JPH07303342A - 発電機 - Google Patents

発電機

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JPH07303342A
JPH07303342A JP9280094A JP9280094A JPH07303342A JP H07303342 A JPH07303342 A JP H07303342A JP 9280094 A JP9280094 A JP 9280094A JP 9280094 A JP9280094 A JP 9280094A JP H07303342 A JPH07303342 A JP H07303342A
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Hiroshi Sakakibara
宏 榊原
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NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オルタネータ2をエンジンに締付け固定する
ことによるハウジング5、固定子4の変形および騒音の
低減を図ると共に、オルタネータ2の耐久性の低下およ
び製品コストの上昇を防止できるオルタネータ取付装置
1を提供する。 【構成】 オルタネータ2をエンジン側ブラケット49
およびエンジン側アジャストバー52に取り付けるため
に必要なクリアランスに見合う厚みの円環板状のスペー
サー63を、エンジン側アジャストバー52の取付面と
オルタネータ2のアジャストバー側ステー55の被取付
面との間に挟み込んで、アジャストバー側ボルト62に
より締付け固定するようにした。よって、スペーサー6
3にてクリアランスが吸収され、オルタネータ2のハウ
ジング5や固定子4の変形がなくなり、オルタネータ2
単体時からの磁気音の増大を防止できた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、駆動源より回転動力
を受けて発電を行う交流発電機、直流発電機等の発電機
に関するもので、例えば車両に搭載されたバッテリを充
電するオルタネータに使用される車両用交流発電機に係
わる。
【0002】
【従来の技術】近年、車両の静粛化の要求が高まり、車
両部品への低騒音化の要求の顕著化してきた。特に車両
用交流発電機においては、騒音発生要因の1つとして発
電機能上発生する磁気音の低減が急務となっている。な
お、磁気音は、電機子巻線に負荷電流が流れる時に発生
する特有のもので、電機子反作用によるエアギャップの
磁束変化に基づきローレンツ力が回転子と固定子との間
に加振力として働き、固定子やフレーム等が振動するこ
とによって発生することが知られている。
【0003】そこで、従来より、特にランデル型回転子
の爪状磁極部の表面を最適化形状にしたり、回転子と固
定子との間のエアギャップを大きくしたりする等の方法
により、回転子と固定子との間の急激な磁束変化を緩和
して加振力を減少させ、その結果、磁気音を低減させる
技術(例えば特公昭61−11066号公報、特公昭6
3−49467号公報、特開平5−56615号公報な
ど)が周知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の技術
のように、発電機本体の磁気音レベルをいくら改良して
も、発電機本体をエンジンに取り付ける際に、発電機本
体のハウジングに一体成形されたブラケット側ステー端
面とエンジン側ブラケット端面との間、あるいは発電機
本体のフレームに一体成形されたアジャストバー側ステ
ー端面とエンジン側アジャストバー端面との間のいずれ
かに隙間(クリアランス)が生じたままボルト等で無理
やり締付け固定しているので、発電機本体に歪が生じ
る。
【0005】特に発電機本体のフレームに歪が生じて変
形し、しいてはフレームで固定されている固定子および
その他の部品までも変形して車両用交流発電機の耐久性
を低下させるという問題点があった。また、固定子が変
形することにより、固定子鉄心の内周真円度が変化して
回転子と固定子との間のエアギャップが変化する等して
磁気歪が増幅され、交流発電機単体時に比べて磁気音が
非常に大きくなり、比較的エンジン回転数の低い低速域
において耳障りな異常音(騒音)として聞こえるという
不具合があった。
【0006】ここで、図7は、クリアランスL(=L2
−L1 )が0mmの場合と1.5mmの場合の実車での
車両用交流発電機の磁気音レベルの比較図で、図8は、
実車でのクリアランスL(=L2 −L1 )に対する磁気
音レベルの比較図である。なお、L1 は、図2に示した
ように、発電機本体(オルタネータ)のブラケット側ス
テーの取付寸法である。また、L2 は、図3に示したよ
うに、エンジン側ブラケットの取付寸法である。図7の
比較図からも確認できるように、最も騒音として聞こえ
易い低速域にて約10dBの大差があることが分かる。
また、図8の比較図からも確認できるように、クリアラ
ンスLが増加するにしたがって磁気音レベルが悪化し耳
障りとなる。
【0007】ここで、従来より、図9に示したように、
ブラケット側ステー111、112およびアジャストバ
ー側ステー113に、円環状の弾性材114〜116を
予め組み付け固定されているオルタネータ本体(発電機
本体)100を、ボルト101、102、ナット10
3、104、ワッシャ105〜107等の締付け具など
を用いて、エンジン側ブラケット201およびエンジン
側アジャストバー202に締付けて取り付けるようにし
た技術があった。
【0008】この従来の技術では、エンジンの振動が弾
性材114〜116により吸収されるため、オルタネー
タ本体100に伝わり難いという利点があるが、上述の
