JPH0737127Y2 - 磁気誘導用アモルファス標識体 - Google Patents

磁気誘導用アモルファス標識体

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JPH0737127Y2
JPH0737127Y2 JP1987050375U JP5037587U JPH0737127Y2 JP H0737127 Y2 JPH0737127 Y2 JP H0737127Y2 JP 1987050375 U JP1987050375 U JP 1987050375U JP 5037587 U JP5037587 U JP 5037587U JP H0737127 Y2 JPH0737127 Y2 JP H0737127Y2
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英昭 二瀬川
宏 松林
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三井石油化学工業株式会社
日本電気環境エンジニアリング株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ゴルフカートや無人搬送車両を磁気誘導する
アモルファス標識体に関する。
〔従来の技術〕
近年、種々の物流システムでは、部品搬送等の自動化、
省力化の一環として無人搬送車が採用されるが、こうし
た無人搬送車の他、自動車においても走行制御システム
の形態の1つとして、磁気利用による磁気誘導方式が知
られている。この磁気誘導方式のものは、例えば、磁性
体のフェライト粉末の混入されたブロック(以下フェラ
イトブロックという)で作成された誘導用の帯状標識体
を通行路に敷設し、この標識体を走行カート側に搭載の
磁気センサによって検出し、カートが標識体に沿って走
行するよう制御するものである。
ここで、磁気センサは、第2図に示すように、発振器か
らの交流電流で動作する励磁コイル5,5′と共に左側検
出コイル6と右側検出コイル7とを設置し、励磁コイル
5,5′から出力される磁力線が前記各検出コイル6,7を鎖
交することにより各検出コイル6,7に電磁誘導作用で発
生する起電力を検知するようにしたものである。そし
て、励磁コイル5,5′により形成される磁界中に磁性体
8が入り込むと、磁力線が偏向され、この偏向磁力線に
よる磁気出力を左右の検出コイル6,7で検出するように
してある。そして、例えばカートが左側に偏位した時、
第3図のように左側検出コイル6を鎖交する磁力線より
右側検出コイル7を鎖交する磁力線の方が多くなってそ
の起電力も大きくなるので、この検出データをもとにカ
ートを左右に位置制御し、標識体に沿って誘導する。
〔考案が解決しようとする問題点〕
このような磁性体としては従来よりフェライト粉末を樹
脂やセメント等のマトリックス中に分散させたフェライ
トブロックが多く用いられているが、フェライトを前記
のような標識体として使用した場合、走行制御に必要な
所望の磁気を得るにはかなり断面積の大きいフェライト
ブロックを必要とする。したがって、このフェライトブ
ロックの大型化に伴い誘導路面上からの出っ張りも大き
くなり、これが障害物となって通行者のつまずきの原因
にもなったり、或は出っ張り部分に塵あいが堆積し易く
なる。特に、塵あいを嫌う電子精密機器等のクリーンル
ームには採用し難いという事情がある。
また、この種のフェライトブロックによる標識体をゴル
フカート等の無人搬送車の誘導用として屋外で用いる場
合、衝撃外力に対する剛性の点で好ましくない。また、
コース間のアスファルト通行路に沿って、石油樹脂にフ
ェライトを混入させた帯状の標識体を敷設すると、夏場
では外気が高温になると標識体自身が石油樹脂を主体と
するために軟化し、冬場では低温脆化するなどして、標
識体が衝撃外力によって削り取られたり、摩耗したりし
て、耐久性の点で不都合が生じ且つ磁気誘導効果が減少
するという問題点がある。
さらに、フェライトブロックを屋内外の通路に埋設して
誘導体用の軌条帯を設ける方式の場合、その後のレイア
ウトの変更が面倒であるという問題点がある。
そこで、本考案者らは、標識体の小型化および薄型化を
行って上記の如き従来のフェライトブロックの問題点を
解決すべく検討を重ねた結果、フェライトよりさらに強
磁性体のアモルファス金属を誘導標識体に採用すること
により、これらの問題点を解決できることを見出だし
た。しかるに、アモルファス金属をそのまま使用する
と、空気や雨水との長期的接触環境下において腐食が進
展して、磁気特性の低下や機械的強度の低下が発生する
虞がある。もし、このような特性が低下すると、走行カ
ート側搭載の磁気センサで標識体を検出できなくなった
り、車両タイヤで踏まれる等の外力を受けた場合に破損
してしまったりする可能性が生じる。このため本考案者
らは、アモルファス金属を防食するために樹脂でラミネ
ートする手段を着想し検討を行った。しかしながら、樹
脂でラミネートしたアモルファス金属は防食性は改良さ
れるもののアモルファス金属の磁気特性が低下すること
が判った。この現象についての明確なる理論説明は定か
ではないが、本考案者らの推定するところでは、ラミネ
