JPH07301828A - エレクトロクロミック素子用電解質溶液 - Google Patents

エレクトロクロミック素子用電解質溶液

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JPH07301828A
JPH07301828A JP6095226A JP9522694A JPH07301828A JP H07301828 A JPH07301828 A JP H07301828A JP 6095226 A JP6095226 A JP 6095226A JP 9522694 A JP9522694 A JP 9522694A JP H07301828 A JPH07301828 A JP H07301828A
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electrolyte
viologen
alcohol
formula
film
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JP6095226A
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Natsuko Oto
奈津子 大戸
Yuzo Izumi
祐三 出水
Keiichi Koseki
恵一 古関
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Tonen General Sekiyu KK
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Tonen Corp
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 固体でありながらイオン導電性を高くし、か
つ駆動電圧を低く、またヘイズ率を低くしたエレクトロ
クロミック素子の提供。 【構成】 一般式HO(CH2 CH2 O)n 3 〔式
中、R3 は低級アルキル基、nは1,2又は3であ
る。〕で表わされる少なくとも1種のアルコールを含む
溶媒中に、ビオロゲン誘導体を溶解させた溶液、又はこ
の溶液を多孔質薄膜に含浸固定してなる電解質薄膜から
なるエレクトロクロミック素子用電解質。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエレクトロクロミック素
子用電解質に係わる。
【0002】
【従来の技術】電圧によって物質の色が可逆的に変化す
るエレクトロクロミック(EC)現象を応用した素子に
関心が高まっている。エレクトロクロミック素子(EC
D)は明るく見やすい、大面積表示が可能である、メモ
リー性がある(消費電力が少ない)などの特徴を有し、
このような特徴を活かした応用として、株価表示、メッ
セージボード、案内板などの大型表示板、また自動車の
防眩ミラー、調光ガラス(窓)、サングラスなどの調光
素子がある。
【0003】典型的なECDの構造は、エレクトロクロ
ミック電極(WO3 )と対極の間に電解質を配置して成
り、両電極間に電圧を印加するとWO3 が電解質からの
イオンと電源からの電子でカソード還元されて着色する
ものである。
【0004】上記液体電解質としてビオロゲンの水溶液
系が研究されているが、さらにポリエチレンオキシドの
高分子固体電解質にビオロゲン誘導体を溶解し、これを
作用電極と対極の間に挟んだものもECDとして利用で
きることが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、電解質と
してビオロゲンの水溶液系を用いる場合には、水溶液系
のため2〜3Vの印加電圧は適当ではなく(水の電解が
発生する)、一方、ポリエチレンオキシド高分子固体電
解質にビオロゲン誘導体を溶解して成るECDは、高分
子固体ポリエチレンオキシドを用いているために膜強度
が低く、大面積化が困難であるほか、動作電圧が10V
以上と高く、また熱あるいは光重合などで製作している
ためデバイスを組んだ後で若干反応が進行して劣化の原
因になり易いなどの問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、(1)下記一般式(I)
【0007】
【化2】
【0008】(式中、R5 ,R6 はそれぞれ独立して脂
肪族系炭化水素含有基、芳香族系炭化水素含有基から選
ばれる。)で表わされるN,N′−置換4,4′−ビピ
リジル(ビオロゲン誘導体)を、一般式HO(CH2