ごとく、エンジン側ブラケット201の取付寸法L2 に
て組み付けた場合に、弾性材114〜116が全て傾い
て歪んでしまう。
【0009】結果として、エンジン側ブラケット201
に対してオルタネータ本体100が傾いて取り付けられ
てしまうため、エンジンの回転動力を伝達するベルトの
テンションが一部に大きく加わることになりVリブドプ
ーリ117の溝部が摩耗したり、ベアリング118、1
19に対してシャフト120ががたつくことによりベア
リング118、119の寿命を短縮化したりする等の問
題点があった。
【0010】また、図9のオルタネータ本体100の取
付構造は、非常に複雑で、オルタネータ本体100のブ
ラケット側ステー111、112およびアジャストバー
側ステー113に弾性材114〜116を組み付け固定
する寸法誤差も大きく、より傾き易い状態となり、さら
に組付工数の増大化により大幅な製品コストの上昇を招
くという問題点もあった。
【0011】この発明は、少なくとも2つの第1、第2
の支持手段への取り付けによる発電機本体の変形や騒音
の低減を図ると共に、発電機本体の耐久性の低下および
製品コストの上昇を防止することが可能な発電機の提供
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、回転軸と共に一体的に回転する回転子、この回転子
の外周に対向して配された固定子、この固定子を保持固
定する保持部、およびこの保持部より径方向外方へ延ば
され、前記回転軸の軸方向と平行な第1の取付寸法を隔
てて設けられた少なくとも2つの第1、第2の被支持部
を有し、回転動力を受けて発電を行う発電機本体と、前
記第1の取付寸法と異なる軸方向長さで前記回転軸の軸
方向と平行な第2の取付寸法を隔てて設けられ、且つ前
記第1、第2の被支持部に対して前記回転軸の軸方向と
平行な方向にて対向して設けられた少なくとも2つの第
1、第2の支持手段と、少なくとも前記第2の支持手段
と前記第2の被支持部との間に設けられ、前記第1の取
付寸法と前記第2の取付寸法との寸法差と略同一の厚み
の吸収手段と、前記第1の支持手段に前記第1の被支持
部を固定する第1の固定手段と、前記第2の支持手段と
前記第2の被支持部との間に前記吸収手段を挟み込んだ
状態で、前記第2の支持手段に前記第2の被支持部を締
付け固定する第2の固定手段とを備えた技術手段を採用
した。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発電機において、前記第2の固定手段は、前記第2の
支持手段に形成されたボルト穴を挿通すると共に、前記
発電機本体の第2の被支持部に形成されたねじ穴に螺合
するボルト等の締付け具であり、前記吸収手段は、鉄系
材料または弾性材料により形成され、前記締付け具が挿
通可能な挿通穴を有するスペーサーである技術手段を採
用した。請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発
電機において、前記弾性材料は、硬質のばね材料または
硬質のゴム材料よりなる技術手段を採用した。請求項4
に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発電
機において、前記吸収手段は、前記発電機本体の第2の
被支持部の前記第2の支持手段との対向面、あるいは前
記第2の支持手段の前記発電機本体の第2の被支持部と
の対向面に一体的に設けられた技術手段を採用した。
【0014】請求項5に記載の発明は、回転軸と共に一
体的に回転する回転子、この回転子の外周に対向して配
された固定子、この固定子を保持固定する保持部、この
保持部より径方向外方へ延ばされ、前記回転軸の軸方向
と平行な第1の取付寸法を隔てて設けられた少なくとも
2つの第1、第2の被支持部、およびこれらのうちの少
なくとも第2の被支持部に設けられた挿通穴を有し、回
転動力を受けて発電を行う発電機本体と、前記第1の取
付寸法と異なる軸方向長さで前記回転軸の軸方向と平行
な第2の取付寸法を隔てて設けられ、且つ前記第1、第
2の被支持部に対して前記回転軸の軸方向と平行な方向
にて対向して設けられた少なくとも2つの第1、第2の
支持手段と、前記挿通穴内で移動可能に嵌め合わされて
前記第2の被支持部を貫通し、且つ一方側が前記第2の
支持手段に当接すると共に、前記回転軸の軸方向に平行
な貫通穴を有する吸収手段と、前記第1の支持手段に前
記第1の被支持部を固定する第1の固定手段と、前記第
2の支持手段を係止する一方の係止部、および前記吸収
手段の他方側を係止する他方の係止部を有し、前記吸収
手段の貫通穴を貫通した状態で、前記第2の支持手段に
前記吸収手段を締付け固定する第2の固定手段とを備え
た技術手段を採用した。
【0015】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、第1の固定手
段によって、第1の支持手段に発電機本体の第1の被支
持部を固定すると共に、第2の支持手段と発電機本体の
第2の被支持部との間に吸収手段を挟み込んだ状態で、
第2の固定手段によって、第2の支持手段に発電機本体
の第2の被支持部を締付け固定する。これにより、発電
機本体の第1の取付寸法と第1、第2の支持手段の第2
の取付寸法との寸法差が吸収手段の存在により吸収され
るので、第2の支持手段と第2の被支持部との間に隙間
がなくなる。したがって、第2の固定手段によって第2
の支持手段に第2の被支持部を締付け固定しても、発電
機本体の保持部に歪が発生せず、保持部に保持固定され
ている固定子およびその他の部品の変形が抑えられる。
【0016】請求項5に記載の発明によれば、第1の固
定手段によって、第1の支持手段に発電機本体の第1の
被支持部を固定することにより、発電機本体は回転軸の
