JPH07299348A - 流動造粒コーティング方法および装置 - Google Patents

流動造粒コーティング方法および装置

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JPH07299348A
JPH07299348A JP9436894A JP9436894A JPH07299348A JP H07299348 A JPH07299348 A JP H07299348A JP 9436894 A JP9436894 A JP 9436894A JP 9436894 A JP9436894 A JP 9436894A JP H07299348 A JPH07299348 A JP H07299348A
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JP
Japan
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gas
heating medium
powder
rotating body
flow chamber
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Application number
JP9436894A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Saito
宏 斉藤
Shigemichi Takei
成通 武井
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Freund Corp
Original Assignee
Freund Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粒度の揃った高品質の粉粒体を歩留り良く処
理し得るようにする。 【構成】 粉粒体が供給される流動室1を有する処理筒
体2と、流動室の底部に回転自在に設けられた回転体4
とを有し、粉粒体は回転体4の回転により転動させると
ともに流動室1内に供給される気体により流動される。
回転体4の回転中心に位置させて突起部としてのボス部
41を有する支持軸38には、加熱媒体供給路45が形
成され、ボス部41には加熱媒体通路46が形成されて
いる。ボス部41はこの加熱媒体通路46内を流れる加
熱媒体によって粉粒体よりも温度が高い所定の温度に加
熱される。したがって、ボス部41の表面には粉粒体が
付着しにくくなり、高品質の製品を歩留り良く処理する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粉粒体を流動状態として
粉粒体の造粒、コーティング、混合、攪拌または乾燥等
の処理を行う造粒コーティング技術に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、医薬、食品、粉末冶金材料、
触媒、フェライト、セラミックス、洗剤、化粧品、染
料、顔料、トナー等に用いられる粉粒体の造粒、コーテ
ィング、混合、乾燥等の処理を行うために使用される造
粒コーティング技術としては、転動流動造粒コーティン
グ装置がある。
【0003】転動流動造粒コーティング装置は、被処理
物である粉粒体が供給される流動室を内部に有する処理
筒体を備え、この処理筒体の中には流動室の底部に回転
自在に回転体が設けられている。粉粒体は回転体の回転
により流動室内で転動状態になるとともに、流動室内に
供給される流動用気体により流動状態となる。この状態
の被処理物である粉粒体にバインダーやコーティング剤
を噴霧することにより、粉粒体は造粒やコーティング等
の処理がなされる。
【0004】このタイプの造粒コーティング装置として
は、種々のものがあり、特開昭61−165577号公
報および特公昭63−33900号公報に記載された装
置は通気口が形成された通気回転板を有しており、回転
板の外周面と処理筒体との間のスリットおよび通気口か
ら流動室内に流動用気体を供給するようにしている。ま
た、特公昭61−8735号公報には、外周部が上方に
向けて折れ曲がった皿状の通気円板を有する装置が記載
されている。
【0005】通気回転板としては、特開昭60−183
030号公報に記載されるように、多数の環状板を同心
円に配列して実質的に平板状とした通気回転板を用いた
り、特開昭59−49838号公報に記載されるよう
に、断面が山形の通気回転板を用いることがある。