2 O)n 3 〔式中、R3 は低級アルキル基であり、
nは1〜3の整数である。〕で表わされる少なくとも1
種のアルコールを含む溶媒中に溶解させたことを特徴と
するエレクトロクロミック素子用電解質溶液、及び (2)前記(1)項記載のN,N′−置換4,4′−ビ
ピリジルを、前記(1)項記載のアルコール及び、当該
アルコールよりも屈折率の高い溶媒に溶解させた電解質
溶液を多孔質薄膜に含浸固定化してなることを特徴とす
るエレクトロクロミック素子用電解質薄膜を提供する。
【0009】本発明の好ましい実施態様を列挙すると下
記の通りである。 (3)溶媒アルコールのR3 が水素又はC1 〜C4 の直
鎖アルキル基である、(1)項又は(2)項記載のエレ
クトロクロミック素子用電解質。 (4)溶媒アルコールが2−メトキシエタノール、2−
エトキシエタノールである(R3 がメチル又はエチルで
あり、n=1である)(1)項又は(2)項記載のエレ
クトロクロミック素子用電解質。
【0010】(5)式(I)中R5 ,R6 がR5 =R6
である、(1)項ないし(4)項記載のエレクトロクロ
ミック素子用電解質。 (6)式(I)中R5 ,R6 がR5 =R6 であり、炭素
原子数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基である、
(1)項ないし(4)項記載のエレクトロクロミック素
子用電解質。 (7)式(I)中、R5 ,R6 がヘプチル基である、
(1)項ないし(4)項記載のエレクトロクロミック素
子用電解質。
【0011】(8)式(I)中R5 ,R6 がR5 =R6
であり、フェニル基、ベンジル基、又はこれらの基の任
意の位置がハロゲン原子、シアノ基、もしくは炭素原子
数1〜4のアルキル基で置換されている基である、
(1)項ないし(4)項記載のエレクトロクロミック素
子用電解質。 (9)式(I)中R5 ,R6 がR5 =R6 であり、フェ
ニル基、ベンジル基、4−シアノフェニル基である、
(1)項ないし(4)項記載のエレクトロクロミック素
子用電解質。
【0012】(10)式(I)のビオロゲン誘導体の添
加量が1〜35重量%である、(1)項ないし(9)項
記載のエレクトロクロミック素子用電解質。 (11)式(I)のビオロゲン誘導体の添加量が4〜3
0重量%である、(1)項ないし(9)項記載のエレク
トロクロミック素子用電解質。 (12)求電子試薬を含むことを特徴とした、前記
(1)項ないし(11)項記載のエレクトロクロミック
素子用電解質。 (13)前記求電子試薬がルイス酸である、(12)項
記載のエレクトロクロミック素子用電解質。 (14)前記求電子試薬が、プロトン放出性のフレンス
ネッド酸である、(12)項記載のエレクトロクロミッ
ク素子用電解質。 (15)求電子試薬が硝酸、塩酸、硫酸から選ばれた
(12)項記載のエレクトロクロミック素子用電解質。 (16)求電子試薬が、硝酸であることを特徴とする
(12)項記載のエレクトロクロミック素子用電解質。 このような電解質溶液を用いてエレクトロクロミック素
子を構成した場合、ビオロゲン誘導体の優れた着色特性
を保有したまま、2.5V程度の低電圧での駆動が可能
になり、かつサイクル特性にも優れ、また広い透過率変
化(7〜80%)も可能になる。このような効果は、電
解質溶液をそのまま溶液として用いる場合にも発揮でき
るが、安定な固体多孔質薄膜中に含浸固定する場合に
は、溶液系でありながら固体として取扱うことが可能で
あり、従ってハンドリングが容易であり、壊れても溶液
が飛び散るなどの問題を抑制でき、また、大面積では均
一なギャップが得られ、液だれによるシール破損が抑制
できる。
【0013】ビオロゲン誘導体は4,4′−ビピリジン
の誘導体で、酸化型は無色、還元型は青色〜紫色を示す
酸化還元型化合物であり、下記一般式で表わされる。
【0014】
【化3】
【0015】上記式中、R5 ,R6 はそれぞれ独立して
脂肪族系炭化水素含有基又は芳香族系炭化水素含有基か
ら選ばれる基から選択されるが、R5 とR6 は同一であ
ることが好ましい。脂肪族系炭化水素含有基として好ま
しくは直鎖状又は分岐状のアルキル基、より好ましくは
炭素原子数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基、特
にn−ヘプチル基である。あるいは、芳香族系炭化水素
含有基として、フェニル基、ベンジル基、又はこれらの
基の任意の位置がハロゲン原子、シアノ基もしくは炭素
原子数1〜4のアルキル基で置換されている基、より好