軸方向の位置決めがなされる。また、発電機本体の少な
くとも第2の被支持部の挿通穴内に吸収手段を嵌め合わ
せ、この吸収手段の貫通穴内を貫通する第2の固定手段
の一方の係止部により第2の支持手段を係止し、第2の
固定手段の他方の係止部により吸収手段の他方側を係止
した状態で、第2の固定手段によって、第2の支持手段
に発電機本体の第2の被支持部を締付け固定することに
より、発電機本体は回転軸の回転方向の位置決めがなさ
れる。したがって、第2の固定手段によって第2の支持
手段に第2の被支持部を締付け固定しても、発電機本体
の第1の取付寸法と第1、第2の支持手段の第2の取付
寸法との寸法差を保った状態で、発電機本体を第1、第
2の支持手段に固定できるので、発電機本体の保持部に
歪が発生せず、保持部に保持固定されている固定子およ
びその他の部品の変形が抑えられる。
【0017】
【実施例】次に、この発明の交流発電機を自動車等の車
両用交流発電機としてのオルタネータに適用した複数の
実施例に基づいて説明する。
【0018】〔第1実施例の構成〕図1ないし図3はこ
の発明の第1実施例を示したもので、図1はオルタネー
タ取付装置を示した図で、図2はオルタネータの単体構
造を示した図である。このオルタネータ取付装置1は、
オルタネータ2を自動車の車体や走行用のエンジンE等
の支持手段に取り付ける発電機取付装置であって、自動
車のエンジンルーム(図示せず)に設置されている。
【0019】オルタネータ2は、本発明の発電機本体で
あって、回転子3、固定子4およびハウジング5等より
構成されている。回転子3は、界磁として働く部分で、
シャフト6と一体的に回転する。この回転子3は、ラン
デル型のポールコア(界磁鉄心)7、界磁巻線(フィー
ルドコイル)9および2個のスリップリング10等によ
って構成されている。シャフト6の一端部には、エンジ
ンEの回転動力をシャフト6に伝達するためのVリブド
プーリ11が取り付けられている。このVリブドプーリ
11は、ベルト等の連結手段(図示せず)を介してエン
ジンEの出力軸に装着されたプーリ(図示せず)に連結
されている。
【0020】ポールコア7は、中央に界磁巻線9が巻か
れ、界磁巻線9に励磁電流が流れると、爪状磁極部12
が全てN極になり、爪状磁極部13が全てS極になる。
また、爪状磁極部12、13の各々の端面には、ハウジ
ング5内に冷却風を吸い込む冷却ファン14、15が一
体的に取り付けられている。2個のスリップリング10
は、シャフト6の他端部の外周に取り付けられており、
各々の外周がブラシ16に摺接する。
【0021】固定子4は、ポールコア7の外周に対向し
て配された電機子鉄心17、およびこの電機子鉄心17
に巻かれた三相の電機子巻線18等から構成されてい
る。電機子鉄心17は、磁性材料製の薄板を複数積層し
たもので、ハウジング5の内周に圧入されて一体化され
ている。また、電機子鉄心17は、ポールコア7の爪状
磁極部12、13から出た磁束が三相の電機子巻線18
と有効に交差するように作られた磁束通路を形成する。
そして、電機子鉄心17の内周側には、多数のスロット
(図示せず)が等間隔で形成されている。三相の電機子
巻線18は、Y結線またはΔ結線により接続され、回転
子3の回転に伴って三相交流出力が誘起する。
【0022】ハウジング5は、本発明の保持部であっ
て、ドライブフレーム21、リヤフレーム22およびリ
ヤカバー23により構成されている。ドライブフレーム
21とリヤフレーム22は、回転子3と固定子4を保持
固定すると同時に、エンジンEへの取り付けを行うもの
である。
【0023】また、ドライブフレーム21とリヤフレー
ム22は、複数のスタッドボルト24および複数のナッ
ト25等の締付け具により直接接合されている。そし
て、ドライブフレーム21とリヤフレーム22には、冷
却ファン14、15の回転により吸い込まれる冷却風の
通気用の穴26、27が多数開口している。なお、ドラ
イブフレーム21とリヤフレーム22の内周には、シャ
フト6がベアリング28、29を介して回転自在に支持
されている。
【0024】また、リヤフレーム22とリヤカバー23
との間には、ブラシ16、整流装置31および出力端子
(図示せず)等が取り付けられている。そして、リヤフ
レーム22とリヤカバー23との間には、整流装置3
1、ブラシホルダ32およびICレギュレータ33等が
ねじ等の手段で組み付けられている。整流装置31は、
複数個のダイオード(図示せず)を集めたもので、交流
電流を直流電流に変換(整流)するものである。この整
流装置31は、車両に搭載された電気負荷やバッテリ
(いずれも図示せず)に電気的に接続されている。
【0025】ブラシホルダ32は、ブラシ16を収納保
持するものである。ICレギュレータ33は、界磁巻線
9とアース(図示せず)との間に入れたトランジスタ等
のスイッチング素子(図示せず)をオン、オフすること
により界磁巻線9を流れる励磁電流を制御してオルタネ
ータ2の出力電圧を一定にするものである。
【0026】次に、オルタネータ取付装置1の構造を、
図1ないし図3に基づいて詳細に説明する。ここで、図
3はエンジンEのオルタネータ取付部40を示した図で
ある。エンジンEは、オルタネータ2を回転駆動する駆
動源と、オルタネータ2を自動車等の車両へ取り付ける
ためのオルタネータ取付部40とを兼ねている。このオ
ルタネータ取付部40は、発電機取付手段であって、オ
ルタネータ2を支持固定するための下側支持部材41と
上側支持部材42とから構成され、これらはボルト4
3、44およびワッシャ45、46等の締付け具により
エンジンEのボディに締付け固定されている。
【0027】下側支持部材41は、エンジンEのボディ
より側方へ向かって突出した突出部47、この突出部4
7のフロント側上端部分よりボディの外壁面に沿って上
