JPH0730216A - スルーホール配線板 - Google Patents

スルーホール配線板

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JPH0730216A
JPH0730216A JP5175392A JP17539293A JPH0730216A JP H0730216 A JPH0730216 A JP H0730216A JP 5175392 A JP5175392 A JP 5175392A JP 17539293 A JP17539293 A JP 17539293A JP H0730216 A JPH0730216 A JP H0730216A
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JP
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wiring board
hole
resistance
powder
average
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JP5175392A
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English (en)
Inventor
Akira Otani
章 大谷
Akinori Yokoyama
明典 横山
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/09Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern
    • H05K1/092Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks
    • H05K1/095Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks for polymer thick films, i.e. having a permanent organic polymeric binder
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/40Forming printed elements for providing electric connections to or between printed circuits
    • H05K3/4038Through-connections; Vertical interconnect access [VIA] connections
    • H05K3/4053Through-connections; Vertical interconnect access [VIA] connections by thick-film techniques
    • H05K3/4069Through-connections; Vertical interconnect access [VIA] connections by thick-film techniques for via connections in organic insulating substrates

Abstract

(57)【要約】 【目的】 銀マイグレーションによる絶縁不良を起こさ
ず、耐湿性、耐温度サイクル性、耐プレシャークッカー
性に優れたスルーホール配線板を提供する。 【構成】 内部から表面に向けて銀濃度が増加する領域
を持つ銅銀合金粉末を導電性微粉末とする導電性樹脂組
成物を、吸水率0.2〜0.8%、吸湿率0.5〜3.
0%の紙基材樹脂配線板中のスルーホールに充填してな
るスルーホール配線板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スルーホール配線板に
関する。更に詳しくは、耐湿度特性、耐プレシャークッ
カー特性、耐マイグレーション特性に優れたスルーホー
