JPH07275210A - 体調検出装置及び体調判定方法 - Google Patents

体調検出装置及び体調判定方法

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JPH07275210A
JPH07275210A JP6097875A JP9787594A JPH07275210A JP H07275210 A JPH07275210 A JP H07275210A JP 6097875 A JP6097875 A JP 6097875A JP 9787594 A JP9787594 A JP 9787594A JP H07275210 A JPH07275210 A JP H07275210A
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temperature
physical condition
measured
skin
person
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JP6097875A
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Toshio Harada
利雄 原田
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Bosch Corp
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Zexel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被測定者の様々な体調を検出することのでき
る体調検出装置を提供する。 【構成】 検出部2は、冷却部9と温度検出部10とか
ら構成されており、冷却部9により被測定者の皮膚18
を一定温度幅で冷却し、その冷却終了後に温度検出部1
0により検出される皮膚18の温度が、冷却前の温度に
戻るまでに要する時間を計測し、その計測時間と予め計
測してある様々な体調におけるデータとを比較すること
により、被測定者の体調が検出されるようになってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、体調を検出するための
装置及び方法に係り、特に、車両等のドライバーの体調
を示すデータとしていわゆる誘発データを採取できるよ
うにした体調検出装置及び体調判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】人間の体調等を判定する装置として、例
えば、特開平4−103942号公報には、人体の皮膚
電位の変化に基づいて環境に対する被測定者の快適性を
測定するようにしたものが開示されている。すなわち、
この装置は、被測定者の皮膚電位を検出する検出手段
と、検出電位の急激な変化を検出する電位変化検出手段
とを設け、この電位変化検出手段により検出される電位
変化の一定時間内における変化の総時間の大きさに基づ
いて被測定者の周囲の環境に対する快適性の度合いを算
出するようにしたものである。
【0003】また、特公平1−229713号公報に
は、乗員の現実の皮膚温度を検出し、この検出した皮膚
温度とその変化率等に基づいて、温度感覚を求めるよう
にし、求められた温度感覚の大小に応じて空調装置の動
作を制御するようにした車両用空調制御装置が開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
いずれの従来例も、一方的に被測定者から皮膚温度等を
検出するだけであるために、被測定者の体調が具体的に
どのような状態であるのかまでを充分に把握できるもの
ではない。本発明者は、被測定者に温度刺激を与えた後
に取得されるいわゆる誘発データの一つである皮膚温度
が、被測定者の体調により変化することに着目し、この
誘発データに基づいて被測定者の体調を判定する装置を
案出するに至ったものである。
【0005】ところで、温度変化に対する感覚は、個人
差、男女差がある他、年齢によっても異なることが知ら
れている。特に、高齢者においては、指先の温度識別機
能が、50歳位までは約0.5度程度であるのに対し
て、65歳以上では約1.0乃至5.0度程度と幅が生
ずることが経験されている。
【0006】従来、車両用空調制御装置による車室内温
度の制御は、特に、高齢者の温度変化に対する感覚を考
慮したものではなかったので、特に、高齢者にとっては
必ずしも快適な温度空間が得られるものではなかった。
とりわけ、近年の高齢者の社会活動の活発化を考えると
き、高齢者自らが車両を運転する際のみならず、青年等
の運転により車両に同乗する場合であっても、高齢者を
中心とした快適な空調制御が望まれている。
【0007】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
で、被測定者の様々な体調を検出することのできる体調
検出装置及び体調判定方法を提供するものである。本発
明の他の目的は、簡易な構成で様々な体調を検出するこ
とのできる体調検出装置及び体調判定方法を提供するこ
とにある。また、本発明の他の目的は、運転中のような
状態においても体調を検出することのできる体調検出装
置を提供することにある。さらに、本発明の他の目的
は、被測定者に体調を適切に知らしめることができる体
調検出装置を提供することにある。またさらに、本発明
の他の目的は、居眠り運転を防止できる体調検出装置を
提供することにある。
【0008】さらに、本発明の他の目的は、様々な体調
に応じて適切な空調制御を行える車両用空調制御装置を
提供することにある。さらに、本発明の他の目的は、識