方へ向かって延長されたエンジン側ブラケット48、お
よび突出部47のリヤ側上端部分よりエンジン側ブラケ
ット48と同一方向に延長されたエンジン側ブラケット
49を一体成形している。
【0028】エンジン側ブラケット48は、円形状の挿
通穴48aが形成されている。この挿通穴48aは、シ
ャフト6の軸方向と平行な方向に形成され、エンジン側
ブラケット48の外側面と取付面とを貫通する。また、
挿通穴48a内には、円筒状のスライドブッシュ50が
挿通穴48aの中心線方向に移動可能に嵌め合わされて
いる。スライドブッシュ50は、ブラケット側ボルト6
1が挿通可能な円形状のボルト穴50aを形成してい
る。
【0029】エンジン側ブラケット49は、本発明の第
1の支持手段であって、ブラケット側ボルト61が螺合
するねじ穴49aが形成されている。このねじ穴49a
は、シャフト6の軸方向と平行な方向に形成され、エン
ジン側ブラケット49の外側面と取付面とを貫通する。
【0030】上側支持部材42は、エンジンEのボディ
より側方へ向かって突出した突出部51、およびこの突
出部51のフロント側下端部分よりボディの外壁面に沿
って下方へ向かって垂下されたエンジン側アジャストバ
ー52を一体成形している。エンジン側アジャストバー
52は、本発明の第2の支持手段であって、エンジン側
ブラケット49の取付面に対してシャフト6の軸方向と
平行な第2の取付寸法L2 (図3参照)を隔てて設けら
れている。
【0031】さらに、エンジン側アジャストバー52
は、オルタネータ2にエンジンEの回転動力を伝達する
ためのベルトのテンション等を調整するため、オルタネ
ータ2をブラケット側ボルト61を支点として回動させ
ることが可能な円弧状の長穴52aが形成されている。
この長穴52aは、アジャストバー側ボルト62が挿通
可能で、シャフト6の軸方向と平行な方向に形成されて
いる。また、長穴52aは、エンジン側アジャストバー
52の外側面と取付面とを貫通する。
【0032】そして、オルタネータ2のドライブフレー
ム21には、エンジン側ブラケット48の取付面に対向
して取り付けられるブラケット側ステー53が一体成
形、ボルト等の締付け具により締付け固定、あるいはろ
う付け等の溶接手段により接合されている。このブラケ
ット側ステー53は、ドライブフレーム21の外周面よ
りシャフト6の径方向外方(図示下方)へ向かって延長
され、ブラケット側ボルト61が挿通可能な円形状のボ
ルト穴53aが形成されている。
【0033】また、リヤフレーム22には、エンジン側
ブラケット49の取付面に対向して取り付けられるブラ
ケット側ステー54が一体成形、ボルト等の締付け具に
より締付け固定、あるいはろう付け等の溶接手段により
接合されている。このブラケット側ステー54は、本発
明の第1の被支持部であって、リヤフレーム22の外周
面よりブラケット側ステー53と同一方向へ向かって延
長され、ブラケット側ボルト61が挿通可能な円形状の
ボルト穴54aが形成されている。
【0034】これらのボルト穴53a、54aは、シャ
フト6の軸方向と平行な方向で、且つ同一軸心上に形成
されている。また、ボルト穴53a、54aは、エンジ
ン側ブラケット48の取付面にスライドブッシュ50を
介してブラケット側ボルト61により締付け固定される
ブラケット側ステー53の被取付面とエンジン側ブラケ
ット49の取付面にブラケット側ボルト61により直接
締付け固定されるブラケット側ステー54の被取付面と
を貫通する。
【0035】また、オルタネータ2のドライブフレーム
21には、エンジン側アジャストバー52の取付面に対
向して取り付けられるアジャストバー側ステー55が一
体成形、ボルト等の締付け具により締付け固定、あるい
はろう付け等の溶接手段により接合されている。このア
ジャストバー側ステー55は、本発明の第2の被支持部
であって、ドライブフレーム21の外周面よりシャフト
6の径方向外方(図示上方)へ向かって延長されてい
る。そして、オルタネータ2のアジャストバー側ステー
55の被取付面は、ブラケット側ステー54の被取付面
に対してシャフト6の軸方向と平行で、且つ第2の取付
寸法L2 と同一方向の第1の取付寸法L1(図2参照)
を隔てて設けられている。
【0036】さらに、アジャストバー側ステー55は、
アジャストバー側ボルト62が挿通可能な円形状のねじ
穴55aが形成されている。このねじ穴55aは、シャ
フト6の軸方向と平行な方向、つまりボルト穴53a、
54aと平行な方向に形成されている。また、ねじ穴5
5aは、エンジン側アジャストバー52の取付面にスペ
ーサー63を介してアジャストバー側ボルト62により
締付け固定されるアジャストバー側ステー55の被取付
面と内側面とを貫通する。
【0037】ブラケット側ボルト61は、本発明の第1
の固定手段であって、円環板状のワッシャ64を介して
スライドブッシュ50を係止する係止部としての六角状
の頭部61a、この頭部61aより延長された棒状の軸
部61b、およびこの軸部61bの先端側または略全体
に形成されたねじ部61cを有する。
【0038】なお、ブラケット側ボルト61の軸部61
bは、スライドブッシュ50のボルト穴50a、ブラケ
ット側ステー53のボルト穴53a、ブラケット側ステ
ー54のボルト穴54aを貫通する。また、ブラケット
側ボルト61のねじ部61cは、エンジン側ブラケット
49のねじ穴49aに螺合する。そして、本例では、ブ
ラケット側ボルト61とワッシャ64から締付け具が構
成される。
【0039】アジャストバー側ボルト62は、本発明の
第2の固定手段であって、円環板状のワッシャ65を介
してエンジン側アジャストバー52の外側面を係止する
係止部としての六角状の頭部62a、この頭部62aよ
り延長された棒状の軸部62b、およびこの軸部62b