ート積層時に溶融樹脂の熱でアモルファス金属形態が変
化したり酸化劣化を生じ、また冷却工程で収縮率の大き
い樹脂層がアモルファス金属に張力をかけた状態で冷却
されるため、該張力による磁歪が生じてアモルファス金
属の磁気特性が低下するものと考えられる。
そこで、本考案者らはさらに検討を重ねた結果、特定の
アモルファス磁性合金を選択すれば、溶融ラミネートに
よっても磁気特性が低下しないことを見出だし、本考案
に到達した。したがって、本考案は、このようなアモル
ファス金属を標識体として利用する際の問題点を解決す
るものであり、その目的とするところは、アモルファス
金属の磁気特性を損なうことなく防食性を付与し、小型
化および薄型化を可能にした標識体を提供するところに
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は、かかる従来の問題点を解決して目的を達成す
るために次なる構成とした。
すなわち、溶融ラミネートにより樹脂が積層された磁性
体で、薄片状のコバルト系アモルファス金属板からなる
ことを特徴とする磁気誘導用アモルファス標識体であ
る。
〔作用〕
ここで磁性体のアモルファス金属板としては、遷移金属
元素成分としてコバルト(Co)を主成分とするコバルト
系アモルファス金属であって、他にメタロイド元素とし
てB、P、Si、C等を含み、少量のFe、Ni、Mo等のCo以
外の遷移金属元素を含んでいる場合もある。
このようなアモルファス金属を使用することにより、本
考案の磁気誘導用アモルファス標識体は、従来のフェラ
イト標識体に比較して、単位面積当たりで数倍の強磁気
が得られる特性を有し、磁気センサへの応答磁気出力が
強い。即ち、従来のフェライト方式のものが厚さ1〜5m
mであるのに対して、薄片状のアモルファス金属板の厚
さを例えば30μ以下といったように極薄寸法に抑えるこ
とができ、また標識体の長手方向に強い磁気エネルギー
を有する傾向にあるアモルファス金属の特性を生かし、
標識体としての寸法を小さくすることができる。
また、アモルファス金属板の表面を樹脂で溶融ラミネー
トすることの意味は、腐食に対する防錆性を高めて経時
耐久性を向上させることにある。
そして、本考案で用いることのできる熱可塑性樹脂とし
ては、結晶性、非晶性を問わず、低密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−プテ
ン、ポリ4−メチル−1−ペンテンあるいはエチレン、
プロピレン、1−プテン、4−メチル−1−ペンテン等
のα−オレフィン同士のランダムあるいはブロック共重
合体等のポリオレフィン、エチレン・アクリル酸共重合
体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニル
アルコール共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合体等
のエチレン・ビニル化合物共重合体、ポリスチレン、ア
クリロニトリル・スチレン共重合体、ABS、メタクリル
酸メチル・スチレン共重合体、α−メチルスチレン・ス
チレン共重合体等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重
合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル
等のポリビニル化合物、ナイロン6、ナイロン6−6、
ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミ
ド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート等の熱可塑性ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリフェニレンオキサイド等あるいはそれらの混合
物のいずれの樹脂でもよい。被覆層に所望される特性と
しては、水蒸気または酸素の透過率の小さいこと、吸水
性のないこと、表面強度の大きいこと、そして耐候性を
有することなどであるから、ポリエステルおよびポリエ
チレンやポリプロピレン等のオレフィン系の樹脂が好ま
しく、とりわけアモルファス金属板との接着性の面から
不飽和カルボン酸のグラフト変性ポリオレフィンを少な
くとも含有するものが好ましく、その一例として、無水
マレイン酸グラフト変性ポリオレフィンやこれと未変性
のポリオレフィンとの混合物が例示できる。
樹脂は公知の手段によってアモルファス金属板に溶融ラ
ミネートされる。ラミネートにより形成される樹脂層の
厚みは適宜決定されるが、通常250μm以下である。
このように形成した標識体は通行路に沿って実質上帯状
をなすように貼設される。そして、ゴルフカート等の車
両側に設けた磁気センサの励磁コイルにより形成される
磁界中に標識体が存在することにより、磁力線が偏向さ
れ、偏向磁力線による磁気出力を車両側磁気センサの検
出コイルで検出する。この検出信号に基づいてカートが
標識体による所定の誘導路に沿って走行するよう制御さ
れる。
〔実施例〕
以下、本考案による磁気誘導用アモルファス標識体の実
施例を比較例と比較しつつ説明する。
ここでは、溶融ラミネートする前のアモルファス金属板
の磁気特性を測定し、その後アモルファス金属板上に無
