JPH0729406B2 - 保香性の優れた積層材料および該積層材料を用いた容器 - Google Patents

保香性の優れた積層材料および該積層材料を用いた容器

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JPH0729406B2
JPH0729406B2 JP9925689A JP9925689A JPH0729406B2 JP H0729406 B2 JPH0729406 B2 JP H0729406B2 JP 9925689 A JP9925689 A JP 9925689A JP 9925689 A JP9925689 A JP 9925689A JP H0729406 B2 JPH0729406 B2 JP H0729406B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は基材の内容物と接する側に、酸成分を変性した
共重合ポリエステルを主成分としたポリエステル系樹脂
からなる樹脂層を積層した保香性の優れた積層材料およ
びこの積層材料を用いた容器に関するものである。
<従来の技術> ジュース、酒類やミネラルウォーターの液体の包装の容
器や、コーヒー粉末、キャンディー等の食品包装の袋を
構成する内容物と接する層には、低密度ポリエチレン
(LDPE)、ポリフロピレン(PP)に代表されるポリオレ
フィン樹脂が広く使用されている。
このポリオレフィン樹脂は、人体に無害で、安価で熱封
緘が容易なうえ、耐水、防湿性が優れたもので、基材と
接着剤層を介して、積層して用いられている。
しかしながら、ポリオレフィン樹脂を積層する際、押出
し加工時に発生するポリオレフィン特有の臭いが消え
ず、液体や食品の味覚に大きな影響を及ぼすばかりでな
く、ポリオレフィン樹脂の持つ、香気成分を吸着、透過
しやすい性質のため、内容物の香り、及び味が著しく低
下するものであった。
このような問題を解決するために臭気成分の発生が少な
く、しかも香気成分の吸着、透過しにくい樹脂である共
重合ポリエステルをポリオレフィン樹脂にかえて使用す
ることが提案されている。この共重合ポリエステルとし
て、テレフタル酸、イソフタル酸とエチレングリコール
の縮重合によって生成されるポリエステル、例えば1,4
−シクロヘサンジメタノールを含むグルコール成分と二
塩基酸成分との縮重合によって生成されるポリエステル
である。
共重合ポリエステルを使用するこにより、本来ポリエチ
レンテレフタレートの持つ、熱加工時の揮発性物質が少
なく、香気成分の低吸着性を保持したまま溶融温度を下
げることによって、熱封かん性を付与することが可能で
ある。
しかし、前記共重合ポリエステルは、一般的に機械的強
度、特に伸びがなく、熱封かん後に包装材料にかかった
応力に対して脆く、均一な熱封かん層を形成しがたいた
め、熱封かん時の熱封かん安定性に乏しい欠点を有して
いた。
また、押出し加工性がポリオレフィン樹脂と比較して劣
っており、そのため一般のポリオレフィン樹脂用の押出
機では、安定したフィルムを製膜するのは難しく、ポリ
エステル加工用のスクリューの使用や、エアーギャップ
の短縮化といった工夫が必要であった。そこで、パップ
剤や薬用健康入浴剤等の薬効成分を含む医薬品、医薬部
外品を包装するためのフレキシブルパウチの最内層に
は、低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体がアイオノマー等が広く使用されている。これらの樹
脂は熱封かん性が優れており、適度な機械的強度も有し
ている。
しかしながら、パップ剤や薬用健康入浴剤等の薬効成分
である1−メントール、dl−カンフルや各種香料等はこ