の先端側または略全体に形成されたねじ部62cを有す
る。
【0040】なお、アジャストバー側ボルト62の軸部
62bは、エンジン側アジャストバー52の長穴52
a、スペーサー63のボルト穴63aを貫通する。ま
た、アジャストバー側ボルト62のねじ部62cは、ア
ジャストバー側ステー55のねじ穴55aに螺合する。
そして、本例では、アジャストバー側ボルト62とワッ
シャ65から締付け具が構成される。
【0041】スペーサー63は、本発明の吸収手段であ
って、鉄系材料(例えばワッシャなど)、あるいは弾性
材料(例えば硬質ゴム、ウェーブワッシャなど)等より
なり、オルタネータ2の第1の取付寸法L1 とエンジン
Eの第2の取付寸法L2 との寸法差(=クリアランス)
Lに相当する厚さ(例えば0.5mm〜10mm)の円
環板状の環状体である。なお、スペーサー63の形状
は、この実施例に限定されるものではなく、円弧形状、
楕円形状、長円形状、多角形状等自由に設計変更でき
る。
【0042】また、スペーサー63の内部には、アジャ
ストバー側ボルト62を挿通可能な円形状のボルト穴6
3aが形成されている。そして、スペーサー63は、ア
ジャストバー側ボルト62によるエンジン側アジャスト
バー52とアジャストバー側ステー55の締付けによっ
て、エンジン側アジャストバー52の取付面とアジャス
トバー側ステー55の被取付面との間に挟持されて、エ
ンジン側アジャストバー52の取付面とアジャストバー
側ステー55の被取付面との隙間(クリアランス)を吸
収するクリアランス吸収材として働く。
【0043】〔第1実施例の取付方法〕次に、この実施
例のオルタネータ2の取付方法を図1ないし図3に基づ
いて簡単に説明する。オルタネータ2をエンジンEのオ
ルタネータ取付部40に取り付ける場合には、先ずスラ
イドブッシュ50とエンジン側ブラケット49との間
に、オルタネータ2のブラケット側ステー53およびブ
ラケット側ステー54を差し込む。
【0044】そして、ワッシャ64を介してスライドブ
ッシュ50、ブラケット側ステー53、ブラケット側ス
テー54、エンジン側ブラケット49をブラケット側ボ
ルト61により締付けることによって、オルタネータ2
のブラケット側ステー53の被取付面がエンジン側ブラ
ケット49の取付面に隙間(クリアランス)なく固定さ
れる。
【0045】次に、ベルトをエンジンEの出力軸のプー
リ(図示せず)とオルタネータ2のVリブドプーリ11
との間に掛け渡し、エンジン側アジャストバー52の長
穴52aを利用することにより、ベルトに所定のテンシ
ョンが加わる位置で、エンジン側アジャストバー52の
取付面とオルタネータ2のアジャストバー側ステー55
の被取付面とを対向配置させる。
【0046】このとき、エンジンEのオルタネータ取付
部40への取り付けを行い易くするために、オルタネー
タ2の第1の取付寸法L1 よりエンジンEの第2の取付
寸法L2 の方がクリアランスL(=L2 −L1 )の分だ
け大きくなっている。すなわち、第1の取付寸法L1 と
第2の取付寸法L2 との寸法差はL2 −L1 >0であ
り、エンジン側アジャストバー52の取付面とアジャス
トバー側ステー55の被取付面との間にクリアランスL
(隙間)が生じたまま、アジャストバー側ボルト62に
より無理やり締付けると、オルタネータ2のドライブフ
レーム21やリヤフレーム22に歪が生じて変形してし
まう。
【0047】そこで、この実施例では、予めクリアラン
スLを見込んで、締付け固定後にドライブフレーム21
やリヤフレーム22の変形を実質的に抑えるため、クリ
アランスLと略同一の厚さのスペーサー63を、エンジ
ン側アジャストバー52の取付面とアジャストバー側ス
テー55の被取付面との間に挟み込んで、両者を対向さ
せた。
【0048】そして、ワッシャ65を介してエンジン側
アジャストバー52、アジャストバー側ステー55をア
ジャストバー側ボルト62により締付けることによっ
て、スペーサー63を介してオルタネータ2のアジャス
トバー側ステー55の被取付面がエンジン側アジャスト
バー52の取付面に固定される。
【0049】これにより、オルタネータ2は、図示下側
の下側支持部材41のエンジン側ブラケット49の取付
面にブラケット側ボルト61により締付け固定され、図
示上側の上側支持部材42のエンジン側アジャストバー
52の取付面にアジャストバー側ボルト62により締付
け固定されることにより、シャフト6の軸方向の位置決
めおよびシャフト6の回転方向の位置決めがなされる。
したがって、組付作業を増大化させることなく、エンジ
ンEのオルタネータ取付部40へオルタネータ2が取り
付けられることになる。
【0050】〔第1実施例の作用〕次に、この実施例の
オルタネータ2の作用を図1ないし図3に基づいて簡単
に説明する。エンジンEの回転動力がベルトを介してV
リブドプーリ11に伝達されるとシャフト6が回転する
ことにより回転子3が回転する。そして、界磁巻線9に
バッテリより電圧が印加されて界磁巻線9に励磁電流が
流れることによりポールコア7の爪状磁極部12、13
が励磁される。これにより、爪状磁極部12が全てN極
になり、爪状磁極部13が全てS極になる。
【0051】そして、回転子3と相対回転運動する固定
子4の電機子鉄心17に回転磁界が発生し、三相の電機
子巻線18に交流電流が誘起する。この三相の交流電流
は、整流装置31により直流電流に変換され、バッテリ
を充電すると共に、自動車の電気負荷に電力を供給す
る。
【0052】〔第1実施例の効果〕以上のように、オル
タネータ2は、エンジンEのオルタネータ取付部40に
取り付ける際に、スペーサー63をオルタネータ2のア
ジャストバー側ステー55の被取付面とエンジン側アジ
ャストバー52の取付面との間に挿入して組み付けるよ
