JPH07319085A - 画像形成装置及び画像形成装置の露光方法 - Google Patents

画像形成装置及び画像形成装置の露光方法

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JPH07319085A
JPH07319085A JP30783894A JP30783894A JPH07319085A JP H07319085 A JPH07319085 A JP H07319085A JP 30783894 A JP30783894 A JP 30783894A JP 30783894 A JP30783894 A JP 30783894A JP H07319085 A JPH07319085 A JP H07319085A
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JP
Japan
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light
filter
dimming
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Application number
JP30783894A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomonobu Nishio
朋宣 西尾
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低コストでかつ適正な光量で記録材料を走査
露光する。 【構成】 原稿を移動させた状態で、調光フイルタによ
って調光された光は原稿に照射される前、減光フイルタ
ー54を透過する。フイルター54は、透過率が一定の
領域54A1、54A2、564A3、・・・とこれら
の領域と同一の透過率の領域54Bとを備えている。フ
イルター54を移動させて、原稿に照射する光の該領域
54A1、54A2、54A3、・・・上の透過領域を
調整して、原稿に照射する光量を露光条件に対応する光
量とする。なお、露光条件に対応する光量が最小光量で
ある場合には、領域54Bを透過するようにフイルター
54を移動させる。移動している原稿を透過した光は、
スリットを透過してスリット光となり、結像レンズによ
って記録材料に結像されて、走査露光される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像形成装置及び及び
画像形成装置の露光方法に係り、より詳しくは、原稿の
画像を感光材料に走査露光して画像を形成する画像形成
装置及び画像形成装置の露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、スリット光により記録材料に
原稿の画像をスリット露光して記録する画像形成装置が
知られている。このような画像形成装置は、ハロゲンラ
ンプ等の光源と、光源からの光を原稿に記録されている
画像の色に応じて調光するための調光フイルタと、光源
からの光及び調光フイルタによって調光された光を集光
して原稿を照射するリフレクタとを含んだランプユニッ
トを備え、ランプユニットとフィルム原稿とを相対的に
移動させて、リフレクタで集光された光によってフィル
ム原稿を走査させる。そして、フィルム原稿を透過した
光をスリット光にして、このスリット光で中間転写媒体
或いは記録材料を走査露光して画像の記録を行ってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フィル
ム原稿上を走査させ、フィルム原稿を透過したスリット
光を中間転写媒体等に走査露光させる際、原稿を照射す
る光の光量が多く、原稿に記録されている画像に対して
記録材料を露光する適正な露光量より多くなる場合があ
る。従って、適正な露光量で中間転写媒体等に走査露光
することができず、適正な画像が得られないおそれがあ
る。
【0004】このような事実に鑑み、調光フイルターと
原稿との間に、例えば、2枚の遮光板を配設し、この遮
光板を光軸に対して進退移動させ、記録材料が照明され
るスリット光の照射範囲を狭くして、記録材料の露光を
行っている。この場合、遮光板を光軸に対して進入させ
ると、スリット光の照射範囲の長手方向にわたって該ス
リット光の照射範囲を狭めることになるため、遮光板の
単位移動量に対して記録材料が照明されるスリット光の
照射範囲が減少する変化率が大きい。よって、適正光量
の光で記録材料を露光するためには、遮光板の移動を精
密に制御する必要がある。しかしながら、例えば、パル
スモータ等によって遮光板を移動させるようにしても、
適正光量の光で記録材料を露光できるだけの遮光板の精
密な移動を行うことができない。よって、適正光量の光
で記録材料を露光を行うことができず、適正な記録画像
が得られない。
【0005】一方、前述した遮光板に代えて、透過光量
が一端から他端まで連続的に少なくなるように所定の誘
電体や金属(クロム、銀、アルミ等)をガラス製の平板
に蒸着したフイルターを配設し、該フイルターを光軸に
対して進退移動させて、適正光量の光で記録材料を露光
するとこが考えられるが、このようなフイルターは、そ
の製造コストが高く、現実的でない。
【0006】本発明は、上記事実を考慮して成されたも
ので、低コストでかつ適正な光量で記録材料を走査露光
することが可能な画像形成装置及び画像形成装置の露光
方法を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため請求
項1記載の発明は、原稿を照明するための光源と、前記
光源からの光を原稿に記録されている画像の色に応じて
調光するための調光フイルターと、前記光源からの光及
び前記調光フイルタによって調光された光の少なくとも
1つを集光して原稿に照射する照射手段と、前記光源、
前記調光フイルター及び前記照射手段と前記原稿とを相
対移動させる移動手段と、前記照射手段と原稿との間に
設けられると共に前記相対移動方向に移動可能でかつ原
稿に照射される光を減光すると共に前記相対移動方向に
次第に面積が大きくなる透過率が一定の減光領域を備え
たフイルターと、前記原稿に照射される光の光量が目標
光量となるように前記フイルターを移動させるフイルタ
ー移動手段と、前記原稿を透過した光を記録材料に結像
させる結像レンズと、前記結像レンズによって記録材料
に結像される光をスリット光とする前記相対移動方向と
交差する方向に延びるスリットと、を含んでいる。
【0008】請求項2記載の発明は、原稿を照明するた
めの光源と、前記光源からの光を調光するための移動可
能な複数のフイルターからなる調光フイルターと、前記
調光フイルターによって調光された前記光源からの光を
集光して原稿に照射する照射手段と、前記光源、前記調
光フイルター及び前記照射手段と前記原稿とを相対移動
させる移動手段と、前記照射手段と原稿との間に設けら
れると共に前記相対移動方向に移動可能でかつ原稿に照
射される光を減光すると共に前記相対移動方向に次第に
面積が大きくなる透過率が一定の減光領域を備えた減光
フイルターと、前記原稿を透過した光を記録材料に結像
させる結像レンズと、前記結像レンズによって記録材料
に結像される光をスリット光とする前記相対移動方向と
交差する方向に延びるスリットと、前記スリット光の光
量が原稿に記録されている画像の色に応じた目標光量と
なるように前記調光フイルター及び前記減光フイルター
を移動させるフイルター移動手段と、を含んでいる。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、前記フイルター移動手段は、前記調光フイ
ルターによって前記光源からの光が前記原稿に記録され
ている画像の色に応じて減光される減光量のうち前記複
数のフイルターの全てによって減光される減光量の全部
又は1部が前記減光フイルターにより減光されるように
前記調光フイルター及び前記減光フイルターを移動する
ようにしている。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1ないし請
求項3のいずれか1項に記載の発明において、原稿に照
射される光を減光する透過率が一定の減光板に透過率が
該減光板の透過率より大きい領域を多数設けることによ
り、前記減光フイルターの減光領域の面積が前記相対移
動方向に次第に大きくなるようにしている。
【0011】請求項5記載の発明は、請求項1ないし請
求項3のいずれか1項に記載の発明において、先端から
基端に向かって前記相対移動方向に交差する方向の幅が
広がると共に該幅の最大長さが前記結像レンズによる該
減光フイルター面上の錯乱円の直径より短くかつ原稿に
照射される光を減光する透過率が一定の尖鋭部分を前記
相対移動方向に多数配列させることにより、前記減光フ
イルターの減光領域を構成している。
【0012】請求項6記載の発明は、請求項1ないし請
求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記相対
移動方向に交差する方向の各位置における記録材料に結
像されるスリット光に対応する前記原稿に照射される光
の光量の前記相対移動方向に延びる原稿上における線上
の総和の各々が所定範囲内に入るように、前記減光フイ
ルター減光領域を決定している。
