JPH07275362A - 気道陽圧式呼吸補助装置 - Google Patents

気道陽圧式呼吸補助装置

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JPH07275362A
JPH07275362A JP7063994A JP7063994A JPH07275362A JP H07275362 A JPH07275362 A JP H07275362A JP 7063994 A JP7063994 A JP 7063994A JP 7063994 A JP7063994 A JP 7063994A JP H07275362 A JPH07275362 A JP H07275362A
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JP
Japan
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compressed air
blower
air
silencer
pressure
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Application number
JP7063994A
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English (en)
Inventor
Tsuguyasu Shimote
從容 下手
Takayuki Ishizaki
多嘉之 石崎
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のCPAP装置等の呼吸補助装置におい
て、低騒音化のための特有の技術を組み合わせた改良さ
れた呼吸補助装置を提供しようとするものである。 【構成】 大気圧よりも高い圧縮空気を送出する圧縮空
気用送風手段と該圧縮空気用送風手段の送出側に連結さ
れた導管手段と、該導管手段の他端部に備えられたマス
ク手段及び冷却空気用送風手段を具備した呼吸補助装置
であって、少なくとも該圧縮空気用送風手段と該冷却空
気用送風手段及び該導管手段の一部を収納して空気取入
口と冷却空気排出口及び該導管手段の貫通部を有した筐
体手段を有し、該筐体手段内において少なくとも該圧縮
空気用送風手段を収納して空気導入部と冷却空気導出部
及び該導管手段の貫通部を有した実質上密閉型の消音ボ
ックス構造を有したことを特徴とする気道陽圧式呼吸補
助装置を提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大気を30cmH2
程度まで昇圧して呼吸の補助手段として鼻マスクを用い
て鼻孔部へ供給する気道陽圧式呼吸補助装置に関するも
のである。更に、詳細には睡眠時無呼吸症候群の治療手
段の一方法として、睡眠時に昇圧空気を鼻孔部を通して
呼吸気道内に送気し、気道内を持続的に陽圧に維持せし
めて、気道部の閉塞に起因する呼吸停止がもたらす血液
中の酸素濃度低下を防止するために提供される医療用具
である。
【0002】
【従来の技術】従来の非呼吸同調型の気道陽圧式呼吸補
助装置(CPAP装置ともいう)においては、大気圧よ
りも高い吐出圧力を発生する送風手段(ブロアー等)の
吸気及び送気(吐出)側のいずれの部位にも系内の圧力
レベルを制御可能な部材又は機構は設けられていない。
よって、使用者に対して治療効果を十分とするために要
求される通常4〜20cmH2 O程度の処方圧力、すな
わち系内の圧力レベルは、ブロアーの回転数によって一
義的に設定されるシステムとなっている。なお、この方
式の利点は使用者の吸気時においても、常時、処方圧力
の−3cmH2 Oという高いレベルで保持可能であるた
め、治療効果上好ましいとされていることである。
【0003】従来のCPAP装置は使用者の呼気時の呼
気がしづらい不快感を伴う欠点を有するが、その欠点を
解消する目的で、呼吸同調型の気道陽圧式呼吸補助装置
(以下単に呼吸補助装置ともいう)が提案されている。
【0004】これまでの呼吸同調型の呼吸補助装置は睡
眠時に使用するものであり、使用時の鼻孔部での圧力は
4〜20cmH2 O程度であることが多い。本来、この
装置の使用にあたっては、鼻孔部に持続的に陽圧を作用
させるもので、マスク手段、特に顔面とのシール部より
陽圧空気が洩れることは好ましくない。このとき、多量
の洩れは陽圧力の大巾な低下をきたし、その治療効果が
期待できずさらに目部への洩れは目部に障害をもたらす
危険性をも内包している。従って、マスク手段はヘッド
ギヤー及びキャップ等の鼻孔部への固定手段と共に用い
られる。使用者は、マスク手段については固定手段を利
用して十分に固定することが必要である。
【0005】更に、かかる装置の使用に際してのもう一
つの問題点は、装置より発生する騒音と振動である。装
置が、通常は在宅治療用の医療器具として利用され、か
