JPH07332956A - 表面形状測定装置 - Google Patents

表面形状測定装置

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Publication number
JPH07332956A
JPH07332956A JP12384394A JP12384394A JPH07332956A JP H07332956 A JPH07332956 A JP H07332956A JP 12384394 A JP12384394 A JP 12384394A JP 12384394 A JP12384394 A JP 12384394A JP H07332956 A JPH07332956 A JP H07332956A
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JP
Japan
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measured
grating
light
reflected
measurement
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Application number
JP12384394A
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English (en)
Inventor
Hisatoshi Fujiwara
久利 藤原
Yukitoshi Otani
幸利 大谷
Toru Yoshizawa
徹 吉澤
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Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モアレ縞を形成する格子からの反射を除去す
る。 【構成】 光源3からのコヒーレントな光が格子7を介
して被測定物体8に照射される。照射された光はそこで
反射され格子7でモアレ縞を作る。このモアレ縞が撮像
カメラ12で撮像され、その撮像された結果から被測定
物体8の表面形状が測定される。このとき格子7で反射
回折された光が撮像カメラ12に入射しないように、格
子7の角度を適当に調整しておく。また、偏光子10を
回転することにより、被測定物体8の保護カバー8bか
らの反射光と、基板8aからの反射回折光を区別して測
定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンパクトディスク、
光磁気ディスク、ハードディスク等の比較的なめらかな
表面形状を有するものの表面形状を測定する表面形状測
定機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光ディスク等の高密度記憶ができ
る記憶媒体が多用されているが、記憶媒体を更に高密度
記憶させるためには平面性の良いことが要求され、その
ためには、製造時に表面形状を検査する必要がある。こ
の測定を行なうのに従来は特開平3−285106号公
報、特開平4−235306号公報に基板表面へ光ビー
ムを照射して、反射光の角度変化を映像の濃淡の変化で
とらえ、うねりを検出するものが提案されている。
【0003】しかしこの方法では相対値は測定できても
絶対値を測定することができないことから、表面形状を
測定するような用途には使用できない。表面形状の等高
線を表示させる方法として格子を用いたモアレトポグラ
フィーが考えられるが、この方式によると等高線の間隔
は数十μmが限界であって、格子と被測定物体との間隔
が広がるにつれて等高線間隔が広がり、表面上の等高線
間隔が正確に分からないし、またうねりが凸なのか、凹
なのかも判別できない。また、反射物体はモアレ縞を作
りにくい。そこで、これらの問題を解決する方法として
反射回折型モアレ位相シフトを使用する方法が「位相シ
フトによる実体格子形モアレ法」として精密工学会秋季
大会学術講演会論文集(1991)677頁に開示され
ている。
【0004】これは検査対象物より少し離れた位置に格
子を配設して、その格子を介して検査対象物に光を照射
し、その反射回折光を検出してモアレ縞を作り、かつ格
子の位置を上下してそのモアレ縞が変化する状態から表
