JPH07289398A - 小物商品陳列袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目 的】 縦の長さを短縮した小物商品陳列袋を提供
する。 【構 成】 所定の幅のプラスチックフイルム１１から
なる本体部１０ａの上下に連続して接続する下部片１２
あるいは上部片１５の少なくとも一方を前記本体部１０
ａの一面側に折り曲げると共に、該本体部１０ａの両側
部をヒートシールし、他の部片を前記折り曲げた部片上
に粘着剤１６ａで接着できるようにした袋において、前
記上部片１５の折り曲げ部分１３に線条材からなる骨材
１４を幅方向に配置してなる小物商品陳列袋。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は日用品、事務用品あるい
は菓子等の各種の小物商品を収容して陳列棚に吊り下げ
たり、陳列用台紙に固定したりすることができる小物商
品陳列袋に関する。

【０００２】

【従来の技術】小物商品陳列袋は主として透明なプラス
チック製の袋で構成され、日用品等の小物を収容し、こ
の袋の上部に設けた穴に陳列棚の腕部を通して吊下げて
陳列し、顧客は必要に応じてこの袋を腕より外して観察
し、購入している。透明なプラスチック製の袋を使用し
た小物商品陳列袋の形態には各種のものが提案されてい
るが、これについて簡単に説明する。

【０００３】(1) 本体部の上端より、この本体部の一
面に重合するように長い上部片を、袋の上縁部に位置す
るように骨材となる横長のカード状の台紙を積層した状
態で折り曲げ、そして両側部をヒートシールし、更に本
体部の延長である下部片に粘着剤層と離型紙を設け、使
用時にこの下部片側より商品を挿入し、この下部片を前
記上部片側に折り曲げて接着するようにした下部開放型
の小物商品陳列袋（Ａタイプ）。

【０００４】(2) 本体部の上端より、この本体部の一
面に重合するように短い上部片を、袋の上縁部に位置す
るように骨材となる横長のカード状の台紙を積層した状
態で折り曲げ、そして本体部の延長である下部片を長く
折り返して本体部に重合し、そして両側部をヒートシー
ルすると共に、前記下部片の前面の上縁部に粘着剤と離
型紙を設け、使用時に下部片の上縁部と本体部との間の
開口部より商品を挿入し、前記粘着剤を利用して開口部
を閉止するようにした小物商品陳列袋（Ｂタイプ）。

【０００５】(3) 本体部の下端より、この本体部の一
面にほぼ全面的に重合するように長い下部片を折り返
し、更に本体部の上端より前記下部片上に重合するよう
に骨材となる、横長に二つ折りできるカード状の台紙を
積層した状態で折り曲げ、そして両側部をヒートシール
すると共に前記台紙の裏面に粘着材と離型剤を設け、使
用時に下部片の上縁と本体部との間の開口部より商品を
挿入し、台紙の先端部を折り曲げて前記上縁の表面に接
着するようにした小物商品陳列袋（Ｄタイプ）。

【０００６】(4) その他、前記(1)〜(3)の構造をベー
スとして変形した構造を有する各種タイプのものがあ
る。そこで、従来の構造のＢタイプの小物商品陳列袋１
の一例を説明すると、図６の正面図及び図７の側断面図
に示すようにポリプロピレンフイルム、ポリエチレンフ
イルムあるいはポリ塩化ビニルフイルム等の透明なプラ
スチックフイルムを使用して両縁部をヒートシールと共
に切断して袋状に製造したものである。

【０００７】具体的には、この小物商品陳列袋１を製造
する際は、プラスチックフイルムの所定の位置にその商
品の商標、メーカーや販売者名、商品説明等の必要事項
を印刷した広幅のフイルム２を使用し、下部片３（底
片）を本体部の一面に重合して上方に折り返して本体部
と下部片３とで収納部４を形成する。そしてこの収納部
４の上方に台紙５を積層して上部片６（蓋片）を前記収
納部４の上端部まで折り返し、更に両側部１ａ、１ｂと
台紙５の下方をヒートシール９して上部片６が開閉可能
で、下部片３の上縁部に開口部を設けた袋１に形成して
いる。なお、フイルム２は連続したもので、その幅方向
に側部１ａ、１ｂを配置した状態で袋１の幅Ｂでヒート
シールと共に切断されることになる。

【０００８】また、上部片６の裏面の下端部あるいは下
部片３の上端部の表面に粘着剤７を帯状に塗布し、その
上に離型紙を貼着すると共に、この小物商品陳列袋１の
上端部の台紙５のある部分に吊穴８を開口して陳列棚の
腕部に吊下げるようにしている。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】前記小物商品陳列袋１
は上端部に台紙５を積層して陳列の際にこの袋１が小物
商品の重量を支えながらその袋の形状、特に上部の形状
を保持するようにしており、この台紙５は袋１全体の補
強部材を構成している。また、この袋１は前記のように
透明なプラスチックフイルムで構成され、その袋１の両
側部１ａ、１ｂをヒートシールすると共にそのシール部
分より袋１の幅Ｂで切断して個々の袋１に分離してい
る。このように袋１の両側部１ａ、１ｂのヒートシール
と共に溶融切断する必要があることから、台紙５も熱可
塑性材料である合成紙を使用することが必要である。