【0013】請求項7記載の発明は、請求項1ないし請
求項3のいずれか1項に記載の発明において、先端から
基端に向かって前記相対移動方向に交差する方向の幅が
広がると共に該幅の最大長さが前記結像レンズによる該
減光フイルター面上の錯乱円の直径より短くかつ原稿に
照射される光を減光する透過率が一定の尖鋭部分を前記
相対移動方向に多数配列すると共に、前記スリット光が
記録材料に結像する領域に対応する領域以上の領域の原
稿に照射される光を減光する前記尖鋭部分と同一の透過
率の矩形部分を前記多数配列した尖鋭部分に連続して設
けるとにより、前記減光フイルターの減光領域を構成し
ている。
【0014】請求項8記載の発明は、原稿を照明するた
めの光源と、前記光源からの光を調光するための移動可
能な複数のフイルターからなる調光フイルターと、前記
調光フイルターによって調光された前記光源からの光を
集光して原稿に照射する照射手段と、前記光源、前記調
光フイルター及び前記照射手段と前記原稿とを相対移動
させる移動手段と、前記照射手段と原稿との間に設けら
れると共に前記相対移動方向に移動可能でかつ原稿に照
射される光を減光すると共に前記相対移動方向に次第に
面積が大きくなる透過率が一定の減光領域を備えた減光
フイルターと、前記原稿を透過した光を記録材料に結像
させる結像レンズと、前記結像レンズによって記録材料
に結像される光をスリット光とする前記相対移動方向と
交差する方向に延びるスリットと、を備えた画像形成装
置の露光方法であって、前記記録材料に結像される光の
スリット光の光量が原稿に記録されている画像の色に応
じた目標光量となるように前記調光フイルター及び前記
減光フイルターを移動させるようにしている。
【0015】請求項9記載の発明は、請求項8記載の発
明において、前記調光フイルターによって前記光源から
の光が前記原稿に記録されている画像の色に応じて減光
される減光量のうち前記複数のフイルターの全てによっ
て減光される減光量の全部又は1部が前記減光フイルタ
ーにより減光されるように前記調光フイルター及び前記
減光フイルターを移動するようにしている。
【0016】
【作用】請求項1記載の発明では、光源からの原稿を照
明するための光の全部又は一部が調光フイルターを透過
する。調光フイルターを透過した光は、原稿に記録され
ている画像の色に応じて調光される。移動手段は、光
源、調光フイルター及び照射手段と原稿とを相対移動さ
せる。なお、光源、調光フイルター及び照射手段と原稿
とを相対移動させる態様には、光源、調光フイルター及
び照射手段に対して原稿を移動させる第1の態様、光
源、調光フイルター及び照射手段を原稿に対して移動さ
せる第2の態様及び光源、調光フイルター及び照射手段
と原稿との双方を移動させる第3の態様がある。
【0017】この第1の態様ないし第3の態様のいずれ
かの態様で光源、調光フイルター及び照射手段と原稿と
が相対移動している状態で、照射手段は、光源からの光
及び前記調光フイルタによって調光された光の少なくと
も1つを、すなわち、調光フィルターによって調光され
た光源からの光を集光して原稿に照射する。照射手段に
よって集光された光は、原稿に照射される前、照射手段
と原稿との間に設けられた減光フイルターを透過する。
【0018】この減光フイルターは、前記相対移動方向
に移動可能でかつ原稿に照射される光を減光すると共に
前記相対移動方向に次第に面積が大きくなる透過率が一
定の減光領域を備えている。
【0019】減光フイルター移動手段は、減光フイルタ
ーを透過して原稿に照射される光の光量が目標光量とな
るように減光フイルターを移動させる。そして、原稿を
透過した光は、前記相対移動方向と交差する方向に延び
るスリットを透過してスリット光となり、このスリット
光は、結像レンズによって、記録材料に結像される。前
述したように、移動手段によって、光源、調光フイルタ
ー及び照射手段と原稿とが相対移動されているので、ス
リット光で記録材料が走査露光される。これにより、原
稿に対応した画像が記録材料に記録される。
【0020】このように、減光フイルターに備えられた
減光領域が前記相対移動方向に次第に大きくなっている
ため、減光フイルターの単位移動量に対する原稿を照射
する光の減光量の変化率を小さくすることができ、原稿
を照射する光の減光量を細かく制御することができる。
これにより、適正な光量の光で原稿を照射することがで
き、原稿を透過した適正な光量の光で記録材料を露光す
ることができ、適正画像を得ることができる。
【0021】また、減光フイルターに備えられた減光領
域は透過率が一定であることから、前記相対移動方向に
透過率が次第に大きくなるように所定の誘電体や金属を
蒸着して構成するフイルターと比較すると、その製造コ
ストを安価に製造することができ、その結果、画像形成
装置を安価に製造することができる。
【0022】請求項2記載の発明では、光源からの光は
移動可能な複数のフイルターからなる調光フイルターに
より調光される。すなわち、光源からの光は、後述する
フイルター移動手段により移動された調光フイルターに
より該移動量に応じて調光される。照射手段は、調光フ
イルターによって調光された光源からの光を集光して原
稿に照射する。
【0023】ここで、移動手段は、光源、調光フイルタ
ー及び照射手段と原稿とを相対移動させる。なお、光
源、調光フイルター及び照射手段と原稿とを相対移動さ
せる態様には前述した第1の態様から第3の態様があ
る。
【0024】照射手段によって集光された光は、原稿に
照射される前、照射手段と原稿との間に設けられかつ後
述するフイルター移動手段により移動された減光フイル
ターを透過する。
【0025】この減光フイルターは、前記相対移動方向
に移動可能でかつ原稿に照射される光を減光すると共に
相対移動方向に次第に面積が大きくなる透過率が一定の
減光領域を備えている。
【0026】減光フイルターを透過した光は、原稿を透
過する。結像レンズは、原稿を透過した光が記録材料に
結像されるようにする。この結像レンズによって記録材
料に結像される光は、相対移動方向と交差する方向に延
びるスリットによりスリット光とされる。
【0027】ここで、フイルター移動手段は、スリット
光の光量が原稿に記録されている画像の色に応じた目標
光量となるように調光フイルター及び減光フイルターを
移動させる。
【0028】ここで、請求項3記載の発明では、フイル
ター移動手段は、調光フイルターによって光源からの光
が原稿に記録されている画像の色に応じて減光される減
光量のうち複数のフイルターの全てによって減光される
減光量の全部又は1部が減光フイルターにより減光され
るように調光フイルター及び減光フイルターを移動す
る。
【0029】前述したように、移動手段によって、光
源、調光フイルター及び照射手段と原稿とが相対移動さ
れているので、スリット光で記録材料が走査露光され
る。これにより、原稿に対応した画像が記録材料に記録
される。
【0030】このように、スリット光の光量が原稿に記
録されている画像の色に応じた目標光量となるように調
光フイルター及び減光フイルターを移動させるため、調
光フイルターを移動させる量を少なくすることができる
と共に、適正な光量で記録材料を走査露光することがで
きる。
【0031】なお、請求項8及び請求項9記載に記載の
発明の作用、効果は、請求項2及び請求項3に記載の発
明の作用、効果とそれぞれ同様であるので、該発明の作
用、効果の説明を省略する。
【0032】ここで、請求項4記載の発明は、減光フイ
ルターの減光領域の面積が前記相対移動方向に次第に大
きくなるようにするため、原稿に照射される光を減光す
る減光板に、透過率が該減光板の透過率より大きい領域
を多数設けるようにしている。すなわち、前記減光板
に、透過率が該減光板の透過率より大きい領域、例え
ば、前記相対移動方向に直径が次第に長く又は短くなる
円形状の領域を多数設けるようにする。または、直径が
変化しない円形状の領域を、前記相対等方向にその密度
が高く、又は低くなるように、多数設けるようにする。
【0033】ここで、前記減光フイルターの減光領域
は、次のように構成してもよい。すなわち、請求項5記
載の発明では、先端から基端に向かって前記相対移動方
向に交差する方向の幅が広がると共に該幅の最大長さが
前記結像レンズによる該減光フイルター面上の錯乱円の
直径より短くかつ原稿に照射される光を減光する透過率
が一定の尖鋭部分を前記相対移動方向に多数配列させて
いる。
【0034】このように、先端から基端に向かって前記
相対移動方向に交差する方向に広がる幅の最大長さが前
記結像レンズによる該減光フイルター面上の錯乱円の直
径より短くしているので、尖鋭部分以外の領域を透過す
る光が尖鋭部分の領域の境界で回折して、該減光フイル
ターの当該尖鋭部分のかげの部分を照明することにな
り、該かげが照明ムラとなって記録材料に写らないよう
にすることができる。
【0035】また、請求項6記載の発明では、前記相対
移動方向に交差する方向の各位置における記録材料に結
像されるスリット光に対応する前記原稿に照射される光
の光量の前記相対移動方向に延びる原稿上における線上
の総和の各々が所定範囲内に入るように、前記減光フイ
ルター減光領域を決定している。
【0036】このように、請求項6記載の発明では、前
記相対移動方向に交差する方向の各位置における記録材
料に結像されるスリット光に対応する前記原稿に照射さ