別可能な温度差を検出できる最低識別温度検出装置を提
供することにある。またさらに、本発明の他の目的は、
高齢者の温度感覚に合致した空調状態を得ることのでき
る車両用空調制御装置を提供することにある。そのう
え、本発明の他の目的は、使用者の温度感覚に合致した
空調状態を得ることのできる車両用空調制御装置を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る体調検出装置は、被測定者の皮膚温度を検知する温度
検知手段と、被測定者の皮膚に温度刺激を与える温度刺
激手段と、前記温度検知手段により検知される前記温度
刺激手段による温度刺激に対する被測定者の皮膚温度の
変化に基づいて被測定者の体調を判定する判定手段と、
を具備してなるものである。
【0010】特に、少なくとも温度検知手段と、温度刺
激手段とをブレスレッドに設けてなるものが好適であ
る。また、少なくとも温度検知手段と、温度刺激手段と
を指輪に設けてなるものも好適である。さらには、少な
くとも温度検知手段と、温度刺激手段とを車両用空調制
御装置のコントロールパネルに設けたものであってもよ
い。またさらには、少なくとも温度検知手段と、温度刺
激手段とをステアリングホイルに設けてなるものも好適
である。
【0011】請求項2記載の発明に係る体調判定方法
は、被測定者の皮膚に一定の温度刺激を与え、この温度
刺激に対する皮膚温度の変化特性に基づいて被測定者の
体調を判定するものである。
【0012】
【作用】請求項1記載の発明においては、温度刺激手段
により被測定者に一定の温度刺激が与えられ、この温度
刺激に対する皮膚温度の変化が温度検知手段により検知
されるが、その検知される皮膚温度の変化は、被測定者
の様々な体調により変化するものであり、取得された皮
膚温度の変化がどのような体調におけるものかが判定手
段において判定される結果、被測定者の体調が解るよう
になっている。
【0013】請求項2記載の発明においては、先ず、従
来と異なり被測定者に温度刺激を与え、この温度刺激に
対する皮膚温度の変化を観測するのが、その観測される
皮膚温度の変化は体調によって異なるために、その変化
特性によって被測定者の体調が判定できるものである。
【0014】
【実施例】以下、本発明に係る体調検出装置及び体調判
定方法の第1の実施例について図1乃至図7を参照しつ
つ説明する。ここで、図1は本発明に係る体調検出装置
の一実施例における回路構成を示す構成図、図2は本発
明に係る体調検出装置を構成する検出部の一実施例にお
ける構成を示す構成図、図3は本発明に係る体調検出装
置を構成する検出部の外観構成の一例を示す図であっ
て、同図(a)は概略全体斜視図、同図(b)は側面
図、図4は本発明に係る体調検出装置を構成する検出部
の他の外観構成の一例を示す斜視図、図5は本発明に係
る体調検出装置が利用される車両用空調制御装置の一構
成例を示す構成図、図6は本実施例の体調検出装置のC
PUによる制御手順を示すフローチャート、図7は体調
に応じて皮膚温度の変化特性が変わることを説明するた
めの特性線図である。尚、以下に説明する部材、配置等
は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲
内で種々改変することができるものである。
【0015】先ず、体調検出装置の実施例について図1
乃至図4及び図6を参照しつつ説明する。この体調検出
装置は、この装置全体の動作を制御するCPU1と、被
測定者に後述するような温度刺激を与えると共に皮膚温
度の測定を行う検出部2と、この検出部2への通電を行
う通電回路3と、検出部2からの検出信号をディジタル
信号に変換するアナログ・ディジタル変換器(図1にお
いて「A/D」と略記)4と、制御プログラム、データ
等を記憶する読み出し専用のメモリであるROM5と、
データ等の読み出し及び書き込みが可能なRAM6と、
後述するような情報を表示する表示部(図1において
「DISP」と略記)7と、本装置により取得された被
測定者の体調に関するデータを車両用空調制御装置(図
1において「AIRCON」と略記)にワイヤレスで伝
送するための送信部(図1において「TX」と略記)8
と、を有してなるものである。
【0016】CPU1は、いわゆるIC化された中央処
理装置として公知・周知の構成を有するもので、制御プ
ログラムをROM5から読み出して後述するような制御
フローに基づいた制御を実行するものである。検出部2
は、ペルチェ素子からなる温度刺激手段としての冷却部
9と、被測定者の皮膚温度を検出する温度検出手段とし
ての温度検出部10とからなり、これらは、後述するよ
うに一体に設けられている。本実施例の検出部2の基本
的構成は、図2に示されたように、電気絶縁部材からな
る接触板11の上に半導体サーミスタからなる温度検出
部10が設けられると共に、この接触板11上には温度
検出部10が設けられた部位を除く部分に冷却部9が設
けられている。
【0017】すなわち、冷却部9は、接触板11の上に
接合された短絡板12を有し、この短絡板12上には、
p型半導体13と、n型半導体14とが適宜な間隔を隔
てて設けられており、これら両半導体13,14の頂部
(図2において紙面上側の部位)には、それぞれ電気伝
導部材からなる電極15a,15bが接合されている。
そして、電極15a,15b間に通電回路3からの電圧
が印加されるようになっている。さらに、この2つの電
極15a,15bに跨るように電気絶縁部材からなる絶
縁板16が接合され、その上に放熱板17が接合されて
冷却部9が形成されている。尚、接触板11及び絶縁板
16は電気絶縁性を有すると共に熱伝導の良好な部材か
らなるものが好適であり、具体的には、例えば、アルミ
ナセラミックなどが適している。
