JPH07292929A - 鋼製下地材の金属製固定金具 - Google Patents

鋼製下地材の金属製固定金具

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JPH07292929A
JPH07292929A JP6113473A JP11347394A JPH07292929A JP H07292929 A JPH07292929 A JP H07292929A JP 6113473 A JP6113473 A JP 6113473A JP 11347394 A JP11347394 A JP 11347394A JP H07292929 A JPH07292929 A JP H07292929A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 野縁に対する仮置き機能があり、締結不良の
ない金属製固定金具。 【構成】 金属製固定金具30は、座30aとボルト3
0bとを備えている。スプリング21の上面部に構成さ
れたボルト挿入孔にボルト30bを挿入し、スプリング
21の弯曲部29の先端を座30aの上面に当てがい、
止め輪33を介してスプリング21をボルト30bに固
定する。金属製固定金具30を野縁2の内部に装着され
たとき、スプリング21の弯曲部29が野縁1の開口部
9の側面に圧接し、金属製固定金具30が野縁1に仮置
き固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、屋根や壁、天井、床な
どの仕上げ材として用いられる各種面材や面材を取付け
るファスナー材などを取付けるための鋼製下地材の金属
製固定金具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建築物の屋根、壁などの各種面材
を取付けるための下地材として、図20(a) 〜(d) に示
す形状の野縁1,2,3,4が多く使用されている。図
20(a) に示す野縁1は、一般に使用される構成で、そ
の両端の内側にコ字状に折り曲げた先端面1aと内面1
dには、何等の加工がなされておらず、平滑面とされて
いる。
【0003】図20(b) に示す野縁2は、本願出願人が
先に特願平5−114086号(未公開)として特許出
願したもので、両端の内側にコ字状に折り曲げた内面2
aにローレット加工面5が施されている。このローレッ
ト加工面5は、後述するように、これに対応配置される
固定金具(門形Tボルト)を締結した場合の平行張り強
度を持たせるものである。
【0004】図20(c) に示す野縁3は、内側にコ字状
に折り曲げた両端先端面3aに鋸刃状のローレット加工
面5が連続形成されている。この野縁3においても、ロ
ーレット加工面5は、これに対応配置される固定金具
(T形ボルト)を締結した場合の平行引張り強度を持た
せるものである。図20(d) に示す野縁4は、熱間形成
されたもので、両端の内側にコ字状に折り曲げた折曲げ
部4aの内面が傾斜面6として形成されている。
【0005】図21(a) 〜(d) には、これら各野縁1,
2,3,4に面材を固定するため、この野縁1,2,
3,4と組合わせて使用される固定金具10,11,1
2,13が示されており、同図(b),(c) に示す座11
a,12aの長手方向の寸法は、図20の野縁2,3の
内側幅寸法より若干短く、かつナット17の締付け方向
の対角線上に位置する隅部を円弧面11c,12cに形
成してある。図22(a) 〜(d) には、各野縁1,2,
3,4と各固定金具10,11,12,13との組合わ
せ構造が示されている。
【0006】図22(a) では、野縁1のコ字状折曲げ部
の先端面1aに固定金具10の座10aの平滑面が当接
され、野縁1の当接面1bに被取付材(以下面材とい
う)15を当てがったうえ、この面材15に形成された
ボルト孔15aに固定金具10のボルト10cを挿通
し、ワッシャー16を介してボルト10cにナット17
を螺合して面材15を野縁1に固定している。
【0007】図22(b) では、固定金具11の門形の座
11aの上端面に形成されたローレット加工面18を野
縁2のローレット加工面5に噛み合わせ、ワッシャー1
6を介してボルト11bにナット17を螺合すること
で、面材15を野縁2に固定している。
【0008】図22(c) では、野縁3のローレット加工
面5に固定金具12の座12aのローレット加工面18
を噛み合わせ、ワッシャー16を介してボルト12bに
ナット17を螺合することで、面材15を野縁3に固定
している。図22(d) では、野縁4の折曲げ部4aの傾
斜面6に固定金具13の門形の座13aの傾斜面20を