れる光の光量の前記相対移動方向に延びる原稿上におけ
る線上の総和の各々が所定範囲内に入るようにしている
ため、前記相対移動方向に交差する方向の原稿上の各位
置間で照射される光量の差が許容範囲内とすることがで
き、原稿への照明ムラを許容範囲内に抑えることがで
き、適正な画像を得ることができる。
【0037】さらに、請求項7記載の発明では、先端か
ら基端に向かって前記相対移動方向に交差する方向の幅
が広がると共に該幅の最大長さが前記結像レンズによる
該減光フイルター面上の錯乱円の直径より短くかつ原稿
に照射される光を減光する透過率が一定の尖鋭部分を前
記相対移動方向に多数配列すると共に、前記スリット光
が記録材料に結像する領域に対応する領域以上の領域の
原稿に照射される光を減光する前記尖鋭部分と同一の透
過率の矩形部分を前記多数配列した尖鋭部分に連続して
設けている。
【0038】このように、請求項7記載の発明では、原
稿を照射する光の光量を最小光量にする際は、原稿を照
射する光が、前記多数配列した尖鋭部分に連続して設け
られた前記スリット光が記録材料に結像する領域に対応
する領域以上の領域の原稿に照射される光を減光する前
記尖鋭部分と同一の透過率の矩形部分を透過するように
すれば、スリット光で記録材料を露光する範囲を広く確
保することができ、当該減光フイルターにゴミ等が付着
しても、ゴミが付着した減光フイルター上の領域以外の
領域からの光が回折して、記録材料上のゴミのかげの部
分を照射することになり、ゴミのかげが照明ムラとなっ
て記録材料に写らないようにすることができる。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1には、本発明に係る画像形成装置とし
ての画像記録装置10が示されている。画像記録装置1
0の機台12は全体として箱型に構成されており、機台
12の上面には紙原稿13を載置するための載置台12
Aが設けられている。載置台12Aには装置奥側の辺を
軸として開閉可能な押えカバー12Bが取付けられてい
る。また、載置台12Aには、透明ガラス板12C(図
2参照)が取付けられており、この透明ガラス板12C
上に紙原稿13が載置されるようになっている。透明ガ
ラス板12C上に載置された紙原稿13は、押えカバー
12Bが閉止されることにより、所定位置に保持され
る。
【0040】画像記録装置10の機台12内には、ロー
ル状に巻取られた感光材料16を収納する感材マガジン
14が配置されている。感材マガジン14は、感材マガ
ジン14から引き出された感光材料16の感光(露光)
面が装置の下方を向くようにセットされている。感材マ
ガジン14の感光材料取出し口近傍には、ニップローラ
18およびカッタ20が配置されている。感光材料16
は感材マガジン14から所定長さ引き出された後に、カ
ッタ20により切断される。カッタ20の側方には、複
数の搬送ローラ19、21、23、24、26が順に配
置されており、各搬送ローラの間にはガイド板27が配
設されている。所定長さに切断された感光材料16は、
搬送ローラ19、21、23、24、26及びガイド板
27によって、搬送ローラ23、24の間に設けられた
露光部22へ搬送される。
【0041】露光部22の上方で、かつ前記透明ガラス
板12Cの下方のスペースには、第1の走査装置38が
設けられている。第1の走査装置38は、透明ガラス板
12Cの下方を透明ガラス板12Cに沿って移動するハ
ロゲンランプ38A及びミラーユニット38B、レンズ
ユニット38C、レンズユニット38Cから射出された
光を露光部22へ案内するミラーユニット39(ミラー
39A、39B、39C)、フイルター及び絞り(図示
省略)を備えている。なお、第1の走査装置38のハロ
ゲンランプ38Aやミラーユニット38Bを移動させる
駆動回路38D(図10参照)は制御装置250に接続
されており、制御装置250からの指示に応じて作動さ
れる。
【0042】図2に示すように、本実施例では、ミラー
ユニット39は3枚のミラー39A、39B、39Cで
構成されており、レンズユニット38Bから略水平に射
出された光をミラー39Aによって略直角に反射させ
(垂下方向)、ミラー39Bの反射によって略垂直に反
射させ(水平方向)、さらにミラー39Cによって略垂
直に反射させる(垂下方向)ことにより、前記露光部2
2へ光を案内している。なお、ミラー39Bは、制御装
置250に接続されたドライバー39Dにより、制御装
置250の指示により移動される。すなわち、ミラー3
9Bは、図2に実線で示す位置、又は図2に想像線で示
す位置に移動される。
【0043】また、第1の走査装置38の側方には、第
2の走査装置34が設けられている。第2の走査装置3
4は、機台12の上方に配設された光源ユニット44を
備えている。光源ユニット44のケーシング44A内に
は本発明の光源としてのランプ48及び本発明の照射手
段としてのリフレクタ46が設けられている。またラン
プ48の光射出側にはC(シアン)、M(マゼンダ)、
Y(イエロー)の各フイルター及びこれらのフイルター
を移動させるためのドライバーを備えた調光フイルター
部50が配置されている。なお、本実施例では、後述す
るように、ネガフィルムを用いているためランプ48か
らの光を調光するため調光フイルター部50を備えてい
る。調光フイルター部50の各フイルターは、基準位置
から制御装置250からの指示に応じてランプ48の光
軸に対して移動されるようになっている。リフレクタ4
6は、ランプ48からの光及び調光フイルタ部50を透
過した光の少なくとも1つを集光する。
【0044】ここで、調光フイルター部50の各フイル
ターの分光特性を図9を参照して説明する。C(シア
ン)フイルターの分光特性は、図9(a)に示すよう
に、透過率が90〔%〕以上の透過波長領域は略400
〜570〔nm〕、透過率50〔%〕の透過波長は略5
80〔nm〕、透過率1〔%〕以下の波長領域は略62
0〜770〔nm〕となっている。
【0045】M(マゼンダ)フイルターの分光特性は、
図9(b)に示すように、透過率が90〔%〕以上の透
過波長領域は略400〜490〔nm〕及び略600〜
770〔nm〕、透過率50〔%〕の透過波長は略50
0及び590〔nm〕、透過率1〔%〕以下の波長領域
は略510〜580〔nm〕となっている。
【0046】Y(イエロー)フイルターの分光特性は、
図9(c)に示すように、透過率が90〔%〕以上の透
過波長領域は略530〜770〔nm〕、透過率50
〔%〕の透過波長は略520〔nm〕、透過率1〔%〕
以下の波長領域は略400〜490〔nm〕となってい
る。
【0047】また、調光フイルター部50の下方でフィ
ルム原稿59との間には、本発明の減光フイルターとし
ての減光フイルター54が配設されている(図3も参
照)。減光フイルター54は、基準位置からドライバ5
4A(図10参照)により光軸に対して移動するように
なっている。ドライバ54Aは制御装置250に接続さ
れており、制御装置250からの指示に応じて減光フイ
ルター54を、図2の矢印A方向に進退移動させる。
【0048】光源ユニット44の下方にはスキャンテー
ブル58が設けられている。スキャンテーブル58に
は、ネガフィルム、リバーサルフィルム等のフィルム原
稿59がセットされている。制御装置250に接続され
た駆動回路58Aによるスキャンテーブル58の図2の
矢印A方向(本発明の相対移動方向に対応する)への移
動に伴って、スキャンテーブル58にセットされたフィ
ルム原稿59への前記リフレクタ46で集光された光の
照射部位が移動することになる。
【0049】またスキャンテーブル58の下方には、本
発明のスリットとしてのスリット57が設けられてお
り、フィルム原稿59を透過した光は、スリット57に
よりスリット光として、フィルム測光ユニット60に入
射する。
【0050】フィルム測光ユニット60はミラー64を
備えている。ミラー64は、制御装置250に接続され
たドライバー64Aにより、制御装置250の指示によ
り移動される。すなわち、ミラー64は、スキャンテー
ブル58配設部位を通過したスリット光の光路上(図2
に実線で示す位置、測光位置と称する)、又は前記光路
上から退避した位置(図2に破線で示す位置、退避位置
と称する)へ移動される。
【0051】また、前記光路上に移動されたミラー64
のスリット光射出側には、レンズ68及びラインセンサ
70が順に配置されている。レンズ68は入射されたス
リット光をラインセンサ70の受光面に結像するように
構成されている。ラインセンサ70は3列に配列された
多数の受光素子を備えている。受光素子の各列には、各
々R、G、Bの波長の光のみを透過するフイルターが設
けられており、各受光素子列により、フィルム原稿の画
像の1画素列に相当する領域を透過したR、G、Bの各
成分色光の光量が測定される。ラインセンサ70は制御
装置250に接続されており、測定結果を制御装置25
0へ出力する。
【0052】ミラー64の下方には、本発明の結像レン
ズとしてのズームレンズ72が配置されている。ズーム
レンズ72の光射出側には、ズームレンズ72から射出
された光をミラー39B側へ反射するミラー74が配置
されている。ミラー74で反射された光は、ミラー39
Bが図2に想像線で示す位置に移動されている場合には
ミラー39Cに入射され、ミラー39Cによって露光部
