JPH072712B2 - 新化合物3−スルフイナトメチル−又は3−スルホナトメチル−4−スルホメチル−ピロリジウムベタイン及びそれらの塩並びにそれらの製法 - Google Patents

新化合物3−スルフイナトメチル−又は3−スルホナトメチル−4−スルホメチル−ピロリジウムベタイン及びそれらの塩並びにそれらの製法

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JPH072712B2
JPH072712B2 JP60147602A JP14760285A JPH072712B2 JP H072712 B2 JPH072712 B2 JP H072712B2 JP 60147602 A JP60147602 A JP 60147602A JP 14760285 A JP14760285 A JP 14760285A JP H072712 B2 JPH072712 B2 JP H072712B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規3−置換−4−スルホメチル−ピロリジ
ニウムベタイン及びその塩並びにそれらの製法に関する
ものである。カチオンが環の成員ではないスルホベタイ
ンは既に知られている。これらのスルホベタインは、主
として第三アミンをヒドロキシアルカンスルホン酸誘導
体でアルキル化して製造される〔Parris Weil Linfield
J.Am.Oil Chemists Soc 53(1976)97;東ドイツ特許明
細書第139.719号〕。
しかしながら先ず第一にスルホプロピル残基を導入する
にプロパルサルトンが役立つ(西ドイツ特許公告第2431
031号、同第2409412号)。例えばSmithとLinfield〔J.A
m.Oil Chemists Soc.55(1978)741〕は、ヒドロキシエ
チルアミノ化合物に2モルのプロパンサルトンを作用さ
せて、追加のスルホン基を持つスルホベタインとした。
このものは、石灰セツケンを分散させる良好な能力を持
つことで特色がある。この製法の煩わしい欠点は、工程
段階が多いことの外に何よりもプロパンサルトンが最も
危険な発癌物質に属することである 〔Z.Krebsforschung 75(1970)69;“化学物質の毒性の
登録簿"National Institute for Occupational Sofety
and Health、米国メリーランド州所在、1975年版第826
頁〕。その結果特別に経費のかかる健康保護措置の下に
のみ工業的合成に用いうるに過ぎない。
更に、Linfieldとその協力者はトリアルキルアリルアン
モニウム塩に亜硫酸水素塩を付加することを提案してい
る〔J.Am.Oil Chemists Soc.53(1976)60;55(1978)8
7〕。この方法の欠点は、一方では空気を除外し又加圧
の下に作業する点にあり、他方では反応時間が長く反応
生成物が単一ではないことが非常に多い点にある、 塩化ジエタノールジアリル−アンモニウムの如きジアリ
ルアンモニウム塩に、緩衝された亜硫酸水素塩溶液を付
加反応させることが、西ドイツ特許明細書第1173906号
に記載されている。この方法によれば、開いた鎖式体の
二重付加生成物であるスルホベタインスルホナートが専
ら得られるに過ぎない。
西ドイツ特許公開第2331315号には、元素の周期律表の
第I、VII、VIII副族の遷移金属を触媒として用いる、
非置換オレフインへの亜硫酸水素塩のラジカル付加反応
の方法が記載されている。しかしながら、該公開特許に
用いるように提案されたオレフインは非置換体であり孤
立した二重結合を持つものであるから、本発明のアリル
アンモニウム化合物とは比較されるべきものではない。
それ故、該特許の出発物質は、本発明に用いられる出発
化合物とはその電子配置及び反応性に於いて実質的に区
別される。
東ドイツ特許明細書第154.444号及び同第200.739号によ
れば、発癌物質アルキル化剤を避けてスルホベタインの
製造に成功した。その方法ではジアリルアンモニウム化
合物又はトリアリルアンモニウム化合物が均一相触媒で
進行するラジカル亜硫酸水素塩付加の反応を行う。この
方法によれば、分子中に最大唯一個の付加スルホプロピ
ル基を持つたスルホベタインが得られるに過ぎない。
本発明の基礎をなす課題は、スルホメチルピロリジニウ
ムベタインに、炭化水素含有置換基の導入を必然的とす
ることなく、1個又は数個の追加の親水性酸残基又は親
水性反応性酸残基を導入して新種類のスルホベタインス
ルフイン酸塩又はスルホベタインスルホン酸塩を創作す
るにある。その際廉価な工業的出発物質を基礎として簡
単な方法で製造できるものでなければならない。
この課題は特許請求の範囲記載の如くして解決された。
新規3−スルフイナトメチル−4−スルホメチル−ピロ
リジニウムベタイン類と3−スルホナトメチル−4−ス
ルホメチル−ピロリジニウムベタイン類はそれぞれ次の
構造式IaとIbを持つ。
これらの構造式で、 R1は、水素、鎖中に‐NH-CO-又は‐CO-NH-を含むことの
ありうる1ないし22個の炭素原子を持つ直鎖又は分枝ア
ルキル基、ヒドロキシアルキル基、オキシアルキレン
基、ベンジル基、 -CH2-CH2-CH2-SO3 - を表わし、 本発明の対象は、更に構造式Ia又はIbを製造する方法で
ある。
本発明によれば、構造式Ia及びIbを持つ新規化合物は、
R2、R3、R4が前記定義の意味を持ち、R0は、R2とは独立
にR2の定義に相当する意味を持ち、あるいはR2と共に環
に閉じた置換基を表わすこともでき、 Y-は、1個のアニオンであるとき、 構造式II を持つジアリルアンモニウム塩を、 あるいはR2、R3、R4及びY-が前記意味を持つとき構造式
III を持つトリジアリルアンモニウム塩を、単独のペルオキ
ソ二硫酸又は他の酸化剤との混合物の存在の下に1.5な
いし6のPH領域で、相当するモル量の亜硫酸水素塩と化
学反応させることにより、得られる。
その場合、構造式Iaの新規3−スルフイナトメチル−4
−スルホメチル−ピロリジニウムベタインは、構造式II
のジアリル化合物を、触媒量のペルオキソ二硫酸塩の存
在の下に2ないし4のPH値で、2倍のモル量の亜硫酸水
素塩と反応させることにより、得られる。この反応はこ
れより後環化スルホスルフイン化(Sulfocyclosulfinie
rung)と記すことにする。この反応は、前記PH領域内で
ジアリルアンモニウム塩IIと亜硫酸塩の純溶液に触媒量
ペルオキソ二硫酸塩を一挙に添加すれば、異常に急速に
進行し、数分のみならず数秒間で定量的に反応して、純
度の高い最終生成物をうる。
反応は次の化学式に従つて進行する。
更に周知の如く、亜硫酸塩は過流酸塩によつて非常に容
易に硫酸塩に転化し、従つて西ドイツ特許公開第231353
9号(第4頁)中のデータによつても亜硫酸塩と過硫酸
塩の粗合せは不適当な開始剤系に相当しなければならな
いから、スルホベタイン−スルフイン酸塩Iaの形成は驚
くべきことである。
室温で始められ溶液中で進行する化学反応で定量的反応
が大きな反応速度と高い選択率で行われることが驚くべ
きことである。
遷移金属の存在の下でのジアリルアンモニウム塩の酸素
で誘導されるスルホ環化は亜硫酸水素塩の大過剰なしで
行われるが、各成分を同時に長い時間にわたつて反応混
合物に滴加し、その際予め置かれた中性亜硫酸塩によつ
て反応混合物のPH値は亜硫酸水素塩−亜硫酸塩系の大き
いPH値の緩衝領域に置かれる。反応条件の相違、すなわ
ちPH値、反応体の混合の仕方、亜硫酸塩の供給、及び反
応開始に於ける相違が東ドイツ経済特許第154.444号に
よる既知の方法と全く異つた反応過程を辿らせる。非常
に短い反応時間と反応体成分と開始剤を同時に混合でき
る可能性とは、例えば管状反応器の如きものの対留距離
の始点で同時に混合して行われる連続法反応の企図を可
能なものにする。本発明による方法の非常に高い空間−
時間収率に基づいて、反応の不連続的遂行でも連続的遂
行でも、比較的小さい反応空間を用いることができる。
環化スルホスルフイン化の開始には、好適には1ないし
3モル%の範囲のペルオキソ二硫酸塩が用いられる。開
始剤の量がこの範囲より少ない場合には反応は完了せ
ず、過硫酸塩の量がこの範囲より多い場合には、反応速
度は更に増加するが、制御できない激しい反応経過が起
こる危険がある(参考例12並びに第2、3図参照)。環
化スルホスルフイン化反応の速度の増大は、出発物質の
濃度を大きくするかあるいは出発の温度を高くすること
によつても得られるが、何等の実際上の利益をももたら
さない(実施例13参照)。反応の開始はペルオキソ二硫
酸塩でのみ成功しうるに過ぎない。過酸化水素(参考例
15参照)又は過ホウ酸塩(参考例16参照)の如き他の過
酸化物は、優先的に亜硫酸塩を硫酸塩に酸化するに過ぎ
ないが故に、開始剤として不適当である。空気の酸素は
原理的には開始剤として用いうるが、長い反応時間と単
一ではない生成物を与える(参考例14)。最適PH値領域
を越えたところでは、スルホベタイン−スルフイン酸塩
の外にスルホベタインが多量に生ずる。後者はPH値が5
を越えたところで主生成物になる(第1図、第1表、実
施例1-10、参考例11参照)。しかしながら本発明とは別
の場合に、遷移金属(前記東ドイツ経済特許第154.444
号の方法の場合と同じ濃度範囲)の存在の下に、少量の
ペルオキソ二硫酸塩で反応を開始させ、続いて空気の酸
素によつて完了まで反応を進めることができる。しかし
この反応方法では、反応時間が長くなつて二酸化硫黄の
損失が起こるが故に、3−メチル−4−スルホメチル−
ピロリジニウムベタインの生成が避けられない。
得られた3−スルフイナトメチル−4−スルホメチル−
ピロリジニウムベタインIaは、その反応溶液から単離す
ることもできるが、単離することなく中間体として更に
転化させることもできる。
更に、構造式IIIのトリアリルアンモニウム塩を、2.5な
いし6.0、好適には4.0ないし5.5のPH値で、単独に触媒
量のペルオキソ二硫酸塩の存在の下に、あるいは同時に
又は続いて空気酸素を作用させて、3倍モル数の亜硫酸
水素塩と反応させたとき、反応性の新規1−(3′−ス
ルホ)プロピル−3−スルフイナトメチル−4−スルホ
メチル−ピロリジニウムベタインが得られる。
このトリアリルアンモニウム塩の3個の含酸素硫黄官能
基を持つた生成体への三官能基性化も、環化スルホスル
フイン化と記すべきである。これらの方法によつて意外
にも惹き起こされた発熱反応は、トリアリルアンモニウ
ム塩に就いて今日までに行われたすべての亜硫酸水素塩
付加とは根本的に異なる。1個のスルフイナト基と2個
のスルホナト基の同時構成は一つの新規な反応であるこ
とを示す。ラジカル機構によつて進行する反応の速度も
驚くべきものである。環化スルホスルフイン化の実質的
完了には、開始剤濃度<2モル%では数分間、更に開始
剤濃度>2モル%では数秒間を必要とするに過ぎない。
従つてこれらの反応は、既知の有機化学反応のうち溶液
で進行するラジカル化学反応の最速のものに属する。
環化スルホスルフイン化反応の惹き起こしは特にペルオ
キソ二硫酸の塩、好適にはペルオキソ二硫酸ナトリウ
ム、−カリウム、−アンモニウムの存在と結びつけられ
る。例えば、過酸化水素又は過ホウ酸塩の如き他の過酸
化物は、匹敵する反応を惹き起こすことができず、単に
亜硫酸塩を硫酸塩にするに過ぎない。
しかしながら特殊な場合には、ペルオキソ二硫酸塩を例
えば酸素特に空気の如き他の酸化剤と一緒に用いること
もできる。それには、初期に反応の開始のために約1モ
ル%又はそれ以下のペルオキソ二硫酸塩を配量し、同時
に空気を導入し又は通し始めて環化スルホスルフイン化
を完了させる。しかしながら、この処理方法では反応時
間が長くなると言う短所を覚悟しなければならないが、
反応生成物の組成に変化はない。
なお、反応過程の選択率は、設定された出発のPH値に高
度に依存する。一例として、好適PH値領域4.0ないし5.5
では、新規スルホベタインスルフイナートースルホナー
トが50ないし70%の割合で得られるが、その他に更にス
ルフイン化された次の構造式Aの物質1−(2′−スル
フイナト−3′−スルホ)プロピル−3−スルフイナト
メチル−4−スルホメチル−ピロリジニウムベタイン、
及び既知(東ドイツ経済特許第200.793号参照)の次の
構造式Bの物質1−(3′−スルホ)プロピル−3−メ
チル−4−スルホメチル−ピロリジニウムベタインが得
られる。
出発PH値を4より下に低下させると、反応生成物として
構造式Bのものはもはや実質的に得られないが、それに
対して出発PH値を5.5より大きくすると実質的に構造式
Aのものは形成されない。更に、方法の遂行に有利なPH
値領域4.0ないし5.5には、トリアリルアンモニウム塩を
工業用亜硫酸水素塩水溶液と単に混合するのみで到達す
るが、時には僅少量の塩基を加えて到達させる。
本発明によれば、トリアリルアンモニウム塩IIIをPH値
1.5ないし2.5で、ペルオキソ二硫酸塩の触媒量の存在の
下に、少くとも4倍のモル数の亜硫酸水素塩と化学反応
させることもできる。
反応の本発明による遂行は簡単な方法でなされる。すな