うにしている。これにより、クリアランスLが吸収さ
れ、アジャストバー側ボルト62の締付けによるオルタ
ネータ2のドライブフレーム21やリヤフレーム22等
のハウジング5の変形を抑えることができる。この結
果、ハウジング5の内周に圧入されて一体化されている
固定子4の変形を防止できるので、オルタネータ2の長
寿命化を図ることができる。
【0053】また、固定子4の変形を防止することによ
り、電機子鉄心17の内周真円度が変化せず、回転子3
のポールコア7の外周と固定子4の電機子鉄心17の内
周との間のエアギャップが変化しなくなるので、磁気歪
が生じることはなく、オルタネータ2単体時と比較して
耳障りな磁気音が増大する心配はない。この結果、オル
タネータ2をエンジンEに取り付けても磁気歪が増幅す
ることはなく、ポールコア7の爪状磁極部12、13の
表面を最適化形状にしたり、エアギャップを大きくした
りする等の方法でオルタネータ2単体時の磁気音レベル
を低減しておけば、比較的エンジン回転数の低い低速域
においても耳障りな異常音(騒音)を飛躍的に低減する
ことができる。
【0054】さらに、スペーサー63を用いて、オルタ
ネータ2をエンジンEのオルタネータ取付部40へ取り
付けても、エンジン側ブラケット48、49やアジョス
ト側ステー52に対してオルタネータ2が傾いて取り付
けられることはない。この結果、エンジンの回転動力を
伝達するベルトのテンションが偏って加わることを防止
できるので、Vリブドプーリ11の溝部が摩耗したり、
ベアリング28、29に対してシャフト6ががたつくこ
とによりベアリング28、29の寿命を短縮化したりす
る等のオルタネータ2の耐久性の低下を防止することが
できる。
【0055】また、例えば従来のオルタネータにスペー
サー63を追加するだけで、上記の種々の効果を得るこ
とができるので、オルタネータ2をエンジンEのオルタ
ネータ取付部40に組み付ける際の組付工数の増大化を
防止でき、これによりオルタネータ2とオルタネータ取
付部40により構成されるオルタネータ取付装置、特に
オルタネータ2の製品コストの上昇を抑えることができ
る。
【0056】〔第2実施例〕図4はこの発明の第2実施
例を示したもので、オルタネータ本体構造を示した図で
ある。この実施例では、鉄系材料により形成された円環
板状のスペーサー71を、オルタネータ2のドライブフ
レーム21に形成されたアジャストバー側ステー55の
被取付面に、接着剤等の接着方法またはろう付けや溶接
等の溶接方法などの各種接合方法を用いて、エンジンE
に取り付ける前に予め接合している。なお、スペーサー
71には、アジャストバー側ボルト62が挿通可能な円
形状のボルト穴71aが形成されている。
【0057】〔第3実施例〕図5はこの発明の第3実施
例を示したもので、オルタネータ本体構造を示した図で
ある。この実施例では、鉄系材料や樹脂材料により形成
された円環板状のスペーサー72を、オルタネータ2の
アジャストバー側ステー55の被取付面に形成された凹
所等の埋設部73に、接着剤等の接着方法、ろう付けや
溶接等の溶接方法を用いて、エンジンEに取り付ける前
に埋設している。
【0058】なお、スペーサー72には、アジャストバ
ー側ボルト62が挿通可能な円形状のボルト穴72aが
形成されている。また、スペーサー72には、埋設部7
3内に埋設される円環板状の被埋設部72b、および埋
設部73よりエンジン側アジャストバー52がわに突き
出した円環板状の吸収部72cが一体成形されている。
この吸収部72cの厚さは、オルタネータ2の第1の取
付寸法L1 とエンジンEの第2の取付寸法L2 との寸法
差(=クリアランス)Lに相当する厚さである。
【0059】〔第4実施例の構成〕図6はこの発明の第
4実施例を示したもので、オルタネータ取付装置を示し
た図である。この実施例の下側支持部材41は、突出部
47の中央の上端部分よりエンジンEのボディの外壁面
に沿って上方へエンジン側ブラケット74を延長してい
る。
【0060】このエンジン側ブラケット74のフロント
側(図示左側)の取付面には、オルタネータ2のドライ
ブフレーム21に形成された第1の被支持部としてのブ
ラケット側ステー75の被取付面が第1の固定手段とし
てのブラケット側ボルト77により直接締付け固定され
ている。また、エンジン側ブラケット74のリヤ側(図
示右側)の取付面には、オルタネータ2のリヤフレーム
22に形成されたブラケット側ステー76の被取付面が
ブラケット側ボルト77によりスライドブッシュ78を
介して締付け固定されている。
【0061】エンジン側ブラケット74、ブラケット側
ステー75およびスライドブッシュ78には、ブラケッ
ト側ボルト77の軸部(図示せず)を挿通するボルト穴
(図示せず)が形成されている。ブラケット側ステー7
6には、スライドブッシュ78が移動可能な挿通穴(図
示せず)が形成されている。
【0062】ブラケット側ボルト77の頭部77aは、
ブラケット側ステー75の外側面をワッシャ79を介し
て係止する一方の係止部として働く。また、軸部の先端
側または略全体ねじ部77cは、ナット80に螺合す
る。そして、ナット80は、スライドブッシュ78の後
端面をワッシャ81を介して係止する他方の係止部とし
て働く。
【0063】また、エンジンEの上側支持部材42のエ
ンジン側アジャストバー52の取付面には、オルタネー
タ2のドライブフレーム21に形成された第2の被支持
部としてのアジャストバー側ステー82の被取付面がア
ジャストバー側ボルト83によりスライドブッシュ84
を介して締付け固定されている。アジャストバー側ステ
ー82には、スライドブッシュ84が移動可能な挿通穴
82aが形成されている。また、スライドブッシュ84
は、本発明の吸収手段であって、第2の固定手段として
のアジャストバー側ボルト83の軸部83bを挿通する