ましくはフェニル基、ベンジル基、4−シアノフェニル
基である。より具体的には、4,4′−ビピリジンをメ
チル化、ベンジル化した誘導体、下記化合物が例示され
る。このビオロゲン誘導体は、誘導体の種類を選択する
ことにより多色を実現できる利点がある。
【0016】
【化4】
【0017】このようなビオロゲン誘導体は、一般式H
O(CH2 CH2 O)n 3 〔式中、R3 は低級アルキ
ル基、nは1〜3の整数である〕で表わされる少なくと
も1種のアルコールからなる溶媒に溶解する。
【0018】好ましい溶媒は、上記式中、R3 が水素又
は直鎖状低級アルコール(特に炭素原子数1〜4)のア
ルコール、さらに好ましくはR3 がメチル又はエチルで
ありかつn=1である2−メトキシエタノール、2−エ
トキシエタノールである。
【0019】上記溶媒中へのビオロゲン誘導体の添加量
は1〜35重量%、より好ましくは5〜30重量%であ
る。1重量%より少ないと、着消色動作を行なう時の着
色側の透過率が十分に下がらない欠点があり、35重量
%よりも多い場合は溶媒に解けにくく、しかも色残りし
易い欠点がある。5〜30重量%の場合は着消色動作を
行なう時の透過率が10%以下となり、ビオロゲン誘導
体の溶解性も良好なため、最も好ましい。
【0020】本発明では、N,N′−置換4,4′−ビ
ピリジルを、一般式HO(CH2 CH2 O)n 3 〔式
中R3 は低級アルキル基であり、nは1〜3の整数であ
る。〕で表される少なくとも一種のアルコールと、当該
アルコールよりも屈折率の高い溶媒に溶解させることに
より、特開平3−67227号公報と同様に、固体高分
子多孔性薄膜の空孔中に充填して電解質薄膜を構成する
ことができる。この混合溶媒は、屈折率が、1.45か
ら1.53の間にあり、高分子多孔性薄膜の一般的な屈
折率である1.49〜1.53に近いので含浸固定化後
の薄膜のヘイズ率を低下させる効果がある。一般式HO
(CH2 CH2 O)n 3 〔式中R3 は低級アルキル基
であり、nは1〜3の整数である。〕で表されるアルコ
ールと混合させる溶媒としては、当該アルコールよりも
屈折率が高ければ、特に種類は問わないが、芳香族ニト
リル、たとえば、ジフェニルプロピオニトリルなどがあ
げられる。この電解質薄膜は、固体高分子多孔性薄膜の
強度を保有し、薄膜化、大面積化が可能である。本発明
の固体高分子多孔性薄膜としては、膜厚が0.1μm〜
50μm、空孔率が40%〜90%、破断強度が200
kg/cm2 以上、平均貫通孔径が0.01μm〜0.7μ
mのものが好ましく使用される。
【0021】薄膜の厚さは一般に0.1μm〜50μm
であり、好ましくは1.0μm〜25μmである。厚さ
が0.1μm未満では支持膜としての機械的強度の低下
および取り扱い性の面から実用に供することが難しい。
一方、50μmを超える場合に実効抵抗を低く抑えると
いう観点から好ましくない。多孔性薄膜の空孔率は、4
0%〜90%とするのがよく、好ましくは60%〜90
%の範囲である。空孔率が40%未満では電解質として
のイオン導電性が不十分となり、一方90%を超えると
支持膜としての機械的強度が小さくなり実用に供するこ
とが難しい。
【0022】平均貫通孔径は、空孔中にイオン導電体を
固定化できればよいが、一般に0.01μm〜0.7μ
mである。好ましい平均貫通孔径は高分子膜の材質や孔
の形状にもよる。高分子膜の破断強度は一般に200kg
/cm2 以上、より好ましくは500kg/cm2 以上を有す
ることにより支持膜としての実用化に好適である。本発
明に用いる多孔性薄膜は上記のようなイオン導電体の支
持体としての機能をもち、機械的強度のすぐれた高分子
材料からなる。
【0023】化学的安定性の観点から、例えばポリオレ
フィン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニ
リデンを用いることができるが、本発明の多孔構造の設
計や薄膜化と機械的強度の両立の容易さの観点から好適
な高分子材料の1例は、特に重量平均分子量が5×10
5 以上のポリオレフィンである。すなわち、オレフィン
の単独重合体または共重合体の、結晶性の線状ポリオレ
フィンで、その重量平均分子量が5×105 以上、好ま
しくは1×106 〜1×107 のものである。例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン
共重合体、ポリブデン−1、ポリ4−メチルペンテン−
1などがあげられる。これらのうちでは重量平均分子量
が5×105 以上のポリエチレンまたはポリプロピレン
