JPH07330912A - ポリマー粒状物及びその製造方法 - Google Patents

ポリマー粒状物及びその製造方法

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JPH07330912A
JPH07330912A JP14082895A JP14082895A JPH07330912A JP H07330912 A JPH07330912 A JP H07330912A JP 14082895 A JP14082895 A JP 14082895A JP 14082895 A JP14082895 A JP 14082895A JP H07330912 A JPH07330912 A JP H07330912A
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peak
toner
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JP14082895A
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Louis Joseph Sorriero
ジョセフ ソーリエロ ルイス
Dinesh Tvagi
ティアギ ディネシュ
Thomas Arthur Jadwin
アーサー ジャドウィン トーマス
Thomas Henry Mourey
ヘンリ モーリー トーマス
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Original Assignee
Eastman Kodak Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粉砕度,流動学的特性を最適化する粒状ポリ
マー製造方法の提供。 【構成】 次の工程を有するポリマー粒状物の製造方
法:モノマーに対して0.4重量部を越える濃度の架橋剤
並びに0.6 重量部を越える合計濃度の前記架橋剤及び前
記連鎖移動剤を含むビニルタイプモノマー、架橋剤、及
び連鎖移動剤を含む反応混合物の調製;前記混合物を、
1 ×106 を越える分子量の第一部分、及び0.8 ×104
1 ×105 の範囲に中心を置く第一ピークを持つ分子量分
布のテトラヒドロフラン可溶性第二部分を含有するポリ
マーの生成を助ける付加重合条件に供する;溶融生成物
を生成する溶融処理;溶融生成物を5 〜20μmのサイズ
に微粉状化して、前記可溶性部分の第一ピークに対応す
る第一ピーク、及び1 ×105 〜1 ×107 の第二ピークを
持つ分子量分布を持つポリマー粒状物の生成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用トナー及び
現像剤の使用に適した粒状ポリマー、並びにそれらのポ
リマー及びトナーを調製する方法に関する。特に、本発
明は、モノマー、架橋剤、及び連鎖移動剤を有する反応
を用いて、特定の分子量分布を有するポリマーの製造、
そしてそれに続くそのポリマーを改良する分解を用いる
ポリマー粒状物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真では、静電位のパターン(「静
電潜像」ともいう)からなる画像を、電子写真要素の表
面に形成し、そしてその潜像を電子写真用現像剤に接触
させてトナー画像に現像する。必要ならば、現像前にそ
の潜像を別の面に転写することができる。最後に、トナ
ー画像を、一般的に熱及び圧力で融合して受容体に転写
する。
【0003】トナーは、バインダー及び着色剤等の添加
物を含んでいる。一般的に、バインダーはポリマーであ
り、種々の相反する制約にバランスを与えるように選定
される。例えば、バインダーを組み込んだトナーの粘性
及び弾性は、トナー画像を受容体に転写及び融合するの
に問題を生じるような高さであってはならない。トナー
バインダーを調製するのに用いる一般的な製造技法によ
って、更に制約が持ち込まれる。静電写真用トナーは、
通常、バインダーを重合し、次に、種々の添加物と混合
し、そして所望するサイズ範囲に粉砕することにより製
造する。粉砕段階で最も重要なことは、バインダーの脆
性である。適合する脆性の範囲は、使用する製造装置に
一部依存する。
【0004】トナーを製造するのに必要な粉砕量を、粒
子としてポリマーを製造する「限定融合」重合技法を用
いることにより減らすことができる。米国特許第4,9
12,009号明細書には、限定融合懸濁重合に続き、
溶融配合及び微粉状化を用いることによる、粒子状のス
チレン−アクリレートポリマーを組み入れたトナーの製
造が教示されている。米国特許第4,833,060
号、同3,502,582号各明細書には、別の限定融
合技法が教示されている。
【0005】ポリマートナーバインダーの多くの望まし
い特徴の中で、二つの最も重要な特徴(通常、妥協され
ている)は、粉砕度及び融合オフセットラチチュードで
ある。「トナーバインダーの粉砕度を高める」とは、ト
ナーの製造コストを下げることになる、トナーがより速
い速度で粉砕されることをいう。「融合オフセットラチ
チュード」とは、トナーがコールドオフセットを示さな
い最低温度(即ち、トナーが受容体支持体に融合する最
低温度)と、トナーがホットオフセットを示さない最高
温度(即ち、トナーが融合ローラーに裏移りしないで受
容体に融合する最高温度)との間の温度範囲をいう。
【0006】一般的に、トナーバインダーの粉砕度は、
その分子量を小さくすることにより改良することができ
る。しかし、分子量を小さくすると、トナーバインダー
の流動学的挙動も低下する。より具体的には、低下した
トナーの溶融強度及びより大きい融合オフセットを示す
傾向を表す、ETA* (ポリマーバインダーの複合粘
度)が低下する。分子量が大きくなると溶融強度が高ま
るが、トナーバインダーは粉砕に対してより強靱にな
る。トナーバインダー特性がしばしば妥協されるのは、
これら二つの拮抗する要件のためである。
【0007】この問題と取り組む一つの解法は、低分子
量部分と高分子量部分とを混合することである。これ
は、米国特許第4,973,538号、同4,486,
524号、同4,499,168号及び同5,135,
833号各明細書に教示されている。二種類の分子量部
分の割合をコントロールすることにより、トナーバイン
ダーの流動学的挙動及び粉砕度を多少コントロールする
ことができる。しかし、この方法は、非常に高い溶融弾
性を有するトナーを望む場合、もしくは前記二種類の部
分間の分子量差が非常に大きい場合は、満足のいく成果
を与えない。
【0008】この方法のもう一つの問題点は、二種類の
分子量分布の混合を伴わなければならないということで
ある。それら二つの部分の分子量が接近していない場
合、その溶融粘度差は、均一なポリマー配合物を容易に
生成しない。ポリマー配合物が均一になることを保証す
る一つの方法は、前記分子量部分の溶液配合物をいずれ
も調製して、その後分離し、乾燥されるすることであ
る。これは、トナー製造に大きなコストを追加する。し
ばしば実施される別の解法は、二種類の別の重合を実施
して、分離の前にこの二種類の樹脂を混合することであ
る。二種類の分子量部分の相分離が、着色剤、電荷制御
剤もしくはその他のトナー添加物との溶融処理時に起き
ないあろうことは、この方法は暗示していない。
【0009】この方法を少し変えると、一種類のモノマ
ー組成物を用いる重合を行い、その後もう一種類のモノ
マー組成物を反応器に加えること、並びに第二の重合を
行うか、もしくはもう一方の反応器とは異なる割合で反
応物の他方を加えることを必要とする。このことは、米
国特許第4,966,829号、同4,039,500
号、同4,939,060号、同4,564,573
号、同5,164,282号、同4,894,309号
及び同4,628,071号各明細書に教示されてい
る。供給される二種類のモノマーの組成は、二種類の異
なる分子量分布にその後対応するであろう。同様の方法
は、米国特許第4,626,488号で行われており、
開始剤濃度を少なくすることにより重合反応を変えてい
る。この方法は、高価でありさらに溶融処理時に遭遇す
る大きな溶融粘度差による、二種類の分子量配分の相分
離を伴う問題点がある。
【0010】従来のいくつかの方法では、前記分子量部
分の数は2から3もしくは4と増加されている。加えた
部分もしくは部分(複数)が最初の二つの間であるなら
ば、これは二種類の異なる分子量部分の不適合の問題を
扱う。しかし、この技法は、粉砕度及び溶融弾性もしく
は溶融粘性の独立のコントロールを妥協して処理され
る。
【0011】もう一つの方法は、二つの「拮抗する」反
応に頼ることである。米国特許第5,206,319号
明細書には、二種類の連鎖移動剤の存在下でスチレン及
びブタジエンを重合することにより調製されるトナー樹
脂が教示されている。米国特許第4,481,274号
明細書には、連鎖移動剤を用いて架橋ビニルタイプポリ
マーを生成し、その物質をオレフィン系ポリマーと混合
することにより最適なトナーを提供することができるこ
とが教示されている。この架橋、連鎖停止ビニルタイプ
ポリマーは、均一な分散顔料のためには、非常に堅くそ
して劣っているとして教示されている。
【0012】上記の手順は、非常に多くのモノマー類、
架橋剤、及び連鎖移動剤を、広範囲の濃度で用いて、数
多くの種類のトナーバインダーを提供できるので、非常
に広範囲のトナーの選定を可能にする。このことは、広
範囲の試行錯誤をしないで、特定な組み合わせの要件の
最適なバインダーを選定する多種多様の入手可能な物質
を通して、効率よくふるいにかける方法が容易に明らか
にされていないという、欠点を与える。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って、改良された粒
状ポリマー及びトナー並びに粉砕度及び流動学的特性を
最適化できる製造方法を提供することが、非常に望まし
い。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、その広範な態
様において、ポリマー粒状物、ポリマーの電子写真用ト
ナーを製造する方法並びにその粒子及びトナーを提供す
る。この方法では、ビニルタイプモノマー、架橋剤、及
び連鎖移動剤を含む反応混合物を調製する。架橋剤は、
モノマー100重量部当たり0.4重量部を越える濃度
を有する。架橋剤及び連鎖移動剤を一緒にして、モノマ
ー100重量部当たり0.6重量部を越える合計濃度を
有する。この反応混合物を、1×106 を越える分子量
を有する第一部分、及び0.8×104 〜1×105
分子量範囲に中心を置く第一ピークを有する分子排除ク
ロマトグラフィーにより決定される分子量分布を有する
テトラヒドロフラン可溶性の第二部分を含有するポリマ
ーの生成を容易にする付加重合条件に供する。このポリ
マーを溶融処理して溶融生成物を得て、そして体積平均