つ、その使用時間帯が夜の6時頃から翌朝の9時頃まで
であるために、特に騒音の問題を技術上の解決すべき大
きなポイントとなっている。
【0006】送風手段としては、ブロアーが用いられる
ことが多く、その形態はアルミニウム製羽根車をプラス
チックで成形されたケース内に収納し、アルミニウム製
羽根車はプラスチックに固定された小型DCブラシレス
モーターのシャフトに固定される。この時のアルミニウ
ム製羽根車の外径は8〜20cm、全体厚さは7〜25
mmであり、この時上下の薄いアルミ板に挟まれた形で
設けられる羽根の数は4〜12枚である。特に好まれて
用いられるアルミニウム製羽根車は外径12cm、厚さ
8mm及び羽根枚数6枚のものである。
【0007】かかる装置において、4〜20cmH2
の陽圧状態を持続的に維持するためには、ブロアーのア
ルミニウム製羽根車の回転数は、5000〜10000
rpmの高速回転となる。この時20cmH2 Oで10
000rpmの高速回転時のブロアー単体での騒音レベ
ルは、60〜63dB(A)と高いレベルとなってい
る。そのために、従来のワンボックスタイプの呼吸同調
型の呼吸補助装置においては、吸音技術及び遮音技術が
効果的に活用され難いために、前述のブロアーをワンボ
ックスタイプの筐体内に収納後の騒音レベルが40〜5
0dB(A)と依然として高いレベルにとどまり、使用
者の安眠を妨げる結果となっていた。
【0008】また、従来の呼吸同調型の呼吸補助装置に
おける系内圧力の設定方式は、吸気時に治療上要求され
る最高の処方圧力(約20cmH2 O)の1.25倍近
くの高圧力に設定し、吸気時の系内の余剰空気をブロア
ーの送気側に付設した圧縮空気用リリーフ弁を介して系
外に排出することにより吸気時の系内の圧力コントロー
ルをする方式が採用されている。すなわちブロアーの回
転数は12000rpmと高いレベルに設定され、か
つ、回転数固定方式が採用されている。
【0009】このような従来の方式では、ブロアーが1
2000rpm以上の高い回転数を要求され、その結
果、騒音源のレベルが極めて高めに設定される。また、
ブロアーの風量が高めに設定される。その結果系内が低
圧にすることが要求される際に送気側に付設された圧縮
空気用リリーフ弁より排出される空気量が多量となるた
め、その排出音もまた高い騒音レベルとなる。このこと
に加えて、ブロアーの回転音及び風路内の空気の流れ音
と圧縮空気用リリーフ弁よりの空気の排出音とは、騒音
レベル及び周波数成分(スペクトル)が異なる。これ等
の2種類の音が使用者の吸気と呼気に同調せしめられ周
期的に発生することにより、使用者の安眠が妨げられ、
更に、使用者の不快感が助長される結果となっているの
が実情である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の気道
陽圧式呼吸補助装置において、系内が20cmH2 Oの
陽圧状態である時ブロアーのアルミニウム製羽根車の回
転数は10000rpmにも達する高速回転であり、こ
れにより生ずるブロアーの吸込及び送出口での風切り音
と風路内の空気の流れ音とを低減するために、いわゆる
音源への騒音対策の技術適応用が本発明の主要な部分を
占める。
【0011】なお、従来の気道陽圧式呼吸補助装置で
は、使用者の呼気時において、系内の空気量がブロアー
の送出空気量と使用者の呼気時に肺内から排出される呼
気空気量とが合算されるため、鼻孔マスク手段に設けら
れた換気用小孔(通常は孔径が5mm以下)から排出さ
れる空気量の増加速度の限界があり、次第に系内の残留
空気量が増加し、その結果として系内の圧力レベルが上
昇する場合がある。この現象は、使用者にとっては高い
陽圧となったマスク手段内へ呼気を吐き出すことが必要
となるため、非常に呼気がしづらいということになり、
安眠が妨げられる。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、音源への
騒音対策実施後のブロアーを本装置に組込むことや、一
層の騒音低減化を企てる目的で、従来のワンボックスタ
イプの気道陽圧式呼吸補助装置に対して、ブロアーが他
の電装部材等の収納部と明らかに区別された、密閉型の
消音ボックスを採用した、いわゆる複数ボックスタイプ
の気道陽圧式呼吸補助装置とすることが、本発明の目的
を達成するうえで非常に有効であることを見い出し、本
発明に到達したものである。
【0013】また、ブロアーの有する加振力を密閉型の
消音ボックスに伝播することを軽減し、そのことにより
固体振動音の発生を低減せしめ、かつ装置全体の振動を
低く押さえるために、有効な緩衝構造を考案実施し、更
に、フォーム状の吸材を巧妙に利用し、吸音と吸振とを
効果的に組合せて、特に制振効果を高めたことも、本発
明の技術上のポイントである。なお、この緩衝構造に対
しては、本発明の装置が使用者の出張又は旅行等に携帯
される機会が、比較的多いことを考慮した設計とするこ
