JPH07299354A - 有害物質除去材 - Google Patents

有害物質除去材

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JPH07299354A
JPH07299354A JP6097222A JP9722294A JPH07299354A JP H07299354 A JPH07299354 A JP H07299354A JP 6097222 A JP6097222 A JP 6097222A JP 9722294 A JP9722294 A JP 9722294A JP H07299354 A JPH07299354 A JP H07299354A
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sheet
harmful substance
carrier
substance removing
photoreactive
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JP6097222A
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Inventor
Kazuchiyo Takaoka
和千代 高岡
Kenji Hyodo
建二 兵頭
Isao Ebihara
功 海老原
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光照射下で悪臭等の有害物をを光触媒的に分
解できる光反応性半導体と白色の担体を組み合わせ、或
いは白色の担体単独で用いることによって、悪臭等の有
害物除去能力が高く、かつ白色で清潔感のある、柔軟性
を持ったシート状の有害物質除去材を提供することであ
る。 【構成】 白色顔料を担体とし、光反応性半導体と一緒
に又は別々に通気性シート中に内包或いは封入させてな
る光反応性有害物除去材。複合フィロケイ酸塩を通気性
シート中に内包或いは封入させてなる有害物除去材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光反応を利用して悪臭
等の有害物質を分解することのできる光反応性有害物質
除去材、及び悪臭等の有害物を吸着反応によって除去す
ることのできる有害物除去材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】環境問題に対する関心の高まりに伴い、
悪臭等の日常生活における有害物質の除去の要求が増え
てきており、悪臭除去装置等を組み込んだ空気清浄器の
開発が盛んに行われている。
【0003】一般に空気浄化器や脱臭フィルターには、
1000平方メートル/グラム以上の大きな比表面積を
もつ活性炭が有効である。特開昭50−90709号公
報には活性炭を含有させたシートを用いて、悪臭を防止
することが述べられている。また特開昭48−8587
4号公報では乾式で活性炭を含有したシート材が提案さ
れている。しかし活性炭は吸着能に優れているとは言
え、一定量の有害物質を吸収すると吸着能力が衰え、交
換する必要があった。また再生する場合には高温を必要
とする為、家庭などで簡便には再生できない上、更に、
活性炭を含むシートの場合には、シートの素材を耐熱性
にする必要があるなど問題があった。
【0004】更に活性炭は黒色であるために、シート材
とした場合、活性炭がシートの汚点として見えるため、
見た印象が悪く、意匠性に乏しかった。実開昭59−1
19342号公報には、2枚のシート間に活性炭粒子を
付着させる方法が提案されているが、このように2枚の
シートで活性炭粒子を挟んだとしても、熱接着点に活性
炭粒子が入り込むと、粒子が壊れて汚点のようになり製
造上問題があった。
【0005】活性炭以外で、白色の吸着物質で脱臭効果
を示すものは既に知られている。例えば特開平3−38
212号公報にはゼオライト、珪酸亜鉛、セピオライ
ト、クリスパール、シリカゲル、カオリン等の記載があ
るが、これらの無機吸着剤単独では、家庭内での代表的
悪臭物質の一つであるアセトアルデヒドなどの中性悪臭
物質に対して、その除去効果は、活性炭と比較してあま
り高くなく問題であった。
【0006】ところが近年、酸化チタンの光触媒能力を
用いて悪臭物質などの有害物質を除去する試みが行われ
ている。例えば、特開平1−234729号公報では光
反応性半導体である酸化チタンを悪臭成分を分解する目