【0006】これらの装置に用いられる通気回転板の通
気部は、単に通気口を穿設したもの、斜め上方に気体が
吹き出すようにしたもの、金網や複雑な断面のスリット
を形成したもの等種々のものがある。また、流動用気体
を吹き出す方向も、上向き、斜め上方、水平方向等のよ
うに通気回転板の構造によって様々である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような流動造粒コ
ーティングの技術にあっては、重量偏差が少なく粒度が
揃った良質の製品を如何にして歩留り良く処理し得るか
が、重要な解決課題となっている。
【0008】前掲した特公昭61−8735号公報に記
載されるように、流動室内に攪拌羽根を設けて粉粒体の
転動および流動作用を促進するようにする場合がある。
この攪拌羽根はこれを支持して回転駆動する支持軸と、
この先端に設けられセンターコーンとも言われるボス部
と、このボス部から放射方向に設けられた複数の攪拌翼
とを有している。一方、このような攪拌羽根を有しない
場合には、通常、前掲の特開昭61−165577号公
報に示されるように、通気回転板はこれを回転駆動する
支持軸にセンターコーンつまりボス部で取り付けられる
ようになっている。
【0009】ところで、本発明者は良質の製品を歩留り
良く処理し得るべく種々の実験と研究を行ったところ、
造粒コーティング処理の過程で前記したボス部に被処理
物である粉粒体が付着することがあり、これが収率低下
や粒度のばらつきの原因となり、高品質の製品を歩留り
良く処理する上で障害となっていることを見い出した。
つまり、ボス部は攪拌翼と相違して粉粒体が付着し易
く、造粒コーティングの開始から終了まで粉粒体が付着
し続けたり、途中でボス部から剥離して製品内に混入す
ると、所定の粒度とならない製品が含まれることになり
製品の歩留りを向上させることができないと推測され
る。
【0010】処理筒体の内壁面に粉粒体が付着すること
に対しては、スリットから流動用気体を噴出することに
より防止することができるが、特公昭59−21649
号公報に記載されるようにスクレーパにより物理的に付
着を防止するようにしたものもある。また、通気回転板
に対する粉粒体の付着は、通気部から噴出される流動用
気体の噴出作用と回転円板の回転とにより防止される
が、特公昭63−2212号公報に示されるように、回
転中心部から回転円板の表面に外周方向に向かう流れを
発生させるようにしたものもある。
【0011】しかしながら、ボス部は回転中心部に位置
しているため、これを回転させても周速度が低くしかも
通気部を通過した気流がボス部にまで到達し難いことも
あり、ボス部に粉粒体が付着することを防止することは
困難であった。
【0012】本発明の目的は、粒度の揃った高品質の製
品を歩留り良く処理し得るようにすることにある。
【0013】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0015】すなわち、本発明の造粒コーティング方法
は、処理筒体内の流動室に設けられた回転体を回転した
状態のもとで流動室に流動用気体を供給して粉粒体を転
動かつ流動化し、回転体の回転中心に位置させて設けら
れた支持軸内の加熱媒体供給路からこの支持軸の上端部
に流動室内に突出して設けられた突起部内の加熱媒体通
路に加熱媒体を供給し、突起部を加熱するようにしたこ
とを特徴とする。突起部の表面温度は粉粒体の温度より
も5〜30℃高く設定することが好ましい。また、加熱
媒体として加熱気体を使用し、突起部から粉粒体の温度
よりも5〜70℃高い温度の加熱気体を流動室内に噴出
させることが好ましい。
【0016】また、本発明の造粒コーティング装置は、
処理筒体内に流動室の底部に位置させて設けられた回転
体を有し、回転体の回転中心に位置させて設けられた支
持軸の上端部には突起部が設けられており、この突起部
に形成された加熱媒体通路に対して支持軸に設けられた
加熱媒体供給路を介して加熱媒体を供給する熱媒体供給
手段とを有することを特徴とする。加熱媒体として加熱
気体を突起部から流動室内に気体を噴出するようにして
も良い。また、回転体を回転円板あるいは回転皿とし
て、該回転体に形成される通気部および回転体の外周面
と処理筒体との間の通気用スリットとの少なくとも一方
から流動用気体を供給するようにしても良い。
【0017】
【作用】前記した本発明の造粒コーティング技術にあっ
ては、被処理物である粉粒体は転動流動状態とされ、回
転体の中心に位置させて設けられた突起部は加熱されて
