JP2001093187A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JP2001093187A
JP2001093187A JP26859099A JP26859099A JP2001093187A JP 2001093187 A JP2001093187 A JP 2001093187A JP 26859099 A JP26859099 A JP 26859099A JP 26859099 A JP26859099 A JP 26859099A JP 2001093187 A JP2001093187 A JP 2001093187A
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JP26859099A
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Koji Takazawa
孝次 高澤
Yoshiyuki Nagataki
義幸 長瀧
Yuichi Sakurai
友一 桜井
Takuya Hayashi
琢也 林
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Hitachi Maxell Ltd
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生光照射による記録層の発熱を低減して再
生信号及びデータの破壊を防止し、安定した記録再生を
実現する追記型光記録媒体を提供する。 【解決手段】 光記録媒体10は、基板1上に、有機色
素を含む記録層2、光反射層3及び保護層4を備える。
記録層に含まれる有機色素として、波長650nmの光
に対する光吸収率をA、波長630nmの光に対する光
吸収率をBとしたときに、それらの比率B/Aが1.1
≦B/A≦2.2を満足するような光吸収特性を有する
色素を用いる。これにより、記録光を照射することによ
って記録層に記録した情報を、記録光よりも長波長の再
生光を用いて再生する際に、再生光強度を増大させても
再生光に対する光吸収率は低いために、記録層の発熱が
抑えられ、安定して情報を再生することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機色素を含む記
録層を基板上に備える追記型の光記録媒体及びその記録
再生方法に関し、更に詳細には、記録時と再生時で照射
される光の波長が異なるタイプの追記型光記録媒体及び
その記録再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】情報化技術の発達により、小型で且つ大
容量の記録媒体である光記録媒体が使用されている。か
かる光記録媒体は、CD(コンパクトディスク)等の再
生専用光記録媒体、1回だけの書き込みが可能な追記型
光記録媒体、及び光磁気ディスクに代表される書換え型
媒体に分類される。
【0003】従来の追記型光記録媒体としては、例え
ば、直径120mmのディスクで記録容量が640MB
のCD−Rが一般的に知られている。CD−Rは透明基
板上に記録層及び光反射膜を備えた構造を有し、記録層
には、例えば、シアニン系、フタロシアニン系などの有
機色素が用いられている。かかる追記型光記録媒体に情
報を書き込むには、記録用のレーザビームを透明基板側
から照射して記録層の微小面積にレーザビームを集光さ
せ、記録層で吸収された熱エネルギーにより記録層の性
状を変えてピットを形成する。記録されたデータを再生
するには、記録用のレーザービームよりも弱い出力で再
生用レーザビームを照射して、ピットが形成された部分
と、形成されていない部分とからそれぞれ反射される光
のコントラストを電気信号として検出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、再生専用のDV
Dプレーヤでそのまま再生可能な追記型光ディスク(D
VD−R)の開発が市場のニーズに対応するために要望
されている。これは、ハイビジョンやマルチメディアに
多用される高密度の画像情報や高品質な音声などの莫大
なデータを加工またはストックするために、大容量の記
録媒体が必要不可欠になってきているためである。
【0005】追記型のDVD(DVD−R)では、トラ
ックピッチが0.7μm〜0.8μmであり、CD−R
のトラックピッチ1.6μmの半分以下にまで密になっ
ており、これによりディスク半径方向の記録密度が向上
している。また、DVD−Rでは、CD−Rよりも短波
長のレーザー光を用いて光スポット径を微小化すること
により線方向の記録密度も高めている。それゆえ、DV
D−Rは、CD−Rと同じ直径の120mmのディスク
でありながら約6倍の記録容量を有している。ところ
が、レーザー光の波長を短くすると、それに伴って光エ
ネルギーが高くなるために、短波長のレーザー光を照射
すると記録層で発生する熱が多くなり、再生時に信号の
劣化、あるいは記録したデータの破壊が起こりやすいと
