JPH0733542A - 炭素繊維強化炭素複合材の製造方法及び炭素繊維強化複合材ならびにそれを用いた摺動材 - Google Patents

炭素繊維強化炭素複合材の製造方法及び炭素繊維強化複合材ならびにそれを用いた摺動材

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JPH0733542A
JPH0733542A JP5176872A JP17687293A JPH0733542A JP H0733542 A JPH0733542 A JP H0733542A JP 5176872 A JP5176872 A JP 5176872A JP 17687293 A JP17687293 A JP 17687293A JP H0733542 A JPH0733542 A JP H0733542A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高摩擦係数且つ低摩耗、更にトルクカーブが
安定したC/C複合材を容易に得ることができる。 【効果】 集束剤が実質的に付着していない複数の単繊
維からなる短繊維状の炭素繊維束を解繊し、繊維が2次
元ランダムに配向したシートを作製し、樹脂又はピッチ
を含浸後、積層して成形、焼成後、ピッチ含浸及び最終
熱処理温度以下での焼成を繰り返す炭素繊維強化炭素複
合材の製造方法において、該炭素繊維束が束として残存
しており、かつ最終熱処理温度2400℃以下、最終気
孔率10vol%以下である炭素繊維強化炭素複合材の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、摩擦特性及び機械特性
にすぐれた炭素繊維強化炭素複合材(以下、C/C複合
材という)の製造方法、及びそれを用いた摺動材に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、航空機や車両用のブレーキや車両
のクラッチ等の摺動材には金属製のディスクロータ等が
使用されてきた。しかし近年、車両等の軽量化ならびに
耐熱性等の特性向上の目的から、C/C複合材がブレー
キのディスクロータ等の摺動材に用いられてきている。
【0003】一般にC/C複合材はPAN系、ピッチ
系、或いはレーヨン系などの長短炭素繊維にフェノール
樹脂、フラン樹脂などの熱硬化性樹脂或いはピッチ類な
どの熱可塑性樹脂等を含浸、又は混合して加熱成形した
ものを非酸化性雰囲気において焼成し、更に緻密化、黒
鉛化処理することにより製造されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そしてブレーキ材とし
て望まれる摩擦特性としては、トルク波形が滑らかで且
つ摺動中のどの速度においても摩擦係数が一定、即ちト
ルク波形が矩形(図1参照)であることが望まれる。と
ころが、一般のC/C複合材では高温になると摩擦係数
が低下する所謂フェード現象がおこるため、高エネルギ
ーレベル、高圧力といった高負荷条件では摺動中にブレ
ーキ材の温度が上昇し、摩擦係数が低下するためにトル
ク波形は凹状(図2参照)となり、安定した摩擦係数が
得られないという難点があった。また摩擦係数について
は高レベルが望まれるが、そのために硬度を下げると摩
耗量が増大するという難点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで発明者等は、上記
の課題を解決するために検討を繰り返した結果、短繊維
状の炭素繊維束を解繊して繊維が2次元ランダムに配向
したシートを作製するに当たって、炭素繊維束の解繊度
合を変化させると、摩擦係数が変化し、低解繊の場合は
C/C複合材の摩擦係数が高くなり、高解繊の場合は逆
に低くなることを見い出した。次いで樹脂又はピッチを
含浸させる際に、炭素繊維に集束剤が付着していると炭
素繊維との接着性が低下する。そこで、実質的に集束剤
が付着していない短繊維状炭素繊維を用い、かつ特定の
熱処理を行うことにより高摩擦係数かつ低摩耗、更にト
ルクカーブも安定した炭素繊維強化炭素複合材とそれを
用いた摺動材が得られることを見出し、本発明に到達し
た。即ち、本発明の目的は高摩擦係数且つ低摩耗、更に
トルクカーブが安定したC/C複合材及びそれを用いた
摺動材を提供することにあり、かかる目的は、集束剤が
実質的に付着していない複数の単繊維からなる短繊維状
の炭素繊維束を解繊し、繊維が2次元ランダムに配向し
たシートを作製し、樹脂又はピッチを含浸後、積層して
成形、焼成後、ピッチ含浸及び最終熱処理温度以下での
焼成を繰り返す炭素繊維強化炭素複合材の製造方法にお
いて、該炭素繊維束が束として残存しており、かつ最終
熱処理温度2400℃以下、最終気孔率10vol%以
下である炭素繊維強化炭素複合材の製造方法、及びこの