わち、トリアリルアンモニウム塩1セルの水溶液を4モ
ルの亜硫酸水素アルカリ塩又は亜硫酸水素アンモニウム
塩と混合し、反応混合液のPH値を1.5ないし2.5に設定
し、次いで1ないし4モル%のペルオキソ二硫酸アンモ
ニウム又はペルオキソ二硫酸アルカリを固形として又は
溶解した形で一挙に添加する。
室温で始めたとして、スルフイン酸塩への発熱反応は約
1ないし3分間のうちに終了する。亜硫酸塩の使用量と
臭素酸塩滴定で定めた生成物の量から明らかなように、
反応はほとんど定量的に行われる。反応の終了はH-NMR-
スペクトルに於けるアリル−プロトン信号の消失によつ
て認められる。本発明によるPH値領域の1.2ないし2.5へ
の制限は、これより高いPH値では並行して形成されるス
ルホン酸塩の割合が増加するから、選択性にとつて、決
定的である。
入念に空気酸素を除外しても反応はペルオキソ二硫酸塩
によつて惹き起こされるから、その開始剤としての役は
決定的であることが実証された。他の場合として、ペル
オキソ二硫酸塩によつて惹き起こされた反応がペルオキ
ソ二硫酸塩の欠乏(0.5モル%より少ない)に際して空
気酸素によつて継続されることはあるが、ただし選択性
の損失とスルフイン酸イオン基のない反応生成物の増加
を伴う。
用いられたアリルアンモニウム塩が塩化テトラアリルア
ンモニウムである特別の場合には、二重の環化スルホス
ルフイン化反応により、ビス−スルホベタインスルフイ
ン酸イオンである。スピロ化合物IVの異性体群が得られ
る。
これに対して、構造式Ibの新規3−スルホナトメチル−
4−スルホメチル−ピロリジニウムベタインは、構造式
IIのジアリルアンモニウム塩1モルを、2倍のモル数の
亜硫酸水素塩、及び1モルのペルオキソ二硫酸塩又は他
の酸化剤が共存するときは合計で2酸化当量の酸化剤
と、2ないし4のPH値で化学反応させることにより、生
成される。
この反応は次の反応式に従つて進行する: この方法で惹き起こされた反応は、ジアリルアンモニウ
ム塩1モルあたり唯1モルの亜硫酸水素塩を用い空気酸
素−遷移金属で開始させて相当する3−スルホメチル−
ピロリジニウムベタインに導く反応(東ドイツ経済特許
第154.444号)とは、反応経過に於いて又最終生成物に
於いて根本的に異なる。本発明のこの条件に於ける第二
のスルホン酸基の導入は意外なことであり、他の化合物
群でも今日までこの形では確認されていない。
この反応はペルオキソ二硫酸塩の存在と特異的に結びつ
けられている。他の過酸化物、例えば過酸化水素又は過
ホウ酸アルカリは匹敵する反応を惹き起こすことができ
ず、単に亜硫酸塩を硫酸塩にするに過ぎない。しかしな
がら本発明の特殊な場合にはペルオキソ二硫酸塩と他の
過酸化物を一緒に用いる。又はペルオキソ二硫酸塩と他
の酸化剤を組合わせることができる。その場合は、アリ
ル化合物1モルあたりにペルオキソ二硫酸塩を1モルよ
り少なく用いることが必要である。この目的には、例え
ば過酸化水素、塩素、塩素酸塩、臭素酸塩その他が適す
る。
好適には本発明に従つて次のように操作が行われる。す
なわち、水溶液中でジアリルアンモニウム塩を2モルの
亜硫酸水素塩と混合し、PH値を2(最大4まで)に設定
し、かきまぜつつペルオキソ二硫酸塩を加える。その
際、進行する反応は反応混合液の急激な温度上昇によつ
て認められる。この場合沸騰するに至ることがある。
長鎖の置換基はピロリジニウムペタインスルホン酸塩に
界面活性剤の性質を与える。そのようなものは、前記反
応方法による反応混合液から沈澱し、容易に単離され、
純製品として得ることができる。他の場合には、生じた
硫酸を生成物の仕上げの前に中和し、必要な場合にはベ
タインスルホン酸塩を抽出して無機塩成分として分離す
る。
適当な装置を用い滞留時間が始まる点で所与のモル比の
各成分を一緒に与えれば、本発明の方法を連続法で遂行
することができる。
更に、構造式IIIのトリアリルアンモニウム塩1モル
を、3倍のモル数の亜硫酸水素塩、及び1モルのペルオ
キソ二硫酸塩又は他の酸化剤が同時に存在するときは合
計で2酸化当量の酸化剤と、2.5ないし6.0、好適には4.
0ないし5.5の間のPH値で化学反応させると、新規1−
(3′−スルホ)プロピル−3.4−ジスルホメチル−ピ
ロリジニウムベタインが得られる。
この処置方法で惹き起こされた発熱反応は、同じく迅速
に進行し、用いられたトリアリルアンモニウム塩を数分
間のうちに定量的にスルホン化する。しかしながら、反
応過程の選択性は設定された出発PH値に高度に依存す
る。一例として、4.0ないし5.5のPH値領域では、新規ス
ルホベタインジスルホン酸塩が50ないし70%の割合で得
られ、その他に4個のスルホン酸基を含む構造式Cの1
−(2′、3′−ジスルホ)プロピル−3.4−ジスルホ
メチル−ピロリジニウムベタインと構造式Bの既知の1
−(3′−スルホ)プロピル−3−メチル−スルホメチ
ル−ピロリジニウムベタインが副生される。
出発PH値を4より下に低下させると、実質的にもはや化
合物Bは得られず、他方5.5を越えるPH値では、実質的
に化合物Cは形成されない。更に、方法の遂行に有利な
PH値領域4.0ないし5.5には、トリアリルアンモニウム塩
を工業用亜硫酸水素塩溶液と単に混合するのみで到達す
るが、時には僅少量の苛性ソーダ溶液を添加して到達さ
せる。
本発明による条件の下に、一般構造式Bの化合物中に更
に追加のスルホン酸基を導入することはまことに意外な
ことであり、他の化合物群でも今日までこの形では観察
されていない。
スルホベタインジスルホン酸塩を製造するには、反応体
の濃度をできる限り大きくして水溶液で行うのが好適で
ある。それには、トリアリルアンモニウム塩又はその溶
液を、工業用亜硫酸水素塩の飽和溶液と混合し、好適に
はPH値を4と5.5の間に設定し、酸化剤を溶液又は結晶
の形で加える。
この場合、反応の進行は反応混合物の迅速な昇温で認識
される。その際反応体が高濃度であるときは、混合物が
昇温して沸騰するに至ることがある。しかしながら、酸
化剤又は酸化剤の組合せを二三分内に添加し外部からの
冷却を用いて発生した反応熱を排出させるならば、強い
発熱反応も容易に制御することができる。
同じく、構造式IIIのトリアリルアンモニウム塩1モル
を、4倍のモル数の亜硫酸水素塩及び2倍のモル数のペ
ルオキソ二硫酸塩又は他の酸化剤が同時に存在するとき
には合計で4酸化当量の酸化剤と、1.5ないし2.5のPH値
で、化学反応させることもできる。この場合は3個の追
加の親水性スルホン酸基を持つたスルホベタインである
新規1−(2′、3′−ジスルホ)プロピル−3.4−ジ
スルホメチル−ピロリジニウムベタインが成立する。こ
の新規化合物は、これらの荷電官能基によつて金属塩の
製造に用いることができ、伝導塩又は伝導性被覆材料と
して用いることができる。この種の有利な作用を持つ化
合物は今日まで知られていない。
この新規化合物群の長鎖で置換された置換体は、広いPH
値領域で有効な良好な界面活性剤の性質を持つ。
本発明のこの方法で惹き起こされた反応は、迅速、発熱
的、定量的に進行し、経過及び目的生成物の点に於い
て、空気酸素−遷移金属で惹き起こされる東ドイツ経済
特許第154.444号記載のジアリルアンモニウム塩の環化
スルホン化方法とは根本的に異なるものである。本発明
の反応条件下で、更に3個の追加のスルホン酸基が導入
されることは驚くべきことであり、他の化合物群でも今
日までこの形では観察されていない。すべての他の事情
はこれまでの記載に相当する。
ジアリルアンモニウム塩及びトリアリルアンモニウム塩
としては、特に塩化物、臭化物、当量関係にあるメト硫
酸塩(methosulfate)又は硫酸塩が適する。
ペルオキソ二硫酸塩と混合して用いることができる、他
の酸化剤としては、前記の如く塩基又は塩基を与える物
質、塩素酸塩、臭素酸塩、過酸化水素又は空気を用いる
のが好適である。
新規3−スルフイナトメチル−4−スルホメチル−ピロ
リジニウムベタインは価値のある性質を持つ。
長鎖の置換基を持つ置換体は又特殊な界面活性剤として
用いることができる。
その他にこれらの新規化合物は、追加の親水性極性基と
してスルフイン酸基とスルホン酸基を持ち、スルフイン
酸基はその反応性(求核性、アルキル化可能性、錯化合
物形成性、還元性)の故に該新規化合物を多方面に利用
できる中間体とし、スルホン酸基は新規化合物の極性と
溶解性を増進し界面活性剤としての性質を与えるが故
に、他の合成に反応性中間体として役立つ。
実施例1−10(第1表及び第1図参照) ジメチルジアリルアンモニウム塩化物の環化スルホスル
フイン化による、純1、1−ジメチル−3−スルフイナ
トメチル−4−スルホメチル−ピロリジニウムベタイン
・ナトリウム(一般構造式Iに於いてR1=R2=CH3;R3=-CH
2-SO2 -、R4=R5=H):1,1−ジメチル−3−スルフイナトメ
チル−4−スルホメチル−ピロリジニウムベタイン・ナ
トリウムと1,1,3−トリメチル−4−スルホメチル−ピ
ロリジニウムベタインの混合物:純1,13−トリメチル−
4−スルホメチル−ピロリジニウムベタイン(一般構造
式Iに於いてR1=R2=R3=CH3;R4=R5=Hの製造 純1,1−ジメチル−3−スルフイナトメチル−4−スル
ホメチル−ピロリジニウムベタイン・ナトリウムとその
1,1,3−トリメチル−4−スルホメチル−ピロリジニウ
ムベタインとの混合物を製造する一般的操作処方。
撹拌機、温度計、ガラス電極を備えたスルホン化フラス
コ中に、塩化ナトリウム含量が4.85%の工業用ジメチル
ジアリルアンモニウム塩化物の52.6%水溶液307.4g(1
モル)と、鉄含量60mg/lの工業用亜硫酸水素ナトリウム
の40.7%溶液516.5g(2.02モル)と、各場合のPH値(第
1表参照)の設定に相当する量の37%塩酸又は33%苛性
ソーダ溶液と適当量の水を入れ、撹拌により一様にす
る。該適当量の水とは各場合の企図された結果の比較を
確保するために***作溶液の全量を常に1000gにするよ
うなものである。
PH値の設定に大量の苛性ソーダ溶液が必要な場合には、
出発の溶液を加温する。反応の前に溶液を室温に冷却す
べきである。このように調製された淡黄色の出発溶液
に、微粉化されたペルオキソ二硫酸カリウム5.4g(2モ
ル%)をかきまぜつつ一挙に添加する。これによりペル
オキソ二硫酸塩は直ちに溶解し、反応溶液は5より下の
PH値では血紅色に着色する。1.7と4.5の間のPH値では反
応温度は1分間以内に45ないし50度上昇する(第1表参
照)。極大温度に到達した後、反応は終結する。5ない
し6.2のPH値では、反応時間は長くなり20分に至る。反
応完了の後、鉄含有化学薬品の使用により亜硫酸鉄(II
I)で赤色に着色した反応混合物を、錯化剤(例えばジ
メチルアミノメタン−ビスホスホン酸)の添加により脱
色する。あるいはPH値を約7にして溶解した鉄を水酸化
鉄(III)として沈澱させ、次いで過により沈澱を無
色の反応混合液から分離する。
第1表に従つて得られた反応溶液の一部を濃縮して塩含
有残留物とし、1H-NMR-スペクトルを調べ、適当な信号
の強度と比較して定量的組成が決定された。調査の結果
は第1図に要約されている。それによれば、純スルホベ
タインスルフイン酸塩はPH値≦2のときのみ得られる
(実施例1及び2)。出発溶液のPH値がより高い場合
(実施例3ないし10)には、1,1,3−トリメチル−4−
スルホメチル−ピロリジニウムベタインの割合が絶えず
増加する。
実施例2(第1表参照)に従つて調製された反応溶液の
一部を、初めに苛性ソーダ溶液でPH値7にし、二三滴の
H2O2を加え、不溶の水酸化鉄(III)を別した後、減
圧の下に蒸発乾固した。残つた残留物を13C-NMR-スベク
トルで調査した(D2O、外部標準TMS)。該スペクトル
は、1,1−ジメチル−3−スルフイナトメチル−4−ス
ルホメチル−ピロリジニウムベタインが3,4−位置の置
換基に関して主としてシス−立体配置にありその他に少
量のトランス体があることを証明した。
上の構造式に於ける、原子記号に付記された数値はシス
−立体配置に対する化学シフトをPPmで示したものであ
る。O:56.2;56.0;55.9/54.6;54.5;54.3。N-CH3基は互い
に等価ではない;14N−四極子モーメントによる信号の
***。トランス化合物の38.6PPm及び40.9PPmでの信号
は、両種のCH基に相当し、63.9PPmの信号は-CH2-SO2 -
相当する。
参考例(1) PH値≧7.5に於けるジメチルジアリルアンモニウム塩化
物の環化スルホン化による純1,13−トリメチル−4−ス
ルホメチル−ピロリジニウムベタイン(一般構造式Iに
於いてR1=R2=R3=CH3;R4=R5=H)の製造 ガラス電極と強力撹拌機を備えた開いた容器中で、18.8
g(0.15モル)の亜硫酸ナトリウムを水道水に溶解して1
25mlの溶液とした;溶液のPH値は9.1になつた。激しい
撹拌により空気が微細に分散され溶液中に入つた。
この溶液に2個のビユレツトから、ジメチルジアリルア
ンモニウム塩化物の52.6%溶液46.1g(0.15モル)を50m
lの水道水で薄めたものと、工業用亜硫酸水素ナトリウ