粒子サイズ5〜20μmに微粉状化して粒状物を生成す
る。この粒状物は、実質的に前記第一ピークを保持し、
1×105 〜1×107 の分子量範囲に第二ピークを含
む分子排除クロマトグラフィーにより決定される分子量
分布を有するポリマーを含有する。
【0015】
【具体的な態様】本明細書で用いる「粒子サイズ」、も
しくは「粒子」に関して用いる「サイズ」「サイズの」
の用語は、クールターマルチサイザー(Coulter, Inc.,
Hialeah, Florida )等の通常の径測定装置によって測
定される中央値体積荷重直径を意味する。「中央値体積
荷重直径」は、サンプルの中央値を示す等価重量球形粒
子の直径である。
【0016】「電荷制御」の用語は、得られるトナーの
摩擦電気帯電特性を改良するトナー添加物の性質をい
う。本明細書で用いる「ガラス転移温度」の用語もしく
は「Tg 」は、ガラス状態からゴム状態にポリマーが転
移する温度を意味する。この温度(Tg )は、「Techni
ques and Methods of Polymer Evaluation」、第一巻、
Marcel Dekker, Inc., New York, 1966 、に開示される
示差熱分析により測定することができる。
【0017】本明細書でトナーに関して用いる「融合温
度」の用語は、定着ニップを通した後、トナー(囲いか
らブラシで払い落とされたルーズトナーと一緒に上方に
納められている)でパッチ現像された高濃度固形分領域
が、100μmより小さいクラック幅(紙に対するトナ
ーの良好な接着性を示す)を表すところで、一定速度及
び一定圧力でコンプリアントバックアップローラー上に
かみ合わされている非注油硬テフロン(商品名)融合ロ
ールからなるキャノンPCタイプ融合ブレードボード上
で測定される最低温度を意味する。
【0018】本明細書で用いる「融合温度ラチチュー
ド」の用語は、一定速度及び一定圧力での、オンセット
融合温度からホットオフセット温度の温度範囲を意味す
る。本明細書で用いる「ホットオフセット温度」の用語
は、トナー画像の直後に、定着装置に白紙のチェースシ
ート(chase sheet )を通すことにより観察される融合
ロール面上に融合された画像を「オフセット」もしくは
転写する温度を意味する。ホットオフセット条件は、融
合ロールに対する溶融トナーの界面結合強度が、そのト
ナーのホットメルト凝集強度を越えるときに生じる。
【0019】本発明の方法では、ポリマー粒状物を生成
する。この粒状物を電子写真用トナーとすることができ
る。ポリマーは、モノマー、架橋剤、及び連鎖移動剤を
含有する反応混合物から、まず付加重合により生成され
る。このポリマーは、0.8×104 〜1×105の範
囲に中心を置く、分子排除クロマトグラフィーによる単
独ピークもしくは実質的に単独のピークを有する可溶性
部分、及び1×106 を越える分子量を有する高分子量
部分を有する。本発明の好ましい態様では、前記高分子
量部分は、テトラヒドロフランに不溶性である。
【0020】次に、このポリマーを中位にするために高
剪断力及びTg (このポリマーのガラス転移温度)を越
える温度に曝す溶解処理にこのポリマーを供する。ポリ
マー溶融の温度は、一部分は溶融処理の摩擦力に由来す
る。所望する粒状物が電子写真用トナーの場合、溶融処
理には、ポリマーの容積中にトナー添加物を溶融配合す
ることが含まれる。
【0021】溶融配合の生成物を微粉状化すると、5〜
20μmの体積平均粒子サイズを有する粒状物が与えら
れる。微粉状化には、サイズ縮小のいくつかの工程を含
むことができる。この粒子では、前記ポリマーは0.8
×104 〜1×105 の範囲に中心を有する第一ピーク
を含み、また1×105 〜1×107 の分子量範囲に第
二ピークを含む、分子排除クロマトグラフィーにより決
定される分子量分布を有する。付随するこの新しい第二
ピークは、対応する高分子量部分のサイズ減少である。
第一の可溶性ピークは、実質的に減少されていない。本
発明の特定の態様において、ポリマーのこれらの変化を
一連の繰返しに用いて、良好な粉砕度及び良好な流動学
的特性の最適な組合せを持つトナーを製造することがで
きる。
【0022】本発明は、付加重合反応の特定のタイプに
限定されないが、例えば、溶液重合よりも限定融合反応
が好ましい。「限定融合」とは、乳化重合及び懸濁重合
の両方をいう比較的広い用語である。この反応条件は、
高分子量部分及び0.8×104 〜1×105 の分子量
範囲に中心を有する第一ピークを持つテトラヒドロフラ
ン可溶性部分を含む、分子排除クロマトグラフィーで測
定される分子量分布を有するポリマーの生成に有利であ
る。好ましくは、この条件は、高分子量部分がテトラヒ
ドロフランに不溶性であり可溶性部分が単一のピークだ
けを持つポリマーの生成に有利である。乳化重合及び懸
濁重合に適した条件を本明細書で開示する。溶液重合等
の他の反応タイプに適した条件は、本明細書の開示及び
最小限の試行錯誤から推定することにより容易に決定で
きるであろう。
【0023】乳化重合では、前記反応混合物は、モノマ
ー、架橋剤、及び連鎖移動剤を含有する有機相;並びに
界面活性剤及び付加重合の開始剤を含有する水性相を有
する。この両相を一緒に混合し、開始剤を活性化(一般
的に、加熱による)すると、重合が起こり、ポリマーの
ビーズが生じる。本発明の特定の態様では、還元−酸化
タイプのアクチベーターを用いる。
【0024】懸濁重合では、前記有機相は、モノマー、
架橋剤、連鎖移動剤及び開始剤を含有する。第二相は、
水性相である。有機相を水性マトリックス内での粒子サ
イズの領域として安定化する。この領域の大きさを、種
々の基準、特に安定化剤として用いる物質の選定により
決定する。本発明の好ましい態様では、この懸濁重合の
手順は、米国特許第4,912,009号明細書に開示
されている手順に従う。水不溶性反応物:モノマー、架
橋剤、及び連鎖移動剤を一緒に混合して、水分散性であ
るが水不溶性の沈殿防止剤を含有する水性媒体中に分散
する。
【0025】沈殿防止剤もしくは安定化剤は、負に帯電
した、クレーもしくはコロイド状シリカ等の固形コロイ
ド状物質である。この沈殿防止剤を、沈殿防止剤と錯体
を形成することにより固形コロイド状粒子の疎水性−親
水性バランスに影響を与える水溶性「促進剤」と一緒に
用いる。この促進剤は、親水性基及び疎水性基の両方を
有し、沈殿防止剤の親水性度を減じる。米国特許第2,
932,629号明細書に記述されているように、この
促進剤は固形コロイドの粒子を親油性モノマー小滴の液
−液界面及び水性相に追いやる。
【0026】前記コロイド状粒子は、1〜100n m、
好ましくは5〜70n mの寸法を有する。これらの粒子
のサイズ及び濃度は、前記ポリマー粒子のサイズを大き
くコントロールする。親水性コロイド状シリカは沈殿防
止剤として有用であり、例えば、商品名及び以下のサイ
ズで市販されている:LUDOX TM(20n m);LUDOX HS-4
0 (12n m);LUDOX SM(7nm);LUDOX AM(12n m)
(全て、E. I. du Pont de Nemours Company製);及び
NALCOAG 1060(60n m)(Nalco Chemical Co.製)。
【0027】促進剤として有用な物質は、炭素数2〜6
のアルキルジカルボン酸とアルカノールアミンとの縮合
生成物である。一般的に好ましい二酸はアジピン酸であ
る。前記アルカノールアミンのアルカノール基が炭素数
1〜4を有することが一般的に好ましい。特に好ましい
物は、ジエタノールアミン及びメチルアミノエタノール
である。アジピン酸と一緒に、これらは疎水性シリカと
複合体となり、親水性小滴を被覆するポリマーを形成す
る。
【0028】水性相での重合を防止する水溶性物質を添
加することも望ましい。そのような物質の例は、硝酸ナ
トリウム、銅の塩類、メチレンブルー、及びフェノール
類である。一般的に好ましい物質は、重クロム酸カリウ
ムである。前記遊離基開始剤は、モノマー、架橋剤、連
鎖移動剤の混合物に可溶性である。そのような開始剤の
例には、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)等の
アゾ化合物が含まれる。市販されている製品には、VAZO
67 、VAZO 64 、及びVAZO 52 (du Pont 製)が含まれ
る。
【0029】本発明の製造方法の特定の態様では、前記
のモノマー、架橋剤、連鎖移動剤及び開始剤を、最初に
混合して初期反応混合物を生成し、そしてそれを安定化
剤の水性分散体に加える。この初期反応混合物を、高剪
断攪拌しながら水性混合物に加え、モノマー小滴の懸濁
物を得る。高剪断力がモノマー小滴のサイズを小さくす
る。小滴のサイズが小滴面を被覆する沈殿防止剤錯体で
安定化されるか、もしくは限定されると平衡に達する。
【0030】そして、反応容器でこの混合物を加熱し、
攪拌してモノマー小滴を重合する。得られたポリマービ
ーズを濾過して分離し、必要ならば、水でスラリー化し
て水溶性不純物及び遊離沈殿防止剤複合体を除くことが
できる。大量の洗浄もしくは別途の精製は必要でない。
このポリマーは、ビニルタイプモノマー、架橋剤、及び
連鎖移動剤の重合生成物である。架橋剤と連鎖移動剤と
の相対濃度を、以下に検討するように考えられる範囲で
変えることができるが、本発明の粒子中でのこれら二つ
の成分の最小限濃度が存在する。架橋剤は、反応混合物
及び生成ポリマー中、モノマー100重量部に対して
0.4重量部を越える濃度を有する。架橋剤及び連鎖移
動剤両方の合計濃度は、前記モノマー100重量部に対
して0.6重量部を越える。架橋剤及び連鎖移動剤がこ
れらの濃度以上でない場合は、架橋剤もしくは連鎖移動
剤の濃度又は装置サイズもしくは条件が少し変わると、
ゲル濃度等の生成ポリマーの性質が大きく変わる。これ
らの非常に狭い許容量は、製造スケールのプロセスでは
受け入れ難く、それらの材料の有用性を損なうか大きく
減じる場合がある。本発明の一般的の好ましい態様で
は、濃度誤差のより大きな許容量を有するので、架橋剤
は、モノマー100重量部に対して少なくとも0.6重
量部の濃度を有し、連鎖移動剤は、モノマー100重量
部に対して少なくとも0.5重量部の濃度を有する。
【0031】一種以上のビニルタイプモノマーを用いる
ことができる。ある一定のモノマー(即ち、スチレン及
びブチルアクリレート)が好ましいが、本発明の製造方
法は、これらのモノマーに限定されず、付加重合が可能
であって、トナーバインダーとして有用なポリマーを生
成する他のモノマーも用いることができる。適切なビニ
ルモノマーの例には、スチレン、α−メチルスチレン、
p−クロロスチレン、二重結合を有する、アクリル酸、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアク
リレート、ドデシルアクリレート、オクチルアクリレー
ト、フェニルアクリレート、メタクリル酸、メチルメタ
クリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレ
ート、オクチルメタクリレート、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、及びアクリルアミド等の、非置換も
しくは置換されているモノカルボン酸;二重結合を有す
る、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチ
ル、及びマレイン酸ジメチル等の、非置換もしくは置換
されているジカルボン酸;塩化ビニル、酢酸ビニル、及
び安息香酸ビニル等のビニルエステル;エチレン、プロ
ピレン、及びブチレン等のオレフィン類;ビニルメチル
ケトン及びビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類;
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、及びビ
ニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類、が含ま
れる。
【0032】本発明の一般的に好ましい態様では、モノ
マー組成物の最も大きな成分は、スチレンもしくはメチ
ルスチレン等のスチレン同族体である。スチレンモノマ
ーを、モノマー組成物の少なくとも60重量%、より好
ましくは75重量%の量で用いる。また、この組成物は
アルキルアクリレートもしくはメタクリレートの少なく
とも一種を含有する。好ましくは、これは、アルキル基
が炭素数1〜4を持つ低級アルキルアクリレートもしく
はメタクリレートである。
【0033】架橋剤は、それぞれ重合可能な複数の二重
結合を有する一種以上の化合物を含有する。適切な架橋
剤の例には、ジビニルベンゼン、及びジビニルナフタレ
ン等の芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジア
クリレート、エチレングリコールジメタクリレート、及
び1,3−ブタンジオールジメチルアクリレート等の二
重結合を持つカルボン酸エステル類;ジビニルアニリ
ン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、及びジビ
ニルスルホン等のジビニル化合物;並びに三個以上のビ
ニル基を持つ化合物が含まれる。
【0034】連鎖移動剤は、重合プロセスにおいて連鎖
停止剤として作用する。適切な連鎖移動剤には、t−ド
デカンエチオール、ラウリルメルカプタン、及びブチル
メルカプタン等のメルカプタン類;並びに四塩化炭素及
び四臭化炭素等のハロゲン化炭素が含まれる。この重合
のポリマー生成物は、高分子量部分を含む分子量分布を
有する。好ましくは、この部分は、テトラヒドロフラン
及び類似の溶剤にに不溶性であり、大規模な架橋のため
に非常な高分子量を持ち、通常「ゲル部分」と呼ばれ
る。また、このポリマー生成物は、テトラヒドロフラン
類似の溶剤に可溶性である低分子量部分も含む。分子排
除クロマトグラフィーにより測定されるこの部分の分子
量分布は、0.8×104 〜1×105 の分子量範囲に
中心を有するピークを示す。本発明の好ましい態様で
は、単独の平坦な、もしくは僅かに肩状のピークが存在
する。本発明の好ましくない態様では、高分子量部分
は、単独ピークから外に延びるテイルを示す。ポリマー
がゲル部分を含む本発明の好ましい態様では、1×10
6 の分子量で、可溶性ピークの大きさがゼロに減衰し、
可溶性部分の追加のピークは無い。
【0035】このポリマーを、二本ロールミルもしくは
押し出し機で溶融処理する。この手順には、トナー添加
物等の他の材料とポリマーとの溶融配合を含むことがで
きる。粒状ポリマー粒子、着色剤及びその他のトナー添
加物の予備生成機械配合物を調製することができ、その
後ロールミルもしくは押し出し機にかける。均一な配合
組成を達成するのに十分な温度で、ロールミル、押し出
し、もしくはその他の処理をすることが好ましい。その
後、得られる物質(溶融生成物もしくは溶融スラブとい
う)を冷却する。50℃〜120℃の範囲にTg を持つ
ポリマー、もしくは65℃〜200℃の範囲にTm を持
つポリマーの場合、90℃〜240℃の範囲の溶融配合
温度が、ロールミルもしくは押し出し機を用いるのに適
している。溶融配合時間(即ち、溶融配合のために高温
に曝す時間)は、1〜60分の範囲である。
【0036】任意ではあるが好ましい、トナーの成分
は、着色剤(顔料もしくは色素)である。適切な色素及
び顔料は、例えば、米国再出願特許第31,072号並
びに米国特許第4,160,644号、同4,416,
965号、同4,414,152号及び同2,229,
513号各明細書に開示されている。白黒静電写真コピ
ーマシン及びプリンターに使用するトナーに特に有用な
着色剤は、カーボンブラックである。着色剤は、一般的
にトナーパウダーの総重量に基づいて1〜30重量%の
範囲、好ましくは2〜15重量%の範囲で用いられる。
【0037】通常用いられるもう一つの添加物は、電荷
制御剤である。非常に広範囲の正帯電トナーの電荷制御
剤が入手可能である。多いが、より少ない数の負帯電ト
ナーの電荷制御剤も入手可能である。適切な電荷制御剤
は、例えば、米国特許第3,893,935号、同4,
079,014号、同4,323,634号、並びに英
国特許第1,501,065号及び同1,420,83
9号各明細書に開示されている。電荷制御剤は、一般的
に、トナー重量に基づいて0.1〜5重量%の少量で用
いられる。
【0038】また、トナーは、磁性顔料、均展剤、界面
活性剤、安定化剤等を含む、前トナーに用いられるタイ
プのその他の添加物も含有することができる。それらの
添加物の総量は変わることができる。現在では、トナー
パウダー組成物の総重量に基づいてそれらの添加物が1
0重量%以下で用いられている。本発明の特定の態様で
は、蝋質もしくはオレフィン系添加物を、バインダーの
重量に対して0〜5重量%の濃度で用いる。本発明のト
ナーを用いる負帯電トナーは、米国特許出願第08/2
53,447号(Alexandrovich 等)(1994年6 月8 日
出願、発明の名称:Humidity-Stabilized Toners and D
evelopers )明細書に開示されている。本発明のトナー
を用いる正帯電トナーは、米国特許出願第08/25
3,446号(Jadwin等)(1994年6 月8 日出願、発明
の名称:Two Component Electrophotographic Develope
rs and Preparation Method )明細書に開示されてい
る。
【0039】乾燥スチレン/アクリルコポリマートナー
は、必要に応じて、米国特許第4,517,272号及
び同4,758,491号各明細書に記載されている少
量の低表面エネルギー物質を組み入れることができる。
必要に応じて、このトナーはその表面に、米国特許第
5,192,637号明細書に開示されている粒状添加
物等の添加物を含有することができる。
【0040】前記溶融生成物を、5〜20μmの体積平
均粒子サイズに微粉状化して、本発明の粒状物を生成す
る。特定の微粉状化操作前に溶融生成物を、最初に粉砕
することが一般的に好ましい。いずれの都合の良い手順
によっても粉砕を実施することができる。例えば、固形
組成物を押しつぶして、例えば、米国特許第4,08
9,472号明細書に記載されるような流体エネルギー
ジェットミルを用いて粉砕することができ、一つ以上の
工程で分類することができる。そして、流体エネルギー
ミル等の高剪断微粉状化装置を用いて、粒子のサイズを
更に小さくする。
【0041】微粉状化によって生成された粒状物は、実
質的に均一な体積平均粒子サイズ、及び重合工程によっ
て生成されたポリマーとは異なるポリマー組成を有す
る。分子量分布はシフトされている。分子排除クロマト
グラフィーに見られる元のピークは、現在のものと変わ
らない(ピークは、振幅が僅かに変わっており、濃度が
僅かにシフトしているかもしれない)。ゲル部分もしく
は高分子量可溶性物質を減らして、中間分子量ピークで
置き換える。本発明のトナーでは、この分子量分布の変
更は、粉砕度及び溶融特性の改良を伴う。「粉砕度」の
用語は、本明細書では、脆性及びトナー粒子の大きさを
物理的に減少させるのに必要なはたらきに有効な物性に
関して用いる。通常「粉砕度」は、標準化された粉砕手
順によって得られる粒子サイズで表される。別の手順も
しくは別の装置を用いると異なる粒子サイズが得られる
が、異なるトナーの階級順は、たいていは変わらない。
【0042】本発明では、ポリマーの粉砕度が改善され
るのは、ポリマー主鎖の分岐が増加されるためであると
信じられる。架橋剤を添加すると重合時に成長している
ポリマーに新しい側鎖を生じ、連鎖移動剤が存在すると
その成長を停止させる。結果として、分枝を有する構造
が得られ、連鎖移動剤及び架橋剤の両方を変えることに
より分岐の程度をコントロールする。高分子量部分は、
かなりの分岐を保持する一様に解体する。結果として、
その溶融物流動学的応答を損ねることなく、粉砕度の改
良が実現される。本発明は、いかなる理論もしくは説明
によっても限定されないが、実質的に均一に停止された
側鎖を有する網状構造を形成すると理論付けられる。こ
れは、ジビニルベンゼンもしくは他の架橋剤から外の延
びる分枝鎖の特異な反応性のためであると信じられる。
このことは結果的に、分枝鎖の一方を網状構造に組み入
れ、定められた成長の後、他方の分枝鎖を連鎖移動剤に
より停止するのに役に立つ。処理時に、網状構造を、側
鎖を停止した実質的に一定の短い数字を持つ実質的に一
定サイズのセグメントに解体する。
【0043】ゲル部分もしくは高分子量可溶性部分の分
解は、押し出し機もしくは二本ロールミルでの溶融処理
時に起きる。この可溶性分解生成物は、かなり狭い分子
量分布を有する。このゲル分解生成物の立場は、系に始
めに存在しているゲル部分の量とはほとんど無関係であ
る。新しい可溶性部分は、元の可溶性部分と残っている
高分子量可溶性部分もしくはゲル部分との間の相溶化剤
として作用する。このようにして、大きな粘度差による
不均質溶融配合物の問題を避ける。
【0044】初期のゲル量及び分解の量をコントロール
することにより、最終トナーの完全な分子量分布曲線を
コントロールすることが可能である。トナーに残ってい
るゲル部分がそのトナーの溶融粘度を指図するが、溶融
処理の後のポリマーバインダーの分岐の程度及び分子量
分布が粉砕度をコントロールする。本発明の特定の態様
では、これを繰り返して用いて最適化してトナーを直ち
に作ることができる。
【0045】本発明の製造方法のそのような態様では、
空間曲線もしくはイソゲル線のマップを、トナーに使用
するポリマーのために最初に規定する。本明細書では、
「空間曲線」及び「イソゲル線のマップ」の用語を用い
て、曲面として三次元で表すことができる数学的関係を
記載する。その数学的関係を用いて、この方法の工程の
