JPH07287870A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH07287870A
JPH07287870A JP6102120A JP10212094A JPH07287870A JP H07287870 A JPH07287870 A JP H07287870A JP 6102120 A JP6102120 A JP 6102120A JP 10212094 A JP10212094 A JP 10212094A JP H07287870 A JPH07287870 A JP H07287870A
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Toshiki Kasai
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Mikiya Kuroda
幹也 黒田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光源の光波長範囲を広く設定できるような光
記録媒体を提供する。 【構成】 実効スポット径を縮小させるマスク層は、シ
ステム成立が可能な光波長範囲内の最長波長λL 付近の
光に対する光透過率RL を低くしてマスク効果を発揮さ
せるようにし、最短波長λS 付近の光に対する光透過率
RS を高くしてマスク効果があまり発揮されないように
し、更に、最短波長λS における光透過率RS と最長波
長λL における光透過率RL とを結ぶ直線をY=aX+
bとした時、その範囲内でのマスク層の光透過率曲線S
がS≦aX+bとなるようにする。この結果、システム
成立可能波長範囲の中間波長領域では、少なくとも最長
波長λL でのスポット径よりも大きなスポットにはなら
ず、その範囲内の光源を備えた再生装置ならば安定した
信号再生が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報を高密度に記録す
る光記録媒体に係わり、特に、特定波長(または特定波
長帯域)のレーザ光の光強度によって光透過率が変化す
る物質を含む層を用いることで、照射レーザ光スポット
を、情報記録部上に実際に照射されるスポット径(実効
スポット径)を小さくさせた超解像スポットにして情報
の再生または記録再生を行うものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ディスク状、テープ状、カード状
等、光学的に情報を記録再生する光記録媒体があり、こ
れら光ディスクにおいては、記憶容量の大容量化が検討
され、種々提案が成されている。特に、最近ではコンパ
クトディスク(以下、CDと記載する)と同じくらいの
大きさ(直径12cmのディスク)で片面約2時間の高
画質なデジタルビデオ情報を記録することが要求されて
いる。この要求を満たすためには、現行CDの5乃至1
0倍程度の記録密度が必要とされる。この要求を満たす
ためには現在のCDの5乃至10倍の記録密度が必要と
される。
【0003】一般に、光記録媒体においては、記録時の
レーザ光強度を制御することによって光スポット径より
も小さな記録マークを形成することが可能であるため、
記録時の密度向上には原理上限界はない。しかし、レー
ザ光をレンズで絞ったときの光スポット径は、ある一定
値以下には絞れない限界値をもっており、光記録媒体の
高密度化は、再生レーザスポットをいかに小さくするか
にかかっている。ここで、再生限界の記録マークの繰り
返し波長は、λ/(2NA)(λは光の波長、NAはレ
ンズの開口数)で与えられ、より短い記録波長の記録マ
ークを識別して再生するには、波長λの短い光で再生す
るか開口数NAの大きなレンズを用いれば良いことがわ
かる。そこで、近年では、照射レーザ光の短波長化や高
開口数レンズ等の研究が盛んに行われている。
【0004】例えば、短波長光源は非線形光学素子を用
いたSHG光を取り出して800nmの光から400n
mの光を取り出す技術が提案されている。しかし、変換
効率、価格、安定性などの面から実用に共する事のでき
るレベルにないのが現状であり、現在実用可能な光源と
して広く用いられる半導体レーザ光は約670nmが限
度である。また高開口数レンズを光ディスク再生装置に
組み込むことは焦点深度の問題や、ディスクの物理的精
度(厚み、反り、面ぶれなど)が厳しくなるなどの理由
から実用可能レベルはせいぜい0.6である。このよう
に光波長670nmの光源を用い、開口数0.6のレン
ズを用いたとしても記録密度は、現行CDに比べ約2.
