JPH0738052U - コンパクトソータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビントレー（３）の垂直及び水平移動を可能
とし、複写紙の受納を完了したビントレーと、受納待ち
のビントレーとを同時に移送し、これによって連続動作
と設置空間の縮小を可能とする。 【構成】 本考案の複写紙分類コンパクトソータは、ス
ロットライナ（１）と、トランスファホイール（２）
と、複数のビントレー（３）を有し、ソータ本体（Ｓ）
の両側面板（４）に形成されるスロットライナの中央部
分をトランスファホイールの回転半径内において複写機
の排紙部に向けて折曲し、複写紙を受納するビントレー
を順次排紙ローラ（５）の真下に前進させ、排紙された
複写紙を各ビントレー上の正確な位置に受納するように
した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】考案の目的

【産業上の利用分野】

本考案は複写機において複写が完了されて排紙部に排出される複写用紙をペー ジ順に整理する様にさせる複写機の周辺機器であるコンパクトソータ（compact sorter) に関するもので、スロットライナ(slot liner)に装着されたビントレー （bintray)がトランスファホイル(transfer wheel)の回転に依って上昇しながら 複写紙をページ順に分類排紙するようにし、しかも本考案では垂直に設置される スロットライナの中間部分を複写機本体の排紙部側に折曲させて別途の排紙運搬 機構がなくとも排出される複写紙を直接ビントレーに積載するようにしたもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

従来は、図４に示したように複写機より排出される複写紙５１が、上ガイドプ レートと下ガイドプレートの間に引入されると、トランスホイル５８側に上下ロ ーラ５０、４９と別途に設置された補助給紙ユニットが駆動して複写紙５１をビ ントレー３９上に積載するようになり、此度トランスホイル５８が回転してビン トレー３９両端のピントレー５２をひったくって垂直線上に形成されたスロット ライナ５３の中でピントレー５２が垂直移動するようにして一定間隔にトレーが 開かれるようにする垂直線形スロットライナ利用方式(アメリカ特許4,466,608) が案出されている。

【０００３】 しかし、このような方式はビントレーの上下運動だけが可能であり、停止動作 においてのビントレーは常にトランスホイルの外側に位置され、ビントレーと複 写機排紙部間の間隔を克服するために複写紙移送のための別途の給紙ユニットが 必要となる構造上の欠点があった。

【０００４】 なお、アメリカ特許4,589,653 はビン側面に形成されている突起をモータに連 結して駆動するパイプＣ−ＣＡＭのノッチ（notch)がひったくってビントレーを 上昇または下降させる構造であり、このような方式はビントレーを昇・下降させ るための補助ユニットが多数必要とされる原価高の問題があるようになり、アメ リカ特許4,500,087 はビントレーの上昇動作時にはワイヤ巻取方式を利用し底ピ ンを引き上げて全体のビンが上昇されるようにし、ビントレーの下降動作はプッ シャ(pusher)と連結されたソレノイドが作動してフィンガー（finger) を一個づ つ押落とす方式を採択したので、この方法も垂直線形のスロットライナを利用し 、ビントレーの上下運動だけができるようにしたもので、その駆動手段が複雑で あり、又、非能率的である。又、アメリカ特許4,466,609 と4,478,406 は螺旋状 のドラムカム(drum cam)を利用してビントレーを上下運動するようにし、これも ビントレーの単純上下運動だけが可能であり、複写紙をビントレーまでに正確に 積載させるための別途の移送（給紙）ユニットを必要とする欠点がある。アメリ カ特許4,433,837の場合には、スロットライナの中央部分をトレー側に弧形折曲 させラチェットが回転しながらピンをひったくって円弧の端にてピンを上昇させ るようにしたものであるが、このような手段は、単にスロットライナでピンが穏 やかに上昇されるようにするための折曲手段であり、これも垂直上昇作用だけが 単にできるために複写機本体の排紙ローラとビントレーとの間隔に隔たりがある ために複写機排紙ローラより押し出された複写紙が自然落下してビントレーへの 正確なる収納が出来なくなる欠点が生ずるのである。