面形状の絶対値を高精度で検出しようとするものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の装置は、表面形状を測定した場合、格子面での
反射回折光と、被測定物体の測定面からの反射回折光の
像は同じ光路を通って撮像カメラに入射されるため像が
重なり合い、測定できないという問題があった。また、
被測定物体が光ディスク等のように透明層を有する場
合、透明層の上面の反射回折光と、透明層の下面の反射
回折光は同じ光路を通って撮像カメラに入射されるた
め、像が重なり合い、測定面が透明層の上面でも下面で
も測定できないという問題があった。本発明はこのよう
な状況に鑑みてなされたもので、格子表面の反射回折を
除去するとともに、透明層がある場合でも透明層の上面
と透明層の下面の凹凸を独立して測定できるようにした
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために請求項1の発明は、格子上にできるモアレ縞を
撮像する撮像カメラと、格子位置を被測定物体の測定面
に対して垂直方向に複数回移動させ、そのとき得られる
撮像カメラ出力から被測定物体の測定面うねり量を求め
る演算部とから構成され、格子はそこからの反射回折光
が撮像カメラに入射しない角度に設定したものである。
請求項2の発明は、被測定物体に平行光を投影する投射
系とその投射系と被測定物体の間に挿入された格子と、
その格子と被測定物体との間に挿入された4分の1波長
板と、被測定物体の測定面から反射されて前記格子上に
できるモアレ縞を受光する受光系と、撮像カメラと前記
被測定物体との間に設けた偏光子とを備え、格子位置を
被測定物体の測定面に対して垂直方向に複数回移動さ
せ、そのとき得られる撮像カメラの出力から被測定物体
の表面うねり量を求める演算部から構成されるものであ
る。請求項3の発明は撮像カメラと被測定物体の間に変
更しを挿入し、透明層の上面あるいは下面のいずれかか
らの反射回折光を通過させたものである。
【0007】請求項4の発明は請求項1または請求項2
の発明において、透明な被測定物体測定面の裏面に貼着
され、被測定物体の屈折率とほぼ等しい屈折率を有し、
光を吸収または散乱する物体を有するものである。請求
項5の発明は、請求項1または請求項2の発明におい
て、測定系内で光による多重反射の干渉の起こる一番短
い光学的距離よりコヒーレント長が十分短い光源を有す
るものである。請求項6の発明は請求項1または請求項
2の発明において、格子を第1の位置と、その第1の位
置に対して格子面と平行で格子のピッチ方向に格子ピッ
チの半分の奇数倍移動した第2の位置とに制御する格子
移動手段と、第1および第2の格子位置に対するモアレ
縞を撮像し、加算または平均処理して被測定物体測定面
のうねり量を求める演算部を備えたものである。請求項
7の発明は請求項1から請求項6の発明において、受光
系に複数次数の反射回折光を通過させるスリットを設け
たものである。請求項8の発明は請求項1から請求項6
の発明において、受光系に所定次数の反射回折光を通過
させるスリットから得られる出力を演算することにより
得られる表面形状と上記所定次数では取り込めなかった
次数の反射回折光を通過させるスリットから得られる出
力を演算することにより得られる表面形状を合成させる
手段を設けたものである。
【0008】
【作用】請求項1と請求項2の発明は格子からの反射回
折光が撮像カメラに入射しないので、うねり量が求めら
れる。請求項3の発明は透明層の上面、下面の反射回折
光を分離できるのでうねり量が求められる。請求項4の
発明は透明な被測定物体測定面の裏面からの反射回折光
が撮像カメラに入射しないのでうねり量が求められる。
請求項5の発明は、光による多重反射が起こる一番短い
干渉距離より十分短いコヒーレント長を有する光を発生
する光源によって格子上にできるモアレ縞を、格子位置
を被測定物体測定面に対して垂直方向に複数回移動させ
ながら撮像カメラで撮像し、そのとき得られる撮像カメ
ラ出力に基づいて所定の演算を行なうことによって干渉
による光のむらを消すことができるので被測定物体の測
定面うねり量が求められる。
【0009】請求項6の発明は、格子を第1の位置と、
その第1の位置に対して格子面と平行で格子のピッチ方
向に格子ピッチの半分の奇数倍移動した第2の位置とに
制御する格子移動手段と、第1および第2の格子位置に
対するモアレ縞を撮像し、加算または平均処理して被測
定物体測定面のうねり量を求める演算を行なうことによ
