JPH07288964A - 磁石可動型揺動振動アクチュエータ - Google Patents

磁石可動型揺動振動アクチュエータ

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JPH07288964A
JPH07288964A JP6098096A JP9809694A JPH07288964A JP H07288964 A JPH07288964 A JP H07288964A JP 6098096 A JP6098096 A JP 6098096A JP 9809694 A JP9809694 A JP 9809694A JP H07288964 A JPH07288964 A JP H07288964A
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康之 平林
Takatoshi Oyama
貴俊 大山
Hiroyuki Muneno
尋之 宗野
Hiroshi Ito
宏史 伊東
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 揺動運動の高速化、高効率化を図ると共に構
造がシンプルで小型化に適した構造を持つ磁石可動型揺
動振動アクチュエータを得る。 【構成】 揺動支点軸7と、揺動支点軸7に垂直な面内
で揺動自在で永久磁石4a,4bを一体化した揺動磁石
体10と、該揺動磁石体10に揺動トルクを発生させる
コイル1とを備えると共に、前記揺動磁石体10を揺動
運動の中心位置に戻す復帰力を発生する永久磁石11
a,11bを設け、前記復帰力に起因する前記揺動磁石
体10の揺動運動の固有振動数近傍の周波数を持つ交流
電流を前記コイル1に通電する構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制御機器、電子機器、
工作機械等において電気エネルギーを電磁作用により揺
動運動エネルギーに変換する磁石可動型揺動振動アクチ
ュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】電気エネルギーを電磁作用により運動エ
ネルギーに変換するアクチュエータとしては、DCソレ
ノイドとばねとの組み合わせで往復振動運動を行うもの
や、永久磁石とコイルとの組み合わせで往復振動運動を
行うものが直動アクチュエータとして知られている。
【0003】また、往復回転運動(揺動運動)を行うア
クチュエータとして、コイルに通電することにより磁界
を発生する電磁極とマグネット回転子の磁極との相互作
用でマグネット回転子に往復旋回動作を行わせる往復旋
回モータが特開昭50−22211号で提案されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した直動アクチュ
エータは往復振動運動を行う可動体をスライド自在に支
持する必要があるため、長寿命化が困難で、また端部で
運動量が吸収されるため、エネルギーロスが大きい嫌い
がある。
【0005】また、特開昭50−22211号の往復旋
回モータの場合、直流モータ等に類似した構造を持ち、
電磁極を構成するためのコア等が必要で、構造が複雑に
なっている。また、揺動運動の高速化、高効率化につい
ての配慮は特になされていない。
【0006】本発明の第1の目的は、上記の点に鑑み、
揺動運動の高効率化を図ることが可能な磁石可動型揺動
振動アクチュエータを提供するにある。
【0007】本発明の第2の目的は、揺動運動の高速化
に適した構造を持つ磁石可動型揺動振動アクチュエータ
を提供するにある。
【0008】本発明の第3の目的は、構造がシンプルで
小型化に適した構造を持つ磁石可動型揺動振動アクチュ
エータを提供するにある。
【0009】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施例において明らかにする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の磁石可動型揺動振動アクチュエータは、揺
動支点軸と、該揺動支点軸に垂直な面内で揺動自在で少
なくとも1個の永久磁石を一体化した揺動磁石体と、該