貫通穴としてのボルト穴84aを形成した円筒状の筒状
体である。
【0064】アジャストバー側ボルト83の頭部83a
は、エンジン側アジャストバー52の外側面をワッシャ
85を介して係止する一方の係止部として働く。また、
軸部83bの先端側または略全体に形成されたねじ部8
3cは、ナット86に螺合する。そして、ナット86
は、スライドブッシュ84の後端面をワッシャ87を介
して係止する他方の係止部として働く。
【0065】〔第4実施例の取付方法〕次に、この実施
例のオルタネータ2の取付方法を図6に基づいて簡単に
説明する。オルタネータ2をエンジンEのオルタネータ
取付部40に取り付ける場合には、先ずスライドブッシ
ュ78をブラケット側ステー76の挿通穴内に嵌め込ん
だ状態で、エンジン側ブラケット74の両側の取付面
に、オルタネータ2のブラケット側ステー75の被取付
面とブラケット側ステー76の被取付面とを対向させ
る。
【0066】そして、ワッシャ79、81を介してブラ
ケット側ステー75、エンジン側ブラケット74、ブラ
ケット側ステー76、スライドブッシュ78をブラケッ
ト側ボルト77により締付けることによって、オルタネ
ータ2のブラケット側ステー75の被取付面がエンジン
側ブラケット74のフロント側の取付面に隙間(クリア
ランス)なく固定される。
【0067】次に、第1実施例と同様にして、ベルトを
エンジンEの出力軸のプーリ(図示せず)とオルタネー
タ2のVリブドプーリ11との間に掛け渡し、エンジン
側アジャストバー52の長穴52aを利用することによ
り、ベルトに所定のテンションが加わる位置にオルタネ
ータ2を配置する。そして、スライドブッシュ84を挿
通穴82a内に嵌め込んだ状態で、エンジン側アジャス
トバー52の取付面とオルタネータ2のアジャストバー
側ステー82の被取付面とを対向配置させる。
【0068】そして、ワッシャ85、87を介してエン
ジン側アジャストバー52、スライドブッシュ84をア
ジャストバー側ボルト83により締付けることによっ
て、オルタネータ2のアジャストバー側ステー55の被
取付面とエンジン側アジャストバー52の取付面とがク
リアランスLを保った状態で固定される。これにより、
オルタネータ2は、図示下側の下側支持部材41のエン
ジン側ブラケット74の両側の取付面にブラケット側ボ
ルト77により締付け固定されることにより、シャフト
6の軸方向の位置決めがなされる。また、図示上側の上
側支持部材42のエンジン側アジャストバー52の取付
面にアジャストバー側ボルト83により締付け固定され
ることにより、シャフト6の回転方向の位置決めがなさ
れる。
【0069】〔第4実施例の効果〕以上のように、この
実施例のオルタネータ2は、オルタネータ2のアジャス
トバー側ステー82の被取付面が上側支持部材42のエ
ンジン側アジャストバー52の取付面に対してクリアラ
ンスLを保った状態でシャフト6の軸方向および回転方
向の動きが規制されている。
【0070】この結果、オルタネータ2のドライブフレ
ーム21やリヤフレーム22等のハウジング5におい
て、シャフト6の軸方向と平行な方向に大きな締付け力
が無理に加わらないので、ハウジング5に歪が発生せ
ず、ハウジング5の変形が抑えられる。これにより、固
定子4の変形を防止することにより、電機子鉄心17の
内周真円度が変化せず、回転子3のポールコア7の外周
と固定子4の電機子鉄心17の内周との間のエアギャッ
プが変化しなくなるので、磁気歪が生じることはなく、
耳障りな磁気音を抑えることができる。
【0071】〔変形例〕第2、第3実施例では、スペー
サー71、72をオルタネータ2のアジャストバー側ス
テー55の被取付面に予め一体的に設けておいたが、ス
ペーサー71、72を取付面に予め一体的に設けておい
ても良い。
【0072】この実施例では、本発明を車両用交流発電
機としてのオルタネータ2に適用しが、本発明を電動モ
ータ、内燃機関、水車、風車等の駆動源により回転駆動
されるその他の交流発電機に適用しても良い。また、本
発明を直流発電機に用いても良い。
【0073】この実施例では、第1、第2の支持手段と
してエンジンEに締付け固定されたエンジン側ブラケッ
ト49、74、エンジン側アジャストバー52を用いた
が、第1、第2の支持手段としてエンジンを除く駆動
源、車体等のオルタネータ取付手段(発電機取付手段)
を用いても良い。また、第1、第2の被支持部と第1、
第2の支持手段は、各々2以上設けられていても良い。
【0074】
【発明の効果】請求項1および請求項5に記載の発明
は、第2の固定手段により発電機本体を第2の支持手段
に締付け固定しても、発電機本体において回転軸の軸方
向に大きな締付け力が無理に加わらないので、発電機本
体に歪が生じない。特に第1、第2の被支持部に繋がる
保持部に歪が生じないので、固定子を保持固定する保持
部の変形が抑えられ、固定子およびその他の部品の変形
を防止することができる。これにより、固定子の内周真
円度の変化が小さくなり、回転子の外周と固定子の内周
との間のエアギャップの変化が小さくなるので、磁気歪
や磁気音の発生を抑えることができる。また、発電機本
体の変形を防止できるので、発電機本体の耐久性を向上
することができ、吸収手段を設けるだけで磁気音低減の
効果が得られるので、組付工数の増大化を防止でき、製
品コストの著しい上昇を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例に用いたオルタネータ取
付装置を示した断面図である。
【図2】図1のオルタネータの単体構造を示した断面図
である。
【図3】図1のエンジンのオルタネータ取付部を示した
正面図である。
【図4】この発明の第2実施例に用いたオルタネータの
単体構造を示した断面図である。
