JPH0734982B2 - 金型用ガス抜き装置 - Google Patents

金型用ガス抜き装置

Info

Publication number
JPH0734982B2
JPH0734982B2 JP62283123A JP28312387A JPH0734982B2 JP H0734982 B2 JPH0734982 B2 JP H0734982B2 JP 62283123 A JP62283123 A JP 62283123A JP 28312387 A JP28312387 A JP 28312387A JP H0734982 B2 JPH0734982 B2 JP H0734982B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
cavity
passage
diameter portion
molten metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62283123A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01127164A (ja
Inventor
稔 栗山
工成 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP62283123A priority Critical patent/JPH0734982B2/ja
Priority to EP88102942A priority patent/EP0281877B1/en
Priority to DE8888102942T priority patent/DE3871558T2/de
Priority to US07/166,294 priority patent/US4779667A/en
Priority to AU13034/88A priority patent/AU597544B2/en
Priority to KR1019880002671A priority patent/KR910006068B1/ko
Publication of JPH01127164A publication Critical patent/JPH01127164A/ja
Publication of JPH0734982B2 publication Critical patent/JPH0734982B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はダイカストマシンや射出成形機等の射出成形装
置において、成形時の金型キャビティからガスを抜き取
る金型用ガス抜き装置に関するものである。
〔従来の技術〕
ダイカストマシンは精密な製品を多量に鋳造する装置と
して従来より広く普及されているが、溶湯を高速,高圧
でキャビティ内へ充填するものであるためにキャビティ
内のガスが充分に抜けきらずに溶湯と混合して製品中に
巣として残存することがあり、巣のない健全性を重視さ
れる製品には適さない場合があった。
そこでこのような不都合を解消するものとして本出願人
は、例えば特公昭58−46386号公報や特公昭59−309号公
報に記載されているように、キャビティ内の大量のガス
を確実かつ容易に抜き取り、ガスの巻込みをなくして巣
のないダイカスト製品を得る金型用ガス抜き装置を開発
した。
第3図はこの種従来の金型用ガス抜き装置の要部を金型
分割面から見た一部破断正面図であってこれを同図に基
づいて説明すると、図示紙面の手前側と紙背側とに分割
された金型1には、ガス抜き装置2のガス抜きブロック
3が同じ面で分割されて接合されており、その分割面に
はスプールとも呼ばれる円筒部4が形成されていてこの
円筒部4の下端内面部に弁座4aが形成されている。5は
弁棒5aと弁頭部5bとからなる弁であって、昇降により弁
頭部5bの上側外周に設けられたテーパ部5cと弁座4aとの
間を開閉するように構成されており、弁座4a上方の円筒
部4内には、円筒部4に設けた排気口6が開口する空間
部7が形成されていて、排気口6の外側には、図示しな
い電磁切替弁および真空吸引装置が連結されている。ま
た、金型ブロック3には、金型キャビティ8と連通する
ガス抜き溝9と、その途中でかつ弁頭部5bの前方から弁
頭部5bを迂回して弁座4aの直前部分に導かれるバイパス
とも呼ばれるガス抜き通路10とが設けられている。
このように構成されていることにより、溶湯射出時のガ
スは、弁開状態において、ガス抜き溝9と、ガス抜き通
路10および空間部7を通って装置外へ抜かれ、また、溶