ル配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板においては、スルーホー
ル部の導電方法として、各種の方法が実用化されてい
る。例えば、銅スルーホールメッキ法、半田スルーホー
ルメッキ法等のメッキ法またはいわゆる導電性ペースト
を塗布若しくは充填し、硬化させ、導電性樹脂組成物を
形成し導通を得る方法がある。導電性ペースト用いる方
法は、生産性が高く、安価な方法として注目されてい
る。導電性微粉末としては、銀等の貴金属を用いるペー
ストが実用化されている。しかし、銀を導電性微粉末と
する導電性樹脂組成物を充填したスルーホールの場合、
高湿度条件下で直流電流を印可し続けるといわゆる銀マ
イグレーションを起こし導電回路を短絡させる恐れがあ
る。さらに、電子部品の小型化、高集積化、多様化によ
り、満足すべき特性条件が厳しくなり、すべての特性を
満たし、実用に耐え得るものはなかった。
【0003】この問題点を解決するため低吸湿性、低吸
水性の基板材料が開発されたが、使用法、用途が限定さ
れたのもにしか使用できず、より一層の性能向上が要望
されている。また、銅銀合金粉を導電成分とするペース
トを用いてスルーホールとなした場合は、導電性微粉末
に由来する特性劣化は抑制でき、スルーホールの初期導
電性が充分小さくできるが、高温、高湿度の雰囲気に長
時間さらした場合、あるいは急激な温度変化、気圧変化
にさらされた場合に抵抗が増大する現象が起こることが
あった。これらの信頼性不良の原因としては、スルーホ
ール充填部と基板との界面部分からの劣化が考えられ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐湿度性、
耐温度サイクル性、耐プレシャークッカー性に優れ導電
性の劣化を起こさず、かつ耐銀マイグレーション性に優
れたスルーホール配線板を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
点に鑑みスルーホール信頼性に優れたスルーホール配線
板を得るべく種々検討を加えた結果、すべての特性を満
足することのできる高信頼性のスルーホール配線板を提
供できることを見いだし、本発明に到達したものであ
る。
【0006】すなわち、本発明は以下の通りである。 1.導電性樹脂組成物をプリント配線板のスルーホール
内に充填しスルーホール接続を得るスルーホール配線板
において、(1)上記導電性樹脂組成物中に含まれる導
電性微粉末が平均組成Agx Cu1- x (ただし、0.0
1≦x≦0.4、xは原子比を表す。)で表される銅合
金粉末であり、該銅合金粉末表面の銀濃度が平均の銀濃
度より大きく、かつ内部から表面に向けて銀濃度が次第
に増加する領域を有し、(2)上記プリント配線板が、
吸水率0.2〜0.8%、吸湿率が0.5〜3.0%の
紙基材樹脂配線板であることを特徴とするスルーホール
配線板。 2.銅合金粉末の平均粒子径が、0.1〜50μmであ
って、かつその形状が球状、鱗片状あるいはそれらの混
合物であることを特徴とする上記1記載のスルーホール
配線板。
【0007】本発明に用いられるAgx Cu1-x 銅合金
粉末は、0.01≦x≦0.4(原子比)であるが、x
が0.01未満では銀相当の導電性、耐酸化性が得られ
ず、また、xが0.4を越える程の銀量は必要としな
い。好ましくは0.01≦x≦0.25、さらに好まし
くは0.01≦x≦0.2である。本発明に用いる導電
性微粉末は、本出願人らにより既に出願されている米国
特許第5091114号明細書に開示されている作製方
法で得られた銅合金粉末を用いるのが好ましい。中で
も、不活性ガスアトマイズ法により作製される銅合金粉
末がより好ましい。
【0008】本発明における銅合金粉末は、表面の銀濃
度が平均の銀濃度より大きく、かつ内部から表面に向け
て銀濃度が次第に増加する領域を有しているが、銅合金
粉末表面の銀濃度は平均の銀濃度の2.1倍以上が好ま
しく、さらに3倍以上30倍以下が好ましい。本発明で
用いる表面銀濃度および平均銀濃度は以下の方法で測定
した値を用いた。表面銀濃度測定はXPS(X線光電子
