JPH07298886A - インターフェロンα/β結合タンパク質およびその製造法 - Google Patents

インターフェロンα/β結合タンパク質およびその製造法

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JPH07298886A
JPH07298886A JP7043539A JP4353995A JPH07298886A JP H07298886 A JPH07298886 A JP H07298886A JP 7043539 A JP7043539 A JP 7043539A JP 4353995 A JP4353995 A JP 4353995A JP H07298886 A JPH07298886 A JP H07298886A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 IFN−α/β結合タンパク質、それらをコ
ードするDNA分子および製造法、それらを含有する医
薬組成物、それらに対する抗体、それらを発現しうる複
製可能な発現ビヒクルならびに該ビヒクルで形質転換さ
れた宿主細胞を提供する。 【構成】 IFNAB−BPI、IFNAB−BPII、
それらの前駆体、ムテイン体、融合タンパク質、機能的
誘導体および活性画分ならびに該結合タンパク質の塩か
ら選択されるIFN−α/β結合タンパク質、それらを
コードするDNA分子および製造法、それらを含有する
医薬組成物、それらに対する抗体、それらを発現しうる
複製可能な発現ビヒクルならびに該ビヒクルで形質転換
された宿主細胞。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インターフェロン−β
(以下、IFN−βと略す)の活性のみならず、種々の
インターフェロン−α(以下、IFN−αと略す)サブ
タイプの活性を調節(modulating)しうる、新規のIFN
−α/β結合タンパク質に関する。さらに詳しくは、本
発明は、これらのタンパク質をコードするDNA分子の
クローニング、宿主細胞中でのそれらの発現およびこれ
らのタンパク質に対する抗体に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】イス
ラエル国特許出願第103052号明細書では、モノク
ローナルの抗IFN−αレセプター抗体を用いるウェス
タンブロット法により同定された、分子量約45,00
0の可溶性IFN−αのレセプタータンパク質が記載さ
れ、クレームされている。前記明細書には、125I−I
FN−α2を用いるクロスリンキング(cross-linking)
および抗IFN−αモノクローナル抗体を用いる免疫沈
降により同定された、約40,000の分子量を有する
異なる可溶性IFN−α結合タンパク質についても記載
され、クレームされている。血清からえたばあいは、こ
の種は50Kの分子量を有していた。イスラエル国特許
出願第106591号明細書には、均一な状態で尿から
えられ、他の既知のあらゆるタンパク質とも異なる配列
を有する前記の分子量40,000のIFN−α結合タ
ンパク質(以下、「尿由来のIFNAB−BP」または
「IFNAB−BPII」と称する)が記載され、クレー
ムされている。IFNAB−BPはIFN−βのみなら
ず種々のIFN−αサブタイプに結合してそれらの活性
をブロックする。この点において、IFNAB−BPの
結合特性は、既に記載されているヒトインターフェロン
−αBに対してのみ反応する細胞表面インターフェロン
レセプターの結合特性とは著しく異なる。
【0003】本発明ではIFNAB−BPの前駆体をコ
ードする2種のcDNA分子をクローン化し、それらの
塩基配列を決定した。両者はおそらく同一の遺伝子に由
来(たとえば、択一的スプライシング(alternative spl
icing)による)する。また、IFNAB−BPIおよび
IFNAB−BPIIと称される、2種の組換えタンパク
質のホ乳動物およびそのほかの宿主細胞における産生に
ついても記載する。本発明ではさらにIFNレセプター
のブロッキングに有用であり、IFNAB−BPIおよ
びIFNAB−BPIIの免疫検定法および免疫精製(im
munopurification)に有用であるIFNAB−BPに対
するポリクローナルおよびモノクローナル抗体について
も開示する。
【0004】IFNAB−BPIおよびIFNAB−B
PIIは、IFN−βならびにI型インターフェロン類、
すなわちIFN−αの種々のサブタイプの活性を調節す
ることができる。このように、これらはI型インターフ
ェロン類の望ましくない効果を阻害しうる。
【0005】I型インターフェロン(IFN)類(IN
F−α、IFN−βおよびIFN−ω)はウイルス感染
に対する耐性を与えるというそれらの能力によって通常
定義され、構造的に関連するサイトカインのファミリー
からなる。I型インターフェロン類のほかの多くの生物
学的活性が報告されているが、それらは細胞増殖の阻
害、MHCクラスI抗原の誘導およびほかの数種の免疫
調節活性(文献1)があげられる。IFN−αおよびI
FN−βは、ヘアリー細胞白血病(文献6)、慢性の骨
髄性白血病(文献7)およびカポジ肉腫(文献8)のよ
うなある種の悪性腫瘍ならびにC型肝炎(文献2および
3)およびウイルスいぼ(viral warts)(文献4および
5)を含む数種のウイルス疾患の治療に有用である。
【0006】IFN−αは、エイズ患者(文献10)な
らびに全身性紅斑性狼瘡(文献9)のような自己免疫疾
患を有する多種の患者の血清中に検出された。IFN−
αは若年性糖尿病(juvenile diabetes)の進行に関係し
ていた(文献11)。また、白質マイクログリア(white
matter microglia)での増加したIFN−αの発現は、
アルツハイマー病の病理学に寄与しているという報告も
ある(文献51)。さらには、IFN−αによる治療
は、発熱および脳神経学的疾患を含む望ましくない副作
用を導く一部の症例においても示されている(文献1
2)。このように、IFN−αの活性を中和することが
患者にとって有益かもしれない病理学的状況もある。
【0007】ほかのサイトカイン類のばあいのように、
IFN−αは、IFN−βに対するのと同様にすべての
IFN−αサブタイプに対して特異的である細胞表面レ
セプターに結合することによってその生物学的活性を発
揮する(文献13)。ヒトIFN−αのレセプター(I
FNAR)が同定され、Daudi(ダウディ)細胞か
らクローン化された(文献14)。クローン化されたレ
セプターは単一の膜貫通型ドメイン、細胞外ドメインお
よび細胞内ドメインを有する。このレセプターはネズミ
の細胞で発現されると、ヒトIFN−αBに反応する
が、ほかのIFN−αおよびIFN−β種には顕著には
反応しない。このことはIFN−βおよび種々のIFN
−αサブタイプに対する反応には付加的な成分が関係し
ているかもしれないということを示している。
【0008】ほかのいくつかの研究によれば、IFN−
αおよびIFN−βの結合に関係している付加的な成分
またはレセプターサブユニットが存在することが示され
ている(文献15、16、17)。さらには、すでに記
載したレセプター(文献14)はすべてのIFN−αお
よびIFN−β種の結合に関係していると報告されてい
る(文献18)。
【0009】サイトカイン結合タンパク質(可溶性サイ
トカインレセプター)は、それらの各自の細胞表面サイ
トカインレセプターの細胞外リガンド結合ドメインに対
応する。それらは、細胞表面レセプターに共通するmR
NA前駆体のほかのスプライシングによるかまたは細胞
表面レセプターのタンパク質分解切断により生じる。こ
れらの可溶性レセプターは、IL−6およびIFN−γ
(文献19、20、21)、TNF(文献22、23、
24)、IL−1(文献25、26、27)、IL−4
(文献25、28)、IL−2(文献29、30)、I
L−7(文献31)およびIFN−α(文献32)のほ
かの可溶性レセプターとともに既に記載されている。
【0010】本発明は既知のIFN−α/β結合タンパ
ク質(イスラエル国特許出願第106591号明細書参
照)をコードするDNA分子を提供する。これらDNA
分子は、2種の異なるタンパク質、すなわちIFNAB
−BPIおよびIFNAB−BPIIを実際にコードして
おり、おそらく同一のmRNA前駆体に由来し、択一的
スプライシングにより2種のmRNA分子を生ずるので
あろうと考えられる。mRNAの一方は約1.5kbの
大きさを有し、もう一方は約4.5kbの大きさを有す
る。そして各々IFNAB−BPIをコードする1.5
kbのmRNAおよびIFNAB−BPIIをコードする
4.5kbのmRNAであり、前記結合タンパク質のう
ちの1つをコードする。「IFNAB−BP」という用
語はIFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIの両
者に対応する。尿由来のIFNAB−BPはIFNAB
−BPIIとして同定される。
【0011】このように、本発明はIFNAB−BP
I、IFNAB−BPII、IFNAB−BPIおよびI
FNAB−BPIIの融合タンパク質およびムテイン体、
それらの機能的誘導体ならびにそれらの活性画分から選
ばれるIFN−α/β結合タンパク質をコードするDN
A分子を提供する。
【0012】さらに本発明は前記DNA分子を含有する
複製可能な発現ビヒクル(replicable expression vehic
le)、それらビヒクルで形質転換された宿主、前記の形
質転換された宿主によって産生されたタンパク質を提供
する。「DNA分子」という用語はゲノムDNA、cD
NA、合成DNAおよびそれらの組合せを含む。
【0013】本発明は、また、厳密な条件下で前記DN
A分子とハイブリダイズし、IFNAB−BP類と同様
の生物学的活性を有するタンパク質をコードするDNA
分子に関する。
【0014】本発明は、機能的IFNAB−BPIおよ
びIFNAB−BPII、それらの融合タンパク質、ムテ
イン体または活性画分を産生しうる宿主細胞の製造法を
も提供する。
【0015】本発明はさらに組換え体IFNAB−BP
IおよびIFNAB−BPII、それらの融合タンパク
質、ムテイン体または活性画分、これらすべての塩、な
らびにIFNAB−BPIもしくはIFNAB−BPI
I、これらの融合タンパク質、ムテイン体、活性画分ま
たはこれらすべての塩を含有する医薬組成物を提供す
る。
【0016】IFNAB−BPIおよびIFNAB−B
PIIは、組換え体ヒトIFN−α2、IFN−αB、I
FN−αCおよびIFN−βと同様に、天然型のヒト白
血球インターフェロンおよび線維芽細胞インターフェロ
ンの生物学的活性を阻害する。IFNAB−BPIはリ
ガンド結合IFN−α/βレセプターである新規の膜貫
通型タンパク質に相当する。IFNAB−BPIIは細胞
外の、IFNAB−BPIのリガンド結合ドメインの細
胞外に本質的に相当する可溶性レセプターである。
【0017】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、I
FNAB−BPI、IFNAB−BPII、それらの前駆
体、IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIの融
合タンパク質もしくはムテイン体、それらの機能的誘導
体またはそれらの活性画分から選ばれる、IFN−α/
β結合タンパク質をコードするDNA分子、IFNAB
−BPI、IFNAB−BPII、それらの前駆体、融合
タンパク質およびムテイン体、それらの機能的誘導体ま
たはそれらの活性画分と同一または類似の生物学的活性
を有するタンパク質をコードし、前記DNA分子と厳密
な条件下でハイブリッド形成しうるDNA分子、成熟I
FNAB−BPIをコードする配列からなるDNA分
子、成熟IFNAB−BPIIをコードする配列からなる
DNA分子、前述のいずれかのDNA分子からなり、形
質転換体である宿主細胞において、前記IFNAB−B
PI、IFNAB−BPII、それらの前駆体、それらの
融合タンパク質、それらのムテイン体、それらの機能的
誘導体、それらの活性画分、ならびに前記IFNAB−
BPI、IFNAB−BPII、それらの前駆体、それら
の融合タンパク質およびムテイン体、それらの機能的誘
導体もしくはそれらの活性画分と同一または類似の生物
学的活性を有するタンパク質のいずれかを発現しうる、
複製可能な発現ビヒクル、前記のいずれかの発現ビヒク
ルで形質転換された宿主細胞、IFNAB−BPI、I
FNAB−BPII、それらの前駆体、融合タンパク質、
ムテイン体、機能的誘導体および活性画分から選ばれる
組換えIFN−α/β結合タンパク質の製造法であっ
て、前記のいずれかの形質転換された宿主細胞を培養
し、前記IFN−α/β結合タンパク質を回収すること
からなる、前記IFN−α/β結合タンパク質の製造
法、IFNAB−BPI、IFNAB−BPII、それら
の前駆体、ムテイン体、融合タンパク質、機能的誘導体
および活性画分ならびに該結合タンパク質の塩から選択
されるIFN−α/β結合タンパク質、前記のいずれか
のIFN−α/β結合タンパク質からなる医薬組成物な
らびにIFN−α/β結合タンパク質に対する抗体に関
する。
【0018】
【実施例】イスラエル国特許出願第106591号明細
書によれば、分子量40,000を有するIFN−α/
β結合タンパク質(IFNAB−BP)が2つのクロマ
トグラフィーの工程により正常の尿から単離された。I
FN−α2が結合しているアガロースからなるカラムに
粗尿由来タンパク質を流した。カラムを洗浄して関連し
ないタンパク質を除去し、つぎに結合しているタンパク
質を低pHで溶出した。ついで、溶出されたタンパク質
をサイズ排除HPLC(size exclusion HPLC)により
分析していくつかのタンパク質のピークをえた。そのう
ちの1つは、125I−IFN−α2と特異的に反応し、
IFN−αおよびIFN−βの抗ウイルス活性をブロッ
クするというその能力によって特徴づけられた。さらに
このタンパク質は、N末端のマイクロシークエンシング
分析(N-terminal microsequenceanalysis)により、そ
のN末端ドメインに以下で示される主な配列(配列番号
1)がえられると特徴づけられた。
【0019】 Asp Ser Pro Asp Tyr Thr Asp Glu Ser Arg Thr Phe Lys Ile Arg Leu 1 5 10 15 Arg
【0020】主な配列に対応して、マイナーなポリペプ
チド配列ではあるが、3つの過剰なアミノ酸残基(Il
e−XXX−Tyr)を前記配列番号1のN末端にもつ
配列が検出された(XXXは同定されていないアミノ酸
を示す)。えられた配列を既知のIFN−αBレセプタ
ーの配列(文献14)と比較すると全く異なっているこ
とがわかった。それは、ほかのあらゆる既知のタンパク
質とも異なり、ファストA(Fast A)プログラムを用い
てスイスプロットおよびゲンバンクデータライブラリー
(Swissprot and Genbank data libraries)と比較する
ことによって決定したところ、既知のDNA配列のいず
れによってもコードされていなかった(文献33)。
【0021】尿由来のIFNAB−BPのサンプルをC
NBrで分解し、SDS−PAGEにかけポリビニリデ
ンジフルオリド(PVDF)膜にエレクトロブロット
し、そしてえられた分解画分をタンパク質のマイクロシ
ークエンシング分析に付した。画分の1つは10Kより
小さい分子量を有し、以下の配列番号2で示される内部
の配列を有することがわかった(Metは実際の配列に
先行する)。
【0022】 Met Val Lys Phe Pro Ser Ile Val Glu Glu Glu Leu Gln Phe Asp Leu 1 5 10 15 Ser Leu Val Ile Glu Glu Gln Ser Glu Gly Ile 20 25
【0023】この内部の配列は適切な制限部位が加えら
れたセンスおよびアンチセンスプライマーに逆翻訳され
た。ヒトの細胞から全RNAを精製し、プライマーとし
てアンチセンスオリゴヌクレオチド混合物またはオリゴ
d(T)のいずれかを用いて、逆転写酵素により第1の
cDNA鎖を生じさせた。えられたcDNA断片は、つ
いで組合わされたセンスおよびアンチセンス変性プライ
マーを用いて、PCRにより増幅した。3%アガロース
ゲル上でのPCR産物の分析により、特定の101bp
オリゴヌクレオチドのバンドが示された。このDNAは
制限酵素により分解され、クローニングベクターである
pBluescript(ストラタジーン(Stratagene)社製)に挿
入された。このベクターを用いてコンピテント細胞であ
る大腸菌をトランスフェクトした。数種の独立したクロ
ーンの配列が決められた。センスおよびアンチセンスの
変性プライマーによるフランキング領域の配列は不変で
あり、前述の尿由来のIFNAB−BPのCNBrペプ
チド(CNBrにより分解されたペプチド)(cb7)
から予測される配列をコードしていた。この変性してい
ない内部の配列に対応するオリゴヌクレオチドを合成