【０００５】 なお、アメリカ特許4,397,461 はスロットライナ無しにビントレーの端部を既 知方式と反対に下向構成させてビントレーが無負荷状態に整列されるようにして 複写紙の自由落下方式を採択しているが、このような方式では使用上においてト レーに積載された複写紙を拾い上げる動作が不安定で、かつ、容易でないために その利用を避けている現状であり、アメリカ特許4,343,463 は垂直型スロットラ イナにビントレーを装着させ螺旋型ドラムカムを利用してビントレーを上下に運 動させるようにした構造で、この構造は特殊な複写機の排紙部に適当な制限され た設計で、一般の複写機への適用が甚だややこしい設置上の制約があり、アメリ カ特許4,328,963 と4,332,377 はビントレーが装着されるスロットライナの形状 を複写機の排紙部側に屈曲させるとともに中央部分を垂直上に構成して上記の既 存垂直型スロットライナを利用する方式と殆ど同じ作用をするようにしたもので 、トランスホイルの回転範囲内でビントレーが垂直下に上下運動だけをするよう にして既存方式と同じくローラとビントレーの距離が生じて複写紙の収納積載が 確実に実施できないという欠点があった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記のような従来の複写紙分類装置が持っている諸欠点に鑑み、トラ ンスホイルの回転半径内にてスロットライナの経路が複写機の排紙ローラ側に折 曲するように( クサビ形に) してビントレーの垂直、水平運動が同時になされな がら複写紙のページ順積載が遂行できるようにし、又、トランスホイルの停止時 にビントレーの位置が折曲されたスロットライナの一定地点に位置するようにし て、即ち始発点がスロットライナの折曲部位の一定地点から始めるようにして、 ビントレーの上向突出部がこの排紙ローラの下端部分まで進入するようにして、 別途の補助給紙ユニットが必要でなく正確なる複写紙の収納積載がなされるよう に案出したものである。

【０００７】考案の構成

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案は、複写紙排出手段を有する複写器用コンパク トソータにおいて、両側面板にスロットライナを形成し、該スロットライナが中 央部分によって連結された第１と第２の垂直部分を有し、該中央部分が前記垂直 部分に対して水平方向に変位した点を通って前記複写器の排出手段に向けて延長 するソータ本体と、各々が前記各側面板のスロットライナに係止するピン手段と 、該ピン手段側で延長し前記排出手段に近接する突出部とを有する複数のビント レーと、ソータ本体に回転可能に設置されるトランスファホイールであって、該 トランスファホイールの直径に沿ってトランスファホイール外周から半径方向内 側に延長する第１と第２のスロットを有し、該スロットが前記ピン手段を収容す る大きさを有し、該トランスファホイールが回転半径を有し、該スロットがトラ ンスファホイールが所定角度回転する度にその間各スロットの一部が前記中央部 分の一部と重なる長さを有し、該スロットライナの中央部分の略全体がトランス ファホイールの回転半径内に位置するトランスファホイールと、前記第１の垂直 部分内のピン手段をトランスファホイールに向けて付勢する手段と、トランスフ ァホイールを回転駆動する手段とから成り、トランスファホイールの回転によっ てピン手段を連続的に前記第１から第２の垂直部分に移送し、ピン手段が前記中 央部分に沿って移動する間に前記突出部が連続的に前記排出手段に近接するよう にした構成を採用するものである。

【０００８】

【実施例】

図１は本考案のソータ本体Ｓが複写機本体Ｃの排紙部に装着された状態の正面 概略図を示した。本考案の駆動方式に利用されるスロットライナ１は両方側面板 ４に垂直方向に穿設され、本考案の駆動要素であるトランスファホイル２はスロ ットライナ１の折曲部に設置して駆動ギヤ７にタイミングベルト８にて連結され 、本考案に適用されるスロットライナ１の最下端にはベースピン９がスプリング １１に掛止されて常に上方向にビントレー３のピントレー３ａを押すようになっ ている。