が好ましい。ポリオレフィンの重量平均分子量は、得ら
れる透過膜の機械的強度に影響する。超高分子量ポリオ
レフィンは、超延伸により極薄で高強度の製膜を可能と
し、実効抵抗の低い高イオン導電性薄膜の支持体とす
る。重量平均分子量が5×105 未満のポリオレフィン
を同時に用いることができるが、重量平均分子量が5×
105 以上のポリオレフィンを含まない系では、超延伸
による極薄高強度の膜が得られない。
【0024】上記のような多孔性薄膜は次のような方法
で製造できる。超高分子量ポリオレフィンを流動パラフ
ィンのような溶媒中に1重量%〜15重量%を加熱溶解
して均一な溶液とする。この溶液からシートを形成し、
急冷してゲル状シートとする。このゲル状シート中に含
まれる溶媒量を、塩化メチレンのような揮発性溶剤で抽
出処理して10重量%〜90重量%とする。このゲル状
シートをポリオレフィンの融点以下の温度で加熱し、面
倍率で10倍以上に延伸する。この延伸膜中に含まれる
溶媒を、塩化メチレンのような揮発性溶剤で抽出除去し
た後に乾燥する。
【0025】別の好適な高分子材料の例はポリカーボネ
ートで、この場合の固体高分子多孔性薄膜はポリカーボ
ネート薄膜に対し原子炉中で荷電粒子を照射し、荷電粒
子が通過した飛跡をアルカリエッチングして孔を形成す
る方法で作製することもできる。このような薄膜は例え
ばニュークリポアー・メンブレンとしてポリカーボネー
ト及びポリエステル製品が上市されている。
【0026】そのほか、ポリエステル、ポリメタアクリ
レート、ポリアセタール、ポリ塩化ビニリデン、テトラ
フルオロポリエチレン等を用いることができる。高分子
薄膜中にイオン導電体を充填する方法としては、溶媒
に溶解させたビオロゲン誘導体、または溶媒中にゾル状
またはゲル状に微分散させたビオロゲン誘導体を固体高
分子多孔性薄膜に含浸させるか、塗布またはスプレーし
た後溶剤を除去する、多孔性薄膜の製造工程でビオロ
ゲン誘導体の溶液または、そのゾルまたはゲル状の分散
溶液を混合した後製膜する、ビオロゲン誘導体の単量
体や可溶性プレカーサーを固体高分子多孔性薄膜に含浸
させるか、塗布またはスプレーした後、空孔内で反応さ
せる、等の方法を用いることができる。
【0027】上記の如き電解質薄膜を用いてECDを構
成するには、電解質薄膜を透明導電電極と対極で挟む。
透明導電電極としてはSnO2 ,ITOなどがあり、対
極はNiO,IrOx 、プルシアンブルーなど酸化発色
する電極又は酸化・還元反応で共に無色の物質などが利
用可能である。ビオロゲン誘導体がITO電極からエレ
クトロンを受けると還元されて発色する。このとき、あ
まり高い電圧を印加するとITOが還元されてしまうの
で3V以下が望ましい。
【0028】図面を用いてエレクトロクロミック素子の
作製例を説明する。図1にEC表示素子の例を示す。こ
の積層構造において、下からガラス板1、対極2、背景
板3、固体電解質膜4、透明導電膜5及びガラス板6で
ある。この表示素子は反射モードであるので、ガラス板
1は必ずしも透明板である必要はなく、また樹脂板など
でもよい。対極2には水素や酸素の発生が少なく、電気
化学的酸化還元反応に対して可逆性のよい、電気容量の
大きい電子導電性材料が用いられる。具体的にはカーボ
ンや、遷移金属とカーボンの複合材などがある。対極2
の厚さは0.1〜10μm程度である。
【0029】背景板3は白色背景板が一般的で、例えば
アルミナ粉末をバインダーと共に混練し、成形したシー
トを用いることができる。背景板3は対極2が兼ねるこ
とも可能である。固体電解質膜4は例えば、高分子多孔
膜の空孔中に、前記の特定溶媒とビオロゲン化合物を溶
解した電解質溶液を含浸したものであり、厚みが4〜2
0μm、1.5〜2.5×10-4S/cmのイオン導電率
を有する固体電解質膜である。
【0030】透明導電膜5は集電極であり、酸化インジ
ウム・スズ(ITO)酸化スズなどで、厚さは0.1〜
0.2μmで、ガラス板6上に形成される。透明導電膜
5と対極2の間に印加する電圧は2.5V程度でよい。
このときあまり高い電圧を印加するとITOが還元され
てしまうので好ましくない。こうして作成されるEC素
子は電解質が高分子膜中に固定化されているため、実質
的に固体膜として取扱えるため、構造が簡単で、しかも
組立て時の取扱いも容易であり、かつ組立後も破損して
も液漏れの心配がないので、液体電解質の場合のように
特別の注意は不要である。
【0031】図2の構造が図1と異なる点は対極13と
して上述のごとくIrOx などを用い、0.05〜0.