方法で製造された炭素繊維強化炭素複合材とそれを用い
た摺動材、により容易に達成される。
【0006】以下、本発明の詳細を説明する。本発明で
用いる炭素繊維としては、ピッチ系、PAN系、或いは
レーヨン系炭素繊維等の公知のものが使用できる。但
し、炭素繊維束に集束剤が付着していると、繊維へのマ
トリックス原料の含浸性が悪くなり、繊維とマトリック
スとの接着性を低下させる。従って本願発明に於いて
は、実質上集束剤が付着していない炭素繊維を使用す
る。集束剤が繊維とマトリックスの接着性に影響を及ぼ
す程度多量に付着している場合は、溶媒洗浄、熱分解処
理などの方法によって予め集束剤を除去しておく。炭素
繊維の形態としては通常2000〜8000本の単繊維
束からなるトウ、ストランド、ロービング、ヤーン等で
あり、これらをカッティグすることによって得られる短
繊維状のものを用いる。本発明においては、通常3〜1
00mm、好ましくは5〜50mm程度の短繊維束を使
用する。
【0007】次にこれらの炭素繊維束を解繊し、2次元
ランダムのシートを作製する。その際、必要に応じてS
iC、Al2 3 、カーボンブラックなどの無機繊維、
無機物などを添加してもよい。炭素繊維束の解繊度合
は、炭素繊維束が束として一部残存する程度の低解繊と
する。具体的な解繊方法としては、例えば不織布の製造
で一般的な、ランダムウェバーを使用し、炭素繊維束を
針山のついた対向する複数のシリンダーを通過させて乾
式で解繊する方法がある。この場合にはシリンダーの回
転速度等を変えることにより、解繊度合を変化させるこ
とができる。また、パルプ等の叩解処理に用いるビータ
ーや、解繊処理に用いるパルパーなどを使用し、溶媒中
に分散させた炭素繊維束を湿式で解繊した後に、抄紙、
乾燥する方法もある。この場合には処理時間を変えるこ
とにより解繊度合を変化させることができる。
【0008】次に、該炭素繊維シートにおける炭素繊維
束の解繊度合を評価し、期待した通りの低解繊のシート
が作製されているか否かを判定する。この結果を直ちに
製造条件に反映させることで、解繊度合の精度をより高
めることができるので、解繊度合の評価方法は簡便で迅
速であること、さらにハンドリングが容易なように炭素
繊維シートに樹脂等を含浸させた所謂プリプレグの状態
で評価できることが望まれる。
【0009】解繊度合の評価方法は、とくに限定しない
が、例えば、解繊度合が高くなると解繊した炭素繊維同
士がより絡み合い、シートの嵩高さが増加することに着
目して、一定面積、一定枚数、重量W(g)のシートを
積層し、これに一定の荷重をかけた場合のシート全体の
厚みt(mm)を測定し、式−1に定義する解繊度指数
(X)を求める方法がある。
【0010】
【数1】解繊度指数(X)=t/W ・・・ 式−1
【0011】解繊度合が高くなるほどシート厚さtは大
きくなるため、解繊度指数(X)も大きくなる。この方
法の場合、シートに樹脂等を含浸した後でも評価を行う
ことができる。但し、炭素繊維や樹脂等の種類、また両
者の割合によって解繊度指数(X)の値は変化するた
め、常に同一の条件で評価する必要がある。解繊度合の
評価方法のもう一つの例としては、解繊度合が高くなる
と繊維間の隙間が減少することに着目し、一定重量、一
定面積のシートを使用して光透過率T(%)を測定し、
式−2に定義する解繊度指数(Y)を求める方法があ
る。
【0012】
【数2】 解繊度指数(Y)=100−T ・・・ 式−2
【0013】解繊度合が高くなるほど透過率Tは小さく
なるため解繊度指数(Y)は大きくなる。この方法の場
合も、シートに樹脂等を含浸した後でも評価を行うこと
ができるが、シートの目付(単位面積当たりの重量)が
大きすぎる場合には、解繊度にかかわらず光が透過でき
なくなるため、評価できるシートの目付に制限がある。
【0014】解繊したシートの目付としては、種々のも
のが取り得るが、取り扱い性、含浸性、均一性を考える
と10〜500g/m2 が最適である。この様にして得
られた低解繊のシートにフェノール樹脂、フラン樹脂、
或いは石油系、石炭系ピッチ等のマトリックスを含浸さ
せた後に乾燥する。その際、マトリックスはアルコー
ル、アセトン、アントラセン油等の溶媒に溶解して適切
な粘度に調整したものを使用する。
【0015】次いで、この乾燥したシートが所望の低解
繊シートとなっていることを具体的に評価する方法とし
て、例えば、シートの目付を200g/m2 ,フェノー
ル樹脂含浸量が120g/m2 の含浸シートを95×9
5mmに切断したもの20枚を重ね、2.2kgの荷重
をかけた時のシートの厚さt(mm)をシート20枚の
重量W(g)で割り、式−1で定義した解繊度指数Xを
求めた場合、1以下であれば炭素繊維束が、束として残
存する本発明のC/C材であり、好ましくは、0.3〜