所定の温度に加熱される。この状態で造粒コーティング
処理が行われると、被処理物である粉粒体が突起部に接
触しても、突起部に付着されることなく、突起部から離
れることになる。したがって、突起部に付着したままと
なって造粒されない粉粒体や、粗大となった粉粒体が製
品に含まれることなく、製品の歩留りが向上する。加熱
媒体としての気体を流動室内に噴出させるようにすると
それを流動用気体としても使用することができ、粉粒体
の流動を促進することができるとともに、回転体への粉
粒体の付着防止をも達成することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0019】図1は本発明の一実施例である流動造粒コ
ーティング装置を示す図であり、この流動造粒コーティ
ング装置は、ほぼ直立状態で設置され内部に流動室1を
有する円筒形状の処理筒体2を有し、処理筒体2に開口
して設けられた原料投入口3から流動室1内に被処理物
としての粉粒体が投入されるようになっている。
【0020】処理筒体2内には流動室1の底部に位置さ
せて回転体4として回転円板が回転自在に設けられてお
り、この回転体4の外周面と処理筒体2の内面との間に
は、環状の隙間つまりスリット5が形成されている。こ
の回転体4を駆動するために、回転体4の下面に固定さ
れた中空の回転軸6が処理筒体2の底壁7に取り付けら
れた軸受部8に回転自在に支持されており、回転軸6に
は可変速式のモータ9の回転がベルト10により伝達さ
れるようになっている。
【0021】造粒等の処理が終了した後の製品を外部に
排出するために、回転体4のやや上方の位置に開口部を
有する排出シュート11が処理筒体2に設けられ、この
排出シュート11には前記開口部を開閉するために排出
弁12が設けられている。
【0022】回転体4は、図1および図3に示すよう
に、外周部が上方に向けて傾斜して、皿状の断面形状と
なっており、この回転体4には、回転中心から所定の半
径の位置に環状に通気部13が形成されている。
【0023】この通気部13は所定のメッシュとなった
金網によって形成され、これが環状となって回転体4に
設けられているが、図2(A)に示すように、金網を回
転体4にその円周方向所定の長さ毎に複数の通気部13
を形成するようにしても良く、図2(B)に示すよう
に、回転体4に多数の細孔を形成することによって通気
部13を形成するようにしても良い。さらに、図2
(C)に示すように、通気部13を設けない回転体4を
用いるようにしても良い。環状に通気部13が形成され
た回転体4が使用される場合でも、通気部13に対応し
た環状の蓋部材を用いて通気部13を覆うようにすれ
ば、図2(C)と実質的に同様の回転体4とすることが
可能である。
【0024】このように、金網を用いて通気部13を形
成するか、回転体4に細孔を設けることにより通気部1
3を形成するか、そして、どの部位に通気部13を形成
するか等は、投入される粉粒体の種類や、流動室1内に
形成するフローパターンによって種々変更することが可
能である。
【0025】底壁7には通気部13の径方向内側に位置
させて円筒状の隔壁14が取り付けられており、さらに
通気部13の径方向外側に位置させて円筒状の隔壁15
が取り付けられている。隔壁14と隔壁15との間に、
通気部13に連通する環状の流動気体供給部16が形成
され、隔壁15と処理筒体2との間に、スリット5に連
通する流動気体供給部17が形成されている。
【0026】図3に示すように、それぞれの隔壁14,
15の上端部に設けられた突起18,19は、それぞれ
回転体4に形成された環状溝内に僅かな隙間を介して入
り込んでおり、ラビリンス式のシールを構成している。
流動気体供給部17内には、スリット5の下方に位置さ
せて金網20が環状に設けられており、この金網20に
流動用気体を通過させることにより、その流れは均一化
され整流されるとともに、粉粒体の落下が防止される。
この金網20に代えて、多孔質の板や織布等を用いるよ
うにしても良い。
【0027】図1に示すように、処理筒体2に隣接して
給気ダクト21が設けられており、この給気ダクト21
には給気ファン22により空気が供給されるようになっ
ている。給気ダクト21内には、給気ファン22からの
空気を清浄化するためのフィルタ23と、流動用気体を
加熱または冷却するための熱交換器24とが設けられて
いる。
【0028】給気ダクト21の吹き出し口は第1気体通
路25により流動気体供給部17に導通されるととも