一つの予測を作成する。空間曲線及びその予測工程を、
本明細書では一般的に幾何用語で記載する。本発明のよ
り限られた態様の目的以外は、幾何用語の使用は、便宜
性の問題であると理解すべきである。本発明のより広い
態様での幾何用語は、根元的な情報に関する同意義の数
学的操作を表すと理解されるべきである。そのような操
作の例には、代数関数の操作、検査表の使用、二次元も
しくは三次元グラフの参照、並びに計算図表及びその他
の「計算表」の使用が含まれる。この議論から明らかな
ように、ディジタルコンピュータを含む種々の手段を用
いて、前記空間曲線を規定し利用することができる。
【0046】空間曲線は、反応物として用いる、ゲル濃
度、並びに架橋剤及び連鎖移動剤の濃度間の関係であ
る。架橋剤濃度及び連鎖移動剤濃度は、反応物として用
いるモノマーの量に比例する。単位として、トナーポリ
マーバインダーの総重量に対するゲルの重量%、並びに
反応物として用いるモノマーの重量に対する架橋剤及び
連鎖移動剤の重量%を選択するのが便利である。
【0047】目的のトナーのデータから作られる空間曲
線を用いることが好ましいが、この方法を、別のトナー
の空間曲線を用いて成功裏に実施することができる。例
えば、図1に示す空間曲線(実施例で用いる種類のポリ
マーに由来するデータに基づく)を、別の種類のポリマ
ーに用いることができた。空間曲線を、成分として一種
以上のモノマー類、架橋剤、及び連鎖移動剤の粒状の組
み合わせをを有する一連のトナーを最初に調製すること
により規定する。一連のトナーの各構成要素のゲル濃度
を測定して、空間曲線を作成する。空間曲線に都合の良
い形式を図1に表す。この形式を用いると、各トナーの
架橋剤及び連鎖移動剤の適当な濃度で、点をプロットで
きる。そして各点にそれぞれのトナーのゲル濃度を割り
付けることができる。均一なゲル濃度の予想点を必要な
らば加えることができ、均一なゲル濃度の線(本明細書
では、「イソゲル線」という)を引くことができる。
【0048】イソゲル線のこのマップを次のように用い
る:まず、目標融合温度範囲、目標融合部材表面エネル
ギー範囲、及び目標バインダー粉砕度範囲を選択する。
融合温度及び融合部材表面エネルギーは、静電写真コピ
ー機もしくはプリンターの特定の溶融システムの特性を
示している。これらの特性の目標を、精巧な科学的分析
システムにより、もしくは特定のタイプのコピー機もし
くはプリンターを選定することのより簡単に設定するこ
とができる。
【0049】粉砕度の範囲を特定の装置の特定の粉砕速
度として規定する。例えば、本発明の粒状トナーを作成
する。そのトナーのゲル濃度を測定し、そのトナーと目
標粉砕度との粉砕度差を決定する。そして目標融合温度
範囲及び目標融合部材表面エネルギー範囲でのトナーの
溶融凝集強度を測定する。精巧な分析により数値を得る
ことができるか、もしくは相対的凝集強度を、「低過ぎ
る、良好、高過ぎる」として評価することができる。い
ずれの場合でも、上昇、下降、停滞として測定を行う。
単純な、しかし非常に現実的なレベルでは、トナーサン
プルを保持するへらを、或る温度範囲に加熱された目標
融合系と同じ物質の一連の表面に押しつけることによ
り、この分析を実施することができる。トナーが全く張
り付かない場合は、その温度は低過ぎる。トナーが面上
を完全に流れる場合は、その温度は高過ぎる。多くのト
ナーの場合、適切な融合温度にほぼ等しい温度で、この
トナーが一時的に表面に張り付き、その後、耳に聞こえ
るパチッという音とともに離れる。この手順をコピー機
もしくはプリンターを試験することにより補充してもよ
い。
【0050】そして第一の点を、粗製ポリマーの架橋
剤、連鎖移動剤及びゲル濃度に近い空間曲線上に置く。
そして第二の点を導く。この第二の点を、トナーの溶融
凝集強度が低過ぎると分類された場合は、ゲル部分を増
加させる方向のイソゲル線に対して、トナーの溶融凝集
強度が高過ぎると分類された場合は、ゲル部分を減少さ
せる方向のイソゲル線に対して実質的に直交する方向
に、第一の点から置き換える。第二の点を、粉砕度差に
比例してイソゲル線に対して実質的に平行する方向に、
第一の点から置き換える。より簡単に粉砕度を必要とす
る場合は、イソゲル線を原点から離れる方向に、辿るか
もしくは平行にする。より難しい粉砕度が提案される場
合は、イソゲル線を、原点の方向に辿るかもしくは平行
にする。
【0051】そして粒状のトナーを、第二の点に一致す
る架橋剤及び連鎖移動剤濃度を用いて作成する。このプ
ロセスを、目標特性に近い粒子状トナーが生成されるま
で繰り返す。本発明のトナーを、単一組成現像剤(キャ
リア粒子が無い)もしくはキャリア粒子を組み込んだ二
重組成現像剤に用いることができる。現在知られている
限りでは、このトナー粒子を公知の全ての電子写真コピ
ープロセスに用いることができる。
【0052】キャリアは、多種多様の導電物質となるこ
とができ、例えば、鉄、鋼、ニッケル、カーボランダ
ム、コバルト、酸化鉄及びそれらの混合物等の元素の金
属もしくは合金又は酸化物の粒子となることができる。
キャリアの例は、米国特許第3,850,663号及び
同3,970,571号各明細書に開示されている。磁
気ブラシ現像法で特に有用なものは、多孔質の鉄、酸化
表面を持つ粒子、鋼粒子及びガンマ酸化第二鉄、又はバ
リウム、ストロンチウム、鉛、マグネシウムもしくはア
ルミニウムのフェライト等のその他の「硬質」及び「軟
質」の強磁性体材料である。そのようなキャリアは、米
国特許第4,042,518号、同4,478,925
号、及び同4,546,60号各明細書に開示されてい
る。
【0053】キャリア粒子は被覆されてなくても良く、
また、被膜形成樹脂の薄層で被覆して、正確な摩擦電気
関係及び用いるトナーとの帯電レベルを確立することも
できる。適切な樹脂の例は、米国特許第3,547,8
22号、同3,632,512号、同3,795,61
8号、同3,898,170号及びベルギー国特許第7
97,132号各明細書に記載されているポリマーであ
る。その他の有用な樹脂は、ポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリ(弗化ビニリデン)、これらの混合物並びに弗
化ビニリデン及びテトラフルオロエチレンのコポリマー
等の弗化炭化水素類である。例えば、米国特許第4,5
45,060号、同4,478,925号、同4,07
6,857号、及び同3,970,571号各明細書を
参照されたい。
【0054】ポリマー弗化炭化水素被膜は、現像剤を補
助して、キャリア粒子及びトナー粒子の両方の摩擦電気
帯電の程度を調節するために、被覆されていないキャリ
アコア物質のものとは異なる摩擦電気系列表の位置に、
キャリア粒子をシフトすることにより、上記の静電気力
要件に適合させることができる。また、このポリマー弗
化炭化水素被膜は、現像剤流動性を改良するためにキャ
リア粒子の摩擦係数を減らすことができ;光電導体もし
くはその他の構成要素の破損及び摩耗を減らすためにキ
ャリア粒子の表面硬度を減らすことができ;トナー粒子
もしくはその他の物質の、望ましくないキャリア粒子の
永久的付着の傾向を減らすことができ;そしてキャリア
粒子の電気絶縁性を変えることができる。
【0055】本発明の好ましい態様では、キャリアは、
ふるい分けし、酸化し、そして0.2重量%基準で弗化
炭化水素で被覆したスポンジ鉄である。特定の態様で
は、本発明の現像剤は、トナーを1〜20重量%、そし
てキャリア粒子を80〜99重量%含有する。通常、キ
ャリア粒子は、トナー粒子よりも大きい。普通のキャリ
ア粒子は、5〜1200μmの粒子サイズを有し、一般
的には、20〜200μmである。
【0056】本発明の現像剤を、静電電荷パターンもし
くは潜像を現像する種々の方法に用いることができる。
そのような現像可能な電荷パターンを、多くの方法で調
製することができ、そして適当な要素によって維持す
る。この電荷パターンを、例えば、感光性光電導性要素
もしくは絶縁剤コート電導性シート等の非感光性誘電性
面要素に維持される。一つの適当な現像技法では、静電
パターン全体に現像剤をカスケードする必要がある。別
の技法では、磁気ブラシからトナー粒子を塗布する必要
がある。この技法は、磁気誘因性キャリアコアの使用を
必要とする。トナー粒子を像様に付着させた後、この像
を、例えば、トナーを加熱して、トナーを保持する基体
に溶融させることによって定着させる。必要ならば、未
溶融画像をコピー用紙の白紙用紙等の受容体に転写し
て、融合して永久画像を形成することができる。
【0057】
【実施例】以下の例及び比較例を提供して、本発明の方
法のいくつかの好ましい実施態様を詳しく説明し、本発
明に従って処理されていない類似のキャリア粒子の特性
と、本発明の方法によって生成した発明キャリア粒子の
摩擦電気特性を比較する。特に断らない限り、出発物質
は全て市販されているものである。
【0058】例1:バインダー合成 ジビニルベンゼン、t−ドデカンエチオールをアゾ−ビ
スペンタンニトリル(4g)、スチレン(160g)、
及びブチルアクリレート(40g)と一緒に混ぜ合わせ
て有機相を調製した。蒸留水(400g)、重クロム酸
カリウム(0.10g)、アジピン酸ポリ(n−メチル
アミノエタノール)(2g:蒸留水の10重量/重量%
溶液20gとして)、及びLudox (商標)コロイド状シ
リカ(E.I. du Pont de Nemours 製)(2g:蒸留水の
50重量/重量%分散体4gとして)を混ぜ合わせて、
水性相を調製した。
【0059】高剪断攪拌装置(Microfluidizer:商標、
Microfluidics Corp. 製)を用いて有機相及び水性相を
乳化した。得られた乳剤を機械攪拌装置、凝縮器、及び
窒素吸気口を備えた三口丸底フラスコに入れた。このフ
ラスコを、連続攪拌しながら77℃で16時間、定温浴
に置いた。そして、このフラスコを、あけてアルゴンで
フラッシュして、更に3時間85℃で加熱した。得られ
たポリマーを濾過し、洗浄して乾燥した。
【0060】粗製ポリマーのゲル部分:バインダー及び
スペクトラグレードのテトラヒドロフランを、1重量%
溶液に必要な量に混合して、一晩攪拌した。そして得ら
れた溶液を20,000rpm で3時間超遠心分離し、上
澄み液を遠心分離管から除去した、約5gの上澄み液を
検量したアルミニウム皿に注ぎ、真空下80℃で乾燥さ
せた。不溶性バインダー(不溶性部分もしくはゲル部
分)の率を皿に得られた乾燥ポリマーの量と、1%溶液
からの予想量との差を測定して決定した。結果を表I に
表す。
【0061】分子量分布:サイズ排除(ゲル透過)クロ
マトグラフィーを、作動させて分子量分布を測定した。
不溶性部分の測定の場合と同じ上澄み液を用いた。Poly
mer Laboratories, Inc., (Amherst, Massachusetts)製
の三本の20μmMixed A カラムを用いた。分子量(1
000単位):0.58;0.765;1.49;1.