れらの樹脂層に吸着され、さらに透過することにより、
基材との接着層に浸入し接着力を低下させ包装袋として
の機能を損失させるという働きをする。そこで、薬効成
分の内層樹脂への吸着、透過を防止する目的からポリア
クリロニトリル樹脂を最内層とした包装袋が提案されて
いる。
ところが、ポリアクリロニトリル樹脂は高温での分解が
起こりやすく、温度管理を細かく、樹脂の滞留時間を短
くする必要があり、一般のポリオレフィン用の押出し加
工機で加工するのは難しい。そのため、専用の加工機等
の別記でポリアクリロニトリルフィルムを作った後、ド
ライラミネート等の方法で基材と貼り合せねばならなか
った。
さらに、ジュース等の飲料容器として、近年板紙を基材
とし、加工のための罫線を設け、この罫線の部分から折
り曲げて形成した容器が多く用いられるようになってき
た。
また、液体容器として箱状に製函する際には、容器用材
料を液体容器の型に打ち抜く加工罫線と呼ばれる折り曲
げ部分溝跡を付ける加工などが有り、容器用材料にもあ
る程度の柔軟性と伸びが要求されるが、この点において
も、上記共重合タイプのポリエステルでは不十分で有
り、ひび割れが起きたり、板紙との間で浮きが生じるお
それがあった。
<発明が解決しようとする課題> 本発明の目的は、内容物の香気成分を吸着することが少
なくかつ内容物への樹脂層の香気等の移行が少ない保香
性の優れた積層材料を提供することであった。
また、他の目的は、ポリオレフィンとの熱封かん性を有
する共重合ポリエステルからなる樹脂層を有する保香性
の優れた積層材料を提供することである。
別の目的は、基材上のポリオレフィン樹脂と同様、押出
機から押し出し、共重合ポリエステルからなる樹脂層を
形成した保香性の優れた積層材料を提供することであ
る。
さらに、本発明の目的は、前記積層材料を用いて、ジュ
ース等の香気成分を含む内容物を効率的に保存可能とし
た容器を提供することである。
<課題を解決するための手段> 本発明は、基材の内容物と接する側に、テレフタル酸、
イソフタル酸とエチルグリコールから生成される共重合
ポリエステル95〜70重量部にポリオレフィンを5〜30重
量部の範囲で配合した樹脂層を積層した保香性の優れた
積層材料である。
また、本発明は基材が外側にポリオレフィン層を設けた
板紙とし、内容物と接する側に前述と同様の樹脂層を積
層した保香性の優れた積層材料である。
さらに、本発明は、前述の積層材料の樹脂層同士を熱封
かんした袋状容器である。
さらにまた、本発明は、前述の積層材料に罫線を設け、
この罫線から折り曲げ、熱封かんして形成した容器であ
る。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の積層材料の一部である基材は、特に限定される
ものではないが、プラスチックス、紙、プラスチックス
と金属との積層体、プラスチックスと紙との積層体、紙
と金属との積層体、プラスチックスと紙と金属との積層
体であることが好ましく、さらに詳しくは、二軸延伸ポ
リエチレンテレフタレートとアルミ箔との積層体、紙と
アルミ箔との積層体、ポリエチレンと紙との積層体等が
あげられ、200℃以上の樹脂の押出し加工に対して熱変
形の少ない耐熱性の優れたものである。この基材のフィ
ルム或いはシートには必要の少ない表側或いは基材の中
間層に印刷が施してもよい。
次に、基材の内容物と接する側に積層される樹脂層に用
いるポリエステル系樹脂とは、酸成分を変性した共重合
ポリエステルを主成分としポリオレフィンを加えてなる
ポリエステル系樹脂であり、詳しくは共重合ポリエステ
ルが、テレフタル酸、イソフタル酸とエチレングリコー
ルとの縮重合によって生成されるポリエステルである。