当てがい、ワッシャー16を介してボルト13bにナッ
ト17を螺合することで面材15を野縁4に固定してい
る。
【0009】この図22(a) 〜(d) には、野縁1,2,
3,4と固定金具10,11,12,13とが理想的に
締結された状態で示されているが、実際には、野縁と固
定金具とは、図23(a) 〜(c) に示されるような締結不
良が生じることがある。すなわち、図23(a) の組合わ
せ構造の場合、固定金具10の座10aの上面と野縁1
の先端面1aがそれぞれ平滑面であるため、ナット17
をボルト10cに締結するとき、座10aがつれ回りし
て、座10aの側面10dが野縁1の長手方向に対して
非直角になって姿勢を崩した状態で野縁1の先端面1a
を圧接する。この場合、垂直方向(ボルト軸方向)と平
行方向(つまり、野縁1の長手方向)の固定金具10の
引張り強度が低下する。
【0010】図23(b),(c) に示される組合わせ構造の
場合も、これと同様の問題がある。つまり、各固定金具
11,12の座11a,12aと野縁2,3の側にロー
レット加工面5,18が形成されているが、このローレ
ット加工面5と18が噛み合う前に、相互に離れた状態
でナット17をボルト11b,12bに締結することが
普通であるから、座11a,12aがナット17につれ
回りし、図23(b),(c) に示されるように各ローレット
加工面5と18が正しく噛み合わないことがある。この
場合、同様に固定金具11の平行方向の引張り強度が低
下し、固定金具12の垂直方向と平行方向の引張り強度
が低下する。
【0011】また、図22(d) の場合、野縁4の傾斜面
6と固定金具13の座13aの傾斜面20とが接触する
前にボルト13bにナット17を締結するとき、ボルト
13bがぐらついて締結作業性が低下する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように鋼製下地材
材である野縁に壁面材やファスナー材などの被取付材
(面材)を取付ける場合、T形ボルトや門形ボルトと称
される固定金具を用いて行われるが、この固定金具を正
常位置に仮止めする仮置き機能がない。そのため、垂直
方向に野縁が用いられる場合、取付け作業の都度、面材
のボルト孔に固定金具のボルトを挿入し、固定する方法
がとられるため、作業性が悪かった。また、固定金具の
ボルト頭部が野縁に対し正常位置に固定される保証がな
く、片持ちに近い状況となり、締結不良を生じて事故原
因となるケースもあった。
【0013】一方、野縁と固定金具の座の当接面に鋸刃
状の切り込み、つまりローレット加工面を形成し、互い
に噛み合わせ方式の最大の利点は、野縁の長手方向と固
定金具の座の側面が直角(正常姿勢)に嵌合することに
より、平行方向の引張り強度が増大することであるが、
締結時に十分調整して締結しないと斜めに締結されるこ
とがあり、所期の強度が得られないケースがある。
【0014】本発明は、このような締結不良の問題を解
決するとともに、所定の強度を確保し、かつ作業性を改
善した鋼製下地材の金属製固定金具を提供することを目
的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、野縁形状の鋼製下地材に用いられる金属
製固定金具であって、この金属製固定金具は、座及び座
から突出するボルトを備えているとともに、鋼製下地材
の開口部の側面と圧接するスプリングとで構成される仮
置き手段を備えていることを特徴としている。
【0016】スプリングは、バネ板の両端を折り曲げて
形成され、上面部に形成されたボルト挿入孔にボルトを
挿入して、ボルトに固定されるとともに、両端の折曲げ
部が鋼製下地材の開口部の側面と圧接する構成とするの
がよく、座の鋼製下地材との接触面にローレット加工面
が形成されるとよい。
【0017】また、座とボルトとが別体成形し、座に形
成されたボルト挿入孔にボルトを挿入したうえ、固定手
段で両者を一体化するとよい。座の鋼製下地材との接触
面にローレット加工面が形成され、さらに、座にボルト
の回り止め用の凹部が形成され、この凹部にボルト頭部
が嵌合される構成がよい。
【0018】
【作用】本発明によれば、金属製固定金具を鋼製下地材
に装着したとき、金属製固定金具に付設されたスプリン
グが鋼製下地材の開口部の側面と圧接し、金属製固定金
具が鋼製下地材に確実に仮置きでき、ナットによる締結
時にも金属製固定金具が正しい姿勢に維持されて締結不
良が生じない。
【0019】
【実施例】以下、本発明の各実施例を図面を参照しなが
ら説明する。図1(a),(b),(c) には、本発明の基本形状
のスプリング21が示されており、図2(a),(b),(c) に
は、変形例としてのスプリング21aが示されている。