【0018】冷却部9は、上述のように公知・周知の構
成を有するペルチェ素子から形成されてなるもので、電
極15aが正極、電極15bが負極となるように直流電
圧が印加され、p型半導体13、短絡板12、n型半導
体14の方向に電流が流れるようになっている。この通
電により短絡板12側で冷却が、電極15a,15b側
で発熱が、それぞれ行われることとなるものである。そ
して、短絡板12側の冷却現象は、接触板11を介して
被測定者の皮膚18に伝導されるようになっている。
【0019】この検出部2の外観構成としては、例え
ば、図3(a)に示されたようにいわゆるブレスレッド
に設けた構成としたものが好適である。すなわちこの構
造は、腕に接触する部位に先の接触板11を配置し、そ
の上側に放熱板17を配置し、この放熱板17の両側に
ベルト(図示せず)を接続してなるブレスレッド構成と
する共に、この放熱板17の上側には表示部7や通電回
路3等の電気回路を設けたものである(図3(b)参
照)。
【0020】また、他の構成としては、図4に示された
ように指輪を兼ねる環状のケース19に検出部2を収納
し、これを被測定者の指に嵌めるようにする一方、腕時
計の形状に形成された腕装着部20には表示部7や通電
回路3等の電気回路を収納するようにし、さらにケース
19に収納された検出部2と腕装着部20とをリード線
21により接続するようにしたものも好適である。
【0021】通電回路3は、冷却部9を形成するペルチ
ェ素子への電源供給を行うもので、その動作は後述する
ような制御フローに基づいてCPU1により制御される
ようになっている。アナログ・ディジタル変換器(図1
において「A/D」と略記、以下、A/D変換器と言
う。)4は、温度検出部10からのアナログ検出信号を
ディジタル信号に変換してCPU1へ入力するものであ
る。ROM5は、CPU1で実行される制御プログラム
を記憶すると共に、後述するような被測定者の予め測定
された皮膚温度の変化特性に関するデータを記憶する読
み出し専用のICメモリで、例えば、EPROMやEE
PROMなどが好適である。
【0022】RAM6は、本装置の動作中に発生した各
種データ等を一時的に記憶し、また、これを読み出すた
めのICメモリであり、例えば、スタティックRAM等
が好適である。表示部7は、被測定者の健康状態に関す
る表示を行うもので、例えば、液晶表示素子からなるも
のである。この表示部7においては、後述するような動
作制御の結果、例えば、被測定者の健康状態が平常であ
ることを表す「NORM」、居眠り状態に近いことを警
告する「WARNING」、体調が不調であることを表
す「WORST」の文字表示が行われるようになってい
る。
【0023】送信部8は、本装置により取得された被測
定者の健康状態に関するデータを、車両用空調制御装置
に無線伝送するためのものである。無線伝送の方法とし
ては、電磁波によるものや超音波によるものなどが好適
である。本実施例の体調検出装置は、例えば、車両用空
調制御装置に用いられ、車両の運転者である被測定者の
体調に応じて快適な空調制御が行われるようにするもの
として好適である。ここで、車両用空調制御装置の一構
成を示せば、例えば、図5にその概略が示されるよう
に、通風ダクト22の最上流側に内気入口23aと外気
入口23bとが二股に分かれて形成され、その分かれた
部分に内外気切換ドア24が設けられており、この内外
気切換ドア24の位置を変えることによって導入すべき
空気を内気と外気とに選択できるようになっている。
尚、内外気切換ドア24は、アクチュエータ25により
その位置が変えられるようになっている。
【0024】この通風ダクト22内において上述した内
外気切換ドア24より後流側には、送風機26が設けら
れており、内気入口23a又は外気入口23bから空気
が通風ダクト22内へ吸い込まれ、後流側へ送風される
ようになっている。送風機26の後流側の通風ダクト2
2内には、図示しない冷房サイクルに接続されたエバポ
レータ27が配置されており、通過空気の冷却を行うよ
うになっている。さらに、エバポレータ27の後流側の
通風ダクト22内には、通風ダクト22の側方に偏って
ヒータコア28が配置されると共に、このヒータコア2
8の直前にはエアミックスドア29が設けられている。
そして、アクチュエータ30によりこのエアミックスド
ア29の回動位置を変えることにより、ヒータコア28
と反対側の通風ダクト22の側方に形成された冷却路3
1を通過する空気とヒータコア28を通過する空気との
割合を変え得るようになっている。
【0025】そして、このヒータコア28の後流側で通
風ダクト22には、図示しない吹き出し口が形成されて
おり、空調された空気が車室内へ吹き出されるようにな
っている。上述した送風機26及び2つのアクチュエー
タ25,30は、コントロールユニット32によりその
動作が制御されるようになっている。また、この車両用
空調制御装置は、受信部33を有しており、体調検出装
置の送信部8より無線伝送された体調データを復調し、
コントロールユニット32に入力するようになってい
る。
【0026】次に、本実施例における体調検出装置の動
作について図6に示された制御フローチャート及び図7
に示された特性線図を参照しつつ説明する。図6に示さ
れた制御は、CPU1において周期的に実行されるよう
になっており、先ず、初めに温度検出部10により冷却
部9が動作停止状態におけるサーミスタ温度、すなわ
ち、被測定者の皮膚温度Tsの計測が行われる(図6ス
テップ100参照)。計測された温度Tsは、冷却開始
時の皮膚温度として一旦RAM6に記憶され、CPU1
からの制御信号に応じて通電回路3により冷却部9に通
電が開始されてペルチェ素子による冷却が行われること