とが求められているが、その要求に対しても十分に対応
可能な構成(構造)となっている点も特徴の1つであ
る。
【0014】すなわち本発明は、大気圧よりも高い圧縮
空気を送出する圧縮空気用送風手段と、該圧縮空気用送
風手段の送出側に連結された導管手段と、該導管手段の
他端部に備えられたマスク手段及び冷却空気用送風手段
を具備した呼吸補助装置であって、少なくとも該圧縮空
気用送風手段と該冷却空気用送風手段及び該導管手段の
一部を収納して空気取入口と冷却空気排出口及び該導管
手段の貫通部を有した筐体手段を有し、該筐体手段内に
おいて少なくとも該圧縮空気用送風手段を収納して空気
導入部と冷却空気導出部及び該導管手段の貫通部を有し
た実質上密閉型の消音ボックス構造を有したことを特徴
とする気道陽圧式呼吸補助装置を提供するものである。
【0015】かかる本発明には、該消音ボックス構造内
において、該圧縮空気用送風手段の吸入側及び送出側の
少くとも一方側にサイレンサー手段が具備された気道陽
圧式呼吸補助装置が含まれる。
【0016】さらに前記の本発明には、該吸入側サイレ
ンサー手段及び/又は該送出側サイレンサー手段が、流
路の拡大及び縮小型のサイレンサー手段である気道陽圧
式呼吸補助装置が含まれる。
【0017】さらに前記本発明には、該送出側サイレン
サー手段が、流路の縮小部と拡大部を各々2ケ所以上有
し、該拡大部における流路の面積比が1.1〜15倍の
範囲にあるものである気道陽圧式呼吸補助装置が含まれ
る。なお、該縮小部における流路の面積比としては1/
15〜1/1.1が好ましい。さらに拡大部の好ましい
面積比としては2〜15があげられ、特に2〜10が好
ましい。また縮小部の好ましい面積比としては1/15
〜1/2があげられ、特に1/10〜1/2が好まし
い。
【0018】さらに前記本発明には、該吸入側サイレン
サー手段及び/又は該送出側サイレンサー手段が、1回
以上の風路屈曲部を有するものである気道陽圧式呼吸補
助装置が含まれる。
【0019】さらに前記本発明には、該圧縮空気用送風
手段が、緩衝手段を介して該消音ボックス構造内に懸架
又は懸垂されている気道陽圧式呼吸補助装置が含まれ
る。
【0020】さらに前記本発明には、さらに、該マスク
手段を使用する使用者の呼吸サイクルの少なくとも一部
に同調して該マスク手段に供給される圧縮空気流量を調
節するための調節手段を有した気道陽圧式呼吸補助装置
が含まれる。
【0021】以下に、本発明についてさらに詳細に説明
する。前記の如く、従来のCPAP装置の系内の圧力設
定方式は、呼気時に治療上要求される処方圧力の最高値
(約20cmH2 O)に対して、約1.25倍近くの高
圧力(約25cmH2 O)に設定され、しかもこの状況
は処方圧力が低圧となった場合においても、固定して維
持され、使用者の吸気時の系内の圧力レベル上昇スピー
ドを高く保ち、治療効果の増大が企てられている。
【0022】前述の従来の呼吸同調型の気道陽圧式呼吸
補助装置における系内の圧力レベルは、呼吸時に治療上
要求される最高の処方圧力(約20cmH2 O)の1.
25倍近くの高圧力(約25cmH2 O)に設定されて
いる。すなわち、この時の送風手段(ブロアー)のモー
ター回転数は12000rpmと高速であり、その結果
ブロアー単体の音レベルが65〜67dB(A)と高い
レベルに設定される。併せて、ブロアーの風量もまた、
高流量に設定され、そのために系内が低圧力にすること
が要求される使用者の呼気時に圧縮空気用リリーフ弁よ
り排出すべき余剰圧縮空気量が多量となることにより、
圧縮空気用リリーフ弁よりの空気の排出音もまた高い騒
音レベルとならざるを得ない。
【0023】このことに加えて、ブロアーの回転音及び
風路内の空気の流れ音や風切り音と前述の圧縮空気用リ
リーフ弁よりの空気の排出音とは騒音レベル及び周波数
成分(スペクトル)がことなり、これらの2種類の騒音
が使用者の吸気の呼気とに同調せしめられ、周期的に発
生することにより、使用者の安眠が妨げられ、更に使用
者の不快感を助長する結果となる。
【0024】また、従来の呼吸同調型の呼吸補助装置は
従来の非呼吸同調型のCPAP装置と同様にワンボック
スタイプであるが故に、吸音技術及び遮音技術の応用に
よる騒音低減効果が著しく低いために、前述のブロアー
を該ワンボックス内に収納した後においても、その騒音
レベルは〜55dB(A)と高いレベルにとどまり、か
つ、既述の如く、使用者の吸気時には圧縮空気用リリー
フ弁よりの余剰圧縮空気の排出音が支配的となるため
に、55dB(A)と非常に高いレベルとなり、この高
低差の大きい騒音が使用者の吸気及び呼気に同調せしめ
られて、周期的に発生し、使用者の安眠が著しく妨げら
れ、更に使用者の不快感を助長する結果となる。
【0025】本発明は、かかる従来技術における問題点
のうちで特に騒音について改善するために、従来のワン
ボックスタイプの装置ではなくて、少なくとも圧縮空気
用送風手段と収納して大気空気導入部と冷却空気導出部