【０００９】 図１〜３に示したようにスロットライナ１の折曲部は、トランスファホイル２ の回転半径内にてスロットライナ１の経路が折られるようにしてビントレー３の 垂直と水平運動を同時制御が可能であるようになり、また、ビントレー３の水平 運動がトランスファホイル２の垂直中心Ｙ外側より始めて複写機本体Ｃの給紙部 側に進行するとともに、このようにビントレー３の水平距離Ｘを延長（確保）さ れるようにするとともに、このようにビントレー３の水平運動距離Ｘを延長確保 するようにして、ビントレー３のピントレー３ａより上向突出部３ｂに延長した 部分がソータ本体Ｓより逃れ出るように構成され、トランスファホイル２の半回 転（１８０゜）動作によるビントレー３の端の上向突出部３ｂが排紙部側に進入 し、複写機から排出される複写紙６を収納するようにすると共に、いつでもトラ ンスファホイルの回転動作が停止する場合にはピントレー３ａがスロットライナ １の折曲部内の一定地点Ｐに停止するようにして、複写紙の収納動作開始点がこ の折曲部内の一定地点Ｐに停止した、即ち、一つのビントレー３が排紙部に進入 しスロットライナ１の折曲部内の一定地点Ｐに停止して上向き突出部３ｂが排紙 ローラ５の下部分迄に到達した時、複写紙の排紙がなされるようになるものであ り、本考案に適用されるトランスファホイル２には両方に対向するようにビント レー３のピントレー３ａをひったくるスロット２ａが形成されているために、ト ランスファホイル２の半回転動作により複写紙を収納完了したビントレー３は待 機中のビントレー３が同時に昇・下降され複写紙６の連続的なる収納積載動作が なされるように構成されている。

【００１０】

【作用】

図２のごとき初期状態（最上端のビントレー３のピントレー３ａがスロットラ イナ１の折曲部内の一定地点Ｐに位置してその上向突出板３ｂが排紙部の排紙ロ ーラ５直下端部に位置停止された時点）で複写を実施すれば、初めのページの複 写紙が排紙部の排紙ローラ５により案内され、この排紙ローラ５直下段部まで進 入されているビントレー３に積載収納される。このときモータ（図示省略）が稼 働されて駆動ギヤ７を駆動させるようになり、タイミングベルト８の伝動にてト ランスファホイル２が図３に図示した如く、時計と反対の方向へ回転するから、 即ち、現在スロットライナ１の一定地点Ｐに位置していた複写紙を載せたビント レーのピントレー３ａがトランスファホイル２のスロット２に噛まれた状態でト ランスファホイル２に回転するようになるからこのピントレー３ａはスロットラ イナ１折曲部の左向傾斜上経路を沿って上昇し、上部変位点Ｐ1に至るようにな って、この時スロットライナ１の経路が垂直上に変わるから上昇中のピントレー ３ａはトランスファホイル２のスロット２ａを離脱するようになる。これと同時 に反対方向のスロット２ａにはスプリング１１によって上昇力を受け、下部変位 点Ｐ2に位置してあった上段のピントレー３ａが挿入するからこれをひったくっ て折曲部の右向傾斜上経路を沿うて一定地点Ｐまでに至るようになる。ここで、 本トランスファホイル２の回転角度は１８０゜でこれは別途設置されたリミット スイッチにより自動制御される。

【００１１】 上記の如く連続反復動作でスロットライナの下部に位置されていたビントレー が一つずつ複写紙の排出タイムに合わせて回転するトランスファホイルにより移 送されながら正確なる複写紙の収納積載およびページ順に複写物整理が可能にな るのである。

【００１２】 一方、すべてのビントレーがスロットライナの上部に位置するようになれば、 トランスファホイルを逆転させて前記とは反対動作でビントレーを下部に引きお ろして再使用ができるし、複写物を逆ページ順に複写させればビントレーが下降 しながら複写紙をページ順に整理することもできることは使用上の問題であると 言える。

【００１３】考案の効果 上述の如く本考案は従来の垂直線上で行われるようになる垂直型上スロットラ イナ方式を使用して、その中央部分、即ち、トランスファホイルの回転半径部分 を排紙ローラ側に折曲（クサビ状）させビントレーが最大限排紙ローラの下部分 まで進入された状態で複写が進行するようにして別途の補助給紙ユニットが必要 無くてもビントレーへの正確なる収納が行われるようにするとともに、その設置 空間を縮小させ、複写機の全体形状を縮小、コンパクト化し、低廉な価格で生産 が可能とし、特にトランスファホイルの回転によりビントレーの垂直と水平運動 制御を同時に実施するようにし、ビントレーの始発点が折曲部内の一定地点で行 われながら複写紙を収容したビントレーと待機中のビントレーの上昇及び下降動 作が１／２回転で連続反復遂行できるようにした実使用価値が一層高揚された新 規の考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の設置状態正面図である。