いう問題がある。それゆえ、単純に従来のCD−Rの記
録層に用いられていた材料をDVD−Rの記録層にその
まま適用しても、記録特性、特にジッターを向上させる
ことが困難であった。
【0006】本発明は、かかる問題を解決するためにな
されたものであり、その目的は、情報記録時に記録光を
照射したときに、記録層で十分な熱を発生させて微小ピ
ットを形成することが可能であるとともに、情報再生時
に再生光を照射したときには、記録層で発生する熱を低
減させることにより信号の劣化及びデータの破壊を防止
し、安定した高密度記録再生を実現することができる追
記型の光記録媒体及びその記録再生方法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に従
えば、有機色素を含む記録層を基板上に備える光記録媒
体において、上記有機色素は、分光吸収スペクトルにお
いて500nm〜630nmの範囲内に最大吸光度を示
し、且つ波長650nmにおける光吸収率をA、波長6
30nmにおける光吸収率をBとしたときに、それらの
比率B/Aが1.1≦B/A≦2.2を満足するような
光吸収特性を有することを特徴とする光記録媒体が提供
される。
【0008】本発明の光記録媒体は、記録層を構成する
色素として、分光吸収スペクトルにおいて最大吸光度を
示す波長が500nm〜630nmの範囲内に存在し、
波長650nmの光の光吸収率に対する波長630nm
の光吸収率の比(以下、光吸収率比という)が1.1〜
2.2になるような光吸収特性を有する色素を用いる。
光吸収率比が1.1未満では記録感度が低下するため好
ましくない。また、光吸収率比が2.2よりも大きくな
ると、記録時の波長依存性が大きくなり、安定した記録
が困難になる。
【0009】本発明において、情報を記録するための記
録光及び情報を再生するための再生光には、それぞれ、
同じ波長のレーザー光または波長の異なるレーザー光を
用い得る。本発明では、例えば、記録時のレーザー波長
を610nm〜640nmの短波長の領域にすることで
高密度記録が可能になるとともに、再生時のレーザー光
の波長を630nm〜660nmの範囲内にすること
で、再生専用のDVDプレーヤーで再生可能と可能とな
る。本発明において、光吸収率比は、更に好ましくは
1.1〜2.0である。なお、光吸収率は、例えば、厚
さ0.6mmの基板上に色素を50nm〜200nmの
膜厚で塗布した状態で、基板を通して光を入射させたと
きに、平坦部(案内溝などの形成されていない部分)に
おける透過光の減衰量から測定する透過法により得るこ
とができる。本明細書において、光吸収率とは、基板上
に、有機色素を含む記録層を形成した状態で、基板を通
して光を入射させたときに測定される光吸収率を意味す
るものとする。光吸収率そのものは、基板の厚みや材料
により多少変動するが、光吸収率比は基板の厚みや材料
に依存しない。
【0010】本発明では、記録層を構成する色素を特定
するために、光吸収率比を用いているが、所定の波長の
光吸収率を基準にし、その所定波長の光吸収率に対する
再生光及び記録光の光吸収率のそれぞれの相対比率を用
いて表現することもできる。例えば、波長700nmの
光の光吸収率に対する再生光の光吸収率の比率をA’と
し、波長700nmの光の光吸収率に対する記録光の光
吸収率の比率をB’としたときに、それら比率の比B’
/A’が1.1〜2.2の範囲内であれば、上述した色
素の光吸収特性を満足することになる。ここで、基準と
なる所定波長は、光吸収率の波長依存性を示す光吸収ス
ペクトルにおいて、波長に対して光吸収率が殆ど変化し
ない波長域から選択された波長が望ましい。
【0011】本発明において、記録時と再生時で異なる
波長の光を使用する場合、記録層は、記録光の波長域、
例えば610nm〜640nmの範囲内においてピット
が形成されるのに十分な光吸収率を示し、再生光の波長
域、例えば630nm〜660nmの範囲内において記
録光の光吸収率よりも小さな光吸収率を示すような光学
特性を有する色素を用いて構成することが好ましい。こ
れにより、記録時に低パワーの記録光を用いても光吸収
率が大きいので、記録層に確実にピットを形成すること
ができる。また、再生時には、記録層は、再生光に対し
て光吸収率が低いので再生光強度を増大させても熱によ
る信号の劣化やデータの破壊を抑制することができる。
【0012】本発明の光記録媒体の記録層は、組成物と
してシアニン系色素を含有し得る。シアニン系色素とし
ては、例えば下記一般式で示される色素が好適である。
【0013】
【化2】 上記一般式(1)において、R〜Rはそれぞれ炭素
数1〜16のアルキル基、好ましくは1〜4のアルキル
基を表す。Xはカウンターイオンを表し、具体的には
ClO 、I、Br、PF 、BF 等が挙
げられる。φ、ψは、ベンゼン環またはナフタレン環を
示し、置換基で修飾されていてもよい。
【0014】具体的には、下記構造式(2)及び(3)
で表されるシアニン系色素を用いることができる。