及び導管手段の貫通部を有した実質上密閉型の消音ボッ
クス構造を装置の筐体内に有したいわゆる複数ボックス
タイプを採用したことを特徴としている。なお、消音ボ
ックス構造は、外殻を形成する筐体の構成面部材と別な
構成面部材からなり二重構造を形成するようにしてもよ
いが、消音ボックスを形成する面部材の一部が外殻を形
成する筐体の構成面部材と共通するものであってもよ
い。かかる消音ボックス構造の内面側には、発泡ウレタ
ンフォーム等の吸音部材が具備されていることが好まし
い。また消音ボックス構造の内面等において、振動を良
く制するための制振材が具備されていることが望まし
い。なお、消音ボックス構造だけではなくて、装置の外
殻を形成する筐体の内面側にも吸音材や制振材を具備さ
せてもよい。また圧縮空気用送風手段の具体例として
は、ブロアー、小型低圧コンプレッサー等があげられ
る。
【0026】本発明のさらに好ましい態様として、消音
ボックス構内において、圧縮空気用送風手段の吸入側及
び送出側の少くとも一方側にサイレンサー手段が具備さ
れているものがあげられる。吸入側と送出側の双方にお
いてサイレンサー手段が具備されたものが低騒音で特に
好ましいが、送風側のみにサイレンサー手段を具備させ
たものも好ましい。
【0027】それらのサイレンサー手段としては、各々
の空気の流路の拡大・縮小型のサイレンサー機構を採用
したものが好ましい。特に送風側のサイレンサー手段と
して、その流路の縮小部と拡大部が各々2ケ所以上有す
るものが好ましく、殊に拡大部に流路の拡大率が1.1
〜1.5倍の範囲にあるものが好ましい。
【0028】また他のサイレンサー手段の好ましい具体
例としては、各流路において1回以上の屈曲部を有する
ものが挙げられる。なお、これらの流路の屈曲タイプの
サイレンサーや流路の拡大・縮小タイプのサイレンサー
において、流路の内側に吸音材を具備させたものが好ま
しい。
【0029】さらに本発明の装置の好ましい態様とし
て、圧縮空気送風手段が、スプリング等の緩衝手段を介
して消音ボックス構造内に懸架又は懸垂されているもの
があげられ、特に圧縮空気送風手段と消音ボックス内壁
との間隙が0.5〜10mmの範囲になるように設置さ
れているものが、全体をコンパクトにするうえで好まし
い。
【0030】また本発明の装置としては、その装置のマ
スク手段を使用する使用者の呼吸サイクルの少なくとも
一部に実質上同調してマスク手段に供給される圧縮空気
流量を調節するための調節手段を有したものが実用上好
ましい。例えば、系内の圧力設定方式を、吸気時に治療
上要求される圧力に応じてブロアー回転数を可変設定す
る方式とし、呼気時の系内圧力は、ブロアーの吸入側ダ
ンパーや制御弁等の吸入量調節手段を絞り、系内の余剰
空気量を大巾に減少せしめ、すなわち該圧縮空気用リリ
ーフ弁等の圧縮空気送出量調節手段より放出すべき余剰
空気排出量を微少化する方策を採用し、ブロアー関係の
音源及び圧縮空気用リリーフ弁よりの空気排出音の騒音
レベル低減化可能なシステムを採用したものが好まし
い。
【0031】このように圧縮空気流量の調節手段として
は、圧縮空気用送風手段の吸入量調節手段と圧縮空気送
出量調節手段の両方を用い、双方の調節手段又は吸入量
調節手段の作動を使用者の呼吸サイクルの少なくとも一
部に実質上同調させることが望ましい。
【0032】吸入量調節手段としての制御弁及び圧縮空
気送出量調節手段としての圧縮空気用リリーフ弁の開閉
のタイミングは、例えばブロアーの送出口部等に、使用
者の吸気及び呼気に応じて生ずる系内の圧力変化を電気
信号に変換する半導体圧力センサー等の圧力変動検出手
段が設けられ、「圧力―電気」信号変換手段より発信さ
れた電気信号により決定される。更に好ましくは、その
電気信号により、圧縮空気用リリーフ弁等の圧縮空気送
出量調節手段の「開・閉」のタイミングと、流路開度制
御弁等の吸入量調節手段の「開・閉」のタイミングを逆
にするためのマイクロコンピュータ等の制御手段を備え
たものがあげられる。
【0033】なお、使用者の「呼気がしづらい」という
問題点を解消し得る系内の圧力設定方式としては、送風
手段の送出側(吐出側)に、使用者の吸気及び呼気時の
系内の余剰圧縮空気を系外にすみやかに排出し得る圧縮
空気送出量調節手段(圧縮空気用リリーフ弁等)が設置
され、その圧縮空気用リリーフ弁の開度が使用者の吸気
及び呼気に応じて生ずる系内の圧力変化に実質上同調
し、連動して決定され、特に、呼気時において医師の指
示に従って使用者の最も快適な使用感を得られる系内の
圧力レベル(最低値:4cmH2 O)が設定可能な構成
を採用することが好ましい。この構成の主要な部分すな
わち技術上のポイントは、圧縮空気用リリーフ弁の弁体
駆動手段として、従来は、スピーカーの振動板の駆動手
段として使用されているボイスコイル及びソレノイド等
を用いることにより圧縮空気用リリーフ弁の開度を瞬時
に、かつ、階段的に設定可能とした点である。
