JPH07274983A - 長鎖高度不飽和脂肪酸含有油脂の製造法 - Google Patents

長鎖高度不飽和脂肪酸含有油脂の製造法

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JPH07274983A
JPH07274983A JP6068636A JP6863694A JPH07274983A JP H07274983 A JPH07274983 A JP H07274983A JP 6068636 A JP6068636 A JP 6068636A JP 6863694 A JP6863694 A JP 6863694A JP H07274983 A JPH07274983 A JP H07274983A
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JP
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oil
fat
fish oil
pufa
oils
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JP6068636A
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Shuichi Hatake
修一 畠
Takeshi Ikeda
武 池田
Masao Nakatate
雅生 中楯
Takao Makino
孝夫 牧野
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Tama Biochemical Co Ltd
Original Assignee
Tama Biochemical Co Ltd
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  • Fats And Perfumes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 キャンディダ属、ペニシリウム属、アスペル
ギルス属、シュードモナス属又はアルカリゲネス属に属
し、油脂の加水分解能を有する微生物を油脂とともに培
養し、得られた培養液から長鎖高度不飽和脂肪酸含有油
脂を調製することを特徴とする長鎖高度不飽和脂肪酸含
有油脂の製造法。 【効果】 高濃度の長鎖高度不飽和脂肪酸を含有する油
脂を効率的に製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長鎖高度不飽和脂肪酸
含有油脂を製造する方法に関し、特に低濃度の長鎖高度
不飽和脂肪酸を含有する油脂から、高濃度の長鎖高度不
飽和脂肪酸を含有する油脂を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】長鎖高度不飽和脂肪酸(以下、PUFAと略
記する。)は、最近ヒトに対する生理活性と薬理効果が
注目され、その利用について活発な検討がなされるよう
になってきた。このPUFA高含量品の調製には、主にリパ
ーゼによる酵素処理が利用されてきた。例えば、リパー
ゼを用いた遊離脂肪酸体ドコサヘキサエン酸(DHA)の
エステル化、魚油トリグリセリドの加水分解等の処理を
経て調製されている。
【0003】上記酵素は通常微生物から得られるが、こ
のように酵素として使用する場合、抽出精製工程が必要
であり、製造コストが大きいという問題があった。ま
た、酵素を購入するにしても高価であった。これらの問
題を解決する手段として、微生物をそのまま使用した発
酵を利用することが考えられる。発酵によれば、上記の
ように酵素を抽出精製する工程を必要とせず、容易にPU
FA高含量品を調製することができる。
【0004】しかし、現在までに、発酵によるPUFA高含
量品の調製法が報告された例はない。これは、PUFAが親
油性物質であることに起因する。発酵という工程は、一
般的には水溶性物質に対して適用され、親油性物質に対
しては適用されない。例外的に、親油性物質の発酵法と
してステロール発酵法が知られているが、基質濃度は5
%が限界とされており、効率の良い発酵法とはいい難か
った(Attila Szentirmai, J of Industrial Microbiolo
gy Vol. 6(1990) 101-115)。その他、油脂に対して微生
物を使用した例としては、カカオ代替え脂の生産に当た
って、リゾプス・キネンシスの菌体内にリパーゼを蓄積
させ、その乾燥菌体を使用して油脂の処理を試みた例が
あるが、これは蓄積したリパーゼを触媒として利用する
化学反応であった(山根恒夫, 油化学 Vol.40, No.10, 1
93-201(1991))。
【0005】最近、井上、掘越らによって有機溶媒耐性
菌が分離されるようになってからは、親油性物質に対す
る発酵法の利用の機運が高まっており、特に石油による
環境汚染対策としての利用に関心が集まっているが(K.
