部161
が設けられている。また、制御腕151の先端部には、歯
車124の側面制御カム127の半径方向に延びる面127aおよ
び軸方向に延びる面127bに夫々摺合する当接面162およ
び163と、二又シフタアクチュエータ148に係合する当接
面164とが設けられている。
これらの機素は、ボタン穴長さ調節機構974のボタン穴
長さ検出に応じてシフタ123が縫目送り係止部128から離
脱する時点を与えて上軸22により駆動する針棒20の定位
置停止をするタイミング装置を構成している。その作用
は後述する。
なお、ハンドル101aは上軸22に固定され、仮に針棒20が
停止位置で上死点にない時に、該上軸をプーリ101と共
に時計方向に回転せしめてクラッチ機構100を復帰させ
るものである。
次に、クラッチ機構100のためのクラッチ駆動装置930
(第7a図、第19図)について説明する。
クラッチ駆動装置930は、前記早送りと前記縫目送りの
少なくとも一方の期間内で制御カム機構300から蓄積さ
れた偏倚駆動力を用いて、前記早送りと前記縫目送りの
切換時にボタン穴長さ調節機構974のボタン穴長さ検出
に応じて前記クラッチ機構100を、1ピッチ縫目送り以
内に駆動するものである。以下、これを詳述する。
針棒・ルーパ旋回機構370aにおけるピン362のリング状
溝362a(第18図)には、支台1に段付ネジ932(第8
図、第19図)により枢支されたレバー931の一端にある
二又931aが嵌合し、他端はロッド933の一端にスナップ
リング933aにより枢着されている。
支軸934はその一端が支台1の軸承部972(第8図)、他
端が支台1に止めネジ958により固定されたメタル939に
回動可能に支承されている。支軸934には、一端側にア
ーム935が止めネジ935aにより固定されている。アーム9
35の一部935bと支台に止着されたピン945aにはバネ945
が張設されてアームの一方のストッパー946を、支台に
植設したピン946a(第4図)に当接してそれ以上の回動
を阻止している。アーム935とメタル939との間には、第
1、第2、第3のアーム936、937、938が順に支軸934に
回動自在に嵌合されている。アーム936の一部936aとア
ーム937の一部397aとの間にはバネ941が張設されて、ア
ーム936のブラケット948の底部はアーム935の座着部942
に当接してそれ以上の回動が阻止され、一方アームの突
起949がアーム936の突起943に当接してそれ以上の回動
を阻止している。
アーム936のもう1つの部分936bには、ホルダー961がス
ナップリング960により止着され、このホルダーにはロ
ッド159(第19図、第13図)の下端が固定されている。
バネ951がアーム937のハブ937dに巻装され、その自由端
951a、bはアーム937、938の外方突起950、内方突起952
を、第19a図に示す自由状態から第19b図に示す圧縮状態
にして、挟んで設けられている(第19c図)。
このバネ951は、後述するように、前記早送りと前記縫
目送りの各期間で前記制御カム機構300により前記早送
りから前記縫目送りの方向に、およびその逆の方向に択
一的に切換える弾撥力をそれぞれ蓄積する双方向偏倚バ
ネ手段を構成している。
アーム938の一部953にはホルダー954がスナップリング9
56により止着され、このホルダーには前述のロッド933
の他端が止めネジ955により止着されている。
切換ストッパー966のアーム967は、アーム937の当接部9
71に係止している。ストッパー966の一部966aと支台1
に螺合されるピン970との間にはバネ969が張設されてス
トッパー966を第19図で見て時計方向へ偏倚している。
運動制限ブロック962の突起963とナット965、メスネジ9
64aに螺合するビス964との間にはアーム937の当接部971
が挿入され、その運動を所定範囲に制限している。これ
らの機素は、前記蓄積された何れかの方向の弾撥力をボ
タン穴長さ張設機構974のボタン穴長さ検出に応じて解
放して前記クラッチ機構100を駆動し前記早送りおよび
前記縫目送りの一方向へ切換えるレリーズ手段を構成し
ている。また、支軸934の他端側にはレバー940が止めネ
ジ957により固定されてクラッチ駆動装置930とクラッチ
機構100との間に介在されている。このレバーはクラッ
チ機構100を緊急切換えるための手動クラッチ駆動装置
を構成している。これらの作動については後に詳述す
る。
制御カム機構300は円板状の主カム301(第20図)を含
み、この主カムが支台1(第2図、第4図、第12図)の
カム受け1bに装架され、受台2によってカバーされてい
る。主カム301はその回転軸孔302aが支軸302に嵌合し、
両者は止めネジ307およびノックピン308により固定され
ている。軸302は、受台2に設けられた軸受303と、支台
1の孔1c(第12図)に設けられた軸受304とにより軸支
されている。
カム301の外周には早送り用平歯車309が形成されれてい
る。この平歯車は前述の中間軸102に嵌合された平歯車1
82(第20図、第26図)に噛合している。
カム301の上面にはベッド3を送るための溝カム301が形
成されている。ベッド3にはローラピン311がワッシャ3
12、止ネジ313によりベッド3の後端部にある送り取付
孔314に固定されている。ローラピン311にはローラ315
およびカムフロワ316が設けられている。ローラ315は受
台2の直線ガイド317(第12図)に嵌合されて、ベッド
3の送り運動の際の横振れを防止して直線運動をさせる
ためのものである。一応、カムフロワ316は、カム301の
溝カム310に嵌合して後述のベッド送りを行なうもので
ある。カム溝310(第20a図)は後述の停止カム325によ
るベッド3の停止位置を含む所定範囲例えば例示の如く
に亘ってベッド3の送りを停滞させる等径カム部分(ス
トップ位置)310aと、その径方向反対側にある点Kから
点Lに亘って延びる不等速変位ゾーン(鳩目部分の送
り)310cと、これとの間に介在する等速変位ゾーン(ス
リットおよびオフセット部の送り)310bとから形成され
ている。
カム301の下面(第20b図)には、その外周の円周状欠歯
部分320に形成されて径方向内に凹んだ後述の歩進駆動
部330bにおける縫目数増減部330eを制御する縫目数増減
用外周カム322と、針棒およびルーパを旋回させるため
の内側の溝カム323およびベッド3を横振りさせ鳩目の
オフセットを形成する外側の溝カム324とが設けられて
いる。また、主カム301の欠歯部分320にはカムの厚さ方
向に凹んだ停止カム325(第4図、第20b−c図)が形成
されている。このカム325の深さは溝カ324の深さよりも
浅く形成されている。この停止カム325は、縫目形成お
よび早送りの1サイクル終了時に早送り機構103の中間
軸102に連動された駆動部とメス機構80を働かす従動部
との接離をするモード切換機構210(詳細は後述する)
を制御し、かつ早送り機構103の動力伝達系103aを遮断
するものである。溝カム323は、H点からE点に亘って
延びる小等径部分323aと、F点からG点に亘って延びる
大等径部分323bと、これらの間に介在する回転用変位部
分323cとから成る。他方、溝カム324は、D点からA点
に亘って延びる概ね緩やかなs字状の変位部分324aと、
これに続く等径部分324bとから形成されている。なお、
第20b図の0゜、90゜、180゜、270゜の角度は第20a図に
示すそれに対応して同期がとられている。
前記立軸27は主カム301の中心0を通って延在してい
る。
次に、ベッド3の早送り機構103および縫目送り機構330
並びに縫目送りの際の間歇ブレーキ機構187(第7a図、
第20図、第22図、第22a図、第26図、第26a−c図)につ
いて説明する。
本発明によるミシンは、前記中間軸102に一方向クラッ
チ186を介して設けられた駆動部185と、前記駆動部185
を切換クラッチ184を介して前記制御カム機構300に伝達
する従動部182と、前記駆動部に擦過可能な制動部193
と、前記下軸61に固定されたブレーキカム202と、前記
ブレーキカム202に摺接して前記駆動部185に前記制動部
193を押圧するカムフロワ200を備えている。
後述するモード切換機構210からの命令により、早送り
時には前記切換クラッチ184を前記駆動部185へ接続して
前記中間軸102、一方向クラッチ186、駆動部185、切換
クラッチ184、従動部182、制御カム機構300へ至る早送
り伝達系103aが構成される。また、縫目形成時には前記
切換クラッチ184を前記駆動部185へ接続して針11が布に
係合している間は下軸61、ブレーキカム202、カムフロ
ワ200、制動部193、駆動部185、切換クラッチ184、従動
部182、制御カム機構300へ至る間歇ブレーキ形(機構)
187が構成される。
これを詳述すると、中間軸102はその上部においてアー
ム4の孔17b(第12図)の上メタル177により、下部にお
いてベッド受台2の孔178へ下メタル179により夫々支承
されている。なお、180はフェルト製の油留めである
(第20図)。中間軸102の下端にはベッド受台2に装架
さたスラスト軸181が嵌合している。その軸受181に接し
て、早送り平歯車従動部182が軸102に自由回転可能に嵌
合している。歯車従動部182はスプライン183が一体に形
成されている。スプライン183には縦動爪切換クラッチ1
84(第26図)がスプライン結合されており、この爪切換
クラッチ184は駆動爪クラッチ駆動部185と噛合可能とな
っている。爪クラッチ駆動部185の内径には第22図に示
す一方向クラッチ305と同様の一方向クラッチ186が圧入
されて軸102が回転するときはクラッチ186が同時に回転
し、軸102が回転停止すると、クラッチ185は空転する。
主カム301の停止カム325に摺接可能で後述のモード切換
機構210および前記早送りの動力伝達系103aに切換ロッ
ド234を介して連結されたレバー235が設けられている
(第26図、第26c図)。レバーには、該レバーが停止カ
ム325に係止されて該モード切換および該早送りの動力
伝達の遮断後に、該主カム301の回動に応じて該レバー
を主カム301から離脱するための制限ネジから成る復旧
手段235dが当接可能とされている。即ち、ロッド234は
取付ブラケット235dを介してレバー235に連結されてい
る。レバー235の一端部235bは停止カム325(第20b図)
に係止可能とされる。切換二又236は切換二又リンク237
と共にピン236aにより支台1に枢支され、その二又部23
6bにはピン236cを介して縦動爪切換クラッチ184のリン
ク溝184aに嵌入している。レバー235の他端235cおよび
二又リンク237の揺動端237dはピン237aにより枢着され
ピン237bは支台1に設けられたピン237dとの間に張設さ
れたバネ237cにより矢印237e方向へ弾撥されている。
また、動力電体系103aには間歇ブレーキ機構187が組合
わされている。この間歇ブレーキ機構187は、ぜ期縫目
送り機構330による縫目送り時には前記制御カム機構300
を各縫目送り毎に制動解除し、前記上下動機構850によ
り前記針11が前記布に係合している間は制動を加えるも
のである。これを詳述すると、クラッチ駆動部185の下
面のリング状凹部にはブレーキライニング材187a(第4
図)が貼着されている。さらに、軸102にはスラストベ
アリング188が嵌装され、これらをE状止めリング189に
より脱落防止をしている。
支台1にはピン190(第4図、第26図)によりレバー191
の一端が枢着されている。ライニング材187aに摺接する
リングシュー192が設けられ、このシュー192は取付台と
しての制動部193の座ぐり196に一端が装架された拡圧バ
ネ194により弾撥されている。また、シュー192は制動部
193の座ぐり197に頭部が入り込む止めネジ195により固
定されている。
レバー91の他端にはブレーキ(制動)調節ナット198を
介してブレーキ調節ネジ199が設けられ、このネジは制
動部193の下部に当接可能とされている。さらに、レバ
ー191の他端にはカムフロワ200が取付ネジ201により回
動自在に軸支されている。一方、下軸61(第2図、第11
図、第26図)にはカムフロワ200に係合するブレーキカ
ム202が止めネジ203により固定されている。ブレーキカ
ム202は第26b図に示す形状を有し、概ね180゜の突き上
げ部204と、これに径方向に反対に設けられた短い突き
上げ部205とを含む。また、レバー191には回転防止ピン
206が止めネジ207(第4図、第26図)により固定されて
いる。ピン206は制動部193の二又状に突出した溝208に
挿入している。
別法として、ブレーキ手段187は第4図、第26図に示す
シュー192、バネ194、止ネジ195を用いることなく、第2
6e図に示すように、制動部193をブレーキライニング材1
87aに当接可能な拡大径部193aと、時102を取囲む縮径部
193bと、この縮径部を囲繞するカバー部193cとから構成
し、カバー部193cと、取付台193の径方向に延びる部分1
93dとの間に拡圧ベルビルワッシャー194aを介在するよ
うにしてもよい。
縫目送り機構330は、制御カム機構300に含まれる円板状
の主カム301の中心を通って延在する立軸27から歩進駆
動部330bを介して主カム301を歩進する動力伝達系330c
を有する。この歩進駆動部330bは、立軸27に固着された
送りカム330aと、滑動自在に装着された摺動子354を枢
支点として前記送りカムにより揺動される駆動レバー33
2と、前記駆動レバーに枢着されて一方向クラッチ305を
介して前記主カムを歩進駆動する従動レバー334と、前
記摺動子の位置を可変できる調節器330dとから構成され
ている。これを詳述すると、立軸27には送りカム(三角
カム)330a(第2図、第22図、第22a−b図)が止ネジ3
31により固定されている。送りカム330aには駆動レバー
332の一端の二又333が嵌合する。駆動レバー332の他端
は従動レバー334の揺動力点334aが、ピン335、ナット33
6により回動自在に枢着されている。従動レバー334の孔
334bには、一方向クラッチ305(第22図、第22a−b図、
第2図)が圧入され、軸302がこの一方向クラッチにセ
ットされ、止めリング337により落下防止されている。
なお、338は立軸27を軸支するメタルであり(第2図、
第20図)、前述のように、軸302に固定されている。支
台1にはガイド339が、ガイド板340を介して止めネジ34
1により固定されている。ガイド板339とガイド板340に
よって形成されるガイド342には縫目粗さ調節台343が滑
動自在に装入されている。台343の角コマ溝343cには角
コマ344が嵌合され、蓋345の長孔346には、角コマ344の
コマピン347が遊嵌されている。蓋345はネジ348により
台の突条部343dに固定されている。ネジ調節器349は蓋3
45のU溝350を通って角コマ344のメスネジ351に螺合し
ている。ネジ調節器349は環状の溝349aが蓋345のU溝35
0に嵌合し、ネジが回転しても、その進退が防止され
る。なお、ネジ349の角取り部349bには、蓋345にビス35
3により固定された板バネ352が当接して、振動による弛
みを防止している。コマピン347は角コマ摺動子354に嵌
合され、この角コマ摺動子354は駆動レバー332に設けら
れたガイド332aにより形成された溝332bに滑動自在に装
着されている。バネ355の一端は蓋345の取付部345aに、
他端は支台1に夫々取付けられている(第22図、第8
図)。
縫目の目数減らしカムフロワ356がピン357、止めネジ35
