JPH0737225U - ボール製造機 - Google Patents

ボール製造機

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JPH0737225U
JPH0737225U JP1630494U JP1630494U JPH0737225U JP H0737225 U JPH0737225 U JP H0737225U JP 1630494 U JP1630494 U JP 1630494U JP 1630494 U JP1630494 U JP 1630494U JP H0737225 U JPH0737225 U JP H0737225U
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JP
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melton
ball
applicator
meltons
core ball
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Application number
JP1630494U
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English (en)
Inventor
良和 中西
Original Assignee
エーエス技研株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一定品質のメルトン貼りボールを効率的に製
造可能とする。 【構成】 各々、固定台751 と、固定台751 の上で凹部
752 を挟んで対象に摺動し、対向面に凹部761 が形成さ
れた一対のスライダ757,758 を有する上側と下側アプリ
ケータ750 と850 を水平面内で90°ずらして上下に対
向配置しておき、各上側と下側アプリケータ750 と850
に、裏面に加圧接着材の塗布されたメルトン10をセット
し、係止部材767 〜769,787 で係止するとともに、下側
アプリケータ750 のメルトン10の上に表面に加圧接着材
の塗布されたコアボール14を載置する。この状態で上側
アプリケータ850 を降下し、コアボール14が上下のアプ
リケータ750,850 で挟まれたところで止め、上下のアプ
リケータ750,850 で同期を取りながらスライダ757,758
を閉じていき、途中、各係止部材767 〜769,787 を退避
させながら所定位置まで閉じて、コアボール14に2枚の
メルトン10を加圧接着する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はボール製造機に係り、とくに、テニスボールの如く、2枚のメルトン の裏面とコアボールの外面の内、いずれか一方または両方に接着材を塗っておき 、2枚のメルトンでコアボールの両側より、互いに90°ずれた位置で包むよう に接着してメルトン貼りボールを製造するボール製造機に関する。
【0002】
【従来の技術】
テニスボールの如き、メルトン貼りボールは、予め、中空のコアボールと、表 面を植毛したダンベル形状のメルトンを作っておき、コアボールの外面に、2枚 のメルトンを、コアボールの両側より、互いに90°ずれた位置で包むように接 着することで製造されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、メルトンは、柔軟性を有する布状のものなので、機械での取扱が難 しく、従来は、作業者が手作業でコアボールへのメルトンの貼り付けを行ってお り、これがため、作業者の負担が大きく、完成ボールの品質にバラツキが生じ易 すかった。更に、製造効率も低いものとなっていた。 これらの点に関し、近年は、労働力の確保が次第に難しくなってきており、ま た、ユーザの品質要求、価格要求も高いことから、従来、自動化の困難であった この種製造工程においても、機械化研究を進めざるを得ない状況となってきてい た。
【0004】 以上から、本考案の目的は、一定品質のメルトン貼りボールを、効率的に製造 することのできるボール製造機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本考案においては、2枚のメルトンの裏面とコアボールの外面の 内、いずれか一方または両方に接着材を塗っておき、2枚のメルトンでコアボー ルの両側より、互いに90°ずれた位置で包むように接着してメルトン貼りボー ルを製造するボール製造機において、上下に対向し、水平面内で90°ずれた位 置に配置されるとともに、内部に上側と下側のメルトンを個別にセット可能な上 側アプリケータ及び下側アプリケータを設けるとともに、メルトンセット時には 下側アプリケータに対し上側アプリケータを相対的に上昇した状態とさせ、コア ボールへのメルトン接着時には下側アプリケータに対し上側アプリケータを相対 的に降下させることが可能なアプリケータ移動手段を装備し、各アプリケータに は、メルトン貼りボールの頂部と略同形の略部分球状の凹部を有する固定台と、 固定台の上で凹部を中心にして対向配置され、互いに水平方向にスライド自在で 、かつ、対向面が丁度、コアボールに貼られた1つのメルトンの頂部を除いた外 形の半分と略同形の略部分球面状に切除された一対のスライダと、アプリケータ にセットされたメルトンを係止する係止部材と、固定台の上で凹部を中心にスラ イダを対象に移動させることでアプリケータへのメルトンセット時には一対のス ライダを開いた状態とさせ、コアボールへのメルトン接着に際しては一対のスラ イダを同期して閉じさせることが可能なスライド手段とを設けたことにより達成 される。
【0006】
【作用】
本考案によれば、上側アプリケータと下側アプリケータに対し、一対のスライ ダを開いた状態で、固定台の凹部と一対のスライダの凹部にメルトンをセットし 、係止部材で係止するとともに、下側アプリケータには固定台の凹部に相当する メルトンの上にコアボールを置き、この状態で、上側アプリケータを下側アプリ ケータの方向へ移動し、コアボールが上側アプリケータと下側アプリケータの間 に挟まれたところで停止し、上側アプリケータと下側アプリケータで同期を取り ながら、各々の一対のスライダを閉じて、コアボールにメルトンを接着させる。
【0007】 これにより、コアボールに対し、メルトンを所定箇所に位置決めしながら自動 的に接着することができるので、一定品質のメルトン貼りボールを効率良く製造 することができ、作業者の負担も大幅に軽減させることができる。 そして、一対のスライダの動きが直線的なのでスライド手段の構成が簡単で済 むとともに、下側アプリケータにセットされたメルトンの上にコアボールを置い たとき、固定台の凹部により安定するので、コアボールをメルトン中央に位置決 めするための芯出し機構も不要となる。
【0008】 また、2枚のメルトンの裏面とコアボールの外面の内、いずれか一方または両 方に加圧で接着する接着材を塗っておき、上側アプリケータと下側アプリケータ が同期を取りながら各々のスライダが閉じて、コアボールにメルトンを接着させ る際、加圧接着させるようにしたことにより、上側アプリケータと下側アプリケ ータへのメルトンやコアボールのセットが容易となり、製造上のトラブル発生を 無くすことができる。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に従い説明する。 全体構成 図2はテニスボール製造ラインの平面構成図であり、2系統で、積層メルトン からのメルトンの分離、分離したメルトンの整頓、メルトンとコアボールのボー ル製造機への供給、コアボールへのメルトンの貼り付けの各工程を自動的に行え るようになっている。10はダンベル形状のメルトンで、表面が植毛され、裏面 には加圧で接着する接着剤が塗布されている。12は多数のメルトンが表面を上 向きにして積層され、側面に所定の白色糊剤が塗布されて貼り合わせ状態とされ た積層メルトンであり、メルトンの上下面間は接着していない。白色糊剤は、本 実施例によるボール製造が終わったあと、次の工程で、コアボールに接着された メルトン端縁間を接着するためのものである。14は表面に加圧で接着する接着 剤が塗布されたコアボールである。
【0010】 16は積層メルトン12から順に1枚ずつメルトン10を剥がし分離するハガ シ機、200はハガシ機16により積層メルトン12から分離されたメルトン1 0をテーブル上で所定向き及び位置となるように整頓する整頓装置であり、25 0は左右隣り合わせで横向きに2つのメルトン10を整頓する第1整頓部、30 0は左右隣り合わせで縦向きに2つのメルトン10を整頓する第2整頓部、40 0と500は整頓装置200で整頓されたメルトン10をボール製造機に供給す るメルトン供給機、600はコアボール14をボール製造機に供給するボール供 給機、700はコアボール14にメルトン10を加圧接着により貼り付けてテニ スボールを製造するボール製造機である。