水マレイン酸グラフトポリエチレンを接着層として、ポ
リエチレンを溶融ラミネートした場合の磁気特性を測定
した。
そして、磁性体のアモルファス金属が、Fe・B・Si
系、Fe・B・Si・Cr系、Co・Fe・Ni・Mo・B・Si系
の金属組成のものについて、磁気特性を測定した。
また、このアモルファス金属板は厚さが0.028mmで縦横
の大きさを50mm×300mmの試験片Tとしたものである。
そして、第1図に示すように、このアモルファス金属板
1の両面に熱可塑性樹脂を溶融ラミネートして厚さ150
μの被覆層2を形成した。
磁気特性の測定方法は、通行路面に設けられた磁気誘導
用アモルファス標識体と車両側の磁気センサとの間の距
離を想定し、アモルファス金属から例えば100mm離れた
位置で、磁気センサによって検出される磁気を40KHZに
おけるこれに等価の電圧(mV)で検出した。
以上の結果を第1表に示す。
第1表の比較から明らかなように、コバルト系アモルフ
ァス金属に被覆層を形成した場合、強磁性体としてのア
モルファス金属板1の磁気の強弱に影響を及ぼさず、磁
気特性にほとんど変化はない。
これに並行して、同様な測定を従来のフェライト標識体
(1×50×300mm)に試みると、実施例の標識体の検出
電圧が41.0mVであるのに対して、従来のフェライト標識
体の検出電圧は10mV程度であった。このことから、実施
例のものは格段に大きな磁気特性が得られることが明ら
かである。
即ち、単位面積当たりの出力電圧は、実施例の標識体の
場合、従来のフェライト標識体に比較して数倍大きいか
ら、その分だけ標識体の厚さおよび幅寸法を小さくする
ことができ、また、検知距離も大きくとれることによ
り、車高を高くすることができ、さらに信頼性の向上を
図ることができる。また、防食性も向上し、長時間にわ
たり安定した特性を示すことができる。
なお、前述のように極薄とされた帯状の標識体の裏面に
感圧性粘着剤を塗布した離型紙を付設し、現場施工に際
しこの離型紙を剥離してのち、標識体のみを通行路上の
予定された誘導路に貼着するようにすれば簡便である。
この離型紙の剥離構造を採用すると、その後のレイアウ
トの変更も容易である。
〔考案の効果〕
以上説明したように、本考案による磁気誘導用アモルフ
ァス標識体は、磁気センサへの単位面積当たりの磁気応
答出力は従来のフェライト標識体に比較して数倍も大き
く、標識体として厚さおよび幅の各寸法を大幅に小さく
することができ、通行帯の表面からの出っ張りが無いに
等しく、塵あいの堆積の心配もなく、特にクリーンルー
ム内での誘導標識帯として最適である。また、本考案に
係る被覆層ならばアモルファス金属板の磁気特性を劣化
させることがなく、また、ゴルフカート等の誘導標識帯
として屋外で敷設されるような場合でも、この被覆層に
より保護され、腐食に対する防錆性が増すために、経時
耐久性が向上する。更に、屋内外に拘わらず現場施工が
容易であり、施工後のレイアウトの変更が容易である。
【図面の簡単な説明】 第1図は本考案による磁気誘導用アモルファス標識体の
実施例の断面図、第2図及び第3図は磁気センサによる
標識体の検出を示す原理図である。 1…アモルファス金属板、2…被覆層、3…接着層。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融ラミネートにより樹脂が積層された磁
    性体で、薄片状のコバルト系アモルファス金属板からな
    ることを特徴とする磁気誘導用アモルファス標識体。
JP1987050375U 1987-04-02 1987-04-02 磁気誘導用アモルファス標識体 Expired - Lifetime JPH0737127Y2 (ja)

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JP1987050375U JPH0737127Y2 (ja) 1987-04-02 1987-04-02 磁気誘導用アモルファス標識体

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JP1987050375U JPH0737127Y2 (ja) 1987-04-02 1987-04-02 磁気誘導用アモルファス標識体

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JPS63159406U JPS63159406U (ja) 1988-10-19
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JP1987050375U Expired - Lifetime JPH0737127Y2 (ja) 1987-04-02 1987-04-02 磁気誘導用アモルファス標識体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58112730A (ja) * 1981-12-26 1983-07-05 株式会社豊田中央研究所 非晶質合金と熱可塑性樹脂とからなるラミネ−ト成形品の製造方法

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