0.9、特に好ましくは0.5〜0.85程度の値とす
るのが良い。
【0016】この様にして得られたシートを積層して金
型へ充填し100〜500℃の温度で加圧成形してVf
(繊維含有量)=5〜65%、好ましくは10〜55%
程度の成形体を得る。その後N2 ガスなどの不活性ガス
雰囲気中で1〜200℃/hの昇温速度で800℃以上
2800℃以下、好ましくは緻密化を繰り返す際の最高
温度以上、2500℃以下の温度で焼成し、C/C複合
材を得る。
【0017】上記焼成したC/C複合材には多数の気孔
があり、このままでは特性的に実用に供することが出来
ない。そこでこの気孔を低減するためにピッチを含浸
し、焼成する緻密化処理を複数回繰り返す。好ましいピ
ッチとしては、軟化点70〜120℃更に好ましくは8
0〜90℃、トルエン不溶分10〜30%更に好ましく
は13〜20%、キノリン不溶分1%は80〜90℃、
トルエン不溶分10〜30%更に好ましくは13〜20
%、キノリン不溶分1%以下、固定炭素40%以上更に
好ましくは50%以上のものである。また、より一層緻
密化効果を発揮するために、特開平1−298013号
公報に記載の方法で含浸炭化する緻密化処理を実施する
ことも出来る。耐摩耗性の向上及び熱容量アップのた
め、最終気孔率が10%以下となるまで該緻密化処理を
繰り返す。気孔率の測定は常法により行い、具体的には
通常水銀ポロシメーターを使用する。尚、該緻密化処理
の最終最高焼成温度が2400℃を超えると含浸された
マトリックスの結晶性の発達及びそれに伴う収縮などに
より繊維とマトリックスとの接着性が低下する。また、
逆に温度が低い場合は耐酸化性が悪くなる。従って、緻
密化処理時の繰り返しの焼成温度は最終熱処理温度以下
とし、最終熱処理温度は2400℃以下、好ましくは最
終熱処理温度が1600〜2200℃の範囲更に好まし
くは1600〜2000℃の範囲となるようにする。緻
密化工程を短縮するために数回1000℃程度の処理温
度で含浸−焼成を繰り返した後、最終熱処理温度近傍且
つ最終熱処理温度以下で熱処理を行い、更に1000℃
程度の処理温度で含浸−焼成を繰り返す緻密化処理を行
った後に、2400℃以下で最終熱処理を実施すること
ができる。
【0018】このようにして、高摩擦係数且つ低摩耗、
更にトルクカーブが安定したC/C複合材を製造でき
る。これを摺動材として用いれば、摩擦特性に優れたC
/C摺動材となる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り、下記実施例に
よって限定されるものではない。 (実施例1)30mm長に切断したフィラメント数40
00の集束剤を使用していないピッチ系炭素繊維束をラ
ンダムウェバーにて解繊し、目付=200g/m2 の2
次元ランダムに配向したシートを作製した。更に該シー
トにエタノールで希釈したフェノール樹脂を含浸させた
後乾燥し120g/m2 のフェノール樹脂を含浸したシ
ートを作製した。
【0020】この状態シートから95×95mmの大き
さのサンプル20枚を採取し、その重量W(g)を測定
した。次に、この20枚を端部を揃えて積層し2.2k
gの荷重をかけた状態でウェブ20枚の厚さt(mm)
を測定した。このW及びtから式−1で定義した解繊度
指数Xを計算し、目標通りに解繊度指数Xが0.80の
シートが得られていることを確認した。このシートは、
肉眼で見て、炭素繊維束が束として残存していることが
確認できた。
【0021】得られたシートを金型に積層充填し、25
0℃にて加圧成形し、Vf=約50%の成形体を得た。
この成形体を加熱炉で不活性雰囲気中2000℃まで焼
成した後、ピッチを含浸し、加熱炉で不活性雰囲気中1
000℃まで焼成した。さらに同様の含浸−焼成の操作
を繰り返した後、2000℃の処理を行って、更にピッ
チ含浸−焼成の操作を繰り返し、最後に2000℃の処
理を行って気孔率8%の本発明のC/C複合材を得た。
このC/C複合材を用いて、回転数5000rpm、面
圧12kg/cm2 の条件下で慣性摩擦試験を100回
繰り返し、摩擦特性を測定した。これらの結果を表−1
に示す。
【0022】(実施例2)実施例1と同等のシートを金
型に積層充填し、250℃にて加圧成形し、Vf=約5
0%の成形体を得た。この成形体を加熱炉で不活性雰囲
気中2400℃まで焼成した後、ピッチを含浸し、加熱
炉で不活性雰囲気中1000℃まで焼成した。さらに同
様の含浸−焼成の操作を繰り返した後、2000℃の処
理を行って、更にピッチ含浸−焼成の操作を繰り返し、
最後に2000℃の処理を行って気孔率8%の本発明の
C/C複合材を得た。このC/C複合材を用いて、回転
数5000rpm、面圧12kg/cm2 の条件下で慣
性摩擦試験を100回繰り返し、摩擦特性を測定した。
これらの結果を表−1に示す。