【0011】 次に、各工程別の構成を具体的に説明する。 ハガシ機の構成 ハガシ機16は図2、図3に示す如く構成されており、17,18は積層メル トン12を後述する下側ハガシ機本体に供給する積層メルトン供給機であり、こ の内、19,20は搬送台、21,22は積層メルトン12を搬送台19,20 の上で支持する枠体で搬送台19,20の上を摺動自在に構成されている。23 ,24は枠体21,22に結合されて、該枠体21,22を搬送台19,20に 沿って下側ハガシ機本体の右方所定位置(図2、図3参照)と下側ハガシキ本体 内所定位置(図3の押し上げ板68の直上)との間で直線的に水平移動させる移 動装置である。
【0012】 27,28は積層メルトン12を1枚分ずつ上昇させ、高さ位置を位置決めす るとともに上から2枚目のメルトン10で長手方向の一端側を固定する下側ハガ シ機本体、29,30は下側ハガシ機本体27,28に位置決め及び固定された 積層メルトン12より上から1枚目のメルトン10で長手方向の一端側を挟持し 持ち上げ、部分的に2枚目のメルトン10から引き剥がすとともに、積層メルト ン12の上から1枚目のメルトン10が後述するカッタにより完全に剥がされた あと、次工程の整頓装置200の上に横向き(図2の左右方向向き)と縦向き( 図2の上下方向向き)に載置する上側ハガシ機本体、31は上側ハガシ機本体2 9,30を下側ハガシ機本体27,28の真上と整頓装置200が第1待機位置 (図2の一点鎖線A参照)に来たときの当該整頓装置200の丁度左半部の真上 の位置との間で直線的に水平移動させる移動装置である。
【0013】 33,34は上側ハガシ機本体29,30が積層メルトン12の上から1枚目 のメルトン10の長手方向右端部を2枚目から剥がしたあと、分離された1枚目 と2枚目のメルトン10の間に右側から入って積層メルトン12の長手方向に沿 って左方向に移動し、1枚目のメルトン10を完全に剥がすカッタであり、全体 が山形に形成されるとともに、斜辺に多数の波部35が設けられて確実に積層メ ルトン12の側面に塗布された白色糊剤を切断できるようになっている。36は カッタ33,34を所定高さで水平に支持する支持体、37は支持体36に結合 して、カッタ33,34を下側ハガシ機本体27,28の右方所定位置(図2、 図3参照)と下側ハガシ機本体27,28の少し左側の位置との間で、直線的に 水平移動させる移動装置であり、カッタ33,34は下側ハガシ機本体27,2 8の上に接しながら移動するようになっている。カッタ33,34、支持体36 、移動装置37により第2剥がし手段が構成されている。
【0014】 下側ハガシ機本体28は図3に示す如く構成されており、この内、50は架台 、51は架台50に固着され、上下が開口した口形の枠体で、内側に積層メルト ン12が丁度入る大きさに形成されている。この枠体51の上端側は図3におけ る奥側の一辺の一部に相当する当接部52を除いて所定高さ分だけ切除されてお り、切除面がスライド面53を形成している。
【0015】 54,55はスライド面53の図3における左右端部上を水平方向に摺動自在 に設けられた略L字形の押し当て部材、56,57は押し当て部材54,55が 枠体51の中心方向に移動したとき、枠体51の内部に挿入された積層メルトン 12の長手方向先端部が嵌まるように部分円筒状に切除された切除部、58は上 側ハガシ機本体30の後述する第2爪部材が入れるように押し当て部材55に設 けた凹部、59,60は押し当て部材55の凹部58の両側に平行に左右方向へ 水平に植設された2つの固定用針であり、先端が切除部57から枠体51の内側 に向けて突出している。
【0016】 61は固定台50の上に固定されるとともに押し当て部材54,55の端部に 結合されて、これら押し当て部材54,55を枠体51のスライド面53の上で 、互いに同期して反対方向に対象に水平移動させる移動装置であり、該移動装置 61により、積層メルトン12の位置決めを行う前は押し当て部材54,55が 外側所定位置に待機し(図3の状態)、積層メルトン12の位置決めを行う際は 枠体51の内側に進み、切除部56,57が積層メルトン12の長手方向先端部 に嵌まる位置(図12の状態)まで移動するようになっている。
【0017】 62は架台50に立設された支持体、63は支持体62に支持されたエアシリ ンダ、64はエアシリンダ63により水平面内で、枠体51の手前側の一辺に対 し垂直に移動される押し当て部材であり、枠体51の前壁内面に対し押し当て部 材64の押し当て面が垂直面内で面一となる位置と、枠体51より手前の所定の 復帰位置との間で移動する。65,66は押し当て部材64の動きを案内するガ イド機構である。枠体51の当接部52、押し当て部材54,55,64の各上 面は全て同一水平面内で面一となっている。
【0018】 67は枠体51の図3における左壁から鉛直に下方へ延設された延設板、68 は枠体51の下方に設けられて、積層メルトン12を上昇させる押し上げ板であ り、下側に設けた図示しないエアシリンダによって昇降される。押し上げ板68 は下方待機位置に降下したとき、搬送台20の図3における左隣に来て該搬送台 20と面一となる。
【0019】 69と70は枠体51の図3の右端部近くにおける直上で、手前側の一辺と奥 側の一辺近くに対向配置された発光素子と受光素子であり、押し上げ板68の上 に載置された積層メルトン12が上昇されて、積層メルトン12が枠体51の中 に入り、上から1枚目のメルトン10の長手方向右側端部の上面が所定高さ位置 に来たとき、これを受光素子70の入射光の遮光により検出し、エアシリンダに よる押し上げ板68の上昇を停止させ、積層メルトン12の上昇を停止させるた めのものである。積層メルトン12の上昇が停止されたとき、積層メルトン12 の上から2枚目のメルトン10の長手方向右側端部の側面で厚さ方向の中央(メ ルトン10の厚みのバラツキを考慮した平均的な中央位置)が、丁度、固定用針 59,60と同じ高さに来るようになっている(図11参照)。 下側ハガシ機本体27についても、下側ハガシ機本体28と全く同様に構成さ れている。
【0020】 第1剥がし手段としての上側ハガシ機本体30は図3に示す如く構成されてお り、この内、100は水平に配置された第1可動板、101,102は第1可動 板100の下面右端部近くに向き合って固定された爪支持板、103は爪支持板 101,102の間に固定されて先端部が下方に突出した第1爪部材、104は 爪支持板101,102に回動自在に軸支されて先端部が下方に突出し第1爪部 材103に対向するように鉤状に折曲された第2爪部材、105は第1可動板1 00の上面右端部に装着されたエアシリンダ、106はエアシリンダ105のア クチュエータであり、第1可動板100の下方に突き出て、エアシリンダ105 の作動で所定範囲内で昇降する。そして、該アクチュエータ106が降下したと き第2爪部材104の一端部を押し下げ、図3の時計方向に所定位置まで回動さ せて第1爪部材103との間で、積層メルトン12の上から1枚目のメルトン1 0の内、長手方向右端を挟持させる。なお、アクチュエータ106が上方に復帰 したとき、第2爪部材104は第1可動板100との間に介装された圧縮バネ1 07(図13参照)によって、反時計方向に復帰し、第1爪部材103との間が 開き、挟持したメルトン10を解放するようになっている。
【0021】 108,109は第1可動板100の左右2か所に、上下方向に貫通して摺動 自在に設けられ、内部を通してエアの吸引がなされるパイプ、110,111は パイプ108,109の下端に装着された中空の吸着部材であり、下側ハガシ機 本体28に固定された積層メルトン12の内、上から1枚目のメルトン10の上 面2か所に着脱自在に吸着する。吸着部材110,111は下端部が部分円錐形 に形成されている。
【0022】 112,113はパイプ108,109の上端近くに設けられて第1可動板1 00の上面に当接し、パイプ108,109の下方移動を制限するストッパ、1 14,115はパイプ108,109の第1可動板100の下側に設けられたバ ネ座であり、第1可動板100とバネ座114,115の間には圧縮バネ116 ,117(図13参照)が介装されており、第1可動板100に対してパイプ1 08,109及び吸着部材110,111を常時下方に付勢している。
【0023】 118は第1可動板100の上方に水平に配置された第2可動板、119は第 2可動板118の下面に装着されて第2可動板118に対し第1可動板100を 所定の範囲で昇降させるエアシリンダ、120,121は第2可動板118に対 する第1可動板100の昇降を案内するガイド機構である。122は移動装置3 1によって水平方向に移動可能な基板、123は基板122の上側に搭載される とともに、基板122の下方に延設されたアクチュエータ124(図13参照) が第2可動板118に結合され、該第2可動板118を上下に昇降させたり、9 0°の範囲で横方向(図3の状態)と縦方向に水平面内で回転させる昇降・回転 装置である。 上側ハガシ機本体29も30と同様に構成されているが、昇降・回転装置12 3に相当する装置は、第2可動板を上下に昇降させるだけの昇降装置(図示せず )となっている。