【0020】これらのスプリング21,21aは、図4
(a),(b),(c),(d) に示される形状の平板状のバネ板22
a,23a,22c,22dが用いられる。同図(a) の
バネ板22aは、長方形状であり、同図(b) のバネ板2
2bは、両端が円弧形状であり、同図(c) のバネ板22
cは、小判形状であり、同図(d) のバネ板22dは、4
隅部に円弧が形成された形状で、これら何れのバネ板を
使用してもよい。
【0021】さらに説明すると、図3(a) 、同図(b) に
示すように、第2の折曲げ部28の先端部に第3の折曲
げ部28aを設けるとさらによい。これら何れかのバネ
板22a,22b,22c,22dが使用される図1の
スプリング21において、上面部23にはボルト(後述
する)の有効径より0.1mm程度大きい径のボルト挿入
孔25が形成されている。上面部23の両サイドにスリ
ット26が所定の長さに形成され、このスリット26に
近接してスリット26と直角に約60度の第1折曲げ部
27が形成され、さらに所定位置に約60度の第2折曲
げ部28が形成されて、全体で略「く」の字形状の弯曲
部29が形成されている。これら第1、第2の折曲げ部
27,28の曲げ半径は、板厚に対し1〜5倍が最適で
ある。
【0022】図2のスプリング21aでは、図1のスプ
リング21のスリット26がない点が、このスプリング
21と相違するが、その他の形状は、図1のスプリング
21と同じ構成である。
【0023】図5(a),(b),(c) には、スプリング21が
金属製固定金具30,31,32(以下、単に固定金具
という)に固定された状態が示されている。同図(a) の
固定金具30では、座30aの上面にボルト32bが一
体成形されるか、溶接により固定部35aで固定されて
おり、スプリング21のボルト挿入孔25(図1参照)
がボルト30bに嵌挿されている。そして、短辺と平行
になるように弯曲部29の先端が座30aの上面と接
触、または若干間隔を設けた状態で、スプリング21の
上面部23に接してC形止め輪、またはクリップ止め
輪、リング33がボルト30bに嵌挿されており、この
C形止め輪、またはクリップ止め輪、リング33がスプ
リング21と接着され、ボルト30bに溶接、接着など
の固定部35bで固定されている。
【0024】図5(b) の固定金具31では、ボルト頭部
31cを有するボルト31bが座31aのボルト挿入孔
36に挿入され、ボルト頭部31cが座31aの下面に
溶接などの固定部35aで固定されている点が同図(a)
の固定金具30と相違している。スプリング21の固定
金具31に対する固定構造は、図5(a) の場合と同じで
ある。
【0025】図5(c) の固定金具32では、座32aの
下面が円弧状に形成されているとともに、この座32a
にボルト挿入孔36と凹部37が形成されている。そし
て、ボルト挿入孔36にボルト32bを挿入し、凹部3
7にボルト頭部32cを嵌合し、このボルト頭部32c
を溶接、接着などの固定部35aを介して座32aに固
定している点が同図(a),(b) の固定金具30,31と相
違している。スプリング21の固定金具32に対する固
定構造は、図5(a) の場合と同じである。
【0026】図6(a) には、野縁1が、同図(b) には、
この野縁1に図5(a) のスプリング21が付設された固
定金具30を装着する例が示されている。図6(b) に示
されるように、固定金具30が野縁1の内側に仮置きさ
れたとき、スプリング21の第2の折曲げ部28が、野
縁1の開口部9の側面、具体的には、コ字状折曲げ部1
cと接触している。つまりスプリング21の弯曲部29
の両側に拡がろうとするバネ力が作用することにより、
第2の折曲げ部28とコ字状折曲げ部1cとが圧接し、
かつこの第2の折曲げ部28と座30aの側辺とが平行
であることにより、固定金具30の座30aは野縁1の
内側に正常な姿勢で、確実に仮置きされる。
【0027】図7(a),(b),(c) には、座40a,41
a,42aの上面にローレット加工面18が形成されて
いる以外は、図5(a),(b),(c) の固定金具30,31,
32と同一構造の固定金具40,41,42を示してあ
る。また、スプリング21も図5(a),(b),(c) と同じで
ある。図7(a),(b),(c) に示す構成が、図5(a),(b),
(c) と特に相違する点は、ローレット加工面18とボル
ト40b,41b,42b間に座40a,41a,42
aの短辺に平行な溝18bが設けてあることと、スプリ
ング21のボルト30b,31b,32bに対する固定
構造が若干相違することである。この図7(a),(b),(c)
では、スプリング21のボルト挿入孔25(図1参照)