5倍程度にしかできず、上記要求は満足されない。
【0005】そこで、温度変化或いは照射される光の光
強度に応じて光透過率特性が可逆的に変化する光透過率
可変物質を光ディスク内に層状に設け、この光透過率可
変物質を用いて照射レーザ光の実効的照射スポット径を
小さくして高密度な光情報を記録再生する方法が提案さ
れている。光記録媒体の記録及び再生用のレーザ光の光
強度は、通常、ガウス分布を示し、このようなレーザ光
が上記光透過率可変物質層上に照射されると、この光透
過率可変物質層が、レーザ光のスポット内の温度又は光
強度の高い中央部分のみ光透過性となり、スポット内の
他の部分がマスクされて、情報が記録された情報記録部
に照射されるスポット径(実効スポット径)が小さくな
るマスク効果を起こすため、照射レーザ光の実際のスポ
ット径よりも小さな識別マークを検出することができる
のである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、マスク層は、
吸収する光波長又は光波長帯域が光源波長に応じて予め
定められている。そして、この予め定められた特定波長
或いは特定波長帯域の光に対しては吸収を有し、この特
定波長或いは特定波長帯域以外の光に対する吸収は少な
く、ほぼ透過性となる。このため、将来的に更なる短波
長光源ができた場合に、この光源の光波長或いはその付
近の波長帯域の光を吸収してマスク効果を発揮する光デ
ィスクは、それ以外の光波長或いはその付近の波長帯域
の光を出力する光源を搭載した再生装置では、マスク効
果が発揮されず再生することができなくなるという事態
が発生する。
【0007】例えば、現在広く普及しているコンパクト
ディスクにおいてはシステムとして成立可能な光源波長
は780から830nmの範囲である(システム成立可
能波長範囲)。即ち、光波長が780nmから830n
mの範囲の光源を備えた再生装置であれば、コンパクト
ディスクを再生できるのである。ところが、780nm
の光を吸収してマスク効果を起こすようにマスク層を形
成した場合、このマスク層は、830nmの光源を備え
た再生装置からの照射スポット光に対するマスク効果は
ほとんど起こらない。同じ開口数のレンズを用いて集光
した場合、830nmのレーザ光のスポット径の方が7
80nmのレーザ光よりも大きいので、このようなマス
ク層を形成した光ディスクは、830nmの光源を備え
た再生装置では再生できないことになる。このため、既
存の再生装置(または記録再生装置)に搭載される光源
と短波長光源との互換性対応をとるための工夫が必要と
なる。また、レーザ光源の使用波長のばらつきに対する
再生装置(または記録再生装置)間の互換性の問題も生
じる。即ち、上記マスク層は、特定波長または特定波長
領域の光に対してマスク効果を起こすため、光源に使用
可能な光波長範囲が狭くなる。このため、装置間の互換
性を取るためのレーザ光源の波長の管理が厳しくなり、
コストアップの原因となる。以上のように光源の使用波
長の変化によって光記録媒体システムとしての性能を低
下させてしまうこともあるため、いわゆる波長依存性の
問題は大きく問題視されるものである。
【0008】そこで、本発明は上記の点に着目してなさ
れたものであり、再生または記録再生するためのレーザ
光の光波長範囲を最大限に広く取れるようにし、光源か
ら照射されるレーザ光がその光波長範囲内のものであれ
ば、記録された情報を安定して再生できるような光記録
媒体を提供することを目的とする。その特徴は、システ
ムとして成立可能な光波長範囲を最大限広く設定できる
ようなマスク層の条件を示すことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、光学的に読み出し可能な情報が記録される
情報記録部と、特定波長帯域の光の強度に応じて光透過
率が可逆的に変化するマスク層とを光透過性基板上に有
し、装置側の光源から前記情報記録部上に照射されるス
ポット光の実効スポット径を前記マスク層を用いて小さ
くさせる光記録媒体において、前記マスク層を、前記情
報を再生または記録再生できるものとして定められた所
定の光波長範囲の最長波長付近の光が照射された時に前
記実効スポット径を小さくする効果が最も大きくなるよ
うに設定することを特徴とする光記録媒体とを特徴とす
る光記録媒体を提供しようとするものである。上記マス
ク層は、前記所定の光波長範囲内の最短波長の光を照射
した時の光透過率が最長波長の光を照射した時の光透過
率よりも高く、かつ、最短波長から最長波長の範囲内で
の光透過率曲線が、前記最短波長における光透過率と最
長波長における光透過率とを結ぶ直線よりも小さくなる
ように設定する。
【0010】
【作用】情報を再生または記録再生できるものとして定
められる光波長範囲(以下、システム成立可能波長範囲