8により台343に軸支されて角コマ344を介して摺動子354
に結合されている。このカムフロワは、上述のバネ355
によりボタン穴を包囲する縫目の一部に用いられるカム
フロワ301の欠歯部分320の縫目数増減用外周カム322
(第20b−c図)に摺接されている。このように、歩進
駆動部330bはボタン穴を包囲する縫目の数を全体に亘っ
て可変できる縫目数調節機構330dを、ネジ調節器349、
角コマ344、摺動子354、駆動レバー332、溝332bにより
構成している。また、縫目数調節機構330dは、その縫目
の一部、例えば鳩目穴e(第6a図)において縫目数を増
減できる縫目数増減部330eを、主カム301の欠歯部分320
の縫目数増減用外周カム322、カムフロワ356、ガイド33
9、台343により構成している。
次に、鳩目、眠り切換機構900(第23図、第7a図)につ
いて説明する。
この機構はベッド3を横振りさせて鳩目穴かがり(第6a
図)に、また横振りさせずに眠り穴かがり(第6b図)に
切換えるものである。
概略的に言って、鳩目、眠り切換機構900は、制御カム
機構300に含まれる主カム301により制御されるカムフロ
ワ901を有する駆動レバー903と、駆動レバー903からク
ラッチ911を介してベッド3を横方向に振る従動レバー9
22と、前記クラッチを作動せしめる手動レバー909aとを
有する。手動レバー909aは前述の縫目送り機構330の歩
進駆動部330bにおける縫目数増減部330eに連動してい
る。即ち、鳩目、眠り切換機構900はその手動レバー909
aにより縫目増減部330eとの連結手段たるロッド914、ス
トッパー917を介して連動している。この連結手段には
縫目増減量を調整する調整部914cを有している。以下、
これらについて更に詳述する。
カム301の溝カム324(第20b図)にはカムフロワ901(第
23図、第8a図)が嵌合している。カムフロワ901は支台
1の長孔1f(第12図)を通って延びるピン902に枢着さ
れている。ピンは駆動レバー903の一端にある取付孔904
にナット905により螺着されている。支台1にはメタル9
06aを介して支軸906が軸支されている。支軸906には駆
動レバー903の他端孔903aと、手動レバー909aを有する
レバーリング909とが回動自在に嵌合されている。ま
た、支軸906には切換アーム907とアームカラー906cとが
止めネジ908、906bにより夫々固定されている。レバー
リング909の周辺上の孔909bはピン919dを介してトグル
リンク916cに連結され、リンク916cはバネ915を巻装し
てアーム蓋910の孔910bに遊嵌している。蓋910はビス91
0aによりアーム907の下部に取着されている。一方、切
換リンク913の一端913aは段付ビス913aによりレバーリ
ング909の周辺上のもう1つの孔909cに枢支され、リン
ク913の他端913bは段付ビス913eにより、蓋910の長孔91
0cを貫通して切換スライダークラッチ911に螺着されて
いる。スライダークラッチ911はアーム907のクラッチ溝
907aと蓋910によって形成されたガイドに沿って滑動自
在となっている。このスライダークラッチは支台1に固
定されたストッパー912の溝912aおよび駆動レバー903の
取付孔904近傍にある連結クラッチ溝903bに、該スライ
ダークラッチの滑動に応じて、選択的に係止されるもの
である。また、リンク913の一部913cには縫目送り機構3
30の歩進駆動部330bにおける縫目数増減部330eとの連結
手段であるロッド914の一端がスナップリング914aによ
り枢支されている。ロッド914はホルダー915の止めネジ
920により固定されている。ホルダー915はアーム916の
一部916aにスナップリング921により係止されている。
上述の連結手段には、縫目増減量を調整する調整部914c
を有している。即ち、アーム916は偏心支承部914dを嵌
合せしめて段ネジ918により支台1に枢着されている。9
14eは偏心支承部914dの扇形孔914fと共に偏心支承部914
dの偏心量を調節し、もって縫目増減量を調整する止ネ
ジである。アーム916の他の一部916bには前述の連結手
段を構成する縫目数増減ストッパー917が止ネジ919によ
り固定されている。ストッパー917の自由端917a(第8
図、第23図)は917b方向へ移動し、バネ355によって方
向(343a)へ引張られた縫目送り機構330の歩進駆動部3
30bにおける縫目数増減部330eの台343(第22図)の後端
343bに係止してその運動を停止したり、あるいは917c方
向へ移動し、後端343bから外れてその運動を方向(343
a)へ許容せしめるものである。支軸906の上部には、ア
ーム922が圧入され、このアームはノックピン922aが支
軸906の孔924に圧入されて、支軸に固定されている。ア
ーム922の一部922bには角コマ925がスナップリング926
により支承されている(第8a図、第23図)。この角コマ
925は、ベッド3の裏側に設けられた2本の突起3bによ
り形成されるガイド溝3c(第8図)に嵌合されている。
次に、ボタン穴長さ調節機構974(第1図、第7a図、第2
1図、第21a−c図)について説明する。
この機構はボタン穴の長さ(第6a−b図)を所望の寸法
に調整するためのものである。要約すれば、ボタン穴長
さ調節機構974は、ベッド3上に配設されて縫目形成の
開始時および終了時を規制する制御カム981を有して位
置調節可能な範囲内で移動可能な移動子980と、この範
囲を調整するネジにより構成された左右縫目調整器986
と、カムに係合可能で早送りおよび縫目形成を切換える
クラッチ機構100を作動するカムフロワ978とを有してい
る。以下、これを詳述する。
即ち、クラッチ機構100を駆動するクラッチ駆動装置930
におけるストッパー966はビス968により、ボタン穴長さ
調節機構974における軸973に止めネジ968により固定さ
れている。軸973は、孔1dを通り支台1および孔2dを通
り受台2によって支承されたメタル975により軸支され
ている。メタル975は止めネジ975aにより支台に止着さ
れている。ベッド3の案内溝3eには指針(ツマミ)990
を止めネジ990aによって止着された取付台982が滑動自
在に装着されている。また、台982の2個の突起982a−
bによって形成された溝983には、縫目形成の開始時お
よび終了時を規制する制御カム981を突設した角コマ移
動子980が遊嵌されている。移動子980は溝983における
調整器986により調整された範囲内で移動可能である。
この調整器986が突起982cに螺合することにより、前記
溝983内における前記範囲を変え、従って移動子980の位
置調節が可能である。調節ナット985は調整器986に螺着
されてその弛み防止を行なうものである。指標988aを刻
設したボタンホール長さ指標プレート988がベッド3上
面に止めネジ988bにより止着されている。前述のベッド
溝3eに角頭が嵌合されたネジ987が取付台982の一端にあ
る長孔984および指標プレート988の孔988cを通って延び
てツマミ989に螺合される。取付台982、角コマ移動子98
0、ネジ987は止めネジ983bによりベッド3の裏面に取付
けられた蓋983aによって保持されている。角コマ移動子
980の制御カム981はレバー976の揺動端に段付ネジ979に
より枢支されたカムフロワ978に係合可能で早送りおよ
び縫目形成を切換えるクラッチ機構100を作動せしめる
ものである。レバー976の支点は前述の軸973にノックピ
ン977によって止着されている。
軸973は、前述のバネ969の弾撥力により第21図で見て時
計方向に偏倚されており、従ってカムフロワ978は常態
では蓋983aの側縁983cに係止されている。
次に、モード切換機構210(第2図、第4図、第7a図、
第14図、第14a〜q図)について説明する。
この機構は、いわゆる先メス(最初に布にボタン穴を切
断してから縫目を形成すること)、後メス(布に縫目を
形成してからボタン穴を切断すること)、メスのみ(布
にボタン穴を切断すること)、メスなし(布に縫目を形
成すること)を選択するにあたりタイミングよろしくメ
ス機構80を作動あるいは不作動させるものである。
基本的に言って、モード切換機構210は、早送り機構103
の中間軸102に、ウォームホイール175、スクリュー17
4、水平軸101j、スクリュー171を介して連動された駆動
部、即ち互いに噛合されたウォームホイール172および
駆動ラチエット173と、メス機構80を働かす従動部、即
ちメスカム軸96との接離を行なうものである。
また、モード切換機構210は、制御カム機構300の停止カ
ム325からの命令により前記接離のタイミングをとる切
換機構を有している。この切換機構は、前記駆動部およ
び従動部間に設けられて両者を接続、切断するクラッチ
手段、即ちクラッチケーシング211、メス作動回転板21
2、クラッチ219、作動アーム220と、前記従動部に対す
る相対位置を可変に選択でき、その各位置に対応して前
記メス機構80および(または)前記早送り機構103の各
作業およびその作動順序の各種モードを択一選択的に形
成しているモード切換ユニット、即ち、モード切換カム
216、モード切換ツマミ217を有し、前記ユニットの選択
された位置に対応する1つのモードに従って前記クラッ
チ手段と前記メス機構80および(または)前記早送り機
構103をそれぞれ作動させるモード切換手段、即ち、メ
ス作動回転板212、送り作動レバー222、メス作動レバー
223を有している。
詳述するに、モード切換機構210は、その1つの形態に
おいて、前記早送り機構103の中間軸102に連動された駆
動部172、173と、前記メス機構80を働かす従動部96と、
前記従動部へ連結されたクラッチケーシング211と、前
記ケーシング上に所定範囲で回動できるよう装着された
メス作動回転板212と、前記ケーシングおよびメス作動
回転板間に設けられたバネ228と、前記メス作動回転板
から作動アーム220を介して前記クラッチケーシングを
前記従動部へ接続および切断するクラッチ219と、前記
クラッチを前記接続の常態に偏倚するバネ227と、前記
メス作動回転板を作動するメス作動レバー223と、モー
ド切換カム216と、前記モード切換カムに係合する、突
出ピン215bと、メス作動レバーを作動する突起215dと、
前記メス作動回転板を前記突起が前記メス作動レバーか
ら離反している状態に偏倚するバネ230と、前記モード
切換カムにより進退する先メスカム214と、前記モード
切換カムの前記従動部に対する相対位置を選択するモー
ド切換ツマミ217と、前記制御カム機構300に前記メス作
動レバーとを連結する後メス作動アーム222、224とを有
する。
前記駆動部およびクラッチ手段はそれぞれラチエットお
よび爪から構成され、前記爪は前記クラッチケーシング
に枢着されている。
前記モード切換カムは、先メスモードにおいて、前記メ
ス作動回転板の突出ピンをスタートレバー作動アーム22
6に当接可能とし、かつ前記先メスカムを径方向外周へ
前進せしめ、後ケム作動アーム224を前記メス作動レバ
ー223より離脱させる形状を有し、後メスモードにおい
て、前記スタートレバー作動アームを前記メス作動回転
板の突出ピンより離脱せしめると共に、前記スタートレ
バー作動アームを前記後メス作動アーム224に当接可能
とし、前記後メス作動アーム224を前記メス作動レバー
に係合可能とし、前記先メスカムを径方向内方に退行せ
しめる形状を有する。
前記モード切換カムは、メスのみモードにおいて、前記
メス作動回転板の突出ピンを前記スタートレバー作動ア
ーム226に当接可能とし、かつ前記先メスカムを径方向
内方へ退行せしめ、前記後メス作動アーム224を前記メ
ス作動レバーから離脱せしめる形状を有している。
前記モード切換カムは、メスなしモードにおいて、前記
メス作動回転板の突出ピンよりスタートレバー作動アー
ム226を離脱せしめ、前記後メス作動アーム224を前記メ
ス作動レバーより離脱せしめ、前記先メスカムを径方向
内方へ退行させる形状を有している。
このような形態をもつモード切換機構210について以下
更に詳述する。
先ず、従動部としてのメスカム軸96はアーム4に装架さ
れたメタル96a、ブッシュ96bによって軸支されている。
クラッチ手段における爪クラッチケーシング211の裏側
(第4図、第14図で見て左側)環状部には、爪クラッチ
219がピン219cにより孔211aにおいて枢支され、ピンは
ネジ219dにより固定されている。爪クラッチ219の一端
と孔211bに止着されたピン227aとの間にはバネ227が張
設されて駆動部としての駆動ラチェット173に爪部219a
が噛合している(第2図)。駆動部としてのラチエット
173、ウォームホイール172はスクリュー171を介して早
送り機構103の中間軸102に連動している。モード切換手
段におけるメス作動回転板212の円周上の一部には軸方
向に延びるピン212aが植立され、ピンがケーシング211
の円弧状の長孔211cへ、回転板の孔212bがケーシングの
ボス211dへ遊嵌された後、ピン212aとケーシング211の
孔211eへ植立されたピン228aとの間にはバネ228が張設
されて回転板212を図で見て反時計方向へ弾撥してい
る。ケーシング211はキー96b−1、止めネジ96c(第4
図)により従動部としてのメスカム軸96に固定されてい
る。
切換カム板ケーシング213(第14f図)が、ネジ213aによ
りケーシング211へ螺着されている。ケーシング213の案
内溝213bには、先メスカム214(第14e図)が滑動自在に
嵌合している。先メスカム214はカム部214aと、軸96に
遊嵌する長孔214bとを有し、カム部214aは先メス214aが
ケーシング213の溝213bに沿って滑動するのに応じてケ
ーシング213の窓213cから進退する。
先メス駆動回転板215(第14d図)には軸方向に延びる突
起215aが植立されケーシング213の円弧状の長孔213dに
遊嵌されてバネ230により時計方向へ弾撥されている。
板215にはピン215bが突出している。
モード切換ユニットにおけるモード切換カム216は、先
メスカム214の表側(第14図で見て右側)に設けられた
カム溝214cに嵌合する偏心カム216a(第14a〜c図)
と、先メス駆動回転板215の中心孔215cが緩く嵌合する
ボス216dと、回転板215の円周上に軸方向に延びて植立
された突出ピン215bに当接することなく自由に回動する
ための環状空隙部216eと、完全な外周216cと、その一部
を切欠いた段部216bと、モード切換ツマミ217の溝217a
に噛合う爪216fとを有している。
軸96に固定された爪クラッチケーシング211に続けて叙
上の機素が軸96に順次嵌合された後、モード切換カム外
端においてスナップリング96a−1が軸96の溝96dにセッ
トされて軸96から抜け出るのを防いでいる。次いで、モ
ード切換ツマミ217、バネ218b、蓋218を順次、軸96に嵌
合し、ネジ218aにより蓋を軸に螺着する。なお、軸96は
ツマミ217の溝217aと噛合う平角部96eを有する。この
際、モード切換カム216の爪216fとモード切換ツマミ217
の溝217aとの噛合長さt1(第4図、第14p図)に比べ、
ツマミ217と蓋218との最大スペースt2は短かく、このス
ペースに比べて、軸96の平角部96eとツマミ217の溝217a
との噛合長さt3は更に短かい。
クラッチ手段における爪作動アーム220がピン220aによ
りアーム4に枢支されている。220bはピン220aの止めネ
ジを示す。アーム220はカムフロワ220cと爪220dとを有
し、前者はメス作動回転板212のカム212c(第14g図)に