【0024】 整頓装置の構成 整頓装置200は図2、図4、図5に示す如く構成されている。 201は方形のテーブル、202はテーブル201を図2の左右方向へ水平移 動する移動装置であり、図2中の一点鎖線Aに示す第1待機位置、二点鎖線Bに 示す第2待機位置、実線に示すメルトン供給位置の各々に移動させる。250は テーブル201の図2における上半部に設けた第1整頓部であり、左右に隣り合 わせで横向きに2つのメルトン10を整頓する。300はテーブル201の図2 における下半部に設けた第2整頓部であり、左右に隣り合わせで縦向きに2つの メルトン10を整頓する。
【0025】 図4は整頓装置200における図2の左半部の平面図、図5は左側面図である 。これらの図を参照して第1整頓部250の左半部の構成を説明すると、251 はテーブル201の図4における上半部に固定された長方形の基板、252〜2 54は基板251の上面に図4の横方向に一定間隔おきながら並べて突設された 載置台で、上に丁度、メルトン10を横向きに載置できるようになっている。真 ん中の載置台253は方形に形成されており、左の載置台252は左向きの台形 山形部255を有する6角形、右の載置台254は載置台252と対象に右向き の台形山形部256を有する6角形に形成されている。載置台252と253の 間、載置台253と254の間には、基板251とテーブル201を貫通した開 口257と258が開けられており、該開口257,258を通して後述するメ ルトン押し上げ装置の押し上げ部材が昇降可能となっている。
【0026】 259,260は横向きのメルトン10の幅方向に移動して、両端縁から中心 方向へ押しつける押し付け部材であり、中心方向へ移動したとき載置台252と 254の図4における上下の側面に当接する。261,262は押し付け部材2 59,260を支持する支持部材、263,264は支持部材261,262を 介して押し付け部材259,260をメルトン10の幅方向に対しメルトン中心 方向と外側方向へ移動させるエアシリンダ、265,266は支持部材261, 262の移動を案内するガイド機構である。267,268は横向きのメルトン 10の長手方向に移動して、両端縁から中心方向へ押しつける押し付け部材であ り、中心方向へ移動したとき載置台252,254の台形山形部255,256 の側面に当接する。269,270は押し付け部材267,268をメルトン1 0の長手方向に対しメルトン中心方向と外側方向へ移動させるエアシリンダ、2 71,272は押し付け部材267の移動を案内するガイド機構、273,27 4は押し付け部材268の移動を案内するガイド機構である。
【0027】 次に図4、図5を参照して第2整頓部300の左半部の構成を説明すると、3 01はテーブル201の図4における下半部に固定された長方形の基板、302 〜304は基板301の上面に図4の縦方向に一定間隔おきながら並べて突設さ れた載置台で、上に丁度、メルトン10を縦向きに載置できるようになっている 。真ん中の載置台303は方形に形成されており、上の載置台302は上向きの 台形山形部305を有する6角形、下の載置台304は載置台302と対象に下 向きの台形山形部306を有する6角形に形成されている。載置台302と30 3の間、載置台303と304の間には、基板301とテーブル201を貫通し た開口307と308が開けられており、該開口307,308を通して後述す るメルトン押し上げ装置の押し上げ部材が昇降可能となっている。
【0028】 309,310は縦向きのメルトン10の長手方向に移動して、両端縁から中 心方向へ押しつける押し付け部材であり、中心方向へ移動したとき載置台302 と304の台形山形部305,306の側面に当接する。311,312は押し 付け部材309,310を支持する支持部材、313,314は支持部材311 ,312を介して押し付け部材309,310をメルトン10の長手方向に対し メルトン中心方向と外側方向へ移動させるエアシリンダ、315,316は支持 部材311,312の移動を案内するガイド機構である。317,318は横向 きのメルトン10の幅方向に移動して、両端縁から中心方向へ押しつける押し付 け部材であり、中心方向へ移動したとき載置台302,304の図4の横方向か ら側面に当接する。319,320は押し付け部材317,318をメルトン1 0の幅方向に対しメルトン中心方向と外側方向へ移動させるエアシリンダ、32 1,322は押し付け部材317の移動を案内するガイド機構、323,324 は押し付け部材318の移動を案内するガイド機構である。
【0029】 整頓装置200の右半部は図4に示す左半部と中心線Cに対し完全に対象に構 成されており、よって、支持部材261,262,エアシリンダ263,264 は第1整頓部250の左右で共用され、支持部材311,312,エアシリンダ 313,314は第2整頓部300の左右で共用される。
【0030】 メルトン供給機の構成 図6は第1メルトン供給機400、第2メルトン供給機500の構成を、整頓 装置200とボール製造機700の構成とともに示す側面図、図7は整頓装置2 00の内、第1整頓部250の上に載置、整頓された横向きメルトン10をボー ル製造機700の内、後述する下側アプリケータに供給する第1メルトン供給機 400の正面図、図8は第2整頓部300の上に載置、整頓された縦向きメルト ン10をボール製造機700の内、後述する上側アプリケータに供給する第2メ ルトン供給機500の正面図である。
【0031】 第1メルトン供給機400において、401,402は球体の前後両端部を切 除した形状を有する互いに同形の吸着体であり、両側の吸込口403と裏側の吸 出口404に連通した連通孔405が内部に穿設されており、吸出口404から エアを吸引することで、吸込口403にメルトン10を吸着できるようになって いる。エアの吸引を解除することで吸着を解除でき、また、吸出口404からエ アを注入することで、メルトン10を外側に押せるようになっている。406, 407は水平に配置されて吸着体401,402を個別に吊持するアーム、40 8はアーム406,407をそれぞれ第1整頓部250に載置された2つのメル トン10の真上で支持する略L字状の支持体、409は支持体408を所定範囲 内で昇降させる昇降装置であり、この内、410は可動台、411はは可動台4 10に搭載されて支持板408を昇降させるエアシリンダ、412は支持体40 8の昇降を案内するガイド機構である。413は可動台410を整頓装置200 の上と、ボール製造機700の間で水平に移動させる移動装置である。
【0032】 第2メルトン供給機500において、501,502は球体の左右両端部を切 除した形状を有する互いに同形の吸着体であり、前後の吸込口503と裏側の吸 出口504に連通した連通孔505が内部に穿設されており、吸出口504から エアを吸引することで、吸込口503にメルトン10を吸着できるようになって いる。エアの吸引を解除することで吸着を解除でき、また、吸出口504からエ アを注入することで、メルトン10を外側に押せるようになっている。506, 507は水平に配置されて吸着体501,502を個別に吊持するアームであり 、後端部にL字形の立ち上げ部508,509が設けられている。
【0033】 510は鉛直に配設されてアーム506,507を立ち上げ部508,509 で回転自在に軸支する支持体、511,512は支持体510の下端部の左右両 端に回転自在に支持されるとともに、先端部に立ち上げ部508,509を固着 した軸、513は支持体510の下端部中央に回転自在に支持された軸、514 は支持体510に装着されたモータで、駆動軸515が軸513と螺合し回転さ せる。516は支持体510の図8における裏面に回転自在に支持され、軸51 3及び511,512と螺合した軸である。モータ514の回転で、アーム50 6,507は180°の範囲で回転し、吸着体501,502を下向きとしたり 、上向きとしたりする。
【0034】 517は支持体510を所定範囲内で昇降させる昇降装置であり、この内、5 18は可動台、519は可動台518に搭載されて支持体510を昇降させるエ アシリンダ、520は支持体510の昇降を案内するガイド機構である(図6参 照)。521は可動台518を吊持した状態で整頓装置200の上と、ボール製 造機700の間で水平に移動させる移動装置である。
【0035】 なお、図5、図7、図8において、450はテーブル201の下方に設けられ て第1整頓部250に載置された2つのメルトン10を対象にして押し上げを行 うメルトン押し上げ装置であり、451は各々コ字状に形成された2つの押し上 げ部材、452は押し上げ部材451を支持する支持板、453は支持板452 に結合されて2つの押し上げ部材451を同時に昇降させるエアシリンダである 。454と455は各押し上げ部材451の2つの立ち上げ部、456は立ち上 げ部454,455の端から内向きに折曲された当接部である。