分光分析装置:KRATOS社製、XSAM800)を
用いた。 エッチング条件:10-7torr アルゴン 加速電圧2k
eV 5分間 測定条件:10-8torr アルゴン マグネシウムKα線
電圧12KeV 電流10mA 測定、エッチングを5回繰り返し行い、最初の2回の測
定の平均値を表面の銀濃度Ag/(Ag+Cu)(原子
比)とした。平均の銀濃度は、導電粉末を濃硝酸溶液に
溶解後、ICP(高周波誘導結合型プラズマ発光分析
計、セイコー電子製、JY38P2)で行った。
【0009】本発明で用いられる銅合金粉末の平均粒子
径は0.1〜100μmであるが、球状の場合は1〜3
0μmが好ましく、1〜20μmが最も好ましい。鱗片
状の場合には、平均径(長径と短径のある場合には両者
の平均値)が1〜100μmが好ましく、1〜30μm
がさらに好ましい。最も好ましくは1〜15μmであ
る。100μmを越える場合には、導電性微粉末間の接
点が不足し導電性が低下し、0.1μm未満では、接触
抵抗が増加し、導電性が低下する。形状は、球状、鱗片
状またはそれらの混合物が用いられる。鱗片状粉と球状
粉とを混合する場合、鱗片状粉/球状粉の重量比は、1
9/1〜1/1が好ましく、9/1〜7/3が、さらに
好ましい。混合する球状粉の平均粒子径は1〜10μm
が好ましく、1〜5μmがさらに好ましい。鱗片状粉末
の形状は、径/厚みが3以上であるのが好ましい。形状
と粒径の測定には走査型電子顕微鏡を用い、視野中の1
00個の粉末の測定値の平均値を用いた。
【0010】鱗片状粉末を得るには、本発明の銅合金粉
末を公知の方法で機械的に変形させるのがよい。例え
ば、スタンプミル、ボールミル、振動式ボールミル等の
方法が好ましい。中でも振動式ボールミルを用いるのが
好ましい。本発明のスルーホール配線板中に充填される
導電性樹脂組成物中の樹脂成分は導電性微粉末100重
量部に対して5〜40重量部であるのが好ましく、より
好ましくは20〜30重量部である。5重量部以上の場
合、導電性樹脂組成物中の導電性微粉末を結合させてお
くのに充分な樹脂量が得られ、40重量部以下の場合は
導電性と機械的強度のバランスの良い導電性樹脂組成物
が得られるので好ましい。
【0011】本発明の導電性樹脂組成物に使用できる樹
脂は、熱可塑性でも、熱硬化性の樹脂でも、また、それ
らの混合物でもかまわないが、スルーホール形成後の軟
化点が−40℃以上の樹脂である事が望ましい。例え
ば、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ブチラール
樹脂、アクリル樹脂、アクリル変性ウレタン樹脂、エポ
キシ変性ポリエステル樹脂、エポキシ変性ウレタン樹
脂、ウレタン変性アクリル樹脂、エポキシ変性アクリル
樹脂等の中から選ばれた少なくとも1種の樹脂を用いる
ことができる。
【0012】本発明において導電性樹脂組成物中の導電
性微粉末の分散性を向上させるため及び/又は導電性微
粉末表面の金属酸化物を除去あるいは還元するなどのた
めに、添加剤を加えてもよいし、導電性微粉末表面の表
面処理を行ってもよい。添加剤としては、例えば、飽和
脂肪酸、不飽和脂肪酸及びそれらの金属塩、高級脂肪族
アミン、有機チタネート化合物、有機リン化合物、ヒド
ロキノン及びその誘導体、金属キレート形成剤アミノア
ルコール誘導体、フェノール化合物、アントラセン及び
その誘導体、カーボン粉末、コロイダルシリカ粉末、酸
化チタン粉末より選ばれた1種以上である。添加剤の添
加量は、導電性微粉末粉末100重量部に対して、上記
添加剤の1種以上を0.1〜25重量部添加するのがよ
い。添加剤量が0.1重量部未満では、添加剤の効果、
例えば、分散性、酸化物の還元等の効果が充分に作用せ
ず、25重量部を越える場合は、導電性樹脂組成物とし
ての特性、例えば耐熱性、硬化性、接着性等が低下す
る。好ましくは0.1〜10重量部である。
【0013】さらに、本発明に用いる導電性樹脂組成物
には、安定剤、分散剤である上記添加剤の他、各種可塑
剤、粒子沈降防止剤、皮張り抑制剤、粘度調節剤などを
添加することができる。また本発明の導電性樹脂組成物
には、本発明の銅合金粉末の一部を他の導電性微粉末に