係合され、後者はラチエット173に噛合する爪クラッチ2
19の爪部219bに係合されるものである。また、この爪22
0dはピン229dとの間に張設されたバネ229aにより、爪22
0dが爪部219bと離反する方向へ弾撥されている。
クラッチケーシングストッパー221とモード切換手段と
してのメス作動レバー223はメタル233aを介してネジ233
bによりアーム4に枢支され、バネ229b、229cによりそ
れぞれケーシング211、回転板212の周辺に当接する方向
へ弾撥されている。
同じくモード切換手段としての送り作動レバー222(二
部材222a、bを端部においてネジ222dによって連結して
構成されるが、これを一体化して構成してもよい)はピ
ン222cによりアームに枢支され、バネ233により弾撥さ
れて切換カムケーシング213に当接する方向に偏倚され
ている。
ストッパー221の先端爪221aは爪クラッチケーシング211
の外周に設けられた弾部211fに当接して矢印で示す方向
と反対方向の回転を防止する。
メス作動レバー223はメス作動回転板212の弾部212d(第
14g図)に当接してその回転を止める爪部223aと、先メ
ス駆動回転板215の径方向のカム215dに係合されるカム
フロワ223bと、後メス作動アーム224のガイド部224aが
入るスリット部223cと、アーム224のステップ部224bに
係合される当接部223dとを有している。
アーム224の他端はレバー222の段付ピン222gに枢着され
ると共に、ピン222gに巻回されたバネ231がピン222fと
アーム224に掛けられてアームをレバー223に向けて枢動
するように弾撥している。また、アーム224はモード切
換カム216の段部216bを含む外周部216cに摺接する係合
部224cと、スタートレバー作動アーム226によりアーム
を打ち上げる打上げ部224dとを有する。また、レバー22
2に設けられた誤作動防止ピン222hはメス作動回転板212
の円周溝121e(第14g図)に位置している。レバー222は
先メス214のカム部214aに係合するカムフロワ222iを有
している。溝212eの一部には開口部212fが設けられてい
る。
レバー222の一端には切換ロッド234(第2図、第14図、
第26図)の一端が取着されてカラー222kにより抜け防止
されている。
ロッドの他端の接続関係は第26図、第26c図について既
に説明した。
スタートレバー225はピン225aによりアーム4に枢着さ
れ、アーム4に設けられたピン232cとの間に張設された
バネ232bにより反時計方向に回動するように弾撥されて
いるが、ストッパー部225bがアームの当接部4e(第2
図)に当って停止される。レバー225と作動アーム226は
段ネジ226aにより枢着され、かつ作動アームはバネ232a
によりモード切換カム216の突壁216g(第14a−c図)を
含む外周部216cに当接されている。
スタートレバー225のストッパー部225bは爪クラッチケ
ーシング211の凹部211gを含む外周部211h(第14h図)に
当接可能とされている。
以上説明した形態のモード切換機構はモード切換ユニッ
トおよびモード切換手段を1つのユニットに有機的に構
成したものであるが、他の変形例として各種モードの夫
々に対応して各ユニットを構成して各モードに応じて夫
々のユニットを交換してい用いるようにしてもよい。即
ち、この場合前記駆動部および従動部間に設けられた両
者を接続、切断するクラッチ手段と、前記従動部に対し
異った相対位置をもち、その位置に対応して前記メス機
構および(または)前記早送り機構の各作動およびその
作動順序の各種モードの1つを形成しているモード切換
ユニットを前記各種モードに応じて交換可能に複数個有
し、交換された前記ユニットの位置に対応するモードに
従って前記クラッチと前記メス機構および(または)前
記早送り機構をそれぞれ作動させるモード切換手段とを
備えるようにすればよい。
次に、布クランプ機構1000(第1図、第16図、第16a
図、第17図、第17a−b図)について説明する。
この機構はボタン穴かがりを行なう布をクランプすると
共に、当該布をかがり時にボタン穴のスリットs(第6a
−b図)方向と直角方向に先メスの際にボタン穴形成後
にスリットsを拡開しあるいは後メスの際に布に拡開張
力を与えて適正な縫合せをするためのものである。
布クランプ機構1000は、要するに、前記ベッド3上に横
方向に摺動自在に設けられ、かつバネ手段1032により内
方に向けて弾撥されている押え板1021と、前記押え板に
枢着されて該押え板と共に前記布をクランプする押え脚
1023および押え金1025とを有している。
この機構1000は、更に、押え板1021の後端の少なくとも
両側部をベッド3に対して前記横方向に摺動自在に嵌合
する嵌着連結部1021cおよび1025−1dと、前記押え板の
前記横方向の開拡量を前記嵌合状態を保持しつつ調節す
る調節器1025−1、1026a−bおよび1021dとを有する。
また前記調節器は開拡量の調節時に、該調節器を外方向
に向けて弾撥する弾撥バネ1026cを有する。
前記布クランプ機構1000は、一端が前記ベッド3に枢着
され他端が前記1対の押え脚1023にそれぞれ連結され、
かつバネ手段1016の弾撥力により保持される非クラップ
状態と前記バネの弾撥力に抗してクランプ状態を保持す
る摺動レバー1009により操作される弾性押えフレーム10
02を有する。前記手動レバー1009は弾性バー1008を介し
て前記押えフレーム1002の該枢着部へ連結されている。
手動レバー1009により該非クランプ状態または該クラン
プ状態が保持されたとき、手動レバー1009に連動してモ
ータMのスイッチをそれぞれ開閉するスイッチング手段
SWが設けられている。これらについて順次詳述する。
機構1000は1対の布押えセット1020(第16図、第1図)
を有している。1対の布押えセット1020はベッド3(第
12図)にチャンネル3gによって形成される溝3hに嵌合さ
れるものであり、各セットは互いに等しい構造であるの
で、一方のセットについてのみ説明する。
セット1020は、ベッド3上に横方向に摺動自在に設けら
れた押え板1021と、布押え受け板1022と、押え板1021に
枢着されて該押え板と共に布をクランプする布押え脚10
23および押え金1025とから成る。
押え板1021には止めネジ1022aにより布押え受け板1022
が固定されている。止め金1024はその突起部1024aが押
え板1021の溝部1021aに嵌合し、長孔1024bにより横方向
に位置調節自在にネジ1024cにより該押え板に螺着され
ている。止め金1024はピン1024dにより布押え脚1023に
枢着されている。脚の一端はU字状のフック1023aを形
成して押え板1021の開孔1021bに臨んで、押え掛け金100
4(第17図)に連結されるものであり、他端はピン1023b
により布押え金1025を枢支している。布押え受け板1022
と押え金1025は、その間に押え込まれる布を保持し易い
ようにローレット加工されて粗面化されており、両者の
端縁は針板821(第11a図)が当接しないよう図示の如き
形状をしている。
一方、ベッド3の横方向に延びる左、右の溝3i(第12
図)には止め金1025−1がそれぞれネジ1025−1aにより
固定され、その溝1025−1bには押え板コマ調節器1026が
ネジ1026aにより長孔1025−1cを介して横方向に位置調
節自在に固定されている。止め金1025−1の凹部1025−
1dhおよびコマ調節器1026の凸部1026bは、押え板1021の
後端の少なくとも両側凸部1021cおよび1021dがそれぞれ
係合している。
このようにして、止め金1025−1の凹部1025−1dと押え
板1021の凸部102cとにより、押え板1021の後端の少なく
とも両側部はベッド3に対して横方向に摺動自在に嵌合
する嵌着連結部を構成し、押え板1021の浮き上がりを防
止している。一方、コマ調節器1026の凸部1026bと押え
板1021の凹部1021dにより、ネジ1026dでコマ調節器1026
の横方向の位置を変えて、押え板1021によるボタン穴の
スリットsにおける横方向の拡開量So(第6a図)を前記
嵌合状態を保持しつつ調節するものである。
滑り板ローラ1027が段付ネジ1027aにより枢支されてい
る。このローラ1027はベッド3の送りに応じてメス取付
台5c(第15図)のカム5dに係合するものである。
平行移動機構1028(第16図)は一対の押えば1021を横方
向に互いに接近してあるいは離反して平行移動させるも
ので、3個のリンク1029〜1031を対称に配置せしめて構
成されている。リンク1029〜1030は段付ネジ1029a〜103
0aによりベッド3の裏側に枢支されている。両リンクの
端部は連結ピン1029bにより連結されている。また、リ
ンク1030、1031の端部は連結ピン1031aにより連結され
ている。リンク1031の他端には平行ガイドピン1031cが
螺着され、ベッド3の長孔1031d(第12図)を通って延
びて押え板1021の平行ガイド孔1021eに嵌合されてい
る。1対のリンク1031はそれに止着された止めネジ1031
bにバネ1032が張設されて押え板1021を互いに内方に向
けて引き寄せ合うように弾撥されている。
一方、1対の平行ガイドピン1033がリンク1029の多端に
螺着されてベッド3の長孔3j(第12図)へ延び、セット
1020の押え板1021の外側辺1021fをバネ1032の弾撥力に
より内方へ押圧している。
ベッド3の裏側(第12b図)には隔置された一対の軸受1
001が止めネジ1001aにより固定されている。1001bは止
めネジのメスネジを示す。概ねU字状の弾性押えフレー
ム1002の一端、即ち底端側はピン1003によりベッド3に
枢支されている。1003aはピンの止めネジを示す。フレ
ーム1002の他端における揺動撓みアーム1002aには押え
掛け金1004が止めネジ1004aによりそれぞれ固定され、
フレーム1002の他端はこの掛け金を介して前述の1対の
押え脚1023にそれぞれ連結されている。一方のアームの
側端には押え高さ張設ネジ1005がブラケット1005aに螺
着され、その先端にキャップ1007が被嵌されている。な
お、1006はネジ1005を止めるナットである。撓み弾性バ
ー1008の一端が止めネジ1008aにより、フレーム1002の
裏側(第1図、第17図)に固定されている。
押え圧力調節ピン1011がバー1008の揺動端における円弧
状の長孔1008aへワッシャ1012、ナット1011−2により
固定されている。ネジ1013、ナット1014はピン1011が長
孔1008aにて移動するのを防止するものである。ピン101
1にはインク1010の一端が枢着されている。リンクの他
端はピン1010aにより布押え手動レバー1009の揺動部100
9aへ枢着されている。レバー1009は後述のバネ1016の弾
撥力により布非クランプ状態を保持し、バネ1016の弾発
力に抗して布クランプ状態を保持するものである。前述
のフレーム1002はレバー1009により操作される。この場
合、レバー1009は弾性バー1008を介してフレーム1002の
該枢着部へ連結されている。なお、1010bはピン1010aを
止めるスナップリングである。手動レバー1009(第1
図、第17図)はピン1009aによりベッド3の孔1009c(第
12b図)へ枢支されている。ピン1009aは止めネジ1009g
をベッド3のメスネジ1009dへ螺進することにより固定
される。バー1008の揺動端に螺設されたピン1015と支台
3のメスネジ1017a(第12b図)に螺設されたバネ掛け10
17にはバネ1016が張設され、撓みアーム1002a、バー100
8をベッド側に向けて枢動偏倚しているが、レバー1009
をa側に倒した布非クランプ状態のときはネジ1005を介
して、キャップ1007がベッド3に当接してそれ以上の揺
動を阻止している。一方、レバー1009をb側に倒した布
クランプ状態のときは、レバーのピン1009a、リンク101
0のピン1010a、1011が一直線を僅か超えた時点で、レバ
ー1009のストッパー1009bがリンク1010の片面に係止し
てそれ以上の揺動を阻止している。
手動レバー1009により布非クランプ状態または布クラン
プ状態が保持されたとき、手動レバー1009に連動してモ
ータMのスイッチをそれぞれ開閉するスイッチング手段
SWが設けられている。
第17a図において、レバー1009、リンク1010、ピン1011
を含む布クランプ機構1000(第16〜17図)には、ピン10
11の外周に接する板カム1009hとマイクロスイッチ1009k
とが付設されている。マイクロスイッチ1009kとのアク
チュエータ1009jと板カム1009hとの間は、支台1に摺接
して受台2に設けられた溝に沿って延びるバー1009iに
よって連結されている。いまレバー1009を布非クランプ
状態(第17a図)にしたときには、板カム1009hはピン10
11により押され、従ってアクチュエータ1009jはバー100
9iにより押圧されて、スイッチ1009kはOFF状態にある。
一方、レバーを矢印方向(第17b図)に引き倒した布ク
ランプ状態では、ピン1011はカム板1009hから離れ、カ
ム板1009hはマイクロスイッチ1009k自体のバネ(図示せ
ず)により復帰してスイッチONとなり、モータMは回転
駆動される。
この結果、メス交換、針交換、停止状態時の布の出し入
れなどの際に、レバーの非クランプ操作に伴ないモータ
も自動的にOFFになるから、仮にスタートレバー255を押
圧してもミシンは作動しないから安全上好ましい。ま
た、ミシンの不使用時にモータは停止しているので省エ
ネルギーに資する。
次に、ミシンの内部機構部品の密閉構造について説明す
る。
第12a図において、前述のようにベッド3は鳩目形成の
とき横方向に振られることから、ベッド3と受台2とに
は隙間2mを形成しておく必要がある。このため、この隙
間を被うカバー2nをここに当てがい、これをカバーガイ
ド2rで止めネジ2qにより止めている。なお、カバー2nは
カバーガイド2rの案内溝2p内で前記ベッドの揺動の際摺
動する。こうして、布の切断の際の切りくず、針折れ小
片などが内部機構へ入るのが防止される。
このように構成されたボタン穴かがりミシンは次によう
に動作する。
[停止状態] 針糸846(第2図、第10図、第25図)、ルーパ糸817(第
11a図)、芯糸が既述の糸道に従ってセットされ、ミシ
ンはいま、停止状態にあるものとする。即ち、制御カム
機構300(第20a、b図)において、カムフロワ316は溝
カム310中で0゜にあり、ベッド3は最も退行した位置
にあり、カムフロワ901は溝カム324中で90゜にありベッ
ド3は横方向に振られていない状態、換言すれば上軸22
の軸線方向と並行にある。カムフロワ358は溝カム323中
で180゜にあり、針棒20と、ルーパ809は該軸線方向に対
して直行する方向に振ることができる状態にある。
[早送り準備] 以下、モード切換機構210(第7b図、第14図、第14a〜k
図、第14p図)のモード切換ツマミ217の指標217bを図で
見て上にくるように回動せしめ“先メス”モード(第14
k図、第14o図の1)を選択し、かつ鳩目、眠り切換機構
900(第23図)のレバー909aを第1図、第7a図のように
前方へシフトして鳩目穴かがり(第6a図)を形成する場
合について説明する。
ボタン穴かがりを行ないたい被覆縫製物即ち布をクラン
機構1000(第16図、第16a図、第17図)を布押え受板102
2と押え金1025との間に差し込んだ後、手動レバー1009
を前方(第17図b方向)へバネ1016の弾撥力に抗して引
けば、弾性バー1008、押えフレーム1002、掛け金1004に