【図２】図１の縦断面説明図である。

【図３】図２の状態で初めのトレーに複写紙が積載され
た後トランスファホイルが１８０゜回転した状態を示し
た正面図である。

【図４】従来の複写紙分類装置の一実施例示図である。

【符号の説明】

１ スロットライナ ２ トランスファホイル ２ａ スロット Ｓ ソータ本体 Ｃ 複写機本体 ３ ビントレー ３ａ ピントレー ３ｂ 上向突出部 ４ 側面板 ５ 排紙ローラ Ｙ トランスファホイルの垂直中心 Ｘ 水平運動距離 Ｐ 折曲部内にビントレーが停止する一定地点 Ｐ１ 上部変位点 Ｐ２ 下部変位点

Claims (10)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複写紙排出手段を有する複写器用コンパ
   クトソータにおいて、 両側面板にスロットライナを形
   成し、該スロットライナが中央部分によって連結された
   第１と第２の垂直部分を有し、該中央部分が前記垂直部
   分に対して水平方向に変位した点を通って前記複写器の
   排出手段に向けて延長するソータ本体と、 各々が前記
   各側面板のスロットライナに係止するピン手段と、該ピ
   ン手段側で延長し前記排出手段に近接する突出部とを有
   する複数のビントレーと、 ソータ本体に回転可能に設
   置されるトランスファホイールであって、該トランスフ
   ァホイールの直径に沿ってトランスファホイール外周か
   ら半径方向内側に延長する第１と第２のスロットを有
   し、該スロットが前記ピン手段を収容する大きさを有
   し、該トランスファホイールが回転半径を有し、該スロ
   ットがトランスファホイールが所定角度回転する度にそ
   の間各スロットの一部が前記中央部分の一部と重なる長
   さを有し、該スロットライナの中央部分の略全体がトラ
   ンスファホイールの回転半径内に位置するトランスファ
   ホイールと、 前記第１の垂直部分内のピン手段をトランスファホイー
   ルに向けて付勢する手段と、 トランスファホイールを回転駆動する手段とから成り、 トランスファホイールの回転によってピン手段を連続的
   に前記第１から第２の垂直部分に移送し、ピン手段が前
   記中央部分に沿って移動する間に前記突出部が連続的に
   前記排出手段に近接するようにすることを特徴とするコ
   ンパクトソータ。
2. 【請求項２】 前記ビントレーの突出部がトランスファ
   ホイールの回転によって排出複写紙を受納すべく前記複
   写器の排出手段の真下に位置する上向きの突出部である
   ことを特徴とする請求項１に記載のコンパクトソータ。
3. 【請求項３】 前記ビントレーの突出部が前記排出手段
   から複写紙を受納すべくソータ本体の外に移動すること
   を特徴とする請求項２に記載のコンパクトソータ。
4. 【請求項４】 前記ビントレーの突出部がトランスファ
   ホイールの半回転動作によって前記排出手段から複写紙
   を受納する位置に移動することを特徴とする請求項１に
   記載のコンパクトソータ。
5. 【請求項５】 前記スロットライナの中央部分が二つの
   部分、すなわち排出複写紙を受納すべく前記複写機の排
   出手段に向けて移送されるビントレーのピン手段を収容
   する第１部分と、排出複写紙を収納したビントレーのピ
   ン手段を収容し、該ビントレーを前記排出手段から離れ
   る方向に移送する第２部分を有することを特徴とする請
   求項１に記載のコンパクトソータ。
6. 【請求項６】 トランスファホイールの回転によって一
   のビントレーが前記中央部分の第１部分に沿って移送さ
   れるのと同時に別のビントレーが前記中央部分の第２部
   分に沿って移送されることを特徴とする請求項５に記載
   のコンパクトソータ。
7. 【請求項７】 トランスファホイールが垂直中心を有
   し、前記スロットライナの中央部分が該トランスファホ
   イールの垂直中心の一側から垂直中心の他側に延長する
   ことを特徴とする請求項１に記載のコンパクトソータ。
8. 【請求項８】 前記スロットライナの中央部分が二つの
   部分を有し、該部分の各々が前記トランスファホイール
   の垂直中心の一側から垂直中心の他側に延長することを
   特徴とする請求項７に記載のコンパクトソータ。
9. 【請求項９】 前記ピン手段が前記スロットライナの中
   央部分の一定位置に達するとトランスファホイールが回
   転を止めることを特徴とする請求項１に記載のコンパク
   トソータ。
10. 【請求項１０】 前記ピン手段が前記一定位置にあると
    きに前記ビントレーの突出部が前記複写器の排出手段の
    真下に位置することを特徴とする請求項９に記載のコン
    パクトソータ。