22へ反射される。ズームレンズ72は、倍率が変更さ
れると共に、入射されたスリット光を露光部22の露光
位置で結像させるようになっている。このズームレンズ
72により、フィルム原稿59の画像は感光材料16に
拡大露光される。
【0053】一方、露光部22の側方にはスイッチバッ
ク部40が設けられており、露光部22の下方には水塗
布部62が設けられている。感材マガジン14の側方を
上昇されて露光部22において画像が露光された感光材
料16は、一旦スイッチバック部40へ送り込まれた後
に、搬送ローラ26の逆回転によって、露光部22の下
方に設けられた搬送経路を経て水塗布部62へ送り込ま
れる。水塗布部62には複数のパイプが連結されてお
り、該パイプを介して水が供給される。水塗布部62の
側方には熱現像転写部104が配置されており、水塗布
された感光材料16は熱現像転写部104に送り込まれ
る。
【0054】また、感材マガジン14の側方の機台12
内には、ロール状に巻取られた受像材料108を収納す
る受材マガジン106が配置されている。受像材料10
8の画像形成面には媒染剤を有する色素固定材料が塗布
されており、受材マガジン106は、受材マガジン10
6から引き出された受像材料108の画像形成面が装置
の上方へ向くようにセットされている。受材マガジン1
06の受像材料108取出し口近傍には、ニップローラ
110及びカッタ112が順に配置されている。受像材
料108は受材マガジン106から所定長さ引き出され
た後に、カッタ112によって切断される。カッタ11
2の側方には、搬送ローラ186、190、114、及
びガイド板182を備えた受像材料搬送部180が設け
られている。所定長さに切断された受像材料108は受
像材料搬送部180の各搬送ローラ及びガイド板182
によって熱現像転写部104へ搬送される。
【0055】熱現像転写部104へ搬送された感光材料
16は、貼り合わせローラ120と加熱ドラム116と
の間に送り込まれる。また受像材料108は、感光材料
16の搬送と同期して、感光材料16が所定長さ先行し
た状態で貼り合わせローラ120と加熱ドラム116と
の間に送り込まれ、感光材料16と重ね合わせられるよ
うになっている。加熱ドラム116の内部には、一対の
ハロゲンランプ132A、132Bが配置されており、
このハロゲンランプ132A、132Bによって加熱ド
ラム116の表面が昇温される。加熱ドラム116の外
周側には5本の巻き掛けローラ134、135、13
6、138、140が配置されており、巻掛けローラ1
34〜140には無端圧接ベルト118が巻き掛けられ
ている。無端圧接ベルト118は、巻き掛けローラ13
4と巻き掛けローラ140との間の無端状外側が加熱ド
ラム116の外周に圧接されている。
【0056】無端圧接ベルト118の材料供給方向下流
側の加熱ドラム116下部には、屈曲案内ローラ142
が配置されている。屈曲案内ローラ142の材料供給方
向下流側の加熱ドラム116下部には、剥離爪154が
軸によって回動可能に軸支されている。剥離爪154
は、受像材料108に対し所定長さ先行した状態で重ね
合わされている感光材料16のみを加熱ドラム116の
外周面から剥離する。剥離爪154によって剥離された
感光材料16は、屈曲案内ローラ142に巻き掛けら
れ、排出ローラ160によって廃棄感光材料収容箱17
8へ集積される。
【0057】また、屈曲案内ローラ142の側方の加熱
ドラム116近傍には、剥離ローラ174及び剥離爪1
76が配置されている。剥離ローラ174及び剥離爪1
76は、前述の剥離爪154では剥離されない受像材料
108を加熱ドラム116の外周面から剥離する。剥離
ローラ174及び剥離爪176の下方には受材排出ロー
ラ172、173、175が順に配置されており、各排
出ローラの間には受材ガイド170が配設されており、
剥離ローラ174及び剥離爪176によって剥離された
受像材料108を案内搬送し、トレイ177内へ排出す
る。
【0058】次に、図3を参照して減光フイルター54
を説明する。図3に示すように減光フイルター54は、
透明な平板、例えば、ガラス製の平板に所定の誘電体を
蒸着させて、本発明の減光領域である透過率が一定の尖
鋭部分としての領域54A1、54A2、564A3、
・・・と本発明の減光領域である領域54A1、54A
2、564A3、・・・と同一の透過率の矩形部分とし
ての領域54Bとを形成している。該領域54A1、5
4A2、54A3、・・・及び領域54Bに蒸着した所
定の誘電体により、該領域54A1、54A2、54A
3、・・・及び領域54Bを透過した光量を、所定の目
標光量(最小光量)、すなわち、リフレクタ46で集光
された光量の、例えば、10%としている。また、減光
フイルター54の一端側には、前述した誘電体が蒸着さ
れていない所定の領域(幅R0)が存在する。なお、蒸
着する誘電体によって、該領域54A1、54A2、5
4A3、・・・及び領域54Bの透過光量を任意に変化
させることができる。
【0059】領域54A1、54A2、564A3、・
・・は、スキャンテーブル58の移動方向(矢印A方
向)の先端から基端に向かって前記矢印A方向に交差す
る方向、例えば、前記矢印A方向に垂直な方向の幅が直
線的に広がっている。なお、矢印A方向に交差する方向
としては、矢印A方向に垂直な方向のほか、矢印A方向
に略垂直な方向でもよい。また、領域54A1、54A
2、564A3、・・・の各々は、図3に示すように、
前記矢印A方向の高さがR1の2等辺3角形となってい
る。また、領域54A1、54A2、54A3、・・・
の最大幅L1は、前記ズームレンズ72による減光フイ
ルター54面上の錯乱円Cの直径L0より短くしてい
る。
【0060】また、領域54Bは、前記領域54A1、
54A2、564A3、・・・の基端から該減光フイル
ター54の他端まで(長さR2)、減光領域となってお
り、前記スリット光が感光材料16に結像する領域に対
応する領域より広い領域となっている。
【0061】次に、制御装置250を説明する。制御装
置250は、図10に示すように、マイクロコンピュー
ターにより構成され、CPU252、ROM254、R
AM256及び入出力ポート258を備え、これらは、
バス260により相互に接続されている。
【0062】なお、ROM254には後述する制御ルー
チンが格納されており、RAM256には、透過量に対
する減光フイルター54の移動量がマップ(図12参
照)として、透過量に対するCMYの各フイルターの移
動量がマップ(図13〜図15参照)として記憶されて
いる。なお、このようなマップに代えて、透過量に対す
る減光フイルター54の移動量の演算式、透過量に対す
るCMYの各フイルターの移動量の演算式を記憶するよ
うにしてもよい。
【0063】入出力ポート258には、調光フイルター
50、駆動回路38Dを介して、ハロゲンランプ38
A、ミラーユニット38Bが接続されている。また、入
出力ポート258には、ドライバー54Aを介して減光
フイルター54、駆動回路58Aを介してスキャンテー
ブル58が接続されている。さらに、入出力ポート25
8には、ドライバー64Aを介してミラー64、ドライ
バー39Dを介してミラー39B、及びラインセンサ7
0が接続されている。なお、入出力ポート258には、
他の構成要素、例えば、感光材料16や受像材料108
を搬送するための構成要素等も接続されているが、これ
らは説明の便宜上省略する。次に本実施例の作用とし
て、まず紙原稿13の画像を感光材料16に走査露光す
る処理について説明する。透明ガラス板12C上に紙原
稿13が載置されると、ミラー39Bを図2に実線で示
す位置へ移動させると共に、後に詳述するように感光材
料16を露光部まで搬送する。次にハロゲンランプ38
Aを点灯させ、ハロゲンランプ38A及びミラーユニッ
ト38Bを透明ガラス板12Cに沿って移動させる。
【0064】これにより、ハロゲンランプ38Aから射
出され、紙原稿13で反射された光は、ミラーユニット
38Bで反射され、レンズユニット38Cを透過し、ミ
ラーユニット39で反射されて感光材料16に照射され
る。これにより、紙原稿13の画像が感光材料16に走
査露光される。
【0065】次にフィルム原稿59の画像を感光材料1
6に走査露光する処理について説明する。なお、スキャ
ンテーブル58にフィルム原稿がセットされ、フィルム
原稿の画像を感光材料16へ露光する指示が入力される
と、まず、ランプ48を点灯し、ミラー64を測光位置
へ移動させる。また、スキャンテーブル58を初期位置
へ移動させる。なお、この初期位置は、光源ユニット4
4から射出された光がフィルム原稿59の画像の端部に
照射される位置である。これにより、フィルム原稿59
の画像の端部を透過した光が、スリット57によりスリ
ット光となり、ミラー64で反射され、レンズ68を透
過してラインセンサ70の受光面に結像され、フィルム
原稿59の画像の1画素列を構成する各画素を透過した
R、G、Bの各成分色光の光量がラインセンサ70で測
定される。
【0066】次に、ラインセンサ70から出力された測
定データの取込みを行い、ラインセンサ70から取り込
んだ各成分色光の光量を表す測定データを、1画素列を
構成する各画素の各成分色毎の濃度を表す濃度データに
変換し、記憶する。そして、画像の読み取りが終了した
か否か判定する。画像の読み取りが終了していない場合