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】シアニン系色素などの有機色素は、所定の
波長の光吸収率の大きさを色素膜の厚さまたは色素の濃
度によって調整することができるので、記録層を構成す
る材料として好適である。記録層の膜厚は75nm〜2
00nmが好ましい。200nmよりも厚くなると信号
変調度は大きくなるものの、クロストークが発生し易く
なるため好ましくない。また、75nmよりも薄くする
と、記録膜を構成する色素の量が少なくなってしまい十
分な信号変調度を得ることが困難となる。また、記録層
を構成するシアニン系色素には、光劣化を防止するため
に、クエンチャーを含有させることが好ましい。
【0018】上記のシアニン系色素等を含有する記録層
は、例えば、溶媒を使用するスピンコート法等の常用手
段により成膜することができる。成膜時に用いる溶媒と
しては、公知の種々の溶媒を用いることができ、例え
ば、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、メタノー
ル、オクタフルオロペンタノールまたはテトラフルオロ
プロパノールを用いることができる。
【0019】本発明の光記録媒体は、記録層上に光反射
層を設け得る。光反射層は、例えば、Au、Ag、Cu
またはAlの金属から構成することができ、真空蒸着法
やスパッタリング法、イオンプレーティング等の成膜法
により成膜することができる。光反射層の厚さは、0.
02μm〜0.2μm程度が好ましい。
【0020】また、上述の光反射層上には、記録層と光
反射層を保護するために、或いは記録特性を向上させる
ために、保護層を形成することが望ましい。保護層は、
通常、紫外線硬化性樹脂をスピンコートして成膜した
後、紫外線照射機を用いて所定の光強度の紫外線を一定
時間照射し、成膜した紫外線硬化性樹脂を硬化させて形
成することができる。保護層を構成する材料としては、
紫外線硬化性樹脂のほかに、例えば、エポキシ樹脂やア
クリル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等を用いる
ことができる。かかる保護層の厚さは、0.lμm〜1
00μm程度が好ましく、更に好ましくは4μm〜10
μmである。
【0021】本発明の光記録媒体は、上記のような基板
上に記録層、光反射層及び保護層を備えた構造のみなら
ず、記録層、光反射層及び保護層をそれぞれ有する2枚
の基板を、基板が外側になるように互いに接着剤で貼り
合わせた構造にすることも可能である。
【0022】本発明の光記録媒体の基板には、光透過性
を有する任意の材料を用いることができる。例えば、ポ
リカーボネート樹脂(PC)やポリメタクリル酸メチル
樹脂(PMMA)などの透明樹脂材料を用いることがで
きる。基板は、これらの透明樹脂材料を射出成形して製
造する射出成形法が、コストパフォーマンス及び量産性
の向上の点から好ましいが、この製造方法に限らず、2
P(Photo-Polymer)法により製造しても良い。また、
基板の少なくとも一方の面には、トラッキング用のプリ
グルーブが0.7μm〜0.9μmの間隔で、同心円状
に又はスパイラル状に形成されていてもよい。
【0023】本発明の第2の態様に従えば、有機色素を
含む記録層を基板上に備える光記録媒体に互いに異なる
波長の記録光及び再生光を照射することにより記録及び
再生を行う記録再生方法において、上記記録光として、
610nm〜640nmの範囲内から選択された波長の
記録光を用い、上記再生光として、記録光よりも長波長
で且つ630〜660nmの範囲内から選択された波長
の再生光を用い、上記有機色素として、上記選択された
波長を有する再生光の光吸収率をA、上記選択された波
長を有する記録光の光吸収率をBとしたときに、それら
の比率B/Aが1.1≦B/A≦2.2を満足するよう
な光吸収特性を有する色素を用いることを特徴とする光
記録媒体の記録再生方法が提供される。
【0024】本発明の記録再生方法に用いる光記録媒体
は、記録層を構成する有機色素として、再生光の光吸収
率をA、記録光の光吸収率をBとしたときに、それらの
比率B/Aが1.1≦B/A≦2.2を満足するような
光学特性を有する色素を用いる。情報を記録する際に
は、記録光として610nm〜640nmの範囲内の短
波長のレーザー光を用いることにより光スポット径を小
さくし、微小なピットを記録層に形成する。情報再生時
には、記録光よりも長波長で且つ630〜660nmの
範囲内の所定波長の再生光を照射して情報を再生する。
再生光として記録光よりも長波長の光を用いることによ
り、再生光の光エネルギーは記録光の光エネルギーより
も低くなる。それゆえ、情報再生時に、再生信号の劣化
や記録データの破壊が低減される。また、記録層とし
て、光吸収率比が大きい光吸収特性を有する色素を用い
れば、情報再生時に、再生光の光強度を増大させても再
生光の光吸収による熱の発生が抑制され、再生信号の劣