【0036】 2つの立ち上げ部454,455は間隔が、メルトン10を吸着した吸着体4 01,402の外径と同一になっており、また、当接部456の向き合った間隔 はメルトン10の幅と同一になっている。そして、押し上げ部材451が上方へ 移動すると、2つの立ち上げ部454と455がテーブル201,基板251を 貫通して設けた開口257,258を通って上方へ突き出るようになっている。 そして、第1整頓部250に載置されたメルトン10を押し上げるとともに、該 押し上げ中、当接部456がメルトン10の幅方向の両端縁に当接して、幅方向 の位置ずれを防止するようになっている。
【0037】 また、550はテーブル201の下方に設けられて第2整頓部300に載置さ れた2つのメルトン10を対象にして押し上げを行うメルトン押し上げ装置であ り、551は各々コ字状に形成された2つの押し上げ部材、552は押し上げ部 材551を支持する支持板、553は支持板552に結合されて2つの押し上げ 部材551を同時に昇降させるエアシリンダである。554と555は各押し上 げ部材551の2つの立ち上げ部、556は立ち上げ部554,555の端から 内向きに折曲された当接部である。
【0038】 2つの立ち上げ部554,555は間隔が、メルトン10を吸着状態した吸着 体501,502の外径と同一になっており、また、当接部556の向き合った 間隔はメルトン10の幅と同一になっている。そして、押し上げ部材551が上 方へ移動すると、2つの立ち上げ部554,555がテーブル201,基板30 1を貫通して設けた開口307,308を通って上方へ突き出るようになってい る。そして、第2整頓部300に載置されたメルトン10を押し上げるとともに 、該押し上げ中、当接部556がメルトン10の幅方向の両端縁に当接して、幅 方向の位置ずれを防止するようになっている。
【0039】 ボール供給機の構成 ボール供給機600は図2に示す如く構成されており、この内、601は多数 のコアボール14を載せたトレイであり、整頓装置200で整頓後の左右のメル トン10の中心間隔の半分の間隔でコアボール14が横方向に並べられている。 602はトレイ601から横方向に1つ飛ばしながら2個のコアボール14を掴 み、ボール製造機700の後述する2つの下側アプリケータに同時にセットする マニュピュレータであり、図示しないロボット装置本体により、コアボール14 の挟持と解放、昇降、横(図2の左右方向)移動、縦(図2の上下方向)移動を 行えるようになっている。ボール供給機600はボール製造機700の下側アプ リケータに新たなメルトン10がセットされる毎に、コアボール14の供給を行 う。
【0040】 ボール製造機の構成 ボール製造機700は図1、図9、図10に示す如く構成されており、この内 、701は架台、750,800は架台701の上に横に並べて装着された2つ の下側アプリケータであり、図2における整頓装置200で整頓後の左右のメル トン10の上方延長上に配置されている。850,900は各下側アプリケータ 750,800に対応して、これら下側アプリケータ750,800の上方に個 別に設けられた2つの上側アプリケータで、下側アプリケータに対し上下反対で かつ90°ずれた位置に配置されている。下側アプリケータ750,800、上 側アプリケータ850,900は全て同形に形成されている。702は2つの上 側アプリケータ850,900を下向きに装着した可動板、703は架台、70 4は架台に装着されて該架台703の下方に延設されたアクチュエータ705が 可動板702に固定され、該可動板702を所定範囲で昇降するエンシリンダで ある。706,707は可動板702の昇降を案内するガイド機構である。
【0041】 下側アプリケータ750,800、上側アプリケータ850,900は全て同 形に構成されているので、このうち、下側アプリケータ750の構成を図9、図 10を参照して説明する。 751は固定台、752は固定台751の上面の中央部やや左寄りに穿設され て、コアボール14にメルトン10を貼り着けた後のテニスボールの頂部と同形 の部分球状に形成された凹部、753,754は凹部752の両側において対象 に、図9の左右方向に穿設された長孔で、後述する連結部材が遊挿されている。 755,756はガイド台である。
【0042】 757,758は固定台751の上で凹部752を中心にして対象に左右方向 へ摺動自在に対向配置さたスライダであり、759は底部、760は立ち上がり 部である。2つの立ち上がり部760の向かい合った対向面には、丁度、コアボ ール14に貼られた1つのメルトン10の頂部を除いた外形の半分と略同形の略 部分球状に切除された凹部761が形成されている。762は底部759の下面 の外側半部に固着された嵌合体で、カイド台755,756に摺動自在に嵌合し ている。
【0043】 763は嵌合体762の上面に立設された支持板、764は支持板763に装 着されたエアシリンダ、765はエアシリンダ764により底部759の上面で 左右方向に摺動移動される摺動体、766は摺動体765の摺動を案内するため 底部759の上に装着されたガイド、767〜769は摺動体765に固定され 、該摺動体765の摺動に伴い先端が立ち上がり部760の内側の端より進出し たり、後退したりして、所定時にメルトン10の係止を行う係止部材(爪)、7 70は立ち上がり部760の後面に各係止部材767〜769に対応して装着さ れた支持部材、771は各支持部材770の先端に軸支されたローラ、772は 各係止部材767〜769の先端近く内側に突設された凸体であり、係止部材7 67〜769が後退したとき、ローラ771に乗り上げて、係止部材767〜7 69の先端を立ち上がり部760の外方に離脱させ、係止部材767〜769が 前進したとき、ローラ771から外れて、立ち上がり部760の側面に密接させ る(図27参照)。
【0044】 773は架台701に装着されるとともに固定台751を支持する枠体、77 4は固定台751の直ぐ下に左右方向に配設され、枠体773に回転自在に軸支 された軸、775,776は軸774の左半部と右半部に、互いに反対巻きで刻 設された螺子部、777,778は螺子部775と776に螺合して、軸774 の回転に伴い固定台751の凹部752を中心に反対方向へ対象に移動する移動 体であり、精密移動ができるようボールねじを内蔵している。779,780は 移動体777,778に下端部が嵌合され、上端部が長孔753,754を通し てスライダ757,758の底部759に結合された連結部材であり、移動体7 77,778の移動に伴いスライダ757,758を固定台751の上で反対方 向へ対象に移動させる。
【0045】 781は枠体773の内部に軸774の下側に平行に装着されたモータ、78 2はモータの駆動軸、783,784は互いに噛合するとともに、一方が駆動軸 782に結合され、他方が軸774に結合されたギアであり、モータ781の回 転力を軸774に伝達する。
【0046】 785は枠体773の底部に装着されたエアシリンダ、786はエアシリンダ 785のアクチュエータに結合されて昇降する支持体、787は支持体786両 端に装着された一対の係止部材であり、先端(図9では上端)が固定台751の 凹部752の両側まで延びている。係止部材787は昇降に応じて先端が固定台 751の上端から上に進出したり、下に後退したりする。788は固定台751 の下面に係止部材787に対応して装着された支持部材、789は支持部材78 8の両端に軸支された一対のローラ、790は係止部材787の先端近く内側に 突設された凸体であり、係止部材787が後退したとき、ローラ789に乗り上 げて、係止部材787の先端を固定台751の外方に離脱させ、係止部材787 が前進したとき、ローラ789から外れて、固定台751の側面に密接させる( 図27参照)。
【0047】 他の下側アプリケータ800、上側アプリケータ850,900についても下 側アプリケータ750と全く同様に構成されている。 上側アプリケータ850,900の固定台751の凹部752は、下側アプリ ケータ750,800の固定台751の凹部752の真上に位置するようになっ ている。 なお、図2において、950は架台701の横に設けられたシュートで、メル トン10の貼り着けが完了したテニスボール(図31の符号951参照)を外部 へ排出するためのものである。