って被測定物体測定面上の模様、光のむらの影響を除去
できるため、被測定物体の測定面うねり量が求められ
る。請求項7の発明は請求項1から請求項6の発明にお
いて、受光系に設けた複数次数反射回折光を通過させる
スリットから得られる光によって被測定物体測定面全体
を撮像カメラに撮影することができるため、うねり量が
求められる。請求項8の発明は請求項1から請求項6の
発明において、受光系に設けた所定次数の反射回折光を
通過させるスリットから得られる光によって被測定物体
測定面の一部分の表面形状を求め、更にその所定次数で
は取り込めなかった次数の反射回折光を通過させるスリ
ットから得られる光によって被測定物体の他の部分の表
面形状を求め、その異なる表面形状を合成することによ
って、被測定物体測定面全体のうねり量が求められる。
【0010】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示す図であ
り、ハードディスク等の比較的なめらかな面の形状を測
定する場合に適するものである。光源3はヘリウムネオ
ンレーザー等の単色点光を出力するようになっており、
投光系1を介して出力される。投光系1は集光レンズ
4、スペイシャルフィルタ5を通過し、コンデンサレン
ズ6によって所定の面積を有する平行光ビームとなるよ
うにして投射する。その投射光は光ビームと所定の角度
を有する格子7を通過して、ハードディスク等の被測定
物体8の測定面8a上に照射され、格子7の影を作る。
この格子7は後述するように、被測定物体8の測定面8
aとは平行にならない角度に設定されている。
【0011】被測定物体8の測定面8aで反射された光
は、格子状に影を作るが、その影を含む光は再び格子7
と重ね合わされる。このとき、重ね合わされた光は被測
定物体8の測定面8aの表面形状情報を含んでおり、表
面の凹凸に応じて等高線のモアレ縞を作り、受光系2を
介して撮像カメラ12によって撮像される。このとき格
子7からの反射回折光が撮像カメラ12に入射しないよ
うに、所定の角度の設定する必要がある。
【0012】受光系2は入射光を受光するレンズ9、被
測定物体8の測定面8aからの反射光が格子を通過した
時に出る所望の次数の回折光を選択するためレンズ9の
焦点面付近に設けられたスリット11から構成されてい
る。そして、被測定物体8の測定面8aのうち、所望す
る測定範囲を写すことのできる位置にCCDカメラ等の
撮像カメラ12を設けて、その出力を図示しない画像メ
モリ等の記憶素子に取り込む。
【0013】次に格子7を高さ方向、すなわち被測定物
体8の測定面8aの面に対して垂直な方向に、モアレ縞
の等高線縞間隔の1/4(図2に示す位相π/2に相当
する)だけ、ピエゾアクチュエータ等のステージで移動
させ、同様に撮像カメラ12の強度信号を記憶素子に取
り込む。この動作を図2に示す「0」「π/2」「π」
「3π/2」まで繰り返すことで合計4枚の画像を得
て、演算部13で次の演算を行ない、うねり量を出力す
る。
【0014】被測定物体8の測定面8a上(X,Y)の
点の光強度をI(X,Y)は図2に示すように、aを縞
のバイアス、bを変調成分、hを格子面までの距離、Δ
hを等高線から次の等高線までの高さとするとつぎのよ
うになる。 I(X,Y)=a(X,Y)+b(X,Y)cos(2πh/Δh+φ) ・・・・(1)
【0015】ここで、コサインの中の位相φを0、π/
2、π、3π/2と移動させ、4種類のメモリされた強
度信号をそれぞれI0(X,Y)、I1(X,Y)、I
2(X,Y)、I3(X,Y)とすると、次のようにな
る。 I0(X,Y)=a(X,Y)+b(X,Y)cos(2πh/Δh) ・・・・(2) I1(X,Y)=a(X,Y)+b(X,Y)cos(2πh/Δh+π/2) =a(X,Y)−b(X,Y)sin(2πh/Δh ) ・・・・(3 )I2(X,Y)=a(X,Y)+b(X,Y)cos(2πh/Δh+π) =a(X,Y)−b(X,Y)cos(2πh/Δh ) ・・・・(4 )I3(X,Y)=a(X,Y)+b(X,Y)cos(2πh/Δh+3π/ 2)=a(X,Y)+b(X,Y)sin(2πh/Δh) ・・・・(5) これよりうねりの絶対量h(X,Y)は次のように求め
られる。 h=Δh/2πtan-1((I4−I1)/(I0−I2)) ・・・・(6)
【0016】このように、バイアスa、変調成分bの影
響を受けることなく、うねりの結果を出力することがで