し、末端を標識してcDNAライブラリーのスクリーニ
ングに用いた。
【0024】ヒトHeLa細胞のλgt11 cDNA
ライブラリー(クローンテック社製)のスクリーニング
により、数種の陽性クローンがえられた。これらのクロ
ーンのうち、q10と称されるクローンは、シグナルペ
プチドに対応するオープンリーディングフレーム、細胞
外ドメイン、膜貫通型ドメインおよび短い細胞質ドメイ
ンを有していた。尿由来のIFNAB−BPからえたペ
プチドの配列は、q10によってコードされている細胞
外ドメインにすべて存在していた。ペプチド配列のうち
少数のアミノ酸残基がタンパク質のシークエンス技術の
限界のためにまちがっていた(主に、Cysは同定でき
ずSerに対応するピークが低レベルである)。
【0025】DNA鋳型としてクローンq10を用い
て、PCRにより特定のプローブを調製するために、ク
ローンq10のヌクレオチド配列219〜613(図2
参照)の末端に対応するセンスおよびアンチセンスプラ
イマーを用いた。えられたDNAを[32P]で標識し、
2種のヒト細胞系統からえたポリA+鎖mRNAのノー
ザンブロット法によるハイブリダイゼーションに用い
た。両方のばあいにおいて、2種の特異的なバンドが観
察された。一方は1.5kbのmRNAに相当し、もう
一方は4.5kbのmRNAに相当した。1.5kbのm
RNAの一次翻訳産物をIFNAB−BPI前駆体と称
する。そして4.5kbのmRNAの一次翻訳産物をI
FNAB−BPII前駆体と称する。
【0026】前述の特定のプローブを追加のヒトcDN
Aライブラリーのスクリーニングに用い、2つのグルー
プのcDNAクローンを同定した。1つのグループ(約
20の個々のクローン)は1.5kbの長さを有し、ク
ローンq10によってコードされる膜貫通型タンパク質
の同一の前駆体がコードされていた。もう一方のグルー
プ(2つの個々のクローン)は4.5kbの長さを有し
ていた。これらの大きさは2種のmRNA種の大きさと
同一であり、したがって1.5kbのcDNAクローン
はIFNAB−BPIをコードし、一方の4.5kbの
cDNAクローンはIFNAB−BPIIをコードしてい
る。4.5kbのクローンを配列決定することにより、
それらはクローンq10の1〜239コドンに相当す
る、切断された可溶性レセプター(truncated soluble r
eceptor)の前駆体をコードしていることが示された。し
かしながら、238および239のコドンは異なってお
り、終止コドンに続いていた。尿由来の分子量40,0
00のIFNAB−BPのC末端をタンパク質のシーク
エンシング分析すると、最後の2アミノ酸残基により決
定されるように、これは4.5kbのcDNAにコード
されていることが示された。したがって尿由来のIFN
AB−BPはIFNAB−BPIIであると同定された。
ここで、「前駆体」とは、シグナルペプチドを含む一次
翻訳産物として定義する。
【0027】IFNAB−BPIの切断された可溶性形
態である前駆体をコードするDNAをPCRにより産生
した。えられたPCR産物は、ホ乳類の発現ベクターに
挿入され、サルCOS細胞のような種々のホ乳類細胞へ
のトランスフェクションに用いられた。このような細胞
は高レベルの生物学的活性を有する組換え体可溶性IF
NAB−BPIを発現した。
【0028】同様に、IFNAB−BPIIの前駆体をコ
ードするDNAをPCRで産生した。えられたPCR産
物をホ乳類の発現ベクターに挿入し、サルCOS細胞の
種々のホ乳類細胞へのトランスフェクションに用いた。
このような細胞は高レベルの生物学的活性を有する組換
え体IFNAB−BPIIを発現した。
【0029】同様に、IFNAB−BPIの全前駆体を
コードするDNAをPCR法により産生した。えられた
PCR産物をホ乳類の発現ベクターに挿入し、マウスN
IH−3T3細胞のような種々のホ乳類細胞へのトラン
スフェクションに用いた。このような細胞は高レベルの
ヒトIFNAB−BPIを発現した。この細胞はヒトI
FN−α2に高親和性(Kd=3.6×10-9M)で結
合することができた。ヒトIFNAB−BPIおよび従
来クローン化されているヒトIFN−αBレセプターI
FNAR(文献14)の両者は、マウスNIH−3T3
細胞で共に発現される(co-express)が、混成レセプタ
ーの親和性は約10倍(Kd=4×10-10M)まで増
加した。それに対して、マウス細胞でヒトIFNARの
みが発現されるばあいは、ヒトIFN−α2の結合を立
証することはできなかった。したがって、2種の結びつ
けられたポリペプチド(一方はIFNAB−BPIまた
はIFNAB−BPIIのリガンド結合ドメインを有し、
もう一方はIFNARの細胞外ドメインを有する第2の
ポリペプチド)を含有する混成タンパク質は、IFNA
B−BPIまたはIFNAB−BPII単独と比べてIF
N−αへのより高い親和性を示すであろう。
【0030】尿由来のIFNAB−BPIIのヒトIFN
−α2への親和性は、BIAコアシステム(BIAcore sy
stem)、(ファルマシア社製、スウェーデン国)によっ
て決定された。IFN−α2をセンサーのチップに固定
し、IFNAB−BPIIを結合させた。KonおよびKoff
値にもとづき、3.12×10-9MのKd値をえた。こ
の値はIFNAB−BPIを発現するNIH−3T3細
胞を用いてえられた値ときわめて近似している。
【0031】前記クローニング、クローンの単離、同
定、特徴づけおよび配列決定手順は以下の実施例におい
てさらに詳細に記載する。
【0032】IFNAB−BPIおよびIFNAB−B
PIIは、ほかのタイプの組換え細胞、たとえば大腸菌の
ような原核細胞もしくはCHO、酵母または昆虫細胞の
ようなほかの真核細胞などによっても産生されうる。組
換え体IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIを
産生するため、IFNAB−BPIまたはIFNAB−
BPIIのいずれかをコードするDNAを有し、(たとえ
ば、大腸菌や酵母細胞を)形質転換するまたは昆虫細胞
に感染するのに適する、適切なベクターを構築する方法
は、当業者によく知られている。たとえば、アウスベル
(Ausubel)ら編、「カレント プロトコルズ イン
モレキュラー バイオロジー(CurrentProtocols in Mo
lecular Biology)」、カレント プロトコルズ(Curre
nt Protocols)(1993)およびサムブロック(Samb
rook)ら編、「モレキュラークローニング:ア ラボラ
トリー マニュアル」第2版、コールド スプリングハ
ーバー プレス(Cold Spring Harbor Press)(198
9)を参照されたい。
【0033】本発明はさらにIFNAB−BPIおよび
IFNAB−BPIIの活性ムテイン体および活性画分に
関し、野生型のIFNAB−BPIまたはIFNAB−
BPIIからなる融合タンパク質、または、ほかのポリペ
プチドまたはタンパク質と融合し、IFN−αおよびI
FN−βの生物学的活性またはインターフェロンα/β
レセプターを共有するほかのサイトカインの生物学的活
性をブロックする類似の能力を示す、それらの活性ムテ
イン体またはそれらの活性画分に関する。
【0034】実用的に関連した転写および翻訳調節シグ
ナルならびにIFNAB−BPIまたはIFNAB−B
PII、それらの活性画分、ムテイン体もしくは融合タン
パク質をコードするDNAを、所望の遺伝子配列を宿主
細胞の染色体に組込むことのできる真核のベクターに挿
入する。導入されたDNAをそれらの染色体に安定に組
込んだ細胞を選択できるようにするために、発現ベクタ
ーを含む宿主細胞の選択を可能にする1またはそれより
多くのマーカーを用いる。マーカーは栄養素要求性宿主
への原栄養、抗生物質などの生物致死剤耐性または銅な
どの重金属に対する耐性などを提供してもよい。選択し
うるマーカー遺伝子は、発現されるDNA遺伝子配列に
直接連結するか、またはコトランスフェクション(cotr
ansfection)により同一細胞に導入されうる。一本鎖の
結合タンパク質をコードするmRNAの最適合成のため
にさらなる要素が必要とされてもよい。これらの要素は
転写プロモーター、エンハンサーおよび終止シグナル(t
erminalion signals)と同様にスプライスシグナルを含
有してもよい(文献34)。
【0035】IFNAB−BPIおよびIFNAB−B
PIIタンパク質、それらの活性画分または誘導体の発現
のために、選択される細胞に導入されるべきDNA分子
は、レシピエント宿主(recipient host)中で自律的複
製が可能なプラスミドまたはウイルスベクターに取込ま
れるのが好ましいであろう。
【0036】特定のプラスミドまたはウイルスベクター
を選択する際に重要な要因は以下のことが含まれる。ベ
クターを含むレシピエント細胞が認識され、ベクターを
含まないレシピエント細胞から選択されうることが容易
であること、特定の宿主でベクターのコピー数が希望ど
おりになること、および異なる種の宿主細胞間でベクタ
ーを「シャトル(shuttle)」できることを望むかどう
かである。好ましい原核ベクターは、たとえばpBR3
22、ColE1、pSC101、pACYC184な
どの大腸菌中で複製しうるプラスミド(文献35)、p
C194、pC221、pT127などのバチルス(Ba
cillus)プラスミド(文献36)、pIJ101を含む
ストレプトマイセス(Streptomyces)プラスミド(文献
37)、φC31などのストレプトマイセス(Streptom
yces)バクテリオファージ(文献38)およびシュード
モナス(Pseudomonas)プラスミド(文献39、40)
などがあげられる。好ましい真核プラスミドとしては、
BPV、ワクシニア、SV40、2−ミクロンサークル
などやそれらの誘導体などがあげられる。このようなプ
ラスミドは当業者によく知られているものである(文献
41、42、43、44、45)。
【0037】一旦構築物(construct(s))を含有するベ
クターまたはDNA配列が発現のために調製されると、
この発現ベクターは、形質転換、トランスフェクショ
ン、リポフェクション(lipofection)、接合、プロト
プラスト融合、エレクトロポレーション、リン酸カルシ
ウム沈降、ダイレクトマイクロインジェクションなどの
種々の適切な手段のいずれかにより適切な宿主細胞に導
入されうる。
【0038】本発明で用いられる宿主細胞は原核細胞ま
たは真核細胞のいずれでもよい。好ましい原核細胞の宿
主としては、大腸菌、バチルス、ストレプトマイセス、
シュードモナス、サルモネラ(Salmonella)、セラチア
(Serratia)などの細菌があげられる。最も好ましい原
核細胞の宿主は大腸菌である。とくに興味深い細菌の宿
主としては、大腸菌K12株294(ATCC 314
46)、大腸菌X1776(ATCC 31537)、
大腸菌W3110(F-、λ-、光合成(phototropic)
(ATCC 27325))、サルモネラ チフィムリ
ウム(Salmonellatyphimurium)もしくはセラチア ナ
ルセッセンス(Serratia narcescens)などの他の腸内
細菌および様々のシュードモナス種があげられる。この
ような条件下ではタンパク質はグリコシル化されないで
あろう。原核細胞の宿主は発現プラスミドのレプリコン
およびコントロール配列に適合しなければならない。
【0039】しかしながら、IFNAB−BPIおよび
IFNAB−BPIIはグリコシル化されるタンパク質な
ので、真核細胞の宿主は原核細胞の宿主よりも好まし
い。好ましい真核細胞の宿主としては、たとえばヒト、
サル、マウス、チャイニーズハムスターオーバリー(C
HO)細胞などのホ乳類の細胞があげられる。なぜな
ら、これらの細胞は、正しい部位でのグリコシル化と同
様、正しい折りたたみ、正しいジスルフィド結合形成を
含むタンパク質分子への翻訳後の修飾を行うからであ
る。また、酵母細胞および昆虫細胞は高レベルのマンノ
ースのグリコシル化を含む翻訳後のペプチド修飾を行う
ことができる。酵母細胞でおよび昆虫細胞で所望のタン
パク質の産生のために利用することができる、強力なプ
ロモーター配列と多数のプラスミドのコピーを利用する
多くのDNA組換え法が存在する。酵母細胞はクローン
化されたホ乳動物の遺伝子産物上のリーダー配列を認識
し、リーダー配列を有するペプチドを分泌する。ベクタ
ーの導入後、宿主細胞はベクター含有細胞の成長を選択
する選択培地で増殖する。クローン化された遺伝子配列
の発現の結果、IFNAB−BPIまたはIFNAB−
BPII、それらの融合タンパク質、ムテイン体、活性画
分が産生される。ついで、発現したタンパク質は、抽
出、沈殿、クロマトグラフィー、電気泳動などの従来の
あらゆる手法により、または抗IFNAB−BPIモノ
クローナル抗体が固定されたゲルマトリックスを充填し
たカラムを用いてアフィニティクロマトグラフィーを行
うことにより単離され精製される。前記組換え体IFN
AB−BPIもしくはIFNAB−BPII、それらの活
性画分または誘導体を含有する粗な調製物をカラムに流
すと、不純物はカラムを通過するであろうが、前記組換
え体IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPII、そ
れらの活性画分または誘導体は特異的な抗体によりカラ
ムに結合するであろう。洗浄ののち、溶出のために通常
用いられる条件、すなわち高または低pH、たとえばp
H11または pH2でタンパク質をゲルから溶出す
る。
【0040】ここで、「ムテイン体」という用語は、野
生型のIFNAB−BPIもしくはIFNAB−BPII
またはそれらの活性画分と比較してえられた産物の活性
を著しく変更することなく、天然のIFNAB−BPI
もしくはIFNAB−BPIIまたはそれらの活性画分の
1またはそれより多くのアミノ酸残基が異なるアミノ酸
残基によって置換されるか削除される、または1または
それより多くのアミノ酸残基がIFNAB−BPIまた
はIFNAB−BPIIの天然型の配列に追加される、I
FNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIの類似体を
意味する。これらのムテイン体は既知の合成および/ま
たは部位特異的(site-directed)変異誘発技術によっ
て、またはそれらに適したほかの既知の技術により調製
する。このようなムテイン体は、IFNAB−BPIお
よびIFNAB−BPIIまたはそれらの活性画分と実質
的に類似の活性を有するようなIFNAB−BPIおよ
びIFNAB−BPIIのアミノ酸と充分に重複するアミ
ノ酸配列を有することが好ましい。IFNAB−BPI
およびIFNAB−BPIIの活性の1つは、組換え体ヒ
トIFN−α2、IFN−αB、IFN−αCおよびI
FN−βと同様に、天然のヒト白血球および線維芽細胞
インターフェロンのような1またはそれより多くのI型
インターフェロンに結合する能力である。ムテイン体が
1またはそれより多くのこのようなインターフェロンに
対して実質的に結合活性を有するかぎり、アフィニティ
クロマトグラフィーの手段によるなどのそのようなイン
ターフェロンの精製に用いることが可能であり、したが
ってムテイン体がIFNAB−BPIおよびIFNAB
−BPIIと実質的に類似の活性を有すると考えられう
る。したがって、ラジオイムノアッセイやELISAの
ような、適切に標識されたインターフェロンにムテイン
体が結合するかどうかを決定するための、たとえば単純
なサンドイッチ競合検定法にそのようなムテイン体を付
すことからなるルーチンの実験手段により、IFNAB
−BPIまたはIFNAB−BPIIと実質的に同様な活
性を有するムテイン体がえられたかどうかを決定するこ
とができる。I型インターフェロンのいかなる種にも結
合するムテイン体はIFNAB−BPIまたはIFNA
B−BPIIの充分な活性を保ち、少なくとも1つのIF
NAB−BPIまたはIFNAB−BPIIの開示された
有用性をもち、したがってそれらを実質的に類似した活
性をもつので、このテストは数種のI型インターフェロ
ンを用いて繰り返し行われるべきである。
【0041】好ましい具体例では、このようなムテイン
体のいずれもIFNAB−BPIまたはIFNAB−B
PIIのいずれかの配列と少なくとも40%の同一性また
は相同性を有する。さらに好ましくは、それらと少なく
とも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少
なくとも80%、最も好ましくは少なくとも90%の同
一性または相同性を有するものである。
【0042】本発明で用いられうるIFNAB−BPI
またはIFNAB−BPIIのポリペプチドもしくはタン
パク質またはそれらの活性画分のムテイン体、またはそ
れらをコードする核酸は、ここに記載の技術および説明
にもとづいて、過度の実験を行なうことなく当業者によ
って通常通りにえられうる置換ペプチドまたはポリヌク
レオチドのように実質的に対応する限られたセットの配
列を含む。タンパク質の化学的性質および構造の詳しい
記載については、シュルツ、ジーイー(Schulz, G.E.)