【0034】さらに具体的には、ブロアー等の圧縮空気
用送風手段において、吸入側サイレンサー手段が平面板
又は緩かな曲面板であり、最も好ましくは、平面板で、
その構造がプラスチック板材と吸音部材からなる積層構
造を有し、プラスチック板材の板厚は1〜4mm、好ま
しくは2〜3mmであり吸音部材(発泡ウレタンフォー
ム等)板厚は5〜20mm、好ましくは5〜10mmで
あり、かつ、積層板の面積がブロアー吸入口面積の20
〜60倍、好ましくは30〜50倍であり、更に該積層
板の吸音部材面がブロアーの吸入口に対向せしめられ固
定され、その間隙が0.1〜4mmであり、好ましくは
0.5〜2.5mmとなるよう付設され、更に望ましく
は、前述のブロアー吸入量調節のための制御弁が該サイ
レンサー部に巧妙に内包する形で組込まれることが技術
上の重要なポイントである。
【0035】ここで、該積層版に対して駆動手段(ソレ
ノイド、ボイスコイル又はカム)を介して駆動可能な構
造とし、その結果該積層板とブロアーの吸気口との間隙
が0.5〜2.5mmの間でその開度が自動的に制御す
ることにより、前述の制御弁の代替機構とすることも有
用である。
【0036】一方、ブロアーの送出側サイレンサー手段
は、送気導入口と送気送出口との間に、風路の縮小及び
拡大手段を2ケ所以上設け、その拡大率がそのいずれの
個所においても1.1〜10倍であり、かつ風路の屈強
部を1ケ所以上設け、そのうち特に送気導入口又は送気
口の少なくとも、一方の屈曲角度が90°以上である送
出サイレンサー手段が設けられていることが好ましい。
【0037】更に、本発明の技術上の他のポイントとし
て、前述の空気制御弁及び圧縮空気用リリーフ弁及び吸
入側サイレンサー並びに送出側サイレンサー手段を具備
した送風手段(ブロアー)が、外殻を形成する筐体と明
らかに区分された、プラスチック製で板厚が2〜5m
m、好ましくは2〜3mmで、かつ内部に制振材と吸音
部材とが積層されて内張りされた実質上密閉型の消音ボ
ックスに収納され、更に大気圧よりも高く吐出圧力を発
する送風手段(ブロアー)が緩衝部材、例えばスプリン
グ状のバネ又は吸振ゴム、好ましくはバネにより2ケ所
以上で消音ボックス内に懸架又は懸垂、好ましくは懸架
され、消音ボックスの周囲壁すなわち吸音部材面との間
隙が0.5〜10mm以内で、好ましくは2〜5mm以
内となるように設置されていることが好ましい。
【0038】
【作用】本発明の気道陽圧式呼吸補助装置において、系
内の圧力レベルは、基本的には大気圧よりも高い吐出圧
力を発生するブロアー等の送風手段の吸入空気量により
ある程度決まる。この吸入空気量の増減は、通常ブロア
ーのモーター回転数を可変することにより可能となる。
【0039】一般に、ブロアーのモーター回転数が高速
となるに従ってブロアーの吸入空気量は増加するが、騒
音レベルもまた高くなることが確認されている。
【0040】本発明の好ましい具体的態様例では、圧縮
空気用ブロアー、吸入部の制御弁、送出部のリリーフ
弁、吸入及び送出サイレンサー手段及び系内の圧力変化
を電気信号に変換する手段を収納する目的で、外殻を形
成する筐体とは明らかに区分された実質上密閉型の消音
ボックスが用いられ、それ等の部材は、圧縮空気用リリ
ーフ弁を除き、個々の部材が巧妙に組合わされ一体化さ
れた後に、スプリングにより懸架され、消音ボックスの
周囲壁との最少間隙が約0.5〜10mm以下となるよ
うに設置され、消音ボックスへの加振力伝播量を軽減せ
しめる。
【0041】またブロアーについては、吸入及び送出口
部において、それぞれに対して屈曲部を有する流路と空
気流れが縮小及び拡大手段を有する等のサイレンサー手
段を付設し、ブロアーの吸入及び送出時の空気流れ音の
騒音レベルを低減化する。
【0042】本発明の装置で用いられる風量制御手段
(制御弁)等の吸入量調節手段は、ブロアーの回転数を
所定の値に固定試運転する方式において、ブロアーの吸
気口部に付設し、制御弁の開閉によりブロアーの吸入空
気量を増減せしめて系内の吸入側圧力レベルを設定す
る。更に、ブロアーの送出部に付設された圧縮空気用リ
リーフ弁は、前述の風量制御弁の開閉タイミングとは、
全く逆の動作をする。すなわち、吸入側風量制御弁が
「開」である場合、送入側圧縮空気用リリーフ弁は
「閉」である。この吸入側風量制御弁及び圧縮空気用リ
リーフ弁の開閉動作のタイミングは、本発明の呼吸同調
型の呼吸補助装置の使用者の吸気に応じて生ずる系内の
圧力変化を電気信号に変換する発信された電気信号によ
り決定される。
【0043】
【実施例】以下に実施例をあげて、本発明をさらに具体
的に詳述するが、本発明はその実施例に何ら限定される
ものではない。
【0044】図1は、本発明に関する好ましい実施態様
例における、使用者による実際の使用時のフロー説明図
を模式的に示したものである。すなわち図1において、
大気空気が吸入側サイレンサー手段でもある吸入量調節