2μmの厚みで形成され光透過性である点である。
【0032】図1の構造では背景板3は光不透過性であ
り、対極2は光不透過性でも、透過性であってもよい。
図2の構造では導電膜12,15間に導電膜15を負電
圧として電圧を印加することにより、調光ガラス(EC
ウィンドー)として作用する。なお、この構造で対極1
3をパターン化すれば透過型の表示素子としても使用で
きる。
【0033】
【実施例】(1)溶液の製作 2−メトキシエタノール10gを取り、ヘプチルビオロ
ゲン10wt%、特級硝酸0.1wt%を添加した。スター
ラーを用いてビーカー中で良く攪拌混合させた。
【0034】(2)素子製作(防眩ミラー) 2枚のガラス基板(A,B)40mm角の間にスペー
サを介在し(間隔20μm)、周囲のシールを紫外線接
着剤を用いてシールした。このとき一箇所、溶液の注入
口を開けておいた。但しガラス基板Aは、ITO/ガラ
ス基板でありガラス基板BはITO/ガラス基板の裏面
に銀鏡を付けた。 電解質溶液を注入した。真空チャンバーで全体を真
空500Pa以下程度に引いておき溶液を浸して室温(2
2℃)で注入した。 注入後、注入口を再度紫外線硬化接着剤でシールし
た。
【0035】(3)素子駆動評価 初期電流電圧特性評価を行った。(2極式) 駆動電圧は2.5Vであり、色残りについて目視で確認
した。結果を表に示す(実施例:表1、比較例:表
2)。本実施例ではサイクル特性向上のため硝酸を添加
している。この表から、ヘプチルビオロゲン及び2−メ
トキシエタノールまたは2−エトキシエタノールよりな
る溶液を使用した素子は、良いエレクトロクロミック特
性を示すことが判る。
【0036】 表1. EC素子のサイクル特性(実施例) ────────────────────────────────── 実施例 溶媒 色残りしないで動作 硝酸濃度 できるサイクル数(回) (wt%) ──── ─────────── ─────────── ───── 1 2−メトキシエタノール 2000〜3000 0.1 2 2−エトキシエタノール 700〜 800 1.0 ──────────────────────────────────
【0037】 表2. EC素子のサイクル特性(比較例) ────────────────────────────────── 比較例 溶媒 色残りしないで動作 硝酸濃度 できるサイクル数(回) (wt%) ──── ─────────── ─────────── ───── 1 プロピレングリコール 0 1.0 2 1,3−ブタンジオール 0 1.0 3 エチルフェニルハイドライト 0 1.0 4 ベンジルアルコール 0 1.0 5 2−フェニルエタノール 200〜300 1.0 ──────────────────────────────────
【0038】(4)エレクトロクロミック素子の反射率
測定 ヘプチルビオロゲン10wt%、硝酸0.1wt%及び2−
メトキシエタノールよりなる電解質溶液をEC素子(ガ
ラス/ITO/電解質溶液層/ITO/ガラス/Ag
鏡)に注入し、この素子の反射率を測定した。駆動電圧
と反射率の関係を表に示す。
【0039】
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、ビオロゲン誘導体の優
れたエレクトロクロミック着色特性を生かし、かつ低電
圧駆動、低ヘイズ率のEC素子用電解質溶液が提供され
る。また、固体多孔質薄膜にこの電解液を含浸固定する
ことにより液体電解質としてのイオン導電率を失なうこ
となく、固体として取扱うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のEC表示素子を示す断面図である。
【図2】実施例の透過型調光素子を示す断面図である。
【符号の説明】
1…ガラス板 2…対極 3…背景板 4…固体電解質膜 5…透明導電膜 6…ガラス板 11…ガラス板 12…透明導電膜 13…対極 14…固体電解質膜 15…透明導電膜 16…ガラス板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式 【化1】 (式中、R5 ,R6 はそれぞれ独立して脂肪族系炭化水
    素含有基、芳香族系炭化水素含有基から選ばれる。)で
    表わされるN,N′−置換4,4′−ビピリジル(ビオ
    ロゲン誘導体)を一般式HO(CH2 CH2 O)n 3
    〔式中、R3 は低級アルキル基、nは1〜3の整数であ
    る〕で表わされる少なくとも1種のアルコールを含む溶
    媒中に溶解させたことを特徴とするエレクトロクロミッ
    ク素子用電解質溶液。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のN,N′−置換4,4′
    −ビピリジルを、請求項1記載の少なくとも1種のアル
    コールと当該アルコールよりも屈折率の高い溶媒との混
    合溶媒に溶解させた電解質溶液を多孔質薄膜に含浸固定
    化してなることを特徴とするエレクトロクロミック素子
    用電解質薄膜。
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