をボルト40b,41b,42bに嵌合し、スプリング
21の第2折曲げ部28の先端を座40a,41a,4
2aの上面の溝18に嵌合させたうえ、スプリング21
の上面部23にC形止め輪38を当てがい、C形止め輪
38をそのバネ力でボルト40b,41b,42bのネ
ジ溝に係合させることでスプリング21が座40a,4
1a,42aに固定されている。この場合、クリップ止
め輪を用いてもよい。したがって、図7(a),(b),(c) の
図示例では、スプリング21をボルト40b,41b,
42bに止め輪で固定することで、溶接、接着によるス
プリング21の固定部が不要である。
【0028】図8(a) には、野縁3が、同図(b) には、
この野縁3に、図7(a) のスプリング21が付設された
固定金具40が装着された例が示されている。野縁3に
は、そのコ字状折曲げ部3bの先端面3aにローレット
加工面5が形成されている。同図(b) に示されるように
固定金具40が野縁3に仮置きされたとき、野縁3のロ
ーレット加工面5と固定金具40の座40aのローレッ
ト加工面18とが噛み合っている。また、スプリング2
1の第2の折曲げ部28が、野縁3のコ字状折曲げ部3
b、つまり開口部9の側面と圧接している。そして、ス
プリング21の弯曲部29は、両側に拡がろうとするバ
ネ力が作用することにより、第2の折曲げ部28とコ字
状折曲げ部3bとが圧接し、それにより固定金具40の
座40aは、野縁3の内側に正常な姿勢で確実に仮置き
され、かつローレット加工面5と18も正しく噛み合う
ことができる。野縁3を垂直方向に設置した場合も平行
方向の引張り強度が設計どおりに確保される。
【0029】図9(a),(b),(c) には、座50a,51
a,52aが門形であり、座50a,51a,52aの
両端面にローレット加工面18を有する以外は、図7
(a),(b),(c) に示される固定金具40,41,42と同
じ固定金具50,51,52が示されている。スプリン
グ21がC形止め輪38を用いてボルト50b,51
b,52bに固定される点も図7(a),(b),(c) と同じで
ある。
【0030】図10(a) には、コ字状折曲げ部2bの内
面2aにローレット加工面5が形成された野縁2が、同
図(b) には、この野縁2の内側に図10(a) に示される
スプリング21の付設された固定金具50が装着された
例が示されている。同図(b)に示されるように固定金具
50が野縁2に仮置きされたとき、野縁2のローレット
加工面5と固定金具50の座50aのローレット加工面
18が噛み合っている。また、スプリング21の弯曲部
29と門形の座50aの起立部50cの間に野縁2のコ
字状折曲げ部2bの先端が進入しており、スプリング2
1の第2の折曲げ部28がコ字状折曲げ部2b、つまり
開口部9の側面と圧接している。
【0031】このため、固定金具50の座50aは、野
縁2の内側に正常な姿勢で確実に仮置きされ、かつ対向
するローレット加工面5と18とが正しく噛み合うこと
ができ、野縁2が垂直方向に設置された場合も固定金具
50の平行方向の引張り強度が設計どおりに確保され
る。
【0032】表1には、図9(a) に示された門形の座5
0aを有する固定金具50にスプリング21を付設して
仮置き機能を持たせて図10(b) の野縁2の中央に直角
に仮置きして締結したものと、門形の座50aを有する
がスプリング21を有さず、仮置き機能のない固定金具
で野縁2の長手方向と直角にセットされない状況で締結
したものについて、本願発明者らが実施した平行引張り
強度を測定した結果を示してある。この表1から理解さ
れるように、明らかにスプリング21を有し、仮置き機
能を有する固定金具50での締結が有効である。
【0033】
【表1】
【0034】また、本願発明者は、図24に示すように
固定金具50のボルト50bに吊り具56を配し、下端
に取り付けた受け皿57に分銅58を用いて仮置き機能
の評価試験を実施した。その結果、野縁2のローレット
加工面と噛み合っている固定金具50のローレット加工
面とは、1880gまではズレがなく強固に噛み合って
いるが、1943gではズレルことを確認した。試験結
果は、表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】図11(a),(b),(c) には、熱間成形された
門形の座60a,61a,62aにボルト60b,61
b,62bが結合された固定金具60,61,62が示
されている。ボルト60b,61b,62bとの結合構
造及びC形留め輪38を用いてスプリング21をボルト
60b,61b,62bに固定する構造は、図9(a),