に、隔壁26により第1気体通路25に対して区画され
た第2気体通路27によって流動気体供給部16に導通
されている。したがって、スリット5および通気部13
からは流動室1内に流動用気体が供給され、これらの気
流と回転体4の回転とによって粉粒体は遠心転動作用を
伴った流動状態となる。
【0029】それぞれの気体通路25,27の入口部に
は、これらを流れる気体の流量を調整するために、図1
に示すように、流量調整弁28,29が設けられてお
り、これらの流量調整弁28,29を独立して制御する
ことにより、スリット5および通気部13を通って流動
室1内に供給される気流によるフローパターンを様々に
変化させることができる。処理筒体2の上端部には、流
動室1内の気体を外部に排出するための排気ダクト30
が設けられている。
【0030】流動状態となった粉粒体に対してコーティ
ング液またはバインダ液を噴霧するために、処理筒体2
にスプレーガン31が設けられ、さらに流動室1内に回
転体4に対向してスプレーガン32が設けられており、
それぞれのスプレーガン31,32にはポンプ33,3
4によって液タンク35内の液体が供給されるようにな
っている。一方、スプレーガン31の近傍には、原料投
入口3から投入される粉粒体原料とは相違した粉粒体原
料を流動室1内に供給するためにノズル36が設けられ
ている。
【0031】図1および図3に示すように、中空の回転
軸6内には、軸受37を介して支持軸38が回転自在に
設けられており、この支持軸38の上端部には攪拌羽根
40が取り付けられている。この攪拌羽根40は支持軸
38に固定されセンターコーンとも言われるボス部41
と、このボス部41に固定され放射方向に延びる2本な
いし3本程度の複数本の攪拌翼42とを有している。こ
の支持軸38は図1に示すように、ベルト43を介して
モータ44により回転体4とは独立した回転方向および
回転速度で駆動されるようになっており、この支持軸3
8によって攪拌羽根40を回転させることにより、粉粒
体の攪拌混合作用を促進するようにしている。
【0032】攪拌羽根40のボス部41は、図3に示す
ように、回転体4の回転中心Oに位置しかつ回転体4の
上側に位置して流動室1内に突出している。したがっ
て、このボス部41は突起部を構成しており、回転中心
Oに位置されていることから、支持軸38により回転さ
れてもボス部41の回転周速度は小さい。しかも、この
回転中心Oの部分における粉粒体には通気部13を通っ
た流動用気体があまり吹き付けられないので、転動流動
状態となった粉粒体がボス部41に落下してそこに付着
する可能性が高い。
【0033】図3に示すように、支持軸38内には加熱
媒体供給路45が形成されており、この加熱媒体供給路
45に連通させてボス部41内には加熱媒体通路46が
形成されている。空気や窒素ガスが加熱媒体として使用
されており、たとえば、コンプレッサ等からなる気体供
給源47と加熱媒体供給路45とを結ぶ流路48には、
気体供給源47からの気体を加熱するための熱交換器等
からなる加熱装置49が設けられている。気体供給源4
7および加熱装置49は、加熱媒体供給手段を構成して
いる。
【0034】ボス部41内の加熱媒体通路46に加熱媒
体を流すことにより、加熱媒体通路46を流れる加熱媒
体からの熱伝達によってボス部41の表面温度が、粉粒
体の温度よりも5℃以上30℃以下の範囲内となるよう
に、加熱装置49により加熱媒体としての気体の温度が
設定される。
【0035】ボス部41の下面には、加熱媒体通路46
に連通させて気体噴出口50が形成されており、気体供
給源47から供給された気体が気体噴出口50から流動
室1内に噴出されるようなっている。この気体の温度
は、流動室1内の粉粒体の温度よりも5℃以上70℃以
下の範囲となるように設定されている。
【0036】加熱媒体通路46を通りながらボス部41
を加熱して気体噴出口50から流動室1内に供給される
気体の圧力は、0.1〜7.0Kg/cm2に設定しているが、こ
の噴出圧力はこれに限定されるものではなく、任意の値
に設定することができる。
【0037】加熱媒体によってボス部41をその表面温
度が前記した値となるように設定すると、転動流動状態
となった粉粒体がボス部41に接触しても、その粉粒体
はすばやく乾燥してボス部41の表面から離れることに
なり、付着物の塊が脱落して粗大粒子が発生することが
防止される。
【0038】加熱媒体としての加熱気体を噴出口50か
ら下向きに回転体4の表面に向けて噴出させるようにし
ていることから、この回転体4の表面における粉粒体の