湯の充填完了時またはその直前には、ガス抜き溝9を高
速度で進んでくる溶湯の慣性力で弁5が閉じ、円筒部4
内の空間部7内への溶湯の進入を遮断するように構成さ
れている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このような従来の金型用ガス抜き装置に
おいては、ガス抜き溝9への溶湯の流入速度が遅い場合
や、流入量が少ない場合のように慣性力が小さい場合に
弁5が完全に閉まらないことがあり、また、真空吸引装
置を用いているために、溶湯が弁頭部に充分に作用する
前に、溶湯の一部が迂回しているガス抜き通路10の方へ
進んでしまうことがあり、きわめてまれではあるが、こ
の溶湯が飛沫状や小粒状となり、弁頭部5bの上側外周の
テーパ部5cないしは弁座4に付着して固化することによ
り弁5が完全に閉じるのを阻害することがあり、溶湯が
円筒部4内の空間部7に侵入してこれを損傷させたり、
円筒部4外へ噴出したりするという問題があった。
そこで、本出願人は、特願昭62−56798号(特公平3−3
3059号公報)に記載されているように、弁の弁体(弁頭
部)をほゞ円錐形状にするとともに、この円錐面の表面
に沿って設けた溝状通路でガス抜き溝と迂回ガス抜き通
路との間を連結し、溝状通路を通る溶湯の全量を弁頭部
の円錐面に作用させることにより、弁を全閉させるよう
にしたガス抜き装置を先に提案している。
そして、このような構成によれば、前述した問題点を概
ね解消することが可能となる。
しかし、このような構造によるガス抜き装置にあって
は、弁頭部の円錐面に沿った前記溝状通路は、弁の最大
弁開時には狭くて長いことから、ガスの排気能力の点に
おいて問題が残されていた。一方、弁頭部が弁閉方向に
移動すると、前記溝状通路の流路断面積は急速に拡大す
るものであり、弁閉時までの間に、溶湯の飛沫がこの拡
大された通路部分を通過して、弁の開閉部にまで至り、
弁の詰まりを引き起こす虞れがあるという問題もあっ
た。これは、排出抵抗を小さくし、ガスや空気の排出を
効率よく行なうために、上述した溝状通路以外の部分で
の流路断面積はある程度大きくしておくことが必要とさ
れるためである。
また、上述した構造によれば、弁頭部の形状や溝状通路
の形状に起因して弁頭部に作用する溶湯の慣性力が必ず
しも最良の状態でもなく、このような点に配慮し、金型
用ガス抜き装置としての機能を発揮させ得る何らかの対
策を講じることが望まれている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、
キャビティ内への溶湯の射出時においてガス、空気の排
気を適度な断面積を有する通路によって適切かつ充分に
行なえるとともに、キャビティからガス抜き溝側に溶湯
が至った時点で、その慣性力を弁の弁頭部に最良の状態
で作用させて弁の全閉状態を確実に得ることができる金
型用ガス抜き装置を得ることを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
このような問題点を解決するために本発明に係る金型用
ガス抜き装置は、金型キャビティと連通するガス抜き溝
の端部に連結された弁室内に摺動自在に設けられる弁の
弁頭部形状を、大径部とこの大径部から前記ガス抜き溝
方向に突出する同芯状の小径部とからなる段状に形成す
るとともに、この弁頭部における小径部の外周面と弁室
内周面との間、および弁開状態での前記小径部のキャビ
ティ側端面とこれに対面する弁室のキャビティ側の底面
との間に、溶湯の流れに抵抗を与える絞り部を有する環
状通路を形成し、かつこの環状通路とこの環状通路の反
キャビティ側に対応する弁室の内周面から発して弁開閉
部まで迂回する通路とによって、金型キャビティと連通
するガス抜き溝から弁開閉部まで導かれるガス抜き通路
を形成したものである。
〔作用〕
本発明によれば、キャビティ内に溶湯を射出すると、こ
の溶湯および小粒状等の溶湯固化物は、弁頭部小径部と
弁室との間に形成される絞り部を有する環状通路の存在
によって、迂回ガス抜き通路に入る前に、弁頭部におけ
る小径部のキャビティ側の端面へ確実に衝突して弁を全
閉させるので、溶湯等が弁室へ侵入しない。
また、キャビティ内のガスは、ガス抜き溝を通って弁頭
部へ向かうが、弁頭部の小径部外周面と弁室内周面との
間に適度の断面積を有する通路が形成されるので、充分
に排気される。ただし、この小径部外周側の通路は、必
要以上に広くならないように少し絞った状態にしておけ
ば、ガスは充分に排出されるとともに、溶湯は通り難く
なって弁頭部における小径部のキャビティ側の端面へ確