925;3.97;5.45;9.3;14.0;2
4.2;46.5;78.3;115.0;170;2
60;400;570;940;1,870;2,75
0;3,800;4,200;5,100;6,30
0;7,800;及び12,250.0を有するポリス
チレン標準(テトラヒドロフラン中)を用いて較正曲線
を決定した。較正限界は、分子量595及び18,00
0,000であった。得られたデータを37ml溶離体
積より下に切り詰めて、開始剤の主として再結合生成物
によるポリマー中に存在する非常に小さい分子量部分を
除去した。結果を図1に表す。
【0062】レオロジー:Rheometrics Dynamic Spectr
ometer Model RDA 700を用いて粗製ポリマーバインダー
に関して、流動学的測定を実施した。温度100℃、1
50℃、及び200℃でのデータ収集のために、0.1
〜100ラジアン/秒の周波数範囲を使用した。流動学
的分析用バインダーサンプルを、円形モールド中150
℃で溶解圧縮により調製した。ポリマーが柔らかくなっ
た後、溶融スラブを急冷する前に34475kPa
(5,000psi)ラム圧力下で5分間加熱した。1
50℃及び1ラジアン/秒の周波数場合の複合粘度ET
A*の結果を表I に示す。
【0063】粉砕度:最初に「溶融スラブ」の形態で
「粉砕テスト用トナー」調製し、そしてそのスラブを標
準条件下で粉砕して粉砕度を決定した。粉砕テスト用ト
ナーは、BlackPearls 430(商品名)カーボンブラック
(Cabot Corp., Boston, Massachusetts製)(トナーバ
インダー100部当たり6部)を含有するポリマーバイ
ンダー(100重量部)、及びT-77(商品名)(Hodaga
ya Chemical Co., New York, New York 製)(トナーバ
インダー100部当たり1部)からなっていた。T-77
は、以下の構造式を有する:
【0064】
【化1】
【0065】溶融スラブを、二本ロールミルを用いて、
そして押し出し機を用いて製造した。溶融スラブを製造
するのに用いた手順は決定的ではないことが分かった。
二本ロールミルは、10.2cm(4インチ)径であ
り、これを用いて、110〜150℃の温度範囲でトナ
ー配合物の化合物を溶融した。二本のローラーの間のギ
ャップは、1.5mm(60ミル)であった。ポリマー
バインダーの量は、25〜100gの範囲であった。均
一な剪断条件を、二本ロールのダム幅をコントロールす
ることにより維持した。トナー成分を全てトナー溶融物
に混合した後、一方のローラーの温度を下げて、高剪断
条件を作った。
【0066】Werner and Pfeiderer Corporaiton(Rams
ey, New Jersey)製の30mm及び92mm押し出し機
は、二軸スクリュー同時回転タイプであった。融合温度
は、120〜225℃の範囲であった。30mm押し出
し機の供給速度は、約5〜25kg/時の範囲であっ
た。92mm押し出し機の供給速度は、約200〜55
0kg/時の範囲であった。
【0067】得られた溶融スラブを、Wiley Mill(商品
名)装置(Thomas-Wiley Co., Philadelphia, Pennsylv
ania)を用いて粗粉砕した。この粗粉砕粉末を、48
2.7Pa(70psi)の空気圧で1g/分の割合
で、Trost TXジェットミルで微粉状化した。得られたト
ナー粉末のサイズを、クールターマルチサイザーを用い
て測定した。全ての例及び比較例の粒子サイズは、8〜
15μm体積平均直径であった。結果を表I に示す。
【0068】負帯電トナーの調製:負帯電トナーを次の
ように調製した。ポリ(スチレン−コ−ブチルアクリレ
ート−コ−ジビニルベンゼン)(50.0g)、Regal
300 (商品名)カーボンブラック(Cabot Corp.,製)、
及びT-77電荷制御剤(1.00g)の乾燥配合物を調製
した。この乾燥配合物を、加熱した二本ロールコンパウ
ンドミルに加えた。このローラー面を150℃にした。
この溶融物をミルで20分間運転し、その後除去して冷
却した。得られたスラブを実験室用ミルでまず2mmサ
イズに粗粉砕し、Trost TXジェットミルで最終的に約1
2μmサイズに微粉状化した。
【0069】負帯電トナーを用いる現像剤の調製及び評
価:上記のように調製したトナー粒子を、ポリ(メチル
メタクリレート)で厚く被覆された(約2重量%)スト
ロンチウムフェライトコアを含むキャリア粒子と一緒
に、10%トナー重量濃度で混合して、上記負帯電トナ
ー用の現像剤を調製した。キャリア粒子の体積平均粒子
サイズは、約25〜35μmであった。
【0070】指示された相対湿度で、「MECCA 」装置中
で、トナー電荷をトナー1g当りのマイクロクーロンの
単位(mc/g)で測定した。トナー電荷を測定する前
に、4gの現像剤サンプルをプラスチックバイアルに入
れ、バイアルのキャップをして、2000rpm で回転し
ている、固定シェル及び磁気コアを有する磁気調色ロー
ラーを有する「ボトルブラシ」装置上に、2分間各バイ
アルを置いた。この磁気コアは、マグネチックコアは、
交互にN及びS型で、その周囲に配置された12の磁極
を有していた。この運動後、現像剤サンプルを、指示さ
れているより低い相対湿度で最低16時間、蓋を開けた
バイアル中でインキュベートした。
【0071】インキュベーション後、トナーの電荷レベ
ル、即ち、質量に対する電荷の比(Q/m)を、約2ヘ
ルツ及び約11cmの全体振幅で運転されるリストアク
ションロボットシェーカーで振とう後、測定した。また
トナーのQ/mを、現像剤をリストアクションシェーカ
ーで10分間振とう後、そしてボトルブラシ上で2分間
運動させた後、測定した。これらの手順において、相対
湿度を、それぞれのインキュベーションの場合と同じレ
ベルで維持した。
【0072】帯電した現像剤のサンプル150mgをME
CCA 装置に置き、MECCA 装置に移動したトナーの電荷及
び質量を測定することにより、各サンプルのトナー電荷
レベルを測定した。これには、電極プレート間に帯電し
た現像剤サンプル150mgを置き、そして、それを同
時に30秒間、60Hz磁界及び前記プレート間で約2
000ボルト/cmの電界に供することを要する。トナ
ーがキャリアから放出され、トナー電荷と反対極性を持
つプレートに引き寄せられ集められる。プレートに接続
した電位計で、総トナー電荷を測定し、その値をプレー
ト上のトナーの重量で割って、トナーの単位質量当りの
電荷(Q/m)を得る。
【0073】放出値(Throw-off value )を、10分間
ボトルブラシ運動した4g現像剤サンプルを採り、さら
に6%トナーを混ぜて最終トナー濃度約18%を与え、
次に、さらに2分間リストアクションシェーカーで振り
動かすことにより、測定した。その後、この現像剤を、
静電現像に使用する磁気ブラシロールに似せた、回転マ
グネチックコアを有するロールに置いた。プレクシグラ
ス(商品名)ハウジングは、前記集成体を含んでおり、
ロール上に直接取り付けた真空フィルターじょうごを有
していた。2000回転/分で1分間、マグネチックコ
アを運転した後、一枚のフィルター紙上に集められたト
ナー量(mg)を、放出値として報告する。
【0074】その摩擦電気特性に示された結果は、比較
例Aにより製造された同じタイプのトナーのものと比べ
て大きく異なっていなかった。
【0075】正帯電トナーの調製:正電荷制御剤、塩化
セチルピリジニウム(バインダー100部当たり1部)
をT-77と置き換えた以外は、負帯電トナーと同様に正帯
電トナーを調製した。
【0076】正帯電トナーを用いる現像剤の調製及び評
価:上記のように調製したトナー粒子を、米国特許第
4,726,994号明細書に開示されているデヒドロ
弗素化及び酸化弗化炭化水素で厚く被覆された(約0.