揺動磁石体に揺動トルクを発生させるコイルとを備える
構成において、前記揺動磁石体を揺動運動の中心位置
(原点位置)に戻す復帰力を発生する永久磁石、軟磁性
体、ばね等の復帰力発生手段を設け、前記復帰力に起因
する前記揺動磁石体の揺動運動の固有振動数近傍の周波
数を持つ交流電流を前記コイルに通電することを特徴と
している。
【0011】また、前記揺動支点軸に対して対称な位置
に複数個(例えば2個)の永久磁石を配置して揺動磁石
体を構成してもよい。
【0012】前記揺動磁石体の永久磁石と、前記復帰力
発生手段を構成する永久磁石とが希土類永久磁石であっ
てもよい。
【0013】前記揺動支点軸が前記コイルのボビンに固
定又は回転自在に支持された構成でもよい。
【0014】
【作用】本発明の磁石可動型揺動振動アクチュエータに
おいては、揺動磁石体が揺動運動の中心位置(原点位
置)に戻ろうとする復帰力を永久磁石、軟磁性体、ばね
等の復帰力発生手段で発生させるが、この復帰力に起因
して揺動磁石体は揺動運動の固有振動数(共振周波数)
を持つ。そこで、揺動推力を発生するコイルに流す交流
電流の周波数を前記固有振動数近傍に設定して揺動推力
と前記復帰力に基づく固有振動とを共振させ、高速、高
効率の揺動運動を実行することができる。前記揺動磁石
体のイナーシャ、すなわち慣性能率を小さくするか、向
心力(揺動運動の中心位置に復帰させる力)を大きくす
ることにより共振周波数を上げることができる。
【0015】また、前記揺動支点軸に対して対称な位置
に複数個(例えば2個)の永久磁石を配置して揺動磁石
体を構成した場合、磁気モーメントを大きく、かつイナ
ーシャを小さくして揺動磁石体の揺動運動の共振周波数
を上げることができる。
【0016】前記揺動磁石体の永久磁石と、前記復帰力
発生手段を構成する永久磁石とを希土類永久磁石にした
場合、揺動磁石体の磁気モーメントを大きくかつイナー
シャを小さくできるとともに、復帰力を大きくでき、や
はり揺動磁石体の揺動運動の共振周波数を上げることが
できる。
【0017】前記揺動支点軸を前記コイルのボビンに固
定又は回転自在に支持した場合、構造の簡素化を図るこ
とができ、小型化も可能となる。
【0018】
【実施例】以下、本発明に係る磁石可動型揺動振動アク
チュエータの実施例を図面に従って説明する。
【0019】図1及び図2は本発明の第1実施例を示
す。これらの図において、1はコイルであり、絶縁樹脂
等のボビン2に巻線8を設けたものである。ボビン2は
断面が長方形の角筒状となった巻胴部2aの両側に鍔部
2bを有し、巻胴部2aの外周に前記巻線8が巻回され
ている。
【0020】揺動磁石体10は、アルミ等の非磁性軽量
保持体3に2個の円板状希土類永久磁石4a,4b及び
軸受5を一体化したものであり、保持体3には揺動アー
ム部6が一体に形成されている。保持体3に対する希土
類永久磁石4a,4b及び軸受5の一体化は、保持体3
に予め形成された穴3a,3b,3cに希土類永久磁石
4a,4b及び軸受5をそれぞれ嵌込んで固着(接着)
することにより行われる。また、前記軸受5の中心穴5
aに対して対称な位置に希土類永久磁石4a,4bは配
置されている。希土類永久磁石4a,4bの着磁方向
は、図1に示すように、軸受5の中心穴5aを通る揺動
磁石体10の本体部分10aの長手方向であるX方向に
一致し、磁極の向きも同じである(何れもN極が左向
き)。なお、本体部分10aの長手方向端部は、余分な
質量を減じるために希土類永久磁石4a,4bの外形に
沿わせて円弧状に保持体3の外形をカットした形状とし
ている。このような、揺動磁石体10は前記ボビン2の
巻胴部2aに固定された揺動支点軸7が軸受5の中心穴
5aを貫通することで、揺動支点軸7を中心として揺動
自在にボビン2に対して支持されている。すなわち、揺
動磁石体10は、揺動支点軸7に垂直な面内で揺動運動
を行うことができる。
【0021】なお、前記揺動磁石体10をその揺動運動
の中心位置(図1に図示の状態)に戻す復帰力を発生す
るための直方体状固定希土類永久磁石11a,11bが
前記ボビン2の巻胴部2aの外側で前記巻線8の内側に
配設、固定されている。図1の場合、前記揺動磁石体1