より、押え脚1023のフック1023aを降下させ、布は押え
金1025により受板1022に強圧され、レバー1009は、レバ
ーのピン1009a、リンク1010のピン1010a、1011が一直線
になったところを過ぎてストッパー1009bがリンク1010
の片面に当接してロックされてクランプ状態を保持して
いる(第17b図)。この布を締付けるクランプ力は、押
えフレーム1002と弾性バー1008の弾性撓みによる。
また、弾性バー1008の基部は押えフレーム1002のベッド
3への枢着部へ固定されているのでレバー1009から押え
フレーム1002の両アーム1002aを介して左右の押え金102
5の布クランプを均等にすることができる。このため、
ボタン穴あけ後、布開拡時に、左右の布が均等に開かれ
るから、ボタン穴かがりの縫上がり幅S1が不揃いになる
ことはなく、縫上がりの美麗なかがりを得ることができ
る。
また、レバー1009を手前に引いて布クランプ状態がロッ
クされると、スイッチング機構SW(第17b図)における
ピン1011はカム板1009hから離れ、カム板1009hはマイク
ロスイッチ1009k自体のバネ(図示せず)により復帰し
てスイッチONとなり、モータM(第1図)が回転し、は
ずみ車としてのプーリ101、入力歯車104が回転する。こ
の動力はクラッチ機構100(第13図、第13a図)における
クラッチ中間歯車117、スプライン106、クラッチ軸10
5、シフタ123、早送り係止部118を介して早送り平歯車1
19により横軸101iを回転する。横軸101iは、早送りウォ
ームスクリュー174、早送りウォームホイール175により
動力が方向転換されて早送り機構103の早送り中間軸102
を駆動する。中間軸102は一方向クラッチ186を介して駆
動部185(第26図)に回転トルクを付与する。
一方、早送り機構103の中間軸102にスクリュー171を介
して連動されたモード切換機構210(第14図)の駆動
部、即ち、ウォームホイール172およびラチェット173を
も回転せしめる。
[早送り] 先メスモードでは、スタートレバー作動アーム226はモ
ード切換カ216(第14図、第14a−c図)の突壁216gには
当たらないで、ハブ部216hの外周に当接している(第14
k図)。先メス駆動回転板215のピン215bはアーム226の
少し上方に位置している。この状態でモード切換機構21
0のスタートレバー225を押し下げると、アーム226はピ
ン215bをバネ230に抗して反時計方向へ押し上げる。回
転板215は、その径方向のカム215dがメス作動レバー233
のカムフロワ233bに係合して該レバー233をバネ229cに
抗して押し下げ、その爪部233aはメス作動回転板212の
段部212dから外れる。バネ228により、メス作動回転板2
12も反時計方向へ回動し、カム212cに乗っていた作動ア
ーム220のカムフロワ220cが外れ、爪220dは爪クラッチ2
19の爪部219bから外れる。爪クラッチ219の爪部219aは
バネ227によりメス機構80の駆動部としてのラチェット1
73に食込む。このため従動部としてのメスカム軸96は回
転する。従って、メスカム97の回転によりカムフロワ93
を介してレバー88はピン90を枢支点として駆動し、圧力
調節手段としてのボルト91、受座92を経てアーム6がバ
ネ81の弾力に抗して回動し、カウンターメス5aはメス5
に噛合し、布が切断され、鳩目穴を形成する。
布を切断する圧力は、圧力調節手段としてのボルト91を
回転して調整するとよい。なお、圧力調整手段は、レバ
ー88とアーム6との間に介在したので、圧力調整が容易
である。また、メスとカウンターメス間に異状な厚さの
布や異物(針、ピン等)が噛み込まれた場合、ミシンの
作動が停止し、ミシン全体がロック状態に落ち込んだ
際、該調節ネジを緩めることにより、極めて簡単にミシ
ンのロックを開放し、復帰させることができる。この場
合、第15a−b図に示すように、メスカム97は滞留部A
からカム増径部Bにおいて急激に立上り、転位部Cを経
て、時間T1を経過し、移行部Dを経て拡角部Eにおいて
漸進的にメスアーム6のストロークStは伸び、時間T2
おいて布厚tをもつ布に係合(時間T3の間)して布を切
断する。時間T4の前半においてメスアーム6は布厚tを
超えて更にストロークが継続され、それらの弾性により
メス5、カウンターメス5aは強く噛合される。この場
合、モータ回転とメス軸96の回転比は約100:3とされ、
かつメスカム97を叙上のように形成したので、小さな動
力でもメスにより布を切断でき、かつメス作動時に発生
する機械音を最少にすることができる。
布を切断した後は、移行部F、転移部Gを径て、時間T5
において縮径部Hを介して滞留部Aに至る。
このように、カウンターメス5aが布に係合するまでは、
アーム6を大幅に下げ、一方、布に係合すると漸進的に
下げるようにカム97の全周を有効に用いている。
メス機構80のアーム6が急に上昇すると、先メスカム21
4のカム部214aはケーシング213の窓213cから突出してい
るので、送り作動レバー222のカムフロワ222iを上方へ
押すので、切換ロッド234(第2図、第14図、第26図)
はピン222cを枢支点として押し下げられる。メス軸96は
更に回転して、メス作動レバー223の爪223aはメス作動
回転板212の段部212d(第14g図)へ係止される。ところ
がクラッチ手段としての爪クラッチケーシング211はメ
スカム97の継続する回転により反時計方向にバネ228を
延ばしつつ回転する。クラッチケーシングストッパー22
1の先端爪221aは爪クラッチケーシング211の段部211f
(第14h図)へ嵌まり込み、その逆転防止をすると同時
に、メス作動回転板212のカム212cは爪作動アーム220の
カムフロワ220cを押し上げる。爪220dは爪クラッチ219
の爪部219bに係合し、爪クラッチ219の回転に伴ない爪
部219aは駆動ラチェット173から離れてメス移行80の動
作は停止する。
このように、モード切換機構210によれば従動部として
のメスカム軸96を動力系から別個に設け、これにクラッ
チを組合わせることにより、メス駆動のモードをモード
切換ツマミの位置操作にもにより容易に変えることがで
きる。
次に、切換ロッド234が降下されると、早送り機構103
(第26図、第26a−c図)のレバー235の一端部235bは降
下し、制御カム機構300のカム325から外れ、バネ237cに
より、カム面325aに摺接する。同時に、切換二又リンク
237(第26c図)は左方へ前進し、ピン236aを枢支点とし
て反時計方向へ揺動する。切換二又236の二又部263cと
切換二又リンク237のコマ237eはピン236aを介して切換
二又236を降下し、動力伝達系103aの縦動切換クラッチ1
84は下がり、回動している中間軸102に一方向クラッチ1
86を介して設けられた駆動部185と噛合する。従って、
早送り機構103において、クラッチ184、従動部183、182
が回転し、制御カム機構300の主カム301に設けられた早
送り平歯車309(第20図)が回動され、カムフロワ316は
カム溝310の等速変位ゾーン310bに入り、ベッド3は等
速早送りされる。
なお、カムフロワ358、901は夫々のカム溝323、324の等
径部分を進むので、この時点では後述の鳩目の縫目をオ
フセットすることおよび旋回は生じない。
布クランプ機構1000のローラ1027がカム5dに係合し、バ
ネ1032の弾力に抗して平行移動機構1028における1体の
平行ガイドピン1033、リンク1029〜1031、平行ガイドピ
ン1031cにより、押え板1021が互いに左右へ平行に拡開
される。従って、布に切断されたボタン穴部分を拡開し
た状態でベッド3は更に前方へ早送りされる。この開拡
量So(第6a図)はコマ調節器1026bの位置を横方向に可
変することにより夫々独立して調整できる。なお、バネ
1026cにより開拡量の調節時に、調節器を外方に向けて
弾撥するので、押え板1021と調節器1026bのバックラッ
シュの発生を防ぎ、もって調節操作を容易にする。
[モード切換の安全性] 以上説明したモード切換機構210にはミシン操作上、種
々の安全措置が構じられている。即ち、スタートレバー
225を押し下げた際に、作動アーム226はピン215bを押し
上げ、カム215dはメス作動レバー223のカムフロワ233b
に係合してこれを押し下げ、メス作動回転板212の段部2
12dはレバー223の爪223aから外れるから、バネ228によ
り回転板212は回転し、送り作動レバー222の誤作動防止
ピン222hが回転板212の円周溝212eに入り込む。このた
めレバー222は打ち上げられることはないので、メス機
構80が作動中に早送りされる危険性はない。
また、スタート時に、スタートレバー225のストッパー
部225bがケーシング211の凹部211gへ入り、ケーシング2
11が回転してレバー225は反時計方向へ回わされて押し
戻された後、ストッパー部225bはケーシング211の外周
部211bに当接してレバー225を押し下げることはできな
い。従って、スタートレバー225の二度押し防止が図ら
れ、フールプルーフの効果を奏する。
[縫目形成] 予じめボタンホールの長さX(第6a図)を所望の値にセ
ットする。このためには、ボタン穴長さ調節機構974
(第7a図、第21図、第21a−c図)において、ツマミ989
を緩めて指標プレート988の指標988aの所望の値のとこ
ろへ取付台982の指針990を合わせるとよい。また、その
左右縫目調整器986を調節することにより、左右の縫目
の始端を終端に一致させることができる。
ベッド3が前進して移動子980の制御カム981がカムフロ
ワ978に当接することによりボタン穴長さXを検出する
と、レバー976が回動し、軸973を介してクラッチ駆動装
置930(第7a図、第19図、第19c図)のストッパー966も
回動し、アーム937の当接部971に載っていたアーム967
(第19c図(i)は外れる(同図(ii))。従って、早
送り期間において制御カム機構300により旋回機構370a
(第2図、第7a図、第18図)を経由しレバー931、ロッ
ド933、アーム938を介して双方向偏倚バネ951に蓄積さ
れた弾撥力をアーム967により解放し(レリーズ)ロッ
ド159を下げる。こうして、動力クラッチ機構100(第2
図、第3図、第7a図、第13図、第13a図)を早送りから
縫目送り切換えるものである。
即ち、クラッチ機構100におけるクラッチ制御板150がバ
ネ157に抗して第13図で見て時計方向へ回動し当接部161
が制御腕151のブラケット158に当接し、制御腕151を同
時計方向へ回転させる。針棒を駆動する上軸22に対して
原動軸105即ち歯車124は1/2に減速されているので、当
接面162が制御カム127の半回転でその面127aから外れ、
バネ155により二又シフタアクチュエータ148は第13図で
右方へ進められる。このため、リンク切換シフタ123が
右へ押される。早送り係止部118はシフタ123から外れ、
早送り中間軸102の回転が停止する。一方、シフタ123は
縫目送り係止部128に係止され、原動軸105は該縫目送り
係止部128と結合する。原動軸は第13図で見て反時計方
向へ回転し、針棒停止装置の解放カム129の窪み142は停
止カム137から進退遊子139を径方向外方に逃がし、縫目
送り駆動部124、従って歯車136は回転され、上軸22が駆
動され、傘歯車26、28を介して立軸27を回動される。な
お、クラッチ機構100が縫目送りへ切換えられると、該
機構の二又シフタアクチュエータ148にその孔148aにお
いて結合されたロッド843aを介して連動された上糸調子
器843(第5図、第7a図、第13図)は上糸に張力を与え
る。
以上の説明から明らかなようにクラッチ機構100は1ピ
ッチ縫目送り以内に動作され確実に早送りから縫目送り
へ切換えられ、かつ切換時の衝撃を著しく減じ、クラッ
チの耐久性を向上せしめる。
(針棒上下動) 上軸22により、クランク851が回動し、ピン853を介して
リンク852が円弧857で示す軌跡を描いて(第10a−c
図)球状継手855に接続されたリンク他端852bはそれに
応じて揺動し、針棒20を上下動せしめる。
この場合、上軸から針棒への伝達系には節が2箇所しか
ないのでバックラッシュを最少限に留めることができ、
かつ機構上の撓曲を減少できるので、高精度の針棒駆動
をすることができ、針棒の上下動調整も容易となる。
また、針糸天秤機構830(第7a図、第25図)は上軸22か
ら偏心カム836を介して二又841aが揺動され、図示の如
き糸道を通る上糸846は針糸天秤841によって振られる。
(針振り) 立軸27が回転すると三角カム29(第7a図、第24図、第24
a−b図)を介して二又30が水平に往復運動し、ロッド3
2を介してベルクランク35がピッ34を支店に振られる。
このため、ロッド44は上下動される、スリーブ45および
割りリング47も上下に駆動され、孔50bにおいて枢着さ
れたレバー50cは、ピボット孔50aに嵌合するピン51によ
って回転台49に枢着されているので、ピン53によりレバ
ー50cに枢着された下メタル216は横振りされ、従って針
棒20も最終的に横振りされる。この様子を第24b図
(I)、(II)に示す。
なお、上述の針棒上下動により針棒20に連結された針11
が布から抜け出たときに針振りがなされるというタイミ
ングがとられている。
ベルクランク35のアーム36に設けられた長孔37はレバー
50cへの揺動量を可変して針棒20の針振り幅S1(第6a
図)を調節する針振り幅調節器として機能する。
また、調節ツマミ38に設けられた偏心孔39は該ミシンを
回動することによりミシン本体に対するベルクランク35
の枢支点(35a、34)を可変して針棒20の針落ち位置、
従ってスリットsの幅S0(第6a図)を調節する針落ち位
置調節器として機能する。このため、ベルクランク35な
どの構成機構はミシン本体のアーム内部に収納できるか
ら外観デザイン上好ましい。また、調節ツマミ38のみを
外部に露出することによりボタン穴ががりの針落ち位置
を容易に調節することができる。
(ルーパ・スプレッダ運動) 制御カム機構300における円板主カム301の中心を通って
延在する立軸27から傘歯車60、61を介して動力が方向転
換されて下軸61に伝達される(第11図、第11a図)。下
軸61に設けられたルーパ三角カム63およびスプレッダ偏
心カム64によりカムフロワ65および66を夫々独立して上
下動せしめ、従ってこれに旋回自在に連結されているル
ーパ連結ロッド68およびスプレッダ連結ロッド71を上下
に駆動する。これらのロッド68、71、ガイドブロック80
6、804、揺動台808、スプレッダ作動板810aを介してル
ーパ809、スプレッダ810が駆動されるが、これらの機構
および作用は公知であるので、その説明は省略する。
(縫目送り) この縫目送りは、同じく立軸27から動力伝達系330c(第
22図、第22a−b図)における歩進駆動部330bによりベ
ッド3を歩進送りするものである。即ち、立軸27に設け
られた送り三角カム330aにより駆動レバー332が摺動子3
54を枢支点として揺動され、従動レバー334が揺動され
る。従動レバー334は一方向クラッチ305を介して支軸30
2に歩進回転運動を付与する。この支軸302は主カム301
を同心支承しているので、立軸27の1回転に応じて支軸
302、従って主カム301は1ピッチ歩進し、カム溝310の
等速変位ゾーン310b(第20a図)、カムフロワ316により
ベッド3は1縫目づつ歩進される。
なお、調節機構330dにおける角コマ344をネジ調節器349
を回動して変移せしめ摺動子354の位置を変えることに
より縫目数、即ち縫目のピッチを調節することができ