と記載することもある)を最大限に広く取れるように光
記録媒体を構成するためには、少なくともその光波長範
囲内で再生信号が安定して得られる必要がある。そこ
で、本発明者らがこの問題を検討した結果、上記光波長
範囲内のレーザ光を照射した時、上記マスク層を通過し
て情報記録部に照射される実際のスポット径(実効スポ
ット径)が、光波長によらず一定になれば良いことに気
付き、更に、上記マスク層が、使用する光源波長に対
し、照射スポット光をマスクする低光透過率部での光透
過率の低いもの程、スポットサイズを小さくするマスク
効果が大きいこと、及びレーザ光を集光したときのスポ
ット径が、光波長が短いものほど小さくなるという2つ
の事実に着目した。この結果、システム成立可能波長範
囲内の最長波長付近の光に対する光吸収率を高く(又
は、光透過率を低く)してマスク効果を発揮させるよう
にし、最短波長付近の光に対してはマスク効果があまり
発揮されなようなマスク層を形成すれば良いということ
を見出だした。このようにすれば、光波長が長波長なス
ポット光では、マスク層によるマスク効果が発揮されて
実効スポット径が照射スポット径に対して小さくされ
る。また、光波長が短波長なスポット光では、集光され
たスポット径が元々小さいために、マスク層のマスク効
果が小さくても、上記長波長な光源の実効スポット径と
ほぼ同じ光スポットが得られるのである。
【0011】しかし、本発明者らが、上記考えに基づき
スポット径を小さくすることのできる材料を探索する実
験の過程において、上述の条件だけでは不都合が生じる
ことが分かった。例えば、図5(A)は、マスク層を構
成する材料の一例であるサーモクロミック物質の光吸収
特性の一例を示す図であり、同図(B)は、同図(A)
のAで示す部分の拡大図である。図5(A)に示すよう
に、サーモクロミック物質は、ある波長λX に吸収極大
RL を有しているが、物質によっては、同図(B)に示
すように吸収極大を複数有するもの、或いは、システム
成立可能波長範囲をλS とλL とし、光透過率RS とR
L とを結ぶ直線をY=aX+bとした時、光透過率曲線
Sが、直線Y=aX+bよりも大きくなってしまうもの
がある。このような特性のマスク層を有した光記録媒体
を、λA 付近(光透過率RA が直線Y=aX+bよりも
大きい部分)の光波長の光源を備えた再生装置で再生す
ると、集光した光スポット径がさほど小さくならないに
も拘らず、マスク効果が発揮されないため、良好な再生
信号が得られないのである。
【0012】そこで、図2に示すように、システム成立
可能波長範囲内の最短波長λS における光透過率RS と
最長波長λL における光透過率RL とを結ぶ直線Y=a
X+bに対し、その範囲内でのマスク層の光透過率曲線
SがS≦aX+bとなるようにマスク層を形成するよう
にする。この結果、中間波長領域では、少なくとも最長
波長λL でのスポット径よりも大きなスポットにはなら
ない。従って、最も大きいスポット径は、最長波長λL
の時であり、その他の波長領域では少なくともそれより
も同等かそれ以下のスポット径となり、システム成立可
能波長範囲内の光源を備えた再生装置(又は記録再生装
置)ならば安定した信号再生が可能になる。
【0013】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の一実施例
を説明する。図1は、本発明の一実施例の光ディスクの
断面図を示し、同図(A)は、再生専用型光ディスクの
トラック方向の断面図を示し、同図(B)は、記録可能
型光ディスクの半径方向の断面図を示す。同図(A)に
示す光ディスク1は、光透過性樹脂基板(以下単に基板
と記載する)2に、情報に応じた微小ピット2Aが形成
されている。また、基板2上には、上記マスク層3、反
射層4、保護層5が順次積層されている。また、同図
(B)に示す光ディスク11は、光透過性樹脂基板12
に、案内溝12Aが形成されている。また、基板12上
には、上記マスク層3、情報記録層13、上記反射層
4、上記保護層5が順次積層されている。
【0014】上記基板2,12として用いられる光透過
性樹脂はポリカーボネート、ポリメタクリル酸エステル
樹脂、エポキシ樹脂基板など通常の光ディスクの基板と
して用いられるものが使用可能である。また、ピット2
Aや案内溝12Aの形成方法に関しては特に制限はなく
周知の方法により形成する。
【0015】基板2,12上には、マスク層3を設け
る。このマスク層は、図4に示すような光透過率特性を
有し、光記録再生に用いられる光源の波長に対し、しき
い値より大きい強度では吸収を有し、しきい値以上の光
強度で吸光度が減少して透過率が増加し、さらにしきい
値より低い強度になると吸光度が増加し元の状態に戻る
という性質を有する。この結果、照射される光スポット