5重量/重量%)ストロンチウムフェライトコア含むキ
ャリア粒子と一緒に、10%トナー重量濃度で混合し
て、上記正帯電トナー用の現像剤を調製した。キャリア
粒子の体積平均粒子サイズは、約105〜177μmで
あった。
【0077】キャリアー19.4g及びトナー0.6g
からなる現像剤の一部を、4ドラムガラスバイアルに入
れた。運動範囲27cm及び運転周波数2.8Hzを有
するリストアクションシェーカー上で振り動かした。1
6時間振り動かした後、このトナーを取り除き、新しい
トナーを加えた。振り動かしの総経過時間32、48、
及び64時間、この操作を繰り返した。そしてこの現像
剤を振とうしたとき、公知のファラデーケージ法により
10秒〜1時間の間数回、電荷をモニターした。
【0078】現像剤の電気電導率を、直径2.7cm及
び高さ0.8cmの絶縁された測定セルに現像剤5gを
入れて測定した。このセルは、導電性底部及び絶縁側部
を有していた。真鍮プレートを現像剤の上部に置き、磁
石をその真鍮プレートの上部に置いた。セル全体に84
ボルトの電界を加えた。現像剤の電気電導率を、log
−ohmsの単位の抵抗として測定した。
【0079】その摩擦電気特性に示された結果は、比較
例Aにより製造された同じタイプのトナーのものと比べ
て大きく異なっていなかった。表I に示した結果は、例
1のポリマーバインダーが、溶融粘度62.5及びゲル
部分51重量%であって、両方とも非常に比較例A(以
下に議論する)と似ていることを表している。しかし、
例1は、11.5μmの粒子サイズを有していた。同一
の微粉状化条件下で、比較例は15.7μmの粒子サイ
ズを有した。同じ粉砕条件下で得られたより小さな粒子
サイズは、例1のポリマーでのより大きな分枝形成及び
より大きい脆性を表す。例1ポリマーバインダーの剪断
条件の作用としてのゲル分解の程度もまた、比較例Aで
得られるものと似ている。ポリマーの同じゲル部分での
分枝形成の程度をコントロールすることにより、流動学
的挙動を損ねることなく粉砕の強化が達成された。
【0080】比較例A 連鎖移動剤を使用せず、製造を10,000倍までスケ
ールアップした以外は、実質的に例1に記載したのと同
様にバインダーを調製した。表I に示されるように、記
載された条件でのこのトナーバインダーの溶融粘度は6
3.6kポイズであり、ゲルもしくは不溶性含量は51
重量%であった。482.7Pa(70psi)の空気
圧でのTXミルにおいて1g/分の供給割合で、このバイ
ンダーを用いて得られた体積平均粒子サイズは、15.
7μmと測定された。このポリマーの可溶性部分のゲル
透過クロマトグラフを図2に示す。
【0081】粗製ポリマーを二種類の異なる手順で溶融
処理した。溶融処理時にゲル部分の解体もしくは分解が
起こった。溶融処理時に加える剪断エネルギーの量によ
り、分解の程度をコントロールする。このポリマーを低
剪断速度(92mm二軸スクリュー押し出し機で325
kg/時で押し出した)及び高剪断速度(92mm二軸
スクリュー押し出し機で120kg/時で押し出した)
で処理した。得られたゲル透過クロマトグラフ(GP
C)曲線を図3及び4に示す。
【0082】低剪断速度(325kg/時)では、ゲル
分解の程度は小さく、生じる第二ピークの大きさもまた
小さい(図3)。図4に示されるように、高剪断速度
(120kg/時)では、ゲル部分の分解の増加のため
に、第二分子量ピークの大きさが増加した。低剪断条件
のゲル部分は20重量%であり、高剪断条件のゲル部分
は8重量%であった。
【0083】例2 表I に示した、架橋剤及び連鎖移動剤の濃度を用いて、
例1及び比較例Aに記載したのと実質的に同じようにバ
インダーポリマーを調製した。この例のポリマーバイン
ダーを、例1のポリマーから出発して、図1のイソゲル
空間曲線を用いて調製した。粉砕割合を小さくするため
に、同じイソゲル線上で、原点により近い点をを選定し
た。例1のポリマーと比べたこのポリマーの表I 中のゲ
ル部分及び溶融粘度データが近いことは、流動学的挙動
を予測するイソゲルモノグラムが正確であることを示
す。選定したポリマー組成がより原点に向かっている
(分岐がより少ない)ので、脆性が減少していることが
予想される。このポリマーを用いて得られるトナー粒子
サイズが、例1ポリマーの11.5μmに比べて12.
0μmであったので、これは正にその通りであった。同
じ粉砕条件で得られる粒子サイズが増加したことは、脆
性がより小さいバインダー組成物であることを表す。
【0084】例3 表I に示した、架橋剤及び連鎖移動剤の濃度を用いて、
例1及び比較例Aに記載したのと実質的に同じようにバ
インダーポリマーを調製した。この例のポリマーバイン
ダーを、例1のポリマーから出発して、図1のイソゲル
空間曲線を用いて調製した。レオロジーを大きく変えな
いで脆性を大きくするために、同じイソゲル線づたいの
第二の点(しかし原点から更に遠い)を選定した。表I
の結果のより示されるように、トナーの他の特性を損な
うことなしに、より粉砕性の大きいトナーバインダーを
得た。
【0085】例4 表I に示した、架橋剤及び連鎖移動剤の濃度を用いて、
例1及び比較例Aに記載したのと実質的に同じようにバ
インダーポリマーを調製した。この例のポリマーバイン
ダーを、例1のポリマーから出発して、図1のイソゲル
空間曲線を用いて調製した。粉砕度に影響を与えない
で、レオロジーを変えるために、例1のポリマーにより
規定された点から空間曲線に沿う第二の点への移動は、
実質的に前記イソゲル線に対して直交していた。表I に
示した結果は、このポリマーに由来するトナーバインダ
ーが、例1のものと同じ粒子サイズを有するが、このバ
インダーを用いて得られた溶融粘度は、例1で得られた
62.5k−ポイズに対して、140.6k−ポイズで
あった。
【0086】例5、6及び7 これらの例では、表I に示した、架橋剤及び連鎖移動剤
の濃度を用いて、例1及び比較例Aに記載したのと実質
的に同じように繰り返してバインダーポリマーを調製し
た。図1のイソゲルマップに沿う移動は、粉砕度を維持
する方向であった。これら3種類のサンプルは、分岐の
程度が非常に高いために、非常に高い粉砕を表す。これ
らのポリマーゲル部分は、それぞれ、49、31及び1
5%であり、対応する溶融粘度は、67.9、30.4
及び13.4k−ポイズであった。溶融粘度及びゲル部
分が異なるにもかかわらず、溶融処理時のゲルの分解は
同じであった。図5、6及び7のGPCカーブは、ゲル
分解に伴うピークが非常に狭く、1×105 〜1×10
6 の狭い範囲に入っていることを示す。
【0087】例8 表I に示した、架橋剤及び連鎖移動剤の濃度を用いて、
例1及び比較例Aに記載したのと実質的に同じようにバ
インダーポリマーを調製した。図1のイソゲルマップを
用いて、イソゲル線に平行に移動して、ポリマーバイン
ダーの別の粉砕度を達成し、得られたポリマーの流動学
的応答には影響を与えなかった。例6のポリマーに対応
するイソゲル線を用いて、原点方向に向かって組成を選
定して、レオロジーに影響を与えることなく脆性を小さ
くした。表I の結果は、生成されたポリマーのゲル含量
及び溶融粘度は例6のもと似ているが、粒子サイズが、
例6が10.0μmであるのに対して11.2であった
ことを示す。
【0088】例9〜10 表I に示した、架橋剤及び連鎖移動剤の濃度を用いて、
例1及び比較例Aに記載したのと実質的に同じようにバ
インダーポリマーを調製した。トナー粒子の場合で、1
3.4及び13.1μmの粒子サイズが得られた。これ
らの粒子サイズは、例9、10のゲル部分がそれぞれ7
6及び63重量%であるにもかかわらず、比較例Aの粒
子よりも小さい。
【0089】例11 わずか2gしか開始剤を用いなかったこと以外は、表I
に示した、架橋剤及び連鎖移動剤の濃度を用いて、例1
及び比較例Aに記載したのと実質的に同じようにポリマ
ーバインダーを調製した。開始剤の濃度を変えても、例
5と比較した場合、バインダーの流動学的応答、粉砕
性、もしくはゲル含量に影響を与えなかった。溶融混合
時のゲルの分解も同じであった。粗製ポリマー、低剪断
条件下で溶融混合したポリマー及び高剪断条件下での混
合したポリマーの可溶性部分のGPCカーブを図8、9
及び10に示す。ゲル分解に対応する狭い分子量ピーク
がはっきりとわかる。
【0090】例12、13、14及び15 表I に示した、架橋剤及び連鎖移動剤の濃度を用いて、
例1及び比較例Aに記載したのと実質的に同じようにバ
インダーポリマーを調製した。得られたポリマーサンプ
ルは、0、5、23及び42重量%のゲル部分を有し
た。この広いゲル含量範囲及びETA*に反映される類
似の広いレオロジー範囲にもかかわらず、これらの例は
全て、同じような良好な粉砕性を有した。粗製ポリマー
の可溶性部分のGPCカーブを、それぞれ図11、1
2、13及び14に示す。同じ高剪断条件に従う、ポリ
マーの可溶性部分の対応するGPCカーブを、図15、
16、17及び18に示す。ゲル分解のために、分子量
ピークの位置は、少しはそのゲル部分に依存している。
ゲル含量と同じように、より高い分子量に移動するピー
クが増加した。全ての場合で、分解生成物は、1×10
5 〜1×107 の狭い範囲の分子量を示した。
【0091】
【表1】
【0092】例16 この例では、懸濁重合よりもむしろ乳化重合を用いた。
ジビニルベンゼン(0.5g)、t−ドデカンチオール
(0.25g)、スチレン(37.5g)及びブチルア
クリレート(12.5g)を混合して有機相を調製し
た。蒸留水(200g)に15分間乾燥窒素を通気し
て、その後ドデシル硫酸ナトリウム(1.0g)、Na
28 (0.5g)、及びNaHSO3 (0.25
g)を加えて水性相を調製した。
【0093】有機相に乾燥窒素通気した後、攪拌しなが
らゆっくりと水性相に加えた。そしてこの反応を77℃
の温度に維持して一晩続けた。そして、ポリマー生成物
を分離し、洗浄して乾燥した。例に記載した手順により
測定した、ゲル部分及びETA*は、それぞれ18重量
%及び102.9であった。実質的に例1に記載したの
と同じようにトナーを調製し、評価し、そして同じ様な
連鎖移動剤及び架橋剤濃度を有する懸濁重合物質と特性
を比較した。
【0094】以下に番号を付した段落は、請求項に記載
する形式で本発明の態様を記載したものである:
【0095】(態様1)ビニルタイプモノマー、架橋
剤、及び連鎖移動剤を含有しており、前記架橋剤が前記
モノマー100重量部当たり0.4重量部を越える濃度
を有し、前記架橋剤及び前記連鎖移動剤が前記モノマー
100重量部当たり0.6重量部を越える合計濃度を有
する反応混合物を調製すること;前記反応混合物を、1
×106 を越える分子量を有する第一部分、及び0.8