る。
このため、主カム軸302を直接に歩進駆動しているか
ら、伝達系での送りピッチ班を最少限に抑えることがで
きる。また、調節器349はネジ式にできるから、縫目ピ
ッチを容易に調節することができる。
(間歇ブレーキ) 制御カム機構300の主カム301が縫目送りの回転をしてい
る際には、主カムから平歯車309、歯車従動部182、切換
クラッチ184を介して駆動部185は回転されているが、一
方向クラッチ185により中間軸102への回転は遮断されて
いる(第26図、第26a−b図)。
一方、下軸61から、それに固定されたブレーキカム202
の突き上げ部204(第26b図)によりカムフロワ200(支
台1にピン190により枢着されたレバー191に設けられて
いる)が上下駆動され、制動部193を、駆動部185に設け
られたブレーキライニング材187aに押圧する。駆動部18
5のブレーキライニング材187aは制動部193に擦過し、針
11が布に係合するために主カム301即ちベッド3が本来
止る位置の手前でブレーキが入るようにブレーキカム20
2はタイミングがとられている。勿論、制動部193はピン
206、レバー191、ピン190により回転が防止されてい
る。
なお、前述のベッド3の早送り時には、下軸61は回転せ
ず、カムフロワ200はカム202のブレーキ解放部(第26b
図において点線で示すカムフロワの位置)にある。縫目
送りに入ると、早送りのベッド3の慣性があるので、針
11がベッド3の運動中に布に落ちると、針折れが生ずる
ので、縫目送りがなされて針が布に突き刺される直前
に、カム202の突き上げ部205により、制動部193を駆動
部185(ブレーキライニング材187a)に押圧し、一旦、
主カム301、従ってベッド3にブレーキをかける。
従来のボタン穴がかりミシンは、主カムにブレーキバン
ドを巻き付けることにより、ベッドを制動し、作動中の
バックラッシュを吸収したが、本発明のミシンでは針が
布に突き刺っている時間のみブレーキ機構187により、
主カムを介してベッド3にブレーキを加え、縫目送り時
にはブレーキを開放することにより、作動トルクを軽く
し、小型モータの使用を可能とした。
(ボタン穴オフセット形成) 既述の如く、いま説明中の縫いは鳩目ボタ穴かがりを選
択した場合であり、従って鳩目眠り切換機構900におい
て、制御カム機構に含まれる主カム301により制御され
るカムフロワ901を有する駆動レバー903と、ベッド3を
角コマ925を介してベッド3を横振り、即ちオフセット
させる従動レバー922とは、クラッチ911クラッチ溝903a
に係止されていることにより、相互に連結されている
(第7a図、第23図)。
カムフロワ901がカム溝324の変位部分324a(第20b図に
おいてA点)に達した以後、カムフロワ901は駆動レバ
ー903を介して支軸906を支点として図で見て時計方向へ
回る。このため、クラッチ911を介して、従動レバー922
も時計方向へ回動し、角コマ925およびベッドガイド溝3
c(第8図)によりベッド3は、ベッド孔314、即ちカム
フロワ316の軸311(第20図)を軸心として、前から見て
針棒20に対して左へオフセットされつつある。このオフ
セットはカムフロワ901がカム溝324の変位部分324aにお
いてB点まで続く。そのとき、カムフロワ358は主カム3
01のカム溝323の等小径部分323aの終端であるE点に位
置している。
<針棒、ルーパ・スプレッダの旋回> カムフロワ358が上記位置を過ぎて大等径部分323bに至
ると、扇形ギヤ359、平歯車373を介して旋回軸370が枢
動され始める(第7a図、第18図)。この旋回軸370は平
行四辺節リンク375a−b、374j−kを介して針棒回転台
49およびルーパ・スプレッダ回転台801(第11a図)を夫
々旋回せしめる。
一方、上記旋回が生じる前に、バネ969(第19図)によ
り、クラッチ駆動装置930の967は再びアーム937の当接
部971の下部に復帰している(第19c図(ii)の967を点
線で示す)。上記旋回が完全に終了した時点で同図(ii
i)に示すように双方向偏倚バネ951には弾撥力が蓄積さ
れる。この弾撥力は後述する縫目送りから早送りへの切
換時に使用される。
さて、カムフロワ901が主カム301の溝カム324において2
70゜にあるとき、カムフロワ358は溝カム323において0
゜であり、かつカムフロワ316は180゜にある。この時点
で、ベッド3は振られておらず針棒と整致(アライメン
ト)しており、かつ最も前方へ進行している。カムフロ
ワ901はカム溝324の変位部分324aの270゜におり、カム
フロワ901とカム溝324の変位部分324aにより、今度は逆
にベッド3は前から見て針棒20に対して右横に移動する
ようにオフセットされる。カムフロワ358がF点(第20b
図)になったとき、カムフロワ901はC点にあり、更に
カムフロワ901がD点になり、オフセットが完了し、ベ
ッド3は再び中心へ戻る。
一方、前述のように鳩目、眠り切換機構900のレバー909
aは鳩目を選択するようにシフトされているので、切換
リンク913により、ロッド914は第23図で見て右方へ移動
し、アーム916を介して縫目数増減ストッパー917の自由
端917aは917bの方へシフトする。このため、自由端917a
は縫目形成機構303の縫目増減部330e(第22図)におけ
る調節台343の後端部343bに当接する。目数減らしカム
フロワ356は、バネ355により縫目数増減用外周カム322
に入り込むことはない(第20b図)。このようにして、
旋回時における駆動レバー332の作用点347(第22図)は
変わることなく、従って、従動レバー334の揺動力点334
aの振る角度、つまり主カム301の歩進即ちベッド3の縫
目送りは変化しない。
必要ならば、調整部914c(第23図)を回動することによ
り、旋回時に、縫目増減量を調整することができる。
また、旋回時には、糸道手段としてのリンク819の一端
は糸案内台818の固定糸案内812に枢着され、リンク820
の一端はリンク819と移動糸案内813により連結され、他
端は回転台801に枢着されて旋回糸案内814を形成してい
るから、ルーパ・スプレッダ回転台の旋回に伴い両糸案
内間の距離が一定となるので、糸の張力が一定となり、
従って糸調子に秀れ、美麗で縫合せ乱れのないかがりを
達成することができる。
カムフロワ316はカム溝310に沿って進行し、ベッド3は
逆に後退しながらボタン穴のスリットsの縫目aを縫合
してゆく。
ベッドの後退に伴ない、前述のように予じめ定められた
ボタン穴長さXのかがりが終了した時点で、移動子980
は第21図で見て左から右へ移動し、制御カム981は、ボ
タン穴検出としてカムフロワ978を揺動してクラッチ駆
動装置930の軸973を回動し切換ストッパー966のアーム9
67をアーム937の当接部971から外す(第19c図iv)。す
ると、前述した双方向偏倚バネ951により縫目送り中に
おいて蓄積された弾撥力によってクラッチ切換ロッド15
9は持ち上げられ、動力クラッチ機構100におけるクラッ
チ制御板150は回動し、バネ157を介してクラッチ制御腕
151は第13図で見て反時計方向へ回動し、クラッチ制御
腕151の当接面163が制御カム127bの外周に接し、バネ15
7は延びる。クラッチ制御腕で151がカム127bの切欠部に
至ったときバネ157により持ち上げられクラッチ機構100
が引続き半回転の後、制御カム127により当接面162を第
13図で見て左方向へ押す。従って、切換シフタ123が縫
目送り係止部128から離反して左方向へシフトされる。
縫目送り係止部128はバネ131により元へ復帰する。
一方、針棒停止装置における解放カム129(第13b図)の
窪み142により停止カム138の方へ進退遊子139を押圧し
て逃がす。縫目送り駆動部124は進退遊子139が停止カム
137の凹部140に落ち込むことにより停止する。このた
め、縫目送り駆動部124は常に一定位置で停止し、従っ
て針棒20を上死点で停止させることができる。なお、停
止時の衝撃はエラストマーOリング144(第9図)およ
び緩衝バネ137aにより吸収することができる。
前述のように、切換シフタ123が第13図で左方へシフト
されると、アクチュエータ148、ロッド843aを介して上
糸調子器843は上糸の張力を緩めると共に、早送り係止
部118が接続され、早送り機構103の早送り平歯車119、
ウォームスクリュー174、ウォームホイール175により、
中間軸102は回動される。この中間軸102は一方向クラッ
チ186を介して駆動部185に回転動力を伝えている。前述
のように、クラッチ184、従動部183、182、歯車309によ
り、カム機構300の主カム301は、回動される。
針棒20が上死点にあるから、ブレーキ機構187における
カムフロワ200は解放位置にある。早送り機構103のレバ
ー235の一端部235bは制御カム機構300における主カム30
1のカム325に入ってベッド3は停止される。カムフロワ
316は主カム301におけるカム溝310の等径カム部分310a
にあるので、ベッド3は移動しない位置にあり、従って
針棒20の位置は常に定位置で停止するから、メス穴位置
も一定しているというメリットがある。
レバー端部235bが停止カム325に入り込むと、切換二又2
36は上昇し、切換クラッチ184も上昇し、従動部182、18
3は回転を停止するから、主カム301も停止する。このと
き、カムフロワ316は0゜にあり、ベッド3は元の位置
に止まり、ミシンの停止状態に復帰する。手動レバー10
09を後方へ戻して布クランプ機構1000から布を解放する
と、スイッチング機構SWによりモータMは止まる。以上
で鳩目ボタン穴かがりの1サイクルは終了したことにな
る。
[眠りボタン穴かがり] 眠りのボタン穴(第6b図)をかがるときは、先ず、メス
取付台5c(第15図)上のメス5を取外してメス5−1に
交換する。
鳩目、眠り切換機構900(第23図)のレバー909aを第1
図、第7a図において後方へシフトして眠りを形成するよ
うにする。即ち、切換リンク913は回動し、クラッチ911
は駆動レバー903のクラッチ溝903aから外れて支台1に
固定されたストッパー912に溝912aに嵌まり込む。従っ
て、主カム901からカムフロワ901が振られてもアーム90
3は自由に振られているだけで、角コマ925は動かされる
ことはなく、ボタン穴におけるオフセットは生じない。
同時に、切換リンク913の回動に応じてロッド914は第23
図で左方へ移動し、アーム916を介して縫目数増減スト
ッパー917の自由端917aは917cの方向へシフトする。こ
のため、自由端917aは縫目送り機構330の縫目数増減部3
30e(第22図)における調節台343の後端部343bから外れ
る。縫目減らしカムフロワ356は、バネ355により縫目数
増減用外周カム332に入り込む(第20b図)。このように
して、角コマ344、摺動子354は静止状態にあっても、そ
れらの枢支点は調節台343の滑動により変位する。この
ため、カムフロワ356が外周カム322に入り込むときは、
駆動レバー332の作用点は第22図において右へ移動し、
作用点(336)、従動レバーの揺動力点334aの振る角度
が大きくなり、一方向クラッチ305を介して支軸302、従
って主カム301の歩進つまりベッド3の縫目ピッチが大
きくなる。
なお、以上の縫目減らし、即ち縫目ピッチ増大は、カム
フロワ358がカム溝323のE点からF点の間でカムフロワ
356は外周カム322へ落ち込むというタイミングがとらえ
ている。
このような鳩目、眠り切換機構900によれば、切換レバ
ー909a(第23図)の一操作により、ベッドの横振りと固
定の切換および縫目数増減部の切換とが連動できる。即
ち、切換レバー909aを操作するだけで、ベッドの横振り
を固定し、同時に縫目ピッチを増大する縫目数増減部に
も連動して、縫目送りにおける旋回部(第6図b)の縫
目数の変換がワンタッチでできる。
〔後メス〕
モード切換ツマミ217を手前へ引張ると、寸法t1、t2、t
3との関係から、ツマミ217の溝217aが軸96の平角部96e
から外れるが、蓋218のボスに当って抜け出ず、かつモ
ード切換カム216の爪216fとツマミ217の溝217aとは連結
状態となっている。
指標217bが真下へ来るよういツマミ217を介してモード
切換カム216を回動する。先メスカム214のカム部214aは
モード切換カム216の偏心カム216aによりケーシング213
の窓213cから引込んでいる(第14図、第14a−k図、第1
4m図)スタートレバー225を押し下げると、スタートレ
バー作動アーム226はモード切換カム216の外周216cに当
接すると同時に、後メス作動アーム224の係合部224cは
モード切換カム216の段部216bに落ち込む。アーム224の
ガイド部224aはメス作動レバー223のスリット部223cに
入っていたのが、モード切換カム216の段部216bの落ち
込み量だけ偏心に寄り、アーム224のステップ部224bは
メス作動レバー223の当接部223dに載る。これで「後メ
ス」のセット状態となる。
鳩目、眠り切換機構900におけるレバー909aの選択およ
び作用は「先メス」において述べたものと同様である。
スタートレバー225を押すと、アーム226はカム216の外
周216cに載っており、先メス駆動回転板215のピン215b
はカム216の環状空隙部216cに隠れているので、アーム2
16は先メス駆動回転板215の突出ピン215bを押せない。
アーム224は軸心に寄ったので、スタートレバー作動ア
ーム226はアーム224の打ち上げ部224dを打ち上げること
ができる。送り作動レバー222の片方の部材222aは下が
り、切換ロッド234(第14図)、早送り機構103(第26
図)のレバー235も降下する。レバー235の一端部235bは
制御カム機構300のカム325から外れ、バネ237cにより、
カム面325aに摺接して保持される。
(モード切換の安全性) このため、レバー235の端部235bは押し上げられること
なく、従って送り作動レバー222はこの状態で保持さ
れ、レバー222の誤作動防止ピン222hはメス作動回転板2
12における窓212fの212gに当接する位置にあり、仮にメ
ス作動レバー223が外れてもメス作動回転板212は回転し
ないから爪クラッチ219の爪部219aは駆動部としてのラ
チェット173に係止されず、メス機構80が作動されるこ
とはない。
また、スタートレバー225を二度押しても前記後メスの
セット状態は変らない。
(早送り、縫目形成) ベッドが前進して早送りされ、ボタン穴かがりをし、再
びベッドが後退して早送りされて、縫目形成をすること
は前述の「先メス」と同様である。
(メス作動) レバー235の端部235bが停止カム325に入ると、切換ロッ
ド234が押し上げられ、クラッチ184により後退早送りが
止まると同時に、送り作動レバー222が降下し、送り作
動レバー222の誤作動防止ピン222hがメス作動回転板212
の円周溝212eに入りアーム224のステップ部224b、メス
作動レバー223の当接部223dが降下される。このため爪
部223aはメス作動回転板212の段部212dから外れる。バ
ネ228によりメス作動回転板212も回動し、カム212cに載
っていた作動アーム220のカムフロワ220cが外れ、爪220
dは爪クラッチ219の爪部219bから外れる。爪クラッチ21
9の爪部219aはバネ227によりメス機構80の駆動部として
のラチェット173に食込む。このため従動部としてのメ
スカム軸96は回転する。従ってメスカム97の回転によ
り、モード切換カム216が回り、アーム224の係合部224c
がカム216の段部216bを含む外周部216cに乗り、アーム2