Moriya and K. Horikoshi, Jof Fermentation and Bioe
ngineering Vol. 76, No. 5, 397-399(1993))、未だPUF
Aの高含量品の調製への利用には着目されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、高濃
度の長鎖高度不飽和脂肪酸を含有する油脂を、微生物を
用いて効率的に製造する方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者らは、微生物を油脂とともに培養すれ
ば、発酵によって高濃度のPUFAを含有する油脂を製造す
ることができること、及び発酵による高濃度PUFA含有油
脂の製造に好適な微生物を見出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、キャンディダ属、ペ
ニシリウム属、アスペルギルス属、シュードモナス属又
はアルカリゲネス属に属し、油脂の加水分解能を有する
微生物を油脂とともに培養し、得られた培養液から長鎖
高度不飽和脂肪酸含有油脂を調製することを特徴とする
長鎖高度不飽和脂肪酸含有油脂の製造法である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。 〔1〕油脂 本発明に用いる油脂は、長鎖高度不飽和脂肪酸(PUFA)
を含有するものであり、具体的には、魚脂、鯨脂、オキ
アミ油、海産クロレラ油や、これらの油脂を含有する混
合油脂、共役異性化油又は部分水添油等を使用すること
ができ、特にPUFAの含有量の点から魚油を使用するのが
好ましい。これらの油脂には、通常15〜55重量%のPUFA
が含まれている。なお、本発明において長鎖高度不飽和
脂肪酸とは、1分子当たり18個以上の炭素原子を有する
とともに、3個以上の二重結合を有する脂肪酸をいう。
【0010】〔2〕微生物 本発明において用いられる微生物としては、発酵により
低濃度PUFA含有油脂から高濃度PUFA含有油脂を製造する
ことができるものであればいかなる微生物でもよい。こ
のような微生物としては、例えば、キャンディダ(Candi
da)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、シュードモナ
ス(Pseudomonas)属、ペニシリウム(Penicillum)属、ア
ルカリゲネス(Alcaligenes)属等に属する微生物が挙げ
られ、具体的には、キャンディダ・ルゴーサ ATCC1483
0、キャンディダ・エロノビ ATCC20000、アスペルギル
ス・オリゼー ATCC14605、アスペルギルス・オリゼー・
ビリディス ATCC26850、シュードモナス ATCC21808、ペ
ニシリウム・ロケホルティ IFO4622、ペニシリウム・カ
ゼイコラム ATCC24936、アルカリゲネス ATCC31371等が
用いられる。
【0011】〔3〕長鎖高度不飽和脂肪酸含有グリセリ
ドの製造方法 本発明では、上記微生物を上記油脂とともに培地中で培
養することにより、高濃度のPUFAを含有する油脂を製造
する。以下、製造法の一例を説明する。まず、使用する
微生物を培地中で培養し、当該微生物が対数増殖にかか
った時点でPUFA含有油脂を添加し、引き続いて培養す
る。油脂の添加量は、培養液の1〜500重量%が好まし
く、特に10〜100重量%が好ましい。培地の栄養分とし
ては、ポリペプトン、ポテトエキストラクト、マルトエ
キストラクト、イーストエキストラクト、バクトペプト
ン、大豆粉、デンプン、フィトンペプトン、肉エキス等
が用いられる。また、無機塩類としては、硫安、硫酸マ
グネシウム、塩化カルシウム、リン酸二カリウム、塩化
ナトリウム等が用いられるが、硫酸マグネシウム、塩化
カルシウムが含まれると生育も良く、高濃度のPUFAを含
む油脂を生産することができる。
【0012】培養液のpHは菌によって異なるが、例えば
キャンディダ属ではpH5〜9程度が好ましく、特にpH7
付近が好ましい。培養温度も菌によって異なるが、例え