には、スキャンテーブル58を画素列の間隔に対応する
所定量移動させる。従って、画像の読み取りが終了する
まで、以上の処理が繰り返され、スキャンテーブル58
(及びフィルム原稿59)が図2矢印A方向に沿って徐
々に移動することにより、フィルム原稿59の画像を透
過した光量がラインセンサ70によって各画素毎にかつ
R、G、B毎に測定され、測定データが順次濃度データ
に変換されて記憶されることになる。
【0067】画像の読み取りが終了すると、記憶したフ
ィルム原稿59の各画素毎かつ各色毎の濃度データに基
づいて露光条件の決定を行う。この露光条件の決定につ
いては種々の方法を適用することができるが、例えば特
開昭 61-137145号公報にも記載されているように、前記
濃度データに基づいてフィルム原稿59の画像の特徴情
報を抽出し、露光条件に対する濃度及び色の補正量を演
算し、前記補正量により補正した画像をモニタ等の表示
手段に表示し、指定手段によって指定された表示画像上
の所定位置の濃度及び色が所定値となるように前記補正
量を修正し、修正した補正量に基づいて露光条件を決定
することができる。これにより、テスト露光等を行うこ
となく容易に適正な露光条件を得られる。
【0068】上記のようにして露光条件が決定される
と、感光材料16へのフィルム原稿59の画像の露光が
行われる。すなわち、スキャンテーブル58を再び初期
位置へ移動させ、ニップローラ18を作動させて感光材
料16を感材マガジン14から引き出し、感光材料16
が所定長さ引き出されるとカッタ20を作動させ、感光
材料16を所定長さに切断する。そして切断した感光材
料16を露光部22の露光位置迄搬送する。ミラー64
を退避位置へ移動させる。また、ミラー39Bを図2に
想像線で示す位置へ移動させる。これにより、フィルム
原稿59を透過し、スリット57によってスリット光と
なった光は露光部22へ案内されることになる。
【0069】次に、前記決定した露光条件に応じて調光
フイルター部50の各フイルターを移動させると共に、
前記露光条件に対応する光量の光によって、フイルム原
稿59を透過して感光材料16が露光されるように減光
フイルター54を移動させる。
【0070】この処理を、図11に示したフローチャー
トを参照して説明する。ステップ202で、露光制御ア
ルゴリズムにより、露光条件に応じたCMYの各フイル
ターの透過量TC 、TM 、TY を算出する。例えば、C
フイルターを透過してフイルム原稿59に照射され、更
に、フイルム原稿59を透過して感光材料16が露光さ
れる露光量がEC であり、同様にMYの各フイルターに
対応する露光量がそれぞれEM 、EY であるとすると、
CMYの各フイルターの透過量T C 、TM 、TY は、次
式(1)〜(3)から得られる。
【0071】
【数1】TC =logEC ・1000・・・(1)
【0072】
【数2】TM =logEM ・1000・・・(2)
【0073】
【数3】TY =logEY ・1000・・・(3) ステップ204で、減光フイルター54の目標透過量T
0 を算出する。目標透過量T0 は、CMYの各フイルタ
ーの透過量TC 、TM 、TY の中の最少値Tmi n から1
00減算することにより算出される。なお、このよう
に、CMYの各フイルターの透過量TC 、TM 、TY
中の最少値Tmin から100減算することにより減光フ
イルター54の目標透過量T0 を算出するようにしてい
るが、これ限定するものでなく、CMYの各フイルター
の透過量TC 、TM 、TY の中の最少値Tmin から10
0以外の数(例えば、80、50、30等)を減算する
ことにより算出するようにしてもよく、また、CMYの
各フイルターの透過量TC 、TM 、TY の中の最少値T
min を減光フイルター54の目標透過量T0 として決定
するようにしてもよい。
【0074】ステップ206で、スリット光が減光フイ
ルター54を透過した透過量が算出された目標透過量T
0 となるための減光フイルター54の基準位置からの移
動量をマップから算出する(図12参照)。マップに代
えて演算式を記憶している場合には、該演算式から算出
するようにする。
【0075】ステップ208で、CMYの各フイルター
の目標透過量TC0、TM0、TY0を算出する。すなわち、
Cフイルターの目標透過量TC0、Mフイルターの目標透
過量TM0、Yフイルターの目標透過量TY0を、以下の式
(4)〜(6)から算出する。
【0076】
【数4】TC0=TC −T0 ・・・(4)
【0077】
【数5】TM0=TM −T0 ・・・(5)
【0078】
【数6】TY0=TY −T0 ・・・(6) ステップ210で、CMYの各フイルターの透過量が、
目標透過量TC0、TM0、TY0となるためのCMYの各フ
イルターの基準位置からの移動量をマップから算出する
(図13〜図15参照)。マップに代えて演算式を記憶
している場合には、該演算式から算出するようにする。
【0079】ステップ212で、ステップ206で算出
された移動量分、減光フイルタを移動し、ステップ21
4で、ステップ210で算出された移動量分、CMYの
フイルターを移動して、本制御を終了する。
【0080】例えば、Cフイルターの透過量TC が13
00、Mフイルターの透過量TM が1410、Yフイル
ターの透過量TY が1520のように算出された場合に
は、透過量TC 、TM 、TY の中の最少値Tmin が13
00であるので、減光フイルター54の目標透過量T0
(=Tmin −100)が1200となり、Cフイルター
の目標透過量TC0が100、Mフイルターの目標透過量
M0が210となり、Yフイルターの目標透過量TY0
320となる。
【0081】そして、各々算出された透過量となるよう
に、算出された移動量分CMYの各フイルター及び減光
フイルター54を移動させる。
【0082】なお、CMYの各フイルターの透過量
C 、TM 、TY の中の最少値Tmin が、減光フイルタ
ー54により減光できる量(1300)以上に減光する
必要がある場合〔領域C(図16参照)〕には、減光フ
イルター54で最大限に減光すると共に、減光フイルタ
ー54により減光することができない量分、CMYの各
フイルターにより減光する。
【0083】また、露光制御アルゴリズムによりCMY
の各フイルターの透過量が100以下の場合〔領域A
(図16参照)〕には、減光フイルター54を用いずに
CMYの各フイルターによってのみ調光制御するように
してもよい。
【0084】なお、領域B(透過量が100〜1300
の範囲、図16参照)は、減光フイルター54及びCM
Yの各フイルターを使用する。
【0085】この減光フイルタ及びCMYのフイルター
の移動処理と共に、スキャンテーブル58及び感光材料
16を同期させて移動させる。これにより、フィルム原
稿59の画像が前記決定した露光条件で画素列毎に順次
感光材料16に露光される。画像の露光が終了すると、
感光材料16を露光部22から搬送し、スイッチバック
部40へ送り込み、ランプ48を消灯する。
【0086】このように、露光制御アルゴリズムによ
り、露光条件に応じたCMYの各フイルターの透過量T
C 、TM 、TY から減光フイルター54の目標透過量T
0 を算出し、さらに、減光フイルター54の目標透過量
0 とCMYの各フイルターの透過量TC 、TM 、TY
とから、CMYの各フイルターの目標透過量TC0
M0、TY0を算出し、各々算出された透過量となるよう
にCMYの各フイルター及び減光フイルターを移動させ
ているため、露光条件に応じた調光及び露光が可能とな
る。
【0087】また、CMYの各フイルターの透過量
C 、TM 、TY から減光フイルター54の目標透過量
0 を減算した値をCMYの各フイルターの目標透過量
として決定し、決定された目標透過量となるようにCM
Yの各フイルターを移動させているため、CMYの各フ
イルターの移動量を減少させることができる。
【0088】また、従来、CMYの各フイルターの全て
により減光しても、図17に示すように、波長領域が5
00〔nm〕を含めた一定領域及び波長領域が600
〔nm〕を含めた一定領域が所望量まで減光されなかっ
たものが、本実施例では、減光フイルターにより減光し
ているため、図18に示すように、全ての波長領域に亘
って所望量減光することができ、感光材料に露光ムラが
発生することを防止することができる。
【0089】上記処理により感光材料16に露光された
画像の受像材料108への転写形成は、以下のようにし
て行われる。すなわち、スイッチバック部40へ一旦送
り込まれた感光材料16は、搬送ローラ26の逆回転に
よって水塗布部62へ送り込まれ、画像形成用溶媒とし
ての水が塗布され、更にスクイズローラ68によって余
分な水が除去されて熱現像転写部104へ送り込まれ
る。また、前述の感光材料16への露光と同期して、ニ
ップローラ110による受材マガジン106からの受像
材料108の引き出しが行われ、受像材料108が所定
長さ引き出されると、カッタ112が作動することによ
り受像材料108が所定長さに切断される。切断された
受像材料108は、ガイド板182によって案内されな
がら搬送ローラ190、186、114によって搬送さ
れ、熱現像転写部104の直前で待機状態となる。
【0090】熱現像転写部104では、感光材料16が