的で使用している。酸化チタンは白色顔料で、紫外光に
より光触媒能力が現れるが、この特許で述べられている
脱臭装置は、ハニカム状活性炭に酸化チタンが担持され
ており、シート状の悪臭成分除去シートではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、例え
ば酸化チタンのような光反応性半導体を利用した悪臭等
の有害物質を分解することのできる光反応性有害物質除
去材、及び吸着反応を利用した悪臭等の有害物を除去で
きる有害物除去材において、悪臭等の有害物除去能力が
高く、かつ白色で清潔感のある、柔軟性を持ったシート
状の有害物質除去材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、研究の結
果、光反応性半導体と白色顔料よりなる担体とを一緒に
又は別々に通気性シート中に内包又は封入させることに
より、また複合フィロケイ酸塩を通気性シート中に内包
又は封入させることにより、優れた有害物質除去能と清
潔感と優れた意匠性を有する種々の形態のシート材が得
られることを見い出し、本課題を解決した。
【0009】本発明における光反応性半導体としては、
0.5〜5.0eV、好ましくは1〜3eVの禁止帯幅
を有する、光触媒反応を生じる半導体である。このよう
な光反応性半導体としては、特開平2−273514号
公報に開示しているものを挙げることができるが、酸化
亜鉛、三酸化タングステン、酸化チタン、酸化セリウム
等の金属酸化物粒子が良く、特に酸化チタンが好まし
い。これら粒子は比表面積が10〜500m2 /gのも
のが用いられるが、酸化チタンの場合は50〜400m
2 /gのものが好ましい。
【0010】本発明における担体としては、光反応性半
導体と混合させたり、担持させる目的に使用するが、清
潔感や意匠性を考慮して白色でなけらばならない。通気
性シート内に内包或いは封入した際に、シートの表面に
汚れとして現れないようにする為には、一般的にハンタ
ー白色度で60%以上、好ましくは80%以上必要であ
る。また本発明のシート材の製造においては、担体の平
均粒径が細かすぎるとシート内へ介在させる製造工程で
目詰まりを起こし好ましくはなく、大きすぎても顆粒状
の形状がシートに残り意匠性を損なったり、光反応性半
導体と混合時にうまく混合しなくなるので、担体の平均
粒径が0.1mmから2mmであることが好ましい。ま
たシート内へのこれら混合物の含有量は、目標とする悪
臭などの有害物の量にもよるが、一般的に介在後内包又
は封入する製造工程に大きな負担をかけない程度、例え
ば10−1000g/m2 、好ましくは30−300g
/m2程度である。 担体と光反応性半導体の含有比率
は、光の照射の程度や悪臭などの除去すべき有害物の
量、また混合や担時させる条件、更にコストによって異
なるが、担体1重量部に対し、光反応性半導体が1/1
000から10重量部程度、好ましくは1/20から2
重量部程度である。
【0011】このような性質を満足させる白色顔料とし
て各種の無機顔料が使用できるが、製造上、光反応性半
導体との混合や担時が良好に行われるよう酸化チタンや
酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、複合
フィロケイ酸塩或いはこれらの混合体が適当である。更
に、白色顔料それ自体に有害物質の吸着能があると、悪
臭などの有害物が吸着されるために、光反応性半導体の
作用と併用されて、有害物除去材としての性能がより良
くなる。特に複合フィロケイ酸塩では比表面積が200
2 /gもあり、光反応性半導体の混合比率を小さくし
ても、また光反応性半導体と併用しなくても十分な有害
物除去能力を示す。
【0012】ここで用いられる複合フィロケイ酸塩とは
特公平5−79602号公報に記載されている製造方法
により得ることができる。また酸化チタンや酸化亜鉛を
担体として用いる場合、これらは光触媒能力はなくても
構わない。
【0013】通気性シートとしては、両面に通気性を持
っているものでも良いし、また、片面だけに通気性を持
っているものであっても良い。光反応性半導体の光触媒
作用を効果的に発揮させるには、シートの片面または両
面が光透過性を有するのが好ましいが、通常の通気性シ
ートにおいても、紫外光の透過性はある程度確認される
ので、用途に応じた使い方をすればよい。このような基
材としては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフ
ィルム、ポリエステルフィルムの様な汎用の可撓性プラ
スチックフィルムや薄板などのシートを挙げることがで
きる。また、通気性を持たせるには、これらのシートに
微細な穴をあけてもよい。さらに通気性シートとして、
(薄手の)紙、織布、不織布などを用いれば、通気性と
ともに一定の光透過性を確保することもできる。
【0014】不織布に使用する繊維としては、ポリオレ
フィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリアクリロニトリル
系、ポリアミド系等を使用することができる。また、必
要に応じて、これらの繊維を混合して使用することもで
きる。繊維の断面形状も特に制限はなく、円形のみなら
ず楕円形、三角形、星形、T型、Y型、葉状等いわゆる
異型断面形状のものでも良い。さらに、表面に空隙をも
つもの、あるいは枝別れした構造をもつものも使用する
ことができる。
【0015】不織布に適度な力学強度を得るためには三
次元交絡処理を施すのがよい。三次元交絡処理とは、不
織布を単層、あるいは、複数積層し、支持体に載せ、不
織布に機械的処理を施し、繊維を三次元交絡させる方法
である。具体的には、ニードルパンチ法、水流交絡法が
あげられるが、交絡が均一に行われ、生産速度が速い点
から、本発明には水流交絡法が好ましい。水流交絡法と
は、不織布上方から水流を噴射し、不織布を構成する繊
維を三次元交絡させ、強度を発現させる方法である。
【0016】以下に、交絡を強固にかつ目的に応じ適正
に行うための条件を述べる。水流を噴射するためのノズ
ルの径は、10〜500μmの範囲が好ましい。ノズル
の間隔は10〜1500μmが好ましい。また、ノズル
の形状は円形が好ましく、いわゆる柱状の水流を噴射で
きるものがよい。不織布を積載する支持体は、50〜2
00メッシュ程度の多孔質のものが好ましい。
【0017】これらのノズルは抄造方向に対し直交方向
であって、加工を行うシートの幅をカバーする範囲が必
要である。また抄造方向に対しては、不織布の種類、坪
量、加工速度、水圧を考慮し、十分な交絡が得られる範
囲でノズルヘッドの数を変えて用いることができる。
【0018】水圧は10〜250kg/cm2 の範囲が
好ましい。さらに好ましくは50〜250kg/cm2
である。加工速度は5〜200m/分の範囲が好まし
い。
【0019】水圧は加工初期から終盤にかけて順次圧力
を上げて行くことが可能で、面質が向上する点から好ま
しい。ノズル径あるいはノズル間隔を順次小さくするこ
と、ノズル径とノズル間隔の両方を順次小さくすること
も可能で、やはり不織布の面質が向上する点から好まし
い。ノズルのヘッダーを回転運動させること、あるいは
ワイヤーを左右に振動させることで、さらに面質を改良
することも可能である。ノズルとウェブの間にワイヤー
を挿入し、水流を散水化すること、扇状の水流を用いる
ことでも面質の向上が可能である。
【0020】交絡方法は片面のみ、あるいは両面交絡を
行うことができる。また、交絡を行った後、さらに不織
布を積層し交絡を行ってもよい。
【0021】上記通気性シートに光反応性半導体と担体
を内包又は封入させる方法は種々あるが、光反応性半導
体に光が効率的にあたるように、また悪臭などの有害物
と十分に接触出来るように工夫する必要がある。
【0022】例えば、図1に示す光反応性有害物質除去
シートは2枚のシート基材を用いたもので、表面基材1
として光透過性フィルムを用い、裏面基材2として通気
性の不織布を用い、表面基材1と裏面基材2との間に粒
状の光反応性半導体を担持させた担体3を介在させ、光
反応性半導体を担持させた担体3の粒子がそれぞれ碁盤
目状に形成された多数の袋状物の中に封入されるように
その境界をヒートシールしたものである。この場合、一
つの大きな袋状のものに光反応性半導体を担持させた担
体を封入したものも本発明の態様の一つであるが、この
ような場合と比べて、シートを取り扱っているときの光
反応性半導体を担持させた担体のシート中での偏在を防
ぐことができるので好ましい。碁盤目を形成する各袋の
縦横の大きさは種々の大きさを用いることができる。一
般的には縦横それぞれ5〜50mmの範囲の大きさが好
ましい。また、正方形の他に長方形になるようにしても
良い。ヒートシール部の幅は狭ければ狭いほど単位面積
当たりの有害物質除去効率が高くなるが、切断等の加工
を考えた場合は一定の幅が必要である。一般的には1〜
50mmの幅が好ましいが、特に1〜5mmの範囲が好