0の揺動運動の中心位置は揺動トルクが最大となる位置
に一致している。各固定希土類永久磁石11a,11b
の磁極の向きは、揺動磁石体10の本体部分10aの両
端の磁極をそれぞれ吸引するように設定されている。
【0022】前記コイル1の外側には環状の軟磁性体ヨ
ーク12が装着(固着)されており、巻線8の外側を取
り囲んでいる。このヨーク12は、ヨーク内側のコイル
1による磁界を強力にする作用とヨーク外部への漏洩磁
界の低減作用を果たすものである。
【0023】この第1実施例の構成において、揺動磁石
体10の磁界とコイル1の電流との間に働く電磁力(フ
レミングの左手の法則に基づきコイルに作用する力の反
力)で揺動磁石体10は揺動トルクを発生し、コイル1
に交流電流を通電することにより揺動トルクの向きを周
期的に反転して揺動運動を行わせることができ、揺動磁
石体10の揺動アーム部6を揺動させて所望の機械動作
を行うことが可能である。
【0024】また、揺動磁石体10が揺動運動の中心位
置(原点位置)に戻ろうとする復帰力を復帰力発生手段
としての固定希土類永久磁石11a,11bで発生させ
ているが、この復帰力に起因して揺動磁石体10は揺動
運動の固有振動数(共振周波数)を持つ。そこで、揺動
推力を発生するコイル1に流す交流電流の周波数を前記
固有振動数近傍に設定して揺動推力と前記復帰力に基づ
く固有振動とを共振させ、高速、高効率で充分な振幅を
持った揺動運動を実行することができる。前記揺動磁石
体10のイナーシャ、すなわち慣性能率を小さくする
か、向心力(揺動運動の中心位置に復帰させる力)を大
きくすることにより共振周波数を上げることができる。
【0025】ここで、揺動磁石体10の固有角振動数を
ω0、慣性能率をJ、剛性係数をKとしたときに、ω0
(K/J)1/2で示され、この固有角振動数の近傍(±
15%以内)の周波数をもつ交流入力を前記コイル1に
与えて運転することで、高効率の運転が可能である。な
お、±15%の範囲を外れたときは、効率改善効果が薄
れるため望ましくない。また、揺動磁石体10の固有振
動の共振周波数fはf=(ω0/2π)となるが、この
共振周波数fを20Hz≦f≦1kHzになるように揺
動磁石体10や固定希土類永久磁石11a,11b等の
各部品を構成することが好ましい。なお、20Hzより
低い周波数範囲は、とくに共振を利用しなくとも、充分
な揺動運動の振幅を得ることができ、1kHzより高い
周波数範囲は振幅が低下して実用性が低下してしまう。
【0026】この第1実施例によれば、以下の通りの効
果を得ることができる。
【0027】(1) 揺動磁石体10が揺動支点軸7を中
心として揺動振動を行うアクチュエータであり、直動型
アクチュエータに比べて軸受が長寿命となる。
【0028】(2) 揺動中心位置(原点位置)へ揺動磁
石体10を復帰させる復帰力発生手段としての固定希土
類永久磁石11a,11bを付加することにより、揺動
位置を定めることができる。また、固定希土類永久磁石
11a,11bの磁気吸引力を用いるため、構造がシン
プルであり、長寿命化を図ることができる。その際、固
定希土類永久磁石11a,11bがボビン2に巻かれた
巻線8の内側に位置しているので、固定希土類永久磁石
11a,11bによる磁気吸引力を充分大きくすること
が容易である。
【0029】(3) 固定希土類永久磁石11a,11b
の復帰力に起因して揺動磁石体10は揺動運動の固有振
動数(共振周波数)を持つが、揺動推力を発生するコイ
ル1に流す交流電流の周波数を前記固有振動数近傍に設
定して揺動推力と前記復帰力に基づく固有振動とを共振
させることにより、高速、高効率で充分な振幅を持った
揺動運動を実行することができる。
【0030】(4) 揺動支点軸7に対して対称な位置に
2個の希土類永久磁石4a,4bを配置して揺動磁石体
10を構成しており、揺動支点軸7の中心のみに1個の
永久磁石を配置する場合に比較して重量の重い磁石を効
果的に配置できるため、磁気モーメントは大きく、かつ
イナーシャは小さくなり揺動磁石体10の揺動運動の共
振周波数を上げることができる。また、揺動支点軸7が
貫通する軸受5を設ける部分には希土類永久磁石4a,
