JPH07316955A - 織前位置を監視する方法及び織機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】織機の静止中に織前運動を検知することによっ
て織前位置を検知する方法を提供する。 【構成】運転が中断すると、織機の静止中に織前位置を
検知し、織前１９の変位を判定すべく、織前１９に近接
して検知針２が直線移動部分１８に押入される。検知針
２は直線移動部分に押入されるべく作動装置としての電
磁石３に結合され、織前１９の変位を測定すべく距離セ
ンサ４に誘導結合される。種々の要因及び工程に基づい
て、例えば織布１８の直線移動部分及び経糸の固有弛緩
性によって生じる織前１９の変位を、織機の静止中に効
果的に測定することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、織機の織前位置を検知
する方法及び装置並びにこの種の装置を有する織機に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】織機の織前位置を検知する方法は周知で
ある。これらの方法においては、センサは、例えば経糸
方向に配置され、織前位置はセンサが織前を横切る時の
出力信号によって決定される。この方法には検知が所定
の時点で行われ、織前運動が完了していることを前提に
しているという問題がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決するためになされたものであって、その目的は織機
の静止中に織前運動を検知することによって織前位置を
検知する方法を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するため、本発明の方法では検知部材が織機の運転中断
により織機の静止中に織前の変位を測定すべく、織布の
直線移動部分に押入される。検知部材を作動させるべ
く、第１装置が検知部材に連結され、織布の直線移動部
分の変位が生じさせる検知部材の位置変化に基づく信号
を生成すべく、第２装置が検知部材と関連して動作す
る。

【０００５】

【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図１及
び２に従って説明する。図１について説明する。検知針
２、電磁石３、誘導距離センサ４、片腕レバー５及び再
設定部材としての引張りバネ６がハウジング１内に配置
されている。電磁石３は接極子部７を有している。片腕
レバー５は第１ハウジング壁８にその一端が蝶着され、
接極子部７に載置されている。検知針２はその一端が片
腕レバー５に固定され、第２ハウジング壁１０における
細長開口９内に案内される。部材１１は検知針２に固定
され、誘導距離センサ４と協働する。

【０００６】図２について説明する。検知針２２、双方
向式圧縮作動エアシリンダ２３及び接触装置２４はハウ
ジング１内に配置されている。圧縮作動エアシリンダ２
３はピストン２５を有するとともに、２本のホース管路
を介して圧縮空気供給源に接続されている（図示せ
ず）。検知針２２はその一端がピストン２５に結合さ
れ、他端がハウジング壁における細長開口内に案内され
ている。接触装置２４は２つの接触子を有し、これらの
接触面は互いに離間して配置されている。検知針２２が
両接触面間に配置され、検知針２２と各接触面との間の
距離は等しく設定されている。

【０００７】織成工程は織機の運転中に生じた障害の結
果、即ち織糸を使い果たしたことが原因で中断され得
る。ここで、以下に記載した方法が開始される。織機制
御装置から生じたエラー信号に基づいて織機が停止する
と、このスイッチ切れによって電磁石３が励磁され、接
極子部７がレバー５に対して反撥する。よって、レバー
５が回動され、検知針２は織布１８の直線移動部分に強
制押入される。検知針２はその長さ方向に直交する方向
に偏位しないように、案内手段を形成する細長開口９の
側面によって規制されている。直線移動部分に変位され
た検知針２の位置は、距離センサ４に対する零点として
機械制御装置に記憶される。織機の運転中断中に織前位
置は種々の要因及び工程が原因で変化し、例えば直線移
動部分及び経糸の固有弛緩性の結果として変化する。こ
の変化が原因で検知針２の位置は距離センサ４に対し
て、例えばＸ量だけ変化する。この検知針２の位置変化
は連続的或いは断続的に検出される。織機を再起動させ
る前に、検知針２が零点に達するまで織前１９は変位さ
せられる。織前１９の再設定と同時に、直線移動部分の
張力又は経糸の張力に関する先の運転状態も回復され
る。織機始動信号が機械制御装置によって生成され、電
磁石３が消磁されて再設定された引張りバネ６がレバー
５を引き戻し、その結果、検知針２を直線移動部分から
引き出す。