ら著、「プリンシプルズ オブ プロテイン ストラク
チャー(Principles of Protein Structure)」スプリ
ンガー−ベーラグ(Springer-Verlag)、ニューヨー
ク、1978年およびクリートン、ティー イー(Creig
hton, T.E.)著、「プロテインズ:ストラクチャー ア
ンド モレキュラー プロパティ(Proteins:Structure
and Molecular Properties)」ダブリュー エイチ
フリーマン アンド コー(W.H. Freeman & Co.)、サ
ンフランシスコ、1983年を参照されたい。コドン
プリファレンス(codon preference)のようなヌクレオ
チド配列の置換の説明については、アウスベル(Ausube
l)ら著、同上、セクションA.1.1〜A.1.24
およびサムブロックら著、同上、アペンディセス(Appen
dices)CおよびDを参照されたい。
【0043】本発明のムテイン体に好ましい変更は「保
存的」置換として知られている変更である。IFNAB
−BPIおよびIFNAB−BPIIのポリペプチドもし
くはタンパク質またはそれらの活性画分の保存的アミノ
酸置換は、充分に類似の物理化学的性質を有する群のう
ちの同義アミノ酸を含む。これは群の構成要素間の置換
は分子の生物学的機能を保つであろうということである
(グランタム(Grantham)著、サイエンス、185巻、
862〜864頁(1974年)参照)。アミノ酸の挿
入および削除は、また、それらの機能を変えることな
く、前述で定義した配列で行われてもよく、とくに挿入
または削除が少数のアミノ酸、たとえば30以下、好ま
しくは10以下のみであり、機能的なコンホメーション
に重要な(critical)アミノ酸(たとえばシステイン残
基)の除去または置換(displace)がないばあいに行われ
てもよいことは明らかである(アンフィンセン(Anfins
en)著、「プリンシパルズ ザット ガバン ザ ホー
ルディング オブ プロテイン チェインズ(Principl
es That Govern The Folding of Protein Chains)」
イエンス、181巻、223〜230頁(1973年)
参照)。このような削除および/または挿入によって産
生されたタンパク質およびムテイン体は、本発明の範囲
に含まれる。
【0044】表1に好ましい同義アミノ酸の群を示す。
さらに、表2により好ましい同義アミノ酸の群を示す。
表3に最も好ましい同義アミノ酸の群を示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】本発明に用いるIFNAB−BPIまたは
IFNAB−BPIIポリペプチドもしくはタンパク質ま
たはそれらの活性画分のムテイン体をうるために用いら
れうるタンパク質において、アミノ酸置換を産生する具
体例としてはマーク(Mark)らによる米国再発行特許第3
3,653号、米国特許第4,959,314号、同第
4,588,585号および同第4,737,462号
各明細書、コス(Koths)らによる米国特許第5,11
6,943号明細書、ネーメン(Namen)らによる米国特
許第4,965,195号明細書、チョン(Chong)らに
よる米国特許第4,879,111号明細書およびリー
(Lee)らによる米国特許第5,017,691号明細書
に記載されており、リジン置換タンパク質については、
(ショウ(Shaw)らによる)米国特許第4,904,58
4号明細書に記載されているような既知の方法工程があ
る。
【0049】本発明のほかの好ましい実施態様におい
て、IFNAB−BPIもしくはIFNAB−BPIIま
たはそれらの活性画分のあらゆるムテイン体はIFNA
B−BPIまたはIFNAB−BPIIのアミノ酸配列に
本質的に対応するアミノ酸配列を有する。ここで、「本
質的に対応する」という用語は、天然のタンパク質の基
本的な性質に影響を与えない、とくに、1またはそれよ
り多くのI型インターフェロンに結合するそれらの能力
が関与し、それによりin situで天然のI型インターフ
ェロンレセプターにI型インターフェロンが結合するの
を阻害する能力があるかぎり、天然のタンパク質の配列
のマイナーな変更を有するタンパク質を含むことを意図
する。「本質的に対応する」という表現に含まれると一
般的に考えられる変更のタイプは、結果的にきわめて少
ないマイナーな修飾がおこり、所望の活性を前記方法で
スクリーニングする、通常の突然変異誘発技術をこれら
タンパク質をコードするDNAに用いたばあいにえられ
るであろうタイプである。
【0050】本発明のムテイン体は、本発明のIFNA
B−BPIまたはIFNAB−BPIIをコードするDN
AまたはRNAと厳密な条件でハイブリダイズするDN
AまたはRNAのような核酸によりコードされるタンパ
ク質を含む。また、本発明は所望の核酸の同定および精
製にプローブとしても有用である核酸も包含する。さら
に、このような核酸は本発明のIFNAB−BPIまた
はIFNAB−BPIIの機能的な活性を保持するポリペ
プチドをコードするかどうかを決定するための重要な候
補となりうる。「厳密な条件」という用語は、当業者が
通常「厳密な(stringent)」として用いている、ハイブ
リダイゼーションおよびそれに続く洗浄の条件のことを
意味する(アウスベルら著、「カレント プロトコルズ
インモレキュラー バイオロジー(Current Protocols
in Molecular Biology)」、同上、インターサイエンス
(Interscience)、ニューヨーク、セクション6.3およ
び6.4(1987年、1992年)およびサムブロッ
クら著、同上、参照)。限定されないが、厳密な条件の
具体例としては、たとえば2×SSCおよび0.5%S
DS、5分間、2×SSCおよび0.1%SDS、15
分間、0.1×SSCおよび0.5%SDS、37℃、3
0〜60分間そののちに0.1×SSCおよび0.5%S
DS、68℃、30〜60分間における試験下において
理論値Tmのハイブリッドを下まわる12〜20℃の洗
浄条件があげられる。また、厳密な条件とは、DNA配
列、(10〜40塩基のような)オリゴヌクレオチドプ
ローブまたは混合したオリゴヌクレオチドプローブの長
さにも依存すると当業者は理解している。混合プローブ
が用いられるばあいは、SSCの代わりにテトラメチル
アンモニウムクロライド(TMAC)を用いるのが好ま
しい(アウスベル著、同上、参照)。
【0051】「融合タンパク質」という用語は、たとえ
ば体液中での残存時間が延長された、ほかのタンパク質
と融合されたIFNAB−BPIもしくはIFNAB−
BPIIまたはそれらの活性画分もしくはそれらのムテイ
ン体からなるポリペプチドを意味する。IFNAB−B
PIもしくはIFNAB−BPIIまたはそれらの活性画
分は、たとえばイムノグロブリンまたはそれらの断片な
どのほかのタンパク質、ポリペプチドなどと融合しても
よい。
【0052】ここで「塩」という用語は、IFNAB−
BPIまたはIFNAB−BPII、それらの活性画分、
ムテイン体または融合タンパク質のカルボキシル基の塩
およびアミノ基の酸付加塩の両者を意味する。カルボキ
シル基の塩は、当該技術分野の既知の方法によって形成
されてもよく、たとえばナトリウム、カルシウム、アン
モニウム、鉄または亜鉛などの無機塩および、たとえば
トリエタノールアミン、アルギニンまたはリジン、ピペ
リジン、プロカインなどのようなアミンを用いて形成さ
れたような有機塩基との塩が含まれる。酸付加塩として
は、たとえば塩酸または硫酸などの鉱酸との塩およびた
とえば酢酸またはシュウ酸などの有機酸との塩を含む。
もちろん、このようなあらゆる塩は、IFNAB−BP
IもしくはIFNAB−BPIIまたはそれらの活性画分
と実質的に同様の活性を有さなければならない。
【0053】「機能的誘導体」は、IFNAB−BPI
もしくはIFNAB−BPIIまたはそれらの活性画分、
それらのムテイン体および融合タンパク質の誘導体を含
み、それらは当該技術分野の既知の方法により、残基の
側鎖またはN末端基もしくはC末端基として生じる機能
性基から調製されてもよく、それらが薬学的に許容しう
るかぎり、すなわちそれらがIFNAB−BPIまたは
IFNAB−BPIIの活性と実質的に同様であるタンパ
ク質の活性を壊さず、それを含有する組成物に毒性を与
えないかぎり、本発明に含まれる。これらの誘導体は、
たとえば抗原部位を覆い、体液中でIFNAB−BPI
もしくはIFNAB−BPIIまたはそれらの活性画分の
残存を延長するポリエチレングリコール側鎖を含んでも
よい。ほかの誘導体は、カルボキシル基の脂肪族エステ
ル、アンモニアとまたは第1級もしくは第2級アミンと
反応することによるカルボキシル基のアミド、アシル部
分(moiety)(たとえば、アルカノイル基またはカルボ
サイクリックアロイル基)と形成されるアミノ酸残基の
遊離アミノ基のN−アシル誘導体またはアシル部分と形
成される遊離の水酸基(たとえば、セリルまたはスレオ
ニル残基の水酸基)のO−アシル誘導体が含まれる。
【0054】IFNAB−BPIまたはIFNAB−B
PII、ムテイン体および融合タンパク質の「活性画分」
とは、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIと
実質的に同様の活性を有し、本発明ではタンパク質分子
またはIFNAB−BPIもしくはIFNAB−BPII
のあらゆる断片を含有する融合タンパク質を、単独でま
たは関連する分子もしくはそれらと結合する残基(たと
えば糖またはリン酸塩の残基)が結合したもののポリペ
プチド鎖のあらゆる断片もしくは前駆体または前記タン
パク質分子のあらゆる集合体が含まれる。
【0055】さらに、本発明は薬学的に許容しうる担体
および本発明のIFNAB−BPIもしくはIFNAB
−BPIIまたはそれらの活性ムテイン体、融合タンパク
質およびそれらの塩、それらの機能的誘導体または活性
断片からなる医薬組成物に関する。
【0056】本発明の医薬組成物は、IFNAB−BP
IもしくはIFNAB−BPIIまたはそれらの誘導体を
生理学的に許容しうる担体、および/または安定剤およ
び/または賦形剤とを混合することにより、投与用に調
製され、投与形態;たとえば投与バイアルに凍結乾燥す
ることにより調製される。投与方法は同様の薬剤につい
て許容されうる投与形態のいずれでも可能であるが、処
置される条件、たとえば静脈内、筋肉内、皮下に投与、
局所的に注射するかまたは局所的に適用するか、または
点滴によって投与するかなどによる。活性のある化合物
の投与量は投与経路、治療される疾患、患者の状態によ
る。局所的に注射するばあいは、たとえば静脈内注射の
ばあいよりも体重に対してより少量のタンパク質が要求
される。
【0057】イスラエル国特許出願第106591号明
細書に記載のとおり、IFNα/β結合タンパク質(ま
たは本明細書で称されるIFNAB−BPII)は、IF
N−α2、IFN−αB、IFN−αCおよびIFN−
β(IFN−γではない)の抗ウイルス活性を阻害し、
このことはIFNAB−BPIおよびIFNAB−BP
IIが一般的なI型IFN結合タンパク質であることを示
している。このように、これらは種々のIFN−αサブ
タイプおよびIFN−βの生物学的活性の調節またはブ
ロックに有用である。たとえばIFN−αまたはIFN
−βの異常な発現が見られる、I型糖尿病、種々の自己
免疫疾患、移植拒絶、エイズおよび類似の疾患に有用で
ある。すなわち、IFNAB−BPIおよびIFNAB
−BPIIは過剰のIFN−αまたはIFN−βが細胞内
に産生されるかまたは細胞外から投与される状態に用い
られうる。
【0058】したがって、IFNAB−BPIおよびI
FNAB−BPII、それらの活性断片、ムテイン体、融
合タンパク質およびそれらの塩、機能的誘導体ならびに
それらの活性断片が、自己免疫疾患の治療、ホ乳類にお
けるほかの炎症の治療、IFN−αまたはβを投与する
ことによって生ずる毒性の治療、若年性糖尿病、紅斑性
狼瘡およびエイズの治療に必要であることが示される。
【0059】また、前述のように本発明のタンパク質
は、I型インターフェロン類の精製などの非治療的有用
性をも有する。
【0060】本発明は、IFNAB−BPI、IFNA
B−BPII、それらのムテイン体、融合タンパク質、
塩、機能的誘導体および活性断片に対する抗体をも含
む。
【0061】「抗体」という用語は、可溶性または結合
形態で標識されうるポリクローナル抗体類、モノクロー
ナル抗体類(以下、Mabsと略す)、キメラ抗体類、
抗体に対する抗イディオタイプ(抗Id)抗体を意味
し、また、酵素分解、ペプチド合成または組換え技術に
限られず、既知の技術により提供されるそれらの活性断
片も同様に意味する。
【0062】ポリクローナル抗体は、抗原で免疫された
動物の血清に由来する抗体分子の不均一な集団である。
モノクローナル抗体は抗原に対して特異的な実質的に均
一な抗体の集団であり、この集団は実質的に類似のエピ
トープ結合部位を含む。Mabsは当業者に知られてい
る方法によりえられうる(コフラー(Kohler)およびミル
シュタイン(Milstein)著、ネイチャー、256巻、49
5〜497頁、1975年、米国特許第4,376,1
10号明細書、アウスベルら編、同上、ハーロー(Harlo
w)およびレーン(Lane)、「アンチボディーズ:ア ラボ
ラトリー マニュアル(ANTIBODIES:A LABORATORY MANU
AL)」、コールド スプリング ハーバー ラボラトリ
ー、1988年、およびコーリガン(Colligan)ら編、
「カレントプロトコルズ イン イムノロジー (Curren
t Protocols in Immunolgy)」、グリーン パブリッシ
ング アソーシエイト アンド ウィリー インターサ
イエンス(Greene Publishing Assoc.and Wiley Intersc
ience)、ニューヨーク、(1992、1993年)を全
体的に参照されたい)。このような抗体は、IgG、I
gM、IgE、IgA、ギルド(GILD)およびそれらのサ
ブクラスを含むイムノグロブリンのクラスのいずれであ
ってもよい。本発明のモノクローナル抗体を産生するハ
イブリドーマはin vitroin situまたはin vivoで培養
されてもよい。in vivoまたはin situにて高力価のMa
bsが産生されることにより、本願発明の方法は現時点
での好ましい産生法であるということが示される。
【0063】キメラ抗体は、マウスMab由来の可変領
域とヒトイムノグロブリンの定常領域とを有するよう
な、異なる動物種由来の異なる部分からなる分子であ
る。キメラ抗体は、適用の際には免疫原性を減少させる
ため、そして産生の際には収率を高めるためにおもに用
いられる。たとえば、ハイブリドーマからマウスのMa
bsが多量にえられるが、ヒトに対しては免疫原性が高
いばあいに、ヒト/マウスキメラモノクローナル抗体が
用いられる。キメラ抗体およびそれらの産生法は当該技
術分野で知られている(キャビリー(Cabilly)ら著、
ロシーディングナチュラル アカデミー オブ サイエ
ンス(Proc. Natl.Acad.Sci.)、米国、81巻、3273
〜3277頁(1984年)、モーリソン(Morrison)ら
著、プロシーディング ナチュラル アカデミー オブ
サイエンス、米国、81巻、6851〜6855頁
(1984年)、ボーリアン(Boulianne)ら著、ネイチ
ャー、312巻、643〜646頁(1984年)、キ
ャビリー(Cabilly)ら著、欧州特許出願公開第1250
23号明細書(1984年11月14日に公開)、ヌー
ベルガー(Neuberger)ら著、ネイチャー314巻、26
8〜270頁(1985年)、タニグチ(Taniguchi)ら
著、欧州特許出願公開第171496号明細書(198
5年2月19日に公開)、モーリソンら著、欧州特許出
願公開第173494号明細書(1986年3月5日に
公開)、ヌーベルガーら著、PCT出願(PCT Applicati
on)WO 86/01533(1986年3月13日に
公開)、クドー(Kudo)ら著、欧州特許出願公開第184
187号明細書(1986年6月11日に公開)、モー
リソンら著、欧州特許出願公開第173494号明細書
(1986年3月5日に公開)、サーガン(Sahagan)ら
著、ジェイ イムノル(J. Immunol.)137巻、106
6〜1074頁(1986年)、ロビンソン(Robinson)
ら著、国際特許公開(International Patent Publicatio
n)、WO 9702671(1987年5月7日に公
開)、リウ(Liu)ら著、プロシーディング ナチュラル
アカデミー オブ サイエンス、米国、84巻、34
39〜3443頁(1987年)、サン(Sun)ら著、Pro
c. Natl. Acad. Sci. USA 84巻、214〜218頁
(1987年)、ベター(Better)ら著、サイエンス、2
40巻、1041〜1043頁(1988年)、ハーロ
ーおよびレーン著、アンチボディーズ:ア ラボラトリ
ー マニュアル、同上を全体的に参照されたい)。
【0064】抗イディオタイプ(抗−Id)抗体は、抗
体の抗原結合部位と一般的には結合する唯一の決定基を
認識する抗体である。イディオタイプ(Id)抗体は、
同じ種および遺伝タイプ(たとえば、マウス系統)の動
物をモノクローナル抗体のソースとして、抗イディオタ
イプが調製されているモノクローナル抗体を用いて免疫
することにより調製されうる。免疫された動物は、これ
らのイディオタイプの決定基に対する抗体を産生するこ
とにより、免疫している抗体のイディオタイプの決定基
を認識し反応するであろう(たとえば、米国特許第4,
699,880号明細書を全体的に参照されたい)。
【0065】また、抗イディオタイプ抗体はまた別の動
物における免疫反応を引き起こす「免疫原」として用い
られてもよく、いわゆる抗イディオタイプ抗体に対する
抗体(anti-anti-Id antibody)を産生する。抗イディオ
タイプに対する抗体は抗イディオタイプ抗体に対する抗
体を誘導したオリジナルのモノクローナル抗体とエピト
ープについて同じでありうる。このように、モノクロー
ナル抗体のイディオタイプの決定基に対する抗体を用い
ることによって、同一の特異性を有する抗体を発現する
ほかのクローンを同定することが可能となる。
【0066】したがって、本発明のIFNAB−BP
I、IFNAB−BPIIおよび関連するタンパク質に対
して生じたモノクローナル抗体がBALB/Cマウスの
ような適切な動物に抗イディオタイプ抗体を誘導するた
めに用いうる。そのような免疫されたマウスからえた脾
臓細胞を抗イディオタイプMabsを分泌する抗イディ
オタイプハイブリドーマを産生するために用いる。さら
に、抗イディオタイプMabsはキーホールリンペット
・ヘモシアニン(KLH)などの担体とカップリングさ
せて、さらなるBALB/Cマウスを免疫することに用
いることができる。これらのマウスの血清は、IFNA
B−BPIまたはIFNAB−BPIIエピトープに特異
的なオリジナルのモノクローナル抗体の結合特性を有す
る抗イディオタイプ抗体に対する抗体を含有するであろ
う。
【0067】このように、抗イディオタイプMabs
は、それら自身にイディオタイプのエピトープを有する
か、またはIFNAB−BPIもしくはIFNAB−B
PIIのような、評価されているエピトープと構造的に類
似する「イディオトープ」を有する。
【0068】「抗体」という用語は、抗原と結合しう
る、たとえばFabおよびF(ab´)2 などのそれら
の活性断片と同様に両方のインタクトな分子を含有する
ことをも意味する。FabおよびF(ab´)2 断片は