ムの40.7%溶液38.35g(0.15モル)を50mlの水道水で薄
めたものを同時に一様に滴加し、その際≧7.5のPH値が
維持されるようにした。両溶液を滴加するに39分を必要
とした。この時間の間に反応温度は25℃から39℃に上昇
した。PH値は滴加期に7.65と8.0の間にあつた。反応溶
液に就いて行われた1H-NMR-スペクトルはアリルアンモ
ニウム塩のスルホベタインへの定量的な化学反応を証明
した。
スルフイン酸塩部分の存在の試験に就いては実施例1な
いし10を参照せよ。1,1,3−トリメチル−4−スルホメ
チル−ピロリジニウムベタインを無機塩から分離するた
めに、反応溶液全体を減圧の下に濃縮した蒸発乾固し、
残つた結晶質残留物を濃塩酸で処理した。続いて塩酸酸
性溶液を過した無機塩から分離し、改めて減圧の下に
濃縮して非常に粘稠ななお塩酸を含んだシラツプとし
た。しばらく放置した後にこのシラツプからスルホベタ
インが光沢のある葉状結晶として結晶し始めた。粘稠な
シラツプの一部を水に溶かした試料に硫酸鉄(III)溶
液の二三滴を加えても、溶液は血紅色に着色しなかつ
た。これはスルフイン酸塩の部分の不在を証明してい
る。エタノールの添加によりベタインは瞬間的に結晶
し、白色の結晶泥が生じた。このスルホベタインは水で
再結晶できる。その13C-NMR-スペクトルは個々のC原子
に就いて、東ドイツ経済特許第154.444号(実施例1a)
に記載されたものと同じ化学シフトを与えた。
例えば、1モルのジメチルジアリルアンモニウム塩化物
及び1モルの亜硫酸水素ナトリウムに対する亜硫酸ナト
リウムのモル数を1モルから0.6モルに減少させると、
それにより反応溶液の緩衝容量が自動的に低下し、7.5
のPH値を維持すべきものならば、滴加時間に39分から75
分に延長される。亜硫酸ナトリウム緩衝液の緩衝容量を
更に小さくすると、7.5より小さいPH値領域のみが実現
可能となり、それによりスルホベタインスルフイン酸塩
の形成が促進される(第1図の破線部分参照)。
実施例12 開始剤の濃度を変化させたときのジメチルジアリルアン
モニウム塩化物の環化スルホスルフイン化 この実施例は、ジメチルジアリルアンモニウム塩化物の
1、1−ジメチル−3−スルフイナトメチル−4−スル
ホメチル−ピロリジニウムベタイン・ナトリウム(一般
構造式Iに於いて、R1=R2=CH3;R3=-CH2-SO2-;R4=R5=H)
への環化スルホスルフイン化の発熱反応の接続時間が、
PH値2.5、反応混合物1kgあたりジアリル化合物1モル及
び亜硫酸水素ナトリウム2.1モルの濃度の条件の下に、
ペルオキソ二硫酸アンモニウム(APS)の使用量を変数
として如何に変化するかを示す(ジメチルジアリルアン
モニウム塩化物16.2重量%)。開始剤の使用量は0モル
%から8モル%APSの間で変化させた。全体の結果は第
2図に見られる。
一連の実験を代表するものとして、4モル%APSで反応
を開始した場合を以下に詳細に記載する。
撹拌機と温度計を備えたスルホン化フラスコ中で、Nacl
含量4.85%の工業用ジメチエルジアリルアンモニウム塩
化物の52.6%溶液307.4g(1モル)と、Fe ++含量8mg/l
の工業用亜硫酸水素ナトリウムの35.33%溶液618.2g
(2.1モル)と、37%塩酸12.8gをかきまぜて合体した。
PH値は2.5になつた。次いで、52.5gの水道水中に9.12g
(4モル%)のAPSを溶解し、準備した混合液をかきま
ぜつつこの中に一挙に添加した。反応混合液は瞬間的に
赤色に着色し、10秒後に23から45℃に昇温し;15秒後に
は温度は更に68℃に上昇し、20秒後には遂に71℃の極大
値に達した。この時点までに化学反応は定量的に行われ
た。1分後に既に反応温度は再び70℃に降下した。1 H-NMR-スペクトルによる収量測定は、反応混合物中の
スルホベタインスルフイン酸塩の含量が98%であること
を証明した(実施例3、第1図参照)。更に高い開始剤
濃度、例えば8モル%で開始すると、反応速度は増加
し、開始剤添加の直後二三秒内に反応混合物が激しく沸
騰する。
実施例13 1,1−ジメチル−3−スルフイン酸メチル−4−スルホ
メチル−ピロリジニウムベタイン(一般構造式Iに於い
て、R1=R2=CH3;R3=-CH2-SO2H;R4=R5=H) 次のものを混合してPH値2の溶液にした:工業用ジメチ
ルジアリルアンモニウム塩化物の52.6%溶液307.4g(1
モル)、工業用亜硫酸水素ナトリウムの40.7%溶液516.
5g(2.02モル)及び37%塩酸35g。続いて微細に粉砕し
たペルオキソ二硫酸カリウム5.4g(2モル%)をかきま
ぜつつある溶液に一度に加えた。瞬間的に溶液は赤色に
着色した。30秒後に溶液の温度は21から70.5℃に上昇し
た。この反応時間の後、反応は定量的に完了していた。
(例えば80%の如きより高い濃度のジアリル化合物を用
いると、反応速度は非常に大きくなり、開始剤添加(2
モル%)の直後に反応混合物は激しく沸騰した。) スルホベタインスルフイン酸を無機塩から分離するため
に、冷却された反応溶液を減圧の下に蒸発して、シラツ
プ状の塩に似た残留物にした。充分量の濃塩酸(500g)
と混練した。ついで無機塩−主として塩化ナトリウム−
と過別し、液を改めて蒸発して帯黄色のガラス状塊を
得た。塊から短時間後に一部がスルフイン酸として結晶
した。
500mlのエタノールの添加により、強力な混練の後、完
全な結晶化に達した。エタノールを吸引して除いた後、
2回各250mlのエタノールで洗い、吸引し、恒重量にな
るまで乾燥して220gの粉末形無色結晶質で塩化ナトリウ
ム含量1.8%のスルフイン酸を得た。臭素酸塩滴定でス
ルフイン酸の含量は80%と測定された。スルフイン酸は
225℃を越える温度で分解し始める。
シス−スルフイン酸の13C-NMR-スペクトル(D2O、外部
標準TMS): 原子記号に付記された数値は化学シフトをPPmで示した
ものに相当する。
ナトリウム塩に於てはNaO2S-CH2-基の化学シフトは61.2
PPmであることが明らかにされたが(実施例2参照)、
スルフイン酸基HO2S-CH2-の値は57.5PPmである。
必要な場合は、任意の塩基でのスルホベタインスルフイ
ン酸の中和により、それぞれの塩が構造式通りに得られ
る。
初期温度0℃で前記実験を繰返すと、反応時間は長くな
るが、スルホベタインスルフイン酸塩の収量の減少はな
い。発熱環化スルホスルフイン化の時間的経過は次のよ
うに概観される: 最初に微黄色であつた反応溶液は2分後にオレンジ色と
なり2.5分後に血紅色となつた。
参考例14 本参考例及び後続の二つの参考例は、酸素、過酸化水素
及び過ホウ酸ナトリウムの如き他の開始剤で、ジメチル
ジアリルアンモニウム塩化物の環化スルホスルフイン化
を開始する方法を示し、該方法が本発明の方法より劣つ
ていることを具体的に示して明らかにしたものである。
a)PH値2.5での空気酸素の導入による環化スルホスル
フイン化 実施例12と同じ操作を用いたが、ペルオキソ二硫酸塩は
加えず、強力な撹拌によつて空気を導入して、反応混合
物1kgあたり1モルのジメチエルジアリルアンモニウム
塩化物を2.1モルの亜硫酸ナトリウムとPH値2.5で反応さ
せた。出発温度23℃で始まつて、溶液は38分間に56℃
(極大温度、第2図と比較せよ)まで昇温し、継続して
いる撹拌によつて漸次再び低下した。しかしながら極大
温度の時点でも化学反応は完了したわけではない。2時
間後に初めて1H-NMR-スペクトルはアリルアンモニウム
塩が最早ないことを証明できた。
(b)PH値4での空気の導通による環化スルホスルフイ
ン化 ポリエチレン製容量100lの容器中で、工業用ジメチルジ
アリルアンモニウム塩化物の52.6%溶液23.05kg(75モ
ル)を工業用亜硫酸水素ナトリウムの35.33%溶液33.13
kg(112.5モル)と混合した。溶液のPH値は4であつ
た。激しいかきまぜで空気を溶液中に導入し空気泡を微
細に分布させた。反応溶液を通つて泡として上昇する余
剰の空気は非常に二酸化硫黄に富んだもので、排気口に
導かれた。発熱環化スルホスルフイン化反応の時間経過
は次のように概観される: 2時間後には、内容物は最早アリルアンモニウム塩を含
んでいなかつたが、亜硫酸イオンはなおヨウ素滴定で検
出することができた。反応生成物の分析による調査は、
スルホベタインスルフイン酸塩が約35%の収率で存在す
るに過ぎず、他にスルホベタインがあることを示した。
PH値4でのペルオキソ二硫酸カリウムで開始した同様な
反応では、遥かに高い収率でより短時間内にスルホベタ
インスルフイン酸塩を得ることができた(第1図及び第
1表中の実施例5参照)。
参考例15 H2O2によるジメチルジアリルアンモニウム塩化物の環化
スルホスルフイン化。
実施例12記載の方法と同様に処理した。ただし、ペルオ
キソ二硫酸アンモニウムの代りに、2モル%の30%過酸
化水素液を一挙に反応混合物に加えた。その後15秒で溶
液の温度は2度だけ昇温した。それ以上の温度上昇は観
察されなかつた。2時間の空気導入(参考例14aと同様
にする)後に初めて温度は再び上昇した。すなわち、空
気の作用によつて初めて反応は終了した。
参考例16 過ホウ素酸ナトリウムによるジメチルジアリルアンモニ
ウム塩化物の環化スルホスルフイン化 参考例15記載の方法と同様に操作したが、過酸化水素液
の代りに、2モル%の過ホウ酸ナトリウムを反応混合物
に添加した。この場合も反応温度は30秒間に2.5度だけ
上昇したに過ぎなかつた。反応生成物中には未反応の出
発物質を証明することができたに過ぎなかつた。
実施例17 ジメチル−ジ−2−メチルアリルアンモニウム塩化物の
環化スルホスルフイン化 実施例12記載の如く操作した。5.32g(30ミリモル)の
ジメチル−ジ−2−メチルアリルアンモニウム塩化物〔
13C-NMR-スペクトル、PPmで:134.9(C);129.1(CH2=);72.
2(-CH2-);51.8;51.6;51.5(N-CH3);25.0(O-CH3)〕と65
ミリモルの亜硫酸水素ナトリウムと塩酸と水道水と5モ
ル%のペルオキソ二硫酸ナトリウムから成る合併した全
量73gの溶液を、2.1のPH値で互いに反応させた。
反応しつつある混合液は反応の経過中に22℃から33℃に
昇温した。
得られた中和された反応生成物の13C-NMR-スペクトル
は、単一の生成体ではなく、1,1,3,4−テトラメチル−
3−スルフイナトメチル−4−スルホメチル−ピロリジ
ニウムベタイン X:O:信号は取り換えたものであつてもよい。のシス、ト
ランスの両異性体と1,1,3,3,4−ペンタメチル−4−ス
ルホメチル−ピロリジニウムベタインであることを示し
た。
X:O:信号は取り換えたものであつてもよい。
化学シフトはシス−化合物のみのものである。N-CH3
は等価ではない。
実施例18 メチルジアリルアミン塩酸塩の環化スルホスルフイン化
による1−メチル−3−スルフイナトメチル−4−スル
ホメチル−ピロリジニウムベタイン・ナトリウム(一般
構造式Iに於いて、R1=R4=R5=H;R2=CH3;R3=-CH2-SO2 -
の製造 実施例12と同様な操作で、正確に1モルのメチルジアリ
ルアミン塩酸塩と2.02モルの亜硫酸水素ナトリウムの割
合の被処理物1kgをPH値2.0で、2モル%のペルオキソ二
硫酸カリウムにより互いに反応させた。得られた反応生
成物は次の13C-NMR-スペクトル(D2O、外部標準TMS)を
示した。
C原子に付記した数値はシス立体配置の化学シフトをPP
mで示したものに相当する。遊離のスルフイン酸を単離
すべきときには、実施例13に記載された方法で無機塩か
ら分離することができる。1当量又は2当量の任意の塩
基でスルフイン酸を中和することにより、それぞれスル
ホベタインスルフイン酸塩、又は1−メチル−ピロリジ
ン−3−スルフイン酸塩−4−スルホン酸塩を構造式通
りに得ることができる。
実施例19 3−スルフイナトメチル−4−スルホメチル−ピロリジ
ニウムベタイン・ナトリウム(一般構造Iに於いて、R1
=R2=R4=R5=H;R3=-CH2-SO2 -) 実施例12と同様な操作で、正確に1モルのジアリルアミ
ン塩酸塩と2.02モルの亜硫酸水素ナトリウムの割合の被
処理物1kgをPH値2で、2モル%のペルオキソ二硫酸カ
リウムにより互いに反応させた。
反応生成体の13C-NMR-スペクトル(D2O、外部標準TM
S): C原子記号に付記された数値は、シス立体配置の化学シ
フトをPPmで示したものに相当する。
X:49.7;50.2;50.5 遊離のスルフイン酸を単離すべきときには、このものを
実施例13記載の方法で無機塩から分離することができ
る。
任意の塩基でスルフイン酸を中和することによりスルホ
ベタインスルフイン酸塩又はピロリジン−3−スルフイ
ン酸塩−4−スルホン酸塩を構造式通りに得ることがで
きる。
参考例20 ジアリルアミン塩酸塩の環化スルホスルフイン化による
3−メチル−4−スルホメチル−ピロリジニウムベタイ
ン(一般構造式Iに於いて、R1=R2=R4=R5=H;R3=CH3)の
製造 参考例11記載の方法を同様にして、ジアリルアミン塩酸
塩と緩衝された亜硫酸水素ナトリウム溶液を、PH値≧7.