きる。この構成において、格子7の面を被測定物体8の
測定面8aと平行でないように配置することにより、格
子面7の反射回折光は被測定物体8の測定面8aからの
反射回折光と光路がずれ、スリット11で格子からの反
射回折光が遮断され、撮像カメラ12上には投影されな
い。図8に上記実施例によるシリコン基板の表面形状を
測定した結果を示す。また、図3に示すように被測定物
体8が光ディスク等のようにデータ記録面上に保護用の
透明層がある場合、その透明層の上面8aとデータ記録
面側の下面8bの両面からの反射回折光は偏光状態が異
なるため、受光系2に偏光子10を設け、その偏光子1
0を回転させることにより反射回折光を分離でき、光デ
ィスク透明層上面8aのうねりとデータ記録面に相当す
る透明層下面8bのうねりを独立して計測することがで
きる。
【0017】偏光による光の分離効率を上げるために
は、被測定物体8の測定面8aに照射する光が直線偏光
された状態であればよい。なお、光源3にはヘリウムネ
オンレーザーを使用しているが平行光を出すことのでき
る光源であれば良く、投光系1においては集光レンズ
4、スペイシャルフィルタ5、コンデンサレンズ6は所
望の平行な光ビームを均一に照射することができればミ
ラー等を利用してもよく、構成は問わない。格子の高さ
方向の移動量とメモリ取り込み数は実施例に限らずに、
h(X,Y)が計算できる量であれば他の組み合わせで
も良い。図4は格子からの反射回折光を遮断する第2の
実施例であり、格子7と被測定物体8の間に4分の1波
長板18を挿入し直線偏光された光を照射すると格子7
からの反射回折光は偏光状態が維持され、被測定物体8
の測定面8aからの反射回折光は4分の1波長板18に
より、格子7からの反射回折光の偏光角と約90度異な
る。
【0018】従って受光系2に格子7からの反射光の偏
光角とほぼ直角の偏光方向の光を通すように偏光フィル
ター10を設けると、格子7からの反射回折光を通さ
ず、被測定物体8からの反射回折光のみを通すことがで
きる。なお、この例では格子7は被測定物体8の測定面
8aと平行でよい。図5は被測定物体8がガラス等の透
明物体である場合の測定面形状を測定する例である。こ
の場合は被測定物体8の測定面8aに対する裏面が大気
と接するので、その部分で屈折率が相違することから反
射が生じ、表面反射と裏面反射の像が重なり測定が難し
くなる。このため、被測定物体8の裏面にその被測定物
体8と光の屈折率がほぼ等しく、光を吸収する光吸収体
16を貼着したものである。図1との相違点は、被測定
物体8の測定面8aの裏面に被測定物体8と光の屈折率
がほぼ等しい物体16を貼着された点である。このよう
な構成をとると、撮像カメラ12に入射する光は被測定
物体8の測定面8aからの反射回折光だけとなり、測定
が容易になる。なお、光を吸収するためには可とう性物
質に黒色顔料を添加するなどの方法によって実現でき
る。また、光吸収体16は光を散乱する物体でもよい。
光吸収体16の一例としてはスリーエム社製「2253
strip coating」が挙げられる。また、格
子からの反射回折光を除去するには第1の実施例でも第
2に実施例による構成でもどちらでもよい。
【0019】光源のコヒーレント長が長いとき光学系の
各面での多重反射により干渉を起こし、撮像カメラに等
高線縞以外の干渉縞が観測される。そのため部分的に信
号強度が極端に小さくなり測定精度を落としたり、測定
が難しくなることがある。しかし、光源のコヒーレント
長を多重反射の起こる一番短い光学的距離よりさらに短
くすると干渉は起きない。例えば、屈折率n=1.5、
厚みt=1mmのガラスであり、光源3から被測定物体
8の測定面8aへの入射角:θが45度の場合の光学的
距離Lは次のようにして求められる。 L=2t・n/cosθ=4.24(mm) ・・・・(7) この距離が光学系のレンズ内や他の部分での多重反射の
光学的距離より短い場合、コヒーレント長が4.24m
mより短い光源であれば、干渉が起きず、測定精度に影
響を与えない。コヒーレント長の短い光源としてマルチ
モード半導体レーザー、SLD(スーパールミネッセン
スダイオード)等がある。コヒーレント長は単色であれ
ば短いほど良く、インコヒーレント光源であるナトリウ
ムランプや水銀ランプに特定の輝線スペクトルのみを通
過するフィルタを組み合わせたものでもよい。また、格
子からの反射回折光を除去するには第1の実施例による