ばキャンディダ属では、20〜30℃が好ましく、特に28℃
前後が好ましい。当該培養・発酵は、油脂添加後24〜72
時間行うのが好ましく、そのとき攪拌しながら行うのが
好ましい。
【0013】培養を終えたら、常法により培養液をアル
カリ処理するとともに、油脂をヘキサンで抽出し、該ヘ
キサン抽出液を水で洗浄して、PUFA含有油脂を調製す
る。このようにして得られる油脂中における構成脂肪酸
のPUFA含量は、当初の濃度よりも高濃度である。
【0014】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、これらの実施例は本発明の範囲を何等限定す
るものではない。 (実施例1) キャンディダ・ルゴーサ ATCC14830を12時間培養した液
10mlに、魚油(DHA含量:29%)0.88gを加え、振とう
しながら28℃下で60時間培養した。培地は、マルトエキ
ストラクト 0.3%、イーストエキストラクト 0.3%、バ
クトペプトン 0.5%、塩化カルシウム 0.1%及び硫酸マ
グネシウム 0.025%を含有し、pH6.5であった。この培
地を以下YMCM培地とする。60時間培養後、液−液分配に
より魚油をヘキサン抽出し、次いでアルカリによる脱酸
処理をした。処理後のPUFAグリセリドの収率は24%であ
り、その魚油中の構成脂肪酸をガスクロマトグラフィに
より測定したところ、DHA含量は52%であった。
【0015】(実施例2)10mlのYMCM培地においてアス
ペルギルス・オリゼー ATCC14605を12時間培養し、0.88
gの魚油(DHA含量:37%)を加え、更に振とうしなが
ら28℃下で48時間培養した。培養後、液−液分配により
魚油をヘキサン抽出し、次いでアルカリによる脱酸処理
をした。処理後のPUFAグリセリドの収率は42%であり、
その魚油中の構成脂肪酸をガスクロマトグラフィにより
測定したところ、DHA含量は42%であった。
【0016】(実施例3)実施例2において、魚油(EP
A含量:19%)を使用する以外、同様にしてPUFA含有油
脂を製造した。得られた魚油中の構成脂肪酸のEPA含量
は23%であった。
【0017】(実施例4)実施例2において、魚油(DH
A含量:16%)を使用する以外、同様にしてPUFA含有油
脂を製造した。得られた魚油中の構成脂肪酸のDHA含量
は24%であった。
【0018】(実施例5)10mlのYMCM培地においてアス
ペルギルス・オリゼー・ビリディス ATCC26850を12時間
培養し、0.88gの魚油(DHA含量:37%)を加え、更に
振とうしながら28℃下で48時間培養した。培養後、液−
液分配により魚油をヘキサン抽出し、次いでアルカリに
よる脱酸処理をした。その魚油中の構成脂肪酸をガスク
ロマトグラフィにより測定したところ、DHA含量は42%
であった。
【0019】(実施例6)実施例5において、魚油(DH
A含量:16%)を使用する以外、同様にしてPUFA含有油
脂を製造した。得られた魚油中の構成脂肪酸のDHA含量
は25%であった。
【0020】(実施例7)アルカリゲネス ATCC31371を
15時間培養した液10mlに、魚油(DHA含量:29%)0.88
gを加え、振とうしながら28℃下で48時間培養した。培
地は、肉エキス 0.7%、バクトペプトン 1.0%、塩化ナ
トリウム 0.3%、塩化カルシウム 0.1%及び硫酸マグネ
シウム 0.025%を含有し、pH7.0であった。この培地を
以下NB培地とする。培養後、液−液分配により魚油をヘ
キサン抽出し、次いでアルカリによる脱酸処理をした。
処理後のPUFAグリセリドの収率は38%であり、その魚油
中の構成脂肪酸をガスクロマトグラフィにより測定した
ところ、DHA含量は43%であった。
【0021】(実施例8)10mlのYMCM培地においてキャ
ンディダ・エロノビ ATCC20000を12時間培養し、0.88g
の魚油(DHA含量:29%)を加え、更に振とうしながら2
8℃下で42時間培養した。培養後、液−液分配により魚
油をヘキサン抽出し、次いでアルカリによる脱酸処理を