【００１０】更に袋１の上縁１ｃから台紙５の幅Ｈだけ
の距離が必要であることからこの袋１の長さが長くな
り、上部片６が収納部４の上部と重なる部分を含めて袋
１の全長がかなり長いものとなる。また、台紙５は材料
費と加工性の面からあまり厚いものを使用することがで
きない関係で前記幅Ｈが必要であり、そのために袋１の
全長Ｌが長くなざるを得ないのである。

【００１１】このように袋１の全長Ｌが長くなると陳列
する際に縦長のスペースを必要とすると共に、顧客がこ
の袋１を陳列棚より取り外す際に他の袋に触れてこれを
落下したり、落下させないまでも陳列してある袋の配列
を乱すことになる等、陳列販売する際に問題が発生す
る。前記説明はＢタイプの袋について述べたものである
が、他のタイプの袋でも同様な問題があることは言うま
でもない。本発明は前記従来の小物陳列袋が有する欠点
を解消した小物商品陳列袋を提供するものである。

【００１２】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係る小物商品陳列袋は、所定の幅のプラスチ
ックフイルムからなる本体部の上下に連続して接続する
下部片あるいは上部片の少なくとも一方を前記本体部の
一面側に折り曲げると共に、該本体部の両側部をヒート
シールし、他の部片を前記折り曲げた部片上に粘着剤で
接着できるようにした袋において、前記上部片の折り曲
げ部分に線条材からなる骨材を幅方向に配置して構成さ
れている。

【００１３】本発明は、袋の上部に配置する台紙の代わ
りに骨材を横方向に設けた点に特徴があるが、この骨材
は溶融切断可能なプラスチック材料からなる線条材、溶
融しない材質からなる線条材で構成されている。前記骨
材はプラスチック製の断面が円形の線条材が適している
が、断面が角形のものでも良いし、ある程度偏平なもの
であっても良い。更に子供用の小物商を収納する袋の場
合には骨材に動物等のキヤラクターを成形したり、印刷
しておくことも可能である。

【００１４】更に、骨材の固定手段は、この骨材を折り
曲げ線として上部片を折り曲げてこの骨材の側面を上部
片で囲み、更に骨材の近傍に位置する上部片の重合部分
をヒートシールしている。

【００１５】

【作 用】袋の上部片の折り曲げ部分に線条材からなる
骨材を設けているので袋の上端部が補強され、これを吊
下げる力の支持部材となるので、従来の袋のように幅広
の台紙を必要とせず、袋の長さが短縮され、袋全体がコ
ンパクトになっている。

【００１６】

【実 施 例】次に図面を参照しながら本発明の実施例
を、代表例としてＢタイプの袋について説明する。図１
は小物商品陳列袋１０の正面図、図２は同側断面図であ
り、更に図４と図５は袋１０の製造工程の一例を示す図
である。

【００１７】図４に示す如くプラスチックフイルム１１
の下部片１２を折り線１３（下縁）より１２ａのよう折
り返して上面に重ねると共に、前記折り線１３より上方
に袋１０の本体部１０ａを構成する距離Ｎの位置にプラ
スチック製の線条材（熱溶融可能な材料）からなる骨材
１４を横向き（長尺のフイルムの長さ方向）に配置す
る。そして上部片１５を１５ａの如く骨材１４を折り線
として本体部１０ａ側に折り曲げて本体部１０ａの表
面、即ち、下部片１２の上面に上部片１５を重ねること
になる。この状態でシール線１４ａでヒートシールして
骨材１４を本体１０ａの上縁部に固定する。

【００１８】なお、前記折り曲げ工程の以前の工程にお
いて下部片１２の裏面、つまり折り曲げた状態で本体部
１０ａの表面を形成する部分に幅方向に粘着剤１６ａと
離型シート１６ｂからなる粘着部１６を必要とする単位
毎に形成しておく。この粘着部１６の形成方法と形成す
る時期については袋１０の製造工程によって異なるもの
であり、最も効率的な方法を選定するのが良い。また、
プラスチックフイルム１１の所定の箇所には必要とする
印刷が施されていることは言うまでもない。