付着をも防止することができる。なお、加熱媒体として
気体を使用することなく、液体を使用するようにしても
良い。ただし、その場合には、ボス部41内の加熱媒体
通路46を液体が循環するように形成し、流動室1内に
液体が流入しないようにするため噴出口50は形成しな
い。
【0039】図4(A),(B)は本発明の他の実施例
である流動造粒コーティング装置の要部を示す図であ
り、前記実施例における部材と共通する部材には同一の
符号が付されている。この場合には回転体4としては図
2(C)に示されるタイプのものが使用されており、回
転体4に通気部が形成されておらず、流動室1内にはス
リット5からの流動用気体が供給されるようになってい
る。したがって、図1および図3に示された隔壁14お
よび流動気体供給部16は、この場合には設けられてい
ない。
【0040】図4(A),(B)に示す装置にあって
は、モータ51により駆動される回転軸52が処理筒体
2に回転自在に取り付けられており、この回転軸52に
は、複数の解砕羽根53が取り付けられている。この解
砕羽根53は回転体4および攪拌羽根40の回転によっ
て処理筒体2の内周面に沿って、図4(A)に示すよう
にスパイラル状に転動運動を行う粉粒体の中で、回転体
4および攪拌羽根40の回転速度よりも高速で回転す
る。これにより、粉粒体は解砕羽根53による粉砕造
粒、混合分散、整流作用を受けることになり、粒度の揃
った造粒物を得ることができる。図1に示す装置に対し
てもこの解砕羽根53を設けるようにしても良い。
【0041】図5は本発明のさらに他の実施例である流
動造粒コーティング装置の図4(A)と同様の部分を示
す図であり、この場合には支持軸38の上端部には上側
の円錐部と下側の円柱部とからなる気体供給部41aが
突起部として設けられている。この気体供給部41aの
気体噴出口50からは、回転体4の表面に向けて加熱媒
体としての加熱気体が噴出される。この場合には前記実
施例と同様に、支持軸38は回転するようになっている
ので、気体噴出口50からの気体は、気体供給部41a
の回転に伴って旋回するようにして噴出されることにな
るが、回転させないようにしても良い。
【0042】気体供給部41aの形状としては、図6
(A)に示すように、円錐部のみからなるようにした
り、図6(B)に示すように、円柱形状にしても良い。
さらには、球状、双曲線、放物線の表面形状を有する突
起部つまり気体供給部41aとすることも可能であり、
気体供給部41aを角柱や載頭円錐形状等のように種々
の形状とすることができる。
【0043】次に、図1および図3に示した造粒コーテ
ィング装置による造粒コーティング処理の手順について
説明する。
【0044】粉粒体原料は、原料投入口3から所定量だ
け供給される。粉粒体原料は、通気部13およびスリッ
ト5から供給される流動用気体による上昇と自重による
落下とを繰り返して流動状態となって攪拌混合される。
また、モータ9により回転体4を回転させることによ
り、粉粒体は遠心転動作用によっても攪拌混合される。
この攪拌混合はモータ44により攪拌羽根40を回転体
4と同一方向または逆方向に回転することにより促進さ
れる。
【0045】このように攪拌混合された状態の粉粒体に
向けて、スプレーガン31,32の一方または両方から
バインダ液またはコーティング液が噴霧される。必要に
応じて、ノズル36からも流動層の中に粉粒体原料が供
給される。造粒コーティングの進行状況に応じて、スリ
ット5と通気部13とからの流動用気体の供給割合を、
流量調整弁28,29の開度を調整することにより変化
させることができる。さらに、攪拌羽根40のボス部4
1に形成された気体噴出口50から加熱された気体を噴
出させる。
【0046】そして、気体供給源47を作動して加熱装
置49により加熱された気体を、加熱媒体供給路45を
介して突起部としてのボス部41内に形成された加熱媒
体通路46に案内する。この加熱媒体通路46内の気体
は、ボス部41を所定の温度に加熱した後に、気体噴出
口50から流動室1内に噴出される。通気部13等から
流動室1内に供給ないし噴出された気体は、排気ダクト
30から外部に排出される。
【0047】突起部としてのボス部41内の加熱媒体通
路46内に供給される加熱媒体によって、ボス部41が
加熱されることになるが、ボス部41の表面温度は被処
理物である粉粒体の温度に応じて設定される。表面温度
は粉粒体の温度よりも5℃以上であり30℃以下の範囲
で高く設定することが望ましい。そして、気体噴出口5