置き換えることも可能である。他の導電性微粉末として
は、電解銅粉、化学還元銅粉、銀メッキ銅粉、銀粉、銀
合金粉、銀−パラジウム合金粉等を例として挙げること
ができる。
【0014】本発明に用いる紙基材フェノール樹脂配線
板についての吸水率及び吸湿率の試験方法を次のように
定義する。吸水率は液体状の水の浸入し易さを、吸湿率
は水蒸気状の水(微少の液体状の水を含む。)の浸入し
易さを表現している値であって、これらの値から水の浸
透し易さが判る。 (1)吸水率 銅張り積層板の銅箔をエッチングして除いた試験片(縦
50mm、横50mm、厚み1.6mm)を作製し、5
0℃の恒温雰囲気に24時間保持後、23℃の水中に2
4時間保持し重量変化より吸水率を算出する(JIS
C6481に準拠する。)。 (2)吸湿率 (1)吸水率測定に用いたのと同様の試験片を作製し、
50℃の恒温雰囲気に24時間保持後、121℃、2気
圧、相対湿度98%の雰囲気に8時間保持し、重量変化
より吸湿率を算出する。
【0015】本発明に用いるプリント配線板は、銅張り
積層板を所定の導体部分を残し、不要な銅導体部分を、
例えばエッチグで除いたものにスルーホール用の穴を形
成した紙基材樹脂配線板である。本発明で用いられる紙
基材樹脂配線板の吸水率は0.2〜0.8%であること
が必要であるが、0.2%未満ではスルーホール内壁と
導電性樹脂組成物との接着力が低下しやすく、0.8%
を越える場合は耐温度サイクル特性が低下する。好まし
くは0.2〜0.6%である。吸湿率は0.5〜3.0
%であることが必要であるが、0.5%未満ではスルー
ホール内壁と導電性樹脂組成物の接着力が低下しやす
く、3.0を越える場合には耐プレシャークッカー特性
が低下する。好ましくは0.5〜2.5%である。
【0016】本発明に用いる紙基材樹脂は、吸水率が
0.2〜0.8%、吸湿率が0.5〜3.0%であれ
ば、紙基材及び樹脂の材質はどのようなものでも用いる
ことができるが、25〜150℃の熱膨張係数が3.0
×10E−4/℃以下であるものが好ましい。特に紙基
材フェノール樹脂が好ましい。また、フェノール樹脂の
一部が他の樹脂と置き代わっていても吸水率、吸湿率が
上記範囲内で有れば、用いることができる。例として
は、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンエ
ーテル樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。さらに、紙フ
ェノール樹脂配線板と同等の吸水率、吸湿率であれば、
フェノール樹脂以外の樹脂であっても差し支えない。本
発明で用いる紙基材の一部またはすべてを他の基材、例
えば、ガラスクロス、ポリアミド繊維等に置き換えても
差し支えない。
【0017】スルーホールの穴開けの方法としては公知
の方法、例えば、パンチ穴開け法、ドリル穴開け法を用
いることができるが、数値制御のドリル穴開けが好まし
い。スルーホール内に導電性樹脂組成物を形成する方法
は公知の方法を用いることができる。例えば、導電性微
粉末、樹脂、添加剤を溶剤中に分散し、ペースト状に
し、該ペースト状組成物をスルーホール穴開けしたプリ
ント配線板へ、スクリーン印刷塗布し、その後、溶剤を
加熱乾燥する方法がある。
【0018】本発明は、スルーホール配線板用に特に有
用であるが、他の応用分野、例えば、多層プリント配線
板、プリント配線板間の接合部、端子接続部等にも応用
可能である。
【0019】
【実施例】以下、実施例と比較例によって本発明を具体
的に説明する。なお実施例記載の各種試験は次のように
行った。 (1)スルーホール抵抗値 直径0.8mmのスルーホールを30個直列に配置した
厚さ1.6mmの紙基材フェノール配線板(銅箔パター
ンはJIS C 5012準拠のスルーホール導電性用
パターン)を試験配線板として用いる。試験配線板に導
電性樹脂組成物を充填し、スルーホール試験配線板を作
製する。スルーホール試験試料の端子間の抵抗値を4端
子法を用いて測定し、直列に接続した30個のスルーホ
ールの抵抗値を得た。平均値を計算し、スルーホール抵