4bは位置しないため、軸受5の配置が容易である(非
磁性軽量保持体3に穴を形成して固着すればよく、永久
磁石側に穴等を設ける必要がない。)。
【0031】図3は本発明の第2実施例を示す。この第
2実施例において、揺動磁石体20は、アルミ等の非磁
性軽量保持体3に2個の円板状希土類永久磁石4a,4
b及び軸受5を一体化したものであるが、少なくとも一
方の希土類永久磁石4a,4bの着磁方向が軸受5の中
心穴5aを通る揺動磁石体20の本体部分20aの長手
方向であるX方向から角度θだけずれている(但し、θ
は90°以下)。なお、その他の構成部分は前述の第1
実施例と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付
して説明を省略する。
【0032】この第2実施例の場合、揺動磁石体20の
揺動中心位置、すなわち揺動アーム6の復帰位置を、前
記希土類永久磁石4a,4bの着磁方向をX方向からず
らすことで図3の仮想線に示すように任意に変更でき
る。
【0033】図4及び図5は本発明の第3実施例を示
す。この第3実施例において、揺動磁石体30は、アル
ミ等の非磁性軽量保持体33に1個の長円板状希土類永
久磁石34及び軸受5を一体化したものであり、保持体
33には揺動アーム部36が一体に形成されている。保
持体33に対する希土類永久磁石34の一体化は、保持
体33に予め形成された穴33aに希土類永久磁石34
を嵌込んで固着(接着)することにより行われ、希土類
永久磁石34の中央の穴34aに軸受5を嵌込んで固着
(接着)することにより軸受5が一体化されている。ま
た、希土類永久磁石34の着磁方向は、図4に示すよう
に、軸受5の中心穴5aを通る揺動磁石体30の本体部
分30aの長手方向であるX方向に一致し、前記軸受5
の中心穴5aに対して対称な位置に希土類永久磁石34
の磁極が配置されている。なお、本体部分30aの長手
方向端部は、余分な質量を減じるために希土類永久磁石
34の外形に沿わせて円弧状に保持体33の外形をカッ
トした形状としている。このような、揺動磁石体30は
ボビン2の巻胴部2aに固定された揺動支点軸7が軸受
5の中心穴5aを貫通することで、揺動支点軸7を中心
として揺動自在にボビン2に対して支持されている。す
なわち、揺動磁石体30は、揺動支点軸7に垂直な面内
で揺動運動を行うことができる。なお、その他の構成部
分は前述の第1実施例と同様であり、同一又は相当部分
に同一符号を付して説明を省略する。
【0034】この第3実施例の場合、長手方向寸法の大
きい1個の希土類永久磁石34を用いることで、いっそ
うの構造の簡素化を図ることができる。また、揺動磁石
体30の揺動アーム部36の先端に係合溝36aが形成
されており、被駆動側部分に係合させて使用することが
できる。
【0035】図6乃至図7は本発明の第4実施例を示
す。これらの図において、コイル41は、絶縁樹脂等の
ボビン42に巻線48を設けたものである。ボビン42
は断面が長方形の角筒状となった巻胴部42aの両側に
鍔部42bを有し、巻胴部42aの外周に前記巻線48
が巻回されている。
【0036】揺動磁石体30は、前述の第3実施例と同
じ構造であり、アルミ等の非磁性軽量保持体33に1個
の長円板状希土類永久磁石34及び軸受5を一体化した
ものであり、保持体33には揺動アーム部36が一体に
形成されている。そして、揺動磁石体30は前記ボビン
42の巻胴部42aに固定された揺動支点軸7が軸受5
の中心穴5aを貫通することで、揺動支点軸7を中心と
して揺動自在にボビン42に対して支持されている。す
なわち、揺動磁石体30は、揺動支点軸7に垂直な面内
で揺動運動を行うことができる。
【0037】なお、前記揺動磁石体30をその揺動運動
の中心位置(図6に図示の状態)に戻す復帰力を発生す
るための直方体状固定希土類永久磁石51a,51bが
前記ボビン42の巻胴部42aに巻かれた前記巻線48
の外側で鍔部42b間に固定されている。図6の場合、
前記揺動磁石体30の揺動運動の中心位置は揺動トルク
が最大となる位置に一致している。各固定希土類永久磁
石51a,51bの磁極の向きは、揺動磁石体30の本