構成でも第2に実施例による構成でもどちらでもよい。
【0020】図6の例で表面8aと裏面8bを有する被
測定物体8のうち、表面側の測定面8aに印刷あるいは
コーティングが施されており、かつ、その模様が格子7
の空間周波数と近い場合、これらの模様、むらが格子7
と干渉をおこし、測定誤差の原因となる。ここで格子7
は正弦状の透過強度分布を持っていると仮定し、A
(X,Y)を格子透過強度のバイアス、B(X,Y)を
変調成分、pを格子のピッチとし、その透過強度分布は
次のように定義する。 Ia(X,Y)=A(X,Y)+B(X,Y)sin(2πX/p) ・・・(8) 測定物体8の測定面8a上で格子7に最も近い空間周波
数を持つ成分の模様の強度分布を次のように定義する。 Ib(X,Y)=C(X,Y)+D(X,Y)sin{2πX/(p+Δp)+ζ} ・・・(9 ) この結果、格子7と模様の重ね合わせにより次のよ
うな強度分布を持った、等高線縞と無関係のモアレ縞が
観測される。 Ia(X,Y)Ib(X,Y)=A(X,Y)C(X,Y)+A(X,Y)D(X,Y)sin{2πX/(p+Δp)+ζ} +B(X,Y)C(X,Y)sin(2πX/p) +{B(X,Y)D(X,Y)/2}sin{2πX(2p+Δp)/(p+Δp)+ζ} ・・・(10)
【0021】(9)式の第2、3項は周波数が高いので
無視でき、(10)式は次のようになる。 Ia(X,Y)Ib(X,Y)=α(X,Y)+β(X,Y)sin{2πX(2p+Δp)/(p+Δp)+ζ} ・・・(11) 但し、α(X,Y)=A(X,Y)C(X,Y)、β(X,Y)=B(X,Y)D(X,Y)/2
とする。従って模様の空間周波数と格子7の空間周波数
のビートが観測される。つまり(1)式は次のようにな
る。 I(X,Y)=a(X,Y)+b(X,Y)cos(2πh/Δh+φ) +α(X,Y)+β(X,Y)sin{2πX(2p+Δp)/(p+Δp)+ζ} ・・・(12)
【0022】今、この状態で(12)式のφを2πシフ
トさせ、図6の受光系2側から格子を見た場合、ζはπ
だけ移動する。このように被測定物体8の測定面8aに
模様がついている場合、(2)から(5)式に示すよう
に位相φをシフトさせ、(6)式の計算をした場合、
(12)式の第4項は消えずに残り、測定精度に影響を
与える。そこで、各画面のデータを取り込む毎に格子面
と平行かつ、格子のピッチ方向にp/2の奇数倍、つま
りζを(2n+1)π(但しn=0、±1、±2、±3
…)だけ動かして平均または加算処理すると式(12)
の第4項は相殺され誤差項は消える。格子を動かすには
ピエゾアクチュエータ、ステッピングモーター等の方式
を用いればよい。また、格子からの反射回折光を除去す
るには第1の実施例による構成でも第2に実施例による
構成でもどちらでもよい。
【0023】特定の次数の反射回折光のみをスリット1
1で選択、透過させるとスリット11面上では図7
(a)のような被測定物体8の測定面8aからの反射回
折光が観測される。回折光は測定面8aのうねりが非常
に大きい場合、測定面8aからの反射回折光の一部がス
リット11を通過せず、測定不可能の部分が出てくる。
そこでスリット11を複数の次数の反射回折光が通過す
るような図7(b)のような形状にする。測定面8aの
うねりが大きいほど多くの回折光を取り込む必要があ
り、その場合測定誤差が発生する。その測定誤差δhは
次のようになる。 δh=p(tanθ−tanθm)/2 ・・・(13) ここでθmは次に示すとおりである。 sinθm=sinθ+mλ/p 但しmは通過させる回折光の次数、λは光源の波長、p
は格子のピッチである。
【0024】今、仮にθ=45度、p=100μm、λ
=633nm、m=2(mは回折次数)とする。m=2
とは図7の(a)のスリット11中央部の大きい円(m
=0の回折光)から左右2つめのm=2、m=−2と書
かれた円(回折光)までを通過させるようなスリット1
1であり、その構造例を図7(b)に示す。その場合の
誤差は、(13)式によりδh=1.77μmであり、
うねりが非常に大きい測定面に対しては無視できるレベ
ルである。なお、スリット11については複数の次数を
通過することができ、かつ格子からの反射回折光などの
不要な光が撮像カメラ12内に入射しなければ形状は問
わない。
【0025】図7(a)の例のようなスリット形状にお
いて被測定物体8測定面8aのうねり量が大きいとき、