【0048】 次に、上記したボール製造ラインの動作を各工程別に説明する。 メルトン剥がし工程 まず、図11〜図16を参照して、ハガシ機16による積層メルトン12から のメルトン10の剥がし動作を説明する。なお、ハガシ機16の各部は予め、図 2,図3の状態に復帰しているものとする。 積層メルトン供給機17,18が図2、図3の右端に復帰した状態で枠体21 ,22に所定枚数のメルトン10が同じ向きに重ね合わされ、側面が所定の白色 糊剤の塗布で貼り合わせ状態となった積層メルトン12を装填する。すると、図 示しないセンサが積層メルトン12の装填を検知し、移動装置23,24が枠体 21,22を搬送台19,20に沿って移動し、積層メルトン12を下方に復帰 した押し上げ板68の上で丁度枠体51の真下にセットさせる(図3の二点鎖線 12A参照)。この後、移動装置23,24は枠体21,22を図2、図3の右 端に復帰させて、次の積層メルトン12を挿入できるようにする。
【0049】 このあとの動作を下側ハガシ機本体28と上側ハガシ機30を中心にして説明 する。まず、図示しないエアシリンダが押し上げ板68を上昇させ、積層メルト ン12を枠体51の中に挿入しながら更に上昇させ、上から1枚目のメルトン1 0の長手方向に見た図3の右端部近く上面が、発光素子69から受光素子70へ の入射光を遮ったところで、停止させる(図11参照)。このとき、積層メルト ン12の上から2枚目のメルトン10で長手方向に見た右端部側面の厚さ方向の 中央が丁度、固定用針59,60とほぼ同じ高さ位置に来る。
【0050】 次に、移動装置61が押し当て部材54,55を同時に枠体51の中心方向へ 所定位置まで移動させ、切除部56,57を積層メルトン12の長手方向端部に 嵌めるとともに、エアシリンダ63が押し当て部材64の押し当て面を枠体51 の手前側側壁の内面と垂直面内で面一となるまで移動し、当接部52との間で積 層メルトン12を挟み、該積層メルトン12の上部を位置決め固定させる。積層 メルトン12の長手方向の端部は押し当て部材54,55の切除部56,57に 嵌まって位置決めされ、積層メルトン12の幅方向は枠体51の当接部52と押 し当て部材64の間に挟まれて位置決めされる。また、押し当て部材55の移動 に伴い、2本の固定用針59,60が積層メルトン12の上から2枚目のメルト ン10の長手方向右端部側面の中央に打ち込まれ、2枚目以下のメルトン10を 固定する(図12参照)。
【0051】 ここで、上から1枚目のメルトン10の内、長手方向の端部で固定用針59, 60の打ち込まれる側の端部を基準に高さ方向の位置決めを行っているので、上 から1枚目と2枚目のメルトン10の厚みのバラツキに関わらず、2枚目のメル トン10の長手方向の端部で固定用針59,60の打ち込まれる側の端部の側面 をほぼ一定位置に位置決めすることができ、当該固定用針59,60を確実に2 枚目のメルトン10に打ち込むことが可能となる。
【0052】 このあと、下側ハガシ機本体28の上方に待機した上側ハガシ機本体30の昇 降・回転装置123が第2可動板118を所定位置まで降下し、続いて、エアシ リンダ119が第1可動板100を降下し、第1爪部材103が積層メルトン1 2の上から1枚目のメルトン10の長手方向右端部の上面に丁度当たる位置で止 める。このとき、吸着部材110,111が積層メルトン12の上から1枚目の メルトン10の上面を押圧し、パイプ108,109が圧縮バネ116,117 に抗して第1可動板100に対し相対的に少し持ち上がる(図13参照)。
【0053】 この状態で、パイプ108,109を通してエアを吸引し、積層メルトン12 の内、上から1枚目のメルトン10の上面を吸着部材110,111で吸着して 、1枚目のメルトン10を位置決めしながら保持する。続いて、エアシリンダ1 05によりアクチュエータ106を所定位置まで押し下げ、第2爪部材104を 時計方向に回動させて、第1爪部材103との間で、積層メルトン12の内、上 から1枚目のメルトン10の長手方向右端を挟持させる(図13参照)。 そして、エアシリンダ119により第1可動板100を所定高さまで上昇させ て、第1爪部材103と第2爪部材104で挟持された1枚目のメルトン10の 右端部を2枚目のメルトン10から引き剥がしながら、枠体51の当接部52や 押し当て部材55の上面の上方へ持ち上げさせる(図14参照)。この際、スト ッパ112,113が第1可動板100の上面に当接するので、吸着部材110 ,111が1枚目のメルトン10の全体を少し持ち上げた状態となる。 積層メルトン12の上から2枚目のメルトン10の長手方向右端部は、固定用 針59,60によって固定されているので、持ち上がらない。
【0054】 次に、移動装置37がカッタ34を図2,図3に示す右側復帰位置より左方所 定位置まで水平に移動させる。カッタ34は押し当て部材55の上面、枠体51 の当接部52と押し当て部材64の上面、押し当て部材54の上面に順に接しな がら、1枚目と2枚目のメルトン10の一部分離された右端側から入って、残り の接着部分を剥がしていき、2枚目のメルトン10から1枚目を完全に分離する (図14、図15参照)。分離し終えたところで、移動装置37はカッタ34を 右方向に戻し、最初の位置に復帰させる。
【0055】 一方、上側ハガシ機本体30は吸着部材110,111によるメルトン10の 吸着を継続したまま、エアシリンダ105がアクチュエータ106を上方に復帰 させる。すると、第2爪部材104が圧縮バネ107に付勢されて反時計方向に 回動し、それまで挟持していたメルトン10の右端を離す。そして、エアシリン ダ119が第1可動板100を所定高さ位置まで上昇させ、更に、昇降・回転装 置123が第2可動板118を所定高さ位置まで上昇させる。 ここまでは、上側ハガシ機本体29、カッタ33についても全く同様に動作す る。 上側ハガシ機本体30では、更に、昇降・回転装置123が第2可動板118 を水平面内で90°回転させ、吸着部材110,111に吸着されたメルトン1 0を縦向きとする。
【0056】 このあと、移動装置31が上側ハガシ機本体29,30を図2,図3の左方向 所定位置へ移動し、整頓装置200が図2の一点鎖線Aに示す第1待機位置に待 機したときの整頓装置200の左半分の真上に位置させる。そして、後述するよ うにして整頓装置200の上にメルトン10を載置させたあと(図17、図18 参照)、再び、下側ハガシ機本体27,28の上に戻す。
【0057】 この間、下側ハガシ機本体28では、移動装置61が押し当て部材54,55 を枠体51の左右外側所定位置に移動させ、また、エアシリンダ63が支持体6 2を介して押し当て部材64を枠体51の手前側所定位置に移動させる。これに より、固定用針59,60がメルトン10から抜けるとともに、積層メルトン1 2の上側の固定が解放される(図16参照)。 続いて、図示しないエアシリンダが押し上げ板68を上昇させ、受光素子70 の入射光が遮られた時点で止めて積層メルトン12の上から1枚目のメルトン1 0の長手方向の右端部の高さを位置決めし、2枚目のメルトン10の長手方向の 右端部側面の厚さ方向中央がほぼ固定用針59,60と同じ高さに来るようにす る。そして、移動装置61が押し当て部材54,55を枠体51の中心方向に移 動させ、この際、固定用針59,60を上から2枚目のメルトン10の側面に打 ち込ませ、積層メルトン12の上部を固定するとともに、上から2枚目のメルト ン10の右側端部を固定する。
【0058】 以下、前述と同様にして、上側ハガシ機本体30とカッタ34が共働して、積 層メルトン12の上から1枚目のメルトン10を剥がす。そして、移動装置31 が再び左方向所定位置へ前回と同じ位置まで移動し、整頓装置200が図2の二 点鎖線Bに示す第2待機位置に待機したときの整頓装置200の右半分の真上に 位置させ、整頓装置200の上にメルトン10を載置させたあと、再び、下側ハ ガシ機本体28の上に戻す。以下、同様の動作を繰り返す。
【0059】 なお、当初の積層メルトン12からメルトン10を所定枚数剥がし終わったと き、下側ハガシ機本体27,28において、固定用針59,60が一番上のメル トン10に打ち込まれ、押し当て部材54,55、64が残りの積層メルトン1 2を固定した状態で、押し上げ板68を下方へ搬送台20の高さまで降下し、積 層メルトン供給機17,18から次の積層メルトン12の供給を受ける。そして 、押し当て部材54,55、64を枠体51の外側に移動し、以前の積層メルト ン12を新たな積層メルトン12の上に載せたのち、以前の積層メルトン12の 最上面右端部が発光素子69から受光素子70への入射光を遮るまで、押し上げ 板68を上昇させて止める。 このあと、押し当て部材54,55、64を枠体51の内側に移動して、積層 メルトン12を挟むと同時に固定用針59,60を上から2枚目に打ち込み、上 側ハガシ機本体29,30とカッタ33,34により積層メルトン12の上から 1枚目のメルトン10を分離する。以降、メルトン10の分離動作を繰り返し、 新たに追加した積層メルトン12からメルトン10を所定枚数剥がし終わったと ころで、再び、新たな積層メルトン12の供給を受ける。