インタクトな抗体のFc断片を欠いており、循環血から
より速く消え、インタクトな抗体よりも非特異的に組織
に結合することがないようである(ワール(Wahl)ら
著、ジェー ヌクル メド(J. Nucl. Med.)24巻、
316〜325頁(1983年)参照)。
【0069】本発明に有用な抗体のFabおよびF(a
b´)2 ならびにほかの断片がインタクトな抗体分子の
ためにここに開示した方法にしたがって、IFNAB−
BPI、IFNAB−BPIIおよび関連タンパク質の検
出および定量に用いられうることは明らかであろう。こ
のような断片は、パパイン(Fab断片を産生するた
め)またはペプシン(F(ab´)2 断片を産生するた
め)などの酵素を用いてタンパク質の分解を行なうこと
により典型的に産生される。
【0070】分子と特異的に反応することができ、それ
により前記分子が抗体と結合するばあい、前記抗体は前
記分子を「結合しうる」といわれる。「エピトープ」と
いう用語は、抗体によって結合されることができ、前記
抗体によっても認識されうる、あらゆる分子の部分を意
味する。エピトープまたは「抗原決定基」は通常、アミ
ノ酸または糖の側鎖などの化学的に活性のある表面の群
性体(grouping)基からなり、特定の電荷特性と同様に特
定の三次元構造の特徴を有する。
【0071】「抗原」は、動物に付加的に抗原のエピト
ープに結合できる抗体を産生させることができる抗体に
より結合されうる、分子またはその部分である。抗原は
1またはそれより多くのエピトープを有していてもよ
い。前述の特異的な反応とは、高度な選択性で抗原がそ
れに対応する抗体と反応するが、ほかの抗原によって引
き出されうるほかの多数の抗体とは反応しないことを意
味する。
【0072】本発明に有用な、抗体の断片を含む抗体
は、サンプル中のIFNAB−BPI、IFNAB−B
PIIまたは関連タンパク質を定量的にまたは定性的に検
出するために、または、本発明のそれらのタンパク質を
発現する細胞の存在を検出するために用いられてもよ
い。これは、蛍光的に標識された抗体(以下参照)を用
いる免疫蛍光法と光学顕微鏡を用いる検出、フローサイ
トメトリックを用いる検出または蛍光光度計を用いる検
出とを組み合わせることにより達成可能である。
【0073】本発明に有用な抗体(またはそれらの断
片)は、本発明のIFNAB−BPI、IFNAB−B
PIIおよび関連タンパク質のin situの検出のために免
疫蛍光法または免疫電子顕微鏡(immunoeletron microsc
opy)におけるように組織学的に用いられてもよい。in s
ituの検出は、患者から組織学的標本を採取し、標識さ
れた本発明の抗体をそのような標本に提供することによ
って達成されてもよい。抗体(または断片)は、標識さ
れた抗体(または断片)を生物学的なサンプルに適用す
るかまたはおおう(overlay)ことによって好ましくは提
供される。このような手順を用いることにより、IFN
AB−BPI、IFNAB−BPIIまたは関連タンパク
質の存在のみならず検査される組織におけるその分布ま
でも決定することが可能となる。当業者ならば、本発明
を用いると、そのようなin situの検出を行なうために
(染色手順などの)組織学的方法のあらゆる広範な変法
を修飾することができるということを容易に理解するで
あろう。
【0074】本発明のIFNAB−BPI、IFNAB
−BPIIまたは関連タンパク質に対するこれらの検定法
は、典型的には、生物学的液体、組織抽出物、リンパ球
または白血球などの新しく採取した細胞または組織培養
でインキュベートされていた細胞などの生物学的サンプ
ルを、IFNAB−BPI、IFNAB−BPIIまたは
関連タンパク質を同定しうる、検出可能であるように標
識された抗体の存在下で、インキュベートし、当該技術
分野でよく知られている数多くの技術のいずれかにより
抗体を検出することからなる。
【0075】生物学的サンプルをニトロセルロースなど
の固相支持体または担体、もしくは細胞、細胞粒子また
は可溶性タンパク質を固定化しうるほかの固体の支持体
または担体で処理してもよい。そして支持体または担体
を適切な緩衝液で洗浄したのちに、検出可能なように標
識された本発明の抗体で処理する。そののちに、固相支
持体または担体を結合していない抗体を除去するために
さらに緩衝液で洗浄してもよい。前記固相支持体または
担体上の結合している標識量はついで通常の手段によっ
て検出されてもよい。
【0076】「固相支持体」、「固相担体」、「固体の
支持体」、「固体の担体」、「支持体」または「担体」
とは、抗原または抗体を結合しうるあらゆる支持体また
は担体を意図する。よく知られた支持体または担体とし
ては、たとえばガラス、ポリスチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、デキストラン、ナイロン、アミラー
ゼ、天然のまたは修飾されたセルロース、ポリアクリル
アミド類、アガロースおよび磁鉄鉱などがあげられる。
担体の性質は、本発明の目的のためには、ある程度可溶
性であるかまたは不溶性でありうる。支持体の材料は、
カップリングされる分子が抗原または抗体と結合しうる
限り、実質的に可能なあらゆる構造の形状(configurati
on)を有していてもよい。したがって、支持体または担
体の形状は、ビーズにおけるような球状、もしくは試験
管の内部表面または棒の外部表面におけるような円筒状
であってもよい。また、表面はシート、テストストリッ
プなどのように平らであってもよい。好ましい支持体ま
たは担体としては、たとえばポリスチレンビーズがあげ
られる。当業者であれば、抗体または抗原の結合に適し
たほかの多くの担体を知っているであろうし、またルー
チンの実験作業を用いることにより同じことを突きとめ
ることができるであろう。
【0077】本発明の所定のロットの抗体の結合活性
は、充分に既知の方法により決定されうる。当業者であ
れば、ルーチンの実験を行なうことにより、各決定に対
して実施できて最適な検定法の条件を決定することがで
きるであろう。
【0078】洗浄、撹拌、振とう、ろ過などのほかの工
程は、通常どおりにまたは特定の状況に必要な工程を検
定法に追加してもよい。
【0079】本発明の抗体を検出可能となるように標識
する方法の1つは、抗体と酵素とを結合させることであ
り、これは酵素免疫法(EIA)に用いられる。この酵
素は、順次、適切な基質にのちにさらされると、分光光
度手段、蛍光測定手段または視覚的手段により検出され
うる化学部分(chemical moiety)を産生するような様式
で基質と反応する。抗体を検出されうるように標識する
ために用いることができる酵素としては、たとえばリン
ゴ酸デヒドロゲナーゼ、ブドウ球菌のヌクレアーゼ、デ
ルタ−5−ステロイドイソメラーゼ、酵母アルコールデ
ヒドロゲナーゼ、α−グリセロリン酸デヒドロゲナー
ゼ、三炭糖リン酸イソメラーゼ、西洋ワサビペルオキシ
ダーゼ、アルカリホスファターゼ、アスパラギナーゼ、
グルコースオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、リボ
ヌクレアーゼ、ウレアーゼ、カタラーゼ、グルコース−
6−リン酸デヒドロゲナーゼ、グルコアミラーゼおよび
アセチルコリンエステラーゼなどがあげられる。検出
は、酵素に対して色素の基質を用いる比色法によって達
成されうる。また、検出は基質との酵素反応の程度を類
似して調製された標準品と視覚的に比較することにより
達成されてもよい。
【0080】検出はほかの免疫検定法のあらゆる変法を
用いて行なわれてもよい。たとえば、抗体または抗体の
断片を放射能で標識することにより、ラジオイムノアッ
セイ(RIA)を用いてIFNAB−BPIまたはIF
NAB−BPIIの検出が可能である。RIAについての
適切な記載は、ワーク、ティー エス(Work, T.S.)ら
著、「ラボラトリー テクニックズ アンド バイオケ
ミストリー イン モレキュラー バイオロジー(Labor
atory Techniques and Biochemistry in Molecular Bio
logy)」、ノース ホーランド パブリッシング カン
パニー(North Holland Publishing Company)、ニューヨ
ーク(1978年)、とくにチャード、ティー(Chard,
T.)による「アン イントロダクション トゥ ラジオ
イムン アッセイ アンド リレイテッド テクニック
ズ(An Introduction to Radioimmune Assay and Relat
ed Techniques)」の章に記載されている。ラジオアイソ
トープは、ガンマカウンターまたはシンチレーションカ
ウンターを用いる手段によるかまたはオートラジオグラ
フィーによって検出されうる。
【0081】また、本発明の抗体を蛍光化合物で標識す
ることも可能である。蛍光的に標識された抗体が適した
波長の光にさらされると、蛍光のためにその存在が検出
されうる。最も一般的に用いられている蛍光標識化合物
としては、フルオレセインイソチオシアネート、ローダ
ミン、フィコエリスリン、フィコシアニン、アロフィコ
シアニン、o−フタルデヒドおよびフルオレサミンなど
があげられる。 さらに、抗体は152Eu、またはラン
タニド系などの蛍光発光金属を用いて検出可能となるよ
うに標識されうる。これらの金属は、ジエチレントリア
ミンペンタアセティックアシッド(ETPA)のような
金属のキレート基を用いて抗体に結合されうる。
【0082】抗体は、ビオチンとカップリングすること
により検出可能となるよう標識されうる。ビオチン化抗
体は、ついで蛍光化合物とペルオキシダーゼなどの酵素
と、または放射性アイソトープなどとカップリングされ
るアビジンもしくはストレプトアビジンによって検出さ
れうる。
【0083】抗体は、化学発光化合物とカップリングす
ることにより、検出可能となるよう標識されることも可
能である。化学発光物が標識された抗体の存在は、つい
で化学反応の過程の間に生ずる発光の存在を検出するこ
とにより決定される。とくに有用な化学発光標識化合物
としては、たとえばルミノール、イソルミノール、セロ
マティックアクリジニウムエステル(theromatic acridi
nium ester)、イミダゾール、アクリジニウム塩および
オキサレートエステルがあげられる。
【0084】同様に、生物学的発光化合物が本発明の抗
体の標識に用いられてもよい。生物学的発光とは、触媒
のタンパク質が化学発光反応の効率を増大する生物学的
システムにみられる化学発光反応のタイプである。生物
学的発光タンパク質の存在は、発光の存在を検出するこ
とにより決定される。標識するために重要な生物学的発
光化合物としては、ルシフェリン、ルシフェラーゼまた
はエクオリン(aequorin)などがあげられる。
【0085】本発明の抗体分子は、「トゥ−サイト(two
-site)」または「サンドイッチ」法としても知られてい
る、免疫測定検定法(immunometric assay)に利用するの
に適用されてもよい。典型的な免疫測定検定法では、標
識していない多量の抗体(または抗体の断片)を固体の
支持体または担体に結合し、検出可能となるように標識
した多量の可溶性抗体を加えて固相抗体、抗原および標
識抗体間で形成された3成分系の複合体を検出および/
または定量する。
【0086】典型的で好ましい免疫測定検定法として
は、固相に結合した抗体をまず被験サンプルに接触さ
せ、2元の固相、抗体−抗原複合体の形成によってサン
プルから抗原を抽出する、「順向の(forward)」検定法
があげられる。適した期間インキュベートしたのち、固
体の支持体または担体を洗浄して、もしあれば、未反応
の抗原を含む液体サンプルの残りを除去し、そののちに
未知量の標識抗体(「レセプター分子」として働く)を
含む溶液と接触させる。標識されていない抗体により固
体の支持体または担体に結合された抗原と標識抗体とを
複合体にするために2回目のインキュベーションを行な
ったのちに、未反応の標識抗体を除去するためにさらに
洗浄を行なう。
【0087】本発明の抗原を用いるとまた有用でありう
る、「サンドイッチ」法のほかのタイプでは、いわゆる
「同時の」および「逆の(reverse)」検定法が用いられ
る。「同時の」検定法は、固体の支持体または担体に結
合している抗体と標識抗体とがともに同時に被験される
サンプルに加えられるような、1回のインキュベーショ
ン工程からなる。インキュベーションが完了すると、固
体の支持体または担体を洗浄し、液体サンプルの残渣と
複合体に形成されなかった標識抗体を除去する。そのの
ち、固体の支持体または担体と結合していない標識抗体
の存在を従来の「順向の」サンドイッチ検定法で行なわ
れるように決定する。
【0088】「逆の」検定法では、まず液体サンプルに
標識抗体の溶液を段階的に加え、適したインキュベーシ
ョン期間ののちに固体の支持体または担体に結合してい
る標識されていない抗体を加える。2回目のインキュベ
ーションののちに、通常の方法で固相を洗浄し、被験さ
れるサンプルおよび未反応の標識抗体の溶液の残りを除
去する。固体の支持体または担体に結合した標識抗体の
決定は、「同時の」検定法および「順向の」検定法にお
けるように行なわれる。
【0089】本発明は、前述で定めた本発明のタンパク
質のいずれをもコードするDNA分子類、それらDNA
分子類のいずれかからなる複製可能な発現ビヒクル類、
それら発現ビヒクルのいずれかで形質転換された、原核
または真核細胞の宿主細胞、好ましくはサルCOS細胞
を含む宿主細胞をも提供する。
【0090】さらに、本発明は、本発明の形質転換され
た細胞を培養し、そのような形質転換された宿主細胞内
でDNA分子および発現ビヒクルにコードされたタンパ
ク質を回収することにより本発明のタンパク質のいずれ
をも産生する方法をも提供する。
【0091】以下に図面について詳細に説明する。
【0092】図1は、IFNAB−BPIとIFNAB
−BPIIのクローニング計画を示す。
【0093】(a)中列 尿由来の分子量40,000のIFNAB−BPからえ
られた内部のCNBrペプチド(27アミノ酸残基、c
b7)の配列(配列番号2)である。
【0094】上列および下列 上列には合成センスを、下列にはアンチセンスを示す。
これらはペプチド配列にもとづいて作製され、逆転写
(アンチセンスプライマーのみ)とポリメラーゼ連鎖反
応(以下、PCRと称す)に用いられる変性オリゴヌク
レオチド混合物である。
【0095】(b)前記センスおよびアンチセンスプラ
イマーを用いてえられたPCR産物のアガロースゲル電
気泳動の結果を示す。以下のRNA類とプライマー類は
PCRのための鋳型として用いられたcDNAを産生す
るために用いられた: (1)Daudi細胞のポリA+RNA、アンチセンス
プライマー (2)Daudi細胞のポリA+RNA、オリゴd
(T)プライマー (3)WISH細胞の全RNA、アンチセンスプライマ
ー DNAマーカーの大きさ(bp)は左側に示す。
【0096】(c)上列 101bpのPCR産物のpBluescriptクローンからえ
られた、配列の非変性部分を示す。
【0097】下列 えられた非変性DNA配列のペプチドcb7(残基9〜
20)の配列の一部である予測された配列への翻訳の結
果を示す。
【0098】図2は、IFNAB−BPIのcDNAを
有するクローンq10のcDNAおよび翻訳されたポリ
ペプチドの配列(配列番号6)を示す。
【0099】このクローンは、ヒトHeLaの細胞のc
DNAから作製された、λgt11ライブラリーから、
図1(c)の非変性DNA配列に対応する合成オリゴヌ
クレオチドを用いてスクリーニングすることにより単離
された。尿由来のIFNAB−BPのN末端およびその
CNBrペプチドに相当する配列には下線を引き、対応
する配列名はその線の下に記載している(n1はN末端
1、n2はN末端2、cb3はCNBrペプチド3、c
b6はCNBrペプチド6、cb7はCNBrペプチド
7を表わす)。シグナルペプチドおよび膜貫通型ドメイ
ン(tm)に相当する疎水性配列には二重線が引かれて
いる。右側の強調した太さの数字(下段)はアミノ酸残
基の数字である。そのままの太さの数字(上段)は、A
TGのイニシエーターAを1番目とするヌクレオチド残
基に対応する数字である。
【0100】図3は、IFNAB−BPIおよびIFN
AB−BPIIの配列に共通する特異的なプローブを用い
たノーザンブロッティングによるmRNAの検出を示
す。
【0101】IFNAB−BPIの218〜614ヌク
レオチドに対応する397塩基対(bp)プローブを適
切なプライマーを用いてPCRにより調製し、ランダム
プライマー標識法により[32p]のラベル化を行った。
ヒトDaudi細胞からえられたポリA+RNAをアガ
ロース(1.5%)上で電気泳動し、ニトロセルロース
にブロッティングし特異的なプローブを用いてハイブリ
ダイズすることにより分析した。rRNAの大きさは右
側に示されている。
【0102】図4は、IFNAB−BPIに相当する完
全な1.5kb cDNAクローンのヌクレオチドおよびア
ミノ酸配列(配列番号7)を示す。1つの文字コードで
示されるアミノ酸残基は、翻訳開始コドンから始まって
強調した太さの数字(下段)で番号をつける。疎水性リ
ーダーおよび膜貫通領域には下線を付している。尿由来
のIFNAB−BPのN末端のタンパク質の配列(コド
ン27から)および内部のCNBrペプチドはドットの
下線を付している(しかしながら、CysおよびN−グ
リコシル化されたAsn残基は検出することができな
い)。N−グリコシル化シグナルは星印によって示さ
れ、ポリアデニル化シグナルは二重線によって示す。
【0103】図5は、IFNAB−BPIIに相当する
4.5kb cDNAクローンの部分的なヌクレオチドお
よびアミノ酸配列(配列番号8)を示す。1つの文字コ
ードで示されるアミノ酸残基は、翻訳開始コドンから始
まって、強調した太さの数字(下段)で番号がつけられ
ている。疎水性リーダーには下線が付されている。尿由
来のIFNAB−BPのN末端のタンパク質の配列(コ
ドン27から)および内部のCNBrペプチドにはドッ
トの下線を付している(CysおよびN−グリコシル化
されたAsn残基は検出することができない)。N−グ
リコシル化シグナルおよび終止コドンは星印で示されて
いる。
【0104】図6は、IFNAB−BPIの細胞外の、
リガンド結合ドメインの発現のためのホ乳類の発現ベク
ターの構築を示す。
【0105】(a)IFNAB−BPIの細胞外の、リ
ガンド結合ドメインをコードするDNAをPCRによっ
て調製するために用いられるセンスおよびアンチセンス
の合成オリゴヌクレオチドを示す。
【0106】(b)前記センスおよびアンチセンスプラ
イマーならびにクローンq10のDNAを用いて作製さ
れた850bpまでのPCR産物のアガロースゲル電気
泳動の結果を示す。右側の数値の単位はbpである。+
はDNAを用いた完全な反応のレーン、−はDNAのな
いコントロールのレーン、そしてMはサイズマーカーの
レーンを意味する。
【0107】(c)IFNAB−BPIの可溶性部分
(sIFNAB−BPI)を産生するためのホ乳類の発
現ベクターであるpEF−BOS−sIFNAB−BP
Iの構造を示す。
【0108】図7は、IFNAB−BPIおよびIFN
ARの種々の細胞における発現を示す。
【0109】種々の細胞におけるIFNAB−BPIの
発現を、界面活性剤による細胞抽出物のSDS−PAG
E(7.5%アクリルアミド、非還元条件)に付し、続
いてウサギ抗IFNAB−BPII抗体および125I−プ
ロテインAを用いてイムノブロッティングすることによ
り示す。クローン369.11はIFNAB−BPIを
発現するNIH−3T3細胞である。クローン470.