【図5】この発明の第3実施例に用いたオルタネータの
単体構造を示した断面図である。
【図6】この発明の第4実施例に用いたオルタネータ取
付装置を示した断面図である。
【図7】磁気音レベルとオルタネータ回転数、エンジン
回転数との関係を示した比較図である。
【図8】磁気音レベルとクリアランスとの関係を示した
比較図である。
【図9】従来の技術としてのオルタネータ取付装置を示
した断面図である。
【符号の説明】
E エンジン 1 オルタネータ取付装置 2 オルタネータ(発電機本体) 3 回転子 4 固定子 5 ハウジング(保持部) 6 シャフト(回転軸) 18 電機子巻線 21 ドライブフレーム 22 リヤフレーム 49 エンジン側ブラケット(第1の支持手段) 52 エンジン側アジャストバー(第2の支持手段) 54 ブラケット側ステー(第1の被支持部) 55 アジャストバー側ステー(第2の被支持部) 61 ブラケット側ボルト(第1の固定手段、締付け
具) 62 アジャストバー側ボルト(第2の固定手段、締付
け具) 63 スペーサー(吸収手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)回転軸と共に一体的に回転する回転
    子、この回転子の外周に対向して配された固定子、この
    固定子を保持固定する保持部、およびこの保持部より径
    方向外方へ延ばされ、前記回転軸の軸方向と平行な第1
    の取付寸法を隔てて設けられた少なくとも2つの第1、
    第2の被支持部を有し、回転動力を受けて発電を行う発
    電機本体と、 (b)前記第1の取付寸法と異なる軸方向長さで前記回
    転軸の軸方向と平行な第2の取付寸法を隔てて設けら
    れ、且つ前記第1、第2の被支持部に対して前記回転軸
    の軸方向と平行な方向にて対向して設けられた少なくと
    も2つの第1、第2の支持手段と、 (c)少なくとも前記第2の支持手段と前記第2の被支
    持部との間に設けられ、前記第1の取付寸法と前記第2
    の取付寸法との寸法差と略同一の厚みの吸収手段と、 (d)前記第1の支持手段に前記第1の被支持部を固定
    する第1の固定手段と、 (e)前記第2の支持手段と前記第2の被支持部との間
    に前記吸収手段を挟み込んだ状態で、前記第2の支持手
    段に前記第2の被支持部を締付け固定する第2の固定手
    段とを備えた発電機。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の発電機において、 前記第2の固定手段は、前記第2の支持手段に形成され
    たボルト穴を挿通すると共に、前記発電機本体の第2の
    被支持部に形成されたねじ穴に螺合するボルト等の締付
    け具であり、 前記吸収手段は、鉄系材料または弾性材料により形成さ
    れ、前記締付け具が挿通可能な挿通穴を有するスペーサ
    ーであることを特徴とする発電機。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の発電機において、 前記弾性材料は、硬質のばね材料または硬質のゴム材料
    よりなることを特徴とする発電機。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2に記載の発電機に
    おいて、 前記吸収手段は、前記発電機本体の第2の被支持部の前
    記第2の支持手段との対向面、あるいは前記第2の支持
    手段の前記発電機本体の第2の被支持部との対向面に一
    体的に設けられたことを特徴とする発電機。
  5. 【請求項5】(a)回転軸と共に一体的に回転する回転
    子、この回転子の外周に対向して配された固定子、この
    固定子を保持固定する保持部、この保持部より径方向外
    方へ延ばされ、前記回転軸の軸方向と平行な第1の取付
    寸法を隔てて設けられた少なくとも2つの第1、第2の
    被支持部、およびこれらのうちの少なくとも第2の被支
    持部に設けられた挿通穴を有し、回転動力を受けて発電
    を行う発電機本体と、 (b)前記第1の取付寸法と異なる軸方向長さで前記回
    転軸の軸方向と平行な第2の取付寸法を隔てて設けら
    れ、且つ前記第1、第2の被支持部に対して前記回転軸
    の軸方向と平行な方向にて対向して設けられた少なくと
    も2つの第1、第2の支持手段と、 (c)前記挿通穴内で移動可能に嵌め合わされて前記第
    2の被支持部を貫通し、且つ一方側が前記第2の支持手
    段に当接すると共に、前記回転軸の軸方向に平行な貫通
    穴を有する吸収手段と、 (d)前記第1の支持手段に前記第1の被支持部を固定
    する第1の固定手段と、 (e)前記第2の支持手段を係止する一方の係止部、お
    よび前記吸収手段の他方側を係止する他方の係止部を有
    し、前記吸収手段の貫通穴を貫通した状態で、前記第2
    の支持手段に前記吸収手段を締付け固定する第2の固定
    手段とを備えた発電機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015175363A (ja) * 2014-03-18 2015-10-05 サンデンホールディングス株式会社 エンジン補機の取付装置

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WO2006021287A1 (de) 2004-08-25 2006-03-02 Schaeffler Kg Drehpunktlagerung eines aggregates
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