【0060】 メルトン整頓工程 メルトン10が載置される前、整頓装置200は移動装置202により図2の 一点鎖線Aの第1待機位置に移動し待機している。そして、押し付け部材259 ,260、267,268はいずれも載置台252〜254の外側に待機し、押 し付け部材309,310、317,318はいずれも載置台302〜304の 外側に待機している。この状態で、ハガシ機16の上側ハガシ機本体29,30 は積層メルトン12からメルトン10を分離したのち、移動装置31によって、 図2の左方へ移動し、第1待機位置に待機した整頓装置200の左半部の真上に 来る。
【0061】 そして、例えば、上側ハガシ機本体30の場合、昇降・回転装置123が第2 可動板118を降下し、エアシリンダ119が第1可動板100を降下し、吸着 部材110,111に縦向きに位置決めした状態で吸着されたメルトン10が第 2整頓部300の左側の載置台302〜304の直上に来たところで降下を停止 し(図18参照)、続いて、パイプ108,109からのエアの吸引を止め、メ ルトン10を当該載置台302〜304の上に載せる。このあと、エアシリンダ 119が第1可動板100を上昇させ、昇降・回転装置123が第2可動板11 8を上昇させ、更に、90°回転して横向きとする。 上側ハガシ機本体29もほぼ同様にして、第1整頓部250の左側の載置台2 52〜254の上にメルトン10を載置する(図17参照)。
【0062】 このあと、整頓装置200は移動装置202により図2の二点鎖線Bの位置に 移動し第2待機位置に待機する。 一方、上側ハガシ機本体29,30は移動装置31により下側ハガシ機本体2 7,28の上に戻り、次のメルトン10を積層メルトン12から分離、吸着した のち、移動装置31により、第2待機位置に待機した整頓装置200の右半部の 真上(前回、整頓装置200が一点鎖線Aに待機したときに上側ハガシ機本体2 9,30を移動させた位置と同じ)に移動する。そして、前回と同様にして、第 1,第2整頓部250,300の右側の載置台252〜254と302〜304 の上に載置したのち、下側ハガシ機本体27,28の上に戻る。
【0063】 整頓装置200は移動装置202により第2待機位置Bから左方へ移動し、図 2の実線位置、即ち、第1メルトン供給機400と第2メルトン供給機500の 真下に来る。 次に、エアシリンダ263,264が押し付け部材259,260を載置台2 52〜254の方向へ移動し載置台252,254の側面に当接させ、同時に、 エアシリンダ269,270が押し付け部材267,268を載置台252,2 54の方向へ移動し、台形山形部255,256の側面に当接させ、第1整頓部 250の左右の載置台252〜254に載置された2つのメルトン10を横向き 所定位置に位置決めする(図19の上半部参照)。
【0064】 また、これと平行して、エアシリンダ313,314が押し付け部材309, 310を載置台302〜304の方向へ移動し載置台302,304の側面に当 接させ、同時に、エアシリンダ319,320が押し付け部材317,318を 載置台302,304の方向へ移動し、台形山形部305,306の側面に当接 させ、第2整頓部300の左右の載置台302〜304の上に載置された2つの メルトン10を縦向き所定位置に位置決めする(図19の下半部参照)。 そして、一旦、各押し付け部材259,260、267,268を載置台25 2〜254の外側に戻し、押し付け部材309,310、317,318も載置 台302〜304の外側に戻す。
【0065】 このあと、数回、載置台252〜254、302〜304への当接と外側への 戻しを繰り返し、第1整頓部250に載置された2枚のメルトン10と第2整頓 部300に載置された2枚のメルトン10を整頓し、向き及び位置を定める。 上側ハガシ機本体29,30は、積層メルトン12からメルトン10を剥がす 前より、メルトン10を吸着して位置決め状態に保っており、整頓装置200の 上に移動してメルトン10を載置する際、ほぼ正しい向き及び位置に載置するこ とができ、整頓装置200による整頓を容易に行える。そして、整頓装置200 により最終的に正確な向き及び位置に位置決めされるので、第1,第2メルトン 供給機400,500はボール製造機700に対するメルトン10の供給を正確 に行うことが可能となる。 なお、各押し付け部材259,260、267,268、309,310、3 17,318は、最後に載置台252〜254、302〜304の外側で待機す る。
【0066】 メルトン供給工程 次に、整頓装置200からボール製造機700へのメルトン10の供給につい て、図6〜図8、図20〜図28を参照して説明する。なお、整頓装置200、 第1,第2メルトン供給機400,500、ボール製造機700は図6〜図8の 状態にあり、第1メルトン供給機400、第2メルトン供給機500の吸着体4 01,402、501,502は各々第1整頓部250、第2整頓部300に整 頓された各メルトン10の真上に位置しており、また、下側アプリケータ750 ,800、上側アプリケータ850,900のスライダ757,758は所定間 隔まで開いた状態にあり、各係止部材767〜769,787は後退しているも のとする。
【0067】 整頓装置200でのメルトン10の整頓が完了すると、まず、図6、図8の状 態に復帰した第2メルトン供給機500は、昇降装置517が支持体510を降 下し、アーム506,507の先端に吊持した吸着体501,502の下端を第 2整頓部300の上に縦向きに載置、整頓されたメルトン10の中央に当てる( 図20参照)。次に、吸着体501,502の吸出口504からエアの吸引を開 始する。続いて、整頓装置200の下側に設けたメルトン押し上げ装置550の エアシリンダ553(図5参照)が押し上げ部材551を上昇させる。立ち上げ 部554,555が第2整頓部300のテーブル201と基板301を貫通して 設けた開口307,308を通って上昇し、メルトン10の中心より少し外側を 押し上げて吸着体501,502の表面に押し当てていく。この際、当接部55 6がメルトン10の幅方向の位置ずれを防止するので、吸着体501,502に は位置決めされた状態でメルトン10が巻かれる(図21参照)。
【0068】 立ち上げ部554,555の上端が吸着体501,502の吸込口503の高 さに来た所でメルトン10は位置決め状態で吸着される。立ち上げ部554,5 55の上端が吸着体501,502の上端近くに来たところで、エアシリンダ5 53は押し上げ部材551の上昇を止め(図22参照)、整頓装置200の下方 まで降下させる。メルトン10は吸着体501,502に吸着されたままとなる (図23参照)。
【0069】 第1メルトン供給機400も同様にして、図6、図7の如く復帰した状態から 、昇降装置409が支持体408を降下し、アーム406,407の先端に吊持 した吸着体401,402の下端を第1整頓部250の上に横向きに載置、整頓 されたメルトン10の中央に当てる。次に、吸着体401,402の吸出口40 4からエアの吸引を開始する。続いて、整頓装置200の下側に設けたメルトン 押し上げ装置450のエアシリンダ453が押し上げ部材451を上昇させる。 立ち上げ部454,455が第1整頓部250のテーブル201と基板251を 貫通して設けた開口257,258を通って上昇し、メルトン10の中心より少 し外側を押し上げて吸着体401,402の表面に押し当てていく。この際、当 接部456がメルトン10の幅方向の位置ずれを防止するので、吸着体401, 402には位置決めされた状態でメルトン10が巻かれる。
【0070】 立ち上げ部454,455の上端が吸着体401,402の吸込口403の高 さに来た所でメルトン10は位置決め状態で吸着される。立ち上げ部454,4 55の上端が吸着体401,402の上端近くに来たところで、エアシリンダ4 53は押し上げ部材451の上昇を止め、整頓装置200の下方まで降下させる 。メルトン10は吸着体401,402に吸着されたままとなる。
【0071】 次に、まず、第1メルトン供給機400の方から、吸着体401,402にメ ルトン10を吸着させたまま昇降装置409が支持体408を所定高さまで上昇 させ、続いて、移動装置413が図6の右方へ移動させ、ボール製造機700の 下側アプリケータ750,800の直上に来たところで止める。このとき、吸着 体401,402が一対のスライダ757,758の上端近くの間に入り(図6 の二点鎖線D、図24参照)、前回製造したテニスボール(図31の符号951 参照)が下側アプリケータ750,800に乗っているとき、該テニスボール9 51を押し出し、シュート950に落として外部に排出させる。
【0072】 次に、昇降装置409が支持体408を降下させ、吸着体401,402に吸 着されたメルトン10の下部中央が固定台751の凹部752に載ったところで 止める(図25参照)。続いて、吸着体401,402の吸出口404からエア を短時間注入し、吸込口403から吹き出させてメルトン10を外側に押し、ス ライダ757,758の凹部761の中に入れる(図26参照)。ここで、下側 アプリケータ750,800は、エアシリンダ764が作動し、摺動体765を 前進させて係止部材767〜769を前進させ、立ち上がり部760の対向面の 端から突き出させてメルトン10の端部側面を係止させる。これと同時にエアシ リンダ785が作動し、係止部材787を前進(上昇)させて固定台751の上 端から上側に突き出させてメルトン10の中央部側面を係止させる(図27参照 )。 このあと、第1メルトン供給機400は昇降装置409が支持体408を所定 高さまで上昇させ、吸着体401,402を下側アプリケータ750,800か ら出して止める(図28参照)。