となる(図6のステップ102参照)。
【0027】通電開始により冷却部9は徐々に温度が低
下してゆき、接触板11を介して被測定者の皮膚温度も
低下してゆくこととなる。冷却部9の低下温度は、冷却
開始時に計測された温度Tsから予め定められた温度範
囲となるようにしてあり、温度検出部10によって、こ
の予定温度Toに達したか否かが判断されるようになっ
ている(図6のステップ104参照)。ここで、冷却温
度は、実験的に設定されるもので、冷却前の皮膚温度に
対して数度乃至数十度程度の範囲であり、人間が冷たい
と感じ始める程度の温度低下量である。
【0028】そして、冷却部9による冷却が予定温度T
oに達したと判定されると(YESの場合)、通電回路
3による通電が停止されることとなる(図6のステップ
106参照)一方、未だ予定温度Toに達しないと判断
された場合(NOの場合)は、予定温度Toが計測され
るまで通電回路3による通電が継続されることとなる。
【0029】ここで、上述した被測定者の皮膚に対する
冷却及びその後の皮膚温度の上昇時間の計測の根拠等の
本体調検出装置による体調検出の基本的概念について説
明する。人間の皮膚温度は、単に環境温度の影響を受け
て変化するだけでなく、例えば、自律神経作用による血
流量の増加が生ずると皮膚温度は上昇することが知られ
ている。ここで、自律神経と称される神経系は、心拍数
の増加や皮膚の血管の収縮に見られる身体の興奮を引き
起こしエネルギーを放出する方向に作用する交感神経系
と、心拍数の減少に見られる身体を安静に保ちエネルギ
ーを蓄積する方向に作用する副交感神経系とに大別され
ることは、公知・周知のことである。
【0030】本発明者は、被測定者に冷たいと感じ始め
ることのできる程度の温度刺激を与えた後に、自律神経
に起因する血流量の増加によって生ずる皮膚温度の上昇
が、体調によって異なることに着目し、温度刺激を与え
た後の皮膚温度の変化時間を予め測定された体調が正常
の場合や体調が不調の場合のデータと比較して判断する
ようにしたものである。すなわち、先に説明した冷却部
9の温度低下は、被測定者に温度刺激を与えることとな
るものである。そして、皮膚温度がToからTsへ上昇す
るに要する標準時間tstは、被測定者の体調が正常の際
に、予め測定されてROM5に記憶されるものである。
【0031】また、被測定者が眠気を覚える場合に、皮
膚温度がToからTsへ上昇するに要する時間(図7の点
線参照)と標準時間tstとの時間差Δ1及び自律神経失
調時に皮膚温度がToからTsへ上昇するに要する時間
(図7の二点鎖線参照)と標準時間tstとの時間差Δ2
は、実験的に求めてもよいし、また、一般的なデータを
基にして被計測者の標準時間tstを考慮して定めたもの
であってもよい。
【0032】先のフローチャートにおけるステップ10
6に基づく通電回路3による通電の停止と同時に時間計
測が開始され(図6のステップ108参照)、温度検出
部10による検出温度がTsに戻ったか否かが判断され
る(図6のステップ110参照)。温度検出部10によ
り温度Tsが検出された場合(YESの場合)、先に開
始された時間計測が停止され(図6のステップ112参
照)、時間計測開始から計測停止までの時間txが一
旦、RAM6に記憶される一方、温度検出部10により
未だ温度Tsが検知されない場合(NOの場合)には、
時間計測と温度検出部10による温度計測が続行される
こととなる(図6のステップ110参照)。
【0033】温度検出部10により温度Tsが検出され
るまでの時間txが計測された後は、この計測時間txが
標準時間tstに等しいか否かが判定され(図6のステッ
プ114参照)、等しいと判定された場合(YESの場
合)には表示部7に体調が平常であることを示す表示が
なされる一方、等しくないと判定された場合(NOの場
合)には、次のステップ118で時間txと標準時間ts
tとの時間差が予め定めた差Δ1であるか否かが判定さ
れることとなる。
【0034】そして、時間差がΔ1であると判定された
場合(YESの場合)には、被計測者の体が眠気を覚え
た状態であることを意味することから、表示部7には
「WARNING」の表示が行われ(図6のステップ1
20参照)、被測定者に注意を促す一方、時間差がΔ1
でないと判定された場合(NOの場合)には、その時間
差がΔ2であるか否かの判定が行われることとなる(図
6のステップ122参照)。尚、図7においては、温度
検出部10の温度Toから温度Tsへの変化であって平常
時におけるものを実線で、眠気を覚えた状態におけるも
のを点線で、自律神経失調時におけるものを二点鎖線
で、それぞれ示してある。
【0035】時間差がΔ2であると判定された場合(Y
ESの場合)、被測定者の体調が自律神経失調により体
調不調の状態にあることを意味する(図7の二点鎖線参
照)ので、表示部7に「WORST」と表示して被測定
者へ注意を促す(図6のステップ124参照)。この
後、上述の処理によって判定された被測定者の体調につ
いての情報(正常か否か、眠気を覚える状態であるか否
か等についての情報)が、送信部8により車両用空調制
御装置へ伝送されることとなる(図6のステップ126
参照)。そして、再度ステップ100に戻り、上述した
処理が繰り返されることとなる。上述の実施例において
は、CPU1により図6のステップ114、118及び
122に示された各判定処理が行われることで、判定手
段が実現されるようになっている。
【0036】送信部8により送信された被測定者の体調
に関するデータは、車両用空調制御装置の受信部33で
復調され、コントロールユニット32に取り込まれて、
空調制御のパラメータとして利用されるようになってい
る(図5参照)。具体的には、被測定者の体調が悪い場