径を実質的に縮小する効果を発揮することができる。こ
の光ディスク1上にレーザ光を照射したとき、このマス
ク層3を透過したレーザ光のスポット径は実質的に縮小
されることになり、信号特性、特にf特や、ジッタ特性
が向上し、高密度情報の記録や再生を可能にすることが
できる。
【0016】更に、上記マスク層3を形成する材料は、
図2に示す光吸収特性を有するものを使用する。即ち、
最短波長λS での光透過率RS が、最長波長λL での光
透過率RL よりも大きく、最短波長λS から最長波長λ
L の範囲内での光透過率曲線Sが、前記最短波長λS に
おける光透過率RS と最長波長λL における光透過率R
L とを結ぶ直線よりも小さい物質を用いる。この結果、
中間波長領域では、少なくとも最長波長λL でのスポッ
ト径よりも大きなスポットにはなり得ない。従って、最
も大きいスポット径は、最長波長λL の時であり、その
他の波長領域では少なくともそれよりも同等かそれ以下
のスポット径となり、システム成立可能範囲内の光源を
備えた再生装置ならば安定した信号再生が可能になる。
【0017】マスク層3の材料としては、上記の性質を
有したものを種々用いることができるが、サーモクロミ
ック物質、可飽和吸収性物質、相変化物質、フォトクロ
ミック物質などをあげることができる。サーモクロミッ
ク物質としては、例えば電子供与性呈色化合物と電子受
容性顕色材、有極性化合物の混合系または電子供与性呈
色化合物とフェノール系顕色剤の混合物、などがあげら
れる。電子供与性呈色化合物としては、フルオラン系化
合物、スピロピラン系化合物、フタリド系化合物、さら
にはラクタム系化合物などをあげることができる。可飽
和吸収性物質では、種々の色素材料が適用可能であり、
相変化物質としても金属や非金属の化合物例えばゲルマ
ニウム、アンチモン、テルル合金などである。フォトク
ロミック物質としては種々のフォトクロミック性色素材
料を用いることが可能である。
【0018】上記反射層5は一般に光ディスクで用いら
れる金属反射層と同様であり、金、アルミニウム、など
の金属や合金の薄膜で形成される。反射層5上に設けた
保護層6は媒体の保護の目的で必要に応じて設ける。こ
の保護層6は、紫外線硬化樹脂をスピンコートによって
設けることで簡単に形成可能である。また、記録可能型
光ディスク11に設けた記録層13は、従来より周知の
光記録材料をスピンコート法や蒸着法を用いて形成して
おり、相変化型材料、光磁気材料等種々のものを使用可
能である。
【0019】次に、上記実施例に基づく光ディスクと、
比較のための光ディスクとを作成して実験を行い、その
評価をした。なお、以下の実験ではシステム成立可能範
囲の最短波長λS を633nmとし、最長波長λL を6
90nmとして光ディスクを作成した。実施例の光ディ
スク1−1は、コンパクトディスクの4倍の記録密度
で、信号が微少なピットとして設けられているポリカー
ボネート樹脂射出成形基板2上に、50〜100nmの
膜厚のマスク層3を形成した。このマスク層3は、電子
供与性呈色化合物としてGN−169と、GN−2との
1:1混合物(どちらも山本化成製)、顕色材としてビ
スフェノールAのサーモクロミック色素を用い、真空蒸
着法によってモニター上で約1:1:4の比率で50〜
100nm製膜した。その上に反射層4としてアルミニ
ウムを約70nmの厚さに形成し、更に保護層5として
紫外線硬化樹脂SD−17(大日本インキ製)を約7μ
mの厚さで形成した。
【0020】また、比較例1として作製した光ディスク
1−2は、GN−169を設けなかったこと以外は上記
光ディスク1−1と同様に作成した。また、比較例2と
して作成した光ディスク1−3は、GN−2とGN−1
69とを2.5 :2で混合し、更に、ビスフェノールAと
合わせてモニタ上で2.5 :2:9とした。これら光ディ
スク1−1,1−2,1−3の反射分光特性を図3に示
す。同図に示すように実施例の光ディスク1−1は、吸
収極大が690nm付近となる。また、上記比較例1の
光ディスク1−2はGN−169を設けなかったことに
より、光吸収極大が620nm付近に移行することにな
り、最短波長λS の光透過率RS が最長波長λL の光透
過率RL よりも小さくなる。また、上記比較例2の光デ
ィスク1−3は、吸収極大を2個有し、中間波長領域で
ある670nm付近の光透過率が直線Y=aX+bより
も大きい光透過率曲線となる。
【0021】上記作成した光ディスク1−1,1−2,
1−3を波長690nm,670nm,633nmのレ
ーザダイオードを搭載したプレーヤで再生し(再生条件
は線速度CLV3m/s、回転数1000rpm、再生
パワー約1.4mw)、最短ピットの再生振幅と、最長
ピットの再生振幅の比率を測定した。その結果を表1に