【0073】 次に、第2メルトン供給機500は、吸着体501,502にメルトン10を 吸着させたまま昇降装置517が支持体510を所定高さまで上昇させ、モータ 514が回転して、アーム506,507を180°回転させて吸着体501, 502を上向きとする。そして、移動装置521が図6の右方へ移動させ、ボー ル製造機700の上側アプリケータ850,900の直下に来たところで止める (図6の二点鎖線E参照)。
【0074】 次に、昇降装置517が支持体510を上昇させ、吸着体501,502に吸 着されたメルトン10の上部中央が固定台751の凹部752に入ったところで 止める。続いて、吸着体501,502の吸出口504からエアを短時間注入し 、吸込口503から吹き出させてメルトン10の両側を外側に押し、スライダ7 57,758の凹部761の中に入れる。ここで、上側アプリケータ850,9 00は、エアシリンダ764が作動し、摺動体765を前進させて係止部材76 7〜769を前進させ、立ち上がり部760の対向面の端から突き出させてメル トン10の端部側面を係止させる。これと同時にエアシリンダ785が作動し、 係止部材787を前進(下降)させて固定台751の上端から下側に突き出させ てメルトン10の中央部側面を係止させる。
【0075】 このあと、第2メルトン供給機500は昇降装置517が支持体510を所定 高さまで下降させ、吸着体501,502を上側アプリケータ850,900か ら出して止める。 そして、移動装置521が支持体510を図6の左方向に移動し、元の位置に 戻し、モータ514が逆回転して、アーム506,507を180°逆回転させ て吸着体501,502を下向きに戻す。続いて、第1メルトン供給機400の 移動装置413が支持体408を図6の左方向に移動し、元の位置に戻す。
【0076】 なお、メルトン10が取り出されたあと、整頓装置200は図2の第1待機位 置に移動し、上側ハガシ機本体29,30からの次のメルトン10の供給を待つ 。そして、4枚のメルトン10が載置されると、図2の実線の位置に移動し、整 頓を行う。これらのメルトン10はボール製造機700でのボール製造動作が完 了したあと、再び、第1,第2メルトン供給機400,500によって供給され る。
【0077】 ボール供給工程 上記のようにして、下側アプリケータ750,800、上側アプリケータ85 0,900にメルトン10のセットが終わると、ボール供給機600のマニュピ レータ602がトレイ601から2つのコアボール14を取り出し、下側アプリ ケータ750,800にセットされたメルトン10の中央に載置し、再び、トレ イ601の上に戻る。下側アプリケータ750,800にセットされたメルトン 10の中央は固定台751の凹部752に嵌まって凹んでいるので、コアボール 14はメルトン10の中央に安定する。
【0078】 ボール製造工程 まず、エアシリンダ704が作動し、上方に待機していた可動板702を降下 させてメルトン10のセットされた上側アプリケータ850,900を下側アプ リケータ750,800に向けて降下させていく。そして、上側アプリケータ8 50,900にセットされたメルトン10の中央が下側アプリケータ750,8 00に載せられたコアボール14に当接するところで、エアシリンダ704が降 下動作を止めさせる(図29参照)。
【0079】 次に、各下側アプリケータ750,800、上側アプリケータ850,900 のモータ781が回転して、軸774を回転させ、移動体777,778を互い に接近する方向に移動させることで、該移動体777,778と連結部材779 ,780を介して結合されたスライダ757,758を固定台751の上で摺動 させながら接近させていく。このとき、メルトン10はスライダ757,758 の立ち上がり部760に設けた凹部761に深く入っていく。そして、スライダ 757,758が或る程度接近したところで、エアシリンダ764を作動し、摺 動体765を外側に移動して、係止部材767〜769を後退させ、同様に、エ アシリンダ785を作動し、支持体786を後退させて係止部材787を後退さ せてメルトン10の係止を解放させる。 なお、係止部材767〜769、787の後退は、上側アプリケータ850, 900の下降が完了した時点で行ってもよい。
【0080】 その後もスライダ757,758の接近移動を続け、まず、下側アプリケータ 750,800のスライダ757,758と上側アプリケータ850,900の スライダ757,758の立ち上がり部760の端同士がほぼ接するところで、 コアボール14に立ち上がり部760の凹部761に入った部分のメルトン10 が当接する(図30参照)。接近移動を更に少し行いコアボール14とメルトン 10の間に所定の圧力が生じたところでモータ781を止めると、コアボール1 4にメルトン10が加圧接着する。この際、コアボール14の変形で固定台75 1の凹部752に入った部分のメルトン10もコアボール14に加圧接着する。
【0081】 このあと、モータ781を逆回転させてスライダ757,758を所定間隔と なるまで離すと、下側アプリケータ750,800の固定台751の上には、コ アボール14にメルトン10が貼り付けられたテニスボール951ができている (図31参照)。 なお、このあとスライダ757,758の接近と引き離しを複数回行って、よ り確実に接着がなされるようにしてもよい。最終的には、スライダ757,75 8を所定間隔まで引き離しておく。 下側アプリケータ750,800の上にできたテニスボール951は、下側ア プリケータ750,800に次のメルトン10が供給される際、第1メルトン供 給機400の吸着体401,402によって押し出され、シュート950に落下 して外部に排出されるので、特別な排出装置は不要である。
【0082】 このようにして、コアボール14へのメルトン10の貼り着けが終わると、エ アシリンダ704が作動して、上側アプリケータ850,900を上昇させ、元 の待機位置まで復帰させる。このあと、下側アプリケータ750,800と上側 アプリケータ850,900には次のメルトン10が供給され、また、下側アプ リケータ750,800にはコアボール14が供給されるので、前回と同様にし てメルトン10の貼り付けを行うことができる。
【0083】 以上のようにして、積層メルトン12からのメルトン10の分離、分離したメ ルトン10の整頓、ボール製造機700へのメルトン10とコアボール14の供 給、コアボール14へのメルトン10の貼り付けの各工程を順に繰り返し行うこ とで、自動的かつ連続的に多数のテニスボール951を製造することができる。 但し、このテニスボール951は、まだ、最終完成品ではなく、最終工程に回 されて、蒸気による起毛処理、メルトン間の白色糊の再溶着等がなされる。
【0084】 このように、コアボール14に対し、メルトン10を所定箇所に位置決めしな がら自動的に接着することができるので、一定品質のテニスボールを効率良く製 造することができ、作業者の負担も大幅に軽減させることができる。 そして、一対のスライダ757,758の動きが直線的なのでスライド機構の 構成が簡単で済むとともに、下側アプリケータ750,800にセットされたメ ルトン10の上にコアボール14を置いたとき、固定台751の凹部752によ り安定するので、コアボール14をメルトン10の中央に位置決めするための芯 出し機構も不要となる。
【0085】 また、メルトン10とコアボール14を加圧接着させるようにしたことにより 、貼り付け前のメルトン10の裏面やコアボール14の表面はべたつかず、下側 アプリケータ800,850と下側アプリケータ700,750へのメルトン1 0やコアボール14のセットが容易となり、製造上のトラブル発生を無くすこと ができる。
【0086】 なお、スライダ757,758の凹部761は完成後のテニスボールと同じ大 きさの真球の一部分でもよいが、真球を赤道で僅かにつぶした回転楕円体の一部 分としたり、赤道の上と下で径を僅かに変えた回転体の一部分としたりすれば、 メルトン10を貼り付ける際、例えば、下側アプリケータ750,800の場合 、上端部→コアボール14の赤道→下側頂点という具合にして、次第に貼り付け 動作を進行させ、途中で、2つのメルトンが重ならないように逃がしていくこと ができるので、貼りつけ不良の発生をより確実に防止できるようになる。