測定面8aからの反射回折光の一部が撮像カメラ12に
投影されず、測定不能の部分がでてくる。そこで、スリ
ット11で測定面8aからの反射回折光のうちそのスリ
ット11で通過可能な次数の反射回折光のみを取り出
し、測定面8aの一部分の表面形状の情報を取り込み、
演算を行なう。次にスリット11を移動し測定面8aの
前回取り込めない部分の表面形状の情報を取り込み演算
を行なう。そして、それらを合成して広い面積にわたる
部分の計測を行なう。このようにすれば、うねりが大き
くても測定が可能になり、誤差が発生しない。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明は
格子からの反射回折光が撮像カメラに入射しない角に設
定したので、格子からの反射回折光により測定が阻害さ
れないという効果を有する。請求項2の発明は、格子と
被測定物体8との間に4分の1波長板を挿入し、格子と
撮像カメラの間に偏光子を挿入したので、被測定物体8
の測定面8aからの反射回折光だけが撮像カメラで撮像
され、格子からの反射回折光は撮像されないので、測定
に影響しないという効果を有する。請求項3の発明は、
請求項1の発明において、被測定物体8はデータ記録面
上に透明層を有する場合、撮像カメラと被測定物体8と
の間に設けた偏光子を回転させることにより透明層の上
面または下面いずれか一方からの反射回折光のみを通過
させることができ、透明層上面のうねりと下面のうねり
を独立して計測することが可能になるという効果を有す
る。
【0027】請求項4の発明は請求項1または請求項2
の発明において、被測定物体8の屈折率とほぼ等しい屈
折率を有し、光を吸収または散乱する物体を被測定物体
8測定面8aの裏面に貼着するので、被測定物体8裏面
での反射を防ぐことができるという効果がある。請求項
5の発明は、請求項1または請求項2の発明において、
コヒーレント長が十分短い光源を有することによって、
測定系内の物体の多重反射干渉による光のむらを除去で
き、測定が阻害されることを防止できるという効果を有
する。
【0028】請求項6の発明は請求項1または請求項2
の発明において、格子を第1の位置と、その第1の位置
に対して格子面と平行で格子のピッチ方向に格子のピッ
チの半分の奇数倍移動した第2の位置とに移動し、それ
ぞれの撮像出力を加算または平均した信号によって被測
定物体8測定面8aのうねり量を測定するようにしたの
で、被測定物体8に文字あるいは模様が印刷されていて
も、また、光源むらがあっても測定結果が阻害されるこ
とはないという効果を有する。請求項7の発明は請求項
1から請求項6の発明において、受光系に複数次数の反
射回折光を通過させるスリットを設けたので、被測定物
体8の測定面8aうねり量が大きくても、結果を測定で
きると言う効果を有する。請求項8の発明は請求項1か
ら請求項6の発明において、受光系に所定次数の反射回
折光を通過させるスリットから得られる出力を演算する
ことにより得られる表面形状と上記所定次数では取り込
めなかった次数の反射回折光を通過させるスリットから
得られる出力を演算することにより得られる表面形状を
合成させる手段を設けたので被測定物体8の測定面8a
うねり量が大きくても、結果を測定できると言う効果を
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す図である。
【図2】格子の移動量を説明する図である。
【図3】他の実施例の構成を示す図である。
【図4】他の実施例の構成を示す図である。
【図5】他の実施例の構成を示す図である。
【図6】他の実施例の構成を示す図である。
【図7】他の実施例の構成を示す図である。
【図8】測定結果の例を示す図である。
【符号の説明】
1…投光系、2…受光系、3…光源、4,6,9…レン
ズ、5…ピンホール、7…格子、8…被測定物体8、1
0…偏光子、11…スリット、12…撮像カメラ、13
…演算部、16…光吸収体、18…4分の1波長板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉澤 徹 東京都府中市新町1−19−5 府中第二住 宅1の102

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物体に平行光を投影する投射系
    と、 その投射系と被測定物体の間に挿入された格子と、 被測定物体の測定面から反射されて前記格子上にできる