24は外へ押され、メス作動レバー223の当接部223dとア
ーム224のステップ部224bは外れ、バネ229cによりメス
作動レバー223は復帰する。メスカム97が一回転して
「先メス」と同様にボタン巾を穿孔すると、レバー223
の爪223aはメス作動回転板212の段部212dに当接してロ
ックする。こうして、メスは最初の状態に戻り、メス機
構80の作動は完了する。
「メスなし」 指標217bが右側へセットされるようにツマミ217を回わ
す。
先メス駆動回転板215のピン215bは「後メス」と同じよ
うにモード切換カム216の環状空隙部216eに隠れてい
る。ただし、後メス作動アーム224の係合部224cは外周
部216cに当っている。スタートレバー225を押すと、
「後メス」と同じく早送り、縫目形成がなされる。後退
の早送りがされ、レバー235の端部235bが停止カム325へ
入ってベッド3が停止し、切換ロッド234が上昇し、送
り作動レバー222が下がるが、後メス作動アーム224のス
テップ部224bはメス作動レバー223の当接部223dを押下
げることはできない。従って、メス機構80作動すること
はない。
もし、ボタン穴かがりに於て、縫目が正しく形成されな
かったときは、一亘かがられた布を外して糸を解き、こ
の糸を解いた後の針穴及びメス穴によって形成されるボ
タン穴パターンを用いて「メスなし」モードにて再度ボ
タン穴かがりをすれば失敗のないボタン穴形成を所定の
箇所に行なうことができる。
[メスのみ] 「メスのみ」は、メス交換におけるメスの状態を調べた
り、布の試し切り用いられる。あるいは、「先メス」モ
ードにおけるメス切り補正に用いられる。
先ず3指標217bが左へ来るようにツマミ217によりモー
ド切換カム216を回動する。この状態では、後メス作動
アーム224の係合部224cはモード切換カム216の外周216c
に乗っている。先メスカム214のモード切換カム216の偏
心カム216aによりケーシング213の窓213cから引込んで
いるので、送り動作レバー222は持ち上がることはな
い。スタート作動アーム226はモード切換カム216の段部
216bに落ち込んでいるので先メス駆動回転板215bを打ち
上げる状態にある。スタートレバー225を押すと、「先
メス」と同じように、ピン215bを押し上げ、先メス駆動
回転板215が回動し、そのカム215dはメス作動レバー223
のカムフロワ223bを押し下げる。その爪部223aがメス作
動回転板212の段部212dから外れ、バネ228によりメス作
動回転板212が回動し、もともとカム212cに乗っていた
作動アーム220のカムフロワ220cが外れ、爪220dは爪ク
ラッチ219の爪部219bから離反し、爪部219aはバネ227に
よりメス機構80の駆動部としてのラチェット173に食込
む。このため従動部としてのメスカム軸96、従ってメス
カム97が回動し、メスおよびカウンターメスによりボタ
ン穴が穿設される。モード切換における安全性は「先メ
ス」のそれと同じである。
[緊急復帰] 以上の諸モードのうち、ベッド3が走行するモードにお
いて、例えば針11が折れたり、縫目形成の中止、被縫製
物である布のセットミスなどの場合には、急速にスター
ト位置、即ち停止状態に復帰する緊急レバー940(第19
図)を用いる。
いま、かかる事態が発生したときに、クラッチ駆動装置
930におけるレバー940を押圧すると、軸934を介してア
ーム935の座着部942はアーム936のブランケット948を持
ち上げて切換ロッド159を押し上げて早送り状態にシフ
トする。この結果、クラッチ機構100は、早送りに切換
わり針棒は、定位置に停止し、ベッド3は直ちに早送り
になり、元の停止状態へ復帰する。
[発明の効果] 以上の実施例からも明らかなように、モータトルクを早
送り時には中間軸に伝達して早送り機構を介してベッド
を早送りし、縫目送り時には上軸、立軸、下軸の1つに
伝達して縫目送り機構を介して縫目形成装置により縫目
形成を行なうクラッチ手段を設けたことにより、操作性
が良好で、仕上がったボタン穴の縫目かがりが美麗であ
り縫合せ乱れがない小型で可搬性を持たせたボタ穴かが
りミシンが作られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるボタン孔ミシンの一部破断した斜
視図、 第2図は該ミシンの側断面図、 第3図は該ミシンの一部正面図、 第4図は該ミシンの一部破断した背面図、 第5図は該ミシンの上面図、 第6a−b図は該ミシンによってかがられるボタン穴を示
す説明図、 第7a図は該ミシンの主機構を示す概略斜視図、 第7b図は該ミシンの主機構の作動ブロック図、 第8図は該ミシンの主機構をその底部から見た底面図、 第8a図は該ミシンの鳩目、眠り切換機構を示す概略側面
図、 第9図は該ミシンの原動力伝達系を示す説明図、 第10図は該ミシンの針棒部分の説明図、 第10a−c図は該ミシンの針棒上下動機構の説明図、 第11図および第11a図はルーパ・スプレッダ機構の説明
図、 第12図および第12a−b図は該ミシンの支台、ベッド受
台、ベッド、アーム、主カムを示す説明図、 第13図、第13a−bは該ミシンの動力切替クラッチ機構
の説明図、 第14図、第14a−p図は該ミシンのモード切換機構の説
明図、 第15図、第15a−b図は該ミシンのメス駆動機構の説明
図、 第16図、第16a図、第17図、第17a−b図は布クランプ機
構の説明図、 第18図は該ミシンにおける針棒およびルーパ・スプレッ
ダの旋回機構を示す分解斜視図、 第19図は該ミシンにおけるクラッチのクラッチ駆動装置
の分解斜視図、 第19a−cは同クラッチ駆動装置の作動説明図、 第20図は該ミシンにおける制御カム機構の分解斜視図、 第20a−c図は同制御カム機構に用いられる主カムの説
明図、 第21図は該ミシンにおけるボタン穴長さ調節機構の分解
斜視図、 第21a図は同ボタン穴長さ調節機構の平面図、 第21b図は第21a図のX−X線断面図、 第22図は該ミシンにおける縫目送り機構の分解斜視図、 第22a図は同縫目送り機構の部分斜視図、 第22b図は同縫目送り機構の部分断面図、 第23図は該ミシンにおける鳩目、眠り切換機構の分解斜
視図、 第24図は該ミシンにおける針振り機構の分解斜視図、 第24a図は同針振り機構の部分説明図、 第24b図は同針振り機構の動作説明図、 第25図は該ミシンにおける針糸天秤機構の斜視図、 第26図は該ミシンにおける早送りのための早送り機構お
よび縫目送りのための間歇ブレーキ機構を示す分解斜視
図、 第26a−c図は同機構の説明図である。 3……ベッド 10……縫目形成装置 10a……針棒駆動機構 11……針 20……針棒 22……上軸 27……立軸 30a……針振り機構 61……下軸 80……メス機構 100……クラッチ手段 102……中間軸 103……早送り機構 103a……早送りの動力伝達系 187……間歇ブレーキ手段 210……モード切換機構 300……制御カム機構 301……主カム 330……縫目送り機構 330b……歩進駆動部 330c……縫目送りの動力伝達系 330d……縫目数調節機構 330e……縫目数増減部 370a……旋回機構 800……ルーパ・スプレッダ機構 809……ルーパ 810……スレッダ 850……針棒上下動機構 900……鳩目、眠り切換機構 930……クラッチ駆動装置 974……ボタン穴長さ調節機構 1000……布クランプ機構

Claims (45)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】布を布クランプ手段(1000)と共に保持す
    るベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針(1
    1)を支持する針棒(20)のための上下動機構(850)お
    よび針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10a)、
    ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動するルー
    パ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ルーパ・
    スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み前記布
    にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)と、前記
    上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルーパ・スプ
    レッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布にボタン穴
    を形成するメス機構(80)と、前記ベットのための早送
    り機構(103)および縫目送り機構(330)を有する制御
    カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記針振り機
    構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動する立軸
    (27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(102)と
    を有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸および前
    記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン穴かが
    りミシンであって、該モータのトルクを早送り時には前
    記中間軸に伝達して前記早送り機構を介して前記ベット
    を早送りさせ、縫目送り時には前記上軸に伝達して前記
    縫目送り機構を介して前記縫目形成装置により縫目形成
    を行なうクラッチ手段(100)を設けたことを特徴とす
    るボタン穴がかりミシン。
  2. 【請求項2】布を布クランプ手段(1000)と共に保持す
    るベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針(1
    1)を支持する針棒(20)のための上下動機構(850)お
    よび針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10a)、
    ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動するルー
    パ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ルーパ・
    スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み前記布
    にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)と、前記
    上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルーパ・スプ
    レッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布にボタン穴
    を形成するメス機構(80)と、前記ベットのための早送
    り機構(103)および縫目送り機構(330)を有する制御
    カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記針振り機
    構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動する立軸
    (27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(102)と
    を有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸および前
    記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン穴かが
    りミシンであって、該モータのトルクを早送り時には前
    記中間軸に伝達して前記早送り機構を介して前記ベット
    を早送りさせ、縫目送り時には前記上軸に伝達して前記
    縫目送り機構を介して前記縫目形成装置により縫目形成
    を行なうクラッチ手段(100)と、前記縫目送り機構に
    より縫目送り時には前記制御カム機構を各縫目送り毎に
    制動解除し、前記上下動機構により前記針が前記布に係
    合している間は制動を加える間歇ブレーキ手段(187)
    とを設けたことを特徴とするボタン穴かがりミシン。
  3. 【請求項3】布を布クランプ手段(1000)と共に保持す
    るベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針(1
    1)を支持する針棒(20)のための上下動機構(850)お
    よび針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10a)、
    ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動するルー
    パ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ルーパ・
    スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み前記布
    にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)と、前記
    上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルーパ・スプ
    レッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布にボタン穴
    を形成するメス機構(80)と、前記ベットのための早送
    り機構(103)および縫目送り機構(330)を有する制御
    カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記針振り機
    構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動する立軸
    (27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(102)と
    を有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸および前
    記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン穴かが
    りミシンであって、前記早送り機構の中間軸に連動され
    た駆動部(172、173)と、前記メス機構を働かす従動部
    (96)と、前記駆動部および従動部を接離して先メス、
    後メス、メスのみ、メスなしを選択する切換機構とを有
    するモード切換機構(210)を備えていることを特徴と
    するボタン穴かがりミシン。
  4. 【請求項4】布を布クランプ手段(1000)と共に保持す
    るベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針(1
    1)を支持する針棒(20)のための上下動機構(850)お