【００１９】前記のようにフイルム１１の下部片１２と
上部片１５が折り曲げられ、本体部１０ａと上部片１５
の折り曲げ線の部分、即ち袋１０の上縁部に骨材１４が
配置された状態の中間製品が完成すると、図４において
左端部をヒートシール装置によってシールしてシール線
１０ｂを形成しておく。そして袋１０の所定の幅Ｂの切
断線１７上をヒートシール装置でシールすると共に切断
してシール線１０ｃを形成する。その後、骨材１４より
僅かに下方に吊り下げ用の穴１８を開口して袋１０を完
成する。

【００２０】この場合、骨材１４をプラスチック線条材
で構成しているとシール線１０ｂあるいは１０ｃを形成
すると同時に袋１０の幅Ｂで切断線１７より自動的に溶
融切断されることになる。図１及び図２に示すように前
記のようにして完成した小物商品陳列袋１０は、上縁部
に骨材１４が挿入されているので、この袋１０は恰も裃
のように肩部が補強されていることになり、穴１８の下
方の距離ｄ（上縁部とシール線１４ａとの間の距離）を
おいて袋１０の小物商品を収容する本体部１０ａの延長
部分として使用することが可能となる。

【００２１】前記骨材１４は、この袋１０の大きさと、
その内部に収容する小物商品の重量に応じてその材質と
線条材の太さを変更することができる。また、この骨材
１４の断面は円形が最も一般的であるが、必要に応じて
断面を四角形、三角形、楕円形等の各種の形状のものを
使用することができる。更に、この骨材１４に偏平な線
条材を使用することによってその表面に商標や製造メー
カー名、商品名、あるいは製品の管理記号等を表示して
おくことも可能である。また、この骨材１４に着色を施
したり、骨材１４としての特性を失わない範囲で子供が
喜ぶ各種のキャラクター等を形成しておくことも可能で
ある。

【００２２】本発明の袋１０の補強部材として使用され
る骨材１４は、ヒートシール工程においてシールと同時
に切断する性質を持つプラスチック材料が主として使用
されるが、場合によっては別の切断手段を採用すること
によって竹ひごや金属線等の溶融しない材料のものでも
使用することができる。なお、説明の都合上、Ｂタイプ
の小物商品陳列袋の製造工程とその袋の構造について説
明したが、他のタイプのものであってもある程度の幅が
あり、上縁部の中間に設けた穴を陳列棚等に吊り下げた
場合に、この袋の一部が変形して小物商品の見栄えを悪
くする袋であれば本発明の技術的思想を利用することが
できるものである。

【００２３】

【発明の効果】本発明に係る小物商品陳列袋は、所定の
幅のプラスチックフイルムからなる本体部の上下に連続
して接続する下部片あるいは上部片の少なくとも一方を
前記本体部の一面側に折り曲げると共に、該本体部の両
側部をヒートシールし、他の部片を前記折り曲げた部片
上に粘着剤で接着できるようにした袋において、前記上
部片の折り曲げ部分に線条材からなる骨材を幅方向に配
置して構成されている。

【００２４】従って、吊下げ用の穴のすぐ下方の部分に
商品を収納する本体部を形成することができるために袋
の全長を従来の台紙を使用した袋に比較して著しく短縮
することが可能となり、袋をコンパクトにすることがで
きる。また、この袋に小物商品を収納して展示し、顧客
が展示台紙や棚から時す際に簡単に外すことができ、他
の袋の配列を乱したり、脱落させたりすることが少ない
ものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係る小物商品陳列袋の正面図
である。

【図２】同側断面図である。

【図３】骨材を設けた袋の上端部の拡大断面図である。

【図４】本発明の袋の製造工程の一例を示す説明図であ
る。

【図５】本発明の袋の製造工程の一例を示す説明図であ
る。

【図６】従来の小物商品陳列袋の正面図である。

【図７】同側断面図である。

【符合の説明】

１０ 小物商品陳列袋 １１ プラスチックフイルム
１２ 下部片 １３ 折り線 １４ 骨材 １４ａ シール線
１５ 上部片 １６ 粘着部 １７ 切断線 １８ 穴

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定の幅のプラスチックフイルムからな
   る本体部の上下に連続して接続する下部片あるいは上部
   片の少なくとも一方を前記本体部の一面側に折り曲げる
   と共に、該本体部の両側部をヒートシールし、他の部片
   を前記折り曲げた部片上に粘着剤で接着できるようにし
   た袋において、前記上部片の折り曲げ部分に線条材から
   なる骨材を幅方向に配置してなる小物商品陳列袋。
2. 【請求項２】 骨材を溶融切断可能なプラスチック材料
   からなる線条材で構成した請求項１記載の小物商品陳列
   袋。
3. 【請求項３】 骨材を溶融しない材質からなる線条材で
   構成した請求項１記載の小物商品陳列袋。
4. 【請求項４】 骨材を折り曲げ線として上部片を折り曲
   げてこの骨材の側面を上部片で囲み、更に骨材の近傍に
   位置する上部片の重合部分をヒートシールしてなる請求
   項１記載の小物商品陳列袋。