また、添加するポリオレフィンとは、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、線状低密度ポリエチレンの他これからの
変性物のことである。
テレフタル酸、イソフタル酸とエチレングリコールとの
縮重合によって生成されるポリエステルを使用すること
により、ポリエチレンテレフタレート樹脂が一般に有し
ている、揮発成分が原因でおこる樹脂臭が少なく、芳香
成分低吸着な熱封緘可能であるポリエステルを得ること
ができる。また、熱封緘時の安定したシール性を得るた
め、また、ポリエステルからなる樹脂の押出し加工時に
厚み分布の均一な樹脂層を得るために、当該ポリエステ
ル70〜95重量部に対して30〜5重量部のポリオレフィン
樹脂を添加する必要がある。
添加するポリオレフィンの量が30重量%以上になると、
熱封緘時の安定したシール性やポリオレフィンに近い押
出し加工性を得ることは可能であるが、揮発成分が原因
でおこる樹脂臭や芳香成分の吸着量が多くなる。
すなわち、添加するポリオレフィン量が5〜30重量部の
範囲内では、揮発成分が原因でおこる樹脂臭や芳香成分
の吸着量を満足するレベルに抑えたまま、熱封緘時の安
定したシール性やポリオレフィンに非常に近い押出し加
工性を得ることが可能である。
基材とポリエステル系樹脂からなる樹脂層を積層する方
法は、接着剤を介した押出しラミネート法接着剤を介さ
ない押出しコーティング法、接着性樹脂と当該樹脂層と
を共押出し法により多層で押出し、基材上に押出しコー
ティングする方法、あらかじめ作製した当該ポリエステ
ル系フィルムを基材とドライラミネート等の方法で貼り
合せる方法がある。
<作用> 本発明で述べる樹脂層に用いる樹脂はポリエステル樹脂
の基本的な性質を有している。すなわち、樹脂より発生
する揮発性物質が少ない為、臭気の移行による内容物の
香り、味が変わり難い。また内容物の香味成分を吸着す
ることが少ない為、内容物の香り、味を充填時のまま保
持することが出来る。
一般にテレフタル酸とエチレングリコールから生成され
るポリエチレンテレフタレートは結晶性が高く、融点が
255゜前後と高いが、ジカルボン酸成分であるテレフタ
ル酸の一部をイソフタル酸にかえることにより生成され
る。共重合ポリエステルは結晶性が低下し、融点も200
℃以下となり、熱封かん性が改良される。
しかしながら、かかる共重合ポリエステル樹脂はそれ自
体同士の熱封かん性は有するが、一般的な流体容器の製
函構造から必要となる容器最外層に多く用いられるポレ
エチレン樹脂に対しての熱封かん性が不十分であった。
そこで本発明では上記共重合ポリエステル樹脂を基本材
料とし、ポリオレフィン樹脂と同様もしくはそれに対
し、熱封かん性を有するポリオレフィン樹脂を配合して
いる。
その結果、本発明の最内層樹脂層は、ポリオレフィンと
同様に120℃付近からの低温時から、安定した熱封かん
性を付与されると同時に最外層ポリエチレン等のポリオ
レフィンに対しても十分な熱封かん性を有している。
また、上記共重合ポリエステル樹脂は伸び及び柔軟性に
劣るが、ポリオレフィン樹脂を配合することにより、か
かる物性が改良され、罫線を設け加工する紙製容器の製
函加工性も向上し、樹脂層がひび割れたり、基材である
板紙より浮きが生じたりすることが少なくなる。
<実施例1> 二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(12μ)
とアルミ箔(9μ)が積層された基材上に二塩基酸成分
としてテレフタル酸、イソフタル酸をそれぞれ50モル%
含有し、グリコール成分としてエチレングリコールを使
用することによって生成されたポリエステルに、密度0.