6はIFNARを発現しているNIH−3T3細胞であ
る。クローン508.12は両方のタンパク質を発現し
ている。コントロールのNIH−3T3細胞およびヒト
Daudi細胞は充分示されている。IFNAB−BP
Iの51kDa型(マウス細胞における)および102
kDの型(Daudi細胞における)は矢印で示され
る。分子量マーカーは左側に示される。
【0110】図8は、種々の宿主細胞に対する125I−
IFN−α2の結合を示している。
【0111】(a)IFNAB−BPIを発現するNI
H−3T3細胞(クローン369.11、黒四角で示
す)およびIFNAB−BPIとIFNARの両者を発
現する細胞(クローン508.12、黒丸で示す)に対
して125I−IFN−α2の結合が飽和することと、I
FNARのみを発現する細胞(クローン470.6、黒
三角で示す)に対して125I−IFN−α2の結合が生
じないことを示す。
【0112】(b)前記細胞に対する125I−IFN−
α2結合をスキャッチャード分析したものである。結合
のデータをリガンドプログラムにて解析した。以下の細
胞は高親和飽和結合を示した。ヒトDaudi細胞(黒
三角で示す)、IFNAB−BPI陽性細胞(クローン
369.11、黒丸で示す)およびIFNARとIFN
AB−BPIの両者を発現している細胞(クローン50
8.12、黒四角で示す)。
【0113】図9は、尿由来のIFNAB−BPIIのI
FN−α2に対する親和性を測定するBIAコアシステ
ムによる実験(IFNAZKA・XLS)の結果をまと
めたものである。
【0114】IFN−α2をセンサーのチップに固定
し、様々な濃度の尿由来のIFNAB−BPIIをセンサ
ーのチップに通過させた。「相対的反応と時間の関係」
は結合と解離の経過を示す。みかけの解離定数は3.1
2×10-9Mである。
【0115】図9中、Kassは結合速度定数(associati
on rate constant)、Kdissは解離速度定数(dissocia
tion rate constant)およびKdは解離定数(dissocia
tionconstant)を意味する。
【0116】図10は、尿由来のIFNAB−BPIIの
ELISAの結果を示す。
【0117】純粋な尿由来のIFNAB−BPIIを連続
して倍数希釈して表示の濃度にし、それらをmab抗I
FNAB−BPII抗体で予めコーティングされているミ
クロELISAプレートに加えた。プレート中でウサギ
抗IFNAB−BPII抗体と反応させ、つづいて西洋ワ
サビペルオキシダーゼが標識されているヤギ抗ウサギ抗
体(goat anti-rabbit horseradish peroxidase conjug
ate)、さらにはABTS/H22基質を反応させた。
プレートの吸光度をOD405/630nmで分析し
た。検出限界の下限は30pg/mlである。
【0118】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に
説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるもので
はない。
【0119】実施例1 尿由来のIFNAB−BPのアミノ酸配列分析 以下のようにイスラエル国特許出願第106591号明
細書の記載にしたがってIFNAB−BPをえた。製造
業者の指示に従って、アフィゲル−10(Afiigel-10)
(1ml、バイオラッド(BioRad)社製、米国)にIFN
−α2(5mg)を結合させてカラムにつめた。10,
000Daのカットオフの膜(ミリポア(Millipore)社
製、米国)限外ろ過により尿からえられた粗尿タンパク
質(1000倍濃縮、10g、250ml)を流速0.
25ml/minでカラムに付した。カラムは0.5M
塩化ナトリウム含有リン酸緩衝性生理食塩水(PBS)
250ml、つぎにPBS(10ml)を用いて洗浄し
た。そののち結合したタンパク質(75μg)を0.2
5mMクエン酸pH2.2で溶出し、直ちに1M炭酸ナ
トリウムで中和した。1mlずつ画分を集めた。その画
分をSDS−PAGEおよび銀染色によって分析し、タ
ンパク量をフルオレスカミン(fluorescamine)(シグマ
(Sigma)社製、米国)を用いて測定した。種々の画分に
ついて、125I−IFN−α2とのクロスリンキング、
免疫沈降SDS−PAGEおよびオートラジオグラフィ
ーを行なって分析した。未処理尿中ならびにIFN−α
2−アガロースおよびIFN−β−アガロースカラム
(IFN−β(インターラブ(Interlab)社製、米国)を
アフィゲル−10に結合することによって調製された)
の両方から溶出した画分中にIFNAB−BPが見出さ
れた。
【0120】溶出画分をスペロース12カラム(1×3
0cm、ファルマシア社、スウェーデン)に一部(0.
3ml、11μg)付した。カラムはリン酸緩衝性生理
食塩水および0.02%アジ化ナトリウムで前もって平
衡化しておき、流速0.5ml/minにて溶出し、1
分ごとの画分を集めた。SDS−PAGEおよび銀染色
により測定すると40Kの均一なタンパク質として画分
26〜28(7μg)にIFNAB−BPが溶出した。
250リットルの尿から約25μgの純粋なタンパク質
を回収した。IFN−βアガロースカラムに続いてスペ
ロース12カラムを行なって粗尿タンパク質を精製した
ばあいにも、同様の結果がえられた。えられた純粋なI
FNAB−BPをPVDF膜(プロスピン(ProSpin)
(登録商標)、アプライド バイオシステムズ(Applie
d Biosystems)社製、米国)に吸着させ、その膜をモデ
ル475マイクロシーケンサー(アプライド バイオシ
ステムズ社製)のアミノ酸配列分析にかけた。その結
果、配列番号1で示される主な配列がえられた。
【0121】さらに、前記主配列のN末端における追加
の3アミノ酸残基(Ile−xxx−Tyr)を有する
第2のポリペプチドが検出された(xxxは未同定のア
ミノ酸を表わす)。えられた配列は、すでに知られてい
るIFN−αBレセプター(IFNAR)(文献14)
の配列とはまったく異なっており、ほかの既知のタンパ
ク質のものとも異なっていた。また、プログラム ファ
スト エイ(Fast A)(ジェネンティック コンピュー
タ グループ インク(Genentic Computer group Inc.)
社製、米国)を用いてスイスプロット(Swissprot)デー
タベース(スイス国、ジュネーブ大学におけるデータベ
ースおよびゲンバンク(Genbank)データベース)を調査
することにより決定されたように(文献33)、前記配
列は既知のDNA配列によってコードされるあらゆるタ
ンパク質とも異なっていた。このように、このタンパク
質は新規なIFN−α結合タンパク質である。以下に記
載するcDNAクローンの単離の際に、残基10はCy
sでありArgではないこと、そして残基15はSer
であってArgではないことが明らかになった。さらに
は、xxxがSerと同定された。Cysはタンパク質
マイクロシーケンサーによる同定ができず、Serは分
析過程で時々こわされるので、同定されない尿由来のI
FNAB−BPのサンプルをCNBrで分解し、SDS
−PAGE上で分解しPVDF膜にブロットした。cb
1〜cb7と称される、7つの別個のペプチドバンドが
分解されクマシーブルーで染色した際の膜上で検出され
た。各バンドはとり出され(excised)、タンパク質マイ
クロシーケンサーにかけた。そのうちの1つのペプチ
ド、cb7は10,000より小さく、配列番号2で示
される内部配列(Metは実際の配列に先行する)がえ
られた。
【0122】一方、別のペプチド、cb3は、配列番号
3で示される配列(Metは実際の配列に先行する)を
有していた。
【0123】残基13は、cDNA配列(以下参照)か
ら決定されたようにCysであるとのちに同定された。
Cys残基はタンパク質マイクロシーケンサーでは同定
することができない。
【0124】ほかのペプチド、cb6は、配列番号4で
示される配列(Metは実際の配列に先行する)を有し
ていた。
【0125】残基4は、cDNA配列(以下参照)から
決定されたようにAsnとのちに同定された。このAs
n残基は潜在的なグリコシル化シグナル配列(Asn−
Phe−Thr)の一部であり、タンパク質の配列にお
いてAsnシグナルが欠失していることは、それが実際
にグリコシル化されることを示す。
【0126】ほかのペプチドのバンドは、CNBrによ
る不完全な分解産物として配列決定により同定された。
これらは従来IFNAB−BPとしてすでに同定された
N末端ドメイン配列かもしくはcb3、cb6またはc
b7と同様の内部配列のいずれかを有していた。
【0127】実施例2 尿由来のIFNAB−BPのC末端ペプチドのアミノ酸
配列分析 尿由来のIFNAB−BPのサンプル(10μg)をD
TTで還元し、ヨードアセトアミドでアルキル化し、エ
ンドプロテイナーゼ Lys C(ベーリンガーマンハイ
ム社製、ドイツ国)を用いて、酵素:基質=1:50の
比となるようにして分解した。えられたペプチドの混合
物をRP18カラム(アクアポア(Aquapore)RP18
(登録商標)、アプライド バイオシステムズ(Applied
Biosystems Inc)社製)、0.1%トリフルオロ酢酸水
溶液におけるアセトニトリルのグラジエントを用いるR
P−HPLCで分解した。各々のピークのペプチドをセ
クアロン AA(Sequalon AA)膜(登録商標)(ミリポア
(Millipore)社製、ベッドホールド(Bedford)、マサ
チューセッツ州、米国)に共有結合的につけ、前記のよ
うにN末端の配列決定に付した。ペプチドのうちの1つ
は、配列番号5で示される配列を有するC末端のペプチ
ドとして同定された。
【0128】C末端の配列は4.5kb cDNAクロー
ンのC末端の配列と一致し(以下参照)、最後の2アミ
ノ酸残基(Ser−AlaにかえてPhe12−Ser
13)により、1.5kb cDNAよりコードされる推
定タンパク質のC末端の配列と区別することができた。
こうして、尿から単離された可溶性レセプターは、IF
NAB−BPIIとして同定された。これは特定の4.5
kb mRNAとは無関係に翻訳され、細胞表面レセプ
ターが除かれること(shedding)によって形成されるので
はない。
【0129】実施例3 変性したセンスおよびアンチセンスプライマーの構築と
IFNAB−BP cDNAの未変性の配列の同定 ペプチドcb7の配列をセンスプライマー(アミノ酸1
〜8)およびアンチセンスプライマー(アミノ酸27〜
20)に逆に翻訳した。BamH IおよびSal Iエ
ンドヌクレアーゼの制限配列をそれぞれ含むデカヌクレ
オチドおよびノナヌクレオチドをプライマーのオリゴヌ
クレオチドの5´末端に付加した(図1a参照)。Da
udi細胞(ATCC CCL213)およびWISH
細胞(ATCC CCL25)から全RNAを抽出し、
アンチセンスオリゴヌクレオチドの混合物またはオリゴ
d(T)のいずれかをプライマーとして用いて、逆転写
により第1鎖のcDNAを産生した。つぎに、えられた
cDNA断片を組合わされたセンスおよびアンチセンス
変性プライマーを用いてPCRで増幅した。PCR産物
を3%アガロースゲルで分析したところ、101bpと
考えられるバンドがDaudi細胞およびWISH細胞
の両者のcDNAからえられたことが示された(図1b
参照)。101bp断片をBamH IおよびSal I
で切断し、pBluescript II KS+(ストラタジーン社製)
でクローン化し、5クローンを配列決定した。センスお
よびアンチセンスプライマーによりフランキングされた
領域の配列は不変で、ペプチドcb7の9〜19残基の
アミノ酸であると予測される配列をコードしていた(図
1c参照)。ついで、非変性の内部配列に対応する35
bpのオリゴヌクレオチドを合成し、cDNAライブラ
リーのスクリーニングに用いた。
【0130】実施例4 IFNAB−BPIの部分的なcDNAクローンの同定 実施例2の合成35bp非変性オリゴヌクレオチドを[
32P]で標識し、ヒトHeLa細胞(クロンテック(Cl
ontech)社製)のλgt11 cDNAライブラリーの
スクリーニングに用いた。5つの陽性クローンを同定し
た。これらのクローンのうちの1つは、q10と称さ
れ、1.4kbの挿入物を含んでいた。クローンq10
の配列決定によりオープンリーディングフレームを有す
る配列がえられた。そこではシグナルペプチド、細胞外
ドメイン、膜貫通ドメインおよび細胞内ドメインの一部
が同定された(図2参照)。尿由来のIFNAB−BP
の3つのCNBrペプチド、cb3、cb6およびcb
7の配列と同様に、N末端のタンパク質の配列をコード
するDNA配列がクローンq10のDNAによりコード
される細胞外ドメイン内で同定された。いくつかのCy
sおよびSer残基(図2のドットによるアンダーライ
ン参照)はタンパク質の配列決定からは正しくは同定さ
れなかった。しかしながら、タンパク質の配列決定に用
いられた方法は、Cys残基を同定せず、時折Ser残
基ものがすことは周知のことである。また、ペプチドc
b6のAsn残基は検出されなかったが、これはグリコ
シル化されていることを示している。クローンq10の
DNA配列とゲンバンクデータベースのとを比べてみて
も、既知の配列とは同定されなかった。したがってこの
クローンは新規なDNA配列を含有する。
【0131】実施例5 ヒトmRNAのノーザンブロッティング 放射線で標識されたDNAプローブをクローンq10か
ら調製し、2種のヒト細胞系統Daudi細胞(ATC
C CCL213)およびWISH(ATCCCCL2
5)細胞からポリA+mRNAのノーザンブロットハイ
ブリダイゼーションに用いた。両者ともに2つの特定の
バンドが観察された。そのうちの1つは1.5kbに相
当し、もう一方は4.5kbに相当した。バンドの強さ
にもとづき、1.5kbのmRNAは4.5kbのmRN
Aの約2倍ほど多いと見積もられた。WISH細胞から
のRNAをもちいてえられたシグナルはほとんどみられ
ないのに対し、Daudi細胞からのRNAのシグナル
は検出することができた(図3参照)。1.5kbのm
RNAは細胞表面のインターフェロンレセプターである
IFNAB−BPIの前駆体に翻訳される。より長いm
RNAは異なる転写を示し、少なくとも約100アミノ
酸残基をIFNAB−BPIと分け合う異なるタンパク
質をコードする。このタンパク質は、インターフェロン
α/βレセプターの可溶性形態であるとのちに示され
る、IFNAB−BPIIの前駆体である。
【0132】実施例6 IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIの完全な
cDNAクローンの同定 ファージλpCEV9(ミキ トオル博士(ザ ナショ
ナル キャンサー インスティチュート(the National
Cancer Institute)、米国))により提供された)で構
築されたヒト単球(ヒトの末梢血から単離)cDNAラ
イブラリー(グッドカインド、ジェイ エス(Gutkind,
J.S.)ら著、モレク セル バイオル(Molec. Cell.