合(図6のステップ124によって体調不調の警告がな
されたような場合)には、冷やし過ぎや暖め過ぎを防止
する観点から、空調状態をいわゆるエコノミーモードに
移行させるようにしたり、いわゆるフルクール状態の強
制停止又はいわゆるフルヒート状態の強制停止等の空調
制御状態とするのが好適である。
【0037】上述の実施例においては、図6のステップ
114において計測時間txと標準時間tstとの差が零
であるか否かを判定するようにしたが、判定基準を0±
αとして一定の範囲にあれば平常と判定するようにして
もよい。また、同様にステップ118及び122の判定
においても、判定基準を一定の数値とするのではなく、
一定の範囲とし、その範囲内である場合には、それぞれ
眠気を覚える状態或いは体調不調の状態と判定するよう
にしてもよい。
【0038】また、上述の実施例においては、計測時間
txと標準時間tstとの差の大きさによって体調を判断
するようにしたが、計測時間txにおける皮膚温度の上
昇率を算出し、その値と予め算出してある体調正常時に
おける上昇率とを比較することで、体調を判定するよう
にしてもよいものである。これは、ステップ118及び
122の判定においても同様である。すなわち、計測時
間txにおける皮膚温度の上昇率と予め求めてある眠気
を覚える状態における皮膚温度の上昇率又は自律神経失
調時における皮膚温度の上昇率とを比較することで、判
定するようにしてもよいものである。
【0039】上述の実施例においては、車両用空調制御
装置に利用する構成とすることにより、ドライバーの体
調を把握することができることとなり、特に、眠気を覚
えるような状態を検出できるようになっているので、居
眠り運転の防止ができることとなる。また、ブレスレッ
ドや指輪に検出部2を組み込んでドライバーが使用する
ようにし、定期的に冷却部9を動作させれば、ドライバ
ーの居眠り運転が確実に且つ効果的に防止されることと
なる。
【0040】次に、第2の実施例について図8乃至図1
1を参照しつつ説明する。先ず、この体調検出装置は、
被測定者の温度に対する感覚を検出できるようにしたも
のである。すなわち、この第2の実施例における体調検
出装置は、検出部40と、制御判定部41とに大別され
てなるものである。検出部40は、被測定者の指を当て
て、温度変化に対する感性を測定するもので、本実施例
においては、押下した際に2つの接点42a,42bが
閉成されるようになっている押し釦スイッチ43と、こ
の押し釦スイッチ43のスイッチ本体部44に内蔵され
た温度検知手段としての温度測定用サーミスタ45と、
制御用サーミスタ46、温度刺激手段としての第1のヒ
ータ47と、第2のヒータ48とを有してなるものであ
る。
【0041】本実施例における押し釦スイッチ43は、
スイッチ本体部44と、このスイッチ本体部44を後述
するようにして保持する保持部材50と、保持部材50
を構成する係止パネル50aへスイッチ本体部44を押
圧するコイルばね51とを有してなるものである。スイ
ッチ本体部44は、柱状部材の一方の端にフランジ44
aが形成されると共に、このフランジ44aが形成され
た側の端面には係止突起44bが突設されており、この
係止突起44bにコイルばね51が外装されるようにな
っている。また、フランジ44aの裏面側(後述する支
持片50bと対向する側)の適宜な位置には導電部材か
らなる第1の接点42aが固着されている。
【0042】保持部材50は互いに平行状態で対向する
係止パネル50aと支持片50bとからなり、係止パネ
ル50aには、スイッチ本体部44のフランジ44aよ
り上方(図9において紙面上方)部分が上下方向に移動
可能に挿入される貫通孔52が穿設されている。さら
に、この係止パネル50aの裏面側には、スイッチ本体
部44のフランジ44aが形成される係止凹部53が、
先の貫通孔52の周囲に環状に形成されている。
【0043】一方、支持片50bには、スイッチ本体部
44の係止突起44bが遊嵌される支持穴54が形成さ
れると共に、スイッチ本体部44のフランジ44aに固
着された第1の接点42aと対向する部位に、導体部材
からなる第2の接点42bが固設されている。そして、
スイッチ本体部44の係止突起44bは、コイルばね5
1が外装された状態で、その端部が支持穴54に遊嵌さ
れ、それによって通常時、スイッチ本体部44はコイル
ばね51の押圧力により係止パネル50a側へ付勢され
て、フランジ44aが係止凹部53に当接するようにな
っている。これにより、第1の接点42aと第2の接点
42bとが離れ、押し釦スイッチ43として開成状態と
なる。一方、スイッチ本体部44を支持片50b側へ当
接するまで押下した際には、第1の接点42aと第2の
接点42bとが接合し合い、押し釦スイッチ43は閉成
状態とされることとなる。
【0044】上述の押し釦スイッチ43のスイッチ本体
部44頂部には凹部44cが形成されており、この凹部
44cの底部及びその周囲の壁面には断熱材55が取着
されている。そして、この凹部44cの開口面を塞ぐよ
うにして且つ底部との間に空間が形成されるようにして
温度測定用サーミスタ45が嵌め込まれている。そし
て、この温度測定用サーミスタ45と底部との間には第
1のヒータ47が配設されている。この第1のヒータ4
7は後述するように温度測定用サーミスタ45に熱を与
えるためのものである。さらに、スイッチ本体部44に
おいては、上述の温度測定用サーミスタ45及び第1の
ヒータ47より下方向(図8において紙面下方向)の部
位に収納空間44dが形成されており、制御用サーミス
タ46と、制御用サーミスタ46に熱を与える(詳細は
後述)第2のヒータ48とが収納されている。
【0045】上述の検出部40は、例えば、図9に示さ
