JPH07284728A - プレコート鋼板 - Google Patents

プレコート鋼板

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JPH07284728A
JPH07284728A JP7876194A JP7876194A JPH07284728A JP H07284728 A JPH07284728 A JP H07284728A JP 7876194 A JP7876194 A JP 7876194A JP 7876194 A JP7876194 A JP 7876194A JP H07284728 A JPH07284728 A JP H07284728A
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JP
Japan
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steel sheet
precoated steel
oxide particles
steel plate
resistance
Prior art date
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Pending
Application number
JP7876194A
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English (en)
Inventor
Ryuzo Kamimura
隆三 上村
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐湿性、耐水性及び耐食性に優れるため、建
築用内外装材、家電用製品及び自動車用内外装材等に適
したプレコート鋼を提供すること。 【構成】 亜鉛系めっき鋼板上にリン酸塩又はコロメー
トによる化成処理層を介して、少なくとも2層の有機皮
膜層を有するプレコート鋼板において、前記有機皮膜層
の最下層にジルコニア(ZrO2 )、アルミナ(Al2
3 )及びチタニア(TiO2 )から成る群から選ばれ
た少なくとも1種の金属酸化物粒子を5〜80重量部含
有することを特徴とするプレコート鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレコート鋼板に関
し、特に、耐湿性、耐水性及び耐食性に優れるため、建
築用内外装材、家電用製品及び自動車用内外装材等に適
したプレコート鋼板に関する。
【0002】
【従来技術】従来から実施されていた加工後に塗装を行
う方法(以下、ポストコートという)に代わり、近年で
は加工前に塗装が施されている鋼板(プレコート)をプ
レス成形して建築用内外装材、家電用製品及び自動車用
内外装材等に製品化する方法が急速に普及し始めてい
る。
【0003】プレコート鋼板の採用に当たっては、プレ
ス加工性や加工時の耐傷つき性、更には耐食性等が要求
されるため、基板自体の耐食性を向上させて亜鉛めっき
鋼板の改良を行ったものやこの亜鉛めっき鋼板上に施す
塗料を改良したのもが種々検討されている。
【0004】従来から用いられているプレコート鋼板と
しては、シリカを有機皮膜中に分散させて塗膜の水分透
過性を抑制させ、耐食性を向上させた鋼板が提案されて
いる(特開平5−84466号公報)。この公報に記載
された鋼板は、亜鉛めっき鋼板を出発素材として、その
上層に例えばFe−P、Fe−Zn等の鉄系めっきを施
し、更にその層上に化成処理した後にリン酸塩系防錆顔
料を含む下塗り層及び上塗り層を有する無公害かつ耐食
性に優れたプレコート鋼板である。
【0005】また、両面亜鉛系めっき鋼板の有機皮膜中
(プライマー層中)に、ストロンチウムクロメートを2
0〜50重量%含有させて、耐食性を改良したプレコー
ト鋼板が提案されている(特開平5−146750号公
報)。一方、弾性樹脂バインダー、架橋した着色球状樹
脂粉末及び無機粉末を含有する塗料組成物から形成され
る塗膜を最上層に施した艶消しを目的としたプレコート
鋼板も提案されている(特開平3−75137号公
報)。この公報には無機粉末として、アルミナ、チタニ
ア、ジルコニア等の金属酸化物を有機皮膜中に分散させ
ることが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−84466号公報に係るシリカを分散させたプレコ
ート鋼板にあっては、耐透湿性が十分でないばかりか、
自動車の外板等に使用した場合には端部の耐食性が不十
分であるという欠点があった。
【0007】また、特開平5−146750号公報に係
る有機皮膜中にストロンチウムクロメートを含有させた
プレコート鋼板にあっては、端部の耐食性が不十分であ
るという欠点があった。
【0008】更に、特開平3−75137号公報は、プ
レコート鋼板の最上層に金属酸化物を分散させた有機皮
膜中を設けることによって艶消しを性を持たせたに過ぎ
ず、鋼板の耐透湿性や耐食性については何ら示唆してい
ない。
【0009】従って本発明は、耐湿性、耐水性及び耐食
性に優れるため、建築用内外装材や家電用製品のみなら
ず、使用環境の厳しい自動車用内外装材にも適したプレ
コート鋼板を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記課題を解決するために鋭意研究した結果、有機皮膜中