手段である流路開度制御弁1を通過して送風手段である
ブロアー2によって圧縮空気となり、送出側サイレンサ
ー手段3を通り、圧縮空気送出量調節手段である送出側
リリーフ弁4及び加湿器5を経て、マスク手段6に至
る。なお、サイレンサー手段3は流路が縮小及び拡大す
るための手段を具備したものである。サイレンサー手段
の下流側には、系路内の圧力変化を検出するための圧力
変動検出手段である半導体型圧力センサー7が具備され
ており、使用者の例えば吸気開始時等を検出するように
なっている。そこで検出された圧力変動についての信号
に基づいて、制御手段であるマイクロコンピューター手
段8を介して、流路開度制御弁1と送出側リリーフ弁4
の開度が各々制御される。マスク手段6には、約4mm
の直径の小径9が2個具備されており、使用者の呼気が
マスク手段から排出できるようになっている。なお、マ
スク手段としては、鼻と口の両方を被うものが好ましい
が、鼻のみを被うものであってもよい。また圧力センサ
ー7の位置は、ブロアー2の下流側でマスク手段6の上
流側であればどこでもよく、図1の他の例としてブロア
ー2の送出口、リリーフ弁4の吸入口や送出口等があげ
られる。
【0045】図2は、本発明の装置の好ましい実施態様
例における、圧縮空気用送風手段111、吸入側サイレ
ンサー手段を兼ねた吸入量調節手段119、圧縮空気送
出量調節手段115、送出側サイレンサー手段113、
圧力変化検出手段や冷却空気用送風手段109等を筐体
100に収納したものを模式的に示した側断面図であ
る。なお、図2では断面を示す斜線を便宜上部分的に省
略する。
【0046】図2において、100が外殻筐体、102
が大気空気取入口、103が吸入量調節手段と圧縮空気
送出量調節手段を制御するためのマイクロコンピュータ
ー等を具備した電気計装ボード、104が操作用のディ
スプレイ板、107が消音ボックス構造部の空間、10
5が消音ボックス構造への大気空気の流入口、106が
消音ボックス107の内面にはられた制振材と吸音材の
積層体、108が消音ボックスからの大気空気の流出
口、109が冷却空気用送風手段であるファン、110
が大気空気の排出口である。なお、排出口110は、図
示の便宜上図2の左端(筐体100の前面)に記載した
が、実用的には筐体100の側面又は後面に設けること
が望ましい。
【0047】さらに図2において、111が圧縮空気用
送風手段であるブロアー(詳細は後記の図3参照)、1
12がブロアー111からの圧縮空気の送出管、113
が送出管112に接続された送出側サイレンサー手段、
114が送出側サイレンサー手段からの圧縮空気の送出
管、115が送出管に接続された圧縮空気送出量調節手
段としての送出側リリーフ弁(詳細は後記の図5参
照)、116が送出側リリーフ弁からの圧縮空気の送出
管(便宜上一部を破線で表示)、117が圧縮空気の流
出口、118が圧縮空気用導出管、119が吸入空気量
調節手段を兼ねた吸入側サイレンサー手段(詳細は図3
参照)、120がブロアー111を懸架するスプリング
状バネ手段、121がコード巻き取り収納部である。
【0048】図3は、本発明の装置に用いられる送風手
段とサイレンサー手段でもある吸入量調節手段を一体化
したものの概略を、断面図により例示したものである。
なお、断面を示す斜線は、便宜上部分的に省略する。図
3において、17が送風手段であるブロアーにおけるア
ルミニウム製羽根車(ランナー)であり、10がそのラ
ンナー駆動用小型DCモーターであり、11がブロアー
の圧縮空気たまり部であり、12がブロアー本体の下部
容器であり、13がブロアー本体の上蓋であり、21が
ブロアーの空気吸入口であり、25がブロアーからの圧
縮空気送出口であり、26が絞り部材である。
【0049】また図3において、24はブロアーへの吸
入量を調節するための吸入量調節手段における開度決定
手段としての発泡プラスチック平板である。なお、これ
はサイレンサー手段の吸音部材としても機能する。同図
において、23が制振板であり、22が基板であり、1
4が支柱であり、15がスプリングであり、16がガイ
ドピンであり、18が支柱であり、19が支持板であ
り、20がソレノイドである。
【0050】図3におけるブロアーにおいては、ランナ
ーの外径寸法は、直径100〜170mmが好ましく、
さらに好ましくは105〜130mmであり、ランナー
の全体厚みは5〜30mm、好ましくは7〜20mmで
ある。例えば具体的なブロアーのランナー(羽根車)
は、外径120mm、厚さ0.8mmの平面板が6枚の
厚さ0.8mm、巾6.0mm、長さ約80mmの湾曲
状のブレードを介して上下2枚設けられ固定せしめら
れ、平面板の一方に空気吸入口が設けられ、そのサイズ
は直径が40mmである。ランナーの材質は軽量化及び
強度の面からアルミニウム製部材が採用される。ランナ
ー(羽根車)は、駆動用(回転用)DC小型モーターの
回転軸に取付フランジ等を介して固定される。ブロアー