916、メルトフローインデックス23g/10minの低密度ポリ
エチレンを含むポリエステル系樹脂からなる樹脂層(50
μ)を二液反応型ウレタン系接着剤を介して押出し加工
し、積層材料を得た。添加した低密度ポリエチレンの添
加量は、ポリエステル系樹脂97,95,85,70,50重量部に対
し、それぞれ3,5,15,30,50重量部とした。得られた積層
材料のポリエステル系樹脂からなる樹脂側を内容物と接
する側とし、熱封かんすることにより、内容物と接する
部分が10cm×10cmの大きさで、200cm2の面積を有する包
装袋を作製した。各袋内には100%果汁のオレンジジュ
ース50mlと1−メントール50mgを含むパップ材をそれぞ
れ充填し25℃で保存した。表1に当該包装袋を作製する
際に必要な熱封緘強度、保存2週間保存後において袋に
吸着されたオレンジジュース中のd−リモネン量及び1
−メントール量を示した。
<比較例1> 実施例1と同様の基材上に二塩基酸成分としてテレフタ
ル酸、イソフタル酸をそれぞれ50モル%含有し、グリコ
ール成分としてエチレングリコールを使用することによ
って生成されたポリエステル系樹脂層(50μ)を二液反
応型ウレタン系接着剤を介して押出し加工した。当該ポ
リエステル系樹脂は実施例1で用いたポリオレフィン成
分を含むポリエステル系樹脂と比較して押出し加工性が
悪く、厚みの均一なポリエステル樹脂層を得ることが困
難であった為、ポリエチレンテレフタレート押出し用の
押出し機を使用することにより、本発明と同様の積層材
料を得た。得られた積層材料は実施例1と同様に袋と
し、保存テストを行った。テスト結果は表1内に表示し
た。
<比較例2> 実施例1と同様の基材上に密度0.923、メルトフローイ
ンデックス3.7g/10minの低密度ポリエチレン層(50μ)
を二液反応型ウレタン系接着剤を介して押出し加工し本
発明の積層材料を得た。得られた積層材料は実施例1と
同様に袋とし、保存テストを行った。テスト結果は表1
に示した。
表1に示したように、内容物と接する樹脂層がポリオレ
ィンを含まない共重合ポリエステルである比較例1で
は、オレンジジュース中のd−リモネン、パップ剤中の
1−メントールは吸着されなかったが、熱封緘性が劣っ
ている。
また、内容物と接する層がポリエチレンである比較例2
では、熱封緘性は優れているものの、d−リモネン、1
−メントールが包装袋内に吸着されていた。これに対し
て、本発明の実施例である、内容物と接する層がポリオ
レフィンを含むテレフタル酸、イソフタル酸とエチレン
グリコールから生成された共重合ポリエステル系樹脂で
は、d−リモネン、1−メントールの低吸着性と熱封緘
性のバランスのとれた積層材料である。
<実施例2> 板紙の外側に低密度ポリエチレンからなるポリオレフィ
ン層を設けた基材の内容物と接する側にポリエステル系
樹脂からなる樹脂層と積層した下記積層部材を得た。
(1)板紙:牛乳容器用板紙 密度310g/m2 (2)ポリオレフィン樹脂層:低密度ポリエチレン 密度 0.923g/m2 メルトインデックス 3.7g/10min 樹脂厚み 20μ (3)樹脂層:(a)共重合ポリエステル樹脂に(b)
ポリエチレン樹脂を配合した樹脂。樹脂厚み40μ (a)共重合ポリエステル樹脂 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸とイソフタル酸を
50モル%ずつの割合で、ジオール成分としてエチレング
リコールを用いて生成した共重合ポリエステル樹脂 (b)ポリエチレン樹脂:低密度ポリエチレン 密度 0.916g/cm2 メルトインデックス 23g/cm2 (c)配合割合 ポリエステル系樹脂97,95,85,70,50重量部に対し、それ
ぞれ3,5,15,30,50重量部のポリエチレン樹脂を配合し、
サンプル1〜5を得た。
最外層のポリオレフィン樹脂と最内の樹脂層の積層方法
としては板紙上に溶融押出しコーティング法を用いて、
行なった。
<比較例−3> 実施例−1の構成において(3)の最内層にポリエステ
ル樹脂を配合せず、共重合ポリエステル樹脂のみを用い
て、液体容器用材料を得た。樹脂厚みは40μと同一にし
た。
<比較例−4> 実施例−2の構成において最内の樹脂層に最外層のオレ
フィン樹脂と同一の低密度ポリエチレンを使用し、液体
容器用材料を得た。樹脂厚みは40μとし同一にした。
尚、この構成は一般的な牛乳用及びジュース用等の液体
容器用材料の構成とほぼ同様である。