にジルコニア、アルミナ及びチタニアから成る群から選
ばれた少なくとも1種の金属酸化物粒子を分散させた塗
膜とすることにより従来からのシリカを分散させた場合
に比べて極めて高い耐透湿性を示すこと、及びこれらの
金属酸化物を分散させた有機皮膜層を最下層に設けたプ
レコート鋼板とすることにより、優れた端部耐食性をも
得られることを見出し、本発明に到達した。
【0011】本発明の上記の目的は、亜鉛系めっき鋼板
上に化成処理層を介して少なくとも2層の有機皮膜層を
有するプレコート鋼板において、前記有機皮膜層の最下
層にジルコニア(ZrO2 )、アルミナ(Al2 3
及びチタニア(TiO2 )から成る群から選ばれた少な
くとも1種の金属酸化物粒子を5〜80重量部含有する
ことを特徴とするプレコート鋼板により達成された。以
下、本発明について更に詳細に説明する。
【0012】プレコート鋼板は、平板部の耐食性はもち
ろん、加工部及び切断面端部の耐食性が重要であるた
め、使用環境がさほど厳しくない建築用内外装、家電用
製品等の一部の用途では冷延鋼板を基板として使用する
ことができるが、自動車等の使用環境が厳しい用途で
は、亜鉛系めっき鋼板を使用している。
【0013】基板として用いる亜鉛系めっき鋼板として
は、公知の亜鉛系めっき鋼板の中から適宜選択して使用
することができるが、特にZnめっき鋼板、Zn−Ni
合金めっき鋼板、Zn−Fe合金めっき鋼板、Zn−M
n合金めっき鋼板、Zn−Cr合金めっき鋼板、Zn−
Al合金めっき鋼板、Zn−Co−Cr合金めっき鋼板
など挙げられる。
【0014】これらのめっきを被覆する方法としては公
知のめっき方法の中から適宜選択して使用することがで
き、例えば電気めっき、溶融めっき、拡散めっき、溶射
及び蒸着等が挙げられる。
【0015】めっき量は耐食性や加工性の観点から20
〜160g/m2 の範囲であることが好ましく、特に4
0〜160g/m2 の範囲であることが好ましい。めっ
き量が20g/m2 未満になると、めっき量に比べて母
材の板厚が厚く成り過ぎ、切断部の端部耐食性が悪化す
る。逆に、160g/m2 を超えると、加工性が著しく
悪化する。
【0016】また、本発明に係る亜鉛系めっき鋼板は、
有機皮膜との密着性及び耐食性を向上させるため、クロ
メート処理、リン酸亜鉛処理、リン酸鉄処理及びリン酸
−クロム処理などの公知の化成処理の中から適宜選択し
て施すことができる。この化成処理に際しては、耐食性
及び加工性の観点からクロメート処理におけるクロム皮
膜重量にあっては、クロム元素量として10〜100m
g/m2 の範囲とすることが好ましく、またリン酸亜鉛
処理及びリン酸鉄処理における皮膜重量は0.3〜1.
5g/m2 の範囲であることが好ましい。
【0017】更に、本発明においては、金属酸化物を分
散させる有機皮膜としてのバインダー樹脂としては、公
知の合成樹脂の中から適宜選択して使用することがで
き、例えば、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニ
ル樹脂、クロロプレン樹脂及びこれらの変性樹脂等が挙
げられる。これらのバインダー樹脂を使用することによ
り、分散させる金属酸化物と樹脂とを互いに強固に密着
させることができる。この有機皮膜層は上記化成処理層
を介して亜鉛系めっき鋼板上に少なくとも2層設けるこ
とができる。
【0018】これらのバインダー樹脂で形成される有機
皮膜層の最下層中に分散させる金属酸化物粒子の配合量
は、ジルコニア、アルミナ及びチタニアから成る群から
選ばれた少なくとも1種を5〜80重量部の範囲であ
る。金属酸化物粒子の配合量が5重量部未満になると、
耐透湿性の効果が低下し、プレコート鋼板化した場合に
切断部の端部耐食性が改良されず、逆に80重量部を超
えるとプレス時の加工性が悪くなる。添加させる金属酸
化物粒子は耐透湿性の観点からジルコニアが最も優れる
が、アルミナやチタニアと併用しても良い。
【0019】また、上記バインダー樹脂に分散させる金
属酸化物粒子の粒径は、0.5〜100μmの範囲であ
ることが好ましい。金属酸化物粒子の粒径が0.5μm
未満になると、十分な耐透湿性が得られず、逆に100
μmを超えると各粒子間の間隙が大きくなり、やはり十
分な耐透湿性が得られない。
【0020】バインダー樹脂のコーティング厚さは、分
散させる金属酸化物粒子の粒径よりも厚いことが望まし
いが、艶消しや特別の表面性状が必要な場合には任意な
厚さを適宜選択することができる。また、通常塗料に添
加される有機無機の体質顔料、着色顔料、アルミニウム
粉、ニッケル粉などの光輝材、またレベリング材、紫外
線吸収剤光安定剤等の各種添加剤を適宜添加することが
できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0022】実施例1〜20 板厚0.8mmの溶融亜鉛系めっき鋼板(両面めっき:
めっき目付量片面60g/m2 )に、通常のリン酸亜鉛
処理を施した後、下塗り塗料としてエポキシ変性ポリエ
ステル樹脂塗料を用い、この樹脂中にジルコニア、アル
ミナ、チタニアの各金属酸化物を表1に示した粒径及び
配合部数になるように混合し、乾燥膜厚5〜100μm
になるようにコーティングし、次いで最高到達板温21
0±10℃、焼き付け時間60秒間の条件で塗装した。
【0023】その後、上塗り塗料としてポリエステル樹