れたような車両用空調制御装置のコントロールパネル5
6に設けるのが好適である。すなわち、車室内のダッシ
ュボード(図示せず)に設けられるコントロールパネル
56が係止パネル50aを兼ねるようにし、コントロー
ルパネル56の裏面側(図9において紙面裏面側)に支
持片50bを設けるようにするとよい。そして、押し釦
スイッチ43がこの図9の例においては、内気循環スイ
ッチ57と温度上昇スイッチ58との間に設けられてい
る。さらに、液晶表示素子等からなる専用の表示部67
を設け、後述するようにして計測された最低識別温度Δ
Tを数値表示するようにしてある。
【0046】本実施例の制御判定部41は、温度測定用
サーミスタ45の出力値と制御用サーミスタ46の出力
値とを比較する比較器(図8において「COMP」と略
記)59と、第1及び第2のヒータ47,48への通電
を制御する通電回路60と、押し釦スイッチ43の出力
信号を波形整形する波形整形回路61と、比較器59の
出力信号をアナログ信号からディジタル信号に変換する
第1のアナログ・ディジタル変換器(図8において「A
/D(1)」と略記する。)62と、温度測定用サーミ
スタ45の出力信号をアナログ信号からディジタル信号
に変換する第2のアナログ・ディジタル変換器(図8に
おいて「A/D(2)」と略記する。)63と、本装置
全体の動作を制御するCPU64と、制御プログラムや
データが記憶された読み出し専用のメモリであるROM
65と、制御動作中のデータを一時的に記憶するRAM
66と、表示部(図8において「DISP」と略記)6
7と、インターフェイス回路(図8においては「I/
F]と略記)68を有してなるものである。
【0047】比較器59は、温度測定用サーミスタ45
の出信号と制御用サーミスタ46の出力信号とを比較す
ることによって、いずれから検出される温度が高いかを
判定するためのものである。通電回路60は、第1及び
第2のヒータ47,48への通電電流をCPU64から
の制御信号に基づいて制御して各ヒータ47,48の発
熱量を調節するものである。波形整形回路61は、押し
釦スイッチ43の出力信号に重畳されたノイズの除去及
び波形の整形を行い、CPU64への入力に適した信号
とするためのものである。
【0048】CPU64は、IC化された中央処理装置
であり、ROM65から読み込まれた制御プログラムに
基づいて温度測定用サーミスタ45等の信号を入力し、
通電回路60の動作を制御しつつ、被測定者の最低識別
温度ΔTを算出して、表示部67に表示動作を行わしめ
るものである(詳細は後述)。表示部67は、本装置に
よって計測された最低識別温度ΔTを数値表示するため
のもので、例えば、液晶表示素子等の表示素子を用いて
なるものである。インターフェイス回路68は、例え
ば、車両用空調装置等の外部装置へ本体調検出装置によ
り検出されたデータを入力するためのものである。
【0049】次に、図10を参照しつつ上述したCPU
64により実行される制御プログラムに基づく本装置の
動作を説明する。先ず、図示しない始動スイッチを投入
した後、被測定者は、例えば、人差し指イの指先で押し
釦スイッチ43のスイッチ本体部44を、スイッチ本体
部44が支持片50bに当接するまで押下する。押し釦
スイッチ43の第1の接点42aと第2の接点42bと
が閉成されたことがCPU64において確認された後、
温度一致処理が行われる(図10のステップ200参
照)。
【0050】この温度一致処理とは、被測定者の指先の
皮膚温度が伝達される温度測定用サーミスタ45の出力
と、制御用サーミスタ46の出力とを一致させる(温度
測定用サーミスタ45の温度と制御用サーミスタ46の
温度とを一致させることに相当)処理である。すなわ
ち、具体的には、温度測定用サーミスタ45の出力値と
制御用サーミスタ46の出力値が比較器59で比較さ
れ、制御用サーミスタ46の温度が温度測定用サーミス
タ45の温度に一致するように、通電回路60によって
第2のヒータ48が通電されて制御用サーミスタ46が
暖められる。
【0051】ここで、制御用サーミスタ46を第2のヒ
ータ48によって暖めるのは、温度測定用サーミスタ4
5の温度は、被測定者の指先の皮膚温度に略等しくなる
が、この時、通常の雰囲気において制御用サーミスタ4
6の温度は温度測定用サーミスタ45の温度より下回る
との前提条件が成立する場合である。したがって、も
し、何らかの原因により、制御用サーミスタ46の温度
の方が高い場合には、その温度が低下して温度測定用サ
ーミスタ45の温度となるまで次の処理(図10のステ
ップ202参照)を控えることとなる。
【0052】そして、温度測定用サーミスタ45の温度
と制御用サーミスタ46の温度が一致した後、加温処理
が行われることとなる(図10のステップ202参
照)。この加温処理とは、第1のヒータ47によって温
度測定用サーミスタ45を加熱することによって被測定
者の指先の皮膚温度を一定値上昇させる処理である。す
なわち、具体的には、通電回路60がCPU64からの
制御信号に応じて第1のヒータ47に通電を行い、第1
のヒータ47が発熱状態とされ、温度測定用サーミスタ
45が熱せられる。そして、その熱は被測定者の指先の
皮膚温度を上昇させることとなる。ここで、第1のヒー
タ47の発熱量は、温度測定用サーミスタ45の温度上
昇が約5度程度となるようにその通電量が通電回路60
により連続的に増大される。
【0053】そして、被測定者は、スイッチ本体部44
を押下している指先に認識できる暖かさを感じた時点
で、その指先をスイッチ本体部44から離すこととす
る。CPU64では、波形整形回路61を介して入力さ
れる押し釦スイッチ43の出力信号の変化により押し釦
スイッチ43の押下状態が解除された(いわゆるオフ状