    よび針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10a)、
    ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動するルー
    パ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ルーパ・
    スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み前記布
    にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)と、前記
    上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルーパ・スプ
    レッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布にボタン穴
    を形成するメス機構(80)と、前記ベットのための早送
    り機構(103)および縫目送り機構(330)を有する制御
    カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記針振り機
    構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動する立軸
    (27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(102)と
    を有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸および前
    記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン穴かが
    りミシンであって、前記早送り機構の中間軸に連動され
    た駆動部(172、173)と、前記メス機構を働かす従動部
    (96)と、前記駆動部および従動部を接離して先メス、
    後メス、メスのみ、メスなしモードを選択し、かつ後メ
    スモードにおいて前記制御カム機構からの命令により前
    記接離のタイミングをとる切換機構とを有するモード切
    換機構(210)を備えていることを特徴とするボタン穴
    かがりミシン。
  5. 【請求項5】布を布クランプ手段(1000)と共に保持す
    るベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針(1
    1)を支持する針棒(20)のための上下動機構(850)お
    よび針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10a)、
    ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動するルー
    パ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ルーパ・
    スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み前記布
    にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)と、前記
    上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルーパ・スプ
    レッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布にボタン穴
    を形成するメス機構(80)と、前記ベットのための早送
    り機構(103)および縫目送り機構(330)を有する制御
    カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記針振り機
    構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動する立軸
    (27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(102)と
    を有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸および前
    記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン穴かが
    りミシンであって、前記制御カム機構は円板状の主カム
    (301)を含み、前記立軸は前記主カムの中心を通って
    延在し、前記早送り機構はその中間軸から前記主カムの
    外周を駆動する動力伝達系(103a)を有し、前記縫目送
    り機構は前記立軸から歩進駆動部(330b)を介して前記
    主カムを歩進する動力伝達系(330c)を有することを特
    徴とするボタン穴かがりミシン。
  6. 【請求項6】前記歩進駆動部は、ボタン穴を包囲する縫
    目の数を全体に亘って可変できる縫目数調節機構に、そ
    の縫目の一部において縫目数を増減できる縫目数増減部
    (330e)を含んで成る特許請求の範囲第5項記載のボタ
    ン穴かがりミシン。
  7. 【請求項7】前記主カムは、前記縫目数増減部を制御す
    る縫目数増減用外周カム(322)を有する特許請求の範
    囲第6項記載のボタン穴かがりミシン。
  8. 【請求項8】該縫目形成中において、前記縫目数を夫々
    増減させる該縫目数増減部(330e)と、前記ベッドを横
    振りさせて、鳩目穴かがりに、横振りさせずに眠り穴か
    がりに切換える鳩目・眠り切換機構(900)とを連結手
    段(914)を介して連動せしめることを特徴とする特許
    請求の範囲第6項記載のボタン穴かがりミシン。
  9. 【請求項9】前記連結手段は、縫目数増減量を調整する
    調整部(914c)を有している特許請求の範囲第6項記載
    のボタン穴かがりミシン。
  10. 【請求項10】前記主カムは前記縫目形成および早送り
    の1サイクル終了時に前記早送り機構の中間軸に連動さ
    れた駆動部(172、173)と前記メス機構を働かす従動部
    (96)との接離をするモード切換機構(210)を制御
    し、かつ前記早送り機構の動力伝達系を遮断する停止カ
    ム(325)を有する特許請求の範囲第5項記載のボタン
    穴かがりミシン。
  11. 【請求項11】前記主カムは前記停止カムによる前記ベ
    ッドの停止位置を含む所定範囲に亘って前記ベッドの送
    りを停滞させる等径カム部分(310a)を有する特許請求
    の範囲第10項記載のボタン穴かがりミシン。
  12. 【請求項12】前記主カムの前記停止カムに摺接可能で
    前記モード切換機構および前記早送りの動力伝達系に連
    結されたレバー(235)を有し、前記レバーが前記停止
    カムに係止されて該モード切換および該早送りの動力伝
    達の遮断後に、該主カムの回動に応じて該レバーを該停
    止カムから離脱する復旧手段(235e)を備えた特許請求
    の範囲第10項記載のボタン穴かがりミシン。
  13. 【請求項13】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、該モータのトルクを早送り時
    には中間軸に伝達して前記早送り機構を介して前記ベッ
    トを早送りさせ、かつ前記針棒を定位置停止させ、縫目
    送り時には前記上軸に伝達し、かつ前記針棒の定位置停
    止を解除させ、前記縫目送り機構を介して前記縫目形成
    装置により縫目形成を行なうクラッチ手段(100)を設
    け、前記早送りと前記縫目送りの少なくとも一方の期間
    内で前記制御カム機構から蓄積された偏倚駆動力を用い
    て、前記早送りと前記縫目送りの切換時にボタン穴長さ
    調節機構(974)のボタン穴長さ検出に応じて前記クラ
    ッチ手段を、1ピッチ縫目送り以内に駆動するクラッチ
    駆動装置(930)を備えていることを特徴とするボタン
    穴かがりミシン。
  14. 【請求項14】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、モータのトルクを、早送り時
    には中間軸に伝達して前記早送り機構を介して前記ベッ
    トを早送りさせ、かつ前記針棒を定位置停止させ、その
    前または後にメスを駆動させ、縫目送り時には前記上軸
    に伝達し、かつ前記針棒の定位置停止を解除させ、前記
    縫目送り機構を介して前記縫目形成装置により縫目形成
    を行なうクラッチ手段(100)を備え、前記クラッチ手
    段は、前記モータからの原動軸上に摺動自在に結合され
    た切換シフタ(123)と、前記切換シフタに係止自在の
    早送り係止部(118)と、前記早送り係止部に結合され
    て前記中間軸を駆動する早送り駆動部(174、119、17
    5)と、前記シフタに係止自在の縫目送り係止部(128)
    と、前記上軸を駆動する縫目送り駆動部(124)および
    前記縫目送り係止部に結合されて進退遊子(139)を径
    方向外方へ逃がす解放カム(142)と、前記進退遊子を
    径方向内方へ移動させる停止カム(129)と、前記縫目
    送り係止部および解放カムを前記縫目送り駆動部に対し
    て所定範囲でのみ回動を許容する回転制限部(126)、
    前記縫目送り係止部および解放カム並びに前記縫目送り
    駆動部間に設けられたバネ(131)とを有し前記原動軸
    および前記縫目送り駆動部間に設けられた一方向クラッ
    チと、ボタン穴長さ調節機構(974)のボタン穴長さ検
    出に応じて前記シフタが前記縫目送り係止部から離脱す
    る時点を与えて前記上軸により駆動する針棒の定位置停
    止をするタイミング装置(127、162、163、164)と、前
    記停止カムに設けられ前記針棒停止時の衝撃を吸収する
    緩衝装置(137a)と、前記モータおよび前記原動軸間に
    介在されて前記シフタの切換時の衝撃を吸収する緩衝装
    置(114)とを備えていることを特徴とするボタン穴か
    がりミシン。
  15. 【請求項15】前記タイミング装置は、前記縫目送り駆
    動部に設けられた制御カム(127)と、前記制御カムに
    係合可能なクラッチ制御腕(151)と、前記ボタン穴長
    さ調節機構のボタン穴長さ検出により作動されるクラッ
    チ制御板(150)と、前記クラッチ制御腕および前記ク
    ラッチ制御板間に設けられたバネ(157)とから成る特
    許請求の範囲第15項記載のボタン穴かがりミシン。
  16. 【請求項16】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、前記早送り機構の中間軸に連
    動された駆動部(172、173)と、前記メス機構を働らか
    す従動部(96)と、前記駆動部および従動部間に設けら
    れ両者を接続、切断するクラッチ手段(211、219、22
    0)と、前記従動部に対する相対位置を可変に選択で
    き、その各位置に対応して前記メス機構および(また
    は)前記早送り機構の各作動およびその作動順序を先メ
    ス、後メス、メスのみ、メスなしの各種モードにしたが
    って択一選択的に形成するモード切換ユニット(216、2
    17)を有し、前記ユニットの選択された位置に対応する
    1つのモードに従って前記クラッチと前記メス機構およ
    び(または)前記早送り機構をそれぞれ作動させるモー
    ド切換手段(210)とを備えていることを特徴とするボ
    タン穴かがりミシン。
  17. 【請求項17】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、前記早送り機構の中間軸に連
    動された駆動部(172、173)と、前記メス機構を働かす
    従動部(96)と、前記従動部へ結合されたクラッチケー
    シング(211)と、前記ケーシング上に所定範囲で回動
    できるよう装着されたメス作動回転板(212)と、前記
    ケーシングおよびメス作動回転板間に設けられたバネ
    (228)と、前記メス作動回転板から作動アーム(220)
    を介し前記クラッチケーシングを前記従動部へ接続およ
    び切断するクラッチ(173、219)と、前記クラッチを前
    記接続の状態に偏倚するバネ(227)と、前記メス作動
    回転板を作動するメス作動レバー(223)と、モード切
    換カム(216)と、前記モード切換カムに係合する突出
    ピン(215b)と、メス作動レバーを作動する突起(215
    d)と、前記メス作動回転板を前記突起が前記メス作動
    レバーから離反している状態に偏倚するバネ(230)
    と、前記モード切換カムにより進退する先メスカム(21
    4)と、前記モード切換カムの前記従動部に対する相対
    位置を選択するモード切換ツマミ(217)と、前記制御
    カム機構に前記メス作動レバーとを連結する後メス作動
    アーム(222、224)とを有することを特徴とするボタン
    穴かがりミシン。
  18. 【請求項18】前記駆動部およびクラッチはそれぞれラ
    チェット(173)および爪(219)から構成され、前記爪
    は前記クラッチケーシングに枢着されている特許請求の
    範囲第18項記載のボタン穴かがりミシン。
  19. 【請求項19】前記モード切換カムは、先メスモードに
    おいて、前記メス作動回転板の突出ピン(215b)をスタ
    ートレバー作動アーム(226)に当接可能とし、かつ前
    記先メスカムを径方向外方へ前進せしめ、後メス作動ア
    ーム(224)を前記メス作動レバーより離脱される形状
    を有し、後メスモードにおいて、前記スタートレバー作
    動アームを前記メス作動回転板の突出ピン(215b)より
    離脱せしめると共に、前記スタートレバー作動アームを
    前記後メス作動アームに当接可能とし、前記後メス作動
    アームを前記メス作動レバーに係合可能とし、前記先メ
    スカムを径方向内方に退行せしめる形状を有する特許請
    求の範囲第18項記載のボタン穴かがりミシン。
  20. 【請求項20】前記モード切換カムは、メスのみモード
    において、前記メス作動回転板の突出ピン(215b)を前
    記スタートレバー作動アームに当接可能とし、かつ先メ
    スカム(214)を径方向内方に退行せしめ、前記後メス
    作動アームを前記メス作動レバーから離脱せしめる形状
    を有している特許請求の範囲第18項記載のボタン穴かが
    りミシン。
  21. 【請求項21】前記モード切換カムは、メスなしモード
    において、前記メス作動回転板の突出ピン(215b)より
    スタートレバー作動アームを離脱せしめ、前記後メス作
    動アームを前記メス作動レバーより離脱せしめ、前記先
    メスカムを径方向内方へ退行させる形状を有している特
    許請求の範囲第18項記載のボタン穴かがりミシン。
  22. 【請求項22】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、前記早送り機構の中間軸に連
    動された駆動部(172、173)と、前記メス機構を働かす