5で化学反応させた。
反応生成体の13C-NMR-スペクトル(D2O、外部標準TM
S): C原子記号に付記した数字はシス立体配置の化学シフト
をPPmで示したものに相当する。
実施例21 ベンジルメチルジアリルアンモニウム塩化物の環化スル
ホスルフイン化による1−ベンジル−1−メチル−3−
スルフイナトメチル−4−スルホメチル−3−ピロリジ
ニウムベタイン・ナトリウム(一般構造式Iに於いて、
R1=CH2-C6H5;R2=CH3;R3=-CH2-SO2 -;R4=R5=H)の製造 実施例12と同様な操作で、正確に1モルのベンジルメチ
ルジアリルアンモニウム塩化物と2.02モルの亜硫酸水素
ナトリウムの割合の被処理物1kgをPH値2で、2モル%
のペルオキソ二硫酸ナトリウムにより互いに反応させ
た。
シス−反応生成体の13C-NMR-スペクトル(前記のものと
同じデータ): 遊離のスルフイン酸は参考例13記載の操作方法で純状態
でうることができた。
実施例22及び23 メチル脂肪族アルキルジアリルアンモニウム臭化物の環
化スルホスルフイン化による1−脂肪族アルキル−1−
メチル−3−スルフイナトメチル−4−スルホメチル−
ピロリジニウムベタイン・ナトリウム(一般構造式Iに
於いて、R1=脂肪族アルキル;R2=CH3;R3=-CH2-SO2 -;R4
=R5=H)の製造 各場合に於いて、最初に工業用亜硫酸水素ナトリウムの
40.7%溶液2.1モル中に結晶メチル脂肪族アルキルジア
リルアンモニウム臭化物1モルを溶解した。ヘキサデシ
ルアンモニウム塩の場合は、亜硫酸溶液を約40℃に加温
して塩を溶解せしめなければならない。続いて、濃塩酸
により溶液のPH値を2に設定し、ペルオキソ二硫酸アン
モニウムの50%溶液を2モル%の量で添加して反応を開
始させた。開始剤添加の直後に、反応液は赤色に着色
し、50秒後には最高の反応温度に到達し、それ故反応は
既に完了したことになる。ドデシルスルフイン酸塩は溶
解状態に止まるに反して、ヘキサデシルスルフイン酸塩
は自発的に冷却しつつある溶液から結晶し始めた。無機
塩からの純スルフイン酸塩の分離は、反応溶液を蒸発さ
せてエタノールで抽出しても達成することができる。
実施例13記載の方法に従つて、遊離スルフイン酸もうる
ことができる。
任意の塩素によるスルフイン酸の中和によつて、それぞ
れの純塩を構造式通りに得ることができる。
実施例24 1−ドデシル/テトラデシルアミノカルボニルメチル− 1−メチル−3−スルフイナトメチル−4−スルホメチ
ル− ピロリジニウムベタイン・ナトリウム(一般構造式Iに
於いて、R1=CH2-CO-NH-C12H25/C14H29;R2=CH3;R3=CH2-
SO2 -;R4=R5=H)種々の開始剤濃度での、N,N−ジアリル
−N−メチル−アンモニオ−酢酸−ドデシル/テトラデ
シルアミド塩化物の環化スルホスルフイン化 a)出発物質の合成 N,N−ジアリル−N−メチル−アンモニオ−酢酸−ドデ
シル/テトラデシルアミド塩化物 1112g(10モル)のメチルジアリルアミンを撹拌器付容
器中に入れた。出発温度35℃で、これにクロロ酢酸メチ
ルエステル1085g(10モル)を滴加した。滴加の間に温
度は70℃に上昇し、その後は滴加速度の規制又は時々冷
却を行つて70ないし80℃に維持した。約30分後に化学反
応は完了し、透明な非常に粘稠な液体を得た。
b)N,N−ジアリル−N−メチルアンモニオ−酢酸−ド
デシル/テトラデシルアミド塩化物 前記メチルエステル塩化物に、30分間に1990g(10モ
ル)のドデシル/テトラデシルアミン混合物(cocosami
n成分の比1:1)を、反応温度が80℃を越えないように滴
加した。粘度の高い目的生成物は7のPH値を持つてい
た。
一連の実験に於いて、前記アミド塩化物1モルの2.1モ
ルの亜硫酸水素ナトリウムによる発熱環化スルホスルフ
イン化反応の持続時間の変化が、PH値2.2反応混合物の
量1.1kgで研究された(実施例12参照) 用いられた開始剤の量としては、ペルオキソ二硫酸アン
モニウムを0と7モル%の間で変化させた。
各回の出発温度は40℃であつた。全体の結果は第3図に
見られる。開始剤の量が0.5モル%より少ない場合には
反応度は零又は僅かに過ぎない。
他方、7モル%より多い量では、反応混合液は開始剤添
加の直後二三秒内に激しく沸騰した。2モル%のペルオ
キソ二硫酸アンモニウムで開始した発熱環化スルホスル
フイン化反応の時間的経過は次のように概観される: 最初に淡黄色であつた懸濁液は開始剤添加の後間もなく
オレンジ色に着色して一様になり、次いで撹拌によつて
入つた空気により乳白色を示した。冷却された反応溶液
は淡黄色の透明な一様の溶液であつた。反応溶液から取
つた試験液を水で薄めると、生成したスルホベタインス
ルフイン酸塩の大部分は沈澱した。生成した懸濁液を振
盪すると強く泡立つた。融点219℃(分解)の純スルホ
ベタインスルフイン酸を無機塩からの分離は、酸性の溶
液を蒸発し抽出することで遂行できる。
実施例25-27 1−アルキルアミノカルホニルメチル−1−メチル−3
−スルフイナトメチル−4−スルホメチル−ピロリジニ
ウムベタイン・ナトリウム(一般構造式Iに於いて、R1
=CH3;R2=CH2-CO-アルキルアミド;R4=R5=H) 出発物質であるN,N−ジアリル−N−メチル−アンモニ
オ−酢酸−アルキルアミド塩化物の製造は、実施例24記
載の方法のように行われた。スルホベタインスルフイン
酸塩への環化スルホスルフイン化は実施例22及び23の如
く行われた。
次の第3表に得られた反応生成物の特性が示されてい
る。
実施例28 N,N−ジアリル−N−メチル−アンモニオ−マロン酸−
ジ−ドデシル/テトラデシルアミド臭化物の環化スルホ
スルフイン化による1−〔ジ−(ドデシル/テトラデシ
ル−アミノカルボニル)〕メチル−1メチル−3−スル
フイナトメチル−4−スルホメチル−ピロリジニウムベ
タイン・ナトリウム(一般構造式Iに於いて、R1=CH(CO
NH-C12H25/C14H29)2;R2=CH3;R3=-CH2-SO2 -;R4=R5=H)
の製造 N,N−ジアリル−N−メチル−アンモニオ−マロン酸−
ジ−ドデシル/テトラデシル−アミド臭化物 111g(1モル)のメチルジアリルアミンを200mlのエタ
ノールに溶解した。この溶液をかきまぜつつ、これに40
℃でブロモマロン酸ジエチルエステル239g(1モル)を
滴加し、しかる後80℃で2時間加温した。続いてこの溶
液に398g(2モル)のドデシル/テトラデシルアミン混
合物(ココサミン、成分比1:1)を徐々に加えた。
化学反応を完了させるためには、80℃になお4時間加温
した。真空中40℃で溶媒の約半量を除去した。
1−〔ジ−(ドデシル/テトラデシルアミノカルボニ
ル)〕 メチル−1−メチル−3−スルフイナトメチル−4−ス
ルホメチル−ピロリジニウムベタイン・ナトリウム 残つた粗生成物を400mlの水で薄めた。この液に40.7%
亜硫酸水素ナトリウム溶液630gを加えた。濃塩酸でPH値
を2.0に設定した。続いて、混合物を50℃に温めた。こ
の温度に到達すると黄色に濁つた溶液になつた。続いて
5.7g(2.5モル%)のペルオキソ二硫酸アンモニウムを
加えた。それにより、温度は82℃に上昇した。
冷却すると生成したスルホベタインスルフイン酸塩が沈
澱した。これに分離し、エタノールから再結晶した(融
点78℃)。
実施例29 ジメチルジアリルアンモニウム塩化物から1.1−ジメチ
ル−3.4−ジスルホメチル−ピロリジニウムベタイン・
ナトリウム(一般構造式に於いて、 R1=R2=CH3;R3=-CH2-SO3 -;R4=R5=H) 撹拌機、還流冷却器、滴下漏斗、温度計を備えたスルホ
ン化フラスコ中で、349.2g(1モル)の46.3%工業用ジ
メチルジアリルアンモニウム塩化物溶液と、9mg/モルの
溶解鉄を含む533.6g(2モル)の39%工業用亜硫酸水素
ナトリウム溶液が、37%塩酸30gと共に混合されPH値2.1
の一様な溶液とされた。このように準備された淡黄色の
出発溶液に、238.1g(1モル)のペルオキソ二硫酸ナト
リウムと357.15gの水からつくられた40%ペルオキソ二
硫酸ナトリウム溶液が、反応しつつある溶液が室温から
出発して約1分で昇温し沸騰するような割合で、加えら
れた。この間に溶液は赤色に着色した。103℃から沸騰
する溶液の反応熱が沸騰による吸熱により容易に除かれ
るように過硫酸塩溶液の配量を取り計らつた。全部で5
分間を要した。
ペルオキソ二硫酸塩溶液の約3/4が配量された後、反応
溶液は漸次明るくなり、終りに黄紫色になつた。溶液か
ら得られた1H-NMR-スペクトルは、ジアリルアンモニル
ム塩のスルホベタインスルホン酸塩への化学反応が定量
的に選択的に行われることを確かめた。溶液を33%苛性
ソーダ液で中和すると、使用した工業薬品に含まれてい
た鉄塩が水酸化鉄(III)として沈澱し、結晶した大量
の硫酸ナトリウムと共に別されることができた。無色
の液からつくられた13C-NMR-スペクトルは、スルホベ
タインスルホン酸塩が少量のトランス形のものと共に主
としてシス−立体配置にあることを示した。
X:70.8;70.7;70.5 14N−四極子モーメントによる信号の
*** o:56.1;55.9;55.7/54.5;54.3;54.1 N-CH3基は等価では
ない;14N−四極子モーメントによる信号の***。
トランス−化合物:70.2(N-CH2);53.7(N-CH3);40.2
(CH) スルホベタインスルホン酸塩を同伴する無機塩から完全
に分離し、遊離の1.1−ジメチル−3−スルホン酸メチ
ル−4−スルホメチル−ピロリジニウムベタインをうる
には、次のように操作する。以上の如くして得られた反
応溶液を濃縮して乾固した後、得られた塩残留物を充分
量の濃塩酸と混合して処理し、不溶のナトリウム塩と
別し、スルホベタインスルホン酸の塩酸酸性の溶液を減
圧の下に蒸発乾固した。短時間の後スルホン酸が結晶し
始めた。エタノールの添加により完全な結晶化を行わせ
ることができた。エタノールの吸引と結晶泥の乾燥によ
り、220°から分解する無色の結晶質スルホベタインス
ルホン酸を単離することができた。この酸の13C-NMR-ス
ペクトルは相当するナトリウム塩のそれと完全に一致し
た。
改めてスルホン酸を等モル量の苛性ソーダ液に溶かし、
得られた溶液を濃縮して純ベタインスルホン酸ナトリウ
ムを結晶形で得られた。必要な場合には、スルホベタイ
ンスルホン酸を任意の塩基で中和して、それぞれの塩を
構造式通りに得ることができる。
実施例30 本実施例は、出発PH値が進行する反応の選択に及ぼす影
響を示すものである。
実施例29に詳細に記載されているように操作した。69.8
4g(0.2モル)の46.3%ジメチルジアリルアンモニウム
塩化物溶液を106.7g(0.2モル)の39%亜硫酸水素ナト
リウム溶液と混合し一様な溶液とした。そのPH値は4.1
であつた。次いでこの溶液に4分間の経過中に119.05g
(0.2モル)の40%ペルオキソ二硫酸ナトリウム溶液を
滴加した。
2分後に既に反応混合液は沸騰し、過剰な熱は沸騰によ
る吸熱により容易に除去することができた。次の概観
は、酸化剤の配置期に於ける発熱反応の時間的経過を示
す。
冷却された無色のPH値0.3の反応溶液を、33%苛性ソー
ダ液で中和し、晶析した硫酸ナトリウムと沈澱した水酸
化鉄(III)は別された。
液の定量的組成は、1H-NMR-スペクトルの適当な信号
との比較によつて決定され、90%の1.1−ジメチル−3.4
−ジスルホメチル−ピロリジニウムベタインの他に、10
%の1.1,3−トリメチル−4−スルホメチル−ピロリジ
ニウムベタインが含まれていると言う結果を与えた(東
ドイツ経済特許第154.444号と比較せよ)。
実施例31 本実施例と次の実施例32は、酸化剤の組合せの適性を例
証するものである。
実施例29と同様に操作した。ジメチルジアリルアンモニ
ウム塩化物溶液と亜硫酸水素ナトリウム溶液と塩酸か
ら、PH値2−1の一様な出発溶液を調製し、最初に約1.