0から加熱媒体としての加熱気体を流動室1内に噴出す
る場合における加熱気体の温度は、粉粒体の温度よりも
5℃以上、70℃以下の範囲で高く設定することが望ま
しい。さらに好ましくは、噴出気体の温度は、粉粒体の
温度よりも30〜60℃の範囲で高く設定することが望
ましい。
【0048】これは、研究の結果によると、上記温度差
を5℃以下に設定した場合には、ボス部41に対する粉
粒体の付着防止効果が得られず、前記した上限値温度以
上に設定しても付着防止効果は向上せずに、不経済であ
るばかりか被処理物の分解、変質が発生する可能性があ
るためである。
【0049】このようにして、図示する流動造粒コーテ
ィング装置では、回転体4と攪拌羽根40との回転動作
およびスリット5から供給される流動気体と通気部13
から供給される流動気体との両方の気体の流れが総合さ
れて、粉粒体は流動状態となって図4(B)に破線で示
すようなスパイラル状の転動運動を行うとともに、気体
の流れで上昇されかつ自重で落下する循環的なフローパ
ターンで流動する。これにより、粉粒体は転動と流動の
両作用を受けて、攪拌混合される。
【0050】図示する装置にあっては、回転体4と攪拌
羽根40との複合回転動作と、スリット5と通気部13
とから流動室1内に供給される流動気体の流れに加え
て、ボス部41の気体噴出口50から回転体4の表面に
向けて噴出される加熱気体との作用により、球形度の良
い、粒度の揃った造粒コーティング物を極めて生産性良
く製造することができる。また、その際、突起部として
のボス部41への粉粒体の付着が少なくなり、GMP上
の洗浄性、作業性が向上し、回収率、製品収率も向上
し、歩留りが良好となる。
【0051】次に、前記した流動造粒コーティング装置
を用いた実験結果について説明すると、フロイント産業
株式会社製の流動転動型造粒装置スパイラフロー(登録
商標)SFC−15型を用いて、粉末を細粒に造粒し
た。粉末としては、乳糖粉末と軽質無水けい酸を合計1
5Kgを用い、スプレー液としては、日本曹達株式会社製
HPC−Lの7W/W %水溶液を15Kg用いた。造粒に際
しては、予熱とスプレー(造粒)と乾燥とを順次行っ
た。スプレー工程では、スプレー時間を67分とし、ス
プレー液流量を200〜280ml/minとした。そのとき
の被処理物は転動流動状態であり、その温度は22〜2
7℃であった。また、気体の温度を55〜60℃に設定
した。
【0052】表1は実験に際しての条件を示す。この表
1において、前記した装置を用いてボス部41を加熱す
るようにした場合を実験例1〜3に示し、ボス部41を
加熱しない場合を比較例1および2に示す。流動室1内
に供給される気体としては、予め除湿、除油された清浄
な空気を使用した。
【0053】実験結果を示すと、表2の通りであり、こ
の表2における回収率と製品収率はそれぞれ以下の式に
より求めた。
【0054】回収率(%)=取出し重量/(15 Kg +15
Kg ×0.07)×100 製品収率(%)=(32 〜150 mesh) 細粒重量 Kg /(15
Kg +15 Kg ×0.07) ×100
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0058】たとえば、回転体4としては、外周部が上
方に向けて傾斜した皿状の回転円板以外に、全体的に表
面が平坦となった回転円板や断面が山型に層状に形成さ
れた多層板等を用いるようにしても良く、実質的に流動
室の底部を形成すれば良い。また、攪拌羽根の構造も前
記実施例以外の他の構造とすることも可能であり、たと
えば、回転体の回転中心Oを回転中心とする支持軸の下
端部に攪拌羽根を取り付けて、攪拌羽根を流動室内に吊
り下げるようにしても良い。さらに、攪拌羽根を用いる
ことなく回転体を支持軸で回転させるようにした場合
に、その支持軸の上のセンターコーンの部分を加熱して
突起部としてのセンターコーンへの粉粒体の付着を防止
するようにしても良い。そして、図示する場合には、粉
粒体を造粒したりコーティングする場合を示すが、粉粒
体を攪拌したり、混合したり、乾燥する場合にも本発明
を適用することができる。
【0059】また、図示実施例にあっては、突起部を加
熱するために気体供給源47からの加熱気体を突起部に
案内するようにしているが、給気ダクト21内の気体を
突起部に案内するようにしても良い。
【0060】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0061】(1).本発明によれば、突起部における被処