抗値とした。 (2)温度サイクル試験 (1)と同様にしてスルーホール試験試料を作製し、ス
ルーホール抵抗値を測定しこれを初期スルーホール抵抗
値とする。その後該スルーホール試験試料を100℃で
30分間、−40℃で30分間を1サイクルとして10
0サイクルさらす。25℃で1時間放置後スルーホール
抵抗値を測定し、温度サイクル試験後スルーホール抵抗
値とする。温度サイクル試験後スルーホール抵抗値を初
期スルーホール抵抗値で除して抵抗値変化率とする。抵
抗値変化率が+10%以下を変化率小とする。 (3)耐湿性試験 (1)と同様にしてスルーホール試験試料を作製し、ス
ルーホール抵抗値を測定しこれを初期スルーホール抵抗
値とする。その後該スルーホール試験試料を40℃、相
対湿度95%の環境下で240時間放置する。(JIS
C 5012の耐湿性試験に準拠する。)その後、2
5℃で1時間放置後スルーホール抵抗値を測定し、耐湿
性試験後スルーホール抵抗値とする。耐湿性試験後スル
ーホール抵抗値を初期スルーホール抵抗値で除して抵抗
値変化率とする。抵抗値変化率が+10%以下を変化率
小とする。 (4)耐プレシャークッカー試験 (1)と同様にしてスルーホール試験試料を作製し、ス
ルーホール抵抗値を測定しこれを初期スルーホール抵抗
値とする。その後該スルーホール試験試料を121℃、
2気圧、相対湿度98%の雰囲気中に100時間保持
し、その後、25℃で1時間放置後スルーホール抵抗値
を測定し、耐プレシャークッカー試験後スルーホール抵
抗値とする。耐プレシャークッカー試験後スルーホール
抵抗値を初期スルーホール抵抗値で除して抵抗値変化率
とする。抵抗値変化率が+10%以下を変化率小とす
る。 (5)マイグレーション 厚さ1.6mmの紙基材フェノール配線板に直径0.8
mm、ランド径1.3mmのスルーホールを30個直列
に配置したパターンを、ランド間隔を0.5mmで並行
に2列形成し試験基板として用いる。(銅箔パターンは
JIS C 5012準拠のスルーホール導電性用パタ
ーン)試験基板に導電性樹脂組成物を充填し、スルーホ
ール試験基板を作製する。該スルーホール試験基板の2
列の導体パターン間に直流の電圧50Vを印加し、60
℃、相対湿度90%の雰囲気に500時間保持し、その
後直流500Vを1分間印加し、絶縁抵抗値を測定す
る。絶縁抵抗値が10E5Ω以下の場合には、銀マイグ
レーションが生じたものとする。
【0020】
【実施例1】銅粉(純度99.9%)630g、銀粉
(純度99.9%)216gを混合し、黒鉛るつぼ(窒
化ホウ素製ノズル付き)に入れ、アルゴン雰囲気中で高
周波誘導加熱により溶融し、1600℃まで加熱した。
この融液をアルゴン大気圧下でノズルより30秒間で噴
出した。同時に、ボンベ入りアルゴンガス(ボンベ圧力
150気圧)4.2NTPm3 を噴出する融液に向かっ
て周囲のノズルより噴出した。この時、ガス質量速度/
融液質量速度比は8.56であった。
【0021】得られた粉末を走査型電子顕微鏡で観察し
たところ球状(平均粒径18.5μm)であった。この
粉末をXPSを用いて分析した。測定値Ag/(Ag+
Cu)(原子比)は、表面より内部に向かって0.6
5、0.55、0.44、0.37、0.33であり、
定義により最初の2つの平均値0.60であった。ま
た、濃硝酸に粒子の一部を溶解し、ICPにより平均の
銀濃度を測定したところ、Ag/(Ag+Cu)(原子
比)xは0.168であった。粉末表面の銀濃度は、平
均の銀濃度の3.75倍であった。得られた銅合金粉末
のうち直径10μm以下の粉末の一部をとり、ミネラル
スピリット100mlとともに振動式ボールミルで展延
した。得られた粉末は、鱗片状で平均径は18μm、厚
さ1μmであった。
【0022】得られた鱗片状粉末のうち15μm以下の
粉末を銅合金鱗片粉として用いた。該銅合金鱗片粉10
0gとレゾール型フェノール樹脂15g、ポリエステル
樹脂6gおよび酢酸ブチルセロソルブ40gを3本ロー
ルで混練し導電性樹脂組成物を作製した。吸水率0.6
5%、吸湿率2.5%の紙基材フェノール樹脂配線板に
数値制御のドリルでスルーホールを形成したプリント配