化や記録データの破壊を更に有効に防止することができ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光記録媒体につい
て実施例により説明するが、本発明はこれに限定される
ものではない。
【0026】
【実施例1】図1は、本発明の追記型光ディスクの概略
断面図であり、ディスクの回転中心から右側の断面を概
略的に示している。追記型光ディスクは、光透過性を有
するディスク状の樹脂基板1上に、記録層2、光反射層
3及び保護層4が順次積層された構造を有する。かかる
追記型光ディスクを以下に示すようにして製造した。
【0027】最初に、プリフォーマットパターンが形成
されているスタンパを装着した射出成形機を用いて、ポ
リカーボネート樹脂を射出成形することにより、0.6
mm厚の樹脂基板1を作製した。作製した樹脂基板1に
は、図1に示したように、トラッキング用のプリグルー
ブGがトラックピッチ0.7μm、溝幅342μmで同
心円状に形成されていた。次いで、樹脂基板1のプリグ
ルーブGが形成されている面上に、記録層2として前述
の構造式(2)で表されるシアニン系色素をスピンコー
ト法により膜厚110nmで塗布した。記録層2は、図
1に示したように樹脂基板1の内周縁9を残すように形
成した。なお、シアニン系色素を塗布する際には、オク
タフルオロペンタノールを溶媒として用いた。つぎに、
この記録層2上に光反射層3として、Auを真空蒸着法
により膜厚0.18μmで成膜した。次いで、光反射層
3上に、記録層2及び光反射層3を保護するための保護
層4として紫外線硬化性樹脂をスピンコート法により膜
厚5μmにて成膜した。保護層4を成膜した後、紫外線
照射機を用いて所定の光強度の紫外線を照射して保護層
4を硬化させた。こうして図1に示した構造を有する追
記型光ディスク10を得た。
【0028】つぎに、追記型光ディスク10の記録層2
の光吸収率に対する波長依存性を測定した。測定の条件
としては、0.6mm厚のポリカーボネート基板上に、
上記構造式(2)で表されるシアニン色素が膜厚106
nmで形成された状態で、光を基板側から入射させて平
坦部における光吸収率を測定した。光吸収率の測定には
分光吸収スペクトルメーターを用いた。図2に、400
nm〜800nmの波長域の光に対する光吸収率スペク
トルを示す。このスペクトル図から、光吸収率比(波長
650nm(再生光)の光吸収率に対する波長630n
m(記録光)の光吸収率の比率)を求めると約1.3で
あった。かかる光吸収特性を有する色素を記録層に備え
た追記型光ディスク10は、波長630nmのレーザー
光を用いて高密度に情報を記録することが可能であり、
波長650nmの再生光で確実に情報を再生することが
できる。
【0029】実施例2 この実施例では、上記構造式(2)で表されるシアニン
色素の代わりに、下記構造式(4)で表されるシアニン
色素を用いて記録層を形成した以外は、実施例1と同様
にして追記型光ディスクを製造した。
【0030】
【化5】
【0031】次いで、実施例1と同様の測定条件で、記
録層の光吸収率に対する波長依存性を測定し、波長65
0nm(再生光)の光吸収率に対する波長630nm
(記録光)の光吸収率の比率を測定した結果、約1.6
であった。本実施例の追記型光ディスクも実施例1と同
様に波長630nmのレーザー光で記録可能であり、波
長650nmの再生光で確実に情報を再生することがで
きる。
【0032】実施例3 この実施例では、上記構造式(2)で表されるシアニン
色素の代わりに、下記構造式(5)で表されるシアニン
色素を用いて記録層を形成した以外は、実施例1と同様
にして追記型光ディスクを製造した。
【0033】
【化6】
【0034】次いで、実施例1と同様の測定条件で、記
録層の光吸収率に対する波長依存性を測定し、波長65
0nm(再生光)の光吸収率に対する波長630nm
(記録光)の光吸収率の比率を測定した結果、約2.0
であった。本実施例の追記型光ディスクも実施例1と同
様に波長630nmのレーザー光で記録可能であり、波
長650nmの再生光で確実に情報を再生することがで
きる。
【0035】比較例 この例では、上記構造式(2)で表されるシアニン色素
の代わりに、下記構造式(6)で表されるシアニン色素
を用いて記録層を形成した以外は、実施例1と同様にし
て追記型光ディスクを製造した。
【0036】
【化7】
【0037】次いで、実施例1と同様の測定条件で、記
録層の光吸収率に対する波長依存性を測定し、波長65
0nm(再生光)の光吸収率に対する波長630nm
(記録光)の光吸収率の比率を測定した結果、約2.3
であった。この例の追記型光ディスクに波長630nm
のレーザー光を照射して情報を記録した後、波長650
nmの再生光を照射して情報を再生したが、トラッキン
グがかかりにくく、また、反射率も極めて小さかった。
これは、記録層の記録光に対する光吸収率が大きいため
に、記録層に所望のピットを形成することができなかっ
たものと考えられる。