した。処理後のPUFAグリセリドの収率は49%であり、そ
の魚油中の構成脂肪酸をガスクロマトグラフィにより測
定したところ、DHA含量は40%であった。
【0022】(実施例9)10mlのNB培地においてシュー
ドモナス ATCC21808を12時間培養し、0.88gの魚油(DH
A含量:37%)を加え、更に振とうしながら28℃下で42
時間培養した。培養後、液−液分配により魚油をヘキサ
ン抽出し、次いでアルカリによる脱酸処理をした。その
魚油中の構成脂肪酸をガスクロマトグラフィにより測定
したところ、DHA含量は52%であった。
【0023】(実施例10)実施例9において、魚油(EP
A含量:19%)を使用する以外、同様にしてPUFA含有油
脂を製造した。得られた魚油中の構成脂肪酸のEPA含量
は23%であった。
【0024】(実施例11)実施例9において、魚油(EP
A含量:16%)を使用する以外、同様にしてPUFA含有油
脂を製造した。得られたPUFAグリセリドの収率は22%で
あり、その魚油中の構成脂肪酸のEPA含量は25%であっ
た。
【0025】(実施例12)10mlのYMCM培地においてペニ
シリウム・ロケホルティ IFO4622を12時間培養し、0.88
gの魚油(DHA含量:29%)を加え、更に振とうしなが
ら28℃下で60時間培養した。培養後、液−液分配により
魚油をヘキサン抽出し、次いでアルカリによる脱酸処理
をした。処理後のPUFAグリセリドの収率は78%であり、
その魚油中の構成脂肪酸をガスクロマトグラフィにより
測定したところ、DHA含量は35%であった。
【0026】(実施例13)10mlのYMCM培地においてペニ
シリウム・カゼイコラム ATCC24936を12時間培養し、0.
88gの魚油(DHA含量:16%)を加え、更に振とうしな
がら28℃下で48時間培養した。培養後、液−液分配によ
り魚油をヘキサン抽出し、次いでアルカリによる脱酸処
理をした。その魚油中の構成脂肪酸をガスクロマトグラ
フィにより測定したところ、DHA含量は29%であった。
【0027】(実施例14)実施例13において、魚油(EP
A含量:19%)を使用する以外、同様にしてPUFA含有油
脂を製造した。得られた魚油中の構成脂肪酸のEPA含量
は24%であった。
【0028】(実施例15)実施例13において、魚油(DH
A含量:37%)を使用する以外、同様にしてPUFA含有油
脂を製造した。得られた魚油中の構成脂肪酸のDHA含量
は49%であった。
【0029】(実施例16)50mlのYMCM培地においてキャ
ンディダ・ルゴーサ ATCC14830を12時間培養し、4.4 g
の魚油(DHA含量:29%)を加え、振とうしながら28℃
下で60時間培養した。培養後、魚油をヘキサン抽出し、
次いでアルカリによる脱酸処理をした。処理後のPUFAグ
リセリドの収率は24%であり、その魚油中の構成脂肪酸
をガスクロマトグラフィにより測定したところ、DHA含
量は57%であった。
【0030】(比較例1)YMCM培地においてキャンディ
ダ・ルゴーサ ATCC14830を12時間培養した液50mlに、魚
油(DHA含量:29%)4.4gを加え、同時に菌を死滅させ
るために、最終濃度50mMのアジ化ナトリウムを加え、振
とうしながら28℃下で60時間培養した。培養後の油脂中
の構成脂肪酸のDHA含量は30.2%であった。また、同様
にYMCM培地においてキャンディダ・ルゴーサ ATCC14830
を72時間培養した後、50mMアジ化ナトリウムで菌を死滅
させ、60時間魚油と共に反応させて得られた油脂中の構
成脂肪酸のDHA含量は30.6%であった。
【0031】なお、50mMアジ化ナトリウムの酵素に対す
る影響が心配されるため、キャンディダ・ルゴーサの産
生するリパーゼに対するアジ化ナトリウムの影響につい
て検討した。リン酸緩衝液中、魚油(DHA含量:29%)
に 0.1%濃度でリパーゼを作用させ、アジ化ナトリウム
を添加した場合(最終濃度50mM)及び無添加の場合につ
いて、その反応終了時のDHA含量を比較検討した。反応