Biol.)第11巻、1500〜1507頁、1991年
参照)を、ついでクローンq10をコードする領域から
PCRによって作製された397bpのプローブでスク
リーニングした。1.5kbの挿入物を有する22のク
ローンと4.5kbの挿入物を有する2つのクローンを
106の独立したファージから単離した。2つの4.5k
bクローン(λpCEV9−m19およびλpCEV9
−m27)のオープンリーディングフレーム全体に加え
て、2つの1.5kbクローン(λpCEV9−m6お
よびλpCEV9−m24)のDNA配列の分析を行な
った。1.5kbクローンは、331コドンのオープン
リーディングフレームを有する、細胞表面レセプターで
あるIFNAB−BPIの完全な前駆体をコードしてい
た(図4参照)。尿由来のIFNAB−BPからえられ
たタンパク質およびCNBrペプチド配列(図4のドッ
トのアンダーラインで示される)は、翻訳されたDNA
配列内ですべて同定された。2つの4.5kbクローン
の部分的な配列決定により、コドン239のあとに終止
シグナルを含む異なる配列が続く、1.5kbクローン
に存在するような237のコドンの同様の5´配列が明
らかになった(図5参照)。全体的にみて以下のコドン
は異なっていた。コドン13(HisのかわりのLe
u)、コドン108(IleのかわりのThr)および
コドン238〜240(Ser−Ala−Serのかわ
りにPhe−Ser−終了)であった。4.5kbクロ
ーンの両者には、あらゆる3つのリーディングフレーム
において終止コドンを超えるオープンリーディングフレ
ームはみられなかった。このように、4.5kb cDN
Aは尿から単離されたIFNAB−BPIIのC末端配列
と一致する、IFNAB−BPIIである端が切り取られ
た可溶性レセプターの前駆体をコードする。IFNAB
−BPIおよびIFNAB−BPIIの両者の前駆体タン
パク質をコードする2つのmRNAは、同一の遺伝子に
由来し、おそらく択一的なスプライシングにより生ずる
と考えられる。
【0133】実施例7 ホ乳動物の発現ベクターの構築および可溶性IFNAB
−BPIおよびIFNAB−BPIIの組換え体の産生 XbaI制限部位を有する合成センスおよびアンチセン
スプライマー(図6a参照)および鋳型としてq10
DNAを用いて、VENT DNAポリメラーゼ(スト
ラタジーン社製)でPCRを行ない、IFNAB−BP
Iのシグナル配列および細胞外ドメインをコードするD
NAを産生した。えられたPCR産物(図6b参照)
は、XbaIにより切断され、発現ベクターpEF−B
OS(大阪のエス ナガタ(S. Ngata)博士より提供され
た)に結合され、pEF−BOS−IFNAB−BPI
(図6c参照、文献46)を産生した。DNAの配列決
定により構築が確かめられた。コンピテントの大腸菌
(BL−21株、ノバゲン インク(Novagen Inc.)社
製、米国)を形質転換し、正しいオリエンテーションで
IFNAB−BPIの配列を有するクローンを単離し
た。pEF−BOS−IFNAB−BPIの構築物は、
サルCOS細胞(COS−7細胞、ATCC(CRL1
651))のトランスフェクションに用いられた。これ
らの細胞は、細胞培養上清でえられた12ng/mlの
可溶性IFNAB−BPIの組換え体を発現したこと
が、ELISAおよびヒトIFN−αおよびβの生物学
的活性(抗ウイルス活性)を阻害するその能力により決
定された。類似体では、4.5kbクローンにIFNA
B−BPIIをコードするDNA領域を、IFNAB−B
PIの細胞外ドメインを記載したようにホ乳類の発現ベ
クターに挿入し、細胞の形質転換に用いた。これらの細
胞は、前記細胞の培養培地に分泌される活性IFNAB
−BPIIを産生している。
【0134】実施例8 真核細胞の発現ベクターの構築およびマウス細胞のIF
NAB−BPIおよびIFNARの発現 XbaI制限部位を有する合成センスおよびアンチセン
スプライマーおよび鋳型としてプラスミドpCEV9−
m6を用い、VENT DNAポリメラーゼ(ストラタ
ジーン社製)でPCR法を行ない、IFNAB−BPI
の全体をコードするDNAを産生した。えられたPCR
産物をXbaIで切断し、発現ベクターpEF−BOS
に結合してpEF−BOS−IFNABRを産生した。
IFNAR(文献14)に対応するcDNAを特定のオ
リゴヌクレオチドを用いるRT−PCR(文献48)を
用いて産生した。増幅された産物をpEF−BOS発現
ベクター(文献46)のXbaI制限部位にクローン化
し、pEF−BOS−IFNARをえた。これらの構築
物は、DNAの配列決定をすることによって確かめられ
た。コンピテント大腸菌(BL−21株、ノバゲン イ
ンク社製、米国)を形質転換し、正しいオリエンテーシ
ョンでIFNAB−BPIおよびIFNAR配列を有す
るクローンを単離した。
【0135】クローン化されたIFNAB−BPI c
DNAを安定した様式で発現するマウス細胞(NIH−
3T3マウス細胞、ATCC(CRL 1658)を増
殖した。指数的に増殖するNIH−3T3細胞(ATC
C(CRL 1658)(10cmプレートに1.5×
106細胞)を、pEF−BOS−IFNABR(10
μg DNA)とともにpSV2neo(クロンテク(Cl
ontech)社製、米国、pMAMneoカタログ番号61
04−1)(2μg)を用いてリン酸カルシウム沈降法
(文献49)によりコトランスフェクションした。独立
したG418耐性コロニーが同定され、サブクローン化
された。高レベルのIFNAB−BPIを発現するクロ
ーンを尿由来のIFNAB−BPIに対する抗体および
125I−IFN−α2の結合(表4参照)により同定し
た。
【0136】抗IFNAB−BPII抗体の結合のため
に、NIH−3T3細胞(ATCC(CRL 165
8))からえられた細胞(表4参照)(1×106細胞)
を35mmウェル(6ウェルプレート、コースター(Co
star)社製)にまき、コンフルエントまで増殖させた
(20時間)。細胞を2%FBSおよび0.1%アジ化
ナトリウムを含むDMEM(洗浄培地)で洗浄し、つづ
いて洗浄培地で20分間インキュベートした。ウサギ抗
IFNAB−BPII抗体(2ml、1:500洗浄培地
中)を洗浄したウェルに加え、2時間、室温でインキュ
ベートした。細胞を3回洗浄し、125I−プロテインA
(2ml、250,000cpm洗浄培地中)を加えて
さらに45分間インキュベートした。細胞を3回洗浄し、
トリプシンを用いて回収し、細胞数を数えた。
【0137】125I−IFN−α2を結合するために、
細胞(1×106細胞)を35mmウェル(6ウェルプレ
ート、コースター社製)にまき、コンフルエントまで増
殖させた(20時間)。細胞を2%FBSおよび0.1
%アジ化ナトリウム(洗浄培地)を含むDMEMで洗浄
し、続いて洗浄培地で20分間インキュベートした。
125I−IFN−α2(2〜3×105cpm、108
位/mg、5×107cpm/μg)を加え、2時間、
室温でインキュベーションを続けた。細胞を3回洗浄
し、トリプシンを用いて回収し、細胞数を数えた。
【0138】陽性クローン(たとえば、クローン36
9.11)の洗剤抽出物(detergentextracts)の非還元
条件下のSDS−PAGE、それにつづく前記抗体を用
いた免疫ブロッティングにより、約51kDaの強力な
バンドがえられた(図7参照)。
【0139】IFNARを発現するマウス細胞(NIH
−3T3マウス細胞、ATCC(CRL 1658))
はプラスミドpEF−BOS−IFNARとのトランス
フェクションによって同様に増殖した。クローンNo.4
70.6は、これらの細胞における抗ウイルス反応性を
効果的に誘導するhuIFN−αBの能力によって決定
されるように、IFNAR−陽性であった。予測され
た、ほかのI型IFN類(たとえば、huIFN−β)
はクローン470.6において活性ではなかった。
【0140】IFNAB−BPIおよびIFNARを発
現する、クローン369.11および470.6はつい
で相補的なレセプタータンパク質(それぞれpEF−B
OSIFNARおよびpEF−BOS−IFNABR)
を用いてトランスフェクトした。安定な共発現(coexpre
ssion)のために、IFNARまたはIFNAB−BPI
のいずれかを発現するG418−耐性クローンを前記の
pEF−BOS−IFNABRまたはpEF−BOS−
IFNARのいずれかとともに、pSV2hygro
(グリッツ(Gritz)およびデイビス(Davies)、ジーン(Ge
ne)、25巻、179〜188頁、1983年参照)
(2μg)を用いてトランスフェクトした。IFNAR
およびIFNAB−BPIを共発現する、ハイブロマイ
シン(hygromycin)およびG418−耐性クローンを単離
しサブクローン化した。クローン369.11由来のI
FNAR−陽性クローンをhuIFN−αBに対するそ
れらの抗ウイルス反応性によって固定し、またクローン
470.6由来の、IFNAB−BPI−陽性クローン
を抗IFNAB−BPII抗体および125I-IFN−α2
(リプロゲン(Reprogen)社製、イスラエル国、ネスジオ
ナ)の両者の結合により同定した。クローン369.1
1由来のクローン508.12およびクローン470.
6由来のクローン1306は125I−IFN−α2およ
びIFN−α/βR抗体の両者と結合した(表4参
照)。さらに、これらは抗ウイルスアッセイ法でhuI
FN−αBに反応した。したがって、これらのクローン
はIFNAB−BPIおよび機能的IFNARの両者を
発現すると結論づけられる。
【0141】表4に種々の細胞におけるIFNAB−B
PIの発現を示す。
【0142】
【表4】
【0143】実施例9 マウス細胞で発現されたIFNAB−BPIおよびIF
NARの親和性の決定 IFNARまたはIFNAB−BPIのいずれかを発現
するクローンを、125I−huIFN−α2の結合につ
いて試験し、結合データをスキャッチャード分析(Scat
chard analysis)で評価した。
【0144】NIH−3T3マウス細胞(ATCC(C
RL 1658)、1×106細胞)を35mmウェル
(6ウェルプレート、コースター社製)にまき、コンフ
ルエントまで増殖させた(20時間)。細胞を2%FB
Sおよび0.1%アジ化ナトリウムを含むDMEM(洗
浄培地)で洗浄し、つづいて同じ培地で20分間インキ
ュベートした。125I−IFN−α2(2〜3×105
pm、108単位/mg、5×107cpm/μg)を決
められた濃度の非標識のIFN−α2とともに加え、2
時間、室温でインキュベートした。細胞を洗浄培地で3
回洗浄し、トリプシンを用いて回収し、細胞数を数え
た。結合データをリガンドプログラム(LIGAND progra
m)(ザ ナショナル インスティチュート オブ ヘ
ルス ユーエスエー(the National Institute of Heal
th USA)、ムンソン、ピージェー(Munson, P.J.)および
ロッドバード、ディ−(Rodbard, D)(1980年)、ア
ナルバイオケム(Anal. Biochem.)、107巻、220
〜239巻参考)により分析した(文献50)。
【0145】IFNARのみを発現する細胞(クローン
470.6)は125I−IFN−α2の特異的結合を示
さなかったので、このような推定の結合部位のKd値は
えることができなかった。それに対して、クローン47
0.6とは逆に高親和性で特異的でしかも飽和できる結
合がIFNAB−BPIを単独で発現する細胞(クロー
ン369.11)でえられた。この結合のKd値は23
℃で3.6×10-9Mであった(表5参照)。
【0146】508.12細胞(IFNAB−BPIお
よびIFNARの両者を発現する)に対する125I−I
FN−α2の結合を、スキャッチャード分析で評価し、
その結果をクローン369.11(IFNAB−BPI
のみを発現する)のと比較した。IFNAB−BPIお
よびIFNARの共発現の際に、飽和の結合がえられ、
IFN−α2に対する親和性がDaudi細胞における
レセプターの親和性と接近して約10倍高くなった(そ
れぞれ、Kd=4.0×10-10M、1.6×10-10M、
表5参照)(図8参照)。この結果はIFNARおよび
IFNAB−BPIがともにリガンド結合することを示
す。
【0147】表5には種々の宿主細胞の結合特性(リガ
ンド=125I−IFN−α2)を示す。
【0148】
【表5】
【0149】実施例10 尿由来のIFNAB−BPIIの親和性の決定 BIAコア(ファルマシア社製、スウェーデン)のセン
サーのチップに、製造業者らにより提供された自動操作
により、ヒトIFN−α2を固定化した。約30fmo
lのIFN−α2を固定した。数種の濃度(28〜11
2nM)までリン酸塩緩衝生理食塩水(PBS)で希釈
した尿由来のIFNAB−BPIIをセンソグラムのチッ
プ(sensogram chip)に通し、(PBS中の)結合(ass
ociation)および解離の程度を記録した。えられたデー
タにもとづき、3.12×10-9MのKd値が計算され
た(図9参照)。このように、尿由来のIFNAB−B
PIIの親和性は宿主細胞において発現されたIFNAB
−BPIの親和性ときわめて類似している。
【0150】実施例11 大腸菌、酵母および昆虫細胞におけるIFNAB−BP
IおよびIFNAB−BPIIの発現 IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIを、大腸
菌(BL−21株(カタログ番号69449−1)、ノ
バゲン インク(Novagen Inc.)製、米国)のような原核
細胞、酵母(ピキア パストリス(Pichia pastoris)G
S115株(カタログ番号K1710−01)、インビ
トロゲン(Invitrogen)社製、米国)および昆虫(Sf9
昆虫細胞(カタログ番号K822−03の部分)、イン
ビトロゲン社製、米国)細胞のようなほかの真核細胞な
どのさらなる組換え細胞で産生させた。
【0151】IFNAB−BPIおよびIFNAB−B
PII組換え体を産生するために、IFNAB−BPIま
たはIFNAB−BPIIのいずれかおよびそれらの活性
断片をコードするDNAを有し、大腸菌および酵母細胞
の形質転換または昆虫細胞の感染に適する適切なベクタ
ーを構築するにあたって、既知の方法を利用した。酵母
細胞で発現させるために、IFNAB−BPIまたはI
FNAB−BPIIをコードするDNA(実施例5および
6)を切り出し、酵母細胞のトランスフェクションに適
する発現ベクターに挿入した。昆虫細胞で発現させるた
めに、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIを
コードするDNAをバキュロウイルス(baculo virus)
(カタログ番号K822−03の部分、インビトロゲン
社製、米国)に挿入し、この組換えバキュロウイルスを
昆虫細胞に感染させた。大腸菌で発現させるために、I
FNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIのいずれか
をコードするDNAを適切なオリゴヌクレオチドを用い
て部位特異的突然変異に付し、開始ATGコドンを成熟
IFNAB−BPI(図2参照)またはIFNAB−B
PIIの第1のコドンのちょうど前に挿入した。または、
そのようなDNAを適切なセンスおよびアンチセンスプ
ライマーを用いるPCRによって調製することができ
た。えられたcDNAの構築物は、ついでこの分野でよ
く知られている方法により適切に構築された原核細胞の
発現ベクターに挿入した(文献35)。
【0152】実施例12 IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPIIの組換え
融合タンパク質の構築 IgG1のH鎖の定常部で融合させた、IFNAB−B
PIまたはIFNAB−BPIIのリガンド結合ドメイン
のいずれかからなるタンパク質の産生を以下の方法で行
なった。
【0153】リガンドに結合する細胞外ドメインをコー
ドする配列の直前および直後に独自の制限部位を導入す
るために、IFNAB−BPIまたはIFNAB−BP
IIのDNAを、適切なオリゴヌクレオチドを用いて部位
特異的突然変異に供した。または、このようなDNAを
制限部位を有する特別に設計されたプライマーを用いる
PCRにより調製した。IgG1 H鎖の定常部を有す
るほかのプラスミド、たとえばpRKCO42Fcl
(文献47)(ビルン(Byrn)ら、ネイチャー(Nature)、
344巻:667頁、1990年参照)を、融合タンパ
ク質に一致して翻訳を許容する方法で、できる限りIg
G1 H鎖のAsp216に接近した同一の独自の制限
部位を導入するために同様の部位特異的突然変異に供し
た。5´−非翻訳配列からなり、IFNAB−BPII、
またはIFNAB−BPIのリガンド結合ドメインのい
ずれかをコードするds DNA断片を、独自の制限部
位で分解することにより調製した。変異したpRKCD
42Fclを同様に分解して、プラスミドおよびIgG
1配列を含む大きな断片を産生した。つぎに、2つの断
片を、IFNAB−BPII、またはIFNAB−BPI
のリガンド結合ドメインのいずれかからなるポリペプチ
ドの前駆体および、IgG1 H鎖の約227のC末端
アミノ酸(ヒンジ領域ならびにCH2およびCH3ドメイ
ン)をコードする新たなプラスミドを産生するために結
合させた。融合タンパク質をコードするDNAは、適切
な制限酵素で分解することによりプラスミドから単離さ
れ、ついで効率よく原核または真核細胞の発現ベクター
に挿入されうる。
【0154】実施例13 IFNARとのIFNAB−BPIおよびIFNAB−
BPIIの組換え融合タンパク質の構築 IgG1 H鎖の定常部と融合した、IFNAB−BP
IまたはIFNAB−BPIIの細胞外ドメインのいずれ
かからなるタンパク質の産生を実施例12の記載にした
がって行なった。IgG1 L鎖の定常部と融合したI
FNARの細胞外ドメインからなるタンパク質の産生を
同様に行なった。IgG1 H鎖の定常部と融合したI
FNAB−BPIのリガンド結合ドメイン、またはIg
G1 H鎖の定常部と融合したIFNAB−BPIIのい
ずれかをコードする真核細胞の発現ベクターを、IgG
1 L鎖の定常部と融合したIFNARの細胞外ドメイ
ンをコードする真核細胞の発現ベクターとともに適切な
ホ乳類宿主細胞のコトランスフェクションに用いた。陽
性のトランスフェクタントは、IgG1定常部、IgG
1 L鎖の可変部が置換されているIFNARの細胞外
ドメインおよびIgG1 H鎖の可変部が置換されてい
るIFNAB−BPII、またはIFNAB−BPIのリ
ガンド結合ドメインのいずれかからなる混成タンパク質
を分泌した。
【0155】ほかの具体例では、H鎖およびL鎖の定常
部がスイッチされる。すなわち、IFNARの細胞外ド
メインがIgG2 H鎖の定常部と融合し、一方、IF
NAB−BPIまたはIFNAB−BPIIのリガンド結
合ドメインのいずれかが、IgG2 L鎖の定常部と融
合する。
【0156】実施例9にもとづき、これら融合タンパク
質はIFNAB−BPIまたはIFNAB−BPIIのI
FN−αに対する親和性と比べると、約10倍高い親和
性を有することが期待される。
【0157】実施例14 IFNAB−BPに対するポリクローナル抗体の調製 完全フロインドアジュバントで乳化された尿由来のIF
NAB−BPの純粋な調製物5μgをまずウサギの皮下
に注射した。3週間後、不完全フロインドアジュバント
中の調製物5μgを再び皮下に注射した。10日間の間
隔でPBS溶液としてさらに4回追加的に注射をした。
最後の免疫の10日後にウサギから採血をした。4℃、
一晩、PBS中IFNAB−BP(1μg/ml)でコ
ートした96ウェルPVCプレートを用いて、固相ラジ
オイムノアッセイ(sRIA)を行なうことにより、抗
体のレベルの発展を測定した。つぎにプレートをウシ血
清アルブミン(BSA、0.5%)、トウィーン20
(シグマ社製、米国、0.05%)を含むPBSで4
℃、一晩ブロックした。プレートを5倍希釈したウサギ
抗血清と4時間、室温で反応させ、洗浄し、つぎに125
I−プロテインA(105cpm/ウェル)を含むPB
Sと45分間、室温で反応させた。つづいてプレートを
洗浄し、個々のウェルを切り取り、カウントした。力価
を最大希釈の逆数として計算したところ、コントロール
の抗血清よりも10倍高い値がえられた。5回目の注射の