【0038】以上、本発明の光記録媒体について実施例
により説明したが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。例えば、上記実施例では記録光及び再生光とし
てそれぞれ異なる波長のレーザー光を用いたが、本発明
の光記録媒体は同じ波長のレーザー光を用いて記録及び
再生を行うことも可能である。
【0039】
【発明の効果】本発明の光記録媒体は、波長610nm
〜640nmの短波長の光に対しては十分な光吸収率を
有する色素を用いて記録層を構成しているので、記録層
に微小な記録ピットを形成することができる。また、再
生光を照射したときの記録層の光吸収率を、記録光を照
射したときよりも小さくすることができるので、短波長
の再生光を用いることによる再生信号の劣化やデータの
破壊を防止し、安定した再生が可能となる。また、DV
Dプレーヤーで使用されているレーザー光と同じ波長の
レーザー光を用いても情報の記録が可能であり、記録し
た情報も再生信号を劣化させること無く良好に再生する
ことが可能である。本発明の光記録媒体は、追記型の超
高密度光記録媒体として極めて好適である。
【0040】また、本発明の記録再生方法によれば、光
記録媒体の記録層として、光吸収率比が1.1〜2.2
の色素を用いているので、例えば、情報記録時には、波
長610nm〜640nmの短波長のレーザー光を用い
て高密度に情報を記録することができるとともに、情報
再生時には、記録光よりも長波長で且つ波長630nm
〜660nmのレーザー光を用いることにより、再生信
号の劣化やデータの破壊が殆どなく安定して情報を再生
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の追記型光ディスクの概賂断面図であ
り、ディスクの回転中心から右側の断面を概略的に示し
ている。
【図2】実施例1におけるシアニン系色素の光吸収率の
波長依存性を示すスペクトルである。
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 3 光反射層 4 保護層 10 光記録媒体 G グルーブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜井 友一 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 林 琢也 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 2H111 EA03 EA12 EA22 EA25 EA32 EA39 EA41 EA43 FA01 FB43 5D029 JA04 JB47 JC03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機色素を含む記録層を基板上に備える
    光記録媒体において、上記有機色素は、分光吸収スペク
    トルにおいて500nm〜630nmの範囲内に最大吸
    光度を示し、且つ波長650nmにおける光吸収率を
    A、波長630nmにおける光吸収率をBとしたとき
    に、それらの比率B/Aが1.1≦B/A≦2.2を満
    足するような光吸収特性を有することを特徴とする光記
    録媒体。
  2. 【請求項2】 610nm〜640nmの範囲から選択
    された波長の光を用いて情報が記録され、情報を記録す
    る際の光の波長と異なる波長で、且つ630〜660n
    mの範囲から選択された波長の光を用いて情報が再生さ
    れることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記有機色素がシアニン系色素であるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記シアニン系色素は、下記一般式
    (1)で表される色素であることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか一項に記載の光記録媒体。 【化1】 (式(1)中、R〜Rはそれぞれ独立して炭素数1〜
    16のアルキル基を表し、Xはハロゲンイオン又はハ
    ロゲン化物イオンを表し、φ及びψはそれぞれ独立して
    ベンゼン環若しくはナフタレン環又は置換基を有するベ
    ンゼン環若しくはナフタレン環を表す)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100425949B1 (ko) * 2001-08-27 2004-04-03 주식회사 비올디벨로퍼즈 광기록매체
US7449279B2 (en) 2001-10-25 2008-11-11 Ricoh Company, Ltd. Optical information recording medium

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