スクイズローラ68によって加熱ドラム116外周と貼
り合わせローラ120との間へ送り込まれたことが検出
されると、受像材料108の搬送を再開して貼り合わせ
ローラ120へ送り込むと共に、加熱ドラム116を作
動させる。なお、貼り合わせローラ120と水塗布部6
2のスクイズローラ68との間にはガイド板122が配
置されており、スクイズローラ68から送られる感光材
料16は、ガイド板122によって確実に貼り合わせロ
ーラ120へ案内される。
【0091】貼り合わせローラ120によって重ね合わ
された感光材料16及び受像材料108は、重ね合わせ
た状態のままで加熱ドラム116と無端圧接ベルト11
8との間で挟持され、加熱ドラム116のほぼ2/3周
(巻き掛けローラ134と巻き掛けローラ140の間)
に亘って搬送される。これにより感光材料16及び受像
材料108が加熱され、可動性の色素を放出し、同時に
この色素が受像材料108の色素固定層に転写されて画
像が得られる。
【0092】感光材料16及び受像材料108が加熱ド
ラム116の下部に達すると、カム130によって剥離
爪154が移動され、受像材料108よりも所定長さ先
行して搬送される感光材料16の先端部に剥離爪154
が係合して感光材料16の先端部を加熱ドラム116の
外周から剥離する。更に剥離爪154の復帰移動によっ
てピンチローラ157が感光材料16を押圧し、これに
より、感光材料16はピンチローラ157によって押圧
されながら屈曲案内ローラ142に巻き掛けられ、下方
へ移動され廃棄感光材料収容箱178内に集積される。
【0093】一方、感光材料16と分離し加熱ドラム1
16に密着されたままの状態で移動する受像材料108
は、剥離ローラ174へ送られて剥離される。剥離爪1
76によって加熱ドラム116の外周から剥離された受
像材料108は、剥離ローラ174に巻き掛けられなが
ら下方へ移動され、受材ガイド170に案内されながら
受材排出ローラ172、173、175によって搬送さ
れてトレイ177へ排出されて処理が終了する。
【0094】ここで、減光フイルター54の移動量と減
光フイルター54の透過光量の減少量との関係を説明す
る。
【0095】図4に示すように、減光フイルター54
は、スキャンテーブル58の移動方向と同一方向(矢印
A方向)に移動される。よって、図4(a)に示した減
光フイルター54の初期位置から距離Kだけ減光フイル
ター54を移動したとき(図4(b)参照)、スリット
光に対応するフイルム原稿59に照射される光(以下、
対応スリット光という)の照射範囲Tが、前述した領域
54A1、54A2、54A3、・・・に相対的に達し
ており、領域54A1、54A2、54A3、・・・を
透過した対応スリット光が領域54A1、54A2、5
4A3、・・・によって減光される。対応スリット光が
領域54A1、54A2、54A3、・・・によって減
少される量は、領域54A1、54A2、54A3、・
・・を透過する対応スリット光の面積に対応する。ここ
で、領域54A4を拡大した図5に示すように、領域5
4A4を透過する対応スリット光の面積Sは、次のよう
になる。すなわち、減光フイルター54の移動量をx、
領域54A4の2等辺3角形の頂角の1/2をθ、スリ
ット光の幅をMとすると、面積Sは次式(7)から得ら
れる。
【0096】
【数7】 S=(2M・tanθ)・x+M2 ・tanθ・・・(7) そして、領域54A1、54A2、54A3、・・・5
4An(尖鋭部分である領域がn個設けられているとす
る)全体を透過する対応スリット光の面積Snは次式
(8)から得られる。
【0097】
【数8】 Sn =(2n・M・tanθ)・x+n・M2 ・tanθ・・・(8) この式(8)から理解されるように、該面積Sn は、
n、M及びtanθは定数であるので、減光フイルター
54の移動量xの1次関数となっている。よって、対応
スリット光の光量の減少量は減光フイルター54の移動
量xの1次関数となっていることが理解される。
【0098】これに対して、図4に示した対応スリット
光の照射範囲Tを2枚の遮光板で減少させる方法では、
該遮光板の移動量をxとすると、スリット光が遮光され
る面積S′は、対応スリット光の照射範囲Tの長手方向
の距離がn・L1(=n・2R1・tanθ)である点
と遮光板は2枚である点とを考慮すると、略次式(9)
から得られる。
【0099】
【数9】 S′=(4n・R1・tanθ)・x・・・(9) この式(9)から理解されるように、この場合も対応ス
リット光の光量の減少量は遮光板の移動量xの1次関数
となっていることが理解される。
【0100】上式(8)と(9)とを比較すると、減光
フイルター54若しくは遮光板の移動量xに対して対応
スリット光の光量の減少量は、2枚の遮光板で減少させ
る場合より、本実施例の場合のほうが小さいことが理解
される(M<R1)。
【0101】ここで、2枚の遮光板を移動する方法で
は、対応スリット光の照射範囲Tを2枚の遮光板で狭く
するので、遮光板の移動量xは対応スリット光の照射範
囲Tの幅Mより小さく、かつ、遮光板の移動量xに対し
て対応スリット光の光量の減少量は大きい。よって、適
正な露光量を得ることが困難であることが理解される。
【0102】これに対して本実施例では、対応スリット
光の照射範囲Tを狭くするのでなく減光フイルター54
を移動させるため、減光フイルター54の移動量は大き
く、かつ、減光フイルター54の移動量xに対して対応
スリット光の光量の減少量は小さい。よって、本実施例
では、対応スリット光の光量の減少量を細かく制御する
ことができ、これにより、適正な光量で感光材料を露光
することができ、適正画像が得られる。
【0103】また、領域54A1、54A2、54A
3、・・・の最大幅L1は、前記ズームレンズ72によ
る減光フイルター54面上の錯乱円の直径L0より短く
しているので、領域54A1、54A2、54A3、・
・・以外の領域を透過する光が領域54A1、54A
2、54A3、・・・の境界で回折して、対応スリット
光による該減光フイルター54の当該領域54A1、5
4A2、54A3、・・・のかげの部分を照明すること
になり、該かげが照明ムラとなって感光材料16に写ら
ないようにすることができる。
【0104】ここで、図6(a)に示すように、遮光板
を用いる例では、最小光量でフイルム原稿59を照射
し、最小露光量で感光材料16を露光する場合、2枚の
遮光板100A、100Bにより対応スリット光の照射
範囲Tを狭くする。よって、例えば、当該狭くされた対
応スリット光の照射範囲tにゴミ200が付着すると、
対応スリット光の照射範囲Tが狭くなるので(照射範囲
t)、該ゴミのかげが照明ムラ300となって感光材料
16に写ってしまう。これに対し本実施例では、最小光
量でフイルム原稿59を照射する場合には、所定の誘電
体が蒸着されている領域54Bを対応スリット光が透過
するように、該減光フイルター54を移動させる。これ
により、対応スリット光の光量を最小光量とし、対応ス
リット光の照射範囲Tを広く確保している。よって、ゴ
ミが付着した減光フイルター54上の領域以外の領域か
らの光が回折して、感光材料16上のゴミ200のかげ
の部分を照射することになり、ゴミのかげが照明ムラと
なって感光材料16に写らないようにすることができ
る。
【0105】また、遮光板に代えて、透明な平板の一端
から他端まで透過光量が連続的に減少するように、平板
全面に所定の誘電体を蒸着してフイルターを製造する場
合に比べると、本実施例では、減光フイルター54は、
領域54A1、54A2、564A3、・・・及び領域
54Bに所定の誘電体を透過率が一定となるように蒸着
するので、該減光フイルター54を低コストで製造する
ことができ、この結果、画像形成装置を低コストで製造
することができる。
【0106】前述したフイルターは、2等辺3角形で構
成した減光領域である尖鋭部分が該フイルターの進退移
動方向に延びるように構成しているが、これに限定され
るものでなく、例えば、図7に示すように、2等辺3角
形で構成した減光領域である尖鋭部分54A1、54A
2、54A3、54A4、・・・が該フイルターの進退
移動方向から所定の角度、例えば、30°〜45°を有
する方向に延びるように構成してもよい。このように尖
鋭部分54A1、54A2、54A3、54A4、・・
・が該フイルターの進退移動方向から30°〜45°を
有する方向に延びるようにすると、前記進退移動方向に
垂直な方向の各位置における対応スリット光の光量の前
記進退移動方向に延びるフイルム原稿59上における線
上の総和の各々が所定範囲内に入るようにすることがで
きる。これにより、前記進退移動方向に交差する方向の
フイルム原稿59上の各位置間で照射される光量の差を
許容範囲内とすることができ、フイルム原稿59への照
明ムラを許容範囲内に抑えることができ、適正な画像を
得ることができる。
【0107】また、前述したフイルターの尖鋭部分54
A1、54A2、54A3、54A4、・・・(図3、
図7)は、2辺が直線となっているが、これに限定する
ものでなく、例えば、図8(a)及び図8(b)に示し
たように、凸曲線Eや凹曲線Fとしてもよい。また、図
8(d)に示したように、尖鋭部分の幅を段階的に広げ
るようにしてもよい。なお、この場合、図8(a)に示
した凸曲線Eとした尖鋭部分は、図8(b)に示した凹