のちの力価は1:60,000よりも大きかった。
【0158】また、抗体レベルの発展は、ヒトIFN−
α2(リプロゲン社製、ネス ジオナ、イスラエル国)
の抗ウイルス活性をブロックする抗血清の能力により測
定した。96ウェルプレートにあらかじめ形成された単
層のヒトWISH細胞(ATCC CCL25)を1番
目のウェルで1:250の希釈から始まり、2倍希釈の
抗血清と1時間、37℃でインキュベートした。IFN
−α2(10u/ml、最終濃度)をつぎに加え、1時
間、37℃ののちに、水泡性口内炎ウイルス(vesicular
stomatitis virus)を用いて免疫性のテストをした。7
回の免疫ののちの中和された力価は120,000抗ウ
イルス単位/mlであった。
【0159】実施例15 IFNAB−BPに対するモノクローナル抗体の調製 雌のBalb/Cマウス(オーエルエー ラボラトリー
ズ(OLA laboratories)社製、米国)(3月令)に、まず
2μgの精製IFNAB−BPを含む完全フロインドア
ジュバントのエマルジョンを注射し、3週間後に不完全
フロインドアジュバントを皮下に注射した。10日間隔
でさらに3回皮下にPBSに加えて注射をした。1:6
0,000の結合力価がsRIA(実施例9参照)によ
ってえられた。最も高い結合力価を示すマウスに対し
て、融合の4日前および3日前に最終の二次免疫注射を
腹腔内に行なった。融合はNSO/1ミエローマ細胞系
(ガルフレ アンド マイルシュタイン メソッズ エ
ンザイモル(Galfre and Milstein Methods Enzymol.)、
73巻:1頁1981年参照)と融合パートナーとして
の動物の脾臓およびリンパ節の両方から調製されたリン
パ球を用いて行なわれた。融合細胞を微小培養用プレー
トに分配し、HATおよび15%ウマ血清を加えたDM
EM中でハイブリドーマを選択した。IFNAB−BP
に対する抗体を産生することがわかったハイブリドーマ
を限界希釈法によりサブクローン化し、腹水を産生する
ためにプリスタンで感作されたBalb/Cマウスに注
射した。市販のELISAキット(アマシャム(Amersh
am)社製、イギリス国)を用いて抗体のアイソタイプを
規定した。
【0160】抗IFNAB−BPモノクローナル抗体を
産生するハイブリドーマのスクリーニングをつぎのよう
にして行なった。ハイブリドーマ上清を、倒立固相ラジ
オイムノアッセイ(inverted solid phase radioimmuno
assay(IRIA))により抗IFNAB−BP抗体が存在す
るかどうか調べた。PVCマイクロタイタープレート
(ダイナテック ラボラトリー(Dynatech Laboratorie
s)社製、アレクサンドリア、バージニア州)をアフィニ
ティ精製されたヤギ抗マウス血清F(ab)2抗体(ジ
ャクソン ラブス(Jackson Labs)社製、米国)(10μ
g/ml、100μl/ウェル)でコーティングした。
一晩4℃でインキュベーションしたのち、プレートを2
回BSA(0.5%)およびトウィーン20(0.05
%)を含有するPBSで洗浄し、洗浄溶液で少なくとも
2時間、37℃でブロックした。ハイブリドーマの培養
上清(100μl/ウェル)を加え、プレートを4時
間、37℃でインキュベートした。つぎにプレートを3
回洗浄溶液で洗浄し、125I−IFNAB−BP(10
0μl、105cpm)を加えてさらに16時間、4℃
でインキュベートした。プレートを3回洗浄し、個々の
ウェルを切り取り、ガンマ−カウンターで計測した。陰
性のコントロール値よりも少なくとも5倍高いカウント
数のあるサンプルを陽性とした(表6参照)。5種の陽
性クローンを選択し、以下の検討のためにサブクローン
化し、特徴づけられた。すべてのクローンはIgG1ア
イソタイプであった。
【0161】表6にIFNAB−BPに対するモノクロ
ーナル抗体を産生するクローン類を示す。
【0162】
【表6】
【0163】実施例16 モノクローナル抗体を用いるIFNAB−BPのアフィ
ニティクロマトグラフィー IFNAB−BPに対する抗体をアフィニティクロマト
グラフィーによりIFNAB−BPの精製に利用した。
この実施例では、モノクローナル抗体番号5.73をア
フィニティクロマトグラフィーに用いた。ハイブリドー
マ番号5.73から分泌されるモノクローナル抗体を含
有する腹水を50%飽和で硫安沈殿することにより精製
し、PBSに対して充分に(extensively)透析した。製
造者らによって特定されたように、1mlのアフィゲル
(Affigel)10(バイオ−ラッド(Bio-Rad)社製、米
国)に対して約10mgのイムノグロブリンが結合し
た。
【0164】250mlのヒト尿タンパク質(粗尿25
0リットルに対応する)を、4℃、流速0.25ml/
分で0.5mlの抗IFNAB−BP抗体のカラムにか
けた。タンパク質が洗浄液中に検出されなくなるまで、
カラムをPBSで洗浄した。IFNAB−BPは、25
mMクエン酸緩衝液(pH2.2)(8×1カラム体積
画分)で溶出され、すぐに1M Na2CO3で中和され
た。溶出された画分をSDS−PAGEにかけ、銀染色
分析をしたところ、分子量40,000の主なバンドが
みられた。この調製物のさらなる精製は、サイズ排除ク
ロマトグラフィーによりえられた。
【0165】実施例17 IFNAB−BPIIのELISA試験 マイクロタイタープレート(ダイナテック(Dynatech)
社製またはマキシソーブ(Maxisorb)、ヌンク(Nunc)社
製、デンマーク国)に抗IFNAB−BPモノクローナ
ル抗体番号46.10(Ig画分、120μl/ウェ
ル、PBS中に10μg/ml含有)を一晩、4℃でコ
ーティングした。プレートを、BSA(0.5%)、トウ
ィーン20(0.05%)およびNaN3(0.02%)
を含有するPBS(ブロッキング溶液)で洗浄し、同じ
溶液で一晩37℃でブロッキングを行なった。試験され
るサンプルを0.1%NP40および0.65M NaC
lを含有するブロッキング溶液で連続的に倍数希釈し
(1:4から出発)、4時間、37℃でウェル(100
μl/ウェル)に加えた。つぎに、0.05%トウィー
ン20を含有するPBS(PBS/トウィーン)でプレ
ートを3回洗浄し、ウサギ抗IFNAB−BPII血清
(1:1000 NaN3を含有しないブロッキング溶
液、100μl/ウェル)を加え、さらに一晩4℃でイ
ンキュベーションした。プレートをPBS/トウィーン
(100μl/ウェル)で3回洗浄し、西洋ワサビペル
オキシダーゼが接合したヤギ抗ウサギ抗体(HRP、ジ
ャクソン ラブス、1:10,000PBS/トウィー
ン中、100μl/ウェル)を2時間、室温で加えた。
プレートを3回PBS/トウィーンで洗浄し、各ウェル
に100μlの新しく調製したABTS(2,2´−ア
ジノ−ビス(3−エチルベンズチアゾリン−6−硫
酸)、シグマ社製、10mg、6.4mlのH2O、2.
2mlの0.2M Na2HPO4、1.4mlの0.2Mク
エン酸、1μlのH22)を基質として加えることによ
り発色させた。30分間発色させ、0.2Mクエン酸を
100μl/ウェル加えることにより反応を停止した。
プレートを自動ELISAリーダーを用いて405nm
で、非特異的リーディングに対しては630nmで読ん
だ。この検定法の下の検出限界は30pg/mlであっ
た(図10参照)。
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【0217】
【発明の効果】本発明によれば、IFNAB−BPI、
IFNAB−BPII、それらの前駆体、ムテイン体、融
合タンパク質、機能的誘導体および活性画分ならびに該
結合タンパク質の塩から選択されるIFN−α/β結合
タンパク質、それらをコードするDNA分子および製造
法、それらを含有する医薬組成物、それらに対する抗
体、それらを発現しうる複製可能な発現ビヒクルならび
に該ビヒクルで形質転換された宿主細胞を提供すること
ができる。
【0218】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:17 配列の型:アミノ酸 起源:ホモサピエンス、尿 配 列 Asp Ser Pro Asp Tyr Thr Asp Glu Ser Arg Thr Phe Lys Ile Arg Leu 1 5 10 15 Arg
【0219】配列番号:2 配列の長さ:27 配列の型:アミノ酸 起源:ホモサピエンス、尿 配 列 Met Val Lys Phe Pro Ser Ile Val Glu Glu Glu Leu Gln Phe Asp Leu 1 5 10 15 Ser Leu Val Ile Glu Glu Gln Ser Glu Gly Ile 20 25
【0220】配列番号:3 配列の長さ:18 配列の型:アミノ酸 起源:ホモサピエンス、尿 配 列 Met Ser Lys Pro Glu Asp Leu Lys Val Val Lys Asn XXX Ala Asn Thr 1 5 10 15 Thr Arg
【0221】配列番号:4 配列の長さ:18 配列の型:アミノ酸 起源:ホモサピエンス、尿 配 列 Met Ser Gly XXX Phe Thr Tyr Ile Ile Asp Lys Leu Ile Pro Asn Thr 1 5 10 15 Asn Tyr
【0222】配列番号:5 配列の長さ:13 配列の型:アミノ酸 起源:ホモサピエンス、尿 配 列 Cys Thr Leu Leu Pro Pro Gly Gln Glu Ser Glu Phe Ser 1 5 10
【0223】配列番号:6 配列の長さ:795 配列の型:核酸 起源:ホモサピエンス、尿 配 列 ATG CTT TTG AGC CAG AAT GCC TTC ATC TTC AGA TCA CAT AAT TTG GTT 48 Met Leu Leu Ser Gln Asn Ala Phe Ile Phe Arg Ser His Asn Leu Val 1 5 10 15 CTC ATG GTG TAT ATC AGC CTC GTG TTT GGT ATT TCA TAT GAT TCG CCT 96 Leu Met Val Tyr Ile Ser Leu Val Phe Gly Ile Ser Tyr Asp Ser Pro 20 25 30 GAT TAC ACA GAT GAA TCT TGC ACT TTC AAG ATA TCA TTG CGA AAT TTC 144 Asp Tyr Thr Asp Glu Ser Cys Thr Phe Lys Ile Ser Leu Arg Asn Phe 35 40 45 CGG TCC ATC TTA TCA TGG GAA TTA AAA AAC CAC TCC ATT GTA CCA ACT 192 Arg Ser Ile Leu Ser Trp Glu Leu Lys Asn His Ser Ile Val Pro Thr 50 55 60 CAC TAT ACA TTG CTG TAT ACA ATC ATG AGT AAA CCA GAA GAT TTG AAG 240 His Tyr Thr Leu Leu Tyr Thr Ile Met Ser Lys Pro Glu Asp Leu Lys 65 70 75 80 GTG GTT AAG AAC TGT GCA AAT ACC ACA AGA TCA TTT TGT GAC CTC ACA 288 Val Val Lys Asn Cys Ala Asn Thr Thr Arg Ser Phe Cys Asp Leu Thr 85 90 95 GAT GAG TGG AGA AGC ACA CAC GAG GCC TAT GTC ATC GTC CTA GAA GGA 336 Asp Glu Trp Arg Ser Thr His Glu Ala Tyr Val Ile Val Leu Glu Gly 100 105 110 TTC AGC GGG AAC ACA ACG TTG TTC AGT TGC TCA CAC AAT TTC TGG CTG 384 Phe Ser Gly Asn Thr Thr Leu Phe Ser Cys Ser His Asn Phe Trp Leu 115 120 125 GCC ATA GAC ATG TCT TTT GAA CCA CCA GAG TTT GAG ATT GTT GGT TTT 432 Ala Ile Asp Met Ser Phe Glu Pro Pro Glu Phe Glu Ile Val Gly Phe 130 135 140 ACC AAC CAC ATT AAT GTG ATG GTG AAA TTT CCA TCT ATT GTT GAG GAA 480 Thr Asn His Ile Asn Val Met Val Lys Phe Pro Ser Ile Val Glu Glu 145 150 155 160 GAA TTA CAG TTT GAT TTA TCT CTC GTC ATT GAA GAA CAG TCA GAG GGA 528 Glu Leu Gln Phe Asp Leu Ser Leu Val Ile Glu Glu Gln Ser Glu Gly 165 170 175 ATT GTT AAG AAG CAT AAA CCC GAA ATA AAA GGA AAC ATG AGT GGA AAT 576 Ile Val Lys Lys His Lys Pro Glu Ile Lys Gly Asn Met Ser Gly Asn 180 185 190 TTC ACC TAT ATC ATT GAC AAG TTA ATT CCA AAC ACG AAC TAC TGT GTA 624 Phe Thr Tyr Ile Ile Asp Lys Leu Ile Pro Asn Thr Asn Tyr Cys Val 195 200 205 TCT GTT TAT TTA GAG CAC AGT GAT GAG CAA GCA GTA ATA AAG TCT CCC 672 Ser Val Tyr Leu Glu His Ser Asp Glu Gln Ala Val Ile Lys Ser Pro 210 215 220 TTA AAA TGC ACC CTC CTT CCA CCT GGC CAG GAA TCA GAA TCA GCA GAA 720 Leu Lys Cys Thr Leu Leu Pro Pro Gly Gln Glu Ser Glu Ser Ala Glu 225 230 235 240 TCT GCC AAA ATA GGA GGA ATA ATT ACT GTG TTT UUG ATA GCA TTG GTC 768 Ser Ala Lys Ile Gly Gly Ile Ile Thr Val Phe Leu Ile Ala Leu Val 245 250 255 TTG ACA AGC ACC ATA GTG ACA CTG AAA 795 Leu Thr Ser Thr Ile Val Thr Leu Lys 260 265
【0224】配列番号:7 配列の長さ:1296 配列の型:核酸 起源:ホモサピエンス、Hela細胞 配 列 GCTTTTGTCC CCCGCCCGCC GCTTCTGTCC GAGAGGCCGC CCGCGAGGCG CATCCTGACC 60 GCGAGCGTCG GGTCCCAGAG CCGGGCGCGG CTGGGGCCCG AGGCTAGCAT CTCTCGGGAG 120 CCGCAAGGCG AGAGCTGCAA AGTTTAATTA GACACTTCAG AATTTTGATC ACCTAATGTT 180 GATTTCAGAT GTAAAAGTCA AGAGAAGACT CTAAAAATAG CAAAG ATG CTT TTG AGC 237 Met Leu Leu Ser 1 CAG AAT GCC TTC ATC GTC AGA TCA CTT AAT TTG GTT CTC ATG GTG TAT 285 Gln Asn Ala Phe Ile Val Arg Ser Leu Asn Leu Val Leu Met Val Tyr 5 10 15 20 ATC AGC CTC GTG TTT GGT ATT TCA TAT GAT TCG CCT GAT TAC ACA GAT 333 Ile Ser Leu Val Phe Gly Ile Ser Tyr Asp Ser Pro Asp Tyr Thr Asp 25 30 35 GAA TCT TGC ACT TTC AAG ATA TCA TTG CGA AAT TTC CGG TCC ATC TTA 381 Glu Ser Cys Thr Phe Lys Ile Ser Leu Arg Asn Phe Arg Ser Ile Leu 40 45 50 TCA TGG GAA TTA AAA AAC CAC TCC ATT GTA CCA ACT CAC TAT ACA TTG 429 Ser Trp Glu Leu Lys Asn His Ser Ile Val Pro Thr His Tyr Thr Leu 55 60 65 CTG TAT ACA ATC ATG AGT AAA CCA GAA GAT TTG AAG GTG GTT AAG AAC 477 Leu Tyr Thr Ile Met Ser Lys Pro Glu Asp Leu Lys Val Val Lys Asn 70 75 80 TGT GCA AAT ACC ACA AGA TCA TTT TGT GAC CTC ACA GAT GAG TGG AGA 525 Cys Ala Asn Thr Thr Arg Ser Phe Cys Asp Leu Thr Asp Glu Trp Arg 85 90 95 100 AGC ACA CAC GAG GCC TAT GTC ACC GTC CTA GAA GGA TTC AGC GGG AAC 573 Ser Thr His Glu Ala Tyr Val Thr Val Leu Glu Gly Phe Ser Gly Asn 105 110 115 ACA ACG TTG TTC AGT TGC TCA CAC AAT TTC TGG CTG GCC ATA GAC ATG 621 Thr Thr Leu Phe Ser Cys Ser His Asn Phe Trp Leu Ala Ile Asp Met 120 125 130 TCT TTT GAA CCA CCA GAG TTT GAG ATT GTT GGT TTT ACC AAC CAC ATT 669 Ser Phe Glu Pro Pro Glu Phe Glu Ile Val Gly Phe Thr Asn His Ile 135 140 145 AAT GTG ATG GTG AAA TTT CCA TCT ATT GTT GAG GAA GAA TTA CAG TTT 717 Asn Val Met Val Lys Phe Pro Ser Ile Val Glu Glu Glu Leu Gln Phe 150 155 160 GAT TTA TCT CTC GTC ATT GAA GAA CAG TCA GAG GGA ATT GTT AAG AAG 765 Asp Leu Ser Leu Val Ile Glu Glu Gln Ser Glu Gly Ile Val Lys Lys 165 170 175 180 CAT AAA CCC GAA ATA AAA GGA AAC ATG AGT GGA AAT TTC ACC TAT ATC 813 His Lys Pro Glu Ile Lys Gly Asn Met Ser Gly Asn Phe Thr Tyr Ile 185 190 195 ATT GAC AAG TTA ATT CCA AAC ACG AAC TAC TGT GTA TCT GTT TAT TTA 861 Ile Asp Lys Leu Ile Pro Asn Thr Asn Tyr Cys Val Ser Val Tyr Leu 200 205 210 GAG CAC AGT GAT GAG CAA GCA GTA ATA AAG TCT CCC TTA AAA TGC ACC 909 Glu His Ser Asp Glu Gln Ala Val Ile Lys Ser Pro Leu Lys Cys Thr 215 220 225 CTC CTT CCA CCT GGC CAG GAA TCA GAA TCA GCA GAA TCT GCC AAA ATA 957 Leu Leu Pro Pro Gly Gln Glu Ser Glu Ser Ala Glu Ser Ala Lys Ile 230 235 240 GGA GGA ATA ATT ACT GTG TTT TTG ATA GCA TTG GTC TTG ACA AGC ACC 1005 Gly Gly Ile Ile Thr Val Phe Leu Ile Ala Leu Val Leu Thr Ser Thr 245 250 255 260 ATA GTG ACA CTG AAA TGG ATT GGT TAT ATA TGC TTA AGA AAT AGC CTC 1053 Ile Val Thr Leu Lys Trp Ile Gly Tyr Ile Cys Leu Arg Asn Ser Leu 265 270 275 CCC AAA GTC TTG AGG CAA GGT CTC ACT AAG GGC TGG AAT GCA GTG GCT 1101 Pro Lys Val Leu Arg Gln Gly Leu Thr Lys Gly Trp Asn Ala Val Ala 280 285 290 ATT CAC AGG TGC AGT CAT AAT GCA CTA CAG TCT GAA ACT CCT GAG CTC 1149 Ile His Arg Cys Ser His Asn Ala Leu Gln Ser Glu Thr Pro Glu Leu 295 300 305 AAA CAG TCG TCC TGC CTA AGC TTC CCC AGT AGC TGG GAT TAC AAG CGT 1197 Lys Gln Ser Ser Cys Leu Ser Phe Pro Ser Ser Trp Asp Tyr Lys Arg 310 315 320 GCA TCC CTG TGC CCC AGT GAT TAAGTTTTAT TATGTAGAAA ATAAAGAGCA 1248 Ala Ser Leu Cys Pro Ser Asp 325 330 AACAGTTACA AAAGAAAAAA AAAAAAAAAA AAAAAAAAAA AAAAAAAA 1296