【０００８】検知針２，２２が織前１９に近接して直線
移動部分１８に押入できるように、本装置は筬１７の前
方かつ直線移動部分１８の下方の織側にて織機に配置さ
れている（図１）。

【０００９】ここに記載した装置の更なる利点は、特に
周知のように緯糸把持中に緯入れ溝から織前１９が覆い
隠されるエア式織機にて容易に使用できることにある。
運転が中断すると、織機の静止中に織前位置を検知し、
織前１９の変位を判定すべく、織前１９に近接して検知
針２が直線移動部分１８に押入される。検知針２は直線
移動部分に押入されるべく作動装置としての電磁石３に
結合され、織前１９の変位を測定すべく距離センサ４に
誘導結合される。

【００１０】こうして、種々の要因及び工程に基づい
て、例えば織布の直線移動部分及び経糸の固有弛緩性に
よって生じる織前１９の変位を、織機の静止中に効果的
に測定することが可能である。

【００１１】この方法においては、織前１９の全運動は
織機の静止中、例えば緯入れエラーを修正する時に判定
され、これは効果的である。織前１９の再設定を直接行
うことができ、その後に織機を始動させることができ
る。

【００１２】検知針２は織布１８の直線移動部分の下側
に効果的に押入される。こうすることにより、織前１９
から最小限の隔隔にて検知針２を織布１８の直線移動部
分の内側に配置することが可能となるためである。

【００１３】この方法を実施する装置では織前１９を元
の位置に戻すべく、表示信号及び／又は制御信号として
の信号が用いられる。

【００１４】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
織機の静止中に織前運動を検知することによって織前位
置を検知できる優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の装置の一実施例の断面図。

【図２】 本発明の装置の別の実施例の断面図。

【符号の説明】

２；２２…検知部材としての検知針、１８…織布、１９
…織前。

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 織布（１８）の直線移動部分に対して作
   用上関連し、かつ織前（１９）の変位に基づく信号を出
   力する検知部材（２；２２）によって織機の織前位置を
   検知する方法において、検知部材（２；２２）が織機の
   運転中断に伴って織機の静止中に織前（１９）の変位を
   測定すべく、織布（１８）の直線移動部分に押入される
   方法。
2. 【請求項２】 前記検知部材（２；２２）を織布（１
   ８）の直線移動部分の下側に押入する請求項１に記載の
   方法。
3. 【請求項３】 前記検知部材（２；２２）を織前（１
   ９）に近接して織布（１８）の直線移動部分に押入する
   請求項１又は２に記載の方法。
4. 【請求項４】 前記検知部材（２；２２）の位置変化を
   連続的及び不連続的のいずれかによって検出する請求項
   １乃至３のいずれか１項に記載の方法。
5. 【請求項５】 前記信号が織前（１９）を元の位置に戻
   すべく、表示信号及び制御信号のいずれかとして使用さ
   れる請求項１に記載の方法。
6. 【請求項６】 請求項１乃至５のいずれか１項に記載の
   方法を実施する装置において、検知部材（２；２２）を
   作動させるべく、第１装置が検知部材（２；２２）に結
   合され、織布（１８）の直線移動部分の変位が生じさせ
   る検知部材（２；２２）の位置変化に基づく信号を生成
   すべく、第２装置が検知部材（２；２２）に関連して動
   作する装置。
7. 【請求項７】 前記第１装置が作動シリンダ（２３）を
   有する請求項６に記載の装置。
8. 【請求項８】 前記第１装置が電磁石（３）を有する請
   求項６に記載の装置。
9. 【請求項９】 前記第２装置を誘導距離センサ（４）と
   した請求項６に記載の装置。
10. 【請求項１０】 前記第２装置を接触装置（２４）とし
    た請求項６に記載の装置。
11. 【請求項１１】 前記第１装置が検知部材（２）と織布
    （１８）の直線移動部分との係合を解除すべく、検知部
    材（２）用の再設定部材（６）を有する請求項６に記載
    の装置。
12. 【請求項１２】 請求項６乃至１１のいずれか１項に記
    載の装置を有する織機。