実に衝突し、ガスと溶湯との分離性がきわめてよくな
り、弁は連続運転にも耐えられるように、毎回確実に閉
じることになる。
〔実施例〕
第1図は本発明に係る金型用ガス抜き装置の実施例を示
す縦断面図である。図において、固定金型または可動金
型、あるいは一方の金型の分離面部にはガス抜きブロッ
ク11が取付けられていてその上面に固定されたブラケッ
ト11a上には、流体圧シリンダ12が固定されており、そ
の流体圧で進退するピストンロッド12aの作用端である
フランジ12bには、全体を符号13で示す金型用ガス抜き
装置の本体が、上端部のホルダ14をボルト止めすること
により固定されている。この金型用ガス抜き装置の本体
13は、ホルダ14で上端部を挟持された有底円筒状のスプ
ール15を備えており、このスプール15の下端小径段部15
aは、ガス抜きブロック11のスプール穴16に着脱自在に
嵌合されている。そして、射出成形時にこの金型用ガス
抜き装置の本体13を用いて金型キャビティ22内のガスを
排出したり弁を閉じるときにはピストンロッド12aが前
進して小径段部15aとスプール穴16とが第1図に示すご
とく嵌合するようにしてあり、射出後、型開して弁頭部
などを掃除するときには、ピストンロッド12aが後退し
て小径段部15aとスプール穴16との嵌合が解かれ、小径
段部15aや弁頭部はガス抜きブロック11の外に位置する
ように設けられている。スプール15は上下の部材15b,15
cに分割されていて、その間には内孔15dに嵌合された弁
ガイド17のフランジが挟持されており、上下の部材15b,
15cが一体化されている。18は弁ガイド17の上方に位置
してスプール15の部材15bの内孔15dに摺動自在に嵌合さ
れたピストンであって、その中心ねじ孔には、弁ガイド
17の内孔17aに進退自在に嵌合されてスプール15の下端
小径段部15a内を貫通する弁棒19のねじ部が螺入されて
一体化されており、この弁棒19の下端には後程詳述する
弁頭部20が一体化されている。
一方、前記ガス抜きブロック11とこれが接合固定された
金型21とは、図の紙面を境にして手前側と紙背側とに分
割されており、金型21にはキャビティ22が形成されてい
る。ガス抜きブロック11には、キャビティ22に連続する
ガス抜き溝23が形成されており、このガス抜き溝23と、
前記スプール15が嵌合されたスプール穴16との間には、
大径部の穴24aと小径部の穴24bとで段付き円筒状に形成
された弁室24が設けられている。前記弁頭部20は、弁室
24の小径部の穴24bに摺動自在に嵌合された円柱状の大
径部20aと、この大径部20aからガス抜き溝23方向に突出
するテーパ付きの小径部20bとで段状に一体形成されて
おり、その中心部端面側には、口径がガス抜き溝23の幅
よりも大きい円錐穴20cが設けられている。弁頭部20の
基端フランジ部20dの上端外周には、スプール15の下端
内面部に形成された弁座15eとで弁開部を構成するテー
パ部20eが形成されている。そしてキャビティ22からの
溶湯で弁頭部20を押上げることによりテーパ部20eが弁
座15eに押圧されて弁が閉じるように構成されている。
なお、弁は制御装置からの指令でピストン18の上側の室
にエアまたは油が送られることにより開くが、図示と詳
しい説明を省略する。また、ピストン18は下側の室にエ
アまたは油を供給することにより強制的に閉じるように
しておくこともできる。
ガス抜き溝23に続くバイパスとも呼ぶことができるガス
抜き通路25は、弁頭部20のテーパ付きの小径部20bのキ
ャビティ22側の端面とこれに対面する前記弁室24の底面
(弁室24のキャビティ22からのガス抜き溝23が開口する
底面部分)との間、および小径部20bの外周面と前記弁
室24の内周面(弁室24内周の壁面部分)との間に溶湯の
流れに抵抗を与える第1、第2の絞り部25a1,25a2を有
しかつガス抜き溝23に連通される環状通路25aと、小径
部20bの反キャビティ22側の外周面に対応する弁室24の
内周面の一部から発し、弁座15e直前の弁室24に連通す
る一対の迂回通路25bとによって形成されている。第1
図に示した実施例では、迂回通路25bは少し横方向に進
んでいったん下方へ向かい、次に外側横方向へ進んだの
ち上方向へ向かい、最後に内側横方向へ向かって弁座15
eの直前に至っている。ただしこれは必要充分な長さを
有していれば、他の形状にしてもよい。前記スプール15
の内孔15dには、排気孔15fが開口されており、キャビテ
ィ22内のガスは、弁開状態のとき、ガス抜き溝23,通路2