【0225】配列番号:8 配列の長さ:1671 配列の型:核酸 起源:ホモサピエンス、尿 配 列 ATG CTT TTG AGC CAG AAT GCC TTC ATC TTC AGA TCA CTT AAT TTG GTT 48 Met Leu Leu Ser Gln Asn Ala Phe Ile Phe Arg Ser Leu Asn Leu Val 1 5 10 15 CTC ATG GTG TAT ATC AGC CTC GTG TTT GGT ATT TCA TAT GAT TCG CCT 96 Leu Met Val Tyr Ile Ser Leu Val Phe Gly Ile Ser Tyr Asp Ser Pro 20 25 30 GAT TAC ACA GAT GAA TCT TGC ACT TTC AAG ATA TCA TTG CGA AAT TTC 144 Asp Tyr Thr Asp Glu Ser Cys Thr Phe Lys Ile Ser Leu Arg Asn Phe 35 40 45 CGG TCC ATC TTA TCA TGG GAA TTA AAA AAC CAC TCC ATT GTA CCA ACT 192 Arg Ser Ile Leu Ser Trp Glu Leu Lys Asn His Ser Ile Val Pro Thr 50 55 60 CAC TAT ACA TTG CTG TAT ACA ATC ATG AGT AAA CCA GAA GAT TTG AAG 240 His Tyr Thr Leu Leu Tyr Thr Ile Met Ser Lys Pro Glu Asp Leu Lys 65 70 75 80 GTG GTT AAG AAC TGT GCA AAT ACC ACA AGA TCA TTT TGT GAC CTC ACA 288 Val Val Lys Asn Cys Ala Asn Thr Thr Arg Ser Phe Cys Asp Leu Thr 85 90 95 GAT GAG TGG AGA AGC ACA CAC GAG GCC TAT GTC ACC GTC CTA GAA GGA 336 Asp Glu Trp Arg Ser Thr His Glu Ala Tyr Val Thr Val Leu Glu Gly 100 105 110 TTC AGC GGG AAC ACA ACG TTG TTC AGT TGC TCA CAC AAT TTC TGG CTG 384 Phe Ser Gly Asn Thr Thr Leu Phe Ser Cys Ser His Asn Phe Trp Leu 115 120 125 GCC ATA GAC ATG TCT TTT GAA CCA CCA GAG TTT GAG ATT GTT GGT TTT 432 Ala Ile Asp Met Ser Phe Glu Pro Pro Glu Phe Glu Ile Val Gly Phe 130 135 140 ACC AAC CAC ATT AAT GTG ATG GTG AAA TTT CCA TCT ATT GTT GAG GAA 480 Thr Asn His Ile Asn Val Met Val Lys Phe Pro Ser Ile Val Glu Glu 145 150 155 160 GAA TTA CAG TTT GAT TTA TCT CTC GTC ATT GAA GAA CAG TCA GAG GGA 528 Glu Leu Gln Phe Asp Leu Ser Leu Val Ile Glu Glu Gln Ser Glu Gly 165 170 175 ATT GTT AAG AAG CAT AAA CCC GAA ATA AAA GGA AAC ATG AGT GGA AAT 576 Ile Val Lys Lys His Lys Pro Glu Ile Lys Gly Asn Met Ser Gly Asn 180 185 190 TTC ACC TAT ATC ATT GAC AAG TTA ATT CCA AAC ACG AAC TAC TGT GTA 624 Phe Thr Tyr Ile Ile Asp Lys Leu Ile Pro Asn Thr Asn Tyr Cys Val 195 200 205 TCT GTT TAT TTA GAG CAC AGT GAT GAG CAA GCA GTA ATA AAG TCT CCC 672 Ser Val Tyr Leu Glu His Ser Asp Glu Gln Ala Val Ile Lys Ser Pro 210 215 220 TTA AAA TGC ACC CTC CTT CCA CCT GGC CAG GAA TCA GAA TTT TCA 717 Leu Lys Cys Thr Leu Leu Pro Pro Gly Gln Glu Ser Glu Phe Ser 225 230 235 TAACTTTTTA GCCTGGCCAT TTCCTAACCT GCCACCGTTG GAAGCCATGG ATATGGTGGA 777 GGTCATTTAC ATCAACAGAA AGAAGAAAGT GTGGGATTAT AATTATGATG ATGAAAGTGA 837 TAGCGATACT GAGGCAGCGC CCAGGACAAG TGGCGGTGGC TATACCATGC ATGGACTGAC 897 TGTCAGGCCT CTGGGTCAGG CCTCTGTCAT CTCTACAGAA TCCCAGTTGA TAGACCCGGA 957 GTCCGAGGAG GAGCCTGAAC TGCCTGAGGT TGATGTGGAG CTCCCCACGA TGCCAAAGGA 1017 CAGCCCTCAG CAGTTGGAAC TCTTGAGTGG GCCCTGTGAG AGGAGAAAGA GTCCACTCCA 1077 GGACCCTCTT CCCGAAGAGG ACTACAGCTC CACGGGGGGG TCTGGGGGCA GAATCACCTT 1137 CAATGTGGAC TTAAACTCTG TGTTTTTGAG AGTTCTTGAT GACGAGGACA GTGACGACTT 1197 AGAAGCCCCT CTGATGCTAT CGTCTCATCT GGAAGAGATG GTTGACCCAG AGGATCCTGA 1257 TAATGTGCAA TCAAACCATT TGCTGGCCAG CGGGGAAGGG ACACAGCCAA CCTTTCCCAG 1317 CCCCTCTTCA GAGGGCCTGT GGTCCGAAGA TGCTCCATCT GATCAAAGTG ACACTTCTGA 1377 GTCAGATGTT GACCTTGGGG ATGGTTATAT AATGAGATGA CTCCAAAACT ATTGAATGAA 1437 CTTGGACAGA CAAGCACCTA CAGGGTTCTT TGTCTCTGCA TCCTAACTTG CTGCCTTATC 1497 GTCTGCAAGT GTTCTCCAAG GGAAGGAGGA GGAAACTGTG GTGTTCCTTT CTTCCAGGTG 1557 ACATCACCTA TGCACATTCC CAGTATGGGG ACCATAGTAT CATTCAGTGG CATTGTTTTA 1617 CAATATTCAA AAGGTGGGCG CCAATTTTGG AAGGGAAGGA ACATGTGCAA CCTT 1671
【図面の簡単な説明】
【図1】IFNAB−BPIとIFNAB−BPIIのク
ローニング計画を示す。 (a)中列 尿由来の分子量40,000のIFNAB−BPからえ
られた内部のCNBrペプチド(27アミノ酸残基、c
b7)の配列(配列番号2)である。 上列および下列 上列には合成センスを、下列にはアンチセンスを示す。 (b)前記センスおよびアンチセンスプライマーを用い
てえられたPCR産物のアガロースゲル電気泳動の結果
を示す。 (c)上列 101bpのPCR産物のpBluescriptクローンからえ
られた、配列の非変性部分を示す。 下列 えられた非変性DNA配列のペプチドcb7(残基9〜
20)の配列の一部である予測された配列への翻訳の結
果を示す。
【図2】IFNAB−BPIのcDNAを有するクロー
ンq10のcDNAおよび翻訳されたポリペプチドの配
列(配列番号6)を示す。
【図3】IFNAB−BPIおよびIFNAB−BPII
の配列に共通する特異的なプローブを用いたノーザンブ
ロッティングによるmRNAの検出を示す。
【図4】IFNAB−BPIに相当する完全な1.5kb
cDNAクローンのヌクレオチドおよびアミノ酸配列
(配列番号7)を示す。
【図5】IFNAB−BPIIに相当する4.5kb cD
NAクローンの部分的なヌクレオチドおよびアミノ酸配
列(配列番号8)を示す。
【図6】IFNAB−BPIの細胞外の、リガンド結合
ドメインの発現のためのホ乳類の発現ベクターの構築を
示す。 (a)IFNAB−BPIの細胞外の、リガンド結合ド
メインをコードするDNAをPCRによって調製するた
めに用いられるセンスおよびアンチセンスの合成オリゴ
ヌクレオチドを示す。 (b)前記センスおよびアンチセンスプライマーならび
にクローンq10のDNAを用いて作製された850b
pまでのPCR産物のアガロースゲル電気泳動の結果を
示す。 (c)可溶性IFNAB−BPI(sIFNAB−BP
I)を産生するためのホ乳類の発現ベクターであるpE
F−BOS−sIFNAB−BPIの構造を示す。
【図7】IFNAB−BPIおよびIFNARの種々の
細胞における発現を示す。
【図8】種々の宿主細胞に対する125I−IFN−α2
の結合を示している。 (a)IFNAB−BPIを発現するNIH−3T3細
胞(クローン369.11、黒四角で示す)およびIF
NAB−BPIとIFNARの両者を発現する細胞(ク
ローン508.12、黒丸で示す)に対して125I−IF
N−α2の結合が飽和することと、IFNARのみを発
現する細胞(クローン470.6、黒三角で示す)に対
して125I−IFN−α2の結合が生じないことを示
す。 (b)前記細胞に対する125I−IFN−α2結合をス
キャッチャード分析したものである。
【図9】尿由来のIFNAB−BPIIのIFN−α2に
対する親和性を測定するBIAコアシステムによる実験
(IFNAZKA、XLS)の結果をまとめたものであ
る。
【図10】尿由来のIFNAB−BPIIのELISAの
結果を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 14/715 8318−4H 16/28 8318−4H C12N 5/10 C12P 21/00 Z 9282−4B G01N 33/53 D 33/577 B // A61K 39/395 D N (C12P 21/00 C12R 1:91) 7729−4B C12N 5/00 B (72)発明者 ダニエラ ノビック イスラエル国、レホボト、ハナッシ ハリ ション ストリート 40 (72)発明者 メナケム ルビンシュタイン イスラエル国、ギバート シュミュエル、 ハトマー ストリート 16

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 IFNAB−BPI、IFNAB−BP
    II、それらの前駆体、IFNAB−BPIおよびIFN
    AB−BPIIの融合タンパク質もしくはムテイン体、そ
    れらの機能的誘導体またはそれらの活性画分から選ばれ
    る、IFN−α/β結合タンパク質をコードするDNA
    分子。
  2. 【請求項2】 IFNAB−BPI、IFNAB−BP
    II、それらの前駆体、融合タンパク質およびムテイン
    体、それらの機能的誘導体またはそれらの活性画分と同
    一または類似の生物学的活性を有するタンパク質をコー
    ドし、請求項1記載のDNA分子と厳密な条件下でハイ
    ブリッド形成しうるDNA分子。
  3. 【請求項3】 翻訳の際にIFNAB−BPI前駆体を
    提供する約1.5kbのmRNA分子、および翻訳の際
    にIFNAB−BPIIを提供する約4.5kbのmRN
    A分子から選ばれる、mRNA分子を転写の際に提供す
    る請求項1記載のDNA分子。
  4. 【請求項4】 IFNAB−BPIのタンパク質、前駆
    体、融合タンパク質、ムテイン体、機能的誘導体または
    活性画分をコードする請求項1、2または3記載のDN
    A分子。
  5. 【請求項5】 配列番号6で示される配列を有する請求
    項4記載のDNA分子。
  6. 【請求項6】 成熟IFNAB−BPIをコードする配
    列からなるDNA分子。
  7. 【請求項7】 IFNAB−BPIIのタンパク質、前駆
    体、融合タンパク質、ムテイン体、機能的誘導体または
    活性画分をコードする請求項1、2または3記載のDN
    A分子。
  8. 【請求項8】 成熟IFNAB−BPIIをコードする配
    列からなるDNA分子。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、3、4、5、6、7また
    は8記載のDNA分子からなり、形質転換体である宿主
    細胞において、前記IFNAB−BPI、IFNAB−
    BPII、それらの前駆体、それらの融合タンパク質、そ
    れらのムテイン体、それらの機能的誘導体、それらの活
    性画分、ならびに前記IFNAB−BPI、IFNAB
    −BPII、それらの前駆体、それらの融合タンパク質お
    よびムテイン体、それらの機能的誘導体もしくはそれら
    の活性画分と同一または類似の生物学的活性を有するタ
    ンパク質のいずれかを発現しうる、複製可能な発現ビヒ
    クル。
  10. 【請求項10】 請求項3記載のDNA分子からなり、
    前記形質転換体である宿主細胞においてIFNAB−B
    PIおよびIFNAB−BPIIから選ばれるIFN−α
    /β結合タンパク質を発現しうる請求項9記載の複製可
    能な発現ビヒクル。
  11. 【請求項11】 発現ビヒクルがプラスミドpEF−B
    OS−IFNAB−BPIであり、前記形質転換体であ
    る宿主細胞においてIFNAB−BPI分子を発現しう
    る請求項9記載の複製可能な発現ビヒクル。
  12. 【請求項12】 請求項9、10または11記載の発現
    ビヒクルで形質転換された宿主細胞。
  13. 【請求項13】 形質転換された宿主細胞が原核宿主細
    胞である請求項12記載の宿主細胞。
  14. 【請求項14】 形質転換された宿主細胞が真核宿主細
    胞である請求項12記載の宿主細胞。
  15. 【請求項15】 真核宿主細胞がサルCOS細胞である
    請求項14記載の宿主細胞。
  16. 【請求項16】 前記サルCOS細胞が請求項11記載
    の発現ビヒクルを用いて形質転換される請求項15記載
    の真核宿主細胞。
  17. 【請求項17】 IFNAB−BPI、IFNAB−B
    PII、それらの前駆体、融合タンパク質、ムテイン体、
    機能的誘導体および活性画分から選ばれる組換えIFN
    −α/β結合タンパク質の製造法であって、請求項1
    2、13、14、15または16のいずれかに記載の形
    質転換された宿主細胞を培養し、前記IFN−α/β結
    合タンパク質を回収することからなる、前記IFN−α
    /β結合タンパク質の製造法。
  18. 【請求項18】 IFNAB−BPI、IFNAB−B
    PII、それらの前駆体、ムテイン体、融合タンパク質、
    機能的誘導体および活性画分ならびに該結合タンパク質
    の塩から選択されるIFN−α/β結合タンパク質。
  19. 【請求項19】 請求項1、2、3、4、5、6、7ま
    たは8記載のDNA分子によってコードされる請求項1
    8記載のIFN−α/β結合タンパク質。
  20. 【請求項20】 請求項9、10または11記載の複製
    可能な発現ビヒクルに含有されるDNA配列によりコー
    ドされる請求項18記載のIFN−α/β結合タンパク
    質。
  21. 【請求項21】 請求項12、13、14、15または
    16記載の宿主細胞において発現され、産生される請求
    項18記載のIFN−α/β結合タンパク質。
  22. 【請求項22】 請求項18、19、20または21記
    載のIFN−α/β結合タンパク質からなる医薬組成
    物。
  23. 【請求項23】 IFN−αまたはIFN−β活性を調
    節するための請求項22記載の医薬組成物。
  24. 【請求項24】 IFN−αまたはIFN−β活性をブ
    ロックするまたは阻害するための請求項23記載の医薬
    組成物。
  25. 【請求項25】 IFN−α/β結合タンパク質に対す
    る抗体。
  26. 【請求項26】 抗体がポリクローナル抗体である請求
    項25記載の抗体。
  27. 【請求項27】 抗体がモノクローナル抗体である請求
    項25記載の抗体。
  28. 【請求項28】 抗体がIFN−α/β結合タンパク質
    に対する抗体である請求項25、26または27記載の
    抗体。
  29. 【請求項29】 抗体が請求項18記載のIFN−α/
    β結合タンパク質に対する抗体である請求項26または
    27記載の抗体。
  30. 【請求項30】 抗体が請求項19記載のIFN−α/
    β結合タンパク質に対する抗体である請求項26または
    27記載の抗体。
  31. 【請求項31】 抗体がIFNAB−BPIIに対する抗
    体である請求項27、28または29記載の抗体。
  32. 【請求項32】 イムノアッセイに用いられる請求項2
    5、26、27、28、29、30または31記載の抗
    体。
  33. 【請求項33】 免疫精製に用いられる請求項25、2
    6、27、28、29、30または31記載の抗体。
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