ましい。また、必要に応じて一定間隔ごとに幅広のヒー
トシール部を有するようにしても良い。
【0023】別の態様としては、図1に示す光反応性有
害物質除去シートとほぼ同様の構成で、表面基材として
光透過性プラスチックフィルムと、裏面基材として多数
の微細な穴をあけて通気性にしたプラスチックフィルム
と、光反応性半導体を担体に担持させ錠剤に成型したも
のを用い、表面基材と裏面基材との間に錠剤を介在させ
てヒートシールして、多数の錠剤収納部とヒートシール
部を形成し、錠剤収納部にわずかの空間的余裕を持たせ
て錠剤を収納したシートも好ましい。
【0024】さらに本発明の別の態様としては、光反応
性半導体と担体粒子を2枚の通気性の不織布の間に介在
させながら全面にわたってヒートシールしラミネート加
工したシート、あるいはさらにこれにプラスチックフィ
ルムをヒートシールにより裏打ちしたシートも好まし
い。この場合、担体が吸着性であれば、少なくとも一方
の通気性不織布中に担体粒子あるいは光反応性半導体粒
子を予め組み込んだ2枚の不織布を用いて、この間に光
反応性半導体粒子あるいは担体粒子を介在させて全面に
わたってヒートシールしラミネート加工したシートも更
に好ましい。
【0025】また、光反応性半導体と担体粒子を、2枚
の通気性の不織布間に介在させる際に、熱可塑性物質
や、液状接着材等を混合させておき、更に、ヒートシー
ルやコールドシールを行うロールにエンボス加工を施し
ておけば、ロールの山部分にて2枚の不織布が接着され
て、谷部分で粉体粒子が袋状に封入することができる。
【0026】更に、通気性シートをコルゲート加工して
光反応性半導体と担体との粉末を一緒にあるいは別々に
内包させたシートも本発明の態様の一つである。複合フ
ィロケイ酸塩を単独で通気性シート中に内包或いは封入
させる場合も同様である。
【0027】
【作用】本発明の光反応性有害物質除去材は、悪臭など
の有害物質を光反応性半導体で分解することができる。
これを悪臭などの有害物質の存在する場所においておく
と、この光反応性半導体の表面で有害物質が紫外灯や太
陽光などの光で分解され除去される。
【0028】また、吸着能のある担体に光反応性半導体
を担持させた本発明の光反応性有害物質除去材、或いは
複合フィロケイ酸塩を用いた有害物除去材では、光のあ
たらない場所に放置しておいても、有害物質は担体に吸
着され除去される。この有害物質を吸着したものを光の
あたる場所に放置しておくと、光反応性半導体を担持さ
せたものは、担体に吸着された有害物質を光反応性半導
体の作用で分解することができ、担体の吸着能を再生す
ることができる。
【0029】このように光反応性半導体は、光触媒能に
よって、有害物を光で分解し除去するので、活性炭に比
べ、吸着能力にやや劣る無機顔料も悪臭などの有害物除
去材として遜色なく利用できる。このために、本発明の
ごとく、清潔感があり、意匠性が向上した白色の有害物
除去材が得られた。
【0030】
【実施例】以下、実施例により更に本発明を詳細に説明
するが、無論これらに限定されるものではない。
【0031】実施例1 光反応性半導体として酸化チタン粉末(日本アエロジル
製 P25)50gと白色担体として顆粒状複合フィロ
ケイ酸塩粉末(水沢化学製 ミズカナイトAQ平均粒径
約0.5mm 比表面積200m2 /g)200gを物
理的に混合し、担体表面に酸化チタン粉末をまぶした。
次に、これを図1に示した表面基材1としての透明ポリ
プロピレンフィルム(厚さ約50μm)と裏面基材2と
してのポリプロピレン繊維からなる厚さ約100μmの
不織布との間にヒートシール法でヒートシール部を形成
して小さな袋状に封入し、図1のような光反応性有害物
質除去シートを得た。シートを構成する各袋中には上記
酸化チタンと複合フィロケイ酸塩との混合物が約0.5
gずつ封入されるようにした。
【0032】得られた上記シートを25cm×13cm
の大きさに切断し、ポリプロピレンフィルム側が上方と
なるように4Wのブラックランプを有する縦40cm、
横30cm、高さ30cmの角型密閉ボックスの底部に
おいた。このボックス中に煙草の臭いの主成分とされて
いるアセトアルデヒドを300ppmになるように加
え、シートの上方約20cmから4Wのブラックランプ
でシートに紫外線光を照射した。30分後のアセトアル
デヒド濃度をガスクロマトグラフィーで定量したとこ
ろ、約20ppmまでアセトアルデヒド濃度が低下して
いた。
【0033】更に得られた有害物除去シートは、白色度