線板に得られた導電性樹脂組成物をスクリーン印刷塗布
し、150℃、30分間加熱硬化しスルーホール配線板
を作製した。スルーホール抵抗値を測定したところ平均
22.4mΩと良好な値であった。前記(2)の如く温
度サイクル試験を行ったところ、スルーホール抵抗値の
変化率は+2.0%と低い値であった。前記(3)の如
く耐湿性試験を行ったところスルーホール抵抗値の変化
率は+5.5%と低い値であった。前記(4)の如く耐
プレシャークッカー試験をしたところスルーホール抵抗
値の変化率は4.2%と低い値であった。マイグレーシ
ョン試験をしたところ、絶縁抵抗値は10E10Ω以上
であり、マイグレーションは起こらなかった。結果をま
とめて表1に示す。
【0023】
【実施例2〜3】スルーホールに充填する導電性樹脂組
成物の使用樹脂のうち、エポキシ樹脂をポリエステル樹
脂に替え、プリント配線板を実施例1と異なる吸水率及
び吸湿率の紙基材フェノール樹脂配線板に替える他は、
実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
【0024】
【実施例4】導電性微粉末を銅合金燐片粉と銅合金球状
粉(平均粒子径10μm、最大粒子径15μm以下)と
の混合物(鱗片粉/球状粉の重量比が9/1)にした他
は、実施例3と同様に行った。その結果を表1に示す。
【0025】
【比較例1】吸水率が0.8%より大の1.4%、吸湿
率が3.0%より大の3.3%の紙基材フェノール樹脂
配線板をプリント配線板に用いた以外は、実施例2と同
様に行った。その結果を表1に示す。
【0026】
【比較例2】吸水率が0.8%、吸湿率が3.0%より
大の3.2%の紙基材フェノール樹脂配線板をプリント
配線板に用いた以外は、実施例2と同様に行った。その
結果を表1に示す。
【0027】
【比較例3】吸水率が0.8%より大の1.3%、吸湿
率が3.3%の紙基材フェノール樹脂配線板をプリント
配線板に用いた以外は、実施例2と同様に行った。その
結果を表1に示す。
【0028】
【比較例4】導電性微粉末を銀鱗片粉とした以外は、実
施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。表1か
ら明らかなように、本発明のスルーホール配線板は、非
常に優れた温度サイクル特性、耐湿性特性、耐プレシャ
ークッカー特性、耐マイグレーション性を示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明は、スルーホール抵抗値が低く、
温度サイクル、耐湿性試験、耐プレシャークッカー試験
後の抵抗値変化率が低く、耐マイグレーション性に優れ
ているスルーホール配線板を供するものである。本発明
のスルーホール配線板は、オーディオ製品、家電製品に
有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性樹脂組成物をプリント配線板のス
    ルーホール内に充填しスルーホール接続を得るスルーホ
    ール配線板において、 (1)上記導電性樹脂組成物中に含まれる導電性微粉末
    が平均組成Agx Cu1- x (ただし、0.01≦x≦
    0.4、xは原子比を表す。)で表される銅合金粉末で
    あり、該銅合金粉末表面の銀濃度が平均の銀濃度より大
    きく、かつ内部から表面に向けて銀濃度が次第に増加す
    る領域を有し、 (2)該プリント配線板が、吸水率0.2〜0.8%、
    吸湿率が0.5〜3.0%の紙基材樹脂配線板であるこ
    とを特徴とするスルーホール配線板。
  2. 【請求項2】 銅合金粉末の平均粒子径が、0.1〜5
    0μmであって、かつその形状が球状、鱗片状あるいは
    それらの混合物であることを特徴とする請求項1記載の
    スルーホール配線板。
JP5175392A 1993-07-15 1993-07-15 スルーホール配線板 Withdrawn JPH0730216A (ja)

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