体部分30aの両端の磁極をそれぞれ吸引するように設
定されている。
【0038】前記コイル41の外側には環状の軟磁性体
ヨーク12が装着(固着)されており、巻線48の外側
を取り囲んでいる。このヨーク12は、ヨーク内側のコ
イル41による磁界を強力にする作用とヨーク外部への
漏洩磁界の低減作用を果たすものである。
【0039】なお、その他の構成部分は前述の第3実施
例と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して
説明を省略する。
【0040】この第4実施例によれば、揺動磁石体30
をその揺動運動の中心位置(図6に図示の状態)に戻す
復帰力を発生するための直方体状固定希土類永久磁石5
1a,51bがボビン42の巻胴部42aに巻かれた巻
線48の外側に配置されているため、コイル41の巻線
48と揺動磁石体30の磁極間の距離を短縮でき、揺動
トルクを増大させることができる。
【0041】図8及び図9は本発明の第5実施例を示
す。この実施例では、1個の固定希土類永久磁石61と
軟磁性体ヨーク62とによって、揺動磁石体30をその
揺動運動の中心位置(図8に図示の状態)に戻す復帰力
を発生させている。すなわち、固定希土類永久磁石61
の磁極に接合したヨーク62の先端部がコイル41の巻
線48の外側のボビン鍔部42b間に固定されている。
固定希土類永久磁石61の磁極の向きは、揺動磁石体3
0の本体部分30aの両端の磁極をそれぞれ吸引するよ
うに設定されている。なお、コイル41の上下に板状の
軟磁性体ヨーク12が設けられている。また、揺動磁石
体30の揺動アーム部36に穴36bが形成されてお
り、この穴36bを利用して被駆動側に連結できるよう
になっている。その他の構成部分は前述の第4実施例と
同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して説明
を省略する。
【0042】この第5実施例によれば、復帰力発生のた
めの永久磁石が固定希土類永久磁石61の1個で済む利
点がある。
【0043】図10及び図11は本発明の第6実施例を
示す。これらの図において、コイル71は、絶縁樹脂等
のボビン72に巻線78を設けたものである。ボビン7
2は断面が長方形の角筒状となった巻胴部72aの両側
に鍔部72bを有し、巻胴部72aの外周に前記巻線7
8が巻回されている。また、一方の鍔部72bの外側に
は、一対の保持部72cが形成されている。
【0044】揺動磁石体80は、アルミ等の非磁性軽量
保持体83に1個の長円板状希土類永久磁石84及び軸
受5を一体化したものであり、保持体83には揺動アー
ム部86及びこれと反対側に延びたサブアーム部87が
一体に形成されている。保持体83に対する希土類永久
磁石84の一体化は、保持体83に予め形成された穴8
3aに希土類永久磁石84を嵌込んで固着(接着)する
ことにより行われ、希土類永久磁石84の中央の穴84
aに軸受5を嵌込んで固着(接着)することにより軸受
5が一体化されている。また、希土類永久磁石84の着
磁方向は、図10に示すように、軸受5の中心穴5aを
通る揺動磁石体80の本体部分80aの長手方向である
X方向に一致し、前記軸受5の中心穴5aに対して対称
な位置に希土類永久磁石84の磁極が配置されている。
なお、本体部分80aの長手方向端部は、余分な質量を
減じるために希土類永久磁石84の外形に沿わせて円弧
状に保持体83の外形をカットした形状としている。こ
のような、揺動磁石体80はボビン72の巻胴部72a
に固定された揺動支点軸7が軸受5の中心穴5aを貫通
することで、揺動支点軸7を中心として揺動自在にボビ
ン72に対して支持されている。すなわち、揺動磁石体
80は、揺動支点軸7に垂直な面内で揺動運動を行うこ
とができる。
【0045】なお、前記揺動磁石体80をその揺動運動
の中心位置(図10に図示の状態)に戻す復帰力を発生
するために、ボビン72側の一対の保持部72cに固定
希土類永久磁石91a,91bが固定されるとともに、
揺動磁石体80側のサブアーム部87の両側に副磁石と
しての希土類永久磁石92a,92bが固着されてい
る。それらの固定希土類永久磁石91a,91bと希土