【0023】(比較例1)実施例1と同等のシートを金
型に積層充填し、250℃にて加圧成形し、Vf=約5
0%の成形体を得た。この成形体を加熱炉で不活性雰囲
気中2000℃まで焼成した後、高周波加熱装置により
550℃に加熱し、ジクロロエチレン蒸気を、窒素ガス
をキャリア−ガスとして反応器内に導入して、熱分解炭
素により気孔を充填する緻密化処理を行った。次いで、
ピッチを含浸し、加熱炉で不活性雰囲気中1000℃ま
で焼成した。さらに同様の含浸−焼成の操作を繰り返し
た後、2000℃の処理を行って、更にピッチ含浸−焼
成の操作を繰り返し、最後に2000℃の処理を行って
気孔率9%のC/C複合材を得た。このC/C複合材を
用いて、回転数5000rpm、面圧12kg/cm2
の条件下で慣性摩擦試験を100回繰り返し、摩擦特性
を測定した。これらの結果を表−1に示す。
【0024】(比較例2)30mm長に切断したフィラ
メント数4000の集束剤を使用していないピッチ系炭
素繊維束をランダムウェバーにて解繊し、目付=200
g/m2 の2次元ランダムに配向したシートを作製し
た。更に該シートにエタノールで希釈したフェノール樹
脂を含浸させた後乾燥し120g/m2 のフェノール樹
脂を含浸したシートを作製した。
【0025】この状態シートから95×95mmの大き
さのサンプル20枚を採取し、その重量W(g)を測定
した。次に、この20枚を端部を揃えて積層し2.2k
gの荷重をかけた状態でウェブ20枚の厚さt(mm)
を測定した。このW及びtから式−1で定義した解繊度
指数Xを計算し、解繊度指数Xが1.1のシートが得ら
れていることを確認した。このシートには、炭素繊維束
が束として残存しているものは見つけられなかった。
【0026】得られたシートを実施例1と同様の方法で
成形−焼成−緻密化処理を行い気孔率8%のC/C複合
材を得た。このC/C複合材を用いて、回転数5000
rpm、面圧12kg/cm2 の条件下で慣性摩擦試験
を100回繰り返し、摩擦特性を測定した。これらの結
果を表−1に示す。
【0027】(比較例3)30mm長に切断したフィラ
メント数4000の1%ポリビニルアルコール集束剤が
付着したピッチ系炭素繊維束をランダムウェバーにて解
繊し、目付=200g/m2 の2次元ランダムに配向し
たシートを作製した。更に該シートにエタノールで希釈
したフェノール樹脂を含浸させた後乾燥し120g/m
2 のフェノール樹脂を含浸したシートを作製した。
【0028】この状態シートから95×95mmの大き
さのサンプル20枚を採取し、その重量W(g)を測定
した。次に、この20枚を端部を揃えて積層し2.2k
gの荷重をかけた状態でウェブ20枚の厚さt(mm)
を測定した。このW及びtから式−1で定義した解繊度
指数Xを計算し、解繊度指数Xが0.80のシートが得
られていることを確認した。
【0029】得られたシートを実施例1と同様の方法で
成形−焼成−緻密化処理を行い気孔率8%のC/C複合
材を得た。このC/C複合材を用いて、回転数5000
rpm、面圧12kg/cm2 の条件下で慣性摩擦試験
を100回繰り返し、摩擦特性を測定した。これらの結
果を表−1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明により、高摩擦係数且つ低摩耗、
更にトルクカーブが安定したC/C複合材を容易に得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】摺動材として好ましいトルク波形の説明図であ
る。
【図2】摺動材として好ましくないトルク波形の説明図
である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集束剤が実質的に付着していない複数の
    単繊維からなる短繊維状の炭素繊維束を解繊し、繊維が
    2次元ランダムに配向したシートを作製し、樹脂又はピ
    ッチを含浸後、積層して成形、焼成後、ピッチ含浸及び
    最終熱処理温度以下での焼成を繰り返す炭素繊維強化炭
    素複合材の製造方法において、該炭素繊維束の少くとも
    一部が、束として残存しており、最終熱処理温度が24
    00℃以下であり、かつ得られる該複合材の最終気孔率
    10vol%以下である炭素繊維強化炭素複合材の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の製造方法で製造された
    炭素繊維強化炭素複合材。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された炭素繊維強化炭素
    複合材を用いた摺動材。
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