JPH0734914A - 内燃機関の燃料供給制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料供給制御装置

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JPH0734914A
JPH0734914A JP5178172A JP17817293A JPH0734914A JP H0734914 A JPH0734914 A JP H0734914A JP 5178172 A JP5178172 A JP 5178172A JP 17817293 A JP17817293 A JP 17817293A JP H0734914 A JPH0734914 A JP H0734914A
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fuel
fuel supply
switching
supply
injection valve
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JP5178172A
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English (en)
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Kyugo Hamai
九五 浜井
Mitsunori Ishii
光教 石井
Eiji Inada
英二 稲田
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】小型、低コストで、しかも制御精度が高い、ガ
ス燃料供給装置と液体燃料供給装置とを備えた内燃機関
の燃料供給制御装置を提供する。 【構成】空燃比制御等の補正CNG燃料をガソリン燃料
供給装置を構成する燃料噴射弁15から噴射供給するよう
に構成する。したがって、CNG燃料供給用のミキサ48
の容量を小さく設定することができ、装置の小型化・製
品コスト低減が図れる。また、燃焼室近傍において比較
的高圧なCNG燃料を補正CNG燃料として噴射供給す
ることと相俟って、CNG燃料供給制御時における制御
精度・制御応答性を向上させることができる。なお、C
NG燃料供給時に少量のガソリンを燃料噴射弁15の潤滑
性向上のために供給するようになせば、当該燃料噴射弁
15の耐久性を向上させることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の燃料供給装
置に関し、特にガス燃料を供給するガス燃料供給装置
と、液体燃料を供給する液体燃料供給装置とを備え、燃
料種を切り代えて使用する内燃機関の燃料供給装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の燃料としては、主にガソリン
や軽油等が利用されているが、有害排気物質による汚染
や資源の枯渇等の諸問題に鑑み、近年代替燃料としてC
NG(圧縮天然ガス)やLNG(液化天然ガス)等が注
目されている。そこで、上記問題を解決すべく燃料種の
異なる燃料を切換供給するようにした燃料供給装置とし
て、実開昭63−125154号公報に、ガス燃料であ
るLNGとメタノール改質ガスを同一気化器を用いて供
給する機関が開示され、該気化器の上流における円滑な
る燃料切換を燃料切れを起こさせることなく行なうよう
にしている。また、特開平3−210037号公報に
は、液体燃料であるガソリンとアルコールを供給する機
関が開示され、排気中の酸素濃度を酸素センサにより検
出し、フィードバック制御中の燃料補正量の平均値を求
めることでガソリンとアルコールとの混合比率を検知し
て記憶すると共に、燃料補給に伴って生じる前記求めた
混合比率の変動による燃焼変動を抑制するために、燃料
補給時に燃料タンクを2槽に分離し、前記分離された一
方の燃料タンクにのみ補給を行うようにして、次回のフ
ィードバック制御が行われるまでは、前記求めた混合比
率が維持された燃料タンク側(燃料補給されない側)か
ら燃料供給を行うようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の燃料種の異なる燃料を切換供給する内燃機関
の燃料供給装置にあっては、液体燃料とガス燃料とを併
用する場合において、液体燃料の供給手段と、ガス燃料
の供給手段とは、完全に独立して設けられていたため、
稼働効率が悪く、燃料供給手段のレイアウトを難しく
し、製品コストの増大も招くといった問題があった。さ
らに、前記各々の燃料供給手段は独立しているが故に、
最大燃料供給量に見合った大容量のものに設定する必要
があるため、制御精度・制御応答性を向上させることが
できなかった。
【0004】また、ガス燃料と液体燃料の切換時や混合
して用いる場合には、以下に述べるような問題が残され
ている。すなわち、液体燃料は燃焼室側壁への燃料付着
及び制御応答性に係る遅れがある一方、ガス燃料は液体
燃料と較べて空気との混合が早い等のため、これらの遅
れが存在しない。また従来は液体燃料とガス燃料との特
性の違い等も考慮していないため、ガス燃料・液体燃料
の両方を用いる機関にあっては、低エミッション性、低
燃費性、高出力性を得ることが難しかった。
【0005】さらに、ガスのみを燃料として電磁弁等を
介して供給するガス燃料供給装置にあっては、ガス燃料
が潤滑性を有さないために当該ガス燃料に晒される摺動
部や弁座部等において、スティック(固着)やスカッフ
(凝着)等が発生し、良好なガス燃料の供給が阻害さ
れ、空燃比制御・運転性不良となることがあった。本発
明は、このような従来の実情に鑑みてなされたもので、
ガス燃料供給装置と液体燃料供給装置とを備えた内燃機
関において、装置が大型化することなく、低コストで、
しかも制御精度が高い内燃機関の燃料供給制御装置を提
供することを目的とする。また、本発明では、ガス燃料
を燃料噴射弁により連続噴射させる際にも、当該燃料噴
射弁の長寿命化が図れる内燃機関の燃料供給制御装置を
提供することを目的とし、さらに、燃料切換時における
空燃比段差を抑制することにより、燃料切換時における
燃費・排気性能・出力の向上、延いては車両運転性の向
上が図れる内燃機関の燃料供給制御装置を提供すること
をも目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本発明にかか
る内燃機関の燃料供給制御装置は、図1に示すように、
ガス燃料を供給するガス燃料供給系と、液体燃料を供給
する液体燃料供給系と、前記2つの燃料供給系の作動を
切り換えて、供給する燃料種を切り換える燃料切換手段
と、を備えた内燃機関の燃料供給装置において、前記ガ
ス燃料供給系と、前記液体燃料供給系とが、共有の燃料
噴射弁を含んで構成され、当該共有燃料噴射弁から種類
の異なる燃料を切り換えて噴射供給するように構成し
た。
【0007】前記燃料切換手段は、前記共有燃料噴射弁
の上流側の燃料供給通路が、供給燃料に応じて選択的に
共有燃料噴射弁に連通するガス燃料供給通路と、液体燃
料供給通路と、に切り換えられるように構成されてもよ
い。なお、本発明にかかる内燃機関の燃料供給制御装置
は、図2に示すように、前記共有燃料噴射弁を介してガ
ス燃料を内燃機関に噴射供給する際に、前記共有燃料噴
射弁の潤滑用に液体燃料をガス燃料中に混入させる燃料
噴射弁潤滑手段を含んで構成してもよい。
【0008】前記燃料噴射弁潤滑手段は、潤滑用液体燃
料をガス燃料中に吐出して混入させる潤滑用燃料供給ポ
ンプを含んで構成されるのが好ましい。そして、前記燃
料噴射弁潤滑手段は、液体燃料供給ポンプから吐出され
る液体燃料を給送する液体燃料供給通路と、前記燃料切
換手段によって供給される燃料が切り換えられる共有燃
料噴射弁上流側の燃料供給通路と、を結ぶバイパス通路
と、該バイパス通路に介装される前記潤滑用燃料供給ポ
ンプと、前記液体燃料供給ポンプと潤滑用燃料供給ポン
プとの間の燃料供給通路から潤滑に使用されない余剰の
液体燃料を液体燃料供給源に還流させる潤滑用液体燃料
戻し通路と、該潤滑用液体燃料戻し通路を開閉する開閉
弁と、を含んで構成され、潤滑用燃料供給時に、前記燃
料供給ポンプを作動させると共に、前記潤滑用燃料供給
ポンプを作動させ、かつ前記開閉弁を開弁するように構
成しても構わない。
【0009】なお、前記ガス燃料供給系は、吸気絞り弁
の上流側において、ガス燃料のみを吸入空気に混合させ
るミキサを含んで構成されてもよいし、機関吸気系に当
該ガス燃料のみを噴射供給するガス燃料噴射弁を含んで
構成されてもよい。ところで、機関の運転状態を検出す
る運転状態検出手段を含んで構成し、前記燃料切換手段
が、機関運転状態に応じて当該内燃機関に供給する燃料
をガス燃料或いは液体燃料に切換えるようにすることも
できる。
【0010】また、前記共有燃料噴射弁への燃料供給系
は、供給される燃料の一部を燃料供給源に還流しつつ燃
料供給圧力を調整する機構を備えて構成されるのが好ま
しい。さらに、前記供給燃料切換後の燃料供給系に残留
し、切換後も機関に所定時間吸入され続ける切換前燃料
の残留量を推定する残留燃料量推定手段と、該残留燃料
量推定手段により推定される残留燃料量に基づいて、切
換後の燃料供給装置から供給される燃料量を補正する切
換後燃料供給量補正手段と、を含んで構成するのが好ま
しい。
【0011】なお、前記残留燃料量推定手段が、切換前
の供給燃料の切換直前の供給量に応じた燃料供給遅れ時
定数に基づいて当該燃料の残留量を推定し、前記切換後
燃料供給量補正手段が、切換後に供給される燃料の供給
量を演算する際に、前記時定数に基づく切換前供給燃料
の残留量と切換後の供給燃料の燃料供給遅れ時定数とに
基づいて、当該切換後供給燃料の供給量を補正すること
もできる。
【0012】
【作用】以上の構成により、本発明にかかる内燃機関の
燃料供給装置においては、ガス燃料と液体燃料とを切り
換えて供給する際に、共有の燃料噴射弁からガス燃料と
液体燃料とを噴射供給する。前記共有燃料噴射弁の上流
側の燃料供給通路を、前記燃料切換手段によって、供給
燃料に応じて選択的に共有燃料噴射弁に連通するガス燃
料供給通路と、液体燃料供給通路と、に切り換えれば、
簡単な構成により燃料切換が行なえるようになる。
【0013】さらに、前記共有の燃料噴射弁を潤滑する
燃料噴射弁潤滑手段を備えて構成して、ガス燃料供給時
に当該共有燃料噴射弁に、ガス燃料に較べ潤滑性の良い
液体燃料を少量供給するようにすれば、前記共有燃料噴
射弁の潤滑不良を改善することができる。例えば、前記
燃料噴射弁潤滑手段を、液体燃料をガス燃料中に吐出し
て混入させる潤滑用燃料供給ポンプを含んで構成すれ
ば、高圧なガス燃料供給圧力に抗して確実に液体燃料を
供給することができる。また、前記燃料噴射弁潤滑手段
を、前記バイパス通路に介装される潤滑用燃料供給ポン
プと、前記潤滑用燃料供給ポンプの下流から潤滑に使用
されない余剰の液体燃料を液体燃料供給源に還流させる
潤滑用液体燃料戻し通路と、該潤滑用液体燃料戻し通路
を開閉する開閉弁とを、含んで構成して、潤滑用燃料供
給時に、常時液体燃料を潤滑用燃料供給ポンプに供給す
るようにすれば、潤滑用液体燃料の供給が応答性良くな
されると共に、前記余剰燃料を液体燃料供給源に還流さ
せることができるので、液体燃料供給ポンプの過負荷を
抑制することができる。また、潤滑用燃料供給ポンプ単
独で構成する場合に比較し、前段の液体燃料供給ポンプ
で加圧された液体燃料を潤滑用燃料供給ポンプで加圧す
れば良いため、潤滑用燃料供給ポンプを小型化できる。
【0014】前記共有燃料噴射弁への燃料供給系に、供
給される燃料の一部を燃料供給源に還流しつつ燃料供給
圧力を調整する機構を備えれば、常に安定した燃料の供
給圧力を得ることができるので、前記共有燃料噴射弁か
らの燃料供給量を精度よく制御することができる。ま
た、例えば、前記残留燃料量推定手段を、切換前の供給
燃料の切換直前の供給量に応じた燃料供給遅れ時定数に
基づいて当該燃料の残留量を推定するように構成し、前
記切換後燃料供給量補正手段を、切換後に供給される燃
料の供給量を演算する際に、前記時定数に基づく切換前
供給燃料の残留量と切換後の供給燃料の燃料供給遅れ時
定数とに基づいて、当該切換後供給燃料の供給量を補正
するように構成して、切換時に残留燃料量に応じて切換
後の燃料供給装置における燃料供給量を所望の量に補正
することが可能となり、燃料切換によって発生する空燃
比段差を抑制することができる。これにより、良好な燃
料の切り換えが行われ、燃費・排気性能・出力の向上が
図れると共に、車両運転性も向上させることができる。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を添付の図面に基づい
て説明する。第1の実施例の構成を示す図3において、
機関11の吸気通路12には吸入空気流量Qair を検出する
エアフローメータ13、及びアクセルペダルと連動して、
吸入空気流量Qair を制御する絞り弁14が設けられ、下
流の気筒毎に分岐された吸気ポートには夫々液体燃料供
給装置を構成する電磁式の燃料噴射弁15が設けられる。
図3においては、各燃料噴射弁15部について拡大したも
のも示してある。なお、前記絞り弁14の開度を検出する
スロットルセンサ30が付設されている。
【0016】燃料噴射弁15は、マイクロコンピュータを
内蔵したコントロールユニット50からの噴射パルス信号
によって開閉駆動され、所定量のガソリン燃料を前記吸
気ポート内に噴射供給する。ガソリン燃料は、燃料タン
ク16に内装される燃料ポンプ17から圧送されて、ガソリ
ン供給通路18に介装される燃料切換手段としての第1三
方電磁弁(S/V1)19のBゲートとCゲートとを連通設定
することにより、燃料ギャラリ20に導入され、これと連
通接続される各燃料噴射弁15に供給されるようになって
いる。また、燃料ギャラリ20の下流側には第2三方電磁
弁(S/V2)21が設けられ、ガソリン燃料は、該第2三方
電磁弁(S/V2)21のCゲートとBゲートとが連通設定さ
れることにより、リターン通路23に介装されるプレッシ
ャーレギュレータ22に導入され、ここで所定圧力に調整
され、燃料噴射弁6の燃料噴射量の安定化が図られるよ
うになっている。なお、余剰ガソリン燃料は、リターン
通路23により燃料タンク16に戻される。
【0017】さらに、機関11の冷却ジャケット内の冷却
水温度Twを検出する水温センサ29が設けられると共
に、図示しない排気通路の排気中酸素濃度を検出するこ
とによって吸入混合気の空燃比を検出する空燃比センサ
31が設けられ、さらに下流側には排気中のCO、HCの
酸化とNOX の還元を行って排気を浄化する三元触媒
(図示せず)が設けられる。
【0018】また図3で図示しないディストリビュータ
には、クランク角センサ32が内蔵されており、該クラン
ク角センサ32から機関回転と同期して出力されるクラン
ク単位角信号を一定時間カウントして、または、クラン
ク基準角信号の周期を計測して機関回転速度Nを検出す
る。即ち、エアフローメータ13、水温センサ29、スロッ
トルセンサ30及びクランク角センサ32により機関運転状
態検出手段が構成される。
【0019】また、機関11の点火栓(図示せず)にはコ
ントロールユニット50が内装する点火回路から点火信号
が送られ、該信号に応じて筒内の燃料へ点火が行われ
る。さらに、当該機関11は、ガス燃料としてのCNG燃
料を供給するCNG燃料供給装置41を備えている。CN
G燃料はCNG燃料タンク42に高圧(例えば、略200
kg/cm2)で貯蔵され、タンク弁(S/V)43、シャットバル
ブ45を夫々開弁することによって、多段減圧弁46にCN
G燃料が導入される。当該CNG燃料の供給圧力は、圧
力センサ44により検知され、該圧力センサ44からの出力
信号はコントロールユニット50に送られCNG燃料供
給制御等に使用される。また、タンク弁(S/V)43或いは
シャットバルブ45に、万一CNG燃料タンク42からの供
給圧力が所定圧力以上となったときに当該CNG燃料の
供給を停止する安全弁としての機能を備えることが可能
で、これにより機関11の損傷を防止するようにするのが
好ましい。
【0020】前記多段減圧弁46の圧力段を、例えば3段
とし、1 段目を50kg/cm2、2段目を10kg/cm2、3段
目を0.3 kg/cm2とし、該3段目の0.3 kg/cm2に減圧され
たCNG燃料をスロットル弁14の上流に設けられたミキ
サ48に第1CNG燃料供給通路47を介して供給する。な
お、当該ミキサ48内では、前記第1CNG燃料供給通路
47が一旦二股に分岐され再び合流する分岐通路47aと分
岐通路47bとに分岐され、分岐通路47aには、当該分岐
通路の通路面積を調節しておくことで機関11の吸気負圧
に応じたCNG燃料の基本的な供給量の設定を行う調整
スクリュー48aが介装されると共に、他方の分岐通路47
bにはコントロールユニット50からの駆動パルス信号に
応じて開閉駆動されるデューティ制御バルブ48bが介装
される。つまり、基本的なCNG燃料は、調整スクリュ
ー48aを介して、及びデューティ制御バルブ48bを所定
パルス幅で開閉駆動することにより、機関11に供給され
るようになっている。
【0021】ここで、燃料噴射弁15による補正CNG燃
料量の供給について説明するが、まず前記第1三方電磁
弁(S/V1)19をゲートA〜ゲートCと連通設定し、前記
ゲートAに接続される第2CNG燃料供給通路49を介し
て、前記2段目の10kg/cm2のCNG燃料を、燃料ギャ
ラリ20に導入させて燃料噴射弁15に供給可能にする。そ
して、下流の第2三方電磁弁(S/V2)21のゲートCとゲ
ートAとを連通設定することによって、CNG燃料用プ
レッシャーレギュレータ(ダンパ)48による圧力を安定
化させて、燃料噴射弁15の噴射パルス幅制御に応じて精
度良く調量されたCNG燃料量を応答性良く噴射供給す
る。なお、CNG燃料用プレッシャーレギュレータ(ダ
ンパ)48を通過した余剰CNG燃料は、CNG燃料リタ
ーン通路50により前記第2CNG燃料供給通路49に戻さ
れる。ところで、前記プレッシャーレギュレータ22及び
CNG燃料用プレッシャーレギュレータ(ダンパ)48を
夫々別個のものとして設けたが、かかるプレッシャーレ
ギュレータをガソリン燃料供給時とCNG燃料供給時と
で共有できるように、単一のプレッシャーレギュレータ
を第2三方電磁弁(S/V2)21の上流部の燃料ギャラリ20
に介装して開弁圧力を燃料種に応じて可変とすると共
に、その出口部において前記第2三方電磁弁(S/V2)21
等により燃料戻し通路を切り換えるようにすることも可
能である。
【0022】このようにして、CNG燃料での運転時
は、圧力の低いCNG燃料を、基本CNG燃料として前
記ミキサ48から供給すると共に、空燃比制御等の補正C
NG燃料量分として、圧力の高いCNG燃料が燃料噴射
弁6から高応答性で噴射供給する(圧力が高いこと、燃
焼室に近接する吸気ポートから供給できることにより、
高応答性が実現される)。ところで、前記基本CNG燃
料量と補正CNG燃料量との比率は、80〜90(ミキサ48
側):20〜10(燃料噴射弁6側)程度であるため、つま
り空燃比制御、水温補正、加速増量補正、CNGの供給
圧・温度補正対応した補正CNG燃料量は少量であるの
で、補正CNG燃料の供給は燃料噴射弁15のみでも対応
可能となる。
【0023】ところで、ガソリン燃料のリターン通路23
とガソリン供給通路18とは、リターンバルブ24を介して
連通・遮断自由に構成されると共に、ガソリン供給通路
18と燃料ギャラリ20の間には、前記第1三方電磁弁(S/
V1)19をバイパスするバイパス通路25が設けられ、該バ
イパス通路25の途中には、ドリッパーポンプ26、オリフ
ィス27が設けられる。かかる構成が、燃料噴射弁潤滑手
段を構成する。
【0024】かかる構成について説明すると、CNG燃
料での運転時においても、燃料ポンプ17を駆動して、ガ
ソリンをガソリン燃料供給通路18に給送し、前記ゲート
B〜ゲートC間を閉塞された第1三方電磁弁(S/V1)19
をバイパスさせてドリッパーポンプ26にガソリンを供給
し、例えば燃料ギャラリ内の圧力が10kg/cm2であれ
ば、それよりガソリン圧力が高くなるように、ドリッパ
ーポンプ26を駆動して、オリフィス27を介して滴下孔28
より小量のガソリンを燃料ギャラリ20上流に滴下させ
る。この滴下ガソリンは、燃料ギャラリ20を通って、燃
料噴射弁15に供給されることとなり、これにより、潤滑
性を有する液体燃料が燃料噴射弁15の摺動部や弁座部に
付着するようになり、スティック(固着)やスカッフ
(凝着)等の不具合を防止することができる。したがっ
て、潤滑性を有さないCNG燃料等のガス体を供給し続
けても正確な燃料量をパルス幅制御で供給することがで
きる。なお、前記滴下したガソリンを霧化させるため
に、滴下孔28にはベンチェリ、切り欠き突出孔等を設け
るようにすることもできる。ところで、当該潤滑にかか
る余剰のガソリンは、リターンバルブ24を開弁すること
によって、リターン通路23に送られて燃料タンク16に戻
される。本実施例では、バイパス通路25を設けて構成し
たが、勿論燃料供給通路18と独立した燃料タンク16と燃
料ギャラリ20とを連通する通路を設け、該通路の途中に
ドリッパーポンプ26等を介装するようにしてもよい。
【0025】以上の構成を備える本発明にかかる燃料供
給装置におけるコントロールユニット50が行う燃料供給
制御について、図4に示すフローチャートを参照しつつ
説明する。ステップ1(図ではS1と記してある。以
下、同様)では、始動に際し燃料ポンプ17を駆動すると
共に、タンク弁(S/V)43を開弁し、いずれの燃料でも供
給可能な状態にする。
【0026】ステップ2では、CNG燃料で運転すべき
か、ガソリン燃料で運転すべきかの判定を行う。かかる
判定は、コントロールユニット50において、例えば図6
に示すような運転領域毎に行う。すなわち、低温領域に
おいては、CNG燃料の方がガソリン燃料に較べて気化
が良好であるため、CNG燃料を供給して始動性能・排
気性能の良化を図る。そして、再始動時、及び水温が所
定温度(一般的には50〜60℃)まで上昇する暖機運転中
は、CNG燃料供給制御を継続し、暖機終了後も低・中
負荷領域での市街地走行等においては、燃費向上と排気
性能向上のために、空燃比フィードバック制御を行いつ
つCNG燃料供給制御による運転を行う。そして、高回
転高出力時にCNG燃料供給制御を継続した場合に、気
体燃料が吸気系内で拡散し、空気吸入の体積効率が低下
して出力低下に陥る惧れがあるので、CNG燃料供給制
御からガソリン供給制御に切り換えて、高出力化を図る
ように設定されている。
【0027】なお、出力が高いか否かに関しては、例え
ばエアフローメータ13により吸入空気流量Qair を検出
し、クランク角センサ32からの検出信号により機関回転
速度Nを検出し、基本燃料量Tpを演算することで求め
ることもできるし、スロットルセンサ30からの信号に基
づいてスロットル弁14が全開或いは全開付近であるか否
かを判断してもよい。また、排気の低減化を行う必要が
あるか否かに関しては、触媒が活性化温度に至っていな
いこと、或いは水温センサ29からの信号に基づいて判断
される。また、燃費の向上(燃料経済性向上)を図るか
否かに関しては、圧力センサ44によりCNG燃料の残圧
を確認し、CNG燃料が残留していることが確認される
とCNG燃料を供給するようにして行われる。
【0028】また、スロットルセンサ30からの信号に基
づいてスロットル開度の変化率を検出することで加速運
転状態を検出し、加速状態に応じてガソリン燃料供給制
御に切り換えて良好な加速性を得るようにしてもよい。
また、運転者が手動操作により選択切り換えするように
しても勿論構わない。前記燃料供給制御においては、勿
論ガソリン残留量、CNG燃料残留量を検出して、要求
する燃料での運転が可能であることが前提とされるのは
勿論である。
【0029】このように、ステップ2において、CNG
燃料での運転条件であると判断されると、ステップ3へ
進み、一方ガソリン燃料での運転条件であると判断され
るとステップ8へ進む。ここで、CNG燃料の燃料供給
制御(ステップ3〜ステップ6)について説明する。
【0030】ステップ3では、CNG燃料での運転を行
うべく、シャットバルブ45を開弁してCNG燃料を多段
減圧弁46へ導入すると共に、第1三方電磁弁19をゲート
AとゲートCとを連通させるように設定し、燃料ギャラ
リ20内にCNG燃料を供給し、かつ第2三方電磁弁21の
ゲートCとゲートAとを連通させるように設定する。こ
れにより、ミキサ48、デューティ制御バルブ48a、燃料
噴射弁15、プレッシャーレギュレータ22にCNG燃料が
供給可能となる。
【0031】ステップ4では、リターンバルブ24を開弁
すると共に、ドリッパーポンプ26を作動させる。なお、
このとき前述したように、燃料ギャラリ20内のCNG燃
料圧力に抗して、ガソリン燃料が前記滴下孔28より滴下
できるように、ドリッパーポンプ26の駆動量を可変制御
するようにしてもよい。ステップ4により、ガス体とし
てのCNG燃料を燃料噴射弁15により噴射供給させて
も、潤滑性を有するガソリンが少量混入することにな
り、燃料噴射弁15の摺動部や弁座部に当該ガソリンが付
着するため、スティック(固着)やスカッフ(凝着)等
の不具合を防止することができる。
【0032】ステップ5では、CNG燃料供給制御にお
ける基本供給燃料量、及び補正燃料量を演算する。かか
る演算は、以下のようにして行われる。すなわち、エア
フローメータ13により吸入空気流量Qair を検出し、ク
ランク角センサ32からの検出信号により機関回転速度N
を検出し、基本燃料量Qfc0 (=k×Qair /N,kは
定数)が演算される。
【0033】そして、水温補正係数Kwが、水温センサ
29からの信号に基づいて予めコントロールユニット50
に記憶されているテーブルルックにより決定される。ま
た、負荷補正係数KMRが、スロットルセンサ30からの信
号及び機関回転速度Nに基づいて、同様にして決定され
る。さらに、過渡運転時、そして圧力センサ44及び図示
しないCNG燃料温度センサからの信号から検出される
CNG燃料供給圧力・供給温度に応じた各種補正係数が
決定される。
【0034】また、空燃比センサ31により排気中酸素濃
度を検出することにより、吸入混合気の空燃比を検出
し、別ルーチンにより当該検出空燃比に基づいて設定さ
れるフィードバック補正係数DeltaA/Fを読込む。これに
より、CNG補正燃料量が、以下の式に従って演算され
る。 Qfc1 =Qfc0 ×(Kw+KMR+・・・・・)×DeltaA
/F+Ts(Tsは電圧補正分) ステップ6では、前記基本燃料供給量Qfc0 を、ミキサ
48の前記調整スクリュー48aを介して、及びコントロー
ルユニット50からの駆動パルス信号により開閉駆動され
るデューティ制御バルブ48aにより調量して機関11に供
給する。そして、前記補正燃料量Qfc1 を機関11に供給
すべく、コントロールユニット50から燃料噴射弁15に補
正燃料流量Qfc1 の駆動パルス幅を持つ駆動信号が送ら
れ開閉制御され、補正燃料量Qfc1 のCNG燃料を噴射
供給する。このときの全CNG燃料噴射量を、Qfc
2 (=Qfc0 +Qfc1 )とする。
【0035】このように、補正燃料流量Qfc1 が、燃料
噴射弁15から噴射供給されるので、つまりCNG燃料は
圧力が高い状態(例えば10kg/cm2) で、かつ燃焼室に
近接する吸気ポートから機関11に噴射供給されるため、
高応答性が実現されることとなる。なお、本実施例で
は、前記各補正燃料量を全て当該燃料噴射弁15から噴射
させるようになしたが、勿論前記デューティ制御バルブ
48a側に一部負担させるようにしても構わないし、前記
デューティ制御バルブ48aの燃料供給量を当該燃料噴射
弁15に負担させることもできる。また、割り込み噴射等
を当該燃料噴射弁15にて行なうようにして、例えば加速
性等を応答性良く向上させることもできる。さらに、ス
テップ4にて、滴下供給されるガソリン量をドリッパー
ポンプ26の吐出量等から検出して、該ガソリン量を前記
基本噴射量Qfc0 或いは前記補正噴射量Qfc1 から減算
するようにしてもよいことは自明である。
【0036】その後、ステップ7へ進んで、機関11が運
転停止されたか否かを判断する。そして、運転停止と判
断されるとステップ8へ進み、ガソリン燃料ポンプ17の
作動停止と、CNG燃料タンク42に設けられる電磁弁43
を閉弁し、本フローを終了する。一方、運転が継続され
ていると判断されると、ステップ2へ戻り、再びCNG
燃料運転条件であるか否かを判定する。
【0037】ここで、前記ステップ2において、ガソリ
ンでの運転条件であると判断された場合のガソリン燃料
制御(ステップ8〜ステップ11)について説明する。ス
テップ8では、シャットバルブ45を閉弁してCNG燃料
の供給を停止すると共に、第1三方弁電磁弁19をゲート
BとゲートCとを連通させるように切り換え、ガソリン
燃料の燃料ギャラリ20への導入させ、更に第2三方電磁
弁21をゲートCとゲートBとを連通させるように切り換
える。
【0038】ステップ9では、リターンバルブ24を閉弁
し、燃料ポンプ17から吐出されるガソリンがリターン通
路23へバイパスしないようにする。そして、ドリッパー
ポンプ26の作動を停止する。ステップ10では、前記ステ
ップ6と同様に、ガソリン燃料供給制御における基本燃
料量を求めると共に、各種補正係数を求め、該補正燃料
量分を含んだ最終的なガソリン燃料噴射量Qfg1 〔=Q
fg0 ×(1+Kw+KMR+・・・・)×DeltaA/F〕を求
める。
【0039】ステップ11では、コントロールユニット50
から、前記最終的な燃料噴射量Qf1のパルス幅を持つ駆
動パルス信号が燃料噴射弁15に送られ、機関11に燃料噴
射量Qf1でガソリン燃料が噴射供給される。その後、ス
テップ7へ進んで、機関11が運転停止されたか否かを判
断する。そして、運転停止と判断されるとステップ8へ
進み、燃料ポンプ17及びシャットバルブ43を閉じて本フ
ローを終了する。一方、運転が継続されていると判断さ
れると、ステップ2へ進み、上記燃料供給制御が繰り返
される。
【0040】ところで、CNG燃料とガソリン燃料とを
切り換える際には、燃料供給系に残留する切換前の燃料
が切換後にも暫くの間、機関11に吸入されることによる
燃料切換に伴う空燃比段差が生じるため、コントロール
ユニット50は、以下のような残留燃料量推定手段、切換
後燃料供給量補正手段を備えることで、燃料切換時の空
燃比段差を吸収すべく空燃比段差補正を行うようになっ
ている。
【0041】つまり、ステップ2において、ガソリン燃
料供給制御からCNG燃料供給制御に切換動作が行われ
た場合について説明する。ステップ5では、例えばデュ
ーティ制御バルブ48aがOFF状態からON状態に切換
制御がなされたか否かを判断し、ON状態に切換制御が
なされたと判断されると、ガソリン燃料供給制御からC
NG燃料供給制御に切換動作が行われるが、かかる切換
時には燃料噴射弁15より下流側の吸気ポート部分に付着
する壁流燃料、或いは第1三方電磁弁19と第2三方電磁
弁21との間の燃料ギャラリ20内等にガソリン燃料が残留
している。したがって、当該残留ガソリン燃料は、当該
切り換え後、暫くの間吸気ポート及び燃料噴射弁15を介
して機関11に供給されることとなる。よって、ステップ
5では、当該残留ガソリン燃料量QfgTを演算し、該Q
fgT分を考慮した補正を行うようになっている。
【0042】すなわち、当該残留ガソリン燃料QfgTを
消費するための時定数Taug (減衰関数で表される)を
切換直前のガソリン燃料供給制御における最終の燃料量
Qfg 1 Final 毎にマップ或いは演算により定め、これに
基づいて当該QfgT(=Qfg 1 Final ×Taug )を求め
る。また、かかる切換時においてはシャットバルブ45よ
り下流側の多段減圧弁46内、第1CNG燃料供給通路47
内、ミキサ48内、及びミキサ48より下流の吸気通路12
内、更に第2CNG燃料供給通路49内や燃料ギャラリ20
内にCNG燃料を機関11に供給するに十分な量に充填さ
せるまでに時間が掛かるため、かかる遅れの時定数Tau
1 が、CNG燃料供給状態における要求量Qfc2 毎にマ
ップ或いは演算により求められる。従って、CNG燃料
供給開始時のCNG燃料要求量はQfc2×(1+Tau)
となる。
【0043】この結果、燃料切換開始時のCNG燃料供
給量QfcT1 は、前記残留CNG燃料QfcT分が減算さ
れ、壁流分が加算された量となり、以下に示すようにな
る。 QfcT1 =Qfc2 ×(1+Tau)−QfgT =Qfc2 ×(1+Tau1)−Qfg1 Final ×Taug なお、当該残留ガソリン燃料量QfgT、及びCNG燃料
供給遅れ分(Qfc2 ×Tau)は、前述したミキサ48が負
担するCNG燃料の基本燃料量Qfc0 、或いは燃料噴射
弁15が負担する補正燃料量Qfc1 を補正することでなさ
れるが、勿論両者に分担させるようにしても構わない。
【0044】その後、前記残留ガソリン燃料量QfgTが
消費されるまで、或いはCNG燃料供給遅れが無くなる
まで、上記切換時の燃料量によって機関11は運転され、
切換が完全に終了すると(前記Tau、Taug は時定数で
あるので容易に判断できる)、前述した通常の燃料噴射
量Qfc2(=Qfc0 +Qfc1 )によって機関11は運転され
るようになる。このようにして、燃料切換時においても
空燃比段差のない良好な制御が可能となり、排気有害成
分、燃費の悪化を抑制できると共に、車両運転性を向上
させることができる。
【0045】一方、ステップ2において、CNG燃料供
給制御からガソリン燃料供給制御に切換動作が行われた
場合には、前述のステップ10において、例えば、コント
ロールユニット50からの噴射パルス信号が燃料噴射弁15
を開弁駆動すべくOFF状態からON状態に切換制御が
なされたか否かが判断され、ON状態に切換制御がなさ
れたと判断されると、CNG燃料供給制御からガソリン
燃料供給制御に切換動作が行われるが、かかる切換時に
おいてはシャットバルブ45より下流側の多段減圧弁46
内、第1CNG燃料供給通路47内、ミキサ48内、及びミ
キサ48より下流の吸気通路12内、更に第2CNG燃料供
給通路49内や燃料ギャラリ20内にもCNG燃料が残留し
ており、当該残留CNG燃料はそのまま機関11に供給さ
れることとなる。したがって、当該残留CNG燃料量Q
fcT分を演算し、これを考慮した補正を行う必要があ
る。
【0046】かかる演算は、当該残留CNG燃料を消費
するための時定数Tau(減衰関数で表される)を、切換
直前のCNG燃料供給状態における最終のCNG燃料量
Qfc 2 Final 毎にマップ或いは演算により求め、これに
基づいて前記QfcT(=Qfc 2 Final ×Tau1)を求め
るようになっている。さらに、ガソリン燃料供給状態に
切換動作が行われた直後は、燃料噴射弁15が設けられる
下流のマニホールド部分には全く壁流が存在せず、当該
切換動作直後は壁流として該マニホールド部分に付着す
る燃料が存在する。ここで、燃料が壁流として付着する
ための時定数Taug1が、ガソリン燃料供給状態における
要求量Qfg1 毎にマップ或いは演算により求められる。
従って、ガソリン燃料供給開始時のガソリン燃料要求量
はQfg1 ×(1+Taug1)となる。
【0047】この結果、燃料切換開始時のガソリン燃料
供給量QfgT1 は、前記残留CNG燃料QfcT分が減算
され、壁流分が加算された量となり、以下に示すように
なる。 QfgT1 =Qfg1 ×(1+Taug1)−QfcT =Qfg1 ×(1+Taug1)−Qfc1 Final ×Tau1 その後、残留CNG燃料量QfcTが消費されるまで、或
いは壁流が形成されるまで上記切換時の燃料量によって
機関11は運転され、切換が完全に終了すると(前記Ta
u、Taug1は何れも時定数であるので容易に判断でき
る)、前述した通常の燃料噴射量Qfg1 によって機関11
が運転されるようになる。
【0048】以上説明したように、本実施例によれば、
前記ガソリン燃料供給装置の燃料噴射弁15をCNG燃料
供給制御時においても利用するようにしたので、ミキサ
48の容量を小さく設定することができ、装置の小型化・
製品コスト低減が図れると共に、比較的高圧なCNG燃
料を燃焼室近傍から噴射供給することと相俟って、CN
G燃料供給制御時における制御精度・制御応答性を向上
させることができる。また、CNG燃料供給制御時に少
量のガソリンを燃料噴射弁15の潤滑性向上のために供給
するようになしたので、当該燃料噴射弁15の耐久性を向
上させることができる。更には、比較的燃焼室の近くに
設けられる燃料噴射弁15に燃料噴射量の一部を負担させ
ているため、ガス燃料が拡散することに伴う充填効率の
低下を抑制することができるので、出力向上が図れると
共に、CNG燃料の使用可能領域が拡大され、燃料費の
削減も可能となる。
【0049】そして、CNG燃料供給制御とガソリン燃
料供給制御とを切り換える際に、その燃料特性の違いに
よって生じる空燃比段差を吸収すべく補正するようにし
たので、良好な空燃比制御が行え、有害排気成分の排出
抑制、燃費の向上、延いては車両運転性の向上も図れ
る。なお、前記デューティ制御バルブ48aの燃料供給量
を、前記燃料噴射弁15に負担させるようにすれば、当該
デューティ制御バルブ48aを省略することもでき、大幅
な装置の小型・簡略化を図ることができる。
【0050】次に、第2の実施例について説明する。第
2の実施例では、図5に示すように、第1の実施例の構
成に対し、ミキサ48を取り除いて、その代わりにCNG
燃料を噴射供給するCNG燃料噴射弁51を設けて構成し
ている。そして、第1の実施例における減圧弁46の3段
目(即ち、0.3 kg/cm2) を取り除いた2段構成の減圧弁
52に変更している。なお、その他の構成については、第
1の実施例と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0051】したがって、第2の実施例は、第1の実施
例に比較して、CNG燃料供給制御において、ミキサ48
を用いてCNGを吸入空気に混合させず、CNG燃料噴
射弁51により直接吸気通路12内に供給する。本実施例に
よれば、第1の実施例と同様、前記ガソリン燃料供給装
置の燃料噴射弁15をCNG燃料供給制御時においても利
用するようにしたので、CNG燃料噴射弁51の容量を小
さく設定することができ、装置の小型化・製品コスト低
減が図れると共に、CNG燃料供給制御時における制御
精度・制御応答性を向上させることができる。また、C
NG燃料供給制御時に少量のガソリンを燃料噴射弁15の
潤滑性向上のために供給するようになしたので、当該燃
料噴射弁15の耐久性を向上させることができる。更に
は、比較的燃焼室の近くに設けられる燃料噴射弁15に燃
料噴射量の一部を負担させているため、ガス燃料が拡散
することに伴う充填効率の低下を抑制することができる
ので、出力向上が図れると共に、CNG燃料の使用可能
領域が拡大され、燃料費の削減も可能となる。しかも、
CNG燃料供給制御とガソリン燃料供給制御とを切り換
える際に、その燃料特性の違いによって生じる空燃比段
差を吸収すべく補正するようにしたので、良好な空燃比
制御が行え、有害排気成分の排出抑制、燃費の向上、延
いては車両運転性の向上も図れる。
【0052】さらに、第1の実施例に較べ、ミキサ48を
取り除いたことで、構成の簡略化が図れ、より製品コス
トの低減化を図ることができると共に、ミキサ48による
吸気絞りによる吸気抵抗増大を抑制できるので、より充
填効率の向上、延いては有害排気成分の排出量低減、高
出力化、燃費の向上等が図れる。なお、前記各実施例に
おけるミキサ48、或いはCNG燃料噴射弁51を廃止する
ことも可能で、つまり燃料噴射弁15のみによって、CN
G燃料とガソリン燃料とを切り換えて噴射供給すること
も可能である。この場合には、完全に燃料供給系の共通
化が図れるため、大幅に部品点数を削減することができ
るので、製品コストの低減が図れると同時に、部品故障
等の発生割合を低減することができるので燃料供給装置
の信頼性を向上させることができる。
【0053】なお、第1、第2の実施例では、燃料噴射
弁15を吸気ポート毎に設けて構成したが、勿論各気筒毎
に燃料噴射弁15を設置したものに限られない。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ガス燃料供給装置と液体燃料供給装置とが、少なくとも
共有の燃料噴射弁を介して夫々の燃料を噴射供給するよ
うになしたので、装置の小型化が図れ、製品コストの低
減が可能となると共に、ガス燃料供給装置の小型化に伴
い制御精度・制御応答性を向上させることができる。
【0055】そして、燃料噴射弁潤滑手段を備えて構成
して、ガス燃料供給時においても、前記共有燃料噴射弁
に潤滑用の液体燃料を少量供給するようにすれば、当該
共有燃料噴射弁のスティック・スカッフ等を防止するこ
とができ、前記共有燃料噴射弁の耐久性を向上させるこ
とができる。また、残留燃料量推定手段と、切換後燃料
供給量補正手段を備えて構成して、ガス燃料供給制御と
ガソリン燃料供給制御とを切り換える際の空燃比段差を
吸収すべく補正するようにすれば、燃料切換時に良好な
空燃比制御が行え、有害排気成分の排出抑制、燃費の向
上、延いては車両運転性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1に係る構成を示すブロック図
【図2】本発明の請求項2に係る構成を示すブロック図
【図3】本発明の第1の実施例にかかる全体構成図
【図4】本発明の第1の実施例にかかるフローチャート
【図5】本発明の第2の実施例にかかる全体構成図
【図6】本発明にかかる燃料切換条件の一例を示す図
【符号の説明】
11 機関 12 吸気通路 13 エアフローメータ 15 燃料噴射弁 16 燃料タンク 17 燃料ポンプ 19 第1三方電磁弁 20 燃料ギャラリ 21 第2三方電磁弁 24 リターンバルブ 25 バイパス通路 26 ドリッパーポンプ 30 スロットルセンサ 31 クランク角センサ 41 CNG燃料供給装置 42 CNG燃料タンク 43 シャットバルブ 47 第1CNG燃料供給通路 48 ミキサ 49 第2CNG燃料供給通路 50 コントロールユニット 51 ガス燃料噴射弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02M 61/16 U 9248−3G

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス燃料を供給するガス燃料供給系と、 液体燃料を供給する液体燃料供給系と、 前記2つの燃料供給系の作動を切り換えて、供給する燃
    料種を切り換える燃料切換手段と、 を備えた内燃機関の燃料供給装置において、 前記ガス燃料供給系と、前記液体燃料供給系とが、共有
    の燃料噴射弁を含んで構成され、当該共有燃料噴射弁か
    ら種類の異なる燃料を切り換えて噴射供給することを特
    徴とする内燃機関の燃料供給制御装置。
  2. 【請求項2】前記共有燃料噴射弁の上流側の燃料供給通
    路が、前記燃料切換手段によって、供給燃料に応じて選
    択的に共有燃料噴射弁に連通するガス燃料供給通路と、
    液体燃料供給通路と、 に切り換えられることを特徴とする請求項1に記載の内
    燃機関の燃料供給制御装置。
  3. 【請求項3】前記共有燃料噴射弁を介してガス燃料を内
    燃機関に噴射供給する際に、前記共有燃料噴射弁の潤滑
    用に液体燃料をガス燃料中に混入させる燃料噴射弁潤滑
    手段を含んで構成したことを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
  4. 【請求項4】前記燃料噴射弁潤滑手段が、潤滑用液体燃
    料をガス燃料中に吐出して混入させる潤滑用燃料供給ポ
    ンプを含んで構成されたことを特徴とする請求項3に記
    載の内燃機関の燃料供給制御装置。
  5. 【請求項5】前記燃料噴射弁潤滑手段が、 液体燃料供給ポンプから吐出される液体燃料を給送する
    液体燃料供給通路と、前記燃料切換手段によって供給さ
    れる燃料が切り換えられる共有燃料噴射弁上流側の燃料
    供給通路と、を結ぶバイパス通路と、 該バイパス通路に介装される前記潤滑用燃料供給ポンプ
    と、 前記液体燃料供給ポンプと潤滑用燃料供給ポンプとの間
    の燃料供給通路から潤滑に使用されない余剰の液体燃料
    を液体燃料供給源に還流させる潤滑用液体燃料戻し通路
    と、 該潤滑用液体燃料戻し通路を開閉する開閉弁と、 を含んで構成され、 潤滑用燃料供給時に、前記液体燃料供給ポンプを作動さ
    せると共に、前記潤滑用燃料供給ポンプを作動させ、か
    つ前記開閉弁を開弁することを特徴とする請求項2およ
    び請求項4に記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
  6. 【請求項6】前記ガス燃料供給系が、吸気絞り弁の上流
    側において、ガス燃料を吸入空気に混合させるミキサを
    含んで構成されたことを特徴とする請求項1〜請求項5
    のいずれか1つに記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
  7. 【請求項7】前記ガス燃料供給系が、機関吸気系に当該
    ガス燃料を噴射供給するガス燃料噴射弁を含んで構成さ
    れたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1
    つに記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
  8. 【請求項8】機関の運転状態を検出する運転状態検出手
    段を含んで構成し、 前記燃料切換手段が、機関運転状態に応じて当該内燃機
    関に供給する燃料をガス燃料或いは液体燃料に切換える
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の
    内燃機関の燃料供給制御装置。
  9. 【請求項9】前記共有燃料噴射弁への燃料供給系は、供
    給される燃料の一部を燃料供給源に還流しつつ燃料供給
    圧力を調整する機構を備えて構成されたことを特徴とす
    る請求項1〜請求項8のいずれか1つに記載の内燃機関
    の燃料供給制御装置。
  10. 【請求項10】前記供給燃料切換後の燃料供給系に残留
    し、切換後も機関に所定時間吸入され続ける切換前燃料
    の残留量を推定する残留燃料量推定手段と、 該残留燃料量推定手段により推定される残留燃料量に基
    づいて、切換後の燃料供給装置から供給される燃料量を
    補正する切換後燃料供給量補正手段と、 を含んで構成したことを特徴とする請求項1〜請求項9
    のいずれか1つに記載の内燃機関の燃料供給制御装置。
  11. 【請求項11】前記残留燃料量推定手段が、切換前の供
    給燃料の切換直前の供給量に応じた燃料供給遅れ時定数
    に基づいて当該燃料の残留量を推定し、 前記切換後燃料供給量補正手段が、切換後に供給される
    燃料の供給量を演算する際に、前記時定数に基づく切換
    前供給燃料の残留量と切換後の供給燃料の燃料供給遅れ
    時定数とに基づいて、当該切換後供給燃料の供給量を補
    正することを特徴とする請求項10に記載の内燃機関の
    燃料供給制御装置。
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