90%で、粉落ちがなく、見た目が良好で清潔感のある
ものであった。
【0034】実施例2 光反応性半導体として酸化チタン粉末(日本アエロジル
製 P25)50gと白色担体として顆粒状複合フィロ
ケイ酸塩粉末(水沢化学製 ミズカナイトAQ平均粒径
約0.5mm 比表面積200m2 )200gを物理的
に混合し、担体表面に酸化チタン粉末をまぶした。更に
この混合物に20gのポリエステルの粒子を混合し、2
枚のスパンレース加工を行ったポリエステル繊維不織布
(60g/m2 )内に介在させ、熱エンボス加工により
シート間に封入し、光反応性有害物質除去シートを得
た。シートには上記酸化チタンと複合フィロケイ酸塩と
の混合物が約140g/m2封入されるようにした。
【0035】得られた上記シートを25cm×13cm
の大きさに切断し、実施例1と同様に、アセトアルデヒ
ドの除去能力を測定したところ、濃度は約20ppmま
で低下した。
【0036】更に得られた有害物除去シートは、白色度
90%で、粉落ちがなく、見た目が良好で清潔感のある
ものであった。
【0037】実施例3 光反応性半導体として酸化チタン粉末(日本アエロジル
製 P25)50gと白色担体として造粒した酸化亜鉛
粉末(堺化学製 粒状亜鉛華 平均粒径約0.8mm)
200gを物理的に混合し、担体表面に酸化チタン粉末
をまぶした。更にこの混合物に20gのポリエステルの
粒子を混合し、2枚のスパンレース加工を行ったポリエ
ステル繊維不織布(60g/m2 )内に介在させ、熱エ
ンボス加工によりシート間に封入し、光反応性有害物質
除去シートを得た。シートには上記酸化チタンと酸化亜
鉛との混合物が約140g/m2 封入されるようにし
た。
【0038】得られた上記シートを25cm×13cm
の大きさに切断し、実施例1と同様に、アセトアルデヒ
ドの除去能力を測定したところ、濃度は約65ppmま
で低下したが、実施例1に比べ除去能力は僅かに悪化し
た。
【0039】しかし得られた有害物除去シートは、白色
度約90%で、粉落ちがなく、見た目が良好で清潔感の
あるものであった。
【0040】実施例4 光反応性半導体として酸化チタン粉末(日本アエロジル
製 P25)50gと白色担体として複合フィロケイ酸
塩粉末(水沢化学製 ミズカナイトAP 平均粒径約3
ミクロン)200g及び20gのポリエステルの粒子を
混合し、2枚のスパンレース加工を行ったポリエステル
繊維不織布(60g/m2 )内に介在させ、熱エンボス
加工によりシート間に封入し、光反応性有害物質除去シ
ートを得た。シートには上記酸化チタンと複合フィロケ
イ酸塩との混合物が約150g/m2封入されるように
した。
【0041】得られた上記シートを25cm×13cm
の大きさに切断し、実施例1と同様に、アセトアルデヒ
ドの除去能力を測定したところ、濃度は約15ppmま
で低下し、良好な除去能力を示した。
【0042】更に得られた有害物除去シートは、白色度
95%で、粉落ちがなく、見た目が良好で清潔感のある
ものであった。しかし製造時に粉体が目詰まりを起こし
易く、実施例1に比べ安定な生産が困難であった。
【0043】実施例5 複合フィロケイ酸塩粉末(水沢化学製 ミズカナイトA
Q)200g及び10gのポリエステルの粒子を混合
し、2枚のスパンレース加工を行ったポリエステル繊維
不織布(60g/m2 )内に介在させ、熱エンボス加工
によりシート間に封入し、有害物質除去シートを得た。
シートには上記複合フィロケイ酸塩が約100g/m2
封入されるようにした。
【0044】得られた上記シートを25cm×13cm
の大きさに切断し、実施例1と同様に、アセトアルデヒ
ドの除去能力を測定したところ、濃度は約80ppmま
で低下したが、実施例1に比べると除去能力は若干悪化
した。
【0045】更に得られた有害物除去シートは、白色度
92%で、粉落ちがなく、見た目が良好で清潔感のある
ものであった。
【0046】比較例1 光反応性半導体として酸化チタン粉体(日本アエロジル
製 P25)50gと市販の活性炭粉末(比表面積10
00m2 /g)100gとを混合し、活性炭表面に酸化
チタン粉末を物理的にまぶした。次に、これを図1に示
した表面基材1としての透明ポリプロピレンフィルム
(厚さ約50μm)と裏面基材2としてのポリプロピレ
ン繊維からなる厚さ約100μmの不織布との間にヒー
トシール法でヒートシール部を形成して小さな袋状に封
入し、図1のような光反応性有害物質除去シートを得
た。シートを構成する各袋中には上記酸化チタンと活性