5分の間に、50%ペルオキソ二硫酸アンモニウム溶液を1
0モル%加え、続いて30%過酸化水素を90モル%加え
た。添加の速度は、発熱反応を沸騰の吸熱により制御で
きるようなものであつた。1H-NMR-スペクトルは、ジア
リルアンモニウム塩が選択的に定量的にスルホベタイン
スルホン酸塩に転化したことを証明することができた。
酸化剤として過酸化水素のみを用いてこの実験を繰返す
と、未転化の出発物質とその重合体の他に、単に亜硫酸
塩を硫酸塩にする結果に導かれた。
実施例32 実施例31の如く操作した。酸化剤として90モル%の過酸
化水素の代りに塩素を用いた。
その際、反応しつつある混合液中に、反応熱をよく除去
できるように、塩素を通した。1H-NMR-スペクトルでは
スルホベタインスルホン酸塩の存在のみが証明できた。
酸化剤として塩素のみを用いて実験を繰返すと、亜硫酸
塩が硫酸塩に変化するに過ぎなかつた。
実施例33 ジメチル−ジ−2−メチルジアリルアンモニウム塩化物
より1、1、3、4−テトラメチル−3.4−ジスルホメ
チル−ピロリジニウムベタイン.ナトリウム(一般構造
式Iに於いて、R1=R2=R4=R5=CH3;R3=-CH2-SO3 -)の製
造。
実施例29の如く操作した。ただしジメチルジアリルアン
モニウム塩化物の代りに用いた10.64g(30ミリモル)の
ジメチル−ジ−2−メチルアリルアンモニウム塩化物の
33%水溶液と、65ミリモルの39%亜硫酸水素ナトリウム
溶液と、塩酸を出発PH値2.1の一様な溶液とし、65ミリ
モルの40%ペルオキソ二硫酸ナトリウム溶液で相互に反
応させた。
このようにして得られ、中和され、硫酸ナトリウムから
よく分離された反応生成物の13C-NMR-スペクトルは、生
成物が単一の物質ではなく、1、1、3、4−テトラメ
チル−3.4−ジスルホメチル−ピロリジニウムベタイン
のシス/トランス−異性体と1、1、3、3、4−ペン
タメチル−4−スルホメチル−ピロリジニウムベタイン
であることを示した。
次の構造式ではシス化合物の化学シフトのみを記入し
た。N-CH3基は等価ではない。
×:信号は取り換えたものであつてもよい 実施例34 メチルジアリルアンモニウム塩化物より1−メチル−3.
4−ジスルホメチル−ピロリジニウムベタイン・カリウ
ム(一般構造式Iに於いて、R1=R4=R5=H;R2=CH3;R3=-CH
2-SO3 -)製造 1モルのメチルジアリルアミンと1モルのメタ重亜硫酸
カリウム(K2S2O5)と37%塩酸からPH値2.0の一様な溶
液をつくり、前記実施例29の方法に従つて操作した。
スルホベタインスルホン酸塩は定量的に得られ、次の13
C-NMR-スペクトルを示す: 遊離のスルホン酸をうるべきときには、実施例29記載の
操作方法に従つて、無機塩から分離し、単離することが
できる。
スルホン酸を任意の塩基の1モル当量又は2モル当量で
中和することにより、それぞれの1−メチル−3.4−ジ
スルホメチル−ピロリジニウムベタインの塩又は1−メ
チル−3.4−ジスルホメチル−ピロリジンの塩を構造式
通りにうることができる。
実施例35 3.4−ジスルホメチル−ピロリジニウムベタイン・ナト
リウム(一般構造式Iに於いて、R1=R2=R4=R5=H);R3=-C
H2-SO3 -) 1モルのジアリルアミンと2モルの亜硫酸水素ナトリウ
ムと塩酸からPH2.0の一様な溶液を調製し、前記諸実施
例記載の方法の一つに従つて操作した。
スルホベタインスルホン酸塩が定量的に得られ、次の13
C-NMR-スペクトル(シス−立体配置)を示した: シス化合物に於けるN-CH2、CH2-SO3 -の各基の化学シフト
は50.1PPmで一致したが、トランス化合物は3個の信号:
40.4PPm(CH);51.0PPm(CH2-SO3 -);53.6PPm(N-CH2
を示すことが期待される。
遊離のスルホン酸をうるべきときには、実施例29記載の
操作方法に従つて、遊離酸を無機塩から分離して単離す
ることができる。
スルホベタインスルホン酸を任意の塩基の1モル当量又
は2モル当量で中和することによりそれぞれの3.4−ジ
スルホメチル−ピロリジニウムベタインの塩又は3.4−
ジスルホメチル−ピロリジンの塩を構造式通りに得るこ
とができる。
3.4−ジスルホメチル−ピロリジンのニナトリウム塩の
13C-NMR-スペクトル: トランス−立体装置:42.1PPm(CH);52PPm(CH2SO3N
a);55PPm(N-CH2) 実施例36 ベンジルメチルジアリルアンモニウム塩化物より1−ベ
ンジル−1−メチル−3.4−ジスルホメチル−ピロリジ
ニウムベタイン・ナトリウム(一般構造式Iに於いて、
R1=CH2-C6H5;R2=CH3;R3=-CH2-SO3 -;R4=R5=H)の製造。
1モルの50%ベンジルメチルジアリルアンモニウム塩化
物溶液と、2モルの亜硫酸水素ナトリウムと塩酸から、
PH値2.0の一様な溶液を調製し、前記諸実施例の一つに
従つて操作した。
スルホベタインスルホン酸塩は定量的収量で得られ、署
13C-NMR-スペクトルを示した: ×:68.3;68.6;70.2; o:129.5;130.9;132.3;134. 必要な場合には、実施例29記載の操作方法に従つて遊離
のスルホベタインスルホン酸が得られる。
実施例37 1−プロピル−1−メチル−3.4−ジスルホメチル−ピ
ロリジニウムベタイン・ナトリウム(一般構造式Iに於
いて、R1=-CH2-CH2-CH3;R2=CH3;R3=-CH2-SO3 -;R4=R5=
H) 実施例29に従つて操作し、23.4g(0.1モル)のプロピル
メチルジアリルアンモニウム臭化物、53.4g(0.2モル)
の39%亜硫酸水素ナトリウム溶液、4.5gの37%塩酸、及
び47gの水を混合して一様な溶液とした、そのPH値は2.0
であつた。
この溶液に、微細粉末化された結晶質ペルオキソ二硫酸
塩を7分間にわたり一部ずつ加えた。最初に赤味がかつ
た色であつた反応溶液は、過硫酸塩添加の終り頃には完
全に退色した。
酸化剤の添加期間の発熱反応の経過は次のように概観さ
れる: 中和された無色の液の1H-NMR-スペクトルは、スルホ
ベタインスルホン酸塩が定量的な収率で得られたことを
示す。13 C-NMR-スペクトル: 個々の炭素原子の化学シフトで信号が重複していること
は、スルホベタインスルホン酸塩が3.4−位置のスルホ
メチル基に関し二つの可能なシス−異性体の混合物であ
ることを示す。
実施例38-42 アルキルメチルジアリルアンモニウム塩より1−アルキ
ル−1−メチル−3.4−ジスルホメチル−ピロリジニウ
ムベタイン・ナトリウム(一般構造式Iに於いて、R1
アルキル;R2-CH3;R3=-CH2-SO3 -;R4=R5=H)の製造。
前記諸実施例の一つに従つて操作し、1モルのアルキル
メチルジアリルアンモニウム塩と2モルの亜硫酸水素塩
の一つと塩酸と水から、PH値2.0ないし2.5の一様な溶液
を調製した。
長鎖のアルキルメチルジアリルアンモニウム塩(アルキ
ル>C14)の場合には、一様な出発溶液を成立させ、そ
のため非常に薄くなることを避けるために。最初の懸濁
液を約40℃に加温しなければならない。
1モルのペルオキソ二硫酸塩又はペルオキソ二硫酸一酸
化剤の組合せで行わたれ化学反応の後、特に長鎖反応生
成物(アルキル>C12)は既に反応間に又は冷却した溶
液から沈澱する。反応混合液を予め中和するか否かに従
つて、遊離のスルホベタインスルホン酸又は相当するス
ルホンベタインスルホン酸塩が分離されうる。
短鎖のスルホベタインスルホン酸塩の場合には、実施例
29記載の方法、又は溶液を蒸発した後エタノール/水で
残留物を抽出して、無機塩と分離する。
実施例43 1−ブチルアミノカルボニルメチル−1−メチル−3.4
−ジスルホメチル−ピロリジニウムベタイン・ナトリウ
ム(一般構造式Iに於いて、R1=CH2-CO-NH-C4H9;R2=C
H3; R3=-CH2-SO3 -;R4=R5=H) 実施例31に従つて操作した。メチルジアリルアミンとク
ロロ酢酸メチルエステルとn−ブチルアミンからつくら
れたn−ブチルアミノカルボニルメチル−メチルジアリ
ルアンモニウム塩化物1モル、亜硫酸水素ナトリウム2
モル、塩酸、水から成るPH値2.0ないし2.5の一様な溶液
を、ペルオキソ二硫酸アンモニウム/過酸化水素を用い
て、反応温度が約50℃を越えないように外部から冷却し
て、反応させた。
起つた反応の後、酸アミド官能基の加水分解を避けるた
めに直ちに苛性ソーダ液で中和した。しかし実施例29と
同様にペルオキソ二硫酸塩のみで化学反応を起こさせよ
うとするときは、約10モル%のペルオキソ二硫酸塩溶液
をジアリルアンモニウム塩に配量した後、50℃より高く
ならない温度を維持しつつ、残りのペルオキソ二硫酸塩
と同時に2モル量の苛性ソーダ液を添加すべきである。
スルホベタインスルホン酸塩(分解点>238℃)は、反
応溶液の蒸発の後得られた残留物をエタノール水溶液
(60%)で抽出することにより、随伴した無機塩から分
離される。
実施例44 1−ジシクロヘキシルアミノカルボニルメチル−1−メ
チル−3.4−ジスルホメチル−ピロリジニウムベタイン
・ナトリウム(一般構造式Iに於いて、 R1=CH2-CO-N(C6H11)2;R2=CH3;R3=-CH2SO3 -;R4=R5=H) 実施例43に従つて操作し、メチルジアリルアミンとクロ
ロ酢酸メチルエステルとジシクロヘキシルアミンとから
製造したジシクロヘキシルアミノカルボニルメチル−メ
チルジアリルアンモニウム塩化物を定量的にスルホベタ
インスルホン酸塩(分解点>270℃)に化学変化させ
た。
実施例45 1−ドデシル/テトラデシルアミノカルボニルメチル−
1−メチル−3.4−ジスルホメチル−ピロリジニウムベ
タイン・ナトリウム(一般構造式Iに於いて、 R1=CH2-CO-NH-C12H25/C14H29;R2=CH3; R3=-CH2-SO3;R4=R5=H) 実施例43に従つて操作し、メチルジアリルアミンとクロ
ロ酢酸メチルエステルとドデシル/テトラデシルアミン
混合物(ココサミン、成分比約1:1)から製造したドデ
シル/テトラデシルアミノカルボニルメチル−メチルジ
アリルアンモニウム塩化物を定量的にスルホベタインス
ルホン酸塩(分解点>246℃)に化学変化させた。
実施例46 1−〔ジ−(ドデシル/テトラデシルアミノカルボニ
ル)〕メチル−1−メチル−3.4−ジスルホメチル−ピ
ロリジニウムベタイン・ナトリウム(一般構造式Iに於
いて、 R1=CH(CO-NH-C12H25/C14H29)2;R2=CH3; R3=-CH2-SO3 -;R4=R5=H 実施例42に従つて操作し、メチルジアリルアミンとブロ
モマロン酸ジエチルエステルとドデシル/テトラデシル
アミン混合物(ココサミン、成分比1:1)から製造され
たジ−(ドデシル/テトラデシルアミノカルボニル)メ
チル−メチルジアリルアンモニウム臭化物を、40℃の反
応温度でスルホベタインスルホン酸塩(融点139ないし1
48℃)に転化させた。
実施例47 トリアリルアミン塩酸塩より1−(2′スルフイナト−
3′−スルホ)プロピル−3−スルフイナトメチル−4
−スルホメチル−ピロリジニウムベタイン・ミナトリウ
ム(一般構造式Iに於いて、 への環化スルホスルフイン化。
撹拌機、温度計、ガラス電極を備えたスルホン化フラス
コ中で、12gの37%塩酸と10gの水の混合液に、新たに蒸
留されたトリアリルアミン13.7g(0.1モル)を冷却しつ
つ加えた。しかる後、このトリアリルアミン塩酸塩の塩
酸酸性溶液中に、鉄含量60mg/lの40.7%工業用亜硫酸水
素ナトリウム溶液108.7g(0.425モル)を混合した。
淡黄色の一様な出発溶液は2.1のPH値を持つていた。次
に、撹拌しつつ一挙に1.08g(4モル%)の微粉化ペル
オキソ二硫酸カリウムを加えたペルオキソ二硫酸は直ち
に溶解し、反応しつつある混合液は昇温し血紅色に着色
した。発熱環化スルホスルフイン化反応の時間的経過は
次のように概観される: 極大温度に達した後、反応は終了した。
反応混合物が赤色に着色していることは、鉄を含有した
工業薬品の使用によるスルフイン酸鉄(III)の形成に