態)か否かを判定し(図10のステップ204参照)、
押し釦スイッチ43がオフ状態と判定される(YESの
場合)と、温度測定用サーミスタ45によりその時の皮
膚温度が測定され(図10のステップ206参照)、続
いて最低識別温度ΔTの算出処理が行われる(図10の
ステップ208参照)。
【0054】すなわち、最低識別温度ΔTの算出は、本
装置による測定開始にあたって被測定者が押し釦スイッ
チ43を押下した際に、温度測定用サーミスタ45によ
り測定された被測定者の指先の皮膚温度から押し釦スイ
ッチ43がオフ状態とされた際に温度測定用サーミスタ
45で測定された温度(その時点における被測定者の指
先における皮膚温度)を減算することによって行われ
る。このようにして算出された最低識別温度ΔTは、被
測定者が周囲の温度変化に対して、感知でき得る最小の
変化量を表すものである。上述のようにして算出された
最低識別温度ΔTは、表示部67において数値表示され
ることとなる(図9参照)。
【0055】そして、図10のフローチャートには示さ
れていないが、体調が良好な状態における最低識別温度
ΔTを予め測定し、これをROM65に記憶しておき、
この記憶された値と、ステップ208(図10参照)で
リアルタイムで測定された最低識別温度ΔTとを比較す
ることにより、被測定者の体調が判定できることとな
る。本実施例においては、CPU64により上述のリア
ルタイムで検出された最低識別温度ΔTと、ROM65
に記憶されたデータとを比較する処理が行われることに
より判定手段が実現されるものである。
【0056】次に、上述のようにして算出された最低識
別温度ΔTを空調制御に利用する場合について図5及び
図11を参照しつつ説明する。先ず、上述した体調検出
装置を利用する車両用空調制御装置の構成は、例えば、
先に、図5で説明したものであるとする。体調検出装置
によって算出された最低識別温度ΔTは、インターフェ
イス回路68を介して、車両用空調制御装置のコントロ
ールユニット32(図5参照)に入力される。
【0057】そして、例えば、いわゆるクールダウン制
御における目標温度前後における冷却空気の吹き出しの
停止及び開始に利用される。すなわち、クールダウン
は、車両用空調制御装置の始動開始と共に車室内温度を
目標温度まで一挙に冷却する動作状態(図11(a)参
照)であるが、車室内の温度が目標値より先のΔT下回
ったところで、車室内への空気の吹き出しを停止させ、
その結果、車室内の温度が目標温度を先のΔTだけ上回
った時に、再び空気の吹き出しを再開させるようにする
とよい(図11(a)参照)。このようなクールダウン
制御を行うことによって、被測定者にとって冷えすぎ感
を起こさせずに、被測定者の温度に対する感覚に合致し
た空調状態を得ることができることとなる。
【0058】次に、いわゆるウォームアップ制御に利用
する場合について説明する。ウォームアップ制御は、先
のクールダウンとは丁度反対に車両用空調制御装置の始
動開始と共に車室内温度を目標の暖房温度にする動作状
態(図11(b)参照)で、この車室内の温度が目標値
を最低識別温度ΔTだけ上回った際に、車室内への暖房
空気の吹き出しを停止し、これにより車室内の温度が低
下して目標値をΔTだけ下回った際に再び車室内へ暖房
空気の吹き出しを行うようにするとよい(図11(b)
参照)。このようなウォームアップ制御を行うことによ
って、被測定者にとって暑すぎるような感覚を起こすこ
となく、快適なウォームアップが実現されることとな
る。
【0059】また、通常の空調制御状態においても、車
室内温度の目標値に対してΔTだけ上回ったら、空調空
気の吹き出しを停止し、目標値をΔTだけ下回ったら、
再び空調空気の吹き出しを行うようにして、車室内の温
度が目標値の前後ΔTに保持されるようにすることで、
被測定者の温度感覚に合致した快適な空調状態を得るこ
とができることとなる。
【0060】尚、図10を参照しつつ説明した実施例に
おいては、温度測定用サーミスタ45の温度を第1のヒ
ータ47によって上昇させる場合、連続的に変えるよう
にしたが、一定の温度幅で段階的に上昇させるようにし
てもよい。この場合、通電回路60により第1のヒータ
47に通電される電流値も当然ながら、連続的に変わる
のではなく段階的に変えることとなる。
【0061】また、上述した第2の実施例においては、
温度測定用サーミスタ45を指先の皮膚温度に一定させ
るべく、第1のヒータ47によって温度測定用サーミス
タ45を加熱するようにし(図10のステップ202参
照)、皮膚温度が上昇する状態において最小識別温度Δ
Tを検出できるようにしたが、この実施例とは逆に温度
が下降する状態において最低識別温度ΔTを検出できる
ようにしてもよい。すなわち、例えば、ペルチェ素子の
ような冷却素子によって温度測定用サーミスタ45を冷
却し、その温度を連続的又は段階的に変化させることに
よって指先の皮膚温度を連続的又は段階的に下げるよう
にし、被測定者が冷たいと感じ始める温度を検知するこ
とによって、最低識別温度ΔTを得るようにしてもよ
い。
【0062】さらにまた、検出部40を車両用空調制御
装置のコントロールパネル56に設けるようにしたが
(図9参照)、他の設置例としては、例えば、図12に
示されたようにステアリングホイル69の握り69aの
適宜な位置に検出部40を設けるか(図12(a)参
照)、パッド69bの適宜な位置に設けるかしてもよい
(同図(b)参照)。この場合、表示部67は、図9に
示されたように車両用空調制御装置のコントロールパネ
ル56に設けるとよい。
【0063】また、第2の実施例における装置を、次の
ような装置と捉えることも可能である。すなわち、被測
定者の皮膚温度を検知する温度検知手段と、被測定者の