類永久磁石92a,92bとは、相互に磁気反発力を発
生する如く対向配置されている。
【0046】この第6実施例の場合、揺動磁石体80を
その揺動運動の中心位置(図10に図示の状態)に戻す
復帰力を磁気反発力で実現しており、固定希土類永久磁
石91a,91bと希土類永久磁石92a,92bとの
反発力を大きくすることで揺動磁石体80の揺動運動の
固有振動数(共振周波数)を高くすることができる。
【0047】なお、第6実施例において図示を省略した
が、コイル71を囲むように軟磁性体ヨークを設けても
よい。
【0048】図12及び図13は本発明の第7実施例を
示す。この実施例では、前述の第6実施例の固定希土類
永久磁石91a,91b及び希土類永久磁石92a,9
2b相互の磁気反発力の代わりに圧縮ばね100による
反発力を利用している。すなわち、ボビン72側の一対
の保持部72cと、揺動磁石体80側のサブアーム部8
7との間にそれぞれ圧縮ばね100が対称的に配設され
ている。なお、その他の構成部分は前述の第6実施例と
同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して説明
を省略する。
【0049】この第7実施例の場合、永久磁石の代わり
に圧縮ばね100で揺動磁石体80をその揺動運動の中
心位置(図12に図示の状態)に戻す復帰力を発生させ
ることができる。
【0050】なお、第7実施例では、圧縮ばね100を
用いたが、揺動磁石体80のサブアーム部87とボビン
72の鍔部両端との間に伸張ばねを取り付けて引っ張り
力で揺動磁石体80をその揺動運動の中心位置に戻すよ
うにしてもよい。
【0051】図14は本発明の第8実施例を示す。この
場合、2個の希土類永久磁石4a,4bを一体化した揺
動磁石体110は2本の揺動アーム部111a,111
bを対称(相互に反対向きで一直線上)に有している。
すなわち、揺動磁石体110は、アルミ等の非磁性軽量
保持体113に2個の円板状希土類永久磁石4a,4b
及び軸受5を一体化したものであり、保持体113には
揺動アーム部111a,111bがそれぞれ一体に形成
されている。なお、その他の構成部分は前述の第1実施
例と同様であり、同一又は相当部分に同一符号を付して
説明を省略する。
【0052】この第8実施例によれば、コイル1の両側
に揺動アーム部111a,111bが突出しており、両
側から揺動出力を取り出すことができる。
【0053】図15及び図16は本発明の第9実施例を
示す。この図において、揺動磁石体10に揺動支点軸7
が固着されており、該揺動支点軸7がボビン2に固定の
軸受5で回転自在に支持されている。そして、揺動支点
軸7は揺動出力軸としてコイル1の上部(又は上部、下
部の両方)に突出している。なお、なお、その他の構成
部分は前述の第1実施例と同様であり、同一又は相当部
分に同一符号を付して説明を省略する。
【0054】この第9実施例によれば、揺動支点軸7を
直接揺動出力軸として利用でき、被駆動側に連結するこ
とができる。
【0055】なお、これまでの実施例では、揺動磁石体
の永久磁石とコイル側に固定の固定永久磁石との磁気吸
引力又は磁気反発力を利用するか、ばねによる弾性力を
利用して揺動磁石体をその揺動運動の中心位置(原点位
置)に戻す復帰力を発生させていたが、コイル側の固定
永久磁石を軟磁性体に置換することができ、揺動磁石体
の永久磁石とコイル側の軟磁性体との磁気吸引力で復帰
力を発生させてもよい(但し、復帰力は弱くなる)。
【0056】以上本発明の実施例について説明してきた
が、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の
範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者
には自明であろう。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁石可動
型揺動振動アクチュエータによれば、揺動支点軸と、該
揺動支点軸に垂直な面内で揺動自在で少なくとも1個の
永久磁石を一体化した揺動磁石体と、該揺動磁石体に揺
動トルクを発生させるコイルとを備える構成において、