(b),(c) に示されたものと同じである。図11(a),(b),
(c) では、座60a,61a,62aの起立部60c,
61c,62cの内側に傾斜面20が形成されている点
及びローレット加工面を有しない点が、図9(a),(b),
(c) の固定金具50,51,52と相違している。
【0037】図12(a) には、熱間成形された野縁4
が、同図(b) には、この野縁4に図11(a) に示される
スプリング21が付設された固定金具60が装着された
例が示されている。同図(b) に示されるように、固定金
具60が野縁4の内側に仮置きされたとき、野縁4のコ
字状折曲げ部4aの傾斜面6と座60aの傾斜面20と
がスライド可能に圧接するとともに、スプリング21の
第2折曲げ部28が野縁4のコ字状折曲げ部4a、つま
り開口部9の側面とが圧接している。このため、固定金
具60の座60aは、野縁4の内側に正常な姿勢で確実
に仮置きされ、野縁4が垂直方向に設置された場合も固
定金具60の野縁4との接合面に対する平行方向の引張
り強度が設計どおりに確保される。
【0038】次に、使用例を説明する。図13に示す例
は、野縁2と固定金具50を用いて面材15を取付けた
斜視図であり、図14は、図13のロ−ロ線断面図、図
15は、図13のハ−ハ線断面図である。
【0039】まず、野縁2を建物本体Hに固定したう
え、左右の折曲げ片2c,2cで形成される開口部43
を介して野縁2の内側に固定金具50の座50aを垂直
に差込み、この座50aを90°回転させ、その固定金
具50にスプリング21の弯曲部29の拡張バネ力によ
り固定金具50を野縁2における所定の内側面に仮置き
する。
【0040】続いて、この仮置きされた固定金具50の
ボルト50bに接合させる一方の面材15の折曲加工部
15cと他方の面材15の折曲加工部15bとを結合さ
せたうえ、これら折曲加工部15b,15cのボルト挿
入孔(図示せず)にボルト50bを挿通させる。その
後、ボルト50bにワッシャー54を介してナット17
を用いて締付け固定させる。以下、反対側の端部を同様
に取付け、順次面材15,15の取付け作業を行う。
【0041】このような取付け手段により、野縁2と面
材15,15の折曲加工部15a,15bとは、その固
定金具50とナット17の間には、ローレット加工部5
と18とが互いに噛み合うことにより接合されている。
このため、良好な摩擦力が作用し、強靭な取付け状態を
保つことができる。
【0042】しかも、この固定金具50には、スプリン
グ21が付設されており、これが野縁2の内側面を押圧
する付勢力となり、野縁2に対する固定金具50の仮置
きが可能となり、その作業性が向上し、特に高所での作
業の工程数を軽減でき、安全性も向上する。
【0043】図16の例は、心木なし瓦棒葺き屋根の使
用例を示すが、他の構造の金属屋根についても同様に使
用できる。この例では、もやに野縁2を用いて野地56
を介して屋根用の面材55a,55b…として金属製の
屋根板を敷設し、この隣接し合う面材55a,55bの
底部において、野縁2に設けた固定金具50を介して隣
接し合う面材55a,55b…を接合されている。この
ため、上記使用例と同様に面材55a,55bは、強靭
な取付けとなる。
【0044】図17の例は、棚の使用例を示す。この例
では、固定金具50が仮止めされた柱である。野縁2が
垂直に配設されていて、棚枠57に開設されたボルト挿
入孔にボルト50bが挿入され、ワッシャー55を介し
てナット17をボルト50bに締結することにより、固
定金具50を介して棚枠57が野縁2に強靭に固定さ
れ、棚枠57によって棚板58が堅固に支持されてい
る。
【0045】図18の例は、物置物などの組立構造例を
示す。この例では、柱63が垂直に配設されていて、こ
の柱63にはりである野縁2dと土台である野縁2eと
が、それぞれ固定金具50と取付け金具65とを介して
柱63に強固に結合されている。すなわち、野縁2,2
に装着されたスプリング21付設の固定金具50のボル
ト50bに取付け金具65に開設されたボルト挿入孔を
嵌挿し、ボルト50bにナット17を螺合することで、
固定金具50と取付け金具65を介して柱63と野縁2
d,2e,…とが強靭に結合されて物置などが組立てら
れる。
【0046】本発明の実施例は、この他に看板、手摺、
フェンスなどにも利用でき、図19には、看板の例が示
されている。柱である野縁2fとかさ木である野縁2g
とがそれぞれスプリング21付設の固定金具50と取付
け金具67を介して組立てられており、各野縁2fと2
gとに看板である板材66が支持されている。
【0047】本発明に係る固定金具は、屋根や壁、天
井、床などの仕上げ材として用いられる各種面材や面材