5a,迂回通路25b,弁室24の上側大径部の穴24a内を経てス
プール15の内孔15dに入り、排気孔15fから外部へ排出さ
れるように構成されている。
この実施例において、弁室24の小径部の穴24bの内周面
に摺動自在に設けられた弁頭部20の大径部20aの厚み
は、弁開き寸法、すなわち弁開状態における弁座15eと
テーパ部20e間の軸線方向の距離よりも厚くし、弁が閉
じるとき、溶湯が大径部20aの外周を通って弁室24の大
径部の穴24aへ直接行かないようにした。
また、弁頭部20のテーパ付きの小径部20bの軸線方向の
長さは、弁開状態のとき小径部20bの根元部から横方向
へ延びている部分の迂回通路25bの幅よりも長くした。
この小径部20bの軸線方向の長さは、できれば迂回通路2
5bの幅の2倍以上にするか、あるいは、迂回通路25bの
幅に弁開度寸法を加えた寸法よりも長くするのが好まし
い。それは、ガス抜き溝23から弁頭部20における小径部
20bのキャビティ22側の端面部分に横方向から入ってき
た溶湯が簡単に迂回通路25b内へ進まないようにするた
めである。
弁開状態のときの弁頭部20のテーパ付きの小径部20bの
キャビティ22側の端面と外周面とに沿うように形成され
る通路25aは適宜狭くした状態の通路25aとし、ガスの排
気能力は充分にあってしかも溶湯は少し進みにくい状態
を保ち得る寸法にした。すなわち、通路25aのうち、弁
頭部20における小径部20bのキャビティ22側の端面に沿
っている部分は下側の面を先細りのテーパ面とし、弁頭
部20における小径部20bのキャビティ22側の端面の外周
付近で溶湯の流れを絞り得るようにした。ただし、この
絞り部は、弁が開いていて弁頭部20に溶湯が衝突する瞬
間は有効に作用するが、いったん弁が閉じ始めたら、こ
この空間は急激に広がり、絞り効果はすぐ薄れてしま
う。それに対して、弁頭部20のテーパ付き小径部20bの
外周に設けられた通路25aでの第1、第2の絞り部25a1,
25a2は、ガスの排出を充分に行える範囲で狭くしておけ
ば、弁が閉じ始めても絞り効果はほとんど変わることが
なく、弁頭部20が軸線方向へ動いても絞った状態を保っ
ている。これら絞り部を弁頭部20の小径部20bのキャビ
ティ22側の端面と外周面に沿って設けたので、ガスは容
易に通っても、溶湯は容易に行きにくい。なお、弁頭部
20における小径部20bは、必ずしもテーパ付きにせず
に、円柱状に形成してもよい。すなわち、このような小
径部20bを円柱状としても、小径部20bのキャビティ22側
の端面とこれに対面する弁室24の底面との間、さらには
この小径部20の外周面と弁室24の内周面との間に、溶湯
の流れに抵抗を与えることができる第1、第2の絞り部
25a1,25a2を、ガス抜き溝23から弁室24の反キャビティ2
2側の内周面から発する一対の迂回通路25bに至る環状通
路25a途中に形成でき、上述した実施例と略同等の作用
効果が得られるものである。
勿論、実用面から見れば、この小径部20は抜き勾配があ
る方が、加工性等の理由から有利となる。さらに、この
ように小径部20を、キャビティ22側の端面に向って徐々
にでも小径となるような緩やかなテーパ付きとしておけ
ば、絞り効果があるだけでなく、射出後に凝固金属部か
ら弁頭部20を抜き出す際に円滑に作用させ得るという効
果も奏する。
一方、弁頭部20における小径部20bのキャビティ22側の
端面から内部に向かっては、円錐状の穴20cを設け、そ
の際、円錐穴20cの入口の直径は、ガス抜き溝23の幅よ
りも大きくしたが、これは、ガス抜き溝23から直真ぐに
突進してくる溶湯の最初の部分をこの円錐穴20cの中へ
確実に進入させ、溶湯が通路25aに行こうとする前に弁
を確実に素早く閉じさせるためである。そのうえ、弁頭
部20に穴20cを設けたのは、弁頭部20自体を軽くし、弁
頭部20がより軽い力で押上げられるようにしたためであ
る。なお、円錐穴20cにしたのは、抜き勾配を持たせる
ためと、弁頭部20自体の強度を必要以上に落としたくな
いためである。
以上のように構成された金型用ガス抜き装置の動作を説
明する。第1図に示した状態に金型用ガス抜き装置の本
体13をセットし、弁開状態のもとで金型21のキャビティ
22内へ溶湯が射出されると、キャビティ22内のガスは、
ガス抜き溝23を経て通路25aに入り、両方の迂回通路25b
に別れたのち、迂回して弁座15e直前の弁開き部からス
プール15内に入り、排気孔15fから外部へ排出される。
この場合、通路25aの断面積は、ガスの排出に充分必要
な程度に設定されており、かつ比較的に広幅の迂回通路