脂塗料〔塗膜形成主要素として三井サイアナミッド株式
会社製サイメル303(直鎖型ポリエステル:数平均分
子量Mn=35,000、ガラス転移点=38℃を70
重量部と、メチル化メラミン樹脂30重量部含有)、硬
化促進剤(ドデシルベンゼンスルホン酸:三井サイアナ
ミッド株式会社製触媒#600)4重量部、顔料として
酸化チタン100重量部を配合したポリエステル樹脂塗
料〕を、乾燥膜厚で20〜30μmになるように塗布
し、次いで最高到達板温210±10℃、焼き付け時間
60秒間の条件で塗装して実施例1〜20のプレコート
鋼板を作製した。
【0024】作製したプレコート鋼板の断面図を図1に
示す。図1中、1は鋼板、2は亜鉛系めっき層、3は化
成処理層、4は有機皮膜(プライマー層)、5は金属酸
化物粒子、6は有機皮膜(上塗り層)を示す。
【0025】比較例1〜40 金属酸化物にシリカを追加して用いた他は、実施例と全
く同様にして表1に示した金属酸化物の粒径、配合部数
になるように混合して比較例1〜40のプレコート鋼板
を作製した。
【0026】評価試験 実施例1〜20及び比較例1〜40のプレコート塗装鋼
板について、下記に示す耐食性及び加工性を評価した。
その評価結果を表1及び2に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】(1)耐食性評価 耐食性は5%の塩水噴霧試験を240時間行い、各試験
片切断面からの塗膜ふくれ幅を判定して評価した。 ○ : 片側ふくれ幅1mm以下 × : 片側ふくれ幅5mm以上
【0030】(2)加工性評価 加工性は5mmのスペーサーを挟んで180度折り曲げ
加工を行った後表面のクラックの発生状況を観察して評
価した。 ○ : クラックの発生なし × : クラックの発生あり
【0031】表1及び2の結果から、実施例1〜20の
プレコート鋼板は、比較例1〜40のプレコート鋼板に
比べて耐食性及び加工性に優れていることが確認され
た。
【0032】
【発明の効果】本発明のプレコート鋼板は、亜鉛系めっ
き鋼板上に化成処理層を介して少なくとも2層の有機皮
膜層を有するプレコート鋼板において、前記有機皮膜層
の最下層にジルコニア、アルミナ及びチタニアから成る
群から選ばれた少なくとも1種の金属酸化物粒子を5〜
80重量部含有することにより、耐湿性、耐水性及び耐
食性を向上させることができるので、建築用内外装材、
家電用製品又は自動車用内外装材等に好適に使用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプレコート鋼板の断面図である。
【符号の説明】
1 鋼板 2 亜鉛系めっき層 3 化成処理層 4 有機皮膜(プライマー層) 5 金属酸化物粒子 6 有機皮膜(上塗り層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 15/08 G

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜鉛系めっき鋼板上に化成処理層を介し
    て少なくとも2層の有機皮膜層を有するプレコート鋼板
    において、前記有機皮膜層の最下層にジルコニア(Zr
    2 )、アルミナ(Al2 3 )及びチタニア(TiO
    2 )から成る群から選ばれた少なくとも1種の金属酸化
    物粒子を5〜80重量部含有することを特徴とするプレ
    コート鋼板。
  2. 【請求項2】 金属酸化物粒子の粒径が0.5〜100
    μmであることを特徴とする請求項1記載のプレコート
    鋼板。
JP7876194A 1994-04-18 1994-04-18 プレコート鋼板 Pending JPH07284728A (ja)

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JP7876194A JPH07284728A (ja) 1994-04-18 1994-04-18 プレコート鋼板

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JP7876194A JPH07284728A (ja) 1994-04-18 1994-04-18 プレコート鋼板

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JP7876194A Pending JPH07284728A (ja) 1994-04-18 1994-04-18 プレコート鋼板

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JP (1) JPH07284728A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017154501A (ja) * 2016-03-01 2017-09-07 Jfe鋼板株式会社 塗装亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017154501A (ja) * 2016-03-01 2017-09-07 Jfe鋼板株式会社 塗装亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法

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