【0087】 また、第1,第2メルトン供給機400,500における吸着体401,40 2、501,502は球体の前後両端部を切除し、左右の両側部だけ吸込口40 3を有する形状にしたが、図32,図33に示す吸着体420に示す如く、球体 の上端部と左右両端部を平面的に切除するとともに前後両端部をゆるやかな曲面 状に切除し、かつ、左右両側部に設けた突起421と下端部に設けた突起422 の3か所に吸込口423を設け、各吸込口423を連通孔424を介して背面に 設けた吸出口425と連通するように形成してもよい。このように形成した吸着 体420によれば、3か所でメルトン10を吸引できるのでメルトン10をより 確実に吸着することができ、また、メルトン10を大きく曲げて吸着しているの で、エアの吸引を解除するだけでメルトン10の復元力により、ボール製造機7 00の下側アクチュエータ750,800、上側アクチュエータ850,900 のスライダ757,758の間にセット可能となる。
【0088】 なお、図34,35に示す如く、吸着体420Aにエアの吸い込み、吐き出し で作動する1組の埋め込み型シリンダ430を横向きに内蔵して連通孔424A と接続し、吸出口425からエアを吸引している間は、ピンアクチュエータ43 1が吸着体420Aの表面から内側に入り込んでメルトン10の吸着を妨げず( 図34参照)、吸出口425からエアを吹き込むと、ピンアクチュエータ431 が吸着体420Aの表面から外側に突き出てメルトン10を側方へ押し出し、ボ ール製造機700の下側アクチュエータ750,800、上側アクチュエータ8 50,900のスライダ757,758の間に確実にメルトン10をセットでき るようにしてもよい(図35参照)。
【0089】 また、ハガシ機16の下側ハガシ機本体27,28における枠体51、押し当 て部材54,55、64、発光素子69,受光素子70の高さは、積層メルトン 12を上昇させ受光素子70の入射光を遮ったところで停止したとき、積層メル トン12の右端部の上から2枚目のメルトン10の側面の高さ方向の中央が固定 用針59,60の高さ位置に来るとともに、上から1枚目のメルトン10の上面 が枠体51、押し当て部材54,55、64の上面と面一となる高さに来るよう にしたが、図36に示す如く、積層メルトン12を上昇させ発光素子69Aから 受光素子70Aへの入射光を遮ったところで停止したとき、積層メルトン12の 右端部の上から2枚目のメルトン10の側面の高さ方向の中央が固定用針59, 60の高さ位置に来るとともに、上から2枚目のメルトン10の上面が枠体51 A、押し当て部材54A,55A、64Aの上面と面一となる高さに来るように してもよい。
【0090】 また、上記した実施例では、テニスボールを例に挙げて説明したが、コアボー ルに2枚のメルトン10を貼り付けて製造するボールであれば、他の種類のボー ルにも同様に適用することができる。
【0091】
【考案の効果】
本考案によれば、上側アプリケータと下側アプリケータに対し、一対のスライ ダを開いた状態で、固定台の凹部と一対のスライダの凹部にメルトンをセットし 、係止部材で係止するとともに、下側アプリケータには固定台の凹部に相当する メルトンの上にコアボールを置き、この状態で、上側アプリケータを下側アプリ ケータの方向へ移動し、コアボールが上側アプリケータと下側アプリケータの間 に挟まれたところで停止し、上側アプリケータと下側アプリケータで同期を取り ながら、各々の一対のスライダを閉じて、コアボールにメルトンを接着させるよ うに構成したから、コアボールに対し、メルトンを所定箇所に位置決めしながら 自動的に接着することができるので、一定品質のメルトン貼りボールを効率良く 製造することができ、作業者の負担も大幅に軽減させることができる。 そして、一対のスライダの動きが直線的なのでスライド手段の構成が簡単で済 むとともに、下側アプリケータにセットされたメルトンの上にコアボールを置い たとき、固定台の凹部により安定するので、コアボールをメルトン中央に位置決 めするための芯出し機構も不要となる。
【0092】 また、2枚のメルトンの裏面とコアボールの外面の内、いずれか一方または両 方に加圧で接着する接着材を塗っておき、上側アプリケータと下側アプリケータ が同期を取りながら各々のスライダが閉じて、コアボールにメルトンを接着させ る際、加圧接着させるようにしたことにより、上側アプリケータと下側アプリケ ータへのメルトンやコアボールのセットが容易となり、製造上のトラブル発生を 無くすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボール製造機の全体構成を示す正面図である。
【図2】ボール製造ラインの全体構成を示す平面図であ
る。
【図3】ハガシ機の構成を示す一部省略した斜視図であ
る。
【図4】整頓装置の左半部を示す平面図である。
【図5】整頓装置の左側面図である。
【図6】メルトン供給工程の全体構成図である。
【図7】第1メルトン供給機の正面図である。
【図8】第2メルトン供給機の正面図である。
【図9】下側アプリケータの正面図である。
【図10】下側アプリケータの図9におけるF−F´線
に沿った断面図である。
【図11】ハガシ工程の動作説明図である。
【図12】ハガシ工程の動作説明図である。
【図13】ハガシ工程の動作説明図である。
【図14】ハガシ工程の動作説明図である。
【図15】ハガシ工程の動作説明図である。
【図16】ハガシ工程の動作説明図である。
【図17】ハガシ工程の動作説明図である。
【図18】ハガシ工程の動作説明図である。
【図19】整頓工程の動作説明図である。
【図20】メルトン供給工程の動作説明図である。
【図21】メルトン供給工程の動作説明図である。
【図22】メルトン供給工程の動作説明図である。
【図23】メルトン供給工程の動作説明図である。
【図24】メルトン供給工程の動作説明図である。
【図25】メルトン供給工程の動作説明図である。
【図26】メルトン供給工程の動作説明図である。
【図27】メルトン供給工程の動作説明図である。
【図28】メルトン供給工程の動作説明図である。
【図29】ボール製造工程の動作説明図である。
【図30】ボール製造工程の動作説明図である。
【図31】ボール製造工程の動作説明図である。
【図32】吸着体の変形例を示す正面図である。
【図33】図32に示す吸着体の側面図である。
【図34】吸着体の他の変形例を示す一部破断した正面
図である。
【図35】図34に示す吸着体の動作説明図である。
【図36】下側ハガシ機本体の変形例を示す一部省略し
た断面図である。
【符号の説明】
10 メルトン 700 ボール製造機 704、764、785 エアシリンダ 750、800 下側アプリケータ 751 固定台 752、761 凹部 757、758 スライダ 765 摺動体 767、768、769、787 係止部材 774 軸 779、780 連結部材 781 モータ 850、900 上側アプリケータ

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚のメルトンの裏面とコアボールの外
    面の内、いずれか一方または両方に接着材を塗ってお
    き、2枚のメルトンでコアボールの両側より、互いに9
    0°ずれた位置で包むように接着してメルトン貼りボー
    ルを製造するボール製造機において、 上下に対向し、水平面内で90°ずれた位置に配置され
    るとともに、内部に上側と下側のメルトンを個別にセッ
    ト可能な上側アプリケータ及び下側アプリケータを設け
    るとともに、 メルトンセット時には下側アプリケータに対し上側アプ
    リケータを相対的に上昇した状態とさせ、コアボールへ
    のメルトン接着時には下側アプリケータに対し上側アプ
    リケータを相対的に降下させることが可能なアプリケー
    タ移動手段を装備し、 各アプリケータには、メルトン貼りボールの頂部と略同
    形の略部分球状の凹部を有する固定台と、 固定台の上で凹部を中心にして対向配置され、互いに水
    平方向にスライド自在で、かつ、対向面が丁度、コアボ
    ールに貼られた1つのメルトンの頂部を除いた外形の半
    分と略同形の略部分球面状に切除された一対のスライダ
    と、 アプリケータにセットされたメルトンを係止する係止部
    材と、 固定台の上で凹部を中心にスライダを対象に移動させる
    ことでアプリケータへのメルトンセット時には一対のス
    ライダを開いた状態とさせ、コアボールへのメルトン接
    着に際しては一対のスライダを同期して閉じさせること
    が可能なスライド手段と、 を備えたことを特徴とするボール製造機。
  2. 【請求項2】 2枚のメルトンの裏面とコアボールの外
    面の内、いずれか一方または両方に加圧で接着する接着
    材を塗っておき、 上側アプリケータと下側アプリケータが同期を取りなが
    ら各々のスライダが閉じて、コアボールにメルトンを接
    着させる際、加圧接着させるようにしたこと、 を特徴とする請求項1記載のボール製造機。
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