帰せられる。適当な錯形成剤の添加により溶液を脱色す
ることができる。遊離酸1−(2′−スルフイン酸−
3′−スルホン酸)プロピル−3−スルフイン酸メチエ
ル−4−スルホメチル−ピロリジニウムベタインを単離
するには次のように操作する: 反応溶液を真空中でSO2を追い出しつつ濃縮し、僅少量
の苛性ソーダ液でPH値7にもたらし、二三滴の過酸化水
素水を加え、沈澱した水酸化鉄(III)を別する。
液を濃縮して乾固した後、生成物を濃塩酸中に摂取
し、塩化ナトリウムを過により分離する。塩酸酸性溶
液を濃縮し続いてエタノールを添加すると遊離スルフイ
ン酸が与えられる。13C-NMR-スペクトル(D2O、外部標
準TMS): 原子記号に付記された数値は、PPmで示した化学シフト
に相当する。
スルホベタインスルホン−ジスルフイン酸はシス/トラ
ンス異性体混合物(4種類の異性体)として存在するか
ら、信号の帰属は精確ではない。
実施例48 N、N、N−トリアリル−アンモニオ−酢酸−ドデシル
/テトラデシルアミド塩化物より1−ドデシル/テトラ
デシルアミノカルボニルメチル−1−(2′−スルフイ
ナト−3′−スルホ)プロピル−3−スルフイナトメチ
ル−4−スルホメチル−ピロリジニウムベタイン・三ナ
トリウム(一般構造式Iに於いて、 への環化スルホスルフイン化。
最初に、出発物質N、N、N−トリアリル−アンモニオ
−酢酸メチルエステル塩化物の合成を記載することにす
る: 13.7g(0.1モル)の新たに蒸留されたトリアルアミンと
10.85g(0.1モル)の酸を含まないクロロ酢酸メチルエ
ステルを30mlのメタノール中で、反応溶液のPH値が7に
低下するまで加熱沸騰させた。
N、N、N−トリアリル−アンモニオ−酢酸−ドデシル
/テトラデシルアミド塩化物 前記メチルエステル塩化物に、19.9g(0.1モル)のドデ
シル/テトラデシルアミン−混合物(ココサミン、成分
比1:1)と100mlのメタノールを加えた。その上で、PH値
が改めて7に達するまで加熱した。
続いて、減圧の下にメタノールを留去し、残つた残留物
を環化スルホスルフイン化に用いた。
実施例47と同様に操作した。すなわち、上に製造したド
デシル/テトラデシルアミド塩化物0.1モルを、工業用
亜硫酸水素ナトリウムの40.7%溶液0.42モルと80gの水
の中にとり、濃塩酸でPH値を2.0に設定した。このよう
にして得られた32℃の乳白色出発溶液を撹拌しつつ、こ
れに4モル%量の50%ペルオキソ二硫酸アンモニウム溶
液を一度に加えた。15秒後に既に反応生成物の一部が反
応液から沈澱し始めた。
発熱スルホスルフイン化反応の全時間的経過は次のよう
に概観される。
反応の後、反応混合物は苛性ソーダ液で中和され、冷却
によりスルホベタインスルフイン酸塩−スルホン酸塩が
黄褐色の塊としてほとんど定量的に晶出し、このものは
母液から容易に分離される。
無機塩も水酸化鉄(III)も含まない完全に無色な分解
融点>216℃の結晶質製品は、中和された粗製品をエタ
ノールから再結晶させたとき得られる。
遊離のスルホベタイン−ジスルフイン酸−スルホン酸
は、三ナトリウム塩の熱い飽和溶液に当量の濃塩酸を加
え冷却したとき、容易に結晶質に単離されることができ
る。
実施例49 N、N、N−トリアリル−アンモニオ−酢酸−オクタデ
シルアミド塩化物より1−オクタデシル−アミノカルボ
ニルメチル−1−(2′−スルフイナト−3′−スル
ホ)プロピル−3−スルフイナトメチル−4−スルホメ
チル−ピロリジニウムベタイン・三ナトリウム(一般構
造Iに於いて、 への環化スルホスルフイン化。
実施例47のように操作した。108.7g(0.425モル)の工
業用亜硫酸水素ナトリウム40.7%溶液と140gの水を加熱
し、この中に0.1モルのN、N、N−トリアリル−アン
モニオ−酢酸−オクタデジル塩化物(実施例48に与えら
れた処方に従いトリアリルアミンとクロロ酢酸メチルエ
スエルとオクタデシルアミンより製造)を受入れた。37
%塩酸でPH値を2.0に設定した。49℃の出発溶液に、4
モル%の30%ペルオキソ二硫酸ナトリウム溶液を加え
た。次の概観は環化スルホスルフイン化の時間的経過と
温度経過を示す。
化学反応の経過中に既に目的物質が黄褐色塊として反応
液から沈澱し始め、冷却の後母液から定量的に分離する
ことができた。更にスルフイン酸塩を精製するには、又
遊離のスルホベタイン−ジスルフイン酸−スルホン酸を
単離するには、実施例48記載の方法と同様にする。スル
ホベタイン−ジスルフイン酸−スルホン酸(エタノー
ル)の融点は98℃である。
実施例50-52 アルキルトリアリルアンモニウム臭化物より1−アルキ
ル−1−(2′スルフイナト−3′−スルホ)プロピル
−3−スルフイナトメチル−4−スルホメチル−ピロリ
ジニウムベタイン三ナトリウム(一般構造式Iに於い
て、 への環化スルホスルフイン化。
前記諸実施例の一つに従つて操作し、それぞれのアルキ
ルトリアリルアンモニウム臭化物と亜硫酸水素ナトリウ
ムを合せたPH値2.0の溶液を、ペルオキソ二硫酸アンモ
ニウム又はペルオキソ二硫酸アルカリで化学反応させ
た。進行した環化スルホスルフイン化の後、特にオクタ
デシル−スルホベタイン−ジスルフイン酸−スルホン酸
では、冷却しつつある溶液から結晶し始め容易に母液か
ら分離できる。必要な場合には、前記方法に従い更に精
製することができる。より短鎖の環化スルホスルフイン
化生成物は、33%苛性ソーダ液で中和する。
必要な場合には、蒸発させた溶液からエタノール/水
(2:1)で抽出して無機塩から分離される。
実施例53 テトラアリルアンモニウム臭化物の環化スルホスルフイ
ン化。
実施例47記載の如く操作した。25.8g(0.1モル)の結晶
テトラアリルアンモニウム臭化物と25.8gの水と112g
(0.42モル)の39%工業用亜硫酸水素ナトリウム溶液と
4.5gの37%塩酸からつくつた一様な溶液(PH値2.3)
を、1.08g(4モル%)の微粉化されたペルオキソ二硫
酸カリウムで化学変化させた。
発熱環化スルホスルフイン化反応の時間的経過は次の概
観に示される: 反応終了後PH値は2.0に低下した。過剰の二酸化硫黄を
除くため、減圧の下に1ないし2mlの水を留去した後、
溶液のPH値を33%苛性ソーダ液で7にした。
スピロ−スルホベタイン−ジスルフイン−スルホン酸の
異性体よりなるその三ナトリウム塩から次の13C-NMR-ス
ペクトル(D2O、外部標準TMS)得た。
数値はPPmでの化学シフトに相当する(括弧で囲まれた
数値はトランス結合の異性体の数値である) ‐CH : 35.0;35.2;36.7;36.7;(38.6;40.7) -CH2SO3 - : 51.8;51.8 -CH2SO2 - : 61.3;61.5 -CH2N+ : 69.6;69.9;69.9;70.8 シス−(スルホメチル又はスルフイナトメチル基)化合
物に対しても2個のジアステレオマーが存在可能である
から、個々の構成原子団の化学シフトは多様に現われ
る。
実施例54 メチルトリアリルアンモニウム塩化物より1−メチル−
1−(2′、3′−ジスルホ)プロピル−3.4−ジスル
ホメチル−ピロリジニウムベタイン・三ナトリウム(一
般構造式Iに於いて、 の製造。
撹拌機、還流冷却器、滴下漏斗、温度計を備えたスルホ
ン化フラスコ中で、239g(0.5モル)の39.43%メチルト
リアリルアンモニウム塩化物水溶液鉄含量9mg/モルの工
業用亜硫酸水素ナトリウムの38%水溶液533.6g(2モ
ル)、35gの37%塩酸を混合した。混合液のPH値は2.0
(ガラス電極)であつた。このように準備された淡黄色
の出発溶液に、ペルオキソ二硫酸ナトリウム239.1g(1
モル)と水357.15gで準備された40%水溶液を停滞なく
加える。1.5分後までにこの溶液の50%を配量し終わ
る。その間に血紅色に着色した混合物は21°から100℃
に昇温し沸騰に至る。酸化剤の添加を続行すると、反応
溶液は次第に明るくなり、ペルオキソ二硫酸塩溶液の約
70%を加え終つた点では黄色になる。4分後にはペルオ
キソ二硫酸塩溶液の配置は終了した。この場合反応熱は
沸騰による吸熱で除くことができた。
次の概観は、酸化剤配量期間の発熱反応の時間的経過を
示す: この時点で溶液に就いて作成された1H-NMR-スペクトル
は、メチルトリアリルアンモニウム塩化物からスルホベ
タイントリスルホン酸塩への定量的選択的転化を確証し
た。強酸性反応溶液を33%苛性ソーダ液で中和した後、
工業用亜硫酸水素ナトリウム溶液の使用により溶液に含
まれていた鉄塩が水酸化鉄(III)として紫化し、晶出
した硫酸ナトリウムの大部分と共に別することができ
た。無色の液は次の13C-NMR-スペクトルを示した。
スルホベタイン−トリスルホン酸はシス/トランス異性
体混合物(三種の異性体)として存在するから、信号の
帰属は精確ではないであろう。
しかしながら、出発の均一相溶液のPH値が>2.5に設定
されると、経過する反応の選択性が減少し、1−メチル
−1−(2′、3′−ジスルホ)プロピル−3.4−ジス
ルホメチル−ピロリジニウムベタインの他に、1.3−ジ
メチル−1−(3′−スルホ)プロピル−4−スルホメ
チル−ピロリジニウムベタイン(東ドイツ経済特許第20
0、739号実施例2参照)が漸次増加する割合で形成され
る。
遂には後者は反応の主生成物となりうる。
実施例55 トリアリルアミン塩酸塩より1−(2′、3′−ジスル
ホン酸)プロピル−3−スルホン酸メチル−4−スルホ
メチル−ピロリジニウムベタイン(一般構造式Iに於い
て、 R2=R4=R5=H;R3=-CH2-SO3 -)の調製。
実施例54記載の方法に従つて操作した。
13.72g(0.1モル)のトリアリルアミン、16gの水、16g
の37%塩酸、及び106.8g(0.4モル)の39%亜硫酸水素
ナトリウム溶液を互いに混合して一様な溶液とした。
そのPH値は2.0であつた。この溶液に、2.5分間にわた
り、40%ペルオキソ二硫酸ナトリウム溶液0.2モルを加
えた。次の概観は酸化剤配量期間の発熱反応の時間的経
過を明らかにする。
最初は淡黄色であつた溶液は、ペルオキソ二硫酸塩の添
加後直ちに血紅色に、次いで次第に明るくなり遂には透
明黄色になる。この時点でに、1H-NMR-スペクトルで証
明できたように反応は定量的選択的に行われスルホベタ
イントリスルホン酸塩が生ずる。
しかし、スルホベタイントリスルホン酸を随伴する無機
塩から完全に分離すべきときには、次のように操作する
ことができる。
上に得られた反応溶液を濃縮して乾固した後、得られた
塩残留物を充分量の濃塩酸と混合して処理し、不溶のナ
トリウム塩と別し、スルホベタイントリスルホン酸の
塩酸酸性溶液を減圧の下に蒸発する。残つた残留物にエ
タノールを添加してスルホン酸を沈澱させることができ
る。13 C-NMR-スペクトル: スルホベタイントリスルホン酸はシス/トランス−異性
体混合物(3種の異性体)として存在するから、信号の
帰属は精確ではない。
実施例56 この実施例は、組合わせ酸化剤の適性を例示するもので
ある。
実施例55に従つて操作した。0.1モルのトリアリルアミ
ン、0.4モルの亜硫酸水素ナトリウム、塩酸及び水からP
H値2.0の一様な出発溶液を調製した。最初に、1.5分間
内に15モル%の50%ペルオキソ二硫酸アンモニウム溶液
を加え、続いて85モル%の30%過酸化水素水を、発熱反
応が沸騰の吸熱で制御されうるような速度で加えた。そ
れには3.5分が必要であつた。1 H-NMR-スペクトルは、トリアリルアミン塩酸塩が定量
的にスルホベタイントリスルホン酸塩に転化したことを
証明することができた。
酸化剤として過酸化水素のみを用いて、この実験を繰返
すと、未転化の出発物質及びその重合体の外に、単なる
亜硫酸塩の硫酸塩への酸化を導いた。
実施例57 オクチルトリアリルアンモニウム臭化物より1−オクチ
ル−1−(2′、3′−ジスルホ)プロピル−3.4−ジ
スルホメチル−ピロリジニウムベタイン・三ナトリウム
(一般構造式Iに於いて、 の調製。
前記諸実施例の一つに従つて操作した。1モルのオクチ
ルトリアルアンモニウム臭化物と4モルの亜硫酸水素塩
と塩酸と水から成るPH値2.0の一様な溶液を、2モルの5