理物の付着が防止されたことから、被処理物の回収率、
製品収率が向上し、製品の歩留りが向上する。
【0062】(2).形状、粒度の揃った良質の製品を生産
性良く得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である流動造粒コーティング
装置を示す断面図である。
【図2】(A)〜(C)はそれぞれ図1に示された回転
体の変形例を示す斜視図である。
【図3】図1の要部を示す断面図である。
【図4】(A)は本発明の他の実施例である流動造粒コ
ーティング装置の要部を示す断面図であり、(B)は同
図(A)におけるB−B線に沿う断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例である流動造粒コー
ティング装置の要部を示す断面図である。
【図6】(A),(B)はそれぞれ気体供給部の変形例
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 流動室 2 処理筒体 3 原料投入口 4 回転体 5 スリット 6 回転軸 11 排出シュート 12 排出弁 13 通気部 14,15 隔壁 16,17 流動気体供給部 20 金網 21 給気ダクト 22 給気ファン 23 フィルタ 24 熱交換器 25 第1気体通路 26 隔壁 27 第2気体通路 31,32 スプレーガン 36 ノズル 37 軸受 38 支持軸 40 攪拌羽根 41 ボス部(突起部) 41a 気体供給部(突起部) 42 攪拌翼 45 加熱媒体供給路 46 加熱媒体通路 47 気体供給源 48 流路 49 加熱装置 50 気体噴出口

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉粒体が供給される流動室を有する処理
    筒体内の回転体を回転した状態のもとで前記流動室に流
    動用気体を供給して前記粉粒体を転動かつ流動化し、前
    記回転体の回転中心に位置させて設けられた支持軸内の
    加熱媒体供給路からこの支持軸の上端部に前記流動室内
    に突出して設けられた突起部内の加熱媒体通路に加熱媒
    体を供給し、前記突起部を加熱するようにしたことを特
    徴とする流動造粒コーティング方法。
  2. 【請求項2】 前記突起部の表面温度を、前記粉粒体の
    温度よりも5〜30℃高い温度に設定することを特徴と
    する請求項1記載の流動造粒コーティング方法。
  3. 【請求項3】 前記加熱媒体は加熱気体であり、前記突
    起部に前記加熱媒体通路に連通させて形成された気体噴
    出口から、前記粉粒体の温度よりも5〜70℃高い温度
    の加熱気体を前記流動室内に噴出するようにしたことを
    特徴とする請求項1または2記載の流動造粒コーティン
    グ方法。
  4. 【請求項4】 粉粒体が供給される流動室を有する処理
    筒体と、前記流動室の底部に回転自在に設けられた回転
    体とを有し、粉粒体を前記回転体の回転により転動させ
    るとともに前記流動室内に供給される気体により流動さ
    せた状態で前記粉粒体を処理する流動造粒コーティング
    装置であって、前記回転体の回転中心に位置させて設け
    られ、上端部に前記流動室内に突出する突起部を有する
    支持軸と、前記突起部に形成された加熱媒体通路に対し
    て前記支持軸に設けられた加熱媒体供給路を介して加熱
    媒体を供給する加熱媒体供給手段とを有することを特徴
    とする流動造粒コーティング装置。
  5. 【請求項5】 前記加熱媒体は加熱気体であり、前記突
    起部に気体噴出口を前記加熱媒体通路に連通させて形成
    し、前記突起部の前記気体噴出口から前記流動室内に気
    体を噴出するようにしたことを特徴とする請求項4記載
    の流動造粒コーティング装置。
  6. 【請求項6】 前記回転体が回転円板あるいは回転皿で
    あることを特徴とする請求項4または5記載の流動造粒
    コーティング装置。
  7. 【請求項7】 前記回転円板あるいは回転皿に通気部を
    有することを特徴とする請求項6記載の流動造粒コーテ
    ィング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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