25bがこれに連通されているので、ガスの通過が容易で
あり、排気能力が大きい。なお、ガスは排気孔15fから
大気解放することもあるが、排気孔15fに図示しない電
磁切替弁と真空装置を接続してガスを真空吸引すること
が多い。
溶湯がキャビティ22に充満すると、この溶湯はガス抜き
溝23内へ勢いよく上昇し、通路25aに入る前に弁頭部20
の小径部20bのキャビティ22側の端面に確実に作用する
ので、弁頭部20が上昇してテーパ部20eが弁座15eに密着
し、弁は確実に全閉される。このあと溶湯は通路25aを
経て迂回通路25bに進むので、迂回通路25に入った溶湯
や飛沫状または小粒状の溶湯固化物が弁開閉部へ詰まっ
たりスプール15内へ侵入したりすることがない。
この場合、弁開状態では弁頭部20の小径部20bにおいて
水平面として形成されているキャビティ22側の端面に沿
った通路25aは弁頭部20の外周側がある程度絞られた状
態になっており、また、弁頭部20の小径部20bの外周面
もテーパ状になっていて小径部20bの外周に沿った通路2
5aもある程度絞られた状態になっているので、ガスは充
分に排出できるが、溶湯はこれら絞り部の作用で通路25
aを通って迂回通路25bに円滑には流入しにくい。なお、
弁開状態では小径部20bの端面部と外周部との両方で絞
られる状態になるが、弁が閉じ始めたら小径部20bの外
周部のみが弁開開始にともなって小径部20bのキャビテ
ィ22側の端面側の第1の絞り部25a1の作用が急に薄れて
きても、そのときは弁が閉じているときであるので、な
んら差し支えはない。
このように溶湯が通路25aや迂回通路25bへ行きにくくし
ている一方では、弁頭部20の端面から奥へ円錐穴20cを
設けて弁頭部20自体を少しでも軽くして押上げられやす
くするとともに、円錐穴20cの入口の直径をガス抜き溝2
3の幅よりも幾分大きくしているので、ガス抜き溝23か
ら勢いよく直進してきた溶湯は、最初にほとんどのもの
が円錐穴20c内に入り、弁頭部20を容易に押上げる。
このように、弁頭部20に溶湯を確実に作用させる効果
と、溶湯を通路25aや迂回通路25b側へできるだけ進ませ
ないようにした通路25aの絞り効果との相乗効果によっ
て、溶湯や溶湯の飛沫を弁座15部やそれ以降に詰まらせ
ることもなく、弁を毎回確実に素早く閉じることができ
る。そして、このような構造にしたことによって、ガス
抜き溝23から溶湯が多量に固まって直進した場合は勿論
のこと、わずかな量の溶湯が来た場合や勢が多少弱い溶
湯が進んで来た場合のように溶湯の慣性力が幾分弱い場
合でも、素早く確実に弁を閉じることができる。
溶湯が加圧冷却されると、シリンダ12によってガス抜き
装置の本体13全体を上昇させ、ガス抜き溝23およびガス
抜き通路25内に充満して凝固した凝固金属から弁頭部20
を離したのち型開して製品を取出す。
第2図は本発明の他の実施例を第1図の一部に対応して
示す縦断面図であって、第1図と同構成の部材にはこれ
と同符号を付してその説明を省略する。本実施例におい
ては、弁頭部30を、弁開時に弁座15eと密着するテーパ
部30eを上側外周部に備えた大径部30aと、テーパ付きの
小径部30bとの2段状に形成した。すなわち、第1図に
示す上側のフランジ部20dを設けずにフランジ部20dに相
当する部分を大径部30aと同一直径にした。また、弁頭
部30が位置する弁室24の下側の小径部の穴24bを上下2
段にして下端側をさらに小径部にしたものであってこう
することにより弁頭部30やスプール15の直径を幾分でも
小さくして装置をコンパクト化し、かつ弁を少しでも軽
くして動き易いようにすることもできる。
なお、第3図に符号lで示す段部の幅をやゝ広くしてお
けばガスの通過がさらに容易になり、排気能力も向上す
る。第2図ではあえて他の実施例を示すために、小径部
30bのキャビティ22側の端面を平面にしたものを示した
が、この場合も小径部30bのキャビティ22側の端面に第
1図に示すものと同様にガス抜き溝23の幅よりも大きい
口径の穴を設けておいて溶湯の作用をより有効的にする
とともに、弁頭部30を軽くしてより閉じ易くしておくこ
とができることは当然なことである。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明に係る金型用ガス抜き装置に
よれば、金型キャビティと連通するガス抜き溝の端部に
連結された弁室内に摺動自在に設けられる弁の弁頭部形
状を、大径部とこの大径部から前記ガス抜き溝方向に突
出する同芯状の小径部とからなる段状に形成するととも