0%ペルオキソ二硫酸アンモニウム溶液で化学反応させ
た。
遊離のスルホベタイントリスルホン酸は反応溶液から分
離しないで、溶液を33%苛性ソーダ液で中和し、過
し、濃縮して乾固した。
分解点>264℃のスルホベタイントリスルホン酸塩をエ
タノール/水混合液(1:1)で無機塩から分離した。
実施例58 テトラデシルトリアリルアンモニウム臭化物より1−テ
トラデシル−1−(2′、3′−ジスルホ)プロピル−
3−スルホン酸メチル−4−スルホメチル−ピロリジニ
ウムベタイン(一般構造式Iに於いて、 の調製。
前記諸実施例の一つに従つて操作した。1モルのテトラ
デシルトリアリルアンモニウム臭化物をペルオキソ二硫
酸ナトリウムで化学変化させた。既に反応進行中に、強
酸性の反応溶液からスルホベタイントリスルホン酸が帯
黄褐色の楾状沈殿として分離し始めた。
再結晶(エタノール)の後、融点162℃(分解)を持つ
スルホベタイントリスルホン酸が得られた。
実施例59 1−ドデシル/テトラデシルアミノカルボニルメチル−
1−(2′、3′−ジスルホ)プロピル−3.4−ジスル
ホメチル−ピロリジニウムベタイン・三ナトリウム(一
般構造式Iに於いて、 前記諸実施例の一つに従つて操作した。トリアリルアミ
ンとクロロ酢酸メチルエステルとドデシル/テトラデシ
ルアミン混合物(ココサミン、成分比1:1)からつくら
れたドデシル/テトラデシルアミノカルボニルメチル−
トリアリル−アンモニウム塩化物1モル、並びに亜硫酸
水素ナトリウム4モル及び塩酸から成るPH値2.0の一様
な溶液を、ペルオキソ二硫酸ナトリウム/過酸化水素
で、反応温度が60℃を越えないように外からの冷却を用
いて、化学反応させた。
反応の終りの直後に33%苛性ソーダ液で中和して酸アミ
ド基の加水分解を避けた。
しかしながら、実施例54に従つてペルオキソ二硫酸塩の
みで化学反応を起させようとするときは、約10モル%の
ペルオキソ二硫酸溶液をトリアリルアンモニウム塩に添
加した後、残余のペルオキソ二硫酸塩と同時に少くとも
2倍モル量の苛性ソーダ液を、60℃の温度を維持しつつ
加えるべきである。
定量的な収率で得られたスルホベタイントリスルホン酸
塩は、反応溶液を乾固に至るまで濃縮され、エタノール
/水混合液(2:1)で無機塩と分離され、再結晶され
た。
三ナトリウムの分解温度は>252℃であつた。
実施例60 1−オクタデシルアミノカルボニルメチル−1−
(2′、3′−ジスルホ)プロピル−3.4−ジスルホメ
チル−ピロリジニウムベタイン・三ナトリウム(一般構
造式Iに於いて、 実施例59に従つて操作した。トリアリルアミン、クロロ
酢酸メチルエステル、及びオクタデシルアミンからつく
つたオクタデシルアミノカルボニルメチル−トリアリル
アンモニウム塩化物を定量的にスルホベタイントリスル
ホン酸塩に化学変化させた。三ナトリウム塩が、反応混
合液を濃縮して乾固したものからエタノール/水混合液
(2:1)で無機塩と分離し得られた。このものは>248℃
で分解する。
実施例61 テトラアリルアンモニウム臭化物より1、1−(2′、
3′−ジスルホ)テトラメチレン−3、4−ジスルホメ
チル−ピロリジニウムベタイン・三ナトリウムの製造。
実施例54に記載されたように操作した。25.8g(0.1モ
ル)の結晶質テトラアリルアンモニウム臭化物、25.8g
の水、8.3gの37%塩酸、及び106.8g(0.4モル)の39%
亜硫酸水素ナトリウム溶液からつくられた出発PH値2.05
の一様な溶液を、119.5g(0.2モル)の40%ペルオキソ
二硫酸ネトリウム溶液で4.5分間内に化学反応させた。
次の概観は、ペルオキソ二硫酸塩の配量期間の発熱反応
の時間的経過を示す: この時点までに、テトラアリルアンモニウム臭化物は反
応して既に定量的に目的生成物になつていた。このこと
1H-NMR-スペクトルで確めることができた。
反応溶液を苛性ソーダ液で中和し、冷蔵庫中に保ち、し
かる後沈殿した水酸化鉄(III)及び晶出した硫酸ナト
リウム含水塩と分離した後、液から水を留去すると、
次の13C-NMR-スペクトルを持つ無色の結晶質粉末を得
た: ‐CH : 36.4;(39.8) -CH2SO3 - : 50.8;(53.6) -CH2-N+ : 69.7;59.2;(70.6) 括弧内の数値は、トランス結合異性体の化学シフトに相
当する。
実施例62 メチルトリアリルアンモニウム塩化物の環化スルホスル
フイン化による1−メチル−1−(3′−スルホ)プロ
ピル−3−スルフイナトメチル−4−スルホメチル−ピ
ロリジニウムベタイン・二ナトリウム(一般構造Iに於
いて、 R1=-CH2-CH2-CH2-SO3 -;R2=CH3;R3=-CH2-SO2 -;R4=R5=H)
の調製。
撹拌機、温度計、ガラス電極を備えたスルホン化フラス
コ中で、95.2g(2モル)の39.4%メチルトリアリルア
ンモニウム塩化物水溶液と、鉄含量9mg/lの工業用亜硫
酸水素ナトリウム39.4%水溶液162.8g(0.61モル)を互
いに混合させ、PH値4.3の一様な溶液とした。この淡黄
色の出発溶液をかきまぜつつ、これに1.9g(4モル%)
のペルオキソ二硫酸ナトリウムを一挙に添加した。それ
により、ペルオキソ二硫酸塩は直ちに溶解し、反応混合
液は昇温し、オレンジ色に着色した。
発熱環化スルホスルフイン化の時間的経過は次の概観に
示される。
極大温度に到達した後反応は終了した。反応溶液の1H-N
MR-スペクトルはメチルトリアリルアンモニウム塩化物
の定量的環化スルホスルフイン化を示した。スルホベタ
イン−スルフイン酸塩−スルホン酸塩が約50ないし60%
の収率で得られた。その他にスルホベタイン−ジスルフ
イン酸塩−スルホン酸塩とスルホベタイン−スルホン酸
塩が得られた。
遊離のスルホベタイン−スルフイン酸−スルホン酸を分
離するには次のように操作する: 上に得られた反応溶液を減圧の下に乾固した後、得られ
た塩残留物を濃塩酸と混合してかきまぜ、不溶の塩化ナ
トリウムと別し、改めて減圧下に濃縮する。残つた油
状の残留物にアルコールを加えることにより、環化スル
ホスルフイン化生成物は沈殿する。
塩酸酸性の残留物の13C-NMR-スペクトルは、各炭素原子
信号の化学シフト(PPm)が二重になつていることを示
した。このことは次の構造異性体の存在を証明してい
る。
N-CH2(環) :69.2;69.5 N-CH2 :63.6;66.5 CE2-SO2 - :57.1;57.3 N-CH3 :50.8;53.1 CH2-SO3 -(環) :51.1;51.3 CH2-SO3 :49.2CH -CH2-SO3 - :36.0;36.8CH -CH2-SO2 :33.0;33.9 CH2 :20.5;21.1 PH値2.5で2モル量の亜硫酸水素塩と4モル%ペルオキ
ソ二硫酸塩によつて上記の操作方法で行われた、メチル
ジアリル−3−スルホプロピル−アンモニウムベタイン
の環化スルホスルフイン化(東ドイツ特許明細書第200,
739号参照)で得られた生成物は同一の13C-NMR-スペク
トルを示す。
実施例63 実施例62と同様に操作した。0.2モルのメチルトリアリ
ルアンモニウム塩化物と、0.6モルの亜硫酸水素ナトリ
ウム溶液と、14gの33%苛性ソーダ液を混合し、PH値5.4
の一様な混合液とした。
次いで、4モル%のペルオキソ二硫酸カリウムを一挙に
添加した。反応生成物として、約2/3のスルホベタイン
−スルフイン酸塩−スルホン酸塩と約1/3のスルホベタ
イン−スルホン酸塩を得た。
実施例64 実施例62と同様に操作した。0.2モルのメチルトリアリ
ルアンモニウム塩化物溶液と、0.7モルの亜硫酸水素ナ
トリウム溶液と、2.8gの37%塩酸を混合して一様な溶液
とし、これに4モル%ペルオキソ二硫酸アンモニウムを
一挙に加えた。反応生成物として、スルホベタイン−ス
ルフイン酸塩−スルホン酸塩と、ほぼ同量のスルホベタ
イン−ジスルフイン酸塩−スルホン酸塩を得た。
他に少量約5%のスルホベタインスルホン酸塩を得た。
実施例65 本実施例は、環化スルホスルフイン化の開始に、約1モ
ル%より少ないペルオキソ二硫酸塩を用いるときは、空
気の如き他の酸化剤と共にペルオキソ二硫酸塩を用いる
こともできる可能性を証明せんとするものである。実施
例62の場合と比較すると反応完了に至る反応時間が可成
り延長する。
実施例62記載のものに加うるにガス導入管を備えたスル
ホン化フラスコ中で、0.2モルのメチルトリアリルアン
モニウム塩化物溶液と0.61モルの亜硫酸水素ナトリウム
溶液よりなるPH値4.3の該実施例に記載の出発溶液をつ
くつてそこに置いた。激しくかきまぜつつ、弱い空気流
を導入して、溶液中に絶えず空気泡が微細に分散する程
度に過し、同時に予め2gの水に溶解させた333mg(0.7モ
ル%)のペルオキソ二硫酸ナトリウムを一挙に加えた。
ペルオキソ二硫酸塩添加の直後に、最初は淡黄色であつ
た溶液が明るいオレンジ色になつたが、3分後には溶液
は最初の色に戻つた。化学反応開始から16分経過するう
ちに、反応混合液は25から50.5℃の極大温度に昇温し、
撹拌持続により次第に再び冷却した。
次の概観は、混合酸化剤による発熱環化スルホスルフイ
ン化反応の全時間経過を示す: しかしながら、極大温度の時点でもなお反応は完了せ
ず、約4時間後1H-NMR-スペクトルはトリアリルアンモ
ニウム塩が最早存在しないことを証明することができ
た。反応完了の反応溶液のPH値は5.2に上昇した。生成
混合物の組成は実施例62のものに相当した。
実施例66 テトラデシルトリアリルアンモニウム臭化物の環化スル
ホスルフイン化による1−テトラデシル−1−(3′−
スルホ)プロピル−3−スルフイナトメチル−4−スル
ホメチル−ピロリジニウム・二ナトリウム(一般構造式
Iに於て、R1=-CH2-CH2-CH2-SO3 -;R2=C14H29;R3=-CH2-S
O2 -;R4=R5=H)の調製。
実施例62と同様に操作した。0.1モルのテトラデシルト
リアリルアンモニウム臭化物と0.3モルの亜硫酸水素ナ
トリウムより成るPH値4.5の一様な溶液を、4モル%の
ペルオキソ二硫酸カリウムで反応させた。中和された透
明な反応溶液は、他の反応に用いることもできるが、又
必要な場合には濃縮して乾固し、エタノール/水混合液
(2:1)で抽出してスルホン化生成物を無機塩から分離
することもできる。エタノール/水から再結晶された抽
出物は270℃より上の温度で分解する。
実施例67 ドデシル/テトラデシルアミノカルボニルメチル−トリ
アリルアンモニウム塩化物の環化スルホスルフイン化に
よる1−ドデシル/テトラデシル−アミノカルボニルメ
チル−1−(3′−スルホ)プロピル−3−スルフイナ
トメチル−4−スルホメチル−ピロリジニウムベタイン
・二ナトリウム(一般構造式Iに於いて、R1=-CH2-CH2-
CH2-SO3 -;R2=-CH2-CO-NH-C12H25/C14H29;R3=-CH2-SO2 -;
R4=R5=H)調製。
実施例65に従つて操作した。トリアリルアミンとクロロ
酸塩メチルエステルとドデシル/テトラデシルアミン混
合物(ココサミン、成分比1:1)からつくつたドデシル
/テトラデシルアミノカルボニルメチル−トリアリルア
ンモニウム塩化物を化学変化させてスルホベタイン−ス
ルフイン酸塩−スルホン酸塩の混合物とした。
反応溶液を蒸発しエタノール/水(2:1)で抽出して得
られた生成物を、今一度エタノール/水で再結晶したも
のは、212℃で分解しつつ溶融した。
実施例68 メチルトリアリルアンモニウム塩化物より1−メチル−
1−(3′−スルホ)プロピル−3.4−ジスルホメチル
−ピロリジニウムベタイン・二ナトリウム(一般構造式
Iに於いて、 R1=-CH2-CH2-CH2-SO3 -;R2=CH3;R3=-CH2-SO3 -;R4=R5=H)
の調製。
撹拌機、還流冷却器、滴下漏斗、温度計を備えたスルホ
ン化フラスコ中で、95.2g(0.2モル)の39.43%メチル
トリアリルアンモニウム塩化物水溶液と、鉄含量9mg/モ
ルの工業用亜硫酸水素ナトリウムの39%水溶液160.1g
(0.6モル)と、3滴の33%苛性ソーダ液とを互いに混
合し、一様な溶液とした。そのPH値(ガラス電極)は4.