<実施例−3> 実施例−2で得られた液体容器用材料のサンプル1〜5
と比較例−3及び比較例−4で得られたサンプルについ
て下記項目について性能評価を行なった。
(1)香味成分の吸着性 各サンプルを用い液体容器を試作(内容量1000ml用)
し、 各容器に100%オレンジジュース1000ml充填、密封5
℃にて4週間保存し、 保存後、液体容器の最内層樹脂に吸着されたオレンジ
ジュース内のリモネンをガスクロマトグラフイーにて定
量測定した。
比較例−2の最内層低密度ポリエチレン構成のリモネ
ン吸着量を100%とし各サンプルの吸着量を表示した。
(2)最内層樹脂同士の熱封かん性 各サンプルを最内の樹脂層同士重ね合わせ、ヒートシー
ルし熱封かん性を確認 バーシーラー使用 温度 130℃〜220℃ 圧力 3kg/cm2 時間 5秒間 (3)最内の樹脂層と最外層のポリオレフィン層との熱
封かん性 各サンプルを最内の樹脂層と最外層のポリエチレン樹脂
を重ね、ヒートシールしヒートシール条件は(2)と同
様とした。
(4)罫線折り曲げテスト 罫線強度試験機((株)レスカ社製)にて罫線部の90゜
までの曲げ伸ばしテストを20回繰り返し行った後、罫線
部の割れについて評価した。なお、テスト時の折り曲げ
速度は、10度/秒で行った。上記(1)〜(4)の各サ
ンプルの性能評価を表2に示した。
以上表2に示す様に比較例−4の最内層ポリエチレン構
成のサンプルは熱封かん性は最内層同士及び最内層/最
外層とも低シール温度時から安定してヒートシールされ
良好であるが、オレンジジュース中のリモネンの吸着量
が多く、官能検査的もポリエチレン臭等の異臭が生じて
いた。
また、比較例−3の最内層共重合ポリエステル構成のサ
ンプルはリモネンは検出されず、ほとんど吸着していな
いと考えられ、官能検査的にも、異臭もなく、味や香り
が変化することがなかったが、熱封かん性は劣ってい
た。特に最外層ポリエチレン樹脂対し、最内層共重合ポ
リエステルはほとんど熱封かん性を示さなかった。
一方、実施例−2の最内層ポリエチレン配合共重合ポリ
エステル構成のサンプルは、リモネンは検出されないか
もしくは比較例−3に比べて、極めて低いレベルであ
り、官能検査的にも、異臭、変味はなかった。
特にポレエチレン配合割合が5〜30%のサンプル2〜4
はリモネンが検出されず、なおかつ、熱封かん性も最内
層同士及び最内層/最外層とも良好である温度域を持
ち、実用上はヒートシール条件を高めることにより、十
分な熱封かん性を得ることが出来た。
また、折り曲げ時の罫線部の割れについても、実施例2
のサンプル2〜5では、比較例4と同様認められなかっ
た。
<発明の効果> (1)本発明の積層材料を用いることにより、内容物の
薬効成分、香味成分を容器が吸着することが少なく、ま
た容器からの臭気等の移行が少ない容器を得ることが出
来る。その結果、酒やジュース等の様に香味成分が多く
含まれ、外部より移行してくる臭気成分に対して敏感に
影響されやすい内容物の味覚、香りを充填時のまま保存
することが可能となる。
(2)本発明の積層材料は前記(1)の効果を持ちなが
らかつ熱封かん性、製函加工性等は従来の最内層ポリオ
レフィン樹脂構成と同様に良好で有る為、製函加工機及
び内容物充填等は従来方式のものを利用し、必要な製品
物性を得ることが出来る。
(3)さらに基材に樹脂層を形成する際、通常用いられ
ているポリオレフィン用の押出機を用いて押し出し形成
することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材の内容物と接する側にテレフタル酸、
    イソフタル酸とエチレングリコールから生成される共重
    合ポリエステル95〜70重量部にポリオレフィンを5〜30
    重量部の範囲で配合した樹脂層を積層した保香性の優れ
    た積層材料。
  2. 【請求項2】基材が外側にポリオレフィン層を設けた板
    紙である請求項(1)の保香性の優れた積層材料。
  3. 【請求項3】請求項(1)の積層材料の樹脂層同士を熱
    封かんした袋状容器。
  4. 【請求項4】請求項(2)の積層材料に罫線を設け、該
    罫線から折り曲げ、熱封かんして形成した容器。
JP9925689A 1989-04-19 1989-04-19 保香性の優れた積層材料および該積層材料を用いた容器 Expired - Lifetime JPH0729406B2 (ja)

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