×104 〜1×105 の分子量範囲に中心を置く第一ピ
ークを有する分子排除クロマトグラフィーにより決定さ
れる分子量分布を有するテトラヒドロフラン可溶性の第
二部分を含有するポリマーの生成を容易にする付加重合
条件に供すること;溶融生成物を生成するために前記ポ
リマーを溶融処理すること;そして前記溶融生成物を5
〜20μmの体積平均粒子サイズに微粉状化して、実質
的に前記第一ピークを保持し、1×105 〜1×107
の分子量範囲に第二ピークを有する、分子排除クロマト
グラフィーにより決定される分子量分布を有するポリマ
ーを含有するポリマー粒状物を生成せしめること、の工
程を有するポリマー粒状物の製造方法。 (態様2)前記可溶性部分が前記分子量分布で単独ピー
クもしくは実質的に単独のピークを有する態様1に記載
の方法。 (態様3)前記第1ピークを、前記ポリマー粒状物の大
きさに実質的に減少させない態様1に記載の方法。 (態様4)前記付加重合条件が、実質的にテトラヒドロ
フランに不溶性である第一部分、及び0.8×104
1×105 の分子量範囲に中心を置く第一ピークを有す
る分子排除クロマトグラフィーにより決定される分子量
分布を有する可溶性の第二部分を含有するポリマーの生
成を容易にする態様1に記載の方法。 (態様5)前記溶融処理が前記不溶性部分を実質的に減
少させ、前記可溶性部分を実質的に保持し、そして前記
不溶性部分が前記ポリマーの少なくとも10重量%で最
初に存在する態様4に記載の方法。
【0096】(態様6)前記重合工程が、前記反応混合
物の小滴の水性媒体中に安定化した懸濁物を生成せしめ
ることを更に含む態様1に記載の方法。 (態様7)前記重合工程が、前記反応混合物に可溶性で
あり、前記水性媒体に不溶性である重合開始剤を導入す
ることを更に含む態様6に記載の方法。 (態様8)前記重合工程が、少なくとも一種のビニルタ
イプモノマー、架橋剤、及び連鎖移動剤を含有する疎水
性相、及び重合開始剤を含有する親水性相を乳化するこ
とを更に含む態様1に記載の方法。 (態様9)態様1の方法によって調製されるポリマー粒
状物。 (態様10)前記架橋剤が前記モノマー100部当たり
少なくとも0.6部の濃度を有し、前記連鎖移動剤が前
記モノマー100部当たり少なくとも0.5部の濃度を
有する態様1に記載の方法。
【0097】(態様11)前記溶融処理が、前記ポリマ
ー及びトナー添加物を溶融配合することを更に含む態様
1に記載の方法。 (態様12)反応混合物中の架橋剤及び連鎖移動剤の種
々の濃度に対する均一なゲル濃度にそれぞれ関するイソ
ゲル線のマップを提供すること;目標融合温度範囲、目
標融合部材表面エネルギー範囲、及び目標バインダー粉
砕度範囲を選定すること;以下の工程を更に含んで粒子
を製造すること:ビニルタイプモノマー、架橋剤、及び
連鎖移動剤を含有しており、前記架橋剤が前記モノマー
100重量部当たり0.4重量部を越える濃度を有し、
前記架橋剤及び前記連鎖移動剤が前記モノマー100重
量部当たり0.6重量部を越える合計濃度を有する反応
混合物を調製すること;前記反応混合物を、テトラヒド
ロフランに実質的に不溶性の第一部分、及び0.8×1
4 〜1×105 の分子量範囲に中心を置く第一ピーク
を有する分子排除クロマトグラフィーにより決定される
分子量分布を有するテトラヒドロフラン可溶性の第二部
分を含有するポリマーの生成を容易にする付加重合条件
に供すること;前記ポリマーのゲル濃度を測定するこ
と;溶融スラブを生成するために前記ポリマーを溶融処
理すること;そして前記溶融スラブを5〜20μmの体
積平均粒子サイズに微粉状化して、実質的に前記第一ピ
ークを保持し、1×105 〜1×107 の分子量範囲に
第二ピークを有する、分子排除クロマトグラフィーによ
り決定される分子量分布を有するポリマーを含有するポ
リマー粒状物を生成せしめること;前記粒子と前記目標
粉砕度との粉砕度差を決定すること;低過ぎる、良好、
及び高過ぎるの三種のクラスの一つに、前記融合温度範
囲及び前記目標融合部材表面エネルギー範囲での前記粒
子の溶融凝集強度を分類すること;、前記ポリマーの前
記架橋剤濃度、連鎖移動剤濃度及びゲル濃度に近い、前
記イソゲル線のマップ上に第一点を配置すること;前記
溶融凝集強度が低過ぎると分類された場合は、ゲル部分
を増加させる方向のイソゲル線に対して、前記溶融凝集
強度が高過ぎると分類された場合は、ゲル部分を減少さ
せる方向のイソゲル線に対して実質的に直交する方向
に、第一の点から置き換えられるイソゲル線のマップ上
の第二点を誘導ことであって、前記第二点を、前記粉砕
度差に比例して前記イソゲル線に対して実質的に平行す
る方向に、第一点と置き換えること;前記第二点に対応
する架橋剤及び連鎖移動剤濃度を有する反応混合物に関
して前記製造工程を繰り返すこと;そして前記測定、決
定、分類、配置、誘導、及び繰り返し工程を反復するこ
と;を更に特徴とする態様1に記載の方法。 (態様13)ビニルタイプモノマー、架橋剤、及び連鎖
移動剤を含有しており、前記架橋剤が前記モノマー10
0重量部当たり0.4重量部を越える濃度を有し、前記
架橋剤及び前記連鎖移動剤が前記モノマー100重量部
当たり0.6重量部を越える合計濃度を有する反応混合
物を調製すること;前記反応混合物を、1×106 を越
える分子量を有する第一部分、及び0.8×104 〜1
×105 の分子量範囲に中心を置く第一ピークを有する
分子排除クロマトグラフィーにより決定される分子量分
布を有するテトラヒドロフラン可溶性部分を含有するポ
リマーの生成を容易にする付加重合条件に供すること;
溶融生成物を生成するために前記重合生成物とトナー添
加物を配合すること;そして前記溶融生成物を5〜20
μmの体積平均粒子サイズに微粉状化して、実質的に前
記第一ピークを保持し、1×105 〜1×107 の分子
量範囲に第二ピークを有する、分子排除クロマトグラフ
ィーにより決定される分子量分布を有するポリマーを含
有するトナーを生成せしめること、の工程を有する電子
写真用トナーの製造方法。 (態様14)前記可溶性部分が前記分子量分布で単独ピ
ークもしくは実質的に単独のピークを有する態様13に
記載の方法。 (態様15)前記重合工程が、前記反応混合物の小滴の
水性媒体中に安定化した懸濁物を生成せしめること、及
び前記反応混合物に可溶性であり、前記水性媒体に不溶
性である重合開始剤を導入することを更に含む態様13
に記載の方法。
【0098】(態様16)前記モノマーが、スチレン、
α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、アクリル
酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチル
アクリレート、ドデシルアクリレート、オクチルアクリ
レート、フェニルアクリレート、メタクリル酸、メチル
メタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタク
リレート、オクチルメタクリレート、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、マレイン
酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、マレイン酸
ジメチル、塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル、
エチレン、プロピレン、ブチレン、ビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトン、ビニルメチルエーテル、ビ
ニルエチルエーテル、及びビニルイソブチルエーテルか
らなる群より選ばれる態様13に記載の方法。 (態様17)前記架橋剤が、ジビニルベンゼン、ジビニ
ルナフタレン、エチレングリコールジアクリレート、エ
チレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジ
オールジメチルアクリレート、ジビニルアニリン、ジビ
ニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホ
ン、及び三個以上のビニル基を持つ化合物からなる群よ
り選ばれる態様13に記載の方法。 (態様18)前記連鎖移動剤が、t−ドデカンエチオー
ル、ラウリルメルカプタン、ブチルメルカプタン、四塩
化炭素及び四臭化炭素からなる群より選ばれる態様13
に記載の方法。 (態様19)態様13の方法により調製されるポリマー
粒状物。 (態様20)連鎖移動剤残留物により停止された分枝を
有するスチレン−コ−ブチルアクリレート−コ−ジビニ
ルベンゼンポリマーを含んでなる粒状物であって;前記
ジビニルベンゼンが、前記ポリマー中、前記スチレン及
び前記ブチルアクリレートの合計100重量部当たり
0.4重量部を越える濃度を有し、前記ジビニルベンゼ
ン及び前記連鎖移動剤残留物が、前記ポリマー中、前記
スチレン及び前記ブチルアクリレートの合計100重量
部当たり0.6重量部を越える合計濃度を有し;前記ポ
リマーが、テトラヒドロフランに実質的に不溶性である
不溶性部分及びテトラヒドロフラン可溶性部分を有して
おり、前記不溶性部分が前記ポリマーの10重量%より
多く、前記可溶性部分が0.8×104 〜1×105
分子量範囲に中心を置く第一ピークを有し、1×105
〜1×107 の分子量範囲に第二ピークを有する、分子
排除クロマトグラフィーにより決定される分子量分布を
有する;前記粒状物。
【0099】(態様21)トナー添加物を更に含んでな
る態様20に記載の粒状物。 (態様22)態様21に記載の粒状物及びキャリアー粒
子を含んでなる現像剤。
【0100】
【発明の効果】粉砕性及び流動学的特性を最適にでき
る、改良された粒子状ポリマー及びトナー、並びに製造
方法を提供することが、本発明の少なくともいくつかの
態様の有利な効果である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に用いるスチレン−コ−ブチルアクリレ
ート−コ−ジビニルベンゼンポリマーの調製で得られた
データから誘導されるイソゲル線のマップを表す。
【図2】比較例Aの粗製ポリマーの可溶性部分の、分子
排除クロマトグラフィーにより得られる分子量分布(M
WD)のクロマトグラムである。log2〜3のピーク
は、人工のものである。
【図3】低剪断溶融処理後の、比較例Aのバインダーの
可溶性部分のMWDクロマトグラム。
【図4】高剪断溶融処理後の、比較例Aのバインダーの
可溶性部分のMWDクロマトグラム。
【図5】溶融処理後の、例5のバインダーの可溶性部分
のMWDクロマトグラム。
【図6】溶融処理後の、例6のバインダーの可溶性部分