    従動部(96)と、前記駆動部および従動部間に設けられ
    て両者を接続、切断するクラッチ手段(211、219、22
    0)と、前記従動部に対し異った相対位置をもち、その
    位置に対応して前記メス機構および(または)前記早送
    り機構の各作動およびその作動順序を先メス、後メス、
    メスのみ、メスなしの各種モードにしたがって択一選択
    的に形成するモード切換ユニット(216、217)を前記各
    種モードに応じて交換可能に複数個有し、交換された前
    記ユニットの位置に対応するモードに従って前記クラッ
    チと前記メス機構および(または)前記早送り機構をそ
    れぞれ作動させるモード切換手段(210)とを備えてい
    ることを特徴とするボタン穴かがりミシン。
  23. 【請求項23】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、前記メス機構は、メス軸(9
    6)と、前記メス軸に固定されたメスカム(97)と、前
    記メスカムに係合するカムフロワにより枢動されるレバ
    ー(88)と、前記レバーに枢着されてカウンターメス
    (5a)およびメス(5)の一方を着脱自在に装着するア
    ーム(6)とを備え、前記カウンターメスおよびメスの
    他方を前記カウンターメスおよびメスの一方に噛合可能
    で着脱自在に取着し、前記レバーおよび前記アーム間に
    介在された圧力調整手段(91、92)を備えていることを
    特徴とするボタン穴かがりミシン。
  24. 【請求項24】前記メスカムは前記アームに装着された
    カウンターメスおよびメスの一方が、他方に対して急に
    接近する部分(B、C)と、漸進的に接近する部分
    (D)と、布を切断し、かつ前記カウンターメスおよび
    メスの両者が接触する部分(E)と、緩やかに離反する
    部分(F)と、急な離反する部分(G、H)との曲面を
    連続して形成したディスクカムである特許請求の範囲第
    24項記載のボタン穴かがりミシン。
  25. 【請求項25】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、前記針棒のための上下動機構
    は、上軸に設けられたクランク(851)と、前記クラン
    クに枢着された連結リンク(852)と、前記連結リンク
    を前記針棒に連結する球状継手(855)とを備えている
    ことを特徴とするボタン穴かがりミシン。
  26. 【請求項26】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、前記ルーパ・スプレッダ機構
    は、前記下軸に固定されたループカム(63)およびスプ
    レッダカム(64)と、前記ループカムおよびスプレッダ
    カムにそれぞれ係合するループカムフロワ(65)および
    スプレッダカムフロワ(65b)と、前記ルーパおよびス
    プレッダを前記ループカムフロワおよびスプレッダカム
    フロワにそれぞれ旋回自在に連結する連結ロッド(68、
    71)とを備えていることを特徴とするボタン穴かがりミ
    シン。
  27. 【請求項27】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、前記中間軸に一方向クラッチ
    (186)を介して設けられた駆動部(185)と、前記駆動
    部を切換クラッチ(184)を介して前記制御カム機構に
    伝達する従動部(182、183)と、前記駆動部に擦過可能
    な制動部(192、193)と、前記下軸に固定されたブレー
    キカム(202)と、前記ブレーキカムに摺接して前記駆
    動部を前記制動部に押圧するカムフロワ(200、191)と
    を備え、前記制御カム機構からの命令により、早送り時
    に前記切換クラッチを前記駆動部へ接続して前記中間
    軸、一方向クラッチ、駆動部、切換クラッチ、従動部、
    制御カム機構へ至る早送り伝達系(103a)を構成すると
    共に、縫目形成時に前記切換クラッチを前記駆動部へ接
    続して前記針が前記布に係合している間は前記下軸、ブ
    レーキカム、カムフロワ、制動部、駆動部、切換クラッ
    チ、従動部、制御カム機構へ至る間歇ブレーキ系(18
    7)を構成することを特徴とするボタン穴かがりミシ
    ン。
  28. 【請求項28】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、前記制御カム機構は主カム
    (301)を含み、前記主カムにより制御されるカムフロ
    ワ(901)を有する駆動レバー(903)と、前記駆動レバ
    ーからクラッチ(911)を介して前記ベッドを横振りさ
    せる従動レバー(922)と、前記クラッチを作動せしめ
    る手動レバー(909a)とを有する鳩目・眠り切換機構
    (900)を備えていることを特徴とするボタン穴かがり
    ミシン。
  29. 【請求項29】前記縫目送り機構は、前記立軸から歩進
    駆動部(330b)を介して前記主カムを駆動する動力伝達
    系(330c)を有し、前記歩進駆動部は、ボタン穴を包囲
    する縫目の一部において前記手動レバーに連動して縫目
    数を増減できる縫目数増減部(330e)を含むことを特徴
    とする特許請求の範囲第29項記載のボタン穴かがりミシ
    ン。
  30. 【請求項30】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、前記制御カム機構は円板状の
    主カム(301)を含み、前記立軸は前記主カムの中心を
    通って延在し、前記縫目送り機構は、前記立軸に固着さ
    れた送りカム(330a)と、滑動自在に装着された摺動子
    (354)を枢支点として前記送りカムにより揺動される
    駆動レバー(332)と、前記駆動レバーに枢着されて一
    方向クラッチ(305)を介して前記主カムを歩進駆動す
    る従動レバー(334)と、前記摺動子の位置を可変でき
    る調節器(330d)とを備えていることを特徴とするボタ
    ン穴かがりミシン。
  31. 【請求項31】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、前記制御カム機構は円板状の
    主カム(301)を含み、前記立軸は前記主カムの中心を
    通って延在し、前記縫目送り機構は、前記立軸に固着さ
    れた送りカム(330a)と、滑動自在に装着された摺動子
    (354)を枢支点として前記送りカムにより揺動される
    駆動レバー(332)と、前記駆動レバーに枢着されて一
    方向クラッチ(305)を介して前記主カムを歩進駆動す
    る従動レバー(334)とを備え、前記摺動子を、ボタン
    穴を包囲する縫目の一部に用いられる前記主カムの縫目
    数増減用外周カム(322)に摺接するカムフロワ(356)
    に結合したことを特徴とするボタン穴かがりミシン。
  32. 【請求項32】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、前記ベッド上に配設されて前
    記縫目形成の開始時および終了時を規制する制御カム
    (981)を有して位置調節可能な範囲内で移動可能な移
    動子(980)と、前記範囲を調整する調整器(986)と、
    前記カムに係合可能で前記早送りおよび縫目形成を切換
    えるクラッチ機構(100)を作動するカムフロワ(978)
    とを有するボタン穴長さ調節機構(974)を備えている
    ことを特徴とするボタン穴かがりミシン。
  33. 【請求項33】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、前記旋回機構は、前記制御カ
    ム機構を構成する主カム(301)から制御されるカムフ
    ロワ(358)により枢動される旋回軸(370)と、前記旋
    回軸より前記針棒およびルーパ・スプレッダをそれぞれ
    同期旋回させる平行四節リンク(375a−b)とを備えて
    いることを特徴とするボタン穴かがりミシン。
  34. 【請求項34】前記カムフロワは、扇形ギヤ(359)を
    介して前記旋回軸に連結されている特許請求の範囲第34
    項記載のボタン穴かがりミシン。
  35. 【請求項35】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、該モータのトルクを早送り時
    には中間軸に伝達して前記早送り機構を介して前記ベッ
    トを早送りさせ、縫目送り時には前記上軸に伝達して前
    記縫目送り機構を介して前記縫目形成装置により縫目形
    成を行なうクラッチ手段(100)を設け、前記早送りと
    前記縫目送りの各期間で前記制御カム機構により前記早
    送りから前記縫目送りの方向に、およびその逆の方向に
    択一的に切換える弾撥力をそれぞれ畜積する双方向偏倚
    バネ手段(951)と、前記畜積された何れかの方向の弾
    撥力をボタン穴長さ調節機構(974)のボタン穴長さ検
    出に応じて解放して前記クラッチ手段を駆動し前記早送
    りおよび前記縫目送りの一方向へ切換えるレリーズ手段
    (159)とを有するクラッチ駆動装置(930)を備えてい
    ることを特徴とするボタン穴かがりミシン。
  36. 【請求項36】前記クラッチ駆動装置と前記クラッチ手
    段との間に介在されて前記クラッチ手段を緊急切換える
    ための手動クラッチ駆動装置(940)を備えた特許請求
    の範囲第36項記載のボタン穴かがりミシン。
  37. 【請求項37】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、前記針振り機構は、前記立軸
    により枢動されるアーム(36)を有するベルクランク
    (35)と、前記クランクにより揺動され前記針棒に横振
    り運動を与えると共に、前記旋回機構により該針棒に旋
    回運動を付与するレバー(50c)と、前記クランクおよ
    び前記レバーの間に介在されて、前者から後者への揺動
    運動は伝達して、後者から前者への横振り運動は伝達し
    ないカップリング(45、47、48)とを備えていることを
    特徴とするボタン穴かがりミシン。
  38. 【請求項38】前記ベルクランクの該アームには、前記
    レバーへ揺動量を可変して前記針の針振り幅を調節する
    針振り幅調節器(37)が設けられている特許請求の範囲
    第38項記載のボタン穴かがりミシン。
  39. 【請求項39】前記ベルクランクに前記ミシン本体に対
    する枢支点を可変して前記針棒の針落ち位置を調節する
    針落ち位置調節器(41)が設けられている特許請求の範
    囲第38項記載のボタン穴かがりミシン。
  40. 【請求項40】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、前記布クランプ手段は、前記
    ベッド上に横方向に摺動自在に設けられ、かつバネ手段
    (1032)により内方に向けて弾撥されている押え板(10
    31)と、前記押え板に枢着されて該押え板と共に前記布
    をクランプする押え脚(1023)および押え金(1025)と
    から成り、前記押え板の後端の少なくとも両側部を前記
    ベッドに対して前記横方向に摺動自在に嵌合する嵌着連
    結部(1021c、1025−1d)と、前記押え板の前記横方向
    の開拡量を前記嵌合状態を保持しつつ調節する調節器
    (1025−1、1026a−b、1021d)とを有することを特徴
    とするボタン穴かがりミシン。
  41. 【請求項41】前記調節器は前記開拡量の調節時に、該
    調節器を外方向に向けて弾撥する弾撥バネ(1026c)を
    有する特許請求の範囲第41項記載のボタン穴かがりミシ
    ン。
  42. 【請求項42】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、前記布クランプ手段は前記ベ
    ッド上に設けられた左右1対の押え板(1021)と、前記
    押え板に枢着されて該押え板と共に前記布をクランプす
    るそれぞれ1対の押え脚(1023)および押え金(1025)
    と、一端が前記ベッドに枢着され他端が前記1対の押え
    脚にそれぞれ連結され、かつバネ手段(1016)の弾撥力
    により保持される非クランプ状態と前記バネの弾撥力に
    抗してクランプ状態を保持する手動レバー(1009)によ
    り操作される弾性押えフレーム(1002)とを有し、前記
    手動レバーは弾性バー(1008)を介して前記押えフレー
    ムの該枢着部へ連結されていることを特徴とするボタン
    穴かがりミシン。
  43. 【請求項43】前記手動レバーにより該非クランプ状態
    または該クランプ状態が保持されたとき、前記手動レバ
    ーに連動して前記モータのスイッチをそれぞれ開閉する
    スイッチング手段(1009h、1009i、1009j)を有する特
    許請求の範囲第43項記載のボタン穴かがりミシン。
  44. 【請求項44】布を布クランプ手段(1000)と共に保持
    するベッド(3)を含むミシン本体(1、4)と、針
    (11)を支持する針棒(20)のための上下動機構(85
    0)および針振り機構(30a)を有する針棒駆動機構(10
    a)、ルーパ(809)およびスプレッダ(810)を駆動す
    るルーパ・スプレッダ機構(800)および前記針棒、ル
    ーパ・スプレッダを旋回させる旋回機構(370a)を含み
    前記布にボタン穴かがりを行なう縫目形成装置(10)
    と、前記上下動機構を駆動する上軸(22)と、前記ルー
    パ・スプレッダ機構を駆動する下軸(61)と、前記布に
    ボタン穴を形成するメス機構(80)と、前記ベットのた
    めの早送り機構(103)および縫目送り機構(330)を有
    する制御カム機構(300)と、前記上軸に連動して前記
    針振り機構、前記下軸および前記縫目送り機構を駆動す
    る立軸(27)と、前記早送り機構を駆動する中間軸(10
    2)とを有し、モータ(M)から前記上軸、前記立軸お
    よび前記下軸並びに前記中間軸へ動力を伝達するボタン
    穴かがりミシンであって、前記ループ・スプレッダ機構
    は、前記旋回機構により旋回される該ルーパ・スプレッ
    ダ回転台(801)を有し、前記回転台上の中心以外に設
    けられた旋回糸案内(814)と前記回転台を除く所定箇
    所に設けられた固定糸案内(812)との間に、前記ルー
    パ・スプレッダ回転台の旋回時に両糸案内間の距離が一
    定となる糸道手段(812、813、814)を備えていること
    を特徴とするボタン穴かがりミシン。
  45. 【請求項45】前記糸道手段は、両糸案内間に架設され
    た複数本のリンク(819、820)および該リンクの節に設
    けられた糸案内(813)から成る特許請求の範囲第45項
    記載のボタン穴かがりミシン。
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