に、この弁頭部における小径部の外周面と弁室内周面と
の間、および弁開状態での前記小径部のキャビティ側端
面とこれに対面する弁室のキャビティ側の底面との間
に、溶湯の流れに抵抗を与える絞り部を有する環状通路
を形成し、かつこの環状通路とこの環状通路の反キャビ
ティ側に対応する弁室内周面から発して弁開閉部まで迂
回する通路とによって、ガス抜き溝から弁開閉部までの
ガス抜き通路を形成するようにしたので、以下に列挙す
る種々優れた効果を奏する。
すなわち、キャビティからガス抜き溝内を通って上昇し
てきた溶湯は、弁頭部における小径部のキャビティ側の
端面とその外周面部分で、弁室のそれぞれ対面している
キャビティ側の底面、さらには内周面との間に形成され
る絞り部によって、通路を絞られた状態になるので、こ
の部分を比較的に通り難くなり、その分だけ溶湯は逆に
迂回通路であるガス抜き通路へ入る前にその全量が弁頭
部の小径部のキャビティ側端面に大きな慣性力として確
実に作用するので、弁が確実に全閉し、溶湯やその飛沫
状固化物等が弁室に侵入したり装置外へ噴出したりする
ことがなく、装置の耐用性と作業の安全性が向上する。
また、キャビティからガス抜き溝へ入ったガスは、弁頭
部周囲の、溶湯通路用としては大きくないがガス排出用
としては断面積の大きい環状通路へ入ったのち、この通
路の周面全般にわたって連通する広幅開口部を有する迂
回通路を経て弁開閉部に向かうので、ガスの通過が容易
でガスが確実に排出され、成型品の品質が向上する。
なお、弁頭部にガス抜き溝の幅よりも大きな口径の穴を
設けておけば、溶湯は弁頭部に、より一層作用し易くな
り、弁の閉じ動作がより早く、しかもより一層確実に行
なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明に係る金型用ガス抜き装置
の実施例を示し、第1図はその縦断面図、第2図は本発
明の他の実施例を第1図の一部に対応して示す縦断面
図、第3図は従来における金型用ガス抜き装置の弁頭部
近傍の拡大縦断面図である。 13……金型用ガス抜き装置の本体、15……スプール、15
e……弁室、20,30……弁頭部、20a,30a……大径部、20
b,30b……小径部、20c……円錐穴、20e……テーパ部、2
1……金型、22……キャビティ、23……ガス抜き溝、24
……弁室、24a……大径部の穴、24b……小径部の穴、25
……ガス抜き通路、25a……環状通路、25a1,25a2……第
1、第2の絞り部、25b……迂回通路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金型キャビティと連通するガス抜き溝の端
    部に連結された弁室内に摺動自在に設けられた弁と、前
    記ガス抜き溝の一部から分岐され前記弁の移動路側方に
    迂回して弁室の弁開閉部に導かれるガス抜き通路とを備
    えた金型用ガス抜き装置において、 前記弁の弁頭部形状を、大径部とこの大径部から前記ガ
    ス抜き溝方向に突出する同芯状の小径部とからなる段状
    に形成するとともに、この弁の弁頭部における小径部の
    外周面と前記弁室の内周面との間、および弁開状態での
    前記小径部のキャビティ側の端面とこれに対面する前記
    弁室のキャビティ側の底面との間に、溶湯の流れに抵抗
    を与える絞り部を有する環状通路を形成し、かつこの環
    状通路とこの環状通路の反キャビティ側に対応する前記
    弁室の内周面から発して前記弁開閉部まで迂回する通路
    とによって、前記ガス抜き通路を形成したことを特徴と
    する金型用ガス抜き装置。
JP62283123A 1987-03-13 1987-11-11 金型用ガス抜き装置 Expired - Fee Related JPH0734982B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62283123A JPH0734982B2 (ja) 1987-11-11 1987-11-11 金型用ガス抜き装置
EP88102942A EP0281877B1 (en) 1987-03-13 1988-02-26 Degassing apparatus for a metal mold
DE8888102942T DE3871558T2 (de) 1987-03-13 1988-02-26 Entgasungseinrichtung fuer eine metallform.