のMWDクロマトグラム。
【図7】溶融処理後の、例7のバインダーの可溶性部分
のMWDクロマトグラム。
【図8】例11の粗製ポリマーの可溶性部分のMWDク
ロマトグラム。
【図9】低剪断溶融処理後の、例11のバインダーの可
溶性部分のMWDクロマトグラム。
【図10】高剪断溶融処理後の、例11のバインダーの
可溶性部分のMWDクロマトグラム。
【図11】例12の粗製ポリマーの可溶性部分のMWD
クロマトグラム。
【図12】例13の粗製ポリマーの可溶性部分のMWD
クロマトグラム。
【図13】例14の粗製ポリマーの可溶性部分のMWD
クロマトグラム。
【図14】例15の粗製ポリマーの可溶性部分のMWD
クロマトグラム。
【図15】溶融処理後の、例12のバインダーの可溶性
部分のMWDクロマトグラム。
【図16】溶融処理後の、例13のバインダーの可溶性
部分のMWDクロマトグラム。
【図17】溶融処理後の、例14のバインダーの可溶性
部分のMWDクロマトグラム。
【図18】溶融処理後の、例15のバインダーの可溶性
部分のMWDクロマトグラム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トーマス アーサー ジャドウィン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14612, ロチェスター,ノース パーク ロード 205 (72)発明者 トーマス ヘンリ モーリー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14618, ロチェスター,ピックフォード ドライブ 44

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビニルタイプモノマー、架橋剤、及び連
    鎖移動剤を含有しており、前記架橋剤が前記モノマー1
    00重量部当たり0.4重量部を越える濃度を有し、前
    記架橋剤及び前記連鎖移動剤が前記モノマー100重量
    部当たり0.6重量部を越える合計濃度を有する反応混
    合物を調製すること;前記反応混合物を、 (a)1×106 を越える分子量を有する第一部分、及
    び(b)0.8×104 〜1×105 の分子量範囲に中
    心を置く第一ピークを有する分子排除クロマトグラフィ
    ーにより決定される分子量分布を有するテトラヒドロフ
    ラン可溶性部分である第二部分を含有するポリマーの生
    成を容易にする付加重合条件に供すること;溶融生成物
    を生成するために前記ポリマーを溶融処理すること;そ
    して前記溶融生成物を5〜20μmの体積平均粒子サイ
    ズに微粉状化して、 (i)前記テトラヒドロフラン可溶性部分の前記第一ピ
    ークに対応する分子量の第一ピーク、及び(ii)1×
    105 〜1×107 の分子量範囲の第二ピークを有する
    分子排除クロマトグラフィーにより決定される分子量分
    布を有するポリマーを含有するポリマー粒状物を生成せ
    しめること、の工程を有するポリマー粒状物の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記テトラヒドロフラン可溶性部分の前
    記分子量分布の前記第一ピークが、前記分子量分布の唯
    一のピークもしくは実質的に唯一のピークであり;前記
    テトラヒドロフラン可溶性部分の前記分子量分布の前記
    第一ピークが、前記粒子ポリマーの前記第一ピークと実
    質的に同じ大きさであり;前記付加重合条件が、テトラ
    ヒドロフランに実質的に不溶性である第一部分、及び
    0.8×104 〜1×105 の分子量範囲に中心を置く
    第一ピークを有する分子排除クロマトグラフィーにより
    決定される分子量分布を有するテトラヒドロフラン可溶
    性部分である第二部分を含むポリマーの生成を促進し;
    そして前記溶融処理が、前記ポリマーの少なくとも10
    重量%で最初に存在している前記不溶性部分を実質的に
    減少させ、前記可溶性部分を実質的に保持し;前記重合
    工程が、少なくとも一種のビニルタイプモノマー、架橋
    剤、及び連鎖移動剤を含有する疎水性相、及び重合開始
    剤を含有する親水性相を乳化することを更に含み;前記
    モノマーが、スチレン、α−メチルスチレン、p−クロ
    ロスチレン、アクリル酸、メチルアクリレート、エチル
    アクリレート、ブチルアクリレート、ドデシルアクリレ
    ート、オクチルアクリレート、フェニルアクリレート、
    メタクリル酸、メチルメタクリレート、エチルメタクリ
    レート、ブチルメタクリレート、オクチルメタクリレー
    ト、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル
    アミド、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メ
    チル、マレイン酸ジメチル、塩化ビニル、酢酸ビニル、
    安息香酸ビニル、エチレン、プロピレン、ブチレン、ビ
    ニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルメチ
    ルエーテル、ビニルエチルエーテル、及びビニルイソブ
    チルエーテルからなる群より選ばれ;前記架橋剤が、ジ
    ビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、エチレングリコ
    ールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレ
    ート、1,3−ブタンジオールジメチルアクリレート、
    ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフ
    ィド、ジビニルスルホン、及び三個以上のビニル基を持
    つ化合物からなる群より選ばれ;そして前記連鎖移動剤
    が、t−ドデカンエチオール、ラウリルメルカプタン、
    ブチルメルカプタン、四塩化炭素及び四臭化炭素からな
    る群より選ばれる;請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 反応混合物中の架橋剤及び連鎖移動剤の
    種々の濃度に対する均一なゲル濃度にそれぞれ関するイ
    ソゲル線のマップを提供すること;目標融合温度範囲、
    目標融合部材表面エネルギー範囲、及び目標バインダー
    粉砕度範囲を選定すること;以下の工程を更に含んで粒
    子を製造すること:ビニルタイプモノマー、架橋剤、及
    び連鎖移動剤を含有しており、前記架橋剤が前記モノマ
    ー100重量部当たり0.4重量部を越える濃度を有
    し、前記架橋剤及び前記連鎖移動剤が前記モノマー10
    0重量部当たり0.6重量部を越える合計濃度を有する
    反応混合物を調製すること;前記反応混合物を、テトラ
    ヒドロフランに実質的に不溶性の第一部分、及び0.8
    ×104 〜1×105 の分子量範囲に中心を置く第一ピ
    ークを有する分子排除クロマトグラフィーにより決定さ
    れる分子量分布を有するテトラヒドロフラン可溶性の第
    二部分を含有するポリマーの生成を容易にする付加重合
    条件に供すること;前記ポリマーのゲル濃度を測定する
    こと;溶融スラブを生成するために前記ポリマーを溶融
    処理すること;そして前記溶融スラブを5〜20μmの
    体積平均粒子サイズに微粉状化して、実質的に前記第一
    ピークを保持し、1×105 〜1×107 の分子量範囲
    に第二ピークを有する、分子排除クロマトグラフィーに
    より決定される分子量分布を有するポリマーを含有する
    ポリマー粒状物を生成せしめること;前記粒子と前記目
    標粉砕度との粉砕度差を決定すること;低過ぎる、良
    好、及び高過ぎるの三種のクラスの一つに、前記融合温
    度範囲及び前記目標融合部材表面エネルギー範囲での前
    記粒子の溶融凝集強度を分類すること;、 前記ポリマーの前記架橋剤濃度、連鎖移動剤濃度及びゲ
    ル濃度に近い、前記イソゲル線のマップ上に第一点を配
    置すること;前記溶融凝集強度が低過ぎると分類された
    場合は、ゲル部分を増加させる方向のイソゲル線に対し
    て、前記溶融凝集強度が高過ぎると分類された場合は、
    ゲル部分を減少させる方向のイソゲル線に対して実質的
    に直交する方向に、第一の点から置き換えられるイソゲ
    ル線のマップ上の第二点を誘導ことであって、前記第二
    点を、前記粉砕度差に比例して前記イソゲル線に対して
    実質的に平行する方向に、第一点と置き換えること;前
    記第二点に対応する架橋剤及び連鎖移動剤濃度を有する
    反応混合物に関して前記製造工程を繰り返すこと;そし
    て前記測定、決定、分類、配置、誘導、及び繰り返し工
    程を反復すること;を更に特徴とする請求項1に記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 連鎖移動剤残留物により停止された分枝
    を有するスチレン−コ−ブチルアクリレート−コ−ジビ
    ニルベンゼンポリマーを含んでなる粒子であって;前記
    ジビニルベンゼンが、前記ポリマー中、前記スチレン及
    び前記ブチルアクリレートの合計100重量部当たり
    0.4重量部を越える濃度を有し、前記ジビニルベンゼ
    ン及び前記連鎖移動剤残留物が、前記ポリマー中、前記
    スチレン及び前記ブチルアクリレートの合計100重量
    部当たり0.6重量部を越える合計濃度を有し;前記ポ
    リマーが、テトラヒドロフランに実質的に不溶性である
    不溶性部分及びテトラヒドロフラン可溶性部分を有して
    おり、前記不溶性部分が前記ポリマーの10重量%より
    多く、前記可溶性部分が0.8×104 〜1×105
    分子量範囲に中心を置く第一ピークを有し、1×105
    〜1×107 の分子量範囲に第二ピークを有する、分子
    排除クロマトグラフィーにより決定される分子量分布を
    有する;前記粒子。
JP14082895A 1994-06-08 1995-06-07 ポリマー粒状物及びその製造方法 Pending JPH07330912A (ja)

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