ケースは、上下方向に2分割可能なことを特徴とし、上
部ケースと下部本体ケースとは、2ケ所以上設けられた
フランジ(ラグ部)を介して固定ビスにて結合される。
【0051】アルミニウム製ランナー(羽根車)は上部
ケースのほぼ中央部に位置するように収納され、DC小
型モーターは下部本体ケースの中央凸部に4本の固形ビ
スを介して固定される。
【0052】本実施例では、DC小型モーターのモータ
ー部が図示の如く下部本体ケース部の圧縮空気溜り部に
対して外側に、すなわち、ブロアーケースの外部に位置
するように設置(固定)されているが、DC小型モータ
ーの種類に応じては、モーター部の冷却効果を高める目
的で、圧縮空気溜り部側、すなわち、ブロアーケースの
内部に位置するよう設置される場合もある。
【0053】次にブロアーケースの外径寸法であるが、
上部ケース及び下部本体ケースの内径は、アルミニウム
製ランナー(羽根車)の外径寸法より、通常は2〜12
mm大きく設定することが考えられるが、好ましくは4
〜8mm大きく、具体的には5mm大きく設定され上部
ケース及び下部本体ケースの内径は130mmに設定さ
れている。同様に、ブロアーケースにおいて上部ケース
と下部ケースとを固定ビスにより結合された時の総高さ
は30〜80mmが考えられるが、好ましくは35〜6
0mmであるが本実施例では総高さは43mmが採用さ
れている。
【0054】また、ブロアーの特徴は、上部ケースのラ
ンナー収納空間部と下部本体ケース部の圧縮空気溜り部
とが、ランナー設置側が閉じられた円筒により、明確に
区分され、かつ上部ケースのランナー収納空間部を下部
本体ケースの圧縮空気溜り部との圧縮空気の流路間に絞
り部材が設けられていることである。
【0055】この時の絞り部材である片端面が閉じられ
た円筒の外径寸法は、外径については、アルミニウム製
ランナーの外径と同じにすることが、最適条件であるた
めに、本実施例では120mmとし、片端面の円板の厚
みは騒音対策上及び剛性を要求されることから本体ブロ
アーケースの厚みと同じ3mmが採用されている。ま
た、円筒の長さ(円板厚みを含む)は、5〜15mmが
考えられるが、好ましくは6〜10mmであるが、本実
施例では8mmが採用されている。
【0056】更に、この片端面が閉じられた円筒部はア
ルミニウム製ランナーの空気吸入口が設けられていない
アルミニウム製平板との間隙は、0.5〜2.5mmが
考えられ、好ましくは1.0〜2.0mmであり、本実
施例では1.5mmが採用されている。次に、円筒部外
周(表)面と本ブロアーの内周面との間隙は、アルミニ
ウム製ランナーとブロアー内表面との間隙と同じにする
ことが最適条件であるために、本実施例では5.0mm
が採用されている。
【0057】なお、本ブロアー及び片端面が閉じられた
円筒の材質は、軽量で、安価で、かつ成型性の面からプ
ラスチック材が用いられ、特に、アクリル樹脂及びAB
S樹脂は好ましい素材であるが、本実施例ではABS樹
脂が用いられている。
【0058】図3には、さらに本ブロアーの吸入側サイ
レンサー手段としても機能し得る吸入量調節手段の実施
例を示す。図に示す如く、3層の積層構造を有する平面
板であり、その機構において基板は厚さ2mmのABS
樹脂板、中間に板厚1.0mmの制振及び遮音機能を有
する高分子成型板を配し、更にその表面に厚さ5mmの
吸音部材を貼合せた形がとられている。また、その外径
寸法は、ブロアーケースの外径寸法と同じとすることが
最適条件であることから直径136mmが採用されてい
る。この3層構造の積層板がブロアーの吸入口(直径2
0mm)の上部に対向して4本の固定ビスで固定される
が、この時の積層板の吸音材表面との間隙は2mmが採
用されている。この場合の吸入側での流路面積の縮小
比、すなわち(間隙部の最小面積)/(吸入口の面積)
が約1/2.5である。かかる流路面積の縮小比として
は、1/15〜1/1.1が好ましく、更に1/15〜
1/2が、特に1/10〜1/2が好ましい。
【0059】本実施例では、吸入側サイレンサー手段で
ある3層積層板を、ソレノイド又はボイスコイル等の駆
動手段を介して、使用者の吸気及び呼気の系内圧力の圧
力変化に応じて駆動させブロアーの吸気口を開閉せしめ
ることにより、ブロアーの風量制御手段とサイレンサー
手段とを兼用することも可能である。図3は、かかる吸
気サイレンサー手段と本ブロアーの吸入風量制御手段で
ある制御弁との巧妙な組み合わせに関する実施例を示
す。
【0060】図4は、本発明の装置に用いられる送出側
サイレンサー手段の実施態様例である。同図において、
41がサイレンサー本体の円筒状容器であり、42が圧
縮空気の導入口、44が流出口、45が流路縮小部材、
43が縮小流路である。
【0061】同図に示す如く、送気側サイレンサーにお
いては、本体部は、両端面が閉じられた円筒状であり、
その内径と全長との比率が1.0〜3.0、好ましくは
1.1〜2.0であり、本実施例では、その比率が1.