前記揺動磁石体を揺動運動の中心位置に戻す復帰力を発
生する永久磁石、軟磁性体、ばね等の復帰力発生手段を
設け、前記復帰力に起因する前記揺動磁石体の揺動運動
の固有振動数近傍の周波数を持つ交流電流を前記コイル
に通電するようにしたので、次の通りの効果を奏するこ
とができる。
【0058】(1) 揺動磁石体が揺動支点軸を中心とし
て揺動振動を行うアクチュエータであり、直動型アクチ
ュエータに比べて軸受が長寿命となる。
【0059】(2) 揺動中心位置(原点位置)へ揺動磁
石体を復帰させる永久磁石、軟磁性体、ばね等の復帰力
発生手段を付加することにより、揺動位置を定めること
ができる。
【0060】(3) 前記復帰力発生手段の復帰力に起因
して揺動磁石体は揺動運動の固有振動数(共振周波数)
を持つが、揺動推力を発生するコイルに流す交流電流の
周波数を前記固有振動数近傍に設定して揺動推力と前記
復帰力に基づく固有振動とを共振させることにより、高
速、高効率で充分な振幅を持った揺動運動を実行するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁石可動型揺動振動アクチュエー
タの第1実施例を示す平断面図である。
【図2】第1実施例の一部を断面とした正面図である。
【図3】本発明の第2実施例の平断面図である。
【図4】本発明の第3実施例の平断面図である。
【図5】同正面図である。
【図6】本発明の第4実施例の平断面図である。
【図7】同正面図である。
【図8】本発明の第5実施例の平断面図である。
【図9】同正面図である。
【図10】本発明の第6実施例の平断面図である。
【図11】同正面図である。
【図12】本発明の第7実施例の平断面図である。
【図13】同正面図である。
【図14】本発明の第8実施例の平断面図である。
【図15】本発明の第9実施例の正面図である。
【図16】同平断面図である。
【符号の説明】
1,41,71 コイル 2,42,72 ボビン 3,33,83,113 保持体 4a,4b,34,84 希土類永久磁石 5 軸受 6,36,86,111a,111b 揺動アーム部 7 揺動支点軸 8,48,78 巻線 10,30,80,110 揺動磁石体 11a,11b,51a,51b,61,91a,91
b 固定希土類永久磁石 12,62 軟磁性体ヨーク 92a,92b 希土類永久磁石 100 圧縮ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊東 宏史 東京都中央区日本橋一丁目13番1号ティー ディーケイ株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揺動支点軸と、該揺動支点軸に垂直な面
    内で揺動自在で少なくとも1個の永久磁石を一体化した
    揺動磁石体と、該揺動磁石体に揺動トルクを発生させる
    コイルとを備える磁石可動型揺動振動アクチュエータに
    おいて、前記揺動磁石体を揺動運動の中心位置に戻す復
    帰力を発生する永久磁石、軟磁性体、ばね等の復帰力発
    生手段を設け、前記復帰力に起因する前記揺動磁石体の
    揺動運動の固有振動数近傍の周波数を持つ交流電流を前
    記コイルに通電することを特徴とする磁石可動型揺動振
    動アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記揺動支点軸に対して対称な位置に複
    数個の永久磁石を配置して揺動磁石体を構成した請求項
    1記載の磁石可動型揺動振動アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記揺動磁石体の永久磁石と、前記復帰
    力発生手段を構成する永久磁石とが希土類永久磁石であ
    る請求項1又は2記載の磁石可動型揺動振動アクチュエ
    ータ。
  4. 【請求項4】 前記揺動支点軸が前記コイルのボビンに
    固定又は回転自在に支持されている請求項1,2又は3
    記載の磁石可動型揺動振動アクチュエータ。
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