5であつた。このようにして準備された淡黄色の出発溶
液に、ペルオキソ二硫酸ナトリウム47.62g(0.2モル)
と水71.4gよりつくられた40%ペルオキソ二硫酸ナトリ
ウム水溶液を停滞なく加えた。
2分後までにペルオキソ二硫酸塩溶液の約50%が配量さ
れた。この間に明るいオレンジ色に着色した混合液は23
から101℃に昇温し沸騰した。酸化剤の添加を、反応熱
が沸騰の吸熱によつて容易に除かれうるような速度で続
行した。
この続行されたペルオキソ二硫酸塩溶液の配量の経過
中、反応混合液は漸次明るくなり、結局3.5分後には事
実上無色になつた。
次の概観は、酸化剤の配量期間の発熱反応の時間経過を
示す。
反応溶液の1H-NMR-スペクトルは、メチルトリアリルア
ンモニウム塩化物の定量的スルホン化を示した。
スルホベタインジスルホン酸塩は約50ないし60%の収率
で得られ、その他にスルホベタイントリスルホン酸塩及
びスルホベタインスルホン酸塩が得られた。強酸酸性の
反応溶液を33%苛性ソーダ液で中和した後、工業用亜硫
酸水素ナトリウム溶液を用いたことにより反応溶液中に
生じた鉄塩が水酸化鉄(III)が沈殿し、晶出した大部
分の硫酸ナトリウムと共に別された。無色の液の13
C-NMR-スペクトルは、各炭素原子の化学シフト(PPm)
が二重になつていることを示した。このことは次の構造
異性体の存在を示している。
N-CH2(環) :69.0;69.5 N-CH2 :66.5;63.6 N-CH3(環) :53.2 CH2-SO3 -(環) :51.0 CH2-SO3 - :49.2 CH :36.6;35.8 CH2 :21.1;20.7 前記操作法に従う、PH値2.5で2モル量の亜硫酸水素塩
と1モル量のペルオキソ二硫酸塩で行うメチル−ジアリ
ル−3−スルホプロピル−アンモニウムベタインのスル
ホン化(東ドイツ経済特許第200.739号参照)で得られ
た生成物は、同一の13C-NMR-スペクトルを示す。
実施例69 実施例68に従つて操作した。0.2モルのメチルトリアリ
ルアンモニウム塩化物溶液と0.6モルの亜硫酸水素ナト
リウム溶液と14gの33%苛性ソーダ溶液を混合し、PH値
5.5の一様な溶液とした。
次に、0.2モルの40%ペルオキソ二硫酸ナトリウム溶液
を漸次添加した。反応生成物として、約2/3のスルホベ
タインジスルホン酸塩と約1/3のスルホベタインスルホ
ン酸を得た。
実施例70 実施例68に従つて操作した。0.2モルのメチルトリアリ
ルアンモニウム塩化物溶液と0.7モルの亜硫酸水素ナト
リウム溶液と2.8gの37%塩酸を混合し、PH値3.0の一様
な溶液とした。次に、0.3モルの40%ペルオキソ二硫酸
ナトリウム溶液を漸次加えた。反応生成物として、スル
ホベタインジスルホン酸塩とスルホベタイントリスルホ
ン酸塩が大体同量に得られた。その他に少量約5%のス
ルホベタインスルホン酸塩が得られた。
実施例71 本実施例は、組合せ酸化剤の適性を例示しようとするも
のである。
実施例68に従つて操作した。メチルトリアリルアンモニ
ウム塩化物と亜硫酸水素ナトリウムと苛性ソーダ液から
PH値4.5の一様な出発溶液を調製した。
最初に約1.5分間内に15モル%の50%ペルオキソ二硫酸
アンモニウム溶液を加え、続いて85モル%の30%過酸化
水素水を、発熱反応を沸騰の吸熱で制御できるような速
度で加えた。それには更に約2分間が必要であつた。生
成物の組成は実施例68に記載したものと同じであつた。
スルホン化生成物を随伴する無機塩から分離するには次
の如く操作する。
上に得られた反応溶液を濃縮して乾固した後、得られた
塩残留物を充分量の濃塩酸と混合して混陣し、不溶のナ
トリウム塩を別し、スルホベタインジスルホン酸の塩
酸酸性溶液を減圧の下に濃縮する。残つた残留物にエタ
ノールを加えることにより、スルホン酸が沈殿する。
実施例72 テトラデシルトリアリルアンモニウム臭化物より1−テ
トラデシル−1−(3′−スルホ)プロピル−3.4−シ
スルホメチル−ピロリジニウムベタイン・二ナトリウム
(一般構造式Iに於いて、R1=-CH2-CH2-CH2-SO3 -; R2=C14H29;R3=-CH2-SO3 -;R4=R5=H)の調製。
前記諸実施例の一つに従つて操作した。0.1モルのテト
ラデシルトリアリルアンモニウム臭化物と0.3モルの亜
硫酸水素ナトリウムの合併溶液でPH値4.5のものを、ペ
ルオキソ二硫酸ナトリウムで化学反応させた。必要な場
合には、中和された透明な溶液を濃縮して乾固し、エタ
ノール/水(2:1)で抽出して、スルホン化生成物を無
機塩から分離することができる。エタノール/水から再
結晶した生成物は284℃を越える温度で分解する。
実施例73 1−ドデシル/テトラデシルアミノカルボニルメチル−
1−(3′スルホ)プロピル−3.4−ジスルホメチル−
ピロリジニウムベタイン・二ナトリウム(一般構造式I
に於いて、 R1=-CH2-CH2-CH2-SO3 -; R2=-CH2-CO-NH-C12H25/C14H29; R3=-CH2-SO3 -;R4=R5=H) 実施例71に従つて操作した。トリアリルアミンクロロに
酢酸メチルエステルとドデシル/テトラデシルアミン混
合物(ココサミン、成分比約1:1)からつくられたドデ
シル/テトラデシルアミノカルボニルメチル−トリアリ
ルアンモニウム塩化物を、スルホベタインジスルホン酸
塩混合物に化学変化させた。
33%苛性ソーダ液で中和し濃縮して乾固した後、スルホ
ベタインジスルホン酸塩をエタノール/水(重量比2:
1)で抽出し、エタノール/水で再結晶した。
反応生成物は234℃で分解する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1−10と参考例11に於ける、出発PH値
と1.1−ジメチル−3−スルフイナトメチル−4−スル
ホメチル−ピロリジニウムベタイン・ナトリウム及び1.
1.3−トリメチル−4−スルホメチル−ピロリジニウム
ベタインの収率の関係を示すグラフである。 第2図は、実施例12に於ける、開始剤APSの用量と環化
スルホスルフイン化反応の持続時間の関係を示すグラフ
である。 第3図は、実施例24に於ける、開始剤APSの用量と環化
マルホスルフイン化反応の持続時間の関係を示すグラフ
である。 APS……ペルオキソ二硫酸アンモニウム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヨーヘン ルーシエ ドイツ連邦共和国 1136 ベルリン ハン スーロツホーシユトラーセ 263 (72)発明者 エゴン グリユンデマン ドイツ連邦共和国 1180 ベルリン ヴア ルトシユトラーセ 4 (72)発明者 エルケ クラウゼ ドイツ連邦共和国 1142 ベルリン ブル ーノーロイシユナー シユトラーセ 47

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の構造式Ia又はIbを持つ新化合物3−ス
    ルフイナトメチル−又は3−スルホナトメチル−4−ス
    ルホメチル−ピロリジニウムベタイン。 これらの式で、 R1は、水素、鎖中に‐NH-Co-又は‐CO-NHを含むことの
    ある1ないし22個の炭素原子を含む直鎖又は分枝アルキ
    ル、ヒドロキシアルキル、オキシアルキレン、ベンジ
    ル、-CH2-CH2-CH2-SO3 -又は を表わし R2は、R1とは独立に、水素、鎖中に‐NH-CO-又は‐CO-N
    H-を含むことのある1ないし22個の炭素原子を含む直鎖
    又は分枝アルキル、ヒドロキシアルキル又はオキシアル
    キレンを意味し、あるいはR1と共に環に閉じた置換基を
    意味し、R3とR4は、水素又はメチルであり、 M+は、同じ又は互いに異なったカチオンであり、好適に
    はナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイ
    オン又は水素イオンであり、 Xは、1ないし3の整数を表わす。
  2. 【請求項2】構造式II この式で、 R2は、水素、鎖中に‐NH-CO-又は‐CO-NH-を含むことの
    ある1ないし22個の炭素原子を含む直鎖又は分枝アルキ
    ル、ヒドロキシアルキル又はオキシアルキレンを意味
    し、 R3とR4は、水素又はメチルであり、 R0は、R2とは互いに独立にR2と同じ意味を持ち、あるい
    はR2と共に環に閉じた置換基を意味し、 γ-は、アニオンである。 を持つジアリルアンモニウム塩、又は構造式III この式で、 R2、R3、R4及びγ-は前記意味を持つ。 を持つトリアリルアンモニウム塩を、ペルオキソ二硫酸
    塩の単独の存在の下に、又はペルオキソ二硫酸塩と他の
    酸化剤の混合物の存在の下に、1.5ないし6のPH領域
    で、相当するモル量の亜硫酸水素塩と化学反応させるこ
    とを特徴とする、構造式Ia又はIbを持つ新化合物3−ス
    ルフイナトメチル−又は3−スルホナトメチル−4−ス
    ルホメチル−ピロリジニウムベタインの製造方法。
  3. 【請求項3】ア)構造式IIのジアリルアンモニウム塩
    を、触媒量のペルオキシ二硫酸塩の存在の下に、2ない
    し4のPH値で、2倍モル量の亜硫酸水素塩と反応させ、 イ)R1が-CH2-CH2-CH2-SO3 -を表わす場合は、構造式III
    のトリアリルアンモニウム塩を、触媒量のペルオキソ二
    硫酸塩の単独の存在の下に、あるいは同時又は後続の空
    気酸素の作用と組合せて、PH値2.5ないし6、好適には
    4.0ないし5.5で、3倍モル量の亜硫酸水素塩と化学反応
    させ、 ウ)R1を表わす場合は、構造式IIIのトリアリルアンモニウム
    塩を、触媒量のペルオキソ二硫酸の存在の下に、PH値1.
    5ないし2.5で、少なくとも4倍モル量の亜硫酸水素塩と
    化学反応させる。 ことを特徴とする、構造式Iaを持つ新化合物−3−スル
    フイナト−4−スルホメチル−ピロリジニウムベタイン
    を製造する特許請求の範囲第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】ア)構造式IIのジアリルアンモニウム塩
    を、該塩1モル当りに、2モル量の亜硫酸水素塩、及び
    1モル量のペルオキソ二硫酸塩又は合計で2酸化当量に
    なる量の同時に存在する他の酸化剤と、PH値2ないし4
    で化学反応させ、 イ)R1が-CH2-CH2-CH2-SO3 -を表わす場合は、構造式III
    のトリアリルアンモニウム塩を、該塩1モル当りに、3
    モル量の亜硫酸水素塩、及び1モル量のペルオキソ二硫
    酸塩又は合計で2酸化当量になる量の同時に存在する他
    の酸化剤と、PH値2.5ないし6、好適には4.0と5.5の間
    で化学反応させ、 ウ)R1を表わす場合は、構造式IIIのトリアリルアンモニウム
    塩を、該塩1モル当りに、4モル量の亜硫酸水素塩、及
    び2モル量のペルオキソ二硫酸塩又は合計で4酸化当量
    になる量の同時に存在する他の酸化剤と、PH値1.5ない
    し2.5で、化学反応させること、 を特徴とする、構造式Ibを持つ新化合物3−スルホナト
    メチル−4−スルホメチル−ピロリジニウムベタインを
    製造する特許請求の範囲第2項記載の方法。
  5. 【請求項5】用いられるジ−又はトリアリルアンモニウ
    ム塩のアニオンγ-が、塩素イオン、臭素イオン、メト
    硫酸イオン、又は相当する当量の硫酸イオンであること
    を特徴とする、構造式Ia又はIbを持つ新化合物−3−ス
    ルフイナトメチル−又は−3−スルホナトメチル−4−
    スルホメチル−ピロリジニウムを製造する特許請求の範
    囲第2ないし4項のいずれか一つに記載の方法。
  6. 【請求項6】ペルオキソ二硫酸塩との混合物中に用いる
    他の酸化剤が、塩素又は塩素賦与剤、塩素酸塩、臭素酸
    塩、過酸化水素、又は空気であることを特徴とする、構
    造式Ia又はIbを持つ新化合物−3−スルフイナトメチル
    −又は3−スルホナトメチル−4−スルホメチル−ピロ
    リジニウムベタインを製造する特許請求の範囲第2ない
    し5項のいずれか一つに記載の方法。
JP60147602A 1985-04-26 1985-07-04 新化合物3−スルフイナトメチル−又は3−スルホナトメチル−4−スルホメチル−ピロリジウムベタイン及びそれらの塩並びにそれらの製法 Expired - Lifetime JPH072712B2 (ja)

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