曲線Fとした尖鋭部分より、フイルターの移動量に対す
る対応スリット光の光量の減少率は大きい。よって、凹
曲線Fとした尖鋭部分に蒸着する誘電体の濃度より凸曲
線Eとした尖鋭部分に蒸着する誘電体の濃度を小さくす
るように調整すればよい。
【0108】以上、図8(a)、(b)及び(d)で示
した例では、フイルターに備えられた減光領域が前記進
退移動方向に次第に大きくなっているため、フイルター
の単位移動量に対するフイルム原稿59を照射する光の
減光量の変化率を小さくすることができ、この結果、フ
イルム原稿59を照射する光の減光量を細かく制御する
ことができることから、適正な露光量で感光材料を露光
することができ、適正画像が得られる、という前述した
実施例と同様の効果を得る。その他、尖鋭部分の最大幅
L1を、ズームレンズによるフイルター面上の錯乱円の
直径L0より短くすれば、フイルム原稿59を照明する
光による当該尖鋭部分のかげが照明ムラとなって感光材
料に写らないようにすることができる。さらに、対応ス
リット光の照射範囲全面に所定の誘電体が蒸着されてい
る領域Dを対応スリット光が透過するように、該フイル
ターを移動させれば、透過光量が最小光量であっても、
フイルター上の対応スリット光の照射範囲にゴミが付着
し、該ゴミのかげが照明ムラとなって感光材料に写らな
いようにすることができる。また、減光フイルター54
には、所定の誘電体を透過率が一定となるように蒸着す
るので、低コストで製造することができる。
【0109】なお、図8(a)、図8(b)及び図8
(d)の尖鋭部分は、フイルターの進退移動方向に延び
るように構成しているが、これに限定されるものでな
く、例えば、前述した図7に示すように、該フイルター
の進退移動方向から所定の角度、例えば、30°〜45
°を有する方向に延びるように構成してもよい。これに
より、進退移動方向に交差する方向のフイルム原稿59
上の各位置間で照射される光量の差が許容範囲内とする
ことができ、フイルム原稿59への照明ムラを許容範囲
内に抑えることができ、適正な画像を得ることができ
る。
【0110】また、図8(c)に示すように、減光板5
4Cに、透過する光量が該減光板54Cの透過光量よも
減少しない領域、例えば、多数の円形状の領域dに誘電
体を蒸着しないようにし、その他の領域は所定の誘電体
を蒸着するようにして、フイルターの減光領域を形成す
るようにしてもよい。なお、図8(c)に示した例で
は、円形状の直径を該フイルターの進入移動方向(図8
(c)の矢印方向B)に長くなるようにしているが、こ
れに限定するものでなく、円の直径を該フイルターの進
入移動方向に短くなるようにしてもよい。なお、この場
合は、該フイルターの進入移動方向に該円形状の領域を
設ける密度を高くするようにすればよい。また、円形状
の直径を変化せず、円形状の領域を設ける密度を該フイ
ルターの進入移動方向に高くなるようにしてもよい。さ
らに、円形状の領域には所定の誘電体を蒸着しないよう
にしたが、これに限定するものでなく、透明な平板の全
面に所定の誘電体を蒸着し、該円形状の領域に対応する
孔を該平板に穿設するようにしてもよい。
【0111】ここで説明した図8(c)に示した例を含
む種々の例では、前述した実施例と同様の効果、すなわ
ち、フイルターの単位移動量に対するフイルム原稿59
を照射する光の減光量の変化率を小さくすることがで
き、フイルム原稿59を照射する光の減光量を細かく制
御することができる。
【0112】この結果、フイルム原稿59を適正量の光
量で照射させることができ、適正な露光量で感光材料を
露光することができ、適正画像が得られる、という効果
を得る。また、円形状の領域d間の距離の最大長さL1
を、ズームレンズによるフイルター面上の錯乱円の直径
L0より短くすれば、対応スリット光による当該減光領
域dのかげが照明ムラとなって感光材料に写らないよう
にすることができる。さらに、透過光量を最小光量にす
る場合に、対応スリット光の照射範囲に対応する領域以
上にわたって全面的に所定の誘電体が蒸着されている領
域を対応スリット光が透過するように、該フイルターを
移動させれば、フイルター上の対応スリット光の照射範
囲にゴミが付着しても、該ゴミのかげが照明ムラとなっ
て感光材料に写らないようにすることができる。また、
フイルターには、所定の誘電体を同程度の濃度で蒸着す
るだけで製造できるため、低コストで製造することがで
きる。さらに、円形状の領域dの形成位置を調整するこ
とにより、進退移動方向に交差する方向のフイルム原稿
59上の各位置間で照射される光量の差が許容範囲内と
することができ、フイルム原稿59への照明ムラを許容
範囲内に抑えることができ、適正な画像を得ることがで
きる。
【0113】また、以上説明した種々のフイルターで
は、所定の誘電体を蒸着した平板形状としているが、こ
れに限定するものでなく、所定の誘電体を蒸着した部分
のみの形状としてもよい。この場合でも、前述した効果
を得ることができる。また、平板形状に所定の誘電体を
蒸着した例について説明したが、これに限定するもので
なく、所定の金属(クロム、銀、アルミ等)を蒸着する
ようにしてもよい。この場合でも、前述した効果を得る
ことができる。
【0114】また、前述した実施例において使用するこ
とのできる感光材料は、感光要素と受像要素からなる拡
散転写方式の熱現像カラー感光材料を使用しており、該
感光材料は、本出願人〔富士写真フイルム株式会社〕に
よる平成6年10月31日出願(整理番号874940
28)の実施例中の感光材料NO.101に記載されて
いる方法で作製したもので、青色、緑色、赤色に分光感
度を有していた。その分光感度の極大値を示す波長は、
それぞれ約465〔nm〕、約550〔nm〕、約71
0〔nm〕であった。また、0.1〔S〕露光におけ
る、緑感光層の階調は、濃度1.0付近でのガンマが約
2.5であった。また、受像紙は、富士写真フイルム株
式会社製のPICTROSTAT 200/300 S
ERIESPS PAPER PS−SGを使用した。
【0115】以上説明した種々の実施例において使用す
ることのできる感光材料としては、像様露光して得られ
た潜像を所定の顕像化処理を行なって可視像を得ること
ができるものであればよく、例えば、ネガフイルム、リ
バーサルフイルム、カラー印画紙等のカラー写真感光材
料、カラー拡散転写感光材料、カラー熱現像感光材料あ
るいはカラー感光感圧性材料等を用いることができる。
ポジ原稿を用いる場合には、上記各々の感光材料につき
所謂ポジ−ポジタイプの感光材料を用い、ネガ原稿を用
いポジ現像を記録する場合には所謂ネガ−ポイタイプの
感光材料を用いるようにすればよい。
【0116】
【発明の効果】以上説明したように請求項1及び請求項
4記載の発明は、フイルターに備えられた減光領域が前
記相対移動方向に次第に大きくなっているため、フイル
ターの単位移動量に対する原稿を照射する光の減光量の
変化率を小さくすることができ、原稿を照射する光の減
光量を細かく制御することができ、適正な光量の光で原
稿を照射することができ、原稿を透過した適正な光量の
光で記録材料を露光することができ、適正画像を得るこ
とができると共に、フイルターに備えられた減光領域は
透過率が一定であることから、前記相対移動方向に透過
率が次第に大きくなるように所定の誘電体を蒸着して構
成するフイルターと比較すると、その製造コストを安価
に製造することができ、画像形成装置を安価に製造する
ことがてきる、という効果を有する。
【0117】請求項2、請求項3、請求項8及び請求項
9記載の発明は、スリット光の光量が原稿に記録されて
いる画像の色に応じた目標光量となるように調光フイル
ター及び減光フイルターを移動させるため、調光フイル
ターを移動させる量を少なくすることができると共に、
適正な光量で記録材料を走査露光することができる、と
いう効果を有する。
【0118】請求項5記載の発明は、尖鋭部分における
先端から基端に向かって前記相対移動方向に交差する方
向に広がる幅の最大長さを前記結像レンズによる該フイ
ルター面上の錯乱円の直径より短くしているので、尖鋭
部分以外の領域を透過する光が尖鋭部分の領域の境界で
回折して、該フイルターの当該尖鋭部分のかげの部分を
照明することになり、該かげが照明ムラとなって記録材
料に写らないようにすることができる、という効果を有
する。
【0119】請求項6記載の発明は、前記相対移動方向
に交差する方向の各位置における記録材料に結像される
スリット光に対応する前記原稿に照射される光の光量の
前記相対移動方向に延びる原稿上における線上の総和の
各々が所定範囲内に入るようにしているため、前記相対
移動方向に交差する方向の原稿上の各位置間で照射され
る光量の差が許容範囲内とすることができ、原稿への照
明ムラを許容範囲内に抑えることができ、適正な画像を
得ることができる、という効果を有する。
【0120】請求項7記載の発明は、原稿を照射する光
の光量を最小光量にする際は、原稿を照射する光が前記
多数配列した尖鋭部分に連続的に設けられた矩形部分を
透過するようにすれば、スリット光で記録材料を露光す
る範囲を広く確保することができ、当該フイルターにゴ
ミ等が付着しても、ゴミが付着したフイルター上の部分
以外の領域からの光が回折して、ゴミの記録材料上のか
げの部分を照射することになり、ゴミのかげが照明ムラ
となって記録材料に写らないようにすることができる、