を取付けるファスナー材などを取付けるための鋼製下地
材の他に、鋼製棚部材、物置部材、看板取付部材、フェ
ンス部材、手摺部材、さらにケーブル支持部材、機器取
付部材、その他の各種構造部材に用いられる野縁の金属
製固定金具にも使用することができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る金属
製固定金具は、鋼製下地材に対して仮置き機能を有する
ので、鋼製下地材が垂直に配設されるときも、金属製固
定金具を容易、確実に正しい姿勢に保持することがで
き、締結不良がなくなり、金属製固定金具に所定強度を
確保できるとともに、作業性が改善されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b),(c) は、本発明の基本形状のスプリン
グの平面図、側面図、正面図。
【図2】(a),(b),(c) は、図1の変形例に係るスプリン
グの平面図、側面図、正面図。
【図3】図1と図2のイ部の拡大図。
【図4】(a),(b),(c),(d) は、本発明に使用するバネ板
の平面図。
【図5】(a),(b),(c) は、スプリング付設の金属製固定
金具の正面図。
【図6】(a) は野縁の斜視図、(b) は野縁と金属製固定
金具の組合わせ状態の正面図。
【図7】(a),(b),(c) は、他のスプリング付設の金属製
固定金具の正面図。
【図8】(a) は野縁の斜視図、(b) は野縁と金属製固定
金具の正面図。
【図9】(a),(b),(c) は、他のスプリング付設の金属製
固定金具の正面図。
【図10】(a) は野縁の斜視図、(b) は野縁と金属製固
定金具との組合わせ状態の正面図。
【図11】(a),(b),(c) は、他のスプリング付設の金属
製固定金具の正面図。
【図12】(a) は野縁の斜視図、(b) は野縁と金属製固
定金具との組合わせ状態の正面図。
【図13】本発明の第1使用例の斜視図。
【図14】図13のロ−ロ線断面図。
【図15】図13のハ−ハ線断面図。
【図16】本発明の第2使用例の側面図。
【図17】(a) は本発明の第3使用例の正面図、(b) は
(a) のニ−ニ線断面拡大図。
【図18】(a) は本発明の第4使用例の正面図、(b) は
(a) のホ−ホ線断面拡大図、(c)は(a) のヘ−ヘ線断面
拡大図。
【図19】(a) は本発明の第5使用例の正面図、(b) は
(a) のト−ト線断面拡大図。
【図20】(a),(b),(c),(d) は、本発明に使用する野縁
の斜視図。
【図21】図20の野縁に使用する金属製固定金具の斜
視図。
【図22】図20の野縁と図21の金属製固定金具を組
合わせた状態の正面図。
【図23】(a),(b),(c) は、図22(a),(b),(c) の野縁
と金属製固定金具における締結不良例を示す説明図。
【図24】仮置き機能の評価試験を示す説明図。
【符号の説明】
1 野縁 9 開口部 21 スプリング 29 弯曲部 30 金属製固定金具 30a 座 30b ボルト 33 止め輪

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 野縁形状の鋼製下地材に用いられる金属
    製固定金具であって、この金属製固定金具は、座及び座
    から突出するボルトを備えているとともに、鋼製下地材
    の開口部の側面と圧接するスプリングとで構成される仮
    置き手段を備えていることを特徴とする鋼製下地材の金
    属製固定金具。
  2. 【請求項2】 スプリングは、バネ板の両端を折り曲げ
    て形成され、上面部に形成されたボルト挿入孔にボルト
    を挿入して、ボルト挿入孔に固定されるとともに、両端
    の折曲げ部が鋼製下地材の開口部の側面と圧接している
    請求項1記載の鋼製下地材の金属製固定金具。
  3. 【請求項3】 座の鋼製下地材との接触面にローレット
    加工面が形成されている請求項1記載の鋼製下地材の金
    属製固定金具。
  4. 【請求項4】 座とボルトとが別体成形され、座に形成
    されたボルト挿入孔にボルトを挿入したうえ、固定手段
    で一体化される請求項1記載の鋼製下地材の金属製固定
    金具。
  5. 【請求項5】 座の鋼製下地材との接触面にローレット
    加工面が形成されている請求項4記載の鋼製下地材の金
    属製固定金具。
  6. 【請求項6】 座にボルトの回り止め用の凹部が形成さ
    れ、この凹部にボルト頭部が嵌合される請求項4または
    5記載の鋼製下地材の金属製固定金具。
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