85すなわち、内径40mm、全長74mmの円筒が採
用されている。圧縮空気の導入口は本体部の円筒面上に
付設され、送気口は導入口の設けられた位置から最も離
れた、本体部の円筒端面部の中央部に付設される。更
に、本体部の円筒部分のほぼ中央にその厚さ3〜15m
mであり、好ましくは5〜10mmであるが、本実施例
ではその値が10mmである吸音部材により、導入口と
送気口とが明らかに仕切られていることが特徴である。
また、吸音部材は、送気サイレンサーの本体部の円筒内
部に貼付られた、厚さ5mmの吸音部材により、本体部
の円筒部分のほぼ中央に、その両側より挟まれる形で支
持され、位置付けられている。詳述すると、最初は、導
入口と本体部の円筒外周表面部との接合部で風路の断面
積が拡大されており、その面積比は約3である。次は、
吸音部材の仕切板部であり、この部分では導入口側で
は、風路は縮小され、その縮小された風路断面積比は1
/9であり、送気口側では逆に拡大されその拡大された
風路断面積比は9である。最後は、本体部の円筒外周表
面と送気口との接合部で風路断面積が縮小され、その面
積比として約3が採用されている。
【0062】また、送出側サイレンサー手段には、使用
者の吸気及び呼気に応じて生ずる系内の圧力変化を検知
する目的で、圧力ポートが付設されている。その圧力ポ
ートで検知された圧力変化は、吸気及び呼気に応じて生
ずる系内の圧力変化を電気信号に変換する手段、すなわ
ち半導体方式の圧力センサーに対して、細いポリウレタ
ン製の導管を介して伝達される。その結果、系内の圧力
変化パターンが電気信号に変換され、装置内に収納、設
置されているコンピューター内にこの電気信号が取り込
まれることにより、微少時間[dt]における圧力の微
少変化量[dp]との比、すなわち[dp/dt]が演
算集積され、この演算結果の分析により、使用者の吸気
及び呼気における、各々の開始点及び終了点が求められ
る。このように、この吸気及び呼気の開始点を特定し、
この各々の開始点のタイミングに合せて、前述の吸入風
量制御手段に設けられた駆動手段(制御弁のソレノイド
又はボイスコイル)並びに送出風量制御手段に設けられ
た駆動手段(リリーフ弁のソレノイド又はボイスコイ
ル)を、電気的にコントロールする信号を発信し得る手
段が装備されている。
【0063】図5は、本発明の装置に用いられる圧縮空
気送出量調節手段の具体例である送出側リリーフ弁の概
略を断面図により示したものである。なお、断面を示す
斜線は便宜上必要最小限に記入し、その他は部分的に省
略する。
【0064】図5において、31は送出側リリーフ弁の
吸入口であり、38は送出口であり、37が圧縮空気の
排出口であり、32が圧縮空気の排出量を調節するため
のリリーフ弁体であり、33がリリーフ弁体を調節する
ためのソレノイドであり、36がソレノイドブラケット
であり、35がスプリングであり、34がスルピングハ
ウジングである。
【0065】前記した図2に示す本発明の呼吸補助装置
において、各々の騒音低減対策についての騒音低減効果
を実測したところ、表1に示すような結果が得られた。
【0066】
【表1】
【0067】
【発明の効果】本発明の気道陽圧式呼吸補助装置は、装
置の運転音を低下させて、使用者の使用感を良好にする
効果を奏するものである。また場合によっては、使用者
の吸気及び呼気に同調し、系内の圧力パターンを巧妙に
変化せしめて、使用者の使用感(使い心地)を良くし、
かつ、呼気時においても、治療効果が期待される最低圧
力である約5cmH2 Oを確実に維持することを容易に
した優れた効果も奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の実施態様例における、使用者に
よる使用時の模式的なフロー説明図。
【図2】本発明の装置の実施態様例における圧縮空気用
送風手段等を筐体内に収納したものの例示。
【図3】本発明の装置の実施態様例における送風手段と
吸入側サイレンサー手段の例示。
【図4】本発明の装置の実施態様例における送出側サイ
レンサー手段の例示。
【図5】本発明の装置の実施態様例における圧縮空気送
出量調節手段の例示。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大気圧よりも高い圧縮空気を送出する圧
    縮空気用送風手段と、該圧縮空気用送風手段の送出側に
    連結された導管手段と、該導管手段の他端部に備えられ
    たマスク手段及び冷却空気用送風手段を具備した呼吸補
    助装置であって、少なくとも該圧縮空気用送風手段と該
    冷却空気用送風手段及び該導管手段の一部を収納して空
    気取入口と冷却空気排出口及び該導管手段の貫通部を有
    した筐体手段を有し、該筐体手段内において少なくとも
    該圧縮空気用送風手段を収納して空気導入部と冷却空気
    導出部及び該導管手段の貫通部を有した実質上密閉型の
    消音ボックス構造を有したことを特徴とする気道陽圧式
    呼吸補助装置。
  2. 【請求項2】 該消音ボックス構造内において、該圧縮
    空気用送風手段の吸入側及び送出側の少くとも一方側に
    サイレンサー手段が具備された請求項1の気道陽圧式呼
    吸補助装置。
  3. 【請求項3】 該吸入側サイレンサー手段及び/又は該
    送出側サイレンサー手段が、流路の拡大及び縮小型のサ
    イレンサー手段である請求項2の気道陽圧式呼吸補助装
    置。
  4. 【請求項4】 該送出側サイレンサー手段が、流路の縮
    小部と拡大部を各々2ケ所以上有し、該拡大部における
    流路の面積比が1.1〜15倍の範囲にあるものである
    請求項3の気道陽圧式呼吸補助装置。
  5. 【請求項5】 該吸入側サイレンサー手段及び/又は該
    送出側サイレンサー手段が、1回以上の風路屈曲部を有
    するものである請求項2の気道陽圧式呼吸補助装置。
  6. 【請求項6】 該圧縮空気用送風手段が、緩衝手段を介
    して該消音ボックス構造内に懸架又は懸垂されている請
    求項1の気道陽圧式呼吸補助装置。
  7. 【請求項7】 さらに、該マスク手段を使用する使用者
    の呼吸サイクルの少なくとも一部に実質上同調して該マ
    スク手段に供給される圧縮空気流量を調節するための調
    節手段を有した請求項1〜7のいずれかに記載の気道陽
    圧式呼吸補助装置。
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