炭との混合物が約0.5gずつ封入されるようにした。
【0047】得られた上記シートを25cm×13cm
の大きさに切断し、実施例1と同様にアセトアルデヒド
の除去能力を測定した。アセトアルデヒドの濃度は約1
5ppmまで低下した。
【0048】しかし、得られたシートのヒートシール部
分には砕けた活性炭が見られ、その汚点の数は1m2
たり約100個あり、見栄えが良くなかった。
【0049】比較例2 造粒した酸化亜鉛粉末(堺化学製 粒状亜鉛華 平均粒
径0.8mm)200gを、図1に示した表面基材1の
透明ポリプロピレンフィルム(厚さ約50μm)と裏面
基材2としてのポリプロピレン繊維からなる厚さ約10
0μmの不織布との間にヒートシール法でヒートシール
部を形成して小さな袋状に封入し、図1のような光反応
性有害物質除去シートを得た。シートを構成する各袋中
には上記酸化亜鉛が約0.5gずつ封入されるようにし
た。
【0050】得られた上記シートを25cm×13cm
の大きさに切断し、実施例1と同様の方法で除去能力を
測定したところ、アセトアルデヒドの濃度は約200p
pmまでしか低下せず、その能力は良くなかった。
【0051】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、悪
臭等の有害物質の除去能力が高く、かつ清潔感のある白
色で、シートの形態として、光反応性半導体を利用した
有害物除去材を得ることができる。この有害物除去材
は、光反応性半導体が有害物を分解するので、長期間の
使用が可能で経済的である。更にこの有害物除去材は、
適度な大きさに切断し、有害物質を除去したい場所にお
き、光を照射するだけで容易に有害物質を除去すること
ができるので、有害物質の量や設置場所に応じて手軽
に、特に低濃度の有害物質の除去にも効率よく使用でき
る。また複合フィロケイ酸塩単独を用いても、悪臭等の
有害物の除去能力が高く、清潔感のある白色で、シート
状の形態の有害物除去材を得ることができる。これら、
本発明の有害物質除去材は、例えば、自動車の後部座席
やエアコン付近、あるいは靴箱、冷蔵庫、ロッカー、タ
ンスなどの中に設置したり、ハンガーに掛けて室内で、
あるいはベッド(マットレス)の上や下に敷いたり、カ
ーテンとして病院内で手軽に使用でき、また室内あるい
は自動車内のブラインドやカーテンとしても使用でき
る。また、このような密閉された空間だけでなく、掃除
機や生ゴミ乾燥機などの排出口などの通気場所に設置し
てフィルターとして使用しても効率的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例の光反応性有害物質除去シ
ートの構成を示す図面であり、(A)はその平面図、
(B)はその側断面図である。
【符号の説明】
1 表面基材 2 裏面基材 3 光反応性半導体担持担体粒子 4 ヒートシール部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/81 53/86 ZAB B01J 20/28 A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】白色顔料を担体とし、光反応性半導体と一
    緒にまたは別々に、通気性シート中に内包或いは封入さ
    せてなることを特徴とする光反応性有害物除去材。
  2. 【請求項2】白色顔料が酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ア
    ルミニウム、酸化マグネシウム、複合フィロケイ酸塩或
    いはこれらの混合物であることを特徴とする請求項1に
    記載された光反応性有害物除去材。
  3. 【請求項3】白色顔料が複合フィロケイ酸塩である請求
    項1に記載された光反応性有害物除去材。
  4. 【請求項4】複合フィロケイ酸塩を通気性シート中に内
    包或いは封入させてなることを特徴とする有害物除去
    材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09299462A (ja) * 1996-05-17 1997-11-25 Risuta Kk 消臭剤
JP2015029770A (ja) * 2013-08-05 2015-02-16 東洋紡株式会社 空気清浄用濾材

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