US07/166,294 US4779667A (en) 1987-03-13 1988-03-08 Degassing apparatus for a metal mold
AU13034/88A AU597544B2 (en) 1987-03-13 1988-03-11 Degassing apparatus for a metal mold
KR1019880002671A KR910006068B1 (ko) 1987-03-13 1988-03-14 금형용 개스배기장치

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62283123A JPH0734982B2 (ja) 1987-11-11 1987-11-11 金型用ガス抜き装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01127164A JPH01127164A (ja) 1989-05-19
JPH0734982B2 true JPH0734982B2 (ja) 1995-04-19

Family

ID=17661523

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62283123A Expired - Fee Related JPH0734982B2 (ja) 1987-03-13 1987-11-11 金型用ガス抜き装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0734982B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20220362840A1 (en) * 2019-10-02 2022-11-17 Ahresty Corporation Mold degassing device

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0333059A (ja) * 1989-06-27 1991-02-13 Sumitomo Cement Co Ltd 無機成形焼成材料用組成物

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0333059A (ja) * 1989-06-27 1991-02-13 Sumitomo Cement Co Ltd 無機成形焼成材料用組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01127164A (ja) 1989-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE3912006C2 (de) Gasabzugsvorrichtung bei einer Hochgeschwindigkeits-Druckgießmaschine
JPS6141663B2 (ja)
KR910006068B1 (ko) 금형용 개스배기장치
JPH0734982B2 (ja) 金型用ガス抜き装置
DE3834777C2 (de) Gasentlüftungsanordnung bei Hochgeschwindigkeits-Druckgießvorrichtungen
JPH0375259B2 (ja)
JPH0324300B2 (ja)
JPH0451261B2 (ja)
JP3651045B2 (ja) ダイカスト金型のランナー開閉装置
JPH034299B2 (ja)
JPH091307A (ja) 真空ダイカスト装置
JPH11245011A (ja) 真空ダイカスト装置
JPS6019807Y2 (ja) 金型用ガス抜き装置
JPS6130274A (ja) 真空ダイカスト装置
JPH0227969Y2 (ja)
JPH0231227Y2 (ja)
JPS61165262A (ja) ダイカスト金型のバルブ装置
JPH024759Y2 (ja)
JPS6138768A (ja) ダイカスト用金型
JPS5937147B2 (ja) 射出成形装置における金型用ガス抜き装置
JPS607885Y2 (ja) 金型用ガス抜き装置
JPS6029582B2 (ja) 金型用ガス抜き装置
KR800001064B1 (ko) 사출성형장치의 사출장치
JPH0732950B2 (ja) 金型用ガス抜き装置
JPH0238061B2 (ja) Kanagatayogasunukisochi

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees