JPH11210557A - エンジンの液化ガス燃料供給装置 - Google Patents

エンジンの液化ガス燃料供給装置

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JPH11210557A
JPH11210557A JP10019461A JP1946198A JPH11210557A JP H11210557 A JPH11210557 A JP H11210557A JP 10019461 A JP10019461 A JP 10019461A JP 1946198 A JP1946198 A JP 1946198A JP H11210557 A JPH11210557 A JP H11210557A
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JP
Japan
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fuel
phase
engine
liquid
supply
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JP10019461A
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Yoshihiro Kato
嘉宏 加藤
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Aisan Industry Co Ltd
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M21/00Apparatus for supplying engines with non-liquid fuels, e.g. gaseous fuels stored in liquid form
    • F02M21/02Apparatus for supplying engines with non-liquid fuels, e.g. gaseous fuels stored in liquid form for gaseous fuels
    • F02M21/0203Apparatus for supplying engines with non-liquid fuels, e.g. gaseous fuels stored in liquid form for gaseous fuels characterised by the type of gaseous fuel
    • F02M21/0209Hydrocarbon fuels, e.g. methane or acetylene
    • F02M21/0212Hydrocarbon fuels, e.g. methane or acetylene comprising at least 3 C-Atoms, e.g. liquefied petroleum gas [LPG], propane or butane
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M21/00Apparatus for supplying engines with non-liquid fuels, e.g. gaseous fuels stored in liquid form
    • F02M21/02Apparatus for supplying engines with non-liquid fuels, e.g. gaseous fuels stored in liquid form for gaseous fuels
    • F02M21/0218Details on the gaseous fuel supply system, e.g. tanks, valves, pipes, pumps, rails, injectors or mixers
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温時におけるエンジン始動性と始動後のア
イドリング安定性の確保を図り、制御性及び応答性の確
保を図ること。 【解決手段】 燃料供給装置は、ボンベ17に収容され
たLPG燃料を液相燃料としてエンジン1に噴射供給す
るための液相インジェクタ25と、ボンベ17に収容さ
れたLPG燃料を気相燃料としてエンジン1に噴射供給
するための気相インジェクタ16と、液相インジェクタ
25にボンベ17から供給されるLPG燃料の状態を検
出するための燃温センサ31及び燃圧センサ32と、各
インジェクタ16,25を制御するための電子制御装置
(ECU)36とを備える。ECU36は、各センサ3
1,31により検出されるLPG燃料の状態が液相であ
ると判断した場合に、液相インジェクタ25を制御して
液相燃料をエンジン1に供給するようにする。ECU3
6は、LPG燃料の状態が気相であると判断した場合
に、気相インジェクタ16を制御して気相燃料をエンジ
ン1に供給するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液化ガス燃料を
エンジンに供給する液化ガス燃料供給装置に関する。特
に詳しくは、気相燃料と液相燃料とを選択的にエンジン
に供給するようにしたエンジンの液化ガス燃料供給装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液化石油ガス(LPG)等の
液化ガスを燃料とするエンジンがある。又、この種のエ
ンジンに液化ガス燃料を供給する燃料供給装置がある。
この種の燃料供給装置として、主として液体状の燃料、
即ち、液相燃料をエンジンに供給するものがある。液相
燃料を供給することにより、比較的濃い混合気を確保し
てエンジンの出力を高めることが可能となる。
【0003】しかしながら、常に液相燃料を供給したの
では、エンジンの運転状態によっては、燃料が過剰とな
り、適正な空燃比が保てなくなり、排気エミッションや
燃費を悪化させるおそれがある。
【0004】これに対し、特開昭63−5152号公報
は、液相燃料を供給するための手段と、気体状の燃料、
即ち、気相燃料を供給するための手段とを併せ持ち、そ
れらの手段をエンジンの運転状態に基づいて選択的に制
御するようにした燃料供給制御装置を開示する。詳しく
は、この制御装置は、エンジンの負荷及び回転速度の少
なくとも一つを運転状態を示す要素として検出し、各々
の検出値が所定値より小さいとき、即ちエンジンが低負
荷又は低回転のときには、気相燃料供給手段により気相
燃料をエンジンに供給することにより、適正な空燃比と
燃費を確保するようにしている。一方、この制御装置
は、上記各々の検出値が所定値より大きいとき、即ちエ
ンジンが高負荷又は高回転のときには、液相燃料供給手
段により液相燃料をエンジンに供給することにより、エ
ンジンの出力向上を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
燃料供給制御装置では、エンジンの負荷又は回転速度に
基づいて液相燃料供給手段と気相燃料供給手段とを使い
分けてはいたが、エンジンの温度状態、或いは燃料状態
については何ら考慮していなかった。このため、極低温
時にエンジンを始動させた場合に不具合が起きるおそれ
があった。即ち、極低温時にエンジンを始動させた場
合、気相燃料の供給が行われようとするが、ボンベ中の
燃料が気化しておらず、気相燃料が得られないことがあ
った。このため、気相燃料を供給する制御が行われて
も、実際にはエンジンに気相燃料が供給されず、良好な
始動性を確保できなくなるおそれがあった。又、始動完
了後のアイドリングが不安定になるおそれがあった。
【0006】一方、エンジンの運転中には、その運転状
態が高負荷及び低負荷の間で変わることや、高回転及び
低回転の間で変わることは度々である。従って、前記従
来の燃料供給制御装置では、エンジンの負荷状態や回転
速度が変わる度毎に気相燃料と液相燃料との供給切り替
えが頻繁に行われることになった。このため、その供給
切り替えの移行期を含め、制御性及び応答性を確保する
ことは容易ではなかった。
【0007】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、エンジンに対する気相燃料又
は液相燃料の供給をエンジンの温度状態又は燃料状態に
基づいて切り替えることにより、低温時におけるエンジ
ン始動性と始動後のアイドリング安定性の確保を図り、
制御性及び応答性の確保を図ることを可能としたエンジ
ンの液化ガス燃料供給装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、ボンベに収容された液
化ガス燃料を液相燃料としてエンジンに供給するための
液相燃料供給手段と、ボンベに収容された液化ガス燃料
を気相燃料としてエンジンに供給するための気相燃料供
給手段と、液相燃料供給手段にボンベから供給される液
化ガス燃料の状態を検出するための燃料状態検出手段
と、検出される液化ガス燃料の状態が液相である場合
に、液相燃料供給手段を制御して液相燃料をエンジンに
供給するようにし、検出される液化ガス燃料の状態が気
相である場合に、気相燃料供給手段を制御して気相燃料
をエンジンに供給するようにするための供給制御手段と
を備えたことを趣旨とする。
【0009】上記の構成によれば、液相燃料供給手段に
供給されて燃料状態検出手段により検出される液化ガス
燃料の状態が液相となる場合には、供給制御手段によ
り、液相燃料供給手段が制御されて液相燃料がエンジン
に供給される。一方、液相燃料供給手段に供給されて燃
料状態検出手段により検出される液化ガス燃料の状態が
気相となる場合には、供給制御手段により、気相燃料供
給手段が制御されて気相燃料がエンジンに供給される。
従って、液化ガス燃料が気化し難くなるような場合に
は、気相燃料供給手段によって気相燃料がエンジンに供
給されようとすることがなく、液相燃料供給手段によっ
て液相燃料が適正にエンジンに供給されることになる。
一方、液化ガス燃料が気化し過ぎるような場合には、液
相燃料供給手段によって液相燃料がエンジンに供給され
ようとすることがなく、気相燃料供給手段によって気相
燃料が適正にエンジンに供給されることになる。
【0010】上記の目的を達成するために、請求項2に
記載の発明は、請求項1の発明の構成において、燃料状
態検出手段は、液化ガス燃料の温度を検出するための温
度センサと、液化ガス燃料の圧力を検出するための圧力
センサとを含むことと、供給制御手段は、温度センサ及
び圧力センサにより検出される温度及び圧力に基づいて
液化ガス燃料の状態が液相であるか気相であるかを判断
することとを備えたことを趣旨とする。
【0011】上記の構成によれば、請求項1の発明の作
用に加え、液化ガス燃料の状態を示すパラメータが、温
度センサ及び圧力センサにより検出される温度及び圧力
に基づいて具体的に特定され、液相であるか気相である
かが供給制御手段により判断される。
【0012】上記の目的を達成するために、請求項3に
記載の発明は、請求項1又は請求項2の発明の構成にお
いて、エンジンの運転状態を検出するための運転状態検
出手段と、検出される運転状態がエンジンの減速を示す
場合には、液相燃料供給手段及び気相燃料供給手段によ
る燃料の供給を遮断させ、検出される液化ガス燃料の状
態が気相から液相へ移行した場合であって、かつ、検出
される運転状態がエンジンの減速から通常運転への復帰
を示す場合に、気相燃料供給手段による燃料の供給から
液相燃料供給手段による燃料の供給へと切り替えるため
の供給切替手段とを備えたことを趣旨とする。
【0013】上記の構成によれば、請求項1又は請求項
2に記載の発明の作用に加え、運転状態検出手段により
検出される運転状態がエンジンの減速を示す場合には、
エンジンに対する液相燃料及び気相燃料の供給が共に遮
断され、燃料の節約が図られる。一方、検出される液化
ガス燃料の状態が気相から液相へ移行した場合であっ
て、かつ、検出される運転状態がエンジンの減速から通
常運転への復帰を示す場合に、気相燃料の供給から液相
燃料の供給へと燃料の供給が切り替えられることにな
る。従って、エンジンに残留していた燃料は、減速時に
燃料の供給が遮断されている間に一掃され、その後に気
相燃料の供給から液相燃料の供給へと切り替えられるこ
とになる。このため、液相燃料の供給へ切り替えられた
ときに、エンジンに供給される燃料量が過剰になること
はない。
【0014】上記の目的を達成するために、請求項4に
記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか一つの発
明の構成において、エンジンは、燃料の供給に伴ってエ
ンジンに供給される空気の量を調節するために開度制御
される空気量調節手段を有することと、エンジンの始動
時には、気相燃料と共にエンジンに供給される空気の量
が液相燃料と共にエンジンに供給される空気の量と相対
的に同じになるように、気相燃料供給時において液相燃
料供給時におけるよりも開き側になるように空気量調節
手段を制御するための空気量制御手段とを備えたことを
趣旨とする。
【0015】上記の構成によれば、請求項1乃至請求項
3の何れか一つの発明の作用に加え、エンジンの始動直
後には、空気量調節手段が空気量制御手段により開き側
に制御されることにより、気相燃料と共にエンジンに供
給される空気の量が液相燃料と共にエンジンに供給され
る空気の量と相対的に同じになるように調節される。従
って、エンジンに供給される空気の量が、気相燃料との
混合によって目減りするおそれがある場合でも、その空
気量の不足が補われる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明のエンジンの液化ガ
ス燃料供給装置を具体化した一実施の形態を図1〜図9
を参照して詳細に説明する。
【0017】図1は、本実施の形態における液化石油ガ
ス(LPG)エンジン1と、そのエンジン1にLPG燃
料を供給するための液化ガス燃料供給装置を示す概略構
成図である。このエンジン1は周知の構造を有する多気
筒タイプのものであり、自動車に搭載されている。この
エンジン1は、吸気通路2を通じて供給される燃料及び
空気、即ち可燃混合気を、燃焼室で爆発・燃焼させ、そ
の燃焼後の排気ガスを排気通路3を通じて排出させるこ
とにより、ピストンを駆動させてクランクシャフト4を
回転させ、動力を得るものである。この実施の形態で
は、LPG燃料として、例えば、プロパンを30%、ブ
タンを70%の割合で含むものが採用される。
【0018】エンジン1に設けられたスタータ5は、エ
ンジン1の始動の際にクランクシャフト4に起動力を付
与することにより、エンジン1の始動を補助するもので
ある。このスタータ5は、イグニションスイッチ(図示
しない)の操作に基づいて駆動される。スタータ5に設
けられたスタータスイッチ6は、スタータ5が駆動され
る間、即ち、エンジン1の始動が完了するまでの間だ
け、始動中であることを示すスタータ信号STを出力す
るものである。
【0019】クランクシャフト4に設けられた回転セン
サ7は、同シャフト4の回転速度、即ち、エンジン回転
速度NEを検出し、その検出結果に応じた電気信号を出
力するものである。エンジン1に設けられ水温センサ8
は、エンジン1の内部を流れる冷却水の温度(冷却水
温)THWを検出し、その検出結果に応じた電気信号を
出力する。この冷却水温THWは、エンジン1の温度状
態を示すものである。
【0020】吸気通路2に設けられたエアクリーナ9
は、同通路2に取り込まれる空気を清浄化するものであ
る。吸気通路2に設けられたエアフローメータ10は、
同通路2を流れてエンジン1に吸入される空気量(吸気
量)Qaを計測し、その計測結果に応じた電気信号を出
力するものである。
【0021】吸気通路2に設けられたスロットルバルブ
11は、吸気通路2を流れる空気量、即ち、吸気量Qa
を調節するために開閉されるものである。このバルブ1
1は、モータ12により駆動されるリンクレスタイプの
ものである。自動車の運転席に設けられたアクセルペダ
ル13は、スロットルバルブ11を開閉させるために、
運転者により操作されるものである。アクセルセンサ1
4は、アクセルペダル13の操作量、即ち、アクセル開
度ACCPを検出し、その検出結果に応じた電気信号を
出力するものである。アクセルペダル13が操作され、
アクセルセンサ14の検出結果に基づいてモータ12が
駆動されることにより、スロットルバルブ11が開閉さ
れる。そして、このバルブ11の開度に応じて吸気量Q
aが調節される。これらスロットルバルブ11及びモー
タ12は、LPG燃料の供給に伴ってエンジン1に供給
される空気の量を調節するための本発明の空気量調節手
段に相当する。
【0022】スロットルバルブ11に対して設けられた
スロットルセンサ15は、このバルブ11の開度(スロ
ットル開度)TAを検出し、その検出結果に応じた電気
信号を出力するものである。このセンサ15は、周知の
アイドルスイッチ(図示しない)を内蔵するものであ
る。このアイドルスイッチは、スロットルバルブ11が
全閉となったときにオンされ、そのことを示すアイドル
信号IDLを出力するものである。この他、吸気通路2
に設けられた吸気温センサ(図示しない)は、吸気通路
2に取り込まれる外気の温度を検出し、その検出結果に
応じた電気信号を出力する。同じく、吸気通路2に設け
られた吸気圧センサ(図示しない)は、吸気通路2にお
ける吸気圧力を検出し、その検出結果に応じた電気信号
を出力する。更に、排気通路3に設けられた酸素センサ
(図示しない)は、燃焼室から排気通路3へ排出される
排気ガス中の酸素濃度を検出し、その検出結果に応じた
電気信号を出力する。
【0023】この実施の形態において、上記のスタータ
スイッチ6、回転センサ7、水温センサ8、エアフロー
メータ10、アクセルセンサ14及びスロットルセンサ
15等は、エンジン1の運転状態を検出するための本発
明の運転状態検出手段に相当するものである。
【0024】スロットルバルブ11の下流において、吸
気通路2に設けられた気相インジェクタ16は、ボンベ
17に収容されたLPG燃料を気相燃料として吸気通路
2に噴射するためのものである。このインジェクタ16
は、電磁式噴射弁であり、常には閉じられており、電気
的に開かれる。常温において、ボンベ17の中では、そ
の底部に気化しないLPG燃料(液相燃料)が、その上
部に気化したLPG燃料(気相燃料)がそれぞれ貯ま
る。気相インジェクタ16は、このボンベ17の上部に
貯まった気相燃料を受けて噴射するものである。そのた
めに、ボンベ17に接続された気相配管18は、ボンベ
17の上部から気相燃料を取り出し、その配管18に取
り出された気相燃料を気相インジェクタ11に導く。ボ
ンベ17に隣接して設けられた第1の電磁弁19及び気
相インジェクタ16に隣接して設けられた第2の電磁弁
20は、それぞれ気相配管18におけるLPG燃料の流
れを許容又は遮断するためのものである。気相配管18
に設けられたプレヒータ21は、同配管18を流れるL
PG燃料の気相状態を保つために燃料を補助的に加熱す
るためのものである。プレヒータ21で発せられる熱
は、例えば、エンジン1で暖められた冷却水が供給され
ることによって得られる。気相配管18に設けられたレ
ギュレータ22は、気相燃料の圧力変動を抑えるための
ものである。上記の気相インジェクタ16及び気相配管
18は、本発明の気相燃料供給手段に相当するものであ
る。
【0025】気相配管18に設けられた温度センサとし
ての第1の燃温センサ23は、同配管18の中のLPG
燃料の温度(第1の燃料温度)TF1を検出し、その検
出結果に応じた電気信号を出力するものである。同じ
く、気相配管18に設けられた圧力センサとしての第1
の燃圧センサ24は、同配管18の中のLPG燃料の圧
力(第1の燃料圧力)PF1を検出し、その検出結果に
応じた電気信号を出力するものである。これらセンサ2
3,24は、気相配管18におけるLPG燃料の状態を
検出するための燃料状態検出手段に相当するものであ
る。
【0026】気相インジェクタ16の下流において、吸
気通路2に設けられた液相インジェクタ25は、ボンベ
17に収容されたLPG燃料を液相燃料としてミスト状
に吸気通路2に噴射するためのものである。このインジ
ェクタ25は、電磁式噴射弁であり、常には閉じられて
おり、電気的に開かれる。液相インジェクタ25は、ボ
ンベ17の底部に貯まった液相燃料を受けて噴射するも
のである。そのために、ボンベ17に接続された液相配
管26は、ボンベ17の底部から液相燃料を取り出し、
その取り出された液相燃料を液相インジェクタ25に導
く。ボンベ17に隣接して配管26に設けられた第3の
電磁弁27及び液相インジェクタ25に隣接して配管2
6に設けられた第4の電磁弁28は、それぞれ配管26
における液相燃料の流れを許容又は遮断するためのもの
である。液相配管26に設けられたフィルタ29は、液
相燃料中の異物を除去するためのものである。液相配管
29に設けられたポンプ30は、液相燃料を液相インジ
ェクタ25へ圧送するためのものである。上記の液相イ
ンジェクタ25、液相配管26及びポンプ30は、本発
明の液相燃料供給手段に相当するものである。
【0027】液相配管26に設けられた温度センサとし
ての第2の燃温センサ31は、同配管26の中のLPG
燃料の温度(第2の燃料温度)TF2を検出し、その検
出結果に応じた電気信号を出力するものである。同じ
く、液相配管26に設けられた圧力センサとしての第2
の燃圧センサ32は、同配管26の中のLPG燃料の圧
力(第2の燃料圧力)PF2を検出し、その検出結果に
応じた電気信号を出力するものである。これらセンサ3
1,32は、液相配管26におけるLPG燃料の状態を
検出するための本発明の燃料状態検出手段に相当するも
のである。又、LPG燃料の状態は、エンジン1の温度
状態を反映して変わり得ることから、これらセンサ3
1,32は、エンジン1の温度状態を検出するための温
度状態検出手段にも相当するものでもある。
【0028】液相配管26は、液相インジェクタ25に
おいて戻り配管33に接続される。この戻り配管33
は、液相配管26を通じて液相インジェクタ25へ圧送
された液相燃料の全部又は一部をボンベ17へ戻すため
のものである。即ち、液相インジェクタ25が作動して
いるときには、同インジェクタ25に圧送されて噴射さ
れなかった分の液相燃料が、インジェクタ25を通った
後、戻り配管33を介してボンベ17に戻される。一
方、液相インジェクタ25が作動していないときには、
同インジェクタ25に圧送された液相燃料の全部がイン
ジェクタ25を通った後、戻り配管33を介してボンベ
17に戻される。このように、液相インジェクタ25に
液相燃料が圧送されるとき、その燃料の通過によってイ
ンジェクタ25が冷やされるようになっている。戻り配
管33に設けられた第5の電磁弁34は、同配管33に
おける液相燃料の流れを許容又は遮断するためのもので
ある。戻り配管33に設けられたレギュレータ35は、
同配管33の中の燃料圧力を調整するためのものであ
る。
【0029】この実施の形態において、電子制御装置
(ECU)36は、前述したスタータスイッチ6、回転
センサ7、水温センサ8、エアフローメータ10、アク
セルセンサ14及びスロットルセンサ15等からそれぞ
れ出力される各種信号を入力する。ECU36は、これ
ら入力信号に基づき、エンジン1にLPG燃料を供給す
るための燃料供給制御、スロットルバルブ11の開度を
調節するためのスロットル制御等を実行するために、各
インジェクタ16,25、各電磁弁19,20,27,
28,34、ポンプ30及びモータ12等をそれぞれ制
御する。この実施の形態において、ECU36は、本発
明の供給制御手段、供給切替手段及び空気量制御手段に
相当するものである。ECU36は中央処理装置(CP
U)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセ
スメモリ(RAM)及びバックアップRAM等を備えた
周知の構成のものである。ROMは、前述した各種制御
に関する所定の制御プログラムを予め記憶している。C
PUは、この制御プログラムに従って各種制御を実行す
る。
【0030】次に、ECU36が実行する各種制御の内
容について説明する。図2は、燃料供給制御のプログラ
ムの内容を示すフローチャートである。ECU36は、
エンジン1の各気筒に対応した噴射タイミング毎に、こ
のプログラムを起動させる。
【0031】先ず、燃料噴射量を制御するためのメイン
ルーチンについて説明する。このプログラムを起動させ
ると、ECU36は各電磁弁19,20,27,28,
34を適宜に開かせると共に、ポンプ30を適宜に作動
させる。そして、ステップ101において、ECU36
は第2の燃温センサ31及び燃圧センサ32からの信号
に基づいて第2の燃料温度TF2及び第2の燃料圧力P
F2の値をそれぞれ読み込む。
【0032】ステップ102において、ECU36は、
読み込まれた燃料温度TF2及び燃料圧力PF2の値に
基づいて燃料状態を算出する。ECU36は、この算出
を、図6にグラフで示すような関数データに基づいて行
う。
【0033】ステップ103において、ECU36は、
算出された燃料状態が、液相燃料であるか否かを判断す
る。ECU36は、この判断を、図6にグラフで示す関
数データに基づいて行う。即ち、燃料状態の算出結果
が、図6に示す曲線よりも上の領域に該当するときに、
ECU36は燃料状態を液相燃料として判断し、それ以
外の場合を気相燃料として判断する。この判断が気相燃
料である場合、ECU36は処理をステップ111へ移
行する。この判断が液相燃料である場合、ECU36は
処理をステップ110へ移行する。
【0034】ステップ110において、ECU36は、
後述する気相噴射フラグXFI1がオンであるか否か、
即ち、気相噴射モードであるか否かを判断する。このフ
ラグXFI1がオンである場合には、気相噴射モードで
あるとして、ECU36は処理をステップ111へ移行
する。このフラグXFI1がオフである場合には、液相
噴射モードであるとして、ECU36は処理をステップ
104へ移行する。つまり、ECU36は、ステップ1
03における判断が液相燃料であっても、ステップ11
0における判断が気相噴射モードである場合には、液相
噴射モードへ移行することなく気相噴射モードを継続さ
せる。そして、ステップ103における判断が液相燃料
であって、かつ、ステップ110における判断が液相噴
射モードである場合に、液相噴射モードへ移行すること
になる。
【0035】ステップ104において、ECU36は回
転センサ7及びエアフローメータ10からの信号に基づ
いてエンジン回転速度NE及び吸気量Qaの値をそれぞ
れ読み込む。
【0036】ステップ105において、ECU36は、
読み込まれたエンジン回転速度NE及び吸気量Qaの値
に基づき、クランクシャフト4の1回転当たりの吸気量
(単位吸気量)Gaの値を算出する。
【0037】ステップ106において、ECU36は、
上記のエンジン回転速度NE及び単位吸気量Gaの値、
並びに各種補正値に基づいて液相噴射量TAU2の値を
算出する。この算出に際して、ECU36は、図8にグ
ラフで示すような関数データに基づいて液相基本噴射量
TBS2の値を算出する。この関数データにおいて、液
相基本噴射量TBS2はエンジン回転速度NEと単位吸
気量Gaとをパラメータとして予め定められている。例
えば、エンジン回転速度NEが最も低く、単位吸気量G
aが最も少ない場合に、液相基本噴射量TBS2は「a
11」として表される値となる。上記条件よりもエンジ
ン回転速度NEが高くなるに連れて、液相基本噴射量T
BS2は「a12」,「a13」,・・・・「a17」
と増える。ここで、数字の増加がエンジン回転速度NE
の上昇に伴った液相基本噴射量TBS2の増加を示して
いる。一方、上記条件よりも単位吸気量Gaが多くなる
に連れて、液相基本噴射量TBS2は「b11」,「c
11」,・・・・「g11」と増える。ここで、アルフ
ァベットの順序が単位吸気量Gaの増加に伴った液相基
本噴射量TBS2の増加を示している。液相基本噴射量
TBS2の値は、液相インジェクタ25の開弁時間に相
当するものであり、この開弁時間の長短がインジェクタ
25から噴射される燃料量の多少に反映される。そし
て、ECU36は、上記のように算出された液相基本噴
射量TBS2に対して、高温補正、吸気温補正及び空燃
比補正等を各種補正値を反映させることにより、最終的
に液相噴射量TAU2の値を算出する。ECU36は、
周知のように、水温センサ8、図示しない吸気温セン
サ、吸気圧センサ及び酸素センサ等の検出値に基づいて
各種補正値を算出するが、ここでは、その補正に係る詳
しい説明は省略する。
【0038】そして、ステップ107において、ECU
36は、算出された液相噴射量TAU2の値に基づいて
液相インジェクタ25を制御することにより、液相燃料
を吸気通路2へミスト状で噴射する。その後、ECU3
6は処理を一旦終了する。
【0039】次に、減速時の燃料カットのためのサブル
ーチンについて説明する。LPG燃料が気相燃料である
場合、或いは、気相噴射フラグXFI1がオン(気相噴
射モード)である場合、ECU36は、ステップ103
又はステップ110から処理を移行してステップ111
において、現状がエンジン減速時における燃料カット中
であるか否かを判断する。ECU36は、この判断を別
途に設定される燃料カットフラグXFCの値に基づいて
判断する。ECU36は、この燃料カットフラグXFC
を以下のように設定する。
【0040】即ち、図3はエンジン減速時に実行される
燃料カット制御のプログラム内容を示す。ECU36
は、このルーチンを所定期間毎のタイミングで周期的に
実行する。
【0041】ステップ200において、ECU36は、
スロットルセンサ15及び回転センサ7からのアイドル
信号IDL及びエンジン回転速度NEの値を読み込む。
【0042】ステップ210において、ECU36は、
アイドル信号IDLに基づいてスロットルバルブ11が
全閉であるか否かを判断する。ここで、アイドル信号I
DLがオフである場合には、スロットルバルブ11が開
いており、エンジン1が通常の運転状態であることか
ら、ECU36は、ステップ220において、燃料カッ
トフラグXFCをオフに設定し、その後の処理を一旦終
了する。
【0043】一方、ステップ210において、アイドル
信号IDLがオンである場合には、スロットルバルブ1
1が全閉であることから、ECU36は、ステップ21
5において、エンジン回転速度NEの値が所定値N1以
上であるか否かを判断する。ここで、上記の判断結果が
否定である場合、ECU36は処理をステップ220へ
移行する。一方、上記の判断が肯定である場合、エンジ
ン1が減速運転状態にあることから、ECU36は、処
理をステップ230へ移行する。
【0044】そして、ステップ230において、ECU
36は全てのインジェクタ16,25を強制的に閉弁さ
せて燃料カットを実行する。次いで、ステップ240に
おいて、燃料カットフラグXFCをオンに設定し、その
後の処理を一旦終了する。
【0045】上記の燃料カット制御によれば、エンジン
1の減速時には、全てのインジェクタ16,25が強制
的に閉弁されて、エンジン1に対するLPG燃料の供給
が遮断される。これと共に、燃料カットフラグXFCが
オンに設定される。エンジン1が減速運転から通常運転
へ移ろうとして、スロットルバルブ11が開かれると、
アイドル信号IDLがオフとなり、燃料カットフラグX
FCがオフに設定される。
【0046】図2のルーチンの説明に戻る。ステップ1
11において、減速時の燃料カット中である場合、EC
U36は、ステップ112において、気相噴射フラグX
FI1をオフに設定し、その後の処理を一旦終了する。
一方、ステップ111において、減速時の燃料カット中
でない場合、ECU36は、ステップ113において、
気相噴射フラグXFI1をオンに設定する。
【0047】ステップ113から移行してステップ12
0において、ECU36は、第1の燃温センサ23及び
燃圧センサ24からの信号に基づいて第1の燃料温度T
F1及び第1の燃料圧力PF1の値をそれぞれ読み込
む。
【0048】ステップ121において、ECU36は、
読み込まれた燃料温度TF1及び燃料圧力PF1の値に
基づいて燃料状態を算出する。ECU36は、この算出
を、図6にグラフで示す関数データに基づいて行う。
【0049】ステップ122において、ECU36は、
算出された燃料状態が、気相燃料であるか否かを判断す
る。即ち、燃料状態の算出結果が、図6に示す曲線より
も下の領域に該当するときに、ECU36は燃料状態を
気相燃料として判断する。この判断が気相燃料である場
合、ECU36は処理をステップ123へ移行する。こ
の判断が気相燃料でない場合、ECU36は処理をステ
ップ131へ移行する。ここで、LPG燃料が気相燃料
と判断されない場合とは、気相配管18中のLPG燃料
が不完全な気相燃料であることを意味する。このような
ことは、極めて希に起きることではある。
【0050】ステップ123において、ECU36は、
回転センサ7及びエアフローメータ10からの信号に基
づいてエンジン回転速度NE及び吸気量Qaの値をそれ
ぞれ読み込む。
【0051】ステップ124において、ECU36は、
読み込まれたエンジン回転速度NE及び吸気量Qaの値
に基づいて単位吸気量Gaの値を算出する。
【0052】ステップ125において、ECU36は、
上記のエンジン回転速度NE及び単位吸気量Gaの値、
並びに各種補正値にに基づいて気相噴射量TAU1の値
を算出する。この算出に際して、ECU36は、図9に
グラフで示すような関数データに基づいて気相基本噴射
量TBS1を算出する。この関数データにおいて、気相
基本噴射量TBS1はエンジン回転速度NEと単位吸気
量Gaとをパラメータとして予め定められている。例え
ば、エンジン回転速度NEが最も低く、単位吸気量Ga
が最も少ない場合に、気相基本噴射量TBS1は「a2
1」として表される値となる。上記条件よりもエンジン
回転速度NEが高くなるに連れて、気相基本噴射量TB
S1は「a22」,「a23」,・・・・「a27」と
増える。ここで、数字の増加がエンジン回転速度NEの
上昇に伴った気相基本噴射量TBS1の増加を示してい
る。一方、上記条件よりも単位吸気量Gaが多くなるに
連れて、気相基本噴射量TBS1は「b21」,「c2
1」,・・・・「g21」と増える。ここで、アルファ
ベットの順序が単位吸気量Gaの増加に伴った気相基本
噴射量TBS1の増加を示している。気相基本噴射量T
BS1の値は、気相インジェクタ16の開弁時間に相当
するものであり、この開弁時間の長短がインジェクタ1
6から噴射される燃料量の多少に反映される。図9に示
す関数データは、気相インジェクタ16の噴射特性をエ
ンジン1の要求特性に適合させるようにエンジン回転速
度NE及び単位吸気量Gaに対する気相基本噴射量TB
S1の値が設定されたものである。図8に示す関数デー
タは液相インジェクタ25の噴射特性をエンジン1の要
求特性に適合させるように、同様に液相基本噴射量TB
S2の値が設定されたものである。その意味で、図8,
9に示す両関数データは互いに特性が異なる。そして、
ECU36は、上記のように算出された気相基本噴射量
TBS1に対して、前述したと同様に高温補正、吸気温
補正及び空燃比補正等を各種補正値を反映させることに
より、最終的に気相噴射量TAU1の値を算出する。
【0053】そして、ステップ126において、ECU
36は、算出された気相噴射量TAU1の値に基づいて
気相インジェクタ16を制御することにより、気相燃料
を吸気通路2へ噴射する。その後、ECU36は処理を
一旦終了する。
【0054】ステップ122から移行してステップ13
1において、ECU36は、回転センサ7及びエアフロ
ーメータ10からの信号に基づいてエンジン回転速度N
E及び吸気量Qaの値をそれぞれ読み込む。
【0055】ステップ132において、ECU36は、
読み込まれたエンジン回転速度NE及び吸気量Qaの値
に基づいて単位吸気量Gaの値を算出する。
【0056】ステップ133において、ECU36は、
上記のエンジン回転速度NE及び単位吸気量Gaの値に
基づいて準気相噴射量TAU3の値を算出する。ECU
36は、この算出を、所定の関数データに基づいて行
う。この関数データは、図9にグラフで示す関数データ
に比べて噴射量が相対的に少なくなるよう設定されたも
のである。ここでも、準気相噴射量TAU3の値は、気
相インジェクタ16の開弁時間に相当し、この開弁時間
の長短がインジェクタ16から噴射される燃料量の多少
に反映される。
【0057】そして、ステップ134において、ECU
36は、算出された準気相噴射量TAU3の値に基づい
て気相インジェクタ16を制御することにより、気相燃
料に準じた状態のLPG燃料を吸気通路2へ噴射する。
その後、ECU36は処理を一旦終了する。
【0058】上記の燃料供給制御によれば、エンジン1
の通常運転時には、液相配管26の中のLPG燃料が実
際に液相燃料である場合に、液相インジェクタ25によ
って液相燃料がエンジン1に供給される。一方、液相配
管26の中のLPG燃料が実際には液相燃料ではなく気
相燃料である場合には、液相インジェクタ25によるL
PG燃料の供給が禁止される。そして、液相インジェク
タ25に代わって気相インジェクタ16により気相燃料
又は準気相燃料がエンジン1に供給されることになる。
【0059】これに対し、減速状態を除く通常運転時に
気相インジェクタ16により気相燃料がエンジン1に供
給されるときに、エンジン1が減速運転へ移行して燃料
カットが行われると、気相噴射フラグXFI1がオフに
設定される。その後に、燃料カットを伴う減速運転から
通常運転へ復帰し、かつ、そのときの液相配管26の中
のLPG燃料が液相状態を示す場合には、燃料カットを
伴う減速運転から通常運転への復帰の第1回目の噴射か
ら液相インジェクタ25により液相燃料が噴射されるこ
とになる。つまり、この燃料供給制御では、気相燃料の
噴射から液相燃料の噴射への切り替えが、液相配管26
の中のLPG燃料が気相状態から液相状態へ移行した場
合であって、かつ、エンジン1が燃料カットを伴う減速
運転から通常運転へ復帰した場合に行われることにな
る。一方、液相燃料の噴射から気相燃料の噴射への切り
替えについては、燃料カットを伴う減速運転から通常運
転への復帰に拘わらず、液相配管26及び気相配管16
の中のLPG燃料の状態判断のみに基づいて行われるこ
とになる。
【0060】図4,5はスロットル制御のプログラムの
内容をそれぞれ示すフローチャートである。図4は通常
の運転時に行われる制御プログラムの内容を示し、図5
は上記の燃料供給制御に対応して行われるファーストア
イドル運転時における制御プログラムの内容を示す。
【0061】図4に示す制御プログラムにつき、ECU
36はこのルーチンを所定期間毎のタイミングで周期的
に実行する。
【0062】ステップ300において、ECU36はア
クセルセンサ14からのアクセル開度ACCPの値、或
いはその開度ACCPの変化値を読み込む。
【0063】ステップ310において、ECU36は、
読み込まれたアクセル開度ACCPに係る値に基づき、
目標スロットル開度TTAの値を算出する。ECU36
は、この算出を所定の関数データに基づいて行う。
【0064】そして、ステップ320において、ECU
36は、スロットルバルブ11の開度を決定するため
に、算出された目標スロットル開度TTAの値に基づい
てモータ12を制御する。このようにして、スロットル
バルブ11の開度が、運転者によるアクセルペダル13
の操作に応じて調節される。
【0065】これに対し、エンジン1の始動時には、図
5に示す制御プログラムにつき、ECU36はこのルー
チンを所定期間、例えば4ms毎のタイミングで周期的
に実行する。
【0066】ステップ400において、ECU36は、
スタータスイッチ6、回転センサ7、水温センサ8及び
アクセルセンサ14からのスタータ信号ST、エンジン
回転速度NE、冷却水温THW及びアクセル開度ACC
Pの各値を読み込む。
【0067】ステップ405において、ECU36は、
読み込まれたスタータ信号ST、エンジン回転速度N
E、冷却水温THW及びアクセル開度ACCPの各値に
基づき、現状がエンジン1のファーストアイドル運転時
であるか否かを判断する。ファーストアイドル運転と
は、エンジン1が停止状態でしばらく放置された後の冷
間時に行われる始動の完了直後における最初のアイドル
運転を意味する。ECU36は、スタータ信号STに基
づいて始動の完了を判断し、エンジン回転速度NE、冷
却水温THW及びアクセル開度ACCPに基づいてファ
ーストアイドル運転であることを判断する。ファースト
アイドル運転時でない場合、ECU36は、その後の処
理を一旦終了する。ファーストアイドル運転時である場
合、ECU36は、処理をステップ410へ移行する。
【0068】ステップ410において、ECU36は、
現在の燃料供給制御が気相インジェクタ16を作動させ
ている運転状態である気相噴射モードであるか否かを判
断する。
【0069】この判断が気相噴射モードである場合、E
CU36は、ステップ420において、読み込まれた冷
却水温THWの値に基づき、気相噴射モードでの目標ア
イドル開度TIA1の値を算出する。一方、上記の判断
が液相インジェクタ25を作動させている運転状態であ
る液相噴射モードである場合、ECU36は、ステップ
430において、読み込まれた冷却水温THWの値に基
づき、液相噴射モードでの目標アイドル開度TIA2の
値を算出する。これらの算出を、ECU36は、図7に
示すような関数データに基づいて行う。これら関数デー
タにおいて、同じ値の冷却水温THWにつき、気相噴射
モードで算出される目標アイドル開度TIA1は、液相
噴射モードで算出される目標アイドル開度TIA2より
も相対的に大きくなるように設定される。これは、吸気
通路2を通じてエンジン1に供給される空気量が、空間
占有度の大きい気相燃料によって目減りするおそれがあ
ることから、それを補うためである。
【0070】ステップ420又はステップ430から移
行してステップ440において、ECU36は、スロッ
トルセンサ15からの実際のスロットル開度TAの値を
読み込む。
【0071】ステップ450において、ECU36は、
実際のスロットル開度TAの値が、算出された目標スロ
ットル開度TIA1又は目標スロットル開度TIA2の
値よりも大ききか否かを判断する。
【0072】この判断において、実際のスロットル開度
TAの値の方が大きい場合、ECU36は、モータ12
を制御することにより、スロットルバルブ11を所定量
だけ閉じる。即ち、スロットルバルブ11の開度を所定
量だけ小さくする。一方、この判断において、実際のス
ロットル開度TAの値の方が大きくない場合、ECU3
6は、モータ12を制御することにより、スロットルバ
ルブ11を所定量だけ開く。即ち、スロットルバルブ1
1の開度を所定量だけ大きくする。そして、各ステップ
460,470の処理を終了した後、ECU36はこの
ルーチンを一旦終了する。
【0073】上記のファーストアイドル運転時のスロッ
トル制御によれば、ファーストアイドル運転時に、気相
噴射モード又は液相噴射モードに応じた目標アイドル開
度TIA1,TIA2の値が決定され、その目標アイド
ル開度TIA1,TIA2になるようにスロットル開度
TAが調節される。ここでは、気相噴射モードにおいて
気相燃料と共にエンジン1に供給される空気の量と、液
相噴射モードにおいて液相燃料と共にエンジン1に供給
される空気の量と相対的に同じになるように、気相噴射
モードにおいて液相噴射モードにおけるよりもスロット
ル開度TAが開き側になるように、即ち相対的に同じ吸
気量Qaが得られるように、スロットルバルブ11の開
度が制御される。
【0074】以上説明したように、本実施の形態の液化
ガス燃料供給装置の構成によれば、液相配管26を通じ
て液相インジェクタ25に供給されるLPG燃料に係る
第2の燃料温度TF2及び燃料圧力PF2の値がそれぞ
れ検出される。それら燃料温度TF2及び燃料圧力PF
2の値に基づき、LPG燃料の状態が液相燃料であるか
否かが判断される。そして、このLPG燃料が液相燃料
と判断される場合には、液相噴射モードとして液相イン
ジェクタ25が制御され、液相燃料が噴射されてエンジ
ン1に供給される。
【0075】一方、LPG燃料の状態が液相燃料ではな
い場合には、気相配管18を通じて気相インジェクタ1
6に供給されるLPG燃料に係る第1の燃料温度TF1
及び燃料圧力PF1の値がそれぞれ検出される。それら
燃料温度TF1及び燃料圧力PF1の値に基づき、LP
G燃料の状態が気相燃料であるか否かが判断される。そ
して、このLPG燃料が気相燃料と判断される場合に
は、気相噴射モードとして気相インジェクタ16が制御
され、気相燃料が噴射されてエンジン1に供給される。
このLPG燃料が気相燃料と判断されない場合には、不
完全な気相燃料であるものとして、気相インジェクタ1
6が制御され、準気相燃料が噴射されてエンジン1に供
給される。
【0076】従って、エンジン1の冷間始動時のよう
に、気相配管18の中のLPG燃料が気化し難くなるよ
うな条件の下では、気相インジェクタ16によって気相
燃料がエンジン1に供給されることがなく、液相インジ
ェクタ25によって液相燃料が適正にエンジン1に供給
されることになる。一方、液相配管26の中のLPG燃
料が気化してしまう程に、エンジン1及びその周囲の環
境が高温となる条件の下では、液相インジェクタ25に
よって液相燃料がエンジン1に供給されることがなく、
気相インジェクタ16によって気相燃料が適正にエンジ
ン1に供給されることになる。
【0077】上記のように、液相配管26の中のLPG
燃料が液相であるか否かは、エンジン1の温度状態を反
映したものであり、このことを判断することは、エンジ
ン1が高速走行後の再始動時に見られる極度な高温であ
るか否かを判断することを意味することにもなる。従っ
て、上記の説明は、エンジン1の温度状態が極度な高温
ではない場合に、液相インジェクタ25が制御されて液
相燃料がエンジン1に供給され、エンジン1の温度状態
が極度な高温の場合に、気相インジェクタ16が制御さ
れて気相燃料がエンジン1に供給されることを意味す
る。
【0078】従って、LPG燃料が気化し難くなるほど
にエンジン1が低温になる場合には、気相インジェクタ
16により気相燃料がエンジン1に供給されることがな
く、液相インジェクタ25により液相燃料が適正量だけ
エンジン1に供給されることになる。これに対し、LP
G燃料が気化し過ぎるほどにエンジン1が高温になる場
合には、液相インジェクタ25により液相燃料がエンジ
ン1に供給されることがなく、気相インジェクタ16に
より気相燃料が適正量だけエンジン1に供給されること
になる。
【0079】上記のように、エンジン1に対する気相燃
料又は液相燃料の供給が、エンジン1の温度状態を反映
して変わり得る燃料状態に基づいて切り替えられる。こ
のため、ボンベ17の中のLPG燃料が気化せず、気相
燃料が得られなくなるような極低温時には、気相燃料の
供給制御が行われず、代わって液相燃料の供給制御が行
われ、適正量の液相燃料がエンジン1に供給されること
になる。この結果、極低温時においても、エンジン1の
始動性と、始動完了後のアイドリングの安定性を確保す
ることができるようになる。
【0080】加えて、この実施の形態では、エンジン1
に対する気相燃料又は液相燃料の供給が、実際のLPG
燃料の状態に従って切り替えられる。このことから、従
来の制御装置とは異なり、エンジン1の負荷又は回転速
度の高・低の変化に従って気相燃料の供給と液相燃料の
供給とが頻繁に切り替えられることがない。この意味
で、上記LPG燃料の供給切り替えの移行期を含め、良
好な制御性及び応答性を確保することができるようにな
る。
【0081】この実施の形態の構成によれば、LPG燃
料の状態を示すパラメータが、各燃温センサ23,31
及び各燃圧センサ24,32により検出される燃料温度
TF1,TF2及び燃料圧力PF1,PF2の値に基づ
いて具体的に特定される。そして、それらパラメータに
基づいて燃料状態が算出され、液相燃料であるか気相燃
料であるかが判断される。このため、LPG燃料が実際
に液相燃料であるか気相燃料であるかの判断を正確に行
うことができ、本装置の制御精度を高めることができる
ようになる。
【0082】この実施の形態の構成によれば、スロット
ルセンサ15のアイドルスイッチがオンされ、これによ
って検出されるエンジン1の運転状態が減速運転を示す
場合には、全てのインジェクタ16,25が強制的に閉
弁され、エンジン1に対する液相燃料及び気相燃料の供
給が共に強制的に遮断(燃料カット)され、LPG燃料
の節約が図られる。一方、燃温センサ31及び燃圧セン
サ32により検出される燃料温度TF2及び燃料圧力P
F2の値に基づき判断されるLPG燃料の状態が気相か
ら液相へ移行した場合であって、かつ、スロットルセン
サ15により検出されるエンジン1の運転状態が燃料カ
ットを伴う減速運転から通常運転への復帰を示す場合に
は、燃料カット直前に行われていた気相インジェクタ1
6による気相燃料の噴射から液相インジェクタ25によ
る液相燃料の噴射へと燃料の供給態様が切り替えられる
ことになる。即ち、気相噴射モードから液相噴射モード
へと切り替えられることになる。
【0083】従って、燃料カットが行われる直前まで吸
気通路2、特には燃焼室直近の吸気ポート内壁に付着等
して残留していた燃料(残留燃料)は、減速時に燃料カ
ットが行われている間に燃焼室に吸引されて一掃され
る。そして、残留燃料が殆どなくなったときに、気相噴
射モードから液相噴射モードへと切り替えられて、その
第1回目から液相燃料の噴射が行われることになる。こ
のため、燃料カットからの復帰時に液相噴射へ切り替え
られたときに、液相インジェクタ25から噴射される液
相燃料に残留燃料が加わって燃焼室に供給される燃料量
が過剰になることはない。この結果、エンジン1の空燃
比がオーバリッチとなることを防止することができ、エ
ンジン1の排気エミッションの悪化を防止することがで
きるようになる。
【0084】もし、上記のような燃料供給の切替制御が
なければ、例えば、エンジン1のアイドル運転中に気相
噴射から液相噴射へ切り替えられるようなことも起こり
得る。このような場合に、気相噴射を停止させると同時
に液相噴射を開始させると、アイドル運転中にはエンジ
ン回転速度NEが低いことから、吸気通路2内の空気の
流れが相対的に遅くなっている。このような状態で液相
燃料が噴射されると、空気流よりも高速で液相燃料が噴
射されることになり、燃料カット直前の気相噴射による
残留燃料と相俟って、燃焼室に供給される燃料の量が一
時的に過剰となり、空燃比がオーバリッチとなり、排気
エミッションが悪化するおそれがある。本実施の形態に
おける燃料供給の切替制御は、上記のような不具合に対
処できるものである。
【0085】これに対し、本実施の形態では、液相燃料
の噴射から気相燃料の噴射への切り替えが、燃料カット
からの復帰時に拘わらず、液相配管26及び気相配管1
6の中のLPG燃料の状態の判断のみに基づいて行われ
る。このことは、エンジン1の運転にとって次のような
利点がある。
【0086】即ち、例えば、車両が高速走行した後にア
イドル運転で放置される場合、即ち「ホットソーク」と
なる場合がある。ここで、高速走行中には、エンジン1
で大量の燃料が消費されてその発熱量は大きくなるが、
走行風を受けていることからエンジン1の周りは適度に
冷やされることになる。しかし、ホットソーク中には、
走行風がなくなり、エンジン1の周り、特には吸気系及
び燃料供給系の温度は極度に上昇することになる。この
ような場合、液相配管26の中のLPG燃料は液相燃料
から気相燃料へと状態を変えることになる。従って、こ
のような状況下で液相噴射モードが続いたのでは、液相
インジェクタ25から気相燃料が噴射されることにな
り、空燃比がオーバリーンとなってエンジン1が停止に
至るおそれがある。一方、前記高速走行時には、エンジ
ン冷却水は高温となっており、プレヒータ21により、
気相配管33の中の燃料は十分に気相状態となってい
る。このことから、液相燃料の噴射から気相燃料の噴射
へ移行する場合には、各配管26,16の中のLPG燃
料の状態の判断のみに基づいて噴射態様を切り替えた方
が、燃料カットからの復帰を条件に加えるよりも、気相
燃料の噴射へ即座に切り替えることができるようにな
る。ホットソーク中に液相燃料の噴射が行われても、吸
気通路2に燃料ガスが充満することはなく、そのとき
に、液相燃料の噴射を停止させて、即座に気相燃料の噴
射を開始させても、排気エミッションやドライバビリテ
ィが悪化することはない。
【0087】この実施の形態の構成によれば、エンジン
1の始動直後、特にファーストアイドル運転時に、気相
燃料又は液相燃料がエンジン1に供給されるときには、
モータ12が制御されてスロットルバルブ11の開度T
Aが自動的に調節される。ここで、気相燃料の噴射時に
は、スロットルバルブ11の開度TAが、液相燃料の噴
射時よりも開き側に制御されることにより、気相燃料と
共にエンジン1に供給される空気の量が液相燃料と共に
エンジン1に供給される空気の量と相対的に同じになる
ように調節される。
【0088】従って、ファーストアイドル運転時に、エ
ンジン1に供給される空気量が、気相燃料との混合によ
って目減りするおそれがある場合でも、その空気量の不
足が補われる。この結果、ファーストアイドル運転時に
気相燃料が供給される場合のエンジン1の出力不足を抑
えることができ、アイドル運転の安定化を図ることがで
きるようになる。
【0089】この実施の形態によれば、液相インジェク
タ25に対して、液相配管26につながる戻り配管33
が設けられ、液相インジェクタ25に供給される液相燃
料の一部又は全部がボンベ17に戻されるようになって
いる。このため、両配管26,33を通じて流れる液相
燃料によって液相インジェクタ25を冷却することがで
き、液相配管26に入った気泡を戻り配管33を通じて
排出することもできる。この意味において、液相インジ
ェクタ25から噴射される液相燃料の性状を常に適正な
ものとして保つことができるようになる。
【0090】尚、この発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲
で以下のように実施することもできる。
【0091】(1)前記実施の形態では、図2に示す燃
料供給制御のプログラムに、ステップ110〜113の
処理を付加することにより、液相配管26中のLPG燃
料の状態が気相から液相へ移行した場合であって、か
つ、エンジン1が燃料カットを伴う減速運転から通常運
転へ復帰する場合にのみ、気相燃料の噴射から液相燃料
の噴射へと切り替えるようにしている。これに対して、
これらの処理を省略してもよい。
【0092】(2)前記実施の形態では、吸気通路2に
各々一つずつ設けられた気相インジェクタ16及び液相
インジェクタ25によりエンジン1に気相燃料又は液相
燃料を供給するようにした。これに対して、エンジンの
複数の気筒のそれぞれに気相インジェクタ及び液相イン
ジェクタを一組ずつ配置するように構成してもよい。
【0093】(3)前記実施の形態では、リンクレスタ
イプのスロットルバルブ11を本発明の空気量調節手段
として使用して、図5に示すようなファーストアイドル
運転時における空気量制御を行った。これに対し、吸気
通路にスロットルバルブを迂回したバイパス通路と、そ
のバイパス通路を開閉するためのアイドルスピードコン
トロールバルブ(ISCバルブ)とを空気量調節手段と
して設け、そのISCバルブを使用してファーストアイ
ドル運転時における空気量制御を行うようにしてもよ
い。
【0094】
【発明の効果】請求項1に記載の発明の構成によれば、
エンジンに対する気相燃料又は液相燃料の供給を液化ガ
ス燃料の状態に基づいて切り替えるようにしている。従
って、液化ガス燃料の気化が困難となる場合には、液相
燃料が適正にエンジンに供給され、液化ガス燃料の気化
が過剰となる場合には、気相燃料が適正にエンジンに供
給されることになる。この結果、低温時におけるエンジ
ンの始動性と、始動後のアイドリングの安定性とを確保
することができ、更には、装置の制御性及び応答性を確
保することができるという効果を発揮する。
【0095】請求項2に記載の発明の構成によれば、請
求項1の発明の作用に加え、液化ガス燃料の状態を示す
パラメータが検出される温度及び圧力に基づいて具体的
に特定され、液相であるか気相であるかが判断される。
このため、請求項1の発明の効果に加え、LPG燃料が
実際に液相燃料であるか気相燃料であるかの判断を正確
に行うことができ、本装置の制御精度を高めることがで
きるという効果を発揮する。
【0096】請求項3に記載の発明の構成によれば、請
求項1又は請求項2の発明の構成において、液化ガス燃
料の状態が気相から液相へ移行した場合であって、か
つ、エンジンが燃料カットを伴う減速運転から通常運転
へ復帰を示す場合に、気相燃料の供給から液相燃料の供
給へと切り替えるようにしている。従って、請求項1又
は請求項2の発明の作用に加え、直前までエンジンに残
留していた燃料が、燃料カット中に一掃されてから、気
相燃料の供給から液相燃料の供給へと切り替えられるこ
とになり、エンジンに供給される燃料量が過剰になるこ
とはない。このため、請求項1又は請求項2の発明の効
果に加え、エンジンにおける空燃比が一時的にリッチと
なることを防止することができ、この意味で、エンジン
の排気の悪化を防止することができるという効果を発揮
する。
【0097】請求項4に記載の発明の構成によれば、請
求項1乃至請求項3の発明の構成において、エンジンの
始動直後に、気相燃料がエンジンに供給される場合と、
液相燃料がエンジンに供給される場合とで、相対的に同
じ量の空気がエンジンに供給されるようにしている。従
って、請求項1乃至請求項3の各発明の作用に加え、エ
ンジンに供給される空気量が、気相燃料との混合によっ
て目減りするおそれがある場合でも、その空気量の不足
が補われる。この結果、請求項1乃至請求項3の各発明
の効果に加え、始動後のアイドル運転時に気相燃料が供
給される場合に、エンジン出力が不足することを抑える
ことができ、アイドル運転の安定化を図ることができる
という効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態に係り、エンジンの液化ガス燃料
供給装置を示す概略構成図である。
【図2】同じく、燃料供給制御のプログラムの内容を示
すフローチャートである。
【図3】同じく、燃料カット制御のプログラムの内容を
示すフローチャートである。
【図4】同じく、スロットル制御のプログラムの内容を
示すフローチャートである。
【図5】同じく、ファーストアイドル運転時のスロット
ル制御のプログラムの内容を示すフローチャートである
【図6】同じく、燃料状態について設定された関数デー
タを示すグラフである。
【図7】同じく、目標アイドル開度について設定された
関数データを示すグラフである。
【図8】同じく、液相基本噴射量について設定された関
数データを示すグラフである。
【図9】同じく、気相基本噴射量について設定された関
数データを示すグラフである。
【符号の説明】
1 LPGエンジン 6 スタータスイッチ 7 回転センサ 8 水温センサ 10 エアフローメータ 14 アクセルセンサ 15 スロットルセンサ 16 気相インジェクタ 17 ボンベ 18 気相配管 25 液相インジェクタ 26 液相配管 30 ポンプ 31 第2の燃温センサ 32 第2の燃圧センサ 36 ECU

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボンベに収容された液化ガス燃料を液相
    燃料としてエンジンに供給するための液相燃料供給手段
    と、 前記ボンベに収容された前記液化ガス燃料を気相燃料と
    して前記エンジンに供給するための気相燃料供給手段
    と、 前記液相燃料供給手段に前記ボンベから供給される液化
    ガス燃料の状態を検出するための燃料状態検出手段と、 前記検出される液化ガス燃料の状態が液相である場合
    に、前記液相燃料供給手段を制御して前記液相燃料を前
    記エンジンに供給するようにし、前記検出される液化ガ
    ス燃料の状態が気相である場合に、前記気相燃料供給手
    段を制御して前記気相燃料を前記エンジンに供給するよ
    うにするための供給制御手段とを備えたことを特徴とす
    るエンジンの液化ガス燃料供給装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のエンジンの液化ガス燃
    料供給装置において、 前記燃料状態検出手段は、前記
    液化ガス燃料の温度を検出するための温度センサと、前
    記液化ガス燃料の圧力を検出するための圧力センサとを
    含むことと、 前記供給制御手段は、前記温度センサ及び前記圧力セン
    サにより検出される温度及び圧力に基づいて前記液化ガ
    ス燃料の状態が液相であるか気相であるかを判断するこ
    ととを備えたことを特徴とするエンジンの液化ガス燃料
    供給装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のエンジン
    の液化ガス燃料供給装置において、 前記エンジンの運転状態を検出するための運転状態検出
    手段と、 前記検出される運転状態が前記エンジンの減速を示す場
    合には、前記液相燃料供給手段及び前記気相燃料供給手
    段による燃料の供給を遮断させ、前記検出される液化ガ
    ス燃料の状態が気相から液相へ移行した場合であって、
    かつ、前記検出される運転状態が前記エンジンの減速か
    ら通常運転への復帰を示す場合に、前記気相燃料供給手
    段による燃料の供給から前記液相燃料供給手段による燃
    料の供給へと切り替えるための供給切替手段とを備えた
    ことを特徴とするエンジンの液化ガス燃料供給装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3の何れか一つに記
    載のエンジンの液化ガス燃料供給装置において、 前記エンジンは、前記燃料の供給に伴って前記エンジン
    に供給される空気の量を調節するために開度制御される
    空気量調節手段を有することと、 前記エンジンの始動時には、前記気相燃料と共に前記エ
    ンジンに供給される空気の量が前記液相燃料と共に前記
    エンジンに供給される空気の量と相対的に同じになるよ
    うに、気相燃料供給時において液相燃料供給時における
    よりも開き側になるように前記空気量調節手段を制御す
    るための空気量制御手段とを備えたことを特徴とするエ
    ンジンの液化ガス燃料供給装置。
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