という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る画像記録装置の概略構成図であ
る。
【図2】画像記録装置の光学系の概略構成図である。
【図3】フイルターの概略図である。
【図4】フイルターの初期位置及び初期位置から距離K
だけ移動したときの該フイルターと対応スリット光の照
射範囲の位置との関係を示した図である。
【図5】対応スリット光が透過するフイルターの1個の
尖鋭部分の拡大図である。
【図6】(a)は、2枚の遮光板で狭められた対応スリ
ット光の照射範囲にゴミが付着したときの感光材料に写
った照明ムラを、(b)は、対応スリット光の照射範囲
にゴミがフイルター上に付着したときの感光材料が露光
された状態を示した図である。
【図7】尖鋭部分を斜めに伸ばしたフイルターの概略図
である。
【図8】種々のフイルターの概略を示した図である。
【図9】CMYの各フイルターの分光特性を示した線図
である。
【図10】制御装置のブロック図である。
【図11】調光フイルター及び減光フイルターの移動制
御ルーチンのフローチャートである。
【図12】RAMに記憶されている透過量に対する減光
フイルターの移動量のマップを示した線図である。
【図13】RAMに記憶されている透過量に対するCフ
イルターの移動量のマップを示した線図である。
【図14】RAMに記憶されている透過量に対するMフ
イルターの移動量のマップを示した線図である。
【図15】RAMに記憶されている透過量に対するYフ
イルターの移動量のマップを示した線図である。
【図16】CMYの各フイルターのみを使用する透過量
の範囲及び減光フイルター及びCMYの各フイルターの
みを使用する透過量の範囲を示した図である。
【図17】波長とCMYの各フイルターの全てにより減
光した場合の透過率との関係を示した線図である。
【図18】波長とCMYの各フイルターの全て及び減光
フイルターにより減光した場合の透過率との関係を示し
た線図である。
【符号の説明】
10 画像記録装置 16 感光材料 22 露光部 30 制御装置 34 第2の走査装置 38 第1の走査装置 46 リフレクタ 48 ランプ 50 調光フイルター 54 フイルター 57 スリット 59 フイルム原稿 70 ラインセンサ 72 ズームレンズ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿を照明するための光源と、 前記光源からの光を原稿に記録されている画像の色に応
    じて調光するための調光フイルターと、 前記光源からの光及び前記調光フイルタによって調光さ
    れた光の少なくとも1つを集光して原稿に照射する照射
    手段と、 前記光源、前記調光フイルター及び前記照射手段と前記
    原稿とを相対移動させる移動手段と、 前記照射手段と原稿との間に設けられると共に前記相対
    移動方向に移動可能でかつ原稿に照射される光を減光す
    ると共に前記相対移動方向に次第に面積が大きくなる透
    過率が一定の減光領域を備えた減光フイルターと、 前記原稿に照射される光の光量が目標光量となるように
    前記減光フイルターを移動させる減光フイルター移動手
    段と、 前記原稿を透過した光を記録材料に結像させる結像レン
    ズと、 前記結像レンズによって記録材料に結像される光をスリ
    ット光とする前記相対移動方向と交差する方向に延びる
    スリットと、 を含む画像形成装置。
  2. 【請求項2】 原稿を照明するための光源と、 前記光源からの光を調光するための各々移動可能な複数
    のフイルターからなる調光フイルターと、 前記調光フイルターによって調光された前記光源からの
    光を集光して原稿に照射する照射手段と、 前記光源、前記調光フイルター及び前記照射手段と前記
    原稿とを相対移動させる移動手段と、 前記照射手段と原稿との間に設けられると共に前記相対
    移動方向に移動可能でかつ原稿に照射される光を減光す
    ると共に前記相対移動方向に次第に面積が大きくなる透
    過率が一定の減光領域を備えた減光フイルターと、 前記原稿を透過した光を記録材料に結像させる結像レン
    ズと、 前記結像レンズによって記録材料に結像される光をスリ
    ット光とする前記相対移動方向と交差する方向に延びる
    スリットと、 前記スリット光の光量が原稿に記録されている画像の色
    に応じた目標光量となるように前記調光フイルター及び
    前記減光フイルターを移動させるフイルター移動手段
    と、 を含む画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記フイルター移動手段は、前記調光フ
    イルターによって前記光源からの光が前記原稿に記録さ
    れている画像の色に応じて減光される減光量のうち前記
    複数のフイルターの全てによって減光される減光量の全
    部又は1部が前記減光フイルターにより減光されるよう
    に前記調光フイルター及び前記減光フイルターを移動す
    ることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 原稿に照射される光を減光する透過率が
    一定の減光板に透過率が該減光板の透過率より大きい領
    域を多数設けることにより、前記減光フイルターの減光
    領域の面積が前記相対移動方向に次第に大きくなるよう
    にした請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の
    画像形成装置。
  5. 【請求項5】 先端から基端に向かって前記相対移動方
    向に交差する方向の幅が広がると共に該幅の最大長さが
    前記結像レンズによる該減光フイルター面上の錯乱円の
    直径より短くかつ原稿に照射される光を減光する透過率
    が一定の尖鋭部分を前記相対移動方向に多数配列させる
    ことにより、前記減光フイルターの減光領域を構成した
    請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の画像形
    成装置。
  6. 【請求項6】 前記相対移動方向に交差する方向の各位
    置における記録材料に結像されるスリット光に対応する
    前記原稿に照射される光の光量の前記相対移動方向に延
    びる原稿上における線上の総和の各々が所定範囲内に入
    るように、前記減光フイルター減光領域を決定した請求
    項1ないし請求項3記載のいずれか1項記載の画像形成
    装置。
  7. 【請求項7】 先端から基端に向かって前記相対移動方
    向に交差する方向の幅が広がると共に該幅の最大長さが
    前記結像レンズによる該減光フイルター面上の錯乱円の
    直径より短くかつ原稿に照射される光を減光する透過率
    が一定の尖鋭部分を前記相対移動方向に多数配列すると
    共に、前記スリット光が記録材料に結像する領域に対応
    する領域以上の領域の原稿に照射される光を減光する前
    記尖鋭部分と同一の透過率の矩形部分を前記多数配列し
    た尖鋭部分に連続して設けることにより、前記減光フイ
    ルターの減光領域を構成した請求項1ないし請求項3の
    いずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 原稿を照明するための光源と、 前記光源からの光を調光するための各々移動可能な複数
    のフイルターからなる調光フイルターと、 前記調光フイルターによって調光された前記光源からの
    光を集光して原稿に照射する照射手段と、 前記光源、前記調光フイルター及び前記照射手段と前記
    原稿とを相対移動させる移動手段と、 前記照射手段と原稿との間に設けられると共に前記相対
    移動方向に移動可能でかつ原稿に照射される光を減光す
    ると共に前記相対移動方向に次第に面積が大きくなる透
    過率が一定の減光領域を備えた減光フイルターと、 前記原稿を透過した光を記録材料に結像させる結像レン
    ズと、 前記結像レンズによって記録材料に結像される光をスリ
    ット光とする前記相対移動方向と交差する方向に延びる
    スリットと、 を備えた画像形成装置の露光方法であって、 前記記録材料に結像される光のスリット光の光量が原稿
    に記録されている画像の色に応じた目標光量となるよう
    に前記調光フイルター及び前記減光フイルターを移動さ
    せる画像形成装置の露光方法。
  9. 【請求項9】 前記調光フイルターによって前記光源か
    らの光が前記原稿に記録されている画像の色に応じて減
    光される減光量のうち前記複数のフイルターの全てによ
    って減光される減光量の全部又は1部が前記減光フイル
    ターにより減光されるように前記調光フイルター及び前
    記減光フイルターを移動することを特徴とする請求項8
    記載の画像形成装置の露光方法。
JP30783894A 1994-03-30 1994-12-12 画像形成装置及び画像形成装置の露光方法 Pending JPH07319085A (ja)

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