皮膚を冷却又は加熱する温度刺激手段と、被測定者が前
記温度刺激手段による冷却又は加熱により皮膚温度が変
化したと認識した時に被測定者による操作により所定の
信号を出力する信号発生手段と、前記温度刺激手段によ
り被測定者の皮膚が冷却又は加熱される直前に前記温度
検知手段により検知された皮膚温度と前記信号発生手段
により信号が出力された時点に前記温度検知手段により
検知された皮膚温度とから被測定者が識別し得る最低の
温度変化値を算出する演算手段と、を具備してなる最低
識別温度検出装置として捉えることも可能である。
【0064】
【発明の効果】以上、述べたように、請求項1記載の体
調検出装置によれば、被測定者から一方的に皮膚温度を
取得するのではなく、被測定者に外部から加えられた刺
激に対応して生ずる皮膚温度を検出し、その検出された
皮膚温度の変化に基づいて被測定者の体調を判定できる
ように構成することにより、従来と異なり、より具体的
な体調に関するデータを取得することができるので、被
測定者がいかなる体調にあるかが従来に比してより具体
的に把握することができるという効果を奏するものであ
る。
【0065】また、請求項2記載の体調判定方法によれ
ば、被測定者から一方的に皮膚温度を取得するのではな
く、先ず、被測定者に温度刺激を与え、この温度刺激に
対応して生ずる皮膚温度の変化に基づいて被測定者の体
調を判定するような構成とすることにより、体調の判定
は被測定者のより具体的な体調に関するデータに基づく
こととなるので、従来と異なり、被測定者の様々な体調
を把握することができるという効果を奏するものであ
る。
【0066】請求項1及び2記載の発明においては、温
度刺激を与えることで取得される皮膚温度に基づいて体
調を判定するようにしたので、複雑な手段を用いること
なく簡単な構成の体調検出装置及び体調判定方法を提供
することができる。また、請求項3及び4並びに6記載
のような構成とすることにより、車両の運転中であって
も、体調を検出することが可能となると共に、運転者に
与えられる温度刺激が居眠り運転のような危険な運転状
態の発生を抑圧することができるという効果を奏するも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る体調検出装置の一実施例におけ
る回路構成を示す構成図である。
【図2】 本発明に係る体調検出装置を構成する検出部
の一実施例における構成を示す構成図である。
【図3】 本発明に係る体調検出装置を構成する検出部
の外観構成の一例を示す図であって、同図(a)は概略
全体斜視図、同図(b)は側面図である。
【図4】 本発明に係る体調検出装置を構成する検出部
の他の外観構成の一例を示す斜視図である。
【図5】 本発明に係る体調検出装置が利用される車両
用空調制御装置の一構成例を示す構成図である。
【図6】 本実施例における体調検出装置のCPUによ
る制御手順を示すフローチャートである。
【図7】 体調に応じて皮膚温度の変化特性が変わるこ
とを説明するための特性線図である。
【図8】 第2の実施例の体調検出装置の一構成例を示
す構成図である。
【図9】 図8に示された体調検出装置の設置例を示す
空調制御装置のコントロールパネルの正面図である。
【図10】 図8に示された体調検出装置のCPUによ
る制御手順を示すフローチャートである。
【図11】 第2の実施例の体調検出装置を用いた空調
制御装置の制御を説明するための特性線図である。
【図12】 第2の実施例の体調検出装置の設置例の他
の実施例例を示す正面図である。
【符号の説明】
2…検出部、 3…通電回路、 7…表示部、 10…
温度検出部、 19…環状のケース、 20…腕装着
部、 40…検出部、 41…制御判定部、43…押し
釦スイッチ、 44…スイッチ本体部、 45…温度測
定用サーミスタ、 46…制御用サーミスタ、 47…
第1のヒータ、 48…第2のヒータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定者の皮膚温度を検知する温度検知
    手段と、 被測定者の皮膚に温度刺激を与える温度刺激手段と、 前記温度検知手段により検知される前記温度刺激手段に
    よる温度刺激に対する被測定者の皮膚温度の変化に基づ
    いて被測定者の体調を判定する判定手段と、 を具備することを特徴とする体調検出装置。
  2. 【請求項2】 被測定者の皮膚に一定の温度刺激を与
    え、この温度刺激に対する皮膚温度の変化特性に基づい
    て被測定者の体調を判定することを特徴とする体調判定
    方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも温度検知手段と、温度刺激手
    段とをブレスレッドに設けてなることを特徴とする請求
    項1記載の体調検出装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも温度検知手段と、温度刺激手
    段とを指輪に設けてなることを特徴とする請求項1記載
    の体調検出装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも温度検知手段と、温度刺激手
    段とを車両用空調制御装置のコントロールパネルに設け
    たことを特徴とする請求項1記載の体調検出装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも温度検知手段と、温度刺激手
    段とをステアリングホイルに設けてなることを特徴とす
    る請求項1記載の体調検出装置。
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