は、37℃の下、15時間行った。その結果、油脂中のDHA
含量はいずれも52%であり、アジ化ナトリウムの影響は
認められなかった。
【0032】実施例16と比較例1との結果から、微生物
の存在しないYMCM培地下では、油脂加水分解能は弱く、
一方油脂添加後、当該微生物の生育とともに高濃度PUFA
含有油脂が生成することがわかる。すなわち、発酵によ
って油脂中のDHA含量を高濃度にできることは明らかで
ある。
【0033】(実施例17)キャンディダ・ルゴーサ ATC
C14830を12時間培養した液50mlに、魚油(DHA含量:29
%)39.5gを加え、振とうしながら28℃下で60時間培養
した。使用した培地はYMCM培地であり、魚油添加時の菌
濃度は、吸光波長660nmで約0.7であった。60時間培養
後、液−液分配により魚油をヘキサン抽出し、次いでア
ルカリによる脱酸処理をした。処理後のPUFAグリセリド
の収率は27%であり、その魚油中の構成脂肪酸をガスク
ロマトグラフィにより測定したところ、DHA含量は41.4
%であった。
【0034】(実施例18)実施例17において、魚油の添
加量を23.0gとする以外、同様にしてPUFA含有油脂を製
造した。得られたPUFAグリセリドの収率は28%であり、
その魚油中の構成脂肪酸のDHA含量は44.6%であった。
【0035】(実施例19)キャンディダ・ルゴーサ ATC
C14830を12時間培養した液50mlに、魚油(DHA含量:29
%)4.4gを加え、振とうしながら28℃下で60時間培養し
た。培地は、大豆粉 2.0%、澱粉 1.0%、硫酸アンモニ
ウム 0.1%、リン酸二カリウム 0.5%及び硫酸マグネシ
ウム 0.1%を含有し、pH6.5であった。60時間培養後、
液−液分配により魚油をヘキサン抽出し、次いでアルカ
リによる脱酸処理をした。処理後のPUFAグリセリドの収
率は22.8%であり、その魚油中の構成脂肪酸をガスクロ
マトグラフィにより測定したところ、DHA含量は46.1%
であった。
【0036】(実施例20)実施例19において、培地とし
て、魚油 0.5%、硫酸アンモニウム 0.5%、リン酸二カ
リウム 0.5%及び硫酸マグネシウム 0.1%を含有し、pH
6.5のものを使用する以外、同様にしてPUFA含有油脂を
製造した。得られたPUFAグリセリドの収率は46.9%であ
り、その魚油中の構成脂肪酸のDHA含量は40.0%であっ
た。
【0037】(実施例21)実施例19において、培地とし
て、イーストエキストラクト 0.3%、硫酸アンモニウム
0.5%、リン酸二カリウム 0.5%及び硫酸マグネシウム
0.1%を含有し、pH6.5のものを使用する以外、同様に
してPUFA含有油脂を製造した。得られたPUFAグリセリド
の収率は31.7%であり、その魚油中の構成脂肪酸のDHA
含量は50.1%であった。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、高濃度の長鎖高度不飽
和脂肪酸を含有する油脂を効率的に製造することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 7/64 C12R 1:69) (C12P 7/64 C12R 1:05) (C12P 7/64 C12R 1:38) (C12P 7/64 C12R 1:80)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャンディダ属、ペニシリウム属、アス
    ペルギルス属、シュードモナス属又はアルカリゲネス属
    に属し、油脂の加水分解能を有する微生物を油脂ととも
    に培養し、得られた培養液から長鎖高度不飽和脂肪酸含
    有油脂を調製することを特徴とする長鎖高度不飽和脂肪
    酸含有油脂の製造法。
JP6068636A 1994-04-06 1994-04-06 長鎖高度不飽和脂肪酸含有油脂の製造法 Pending JPH07274983A (ja)

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