    モアレ縞を受光する受光系と、 前記受光系出力を撮像する撮像カメラと、 前記格子位置を被測定物体の測定面に対して垂直方向に
    複数回移動させ、そのときに得られる撮像カメラ出力に
    基づいて所定の演算を行い被測定物体の測定面平坦度を
    求める演算部とから構成され、 前記格子はそこからの反射回折光が前記撮像カメラに入
    射しない角度に設定することを特徴とする表面形状測定
    装置。
  2. 【請求項2】 被測定物体に平行光を投影する投射系
    と、 前記投射系と被測定物体の間に挿入された格子と、 前記格子と被測定物体との間に挿入された4分の1波長
    板と、 前記被測定物体の測定面から反射されて前記格子上にで
    きるモアレ縞を受光する受光系と、 前記受光系出力を撮像する撮像カメラと、 前記撮像カメラと前記被測定物体との間に設けた偏光子
    と、 前記格子位置を被測定物体の測定面に対して垂直方向に
    複数回移動させ、そのときに得られる撮像カメラ出力に
    基づいて所定の演算を行い被測定物体の測定面平坦度を
    求める演算部とから構成されることを特徴とする表面形
    状測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 被測定物体はデータ記録面上に透明層を有し、 撮像カメラと前記被測定物体との間に偏光子とを有し、 前記偏光子は前記透明層の上面または下面いずれか一方
    からの反射回折光のみを通過させるものであることを特
    徴とする表面形状測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2のいずれかにお
    いて、 透明な被測定物体測定面の裏面に貼着され被測定物体の
    屈折率とほぼ等しい屈折率を有し光を吸収または散乱す
    る物体を備えたことを特徴とする表面形状測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2のいずれかにお
    いて、 光源のコヒーレント長は測定系内で光による多重反射が
    起こる一番短い干渉の光学的距離より十分短いことを特
    徴とする表面形状測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項1または請求項2のいずれかにお
    いて、 格子を第1の位置と、その第1の位置に対して前記格子
    の面と平行で前記格子のピッチ方向に前記格子ピッチの
    半分の奇数倍移動した第2の位置とに制御する格子移動
    手段と、 前記第1および第2の格子位置に対するモアレ縞を撮像
    し、加算または平均処理して被測定物体測定面のうねり
    量を求める演算部を備えたを特徴とする表面形状測定装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれかにおい
    て、 受光系に被測定物体の測定面からの複数次数の反射回折
    光を通過させるスリットを設けたことを特徴とする表面
    形状測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項6のいずれかにおい
    て、 受光系に被測定物体の測定面からの所定次数の反射回折
    光を通過させる第1の位置に置かれたスリットと、 前記所定次数では通過できなかったと次数の反射回折光
    を通過させるようにスリットを第2の位置に移動させる
    移動手段とを備え、 前記第1の位置に置かれたスリットから得られる反射回
    折光により演算された前記被測定物体の測定面の表面形
    状と、前記第2の位置に置かれたスリットを通過した反
    射回折光から得られた前期被測定物体の表面形状を表面
    形状を合成する合成手段とを設けたことを特徴とする表
    面形状測定装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6940608B2 (en) 2001-03-08 2005-09-06 Ricoh Company, Ltd. Method and apparatus for surface configuration measurement
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