示す。
【0022】
【表1】
【0023】上記表1に示すように、最短ピットの再生
振幅と、最長ピットの再生振幅の比率は、633nm光
源では約70%でほとんど同じであった。670nmで
の再生では、実施例の光ディスク1−1は約70%と良
好な値を保持しているが、比較例の光ディスク1−2,
1−3では、約50%となった。更に、690nmでの
再生では実施例の光ディスク1−1及び比較例2の光デ
ィスク1−3は約70%の振幅比率を保っていたが、比
較例1の光ディスク1−2は、振幅比率は約45%にま
で小さくなってしまった。このように、本発明に基づく
光ディスク1−1は、最長波長付近の光の対してマスク
効果が起こり、システム成立可能範囲内で良好な再生信
号が得られているのが分かる。しかし、比較例1の光デ
ィスク1−2では、最短波長である633nm以上の波
長の光に対して、また、比較例2の光ディスク1−3
は、中間波長帯域である670nm付近の波長の光に対
して、いずれも波長依存性がおおきく、照射スポットサ
イズを小さくすることでf特を向上させることができな
くなっているのが分かる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光記録媒体
によれば、情報を再生または記録再生できるものとして
定められた所定の光波長範囲の最長波長付近の光が照射
された時に実効スポット径を小さくする効果が最も大き
くなるようにマスク層を設定するので、上記光波長範囲
を最大限に広くすることが可能であり、将来の短波長光
源と、既存の光源との互換性に対する対応を容易にとる
ことができる。また、光源波長のばらつき等にも対応で
き、再生装置(または記録再生装置)間の互換性の問題
や、装置のコスト的な問題を低減させることにもなる。
【0025】また、マスク層を、光波長範囲内の最短波
長の光を照射した時の光透過率が最長波長の光を照射し
た時の光透過率よりも高く、かつ、最短波長から最長波
長の範囲内での光透過率曲線が、最短波長における光透
過率と最長波長における光透過率とを結ぶ直線よりも小
さくなるように設定したので、上記光波長範囲内の光源
を使用すれば再生信号劣化の少ないシステムを構築する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の光ディスクの断面図を示す
図である。
【図2】図1における光ディスクのマスク層の光波長に
対する光透過率特性を示す図である。
【図3】実施例と比較例の光ディスクの反射分光特性を
示す図である。
【図4】図1における光ディスクのマスク層の光強度に
対する光透過率特性を示す図である。
【図5】サーモクロミック物質の光波長に対する光透過
率特性の一例を示す図である。
【符号の説明】
1,11 光ディスク 2 光透過性基板 2A ピット(情報記録部) 3 マスク層 4 反射層 5 保護層 13 記録層(情報記録部)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学的に読み出し可能な情報が記録される
    情報記録部と、特定波長帯域の光の強度に応じて光透過
    率が可逆的に変化するマスク層とを光透過性基板上に有
    し、装置側の光源から前記情報記録部上に照射されるス
    ポット光の実効スポット径を前記マスク層を用いて小さ
    くさせる光記録媒体において、 前記マスク層を、前記情報を再生または記録再生できる
    ものとして定められた所定の光波長範囲の最長波長付近
    の光が照射された時に前記実効スポット径を小さくする
    効果が最も大きくなるように設定することを特徴とする
    光記録媒体。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光記録媒体において、 前記マスク層は、前記所定の光波長範囲内の最短波長の
    光を照射した時の光透過率が最長波長の光を照射した時
    の光透過率よりも高く、かつ、最短波長から最長波長の
    範囲内での光透過率曲線が、前記最短波長における光透
    過率と最長波長における光透過率とを結ぶ直線よりも小
    さくなるように設定したことを特徴とする光記録媒体。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6385162B1 (en) * 1998-03-20 2002-05-07 Kabushiki Kaisha Toshiba Optical disk
US6524766B1 (en) * 1999-09-09 2